JPH11276248A - あぶらとり紙、このあぶらとり紙の素材を用いた化粧用パフ及び靴用中敷、並びに化粧用パフの製造方法 - Google Patents

あぶらとり紙、このあぶらとり紙の素材を用いた化粧用パフ及び靴用中敷、並びに化粧用パフの製造方法

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JPH11276248A
JPH11276248A JP10105735A JP10573598A JPH11276248A JP H11276248 A JPH11276248 A JP H11276248A JP 10105735 A JP10105735 A JP 10105735A JP 10573598 A JP10573598 A JP 10573598A JP H11276248 A JPH11276248 A JP H11276248A
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puff
roller
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oil
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JP10105735A
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English (en)
Inventor
Toshio Ichihara
敏生 市原
Setsuko Ichihara
節子 市原
Kozo Ichihara
孝三 市原
Junko Ichihara
順子 市原
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ICHIHARA KK
SAIKYOSHA KK
Saikyosha Corp
Ichihara Co Ltd
Original Assignee
ICHIHARA KK
SAIKYOSHA KK
Saikyosha Corp
Ichihara Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生分解性プラスチック製以外の合成樹脂製の
フィルムを用いることにより、顔のあぶら分の吸収力を
高めると共に、材料費の低減を図り、低コストなあぶら
とり紙を提供すること。 【解決手段】 あぶらとり紙2の材料を生分解性プラス
チック以外の合成樹脂製のフィルムで構成する。例え
ば、ポリエチレンフィルムやポリスチレンフィルムを使
用する。フィルムの厚みは、20μm〜100μmの範
囲内のものを使用する。あぶらとり効果で特に顕著なの
は、ポリエチレンフィルムで、その厚みが20μm、2
5μmの素材のフィルムがあぶらとり紙として最も好適
例であった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、顔のあぶら(皮
脂)をとるあぶらとり紙に関するものであり、また、こ
のあぶらとり紙の素材を用いた化粧用パフ及びその製造
方法に関するものである。更には前記あぶらとり紙の素
材を用いた靴用中敷に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、顔のあぶら分をとるのにあぶらと
り紙として金箔打ち紙が用いられている。この金箔打ち
紙を原紙としたあぶらとり紙は、あぶら(皮脂)の吸収
力が良いが、製造される量が少なく、また高価であると
いう問題がある。そこで、あぶらとり紙を工業的に製造
して低コストであぶらの吸収力も金箔打ち紙と同等なあ
ぶらとり紙を提供した従来例を以下に示す。
【0003】すなわち、図42に示すように、あぶらと
り紙の材料となる原紙71は、軸73により回動自在に
軸支されている巻き出しローラー72により幾層にも連
続して巻装されている。この原紙71は、20g/m2
前後の重さで、柔らかく比較的吸収性のある巻取和紙や
レーヨン混抄紙、あるいはある程度平滑性があり厚さが
均一の巻取洋紙を用いている。
【0004】巻き出しローラー72からの送り出し側に
は、共に表面を滑らかとした受けローラー74と加圧ロ
ーラー76とで構成される無地ロール加工装置80が設
けられている。受けローラー74は固定された軸75に
より回動自在に軸支されており、また、加圧ローラー7
6は軸77により回動自在に軸支されていると共に上下
方向に移動自在となっている。更に加圧ローラー76は
エアー等の加圧手段(図示せず)により白抜きの矢印の
方向に付勢されて受けローラー74側を加圧するように
なっている。なお、加圧ローラー76には該加圧ローラ
ー76を加熱するための加熱手段(図示せず)が設けら
れている。また、ローラー85には後述するコーティン
グフィルム84が巻装されている。
【0005】無地ロール加工装置80の送り出し側に
は、加工により形成されたあぶらとり紙素材83を巻き
取る巻き取りローラー81が軸82により回動自在に配
設されている。また、上記コーティングフィルム84の
熱可塑性樹脂87(図43参照)を原紙71に熱転写し
て剥離したフィルム86を巻き取るローラー90が配設
されている。なお、91,92はガイドローラーであ
る。
【0006】上記コーティングフィルム84は、図43
に示すように極く薄いフィルム86の片面に主として水
溶性の熱可塑性樹脂87をウエットコートして形成され
ており、このコーティングフィルム84の熱可塑性樹脂
87を原紙71の一面に無地ロール加工により熱転写す
るようにしたものである。上記水溶性の熱可塑性樹脂8
7としては、塩化ビニル、アクリル等を用い、またフィ
ルム86としては、厚さ12μm〜15μmのポリエス
テルフィルムやポリプロピレンフィルム等を用いてい
る。また、水溶性の熱可塑性樹脂87をフィルム86に
コーティングする場合には、5〜10g/m2 の範囲で
ウエットコートしている。
【0007】次に、フィルム86、熱可塑性樹脂87、
原紙71、無地ロール加工における温度、圧力、速度、
加工回数等は以下のようにしていた。 コーティングフィルム84を形成するための材質 フィルム86 :東洋紡社製ポリエステルフィルム
厚さ12μm 熱可塑性樹脂87:呉羽化学社製クレハロンDOA(登
録商標) グラビアコーターにより熱可塑性樹脂87のクレハロン
DOA(45%)を、フィルム86のポリエステルフィ
ルム(12μm)の片面にウエット(8g/m2 )コー
トして、巻き取る。このようにして形成されたのがコー
ティングフィルム84であり、コーティングフィルム8
4の拡大断面図を図43に示す。なお、この図43は図
42のA部の拡大断面図である。また、図42において
上述のようにして巻き取ったコーティングフィルム84
をローラー85から無地ロール加工装置80へ送り出す
ようにしている。
【0008】 原紙71としては以下の通りである。 白川製紙社、大王製紙社製20g/m2 巻取色原紙 三和製紙社製20g/m2 細雪巻取原紙
【0009】 無地ロール加工装置80での条件 温度:90℃〜150℃ 圧力:略15トン 速度:毎分4M〜6M(Mはメートル) 無地ロール加工:1回
【0010】次に従来の製造方法について説明する。巻
き出しローラー72及びローラー85から連続して原紙
71及びコーティングフィルム84を無地ロール加工装
置80へ送り出す。この時、ローラー85からのコーテ
ィングフィルム84は熱可塑性樹脂87を下面にして送
り出し、原紙71の上面にコーティングフィルム84を
沿わせながら無地ロール加工装置80にて上記の温度、
圧力及び速度の条件下で無地ロール加工を行なう。原紙
71及びコーティングフィルム84は無地ロール加工装
置80の受けローラー74と加圧ローラー76により熱
加圧されて、原紙71の上面にコーティングフィルム8
4の熱可塑性樹脂87が熱転写される。
【0011】この加圧ローラー76によるコーティング
フィルム84の熱可塑性樹脂87の熱転写の際にコーテ
ィングフィルム84のフィルム86が剥離され、この剥
離されたフィルム86はガイドローラー92を介してロ
ーラー90に巻き取られる。なお、フィルム86にコー
ティングする水溶性の熱可塑性樹脂87は、該フィルム
86へはコートが可能で、且つ加圧ローラー76による
熱転写の際には簡単に剥離できる材質を用いている。こ
のように、無地ロール加工装置80にて原紙71にコー
ティングフィルム84の熱可塑性樹脂87を熱転写し、
剥離したフィルム86をローラー90にて巻き取ってい
き、フィルム86を剥離した原紙71はあぶらとり紙素
材83として形成され、巻き取りローラー61にあぶら
とり紙素材83が連続して巻き取られていく。
【0012】図44は原紙71に熱可塑性樹脂87を熱
転写した場合のあぶらとり紙素材83(あぶらとり紙)
の拡大断面図(図42のB部の拡大断面図)を示してお
り、熱可塑性樹脂87の分子が原紙71の繊維の間に浸
透し、優れた平滑性、吸収力を得ることができた。な
お、実際の製品としてのあぶらとり紙を形成する場合に
は、巻き取りローラー61にて巻き取ったあぶらとり紙
素材83を所定の大きさに断裁されることになる。
【0013】このように、フィルム86にコーティング
した熱可塑性樹脂87を原紙71に無地ロール加工によ
る熱転写してあぶらとり紙素材83を形成したものであ
り、無地ロール加工による熱加圧効果により優れた平滑
性、吸収力を得ることができたものである。また、無地
ロール加工の回数も1回で済み、特にこの加工回数の大
幅な減少により製造コストを大幅に下げることができ
た。
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のあ
ぶらとり紙は、和紙、用紙、混抄紙、麻パルプ紙を原紙
として、あぶらとり紙の表面の平滑性と親水性を高める
ことが、その品質と密接に結びついている。なお、平滑
性を高めることにより、あぶらの吸収を向上させてい
る。しかし、紙の平滑性を高めることは自ずと限界があ
る。
【0014】そこで、平滑度の高いシートを他に求める
と、合成樹脂製などのフィルムを使用すれば良いことに
なる。また、フィルムは強度的に好適である。ところ
が、フィルムは平滑度が高いものの、親水性を有してい
ない。フィルムに親水性を持たせば、あぶらとり機能を
発揮できるのではないかと考察し、種々の親水性付与コ
ートを行なった。また、低コストなあぶらとり紙を提供
するという観点から、従来のあぶらとり紙の製造方法に
おける製造コストも更に下げる必要がある。
【0015】ところで、現在、化粧用パフとして、スポ
ンジ・布・ガーゼ・不織布・コットン等の素材が用いら
れている。スポンジ製のパフは、ファンデーションを顔
につける場合、パフを何回も使用するため不衛生であ
り、まめに洗浄しないとカビが発生し、そのため、肌に
良くないと言われている。
【0016】また、コットン製のパフは、耐水性がな
く、また化粧水や液体の化粧品などの化粧液を使用した
場合には、パフにしみ込んだ化粧液が手についてベトベ
トになり、使用者に不快感を与えている。また、コット
ン製のパフは、コットン自体が化粧液を吸い込み過ぎて
化粧液がパフ全体に広がらず、そのため、必要以上の化
粧液をパフに付け過ぎることになる。それで、パフに付
ける化粧液が多くなり、大変無駄が多く不経済であると
いう問題があった。
【0017】さらに、レーヨン系の不織布やガーゼから
なるパフは、繊維状のため肌触りが悪く、しかも、化粧
液が手につき、使用者に不快感を与えたり、また必要以
上の化粧液を使用することになるため、やはり不経済で
あるという問題がある。
【0018】また、手や足の爪に付けたマニキュアを除
去する際、除光液を上述のパフに付けてマニキュアを除
去するが、パフにしみ込んだ除光液が手に付いてしま
い、その手に付いた除光液の臭いが嫌だという女性が多
い。
【0019】靴用の中敷に関しては、最近は抗菌用のも
のが既に販売されているが、その中敷は、単に抗菌用と
したものにすぎない。そして、むれた足の水分を効率良
く吸収できないという問題を有している。
【0020】本発明は上述の点に鑑みて提供したもので
あって、生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製の
フィルムを用いたり、工夫を施すことで、あぶらとり紙
の材料費を安価にしたり、製造工程を簡略化して、あぶ
らとり効果を上げると共に、低コストなあぶらとり紙を
提供することを目的としている。また、生分解性プラス
チック製のフィルムを用いることにより、顔のあぶら分
の吸収力を高め、使用後に廃棄した場合でも自然界で分
解されて環境汚染を防止するようにしたあぶらとり紙を
提供するものである。また、前記あぶらとり紙の素材を
用いることで、使い捨てで衛生的であり、耐水性を付与
して化粧液が手に付かないようにし、しかも低価格で肌
触りを良くし、さらには使用する化粧液の使用量を低減
させることを目的とした化粧用パフ及びその製造方法を
提供するものである。さらに、他の目的としては、素材
の貼合箇所を部分的に行なってコットン紙層のソフト感
とクッション性を損なわないようにし、また多層の素材
を貼合する場合でも1回の工程で行なえるようにし、更
には素材の貼合の際に接着剤を使用しないことで、肌が
弱い人でも安心して使用できるようにすることを目的と
した化粧用パフ及びその製造方法を提供するものであ
る。また、上記化粧用パフの素材を用いることで、吸水
性を良くして履き心地の向上を図った靴用中敷を提供す
ることを目的としたものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の請求項
1記載のあぶらとり紙では、材料を生分解性プラスチッ
ク製ではない合成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜1
00μmの範囲内であって少なくとも一面を800メッ
シュ〜1200メッシュの粗面としたフィルムにより顔
のあぶらを吸収するあぶらとり紙2を形成していること
を特徴としている。
【0022】かかる構成とすることにより、低コストで
あって、しかも従来のあぶらとり紙と同等あるいはそれ
以上のあぶら分の吸収力を高めることができるあぶらと
り紙を提供することができる。また、従来工業的で比較
的複雑な工程によりあぶらとり紙を製造していた場合と
比べて、合成樹脂製のフィルムを断裁するだけで、あぶ
ら分の十分な吸収力を備えたあぶらとり紙を提供でき、
そのため、材料の選択と製造工程の簡略化により低コス
トなあぶらとり紙を消費者に提供できる。
【0023】また、請求項2記載の化粧用パフでは、材
料を生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製フィル
ムで厚みを20μm〜100μmの範囲内であって少な
くとも一面を800メッシュ〜1200メッシュの粗面
としたフィルムからなるあぶらとり紙層12と、坪量が
50g/m2 前後でシート状のコットン紙層11とで構
成され、前記あぶらとり紙層12の一面と前記コットン
紙層11の一面とを貼合してパフ本体10を形成してい
ることを特徴としている。
【0024】かかる構成とすることにより、汗をかいて
いる場合にはパフ本体10の片面のコットン紙層11で
汗を十分に拭き取り、肌の水分を減らした後に他面のあ
ぶらとり紙層12によってあぶらとりを行なう。特に、
片面のコットン紙層11はクッション性が良いため、肌
に対する圧力が高まり、そのため、さらにあぶらとり効
果を向上させることができる。また、肌触りも心地良い
ものとなっている。また、パフ本体10をあぶらとり紙
層12にてあぶらとりのみを行なった場合には、使用後
はコットン紙層11にて「コットン紙パフ」として使用
することができる。さらに、パフ本体10のコットン紙
層11を坪量が50g/m2 前後のものを用いているた
めに、コットン紙層11に化粧液を付けた場合には化粧
液が広がり、化粧液の使用量を従来のパフより2/3〜
1/2に減らすことができた。特に、あぶらとり紙層1
2によって、あぶら分や水分の透過を防止しているの
で、パフ本体10のコットン紙層11に付けた化粧液
や、あるいはあぶらとり紙層12にて吸収したあぶら分
は他方に滲み出ることがなく、そのため、化粧液や吸収
したあぶら分が手に付かず、使い勝手が良く、女性に歓
迎される商品を提供することができる。
【0025】請求項3記載の化粧用パフでは、材料を生
分解性プラスチック製ではない合成樹脂製フィルムで厚
みを20μm〜100μmの範囲内であって少なくとも
一面を800メッシュ〜1200メッシュの粗面とした
フィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあぶらとり紙
層12と、坪量が50g/m2 前後でシート状のコット
ン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙層12の一
面にファンデーションパウダー44をコーティングして
パフ本体10を形成していることを特徴としている。
【0026】このように、合成樹脂製のフィルムからな
るあぶらとり紙層12の面にファンデーションパウダー
44をコーティングしているので、ファンデーションパ
ウダー44を肌に付ける時にあぶらとり紙層12からの
離けい性が良くなり、ファンデーションパウダー44の
ほとんどを肌に付けることができる。また、他面のコッ
トン紙層11によりクッション性が良いので、肌触りも
良い。さらに、コットン紙層11も「コットンパフ」と
して活用することができる。
【0027】請求項4記載の化粧用パフでは、前記ファ
ンデーションパウダー44にシルクの微粉末を混入した
り、あるいはファンデーションパウダー44をシルクの
微粉末としていることを特徴としている。
【0028】請求項5記載の化粧用パフでは、材料を生
分解性プラスチック製ではない合成樹脂製フィルムで厚
みを20μm〜100μmの範囲内であって少なくとも
一面を800メッシュ〜1200メッシュの粗面とした
フィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあぶらとり紙
層12と、坪量が50g/m2 前後でシート状のコット
ン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙層12の両
面に前記コットン紙層11、11をそれぞれ貼合してパ
フ本体51を形成していることを特徴としている。
【0029】かかる構成とすることにより、パフ本体1
0のコットン紙層11を坪量が50g/m2 前後のもの
を用いているために、コットン紙層11に化粧液を付け
た場合には化粧液が広がり、化粧液の使用量を従来のパ
フより2/3〜1/2に減らすことができた。特に、コ
ットン紙層11間の合成樹脂製のフィルムからなるあぶ
らとり紙層12によって、あぶら分や水分の透過を防止
しているので、パフ本体10のコットン紙層11に付け
た化粧液が他方に滲み出ることがなく、そのため、化粧
液が手に付かず、使い勝手が良く、女性に歓迎される商
品を提供することができる。また、あぶらとり紙層12
を介在させていることで、両面のコットン紙層11を使
用することができ、しかも嵩張らないため、旅行などの
携帯用として非常に便利である。
【0030】請求項6記載の靴用中敷では、前記請求項
2から請求項5のいずれか記載のパフ本体10、51の
素材を用いて中敷を形成していることを特徴としてい
る。かかるパフ本体10、51の素材を靴用の中敷とし
て使用することで、むれ易い靴の中の水分を吸収するこ
とができ、履き心地を向上させることができる。
【0031】請求項7記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製
フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲内であっ
て少なくとも一面を800メッシュ〜1200メッシュ
の粗面としたフィルム状のシート12aの一面に接着剤
31を塗布する工程と、この工程を経た前記シート12
aの進行方向を反転させるガイドローラー36と、この
ガイドローラー36を経た一方のシート12aと他方の
シート11aとを貼合する貼合ローラー37と、前記他
方のシート11aの一面に当接して該シート11aにテ
ンションを付与する第1のテンションローラー38と、
前記貼合ローラー37を経て貼合されたパフ本体素材1
0aの一面に当接して該パフ本体素材10aにテンショ
ンを付与する第2のテンションローラー39とを備えて
パフ本体10を製造するようにしていることを特徴とし
ている。
【0032】かかる製造方法により、2枚のシートを弛
みやシワを生じさせることなく効率良く貼合することが
できる。
【0033】請求項8記載の化粧用パフの製造方法で
は、前記ガイドローラー36から貼合ローラー37へ送
る一方のシート12aの仰角を45度前後とし、前記貼
合ローラー37の直径を20cm〜25cmとすると共
に、貼合ローラー37の回転速度をシート11a、12
aの進行速度より15%〜20%増とし、前記第1、第
2のテンションローラー38、39の回転速度をシート
11a、10aの進行速度より10%〜15%減とし
て、貼合ローラー37を経て形成されるパフ本体素材1
0aをローラー16にて巻き取るようにしていることを
特徴としている。
【0034】かかる製造方法により、パフ本体素材10
aを連続して自動的に製造する場合にローラー16で巻
き取るに際して応答コントロールを良くすることができ
る。これによりローラー16でパフ本体素材10aをた
るみなく巻き取ることができる。
【0035】請求項9記載の化粧用パフでは、材料を生
分解性プラスチック製ではない合成樹脂製フィルムで厚
みを20μm〜100μmの範囲内であって少なくとも
一面を800メッシュ〜1200メッシュの粗面とした
フィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあぶらとり紙
層12と、シート状のコットンとで構成され、前記あぶ
らとり紙層12と前記シート状のコットンとを対面させ
て、接着剤を用いずにあぶらとり紙層12とシート状の
コットンとを熱加圧により部分的に貼合してパフ本体を
形成していることを特徴としている。
【0036】請求項10記載の化粧用パフでは、材料を
生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製フィルムで
厚みを20μm〜100μmの範囲内であって少なくと
も一面を800メッシュ〜1200メッシュの粗面とし
たフィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあぶらとり
紙層12と、坪量が50g/m2 前後でシート状のコッ
トン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙層12と
前記コットン紙層11とを接着剤を用いずに熱加圧によ
り部分的に貼合してパフ本体10を形成していることを
特徴としている。
【0037】かかる構成によれば、接着剤を用いずにあ
ぶらとり紙層12とコットン紙層11とを熱加圧により
部分的に貼合してパフ本体10を形成しているので、あ
ぶらとり紙層12が熱加圧により溶融してあぶらとり紙
層12とコットン紙層11との貼合が確実なものとな
る。また、パフ本体10の一方の面のあぶらとり紙層1
2にて肌のあぶらを吸収し、他方の面でパフとして使用
でき、特に、熱加圧されないコットン紙層11の部分
が、ソフトでクッション性を備えたパフとなり、肌触り
が良く、しかも接着剤を使用していないので、パフとし
て、あるいはあぶらとり紙として使用しても肌荒れを起
こさず、肌が弱い人にも安心して使用できる。
【0038】請求項11記載の化粧用パフでは、材料を
生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製フィルムで
厚みを20μm〜100μmの範囲内であって少なくと
も一面を800メッシュ〜1200メッシュの粗面とし
たフィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあぶらとり
紙層12と、坪量が50g/m2 前後でシート状のコッ
トン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙層12の
両面に前記コットン紙層11、11をそれぞれ対面させ
て、接着剤を用いずにあぶらとり紙層12とコットン紙
層11、11とを熱加圧により部分的に貼合してパフ本
体51を形成していることを特徴としている。
【0039】かかる構成とすることにより、合成樹脂製
のフィルムからなるあぶらとり紙層12の存在によりパ
フとして両面使用が可能となり、また、接着剤を用いず
にあぶらとり紙層12とコットン紙層11、11とを熱
加圧により部分的に貼合してパフ本体51を形成してい
るので、熱加圧されないコットン紙層11の部分が、ソ
フトでクッション性を備えたパフとなり、肌触りが良
く、しかも接着剤を使用していないので、肌荒れを起こ
さず、肌が弱い人にも安心して使用できる。
【0040】請求項12記載の化粧用パフでは、熱加圧
により貼合される貼合部63は、パフ本体10、51の
両側に帯状としていることを特徴としている。
【0041】かかる構成により、パフ本体10、51の
両側以外の部分は、熱加圧されないコットン紙層11の
部分が、ソフトでクッション性を備えたパフとなり、肌
触りが良い商品を消費者に提供することができる。
【0042】請求項13記載の化粧用パフでは、熱加圧
により貼合されるパフ本体10、51の貼合部63は、
格子状としていることを特徴としている。
【0043】かかる構成により、貼合部63を格子状と
していることにより、立体的なデザインを施すことがで
き、意匠的効果を発揮することができる。
【0044】請求項14記載の化粧用パフでは、熱加圧
により貼合されるパフ本体10、51の貼合部63は、
文字、あるいは図柄としていることを特徴としている。
【0045】かかる構成としていることで、貼合部63
を例えばメーカー名や販売会社の名称を施すことによ
り、立体的なデザインでもって意匠的効果と共に販売促
進機能も発揮したり、出所表示機能を発揮することにな
る。
【0046】請求項15記載の靴用中敷では、前記請求
項9から請求項14のいずれか記載のパフ本体10、5
1の素材を用いて中敷を形成していることを特徴として
いる。
【0047】かかる靴用中敷によれば、パフ本体10、
51の素材を靴用の中敷として使用することで、むれ易
い靴の中の水分を吸収することができ、履き心地を向上
させることができる。
【0048】請求項16記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製
フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲内であっ
て少なくとも一面を800メッシュ〜1200メッシュ
の粗面としたフィルムからなる少なくとも1シート以上
の素材フィルム12aと、坪量が50g/m2 前後でシ
ート状のコットン紙11からなる少なくとも1シート以
上の原紙11aとを重ねた状態で受けローラー55と加
圧ローラー56との間に移送し、前記加圧ローラー56
の周面より部分的に突設した加圧部57により所定の温
度、圧力、速度で前記原紙11aと素材フィルム12a
とを接着剤を用いずに部分的に熱加圧していき、これら
の温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー56と受けローラ
ー55とで貼合されたパフ本体素材を製造するようにし
ていることを特徴としている。
【0049】かかる化粧用パフの製造方法によれば、複
数層の原紙11aや素材フィルム12aを貼合する場合
でも、1回の工程で貼合することができ、複数回の工程
の場合と比べて製造時間を短縮でき、また接着剤を使用
していないので、全体としての製造コストを安価にする
ことができる。
【0050】請求項17記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製
フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲内であっ
て少なくとも一面を800メッシュ〜1200メッシュ
の粗面としたフィルムからなる素材フィルム12aと、
坪量が50g/m2 前後でシート状のコットン紙11か
らなる原紙11aとを対面させた状態で受けローラー5
5と加圧ローラー56との間に移送し、前記加圧ローラ
ー56の周面より部分的に突設した加圧部57により所
定の温度、圧力、速度で前記素材フィルム12aと原紙
11aとを接着剤を用いずに部分的に熱加圧していき、
これらの温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー56と受けローラ
ー55とで貼合されたパフ本体素材10aを製造するよ
うにしていることを特徴としている。
【0051】かかる化粧用パフの製造方法によれば、接
着剤を用いずに原紙11aと素材フィルム12aとを熱
加圧により部分的に貼合してパフ本体素材10aを形成
しているので、熱加圧されないコットン紙11の部分
が、ソフトでクッション性を備えたパフとなり、肌触り
が良く、しかも接着剤を使用していないので、肌荒れを
起こさず、肌が弱い人にも安心して使用できる化粧用パ
フを消費者に提供することができる。
【0052】請求項18記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製
フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲内であっ
て少なくとも一面を800メッシュ〜1200メッシュ
の粗面としたフィルムからなる素材フィルム12aと、
坪量が50g/m2 前後でシート状のコットン紙11か
らなる原紙11aとを、前記素材フィルム12aの上下
面に前記原紙11a、11aをそれぞれ対面させた状態
で受けローラー55と加圧ローラー56との間に移送
し、前記加圧ローラー56の周面より部分的に突設した
加圧部57により所定の温度、圧力、速度で前記原紙1
1a、11aと素材フィルム12aとを接着剤を用いず
に部分的に熱加圧していき、これらの温度、圧力、速度
を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー56と受けローラ
ー55とで貼合されたパフ本体素材51aを製造するよ
うにしていることを特徴としている。
【0053】かかる化粧用パフの製造方法によれば、2
層の原紙11a、11aと素材フィルム12aを貼合す
る場合でも1回の工程ですみ、製造コストを安価にでき
る。また、接着剤を用いずに原紙11a,11aと素材
フィルム12aとを熱加圧により部分的に貼合してパフ
本体素材51aを形成しているので、熱加圧されないコ
ットン紙11の部分が、ソフトでクッション性を備えた
パフとなり、肌触りが良く、しかも接着剤を使用してい
ないので、肌荒れを起こさず、肌が弱い人にも安心して
使用できる化粧用パフを消費者に提供することができ
る。
【0054】請求項19記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧ローラー56と受けローラー55とで貼合され
たパフ本体素材10a、51aをカッター61により所
定の寸法毎に断裁するようにしていることを特徴として
いる。
【0055】かかる製造方法により、貼合と断裁とを同
時に行なうものであり、従来のようにパフ本体素材10
a、51aをローラーにて加圧して断裁するのと異な
り、コットン紙層11のクッション性を損なうことがな
い。
【0056】請求項20記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧部57はリング状で突条に形成され、該加圧部
57は前記加圧ローラー56の軸方向に所定の間隔でも
って形成されていることを特徴としている。
【0057】かかる製造方法により、パフ本体素材10
a、51aは帯状に貼合部63が形成されていき、この
貼合部63の部分で通常のパフの形状にカッティングす
ることにより、両側以外のコットン紙層11はソフトで
クッション性を備えた化粧用パフを提供することができ
る。
【0058】請求項21記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧部57は加圧ローラー56の周面に格子状に形
成されていることを特徴としている。
【0059】かかる製造方法により、貼合部63を格子
状としていることにより、立体的なデザインを施すこと
ができ、意匠的効果を発揮する商品を提供することがで
きる。
【0060】請求項22記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧部57は加圧ローラー56の周面に文字あるい
は図柄として形成されていることを特徴としている。
【0061】かかる製造方法により、貼合部63を例え
ばメーカー名や販売会社の名称を施すことにより、立体
的なデザインでもって意匠的効果と共に販売促進機能も
発揮したり、出所表示機能を発揮する商品を提供するこ
とができる。
【0062】請求項23記載のあぶらとり紙では、材料
を生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜100μ
mの範囲内のフィルムにより顔のあぶらを吸収するあぶ
らとり紙2を形成していることを特徴としている。
【0063】かかる構成とすることにより、従来のあぶ
らとり紙と同等あるいはそれ以上のあぶら分の吸収力を
高めることができ、しかも、材料として生分解性プラス
チック製のフィルムを用いているので、使用後に廃棄し
ても自然界で分解され、また、分解時でも有害物質が発
生することもない。さらにはあぶらとり紙を焼却した場
合でも、燃焼カロリーはポリエチレンやナイロンの約半
分であり、焼却炉を傷めることもない。また、従来工業
的で比較的複雑な工程によりあぶらとり紙を製造してい
た場合と比べて、生分解性プラスチック製のフィルムを
断裁するだけで、あぶら分の十分な吸収力を備えたあぶ
らとり紙を提供でき、そのため、低コストなあぶらとり
紙を消費者に提供できる。
【0064】また、請求項24記載の化粧用パフでは、
材料を生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜10
0μmの範囲内のフィルムからなるあぶらとり紙層12
と、坪量が50g/m2 前後でシート状のコットン紙層
11とで構成され、前記あぶらとり紙層12の一面と前
記コットン紙層11の一面とを貼合してパフ本体10を
形成していることを特徴としている。
【0065】かかる構成とすることにより、汗をかいて
いる場合にはパフ本体10の片面のコットン紙層11で
汗を十分に拭き取り、肌の水分を減らした後に他面のあ
ぶらとり紙層12によってあぶらとりを行なう。特に、
片面のコットン紙層11はクッション性が良いため、肌
に対する圧力が高まり、そのため、さらにあぶらとり効
果を向上させることができる。また、肌触りも心地良い
ものとなっている。また、パフ本体10をあぶらとり紙
層12にてあぶらとりのみを行なった場合には、使用後
はコットン紙層11にて「コットン紙パフ」として使用
することができる。さらに、パフ本体10のコットン紙
層11を坪量が50g/m2 前後のものを用いているた
めに、コットン紙層11に化粧液を付けた場合には化粧
液が広がり、化粧液の使用量を従来のパフより2/3〜
1/2に減らすことができた。特に、あぶらとり紙層1
2によって、あぶら分や水分の透過を防止しているの
で、パフ本体10のコットン紙層11に付けた化粧液
や、あるいはあぶらとり紙層12にて吸収したあぶら分
は他方に滲み出ることがなく、そのため、化粧液や吸収
したあぶら分が手に付かず、使い勝手が良く、女性に歓
迎される商品を提供することができる。
【0066】請求項25記載の化粧用パフでは、材料を
生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜100μm
の範囲内のフィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあ
ぶらとり紙層12と、坪量が50g/m2 前後でシート
状のコットン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙
層12の一面にファンデーションパウダー44をコーテ
ィングしてパフ本体10を形成していることを特徴とし
ている。
【0067】このように、生分解性プラスチック製のフ
ィルムからなるあぶらとり紙層12の面にファンデーシ
ョンパウダー44をコーティングしているので、ファン
デーションパウダー44を肌に付ける時にあぶらとり紙
層12からの離けい性が良くなり、ファンデーションパ
ウダー44のほとんどを肌に付けることができる。ま
た、他面のコットン紙層11によりクッション性が良い
ので、肌触りも良い。さらに、コットン紙層11も「コ
ットンパフ」として活用することができる。
【0068】請求項26記載の化粧用パフでは、前記フ
ァンデーションパウダー44にシルクの微粉末を混入し
たり、あるいはファンデーションパウダー44をシルク
の微粉末としていることを特徴としている。
【0069】請求項27記載の化粧用パフでは、材料を
生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜100μm
の範囲内のフィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあ
ぶらとり紙層12と、坪量が50g/m2 前後でシート
状のコットン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙
層12の両面に前記コットン紙層11、11をそれぞれ
貼合してパフ本体51を形成していることを特徴として
いる。
【0070】かかる構成とすることにより、パフ本体1
0のコットン紙層11を坪量が50g/m2 前後のもの
を用いているために、コットン紙層11に化粧液を付け
た場合には化粧液が広がり、化粧液の使用量を従来のパ
フより2/3〜1/2に減らすことができた。特に、コ
ットン紙層11間の生分解性プラスチック製のフィルム
からなるあぶらとり紙層12によって、あぶら分や水分
の透過を防止しているので、パフ本体10のコットン紙
層11に付けた化粧液が他方に滲み出ることがなく、そ
のため、化粧液が手に付かず、使い勝手が良く、女性に
歓迎される商品を提供することができる。また、あぶら
とり紙層12を介在させていることで、両面のコットン
紙層11を使用することができ、しかも嵩張らないた
め、旅行などの携帯用として非常に便利である。
【0071】請求項28記載の靴用中敷では、前記請求
項2から請求項5のいずれか記載のパフ本体10、51
の素材を用いて中敷を形成していることを特徴としてい
る。かかるパフ本体10、51の素材を靴用の中敷とし
て使用することで、むれ易い靴の中の水分を吸収するこ
とができ、履き心地を向上させることができる。
【0072】請求項29記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜
100μmの範囲内のフィルム状のシート12aの一面
に接着剤31を塗布する工程と、この工程を経た前記シ
ート12aの進行方向を反転させるガイドローラー36
と、このガイドローラー36を経た一方のシート12a
と他方のシート11aとを貼合する貼合ローラー37
と、前記他方のシート11aの一面に当接して該シート
11aにテンションを付与する第1のテンションローラ
ー38と、前記貼合ローラー37を経て貼合されたパフ
本体素材10aの一面に当接して該パフ本体素材10a
にテンションを付与する第2のテンションローラー39
とを備えてパフ本体10を製造するようにしていること
を特徴としている。
【0073】かかる製造方法により、2枚のシートを弛
みやシワを生じさせることなく効率良く貼合することが
できる。
【0074】請求項30記載の化粧用パフの製造方法で
は、前記ガイドローラー36から貼合ローラー37へ送
る一方のシート12aの仰角を45度前後とし、前記貼
合ローラー37の直径を20cm〜25cmとすると共
に、貼合ローラー37の回転速度をシート11a、12
aの進行速度より15%〜20%増とし、前記第1、第
2のテンションローラー38、39の回転速度をシート
11a、10aの進行速度より10%〜15%減とし
て、貼合ローラー37を経て形成されるパフ本体素材1
0aをローラー16にて巻き取るようにしていることを
特徴としている。
【0075】かかる製造方法により、パフ本体素材10
aを連続して自動的に製造する場合にローラー16で巻
き取るに際して応答コントロールを良くすることができ
る。これによりローラー16でパフ本体素材10aをた
るみなく巻き取ることができる。
【0076】請求項31記載の化粧用パフでは、材料を
生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜100μm
の範囲内のフィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあ
ぶらとり紙層12と、シート状のコットンとで構成さ
れ、前記あぶらとり紙層12と前記シート状のコットン
とを対面させて、接着剤を用いずにあぶらとり紙層12
とシート状のコットンとを熱加圧により部分的に貼合し
てパフ本体を形成していることを特徴としている。
【0077】請求項32記載の化粧用パフでは、材料を
生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜100μm
の範囲内のフィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあ
ぶらとり紙層12と、坪量が50g/m2 前後でシート
状のコットン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙
層12と前記コットン紙層11とを接着剤を用いずに熱
加圧により部分的に貼合してパフ本体10を形成してい
ることを特徴としている。
【0078】かかる構成によれば、接着剤を用いずにあ
ぶらとり紙層12とコットン紙層11とを熱加圧により
部分的に貼合してパフ本体10を形成しているので、あ
ぶらとり紙層12が熱加圧により溶融してあぶらとり紙
層12とコットン紙層11との貼合が確実なものとな
る。また、パフ本体10の一方の面のあぶらとり紙層1
2にて肌のあぶらを吸収し、他方の面でパフとして使用
でき、特に、熱加圧されないコットン紙層11の部分
が、ソフトでクッション性を備えたパフとなり、肌触り
が良く、しかも接着剤を使用していないので、パフとし
て、あるいはあぶらとり紙として使用しても肌荒れを起
こさず、肌が弱い人にも安心して使用できる。
【0079】請求項33記載の化粧用パフでは、材料を
生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜100μm
の範囲内のフィルムからなり、顔のあぶらを吸収するあ
ぶらとり紙層12と、坪量が50g/m2 前後でシート
状のコットン紙層11とで構成され、前記あぶらとり紙
層12の両面に前記コットン紙層11、11をそれぞれ
対面させて、接着剤を用いずにあぶらとり紙層12とコ
ットン紙層11、11とを熱加圧により部分的に貼合し
てパフ本体51を形成していることを特徴としている。
【0080】かかる構成とすることにより、生分解性プ
ラスチック製のフィルムからなるあぶらとり紙層12の
存在によりパフとして両面使用が可能となり、また、接
着剤を用いずにあぶらとり紙層12とコットン紙層1
1、11とを熱加圧により部分的に貼合してパフ本体5
1を形成しているので、熱加圧されないコットン紙層1
1の部分が、ソフトでクッション性を備えたパフとな
り、肌触りが良く、しかも接着剤を使用していないの
で、肌荒れを起こさず、肌が弱い人にも安心して使用で
きる。
【0081】請求項34記載の化粧用パフでは、熱加圧
により貼合される貼合部63は、パフ本体10、51の
両側に帯状としていることを特徴としている。
【0082】かかる構成により、パフ本体10、51の
両側以外の部分は、熱加圧されないコットン紙層11の
部分が、ソフトでクッション性を備えたパフとなり、肌
触りが良い商品を消費者に提供することができる。
【0083】請求項35記載の化粧用パフでは、熱加圧
により貼合されるパフ本体10、51の貼合部63は、
格子状としていることを特徴としている。
【0084】かかる構成により、貼合部63を格子状と
していることにより、立体的なデザインを施すことがで
き、意匠的効果を発揮することができる。
【0085】請求項36記載の化粧用パフでは、熱加圧
により貼合されるパフ本体10、51の貼合部63は、
文字、あるいは図柄としていることを特徴としている。
【0086】かかる構成としていることで、貼合部63
を例えばメーカー名や販売会社の名称を施すことによ
り、立体的なデザインでもって意匠的効果と共に販売促
進機能も発揮したり、出所表示機能を発揮することにな
る。
【0087】請求項37記載の靴用中敷では、前記請求
項9から請求項14のいずれか記載のパフ本体10、5
1の素材を用いて中敷を形成していることを特徴として
いる。
【0088】かかる靴用中敷によれば、パフ本体10、
51の素材を靴用の中敷として使用することで、むれ易
い靴の中の水分を吸収することができ、履き心地を向上
させることができる。
【0089】請求項38記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜
100μmの範囲内のフィルムからなる少なくとも1シ
ート以上の素材フィルム12aと、坪量が50g/m2
前後でシート状のコットン紙11からなる少なくとも1
シート以上の原紙11aとを重ねた状態で受けローラー
55と加圧ローラー56との間に移送し、前記加圧ロー
ラー56の周面より部分的に突設した加圧部57により
所定の温度、圧力、速度で前記原紙11aと素材フィル
ム12aとを接着剤を用いずに部分的に熱加圧してい
き、これらの温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー56と受けローラ
ー55とで貼合されたパフ本体素材を製造するようにし
ていることを特徴としている。
【0090】かかる化粧用パフの製造方法によれば、複
数層の原紙11aや素材フィルム12aを貼合する場合
でも、1回の工程で貼合することができ、複数回の工程
の場合と比べて製造時間を短縮でき、また接着剤を使用
していないので、全体としての製造コストを安価にする
ことができる。
【0091】請求項39記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜
100μmの範囲内のフィルムからなる素材フィルム1
2aと、坪量が50g/m2 前後でシート状のコットン
紙11からなる原紙11aとを対面させた状態で受けロ
ーラー55と加圧ローラー56との間に移送し、前記加
圧ローラー56の周面より部分的に突設した加圧部57
により所定の温度、圧力、速度で前記素材フィルム12
aと原紙11aとを接着剤を用いずに部分的に熱加圧し
ていき、これらの温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー56と受けローラ
ー55とで貼合されたパフ本体素材10aを製造するよ
うにしていることを特徴としている。
【0092】かかる化粧用パフの製造方法によれば、接
着剤を用いずに原紙11aと素材フィルム12aとを熱
加圧により部分的に貼合してパフ本体素材10aを形成
しているので、熱加圧されないコットン紙11の部分
が、ソフトでクッション性を備えたパフとなり、肌触り
が良く、しかも接着剤を使用していないので、肌荒れを
起こさず、肌が弱い人にも安心して使用できる化粧用パ
フを消費者に提供することができる。
【0093】請求項40記載の化粧用パフの製造方法で
は、材料を生分解性プラスチック製で厚みを20μm〜
100μmの範囲内のフィルムからなる素材フィルム1
2aと、坪量が50g/m2 前後でシート状のコットン
紙11からなる原紙11aとを、前記素材フィルム12
aの上下面に前記原紙11a、11aをそれぞれ対面さ
せた状態で受けローラー55と加圧ローラー56との間
に移送し、前記加圧ローラー56の周面より部分的に突
設した加圧部57により所定の温度、圧力、速度で前記
原紙11a、11aと素材フィルム12aとを接着剤を
用いずに部分的に熱加圧していき、これらの温度、圧
力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー56と受けローラ
ー55とで貼合されたパフ本体素材51aを製造するよ
うにしていることを特徴としている。
【0094】かかる化粧用パフの製造方法によれば、2
層の原紙11a、11aと素材フィルム12aを貼合す
る場合でも1回の工程ですみ、製造コストを安価にでき
る。また、接着剤を用いずに原紙11a,11aと素材
フィルム12aとを熱加圧により部分的に貼合してパフ
本体素材51aを形成しているので、熱加圧されないコ
ットン紙11の部分が、ソフトでクッション性を備えた
パフとなり、肌触りが良く、しかも接着剤を使用してい
ないので、肌荒れを起こさず、肌が弱い人にも安心して
使用できる化粧用パフを消費者に提供することができ
る。
【0095】請求項41記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧ローラー56と受けローラー55とで貼合され
たパフ本体素材10a、51aをカッター61により所
定の寸法毎に断裁するようにしていることを特徴として
いる。
【0096】かかる製造方法により、貼合と断裁とを同
時に行なうものであり、従来のようにパフ本体素材10
a、51aをローラーにて加圧して断裁するのと異な
り、コットン紙層11のクッション性を損なうことがな
い。
【0097】請求項42記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧部57はリング状で突条に形成され、該加圧部
57は前記加圧ローラー56の軸方向に所定の間隔でも
って形成されていることを特徴としている。
【0098】かかる製造方法により、パフ本体素材10
a、51aは帯状に貼合部63が形成されていき、この
貼合部63の部分で通常のパフの形状にカッティングす
ることにより、両側以外のコットン紙層11はソフトで
クッション性を備えた化粧用パフを提供することができ
る。
【0099】請求項43記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧部57は加圧ローラー56の周面に格子状に形
成されていることを特徴としている。
【0100】かかる製造方法により、貼合部63を格子
状としていることにより、立体的なデザインを施すこと
ができ、意匠的効果を発揮する商品を提供することがで
きる。
【0101】請求項44記載の化粧用パフの製造方法で
は、加圧部57は加圧ローラー56の周面に文字あるい
は図柄として形成されていることを特徴としている。
【0102】かかる製造方法により、貼合部63を例え
ばメーカー名や販売会社の名称を施すことにより、立体
的なデザインでもって意匠的効果と共に販売促進機能も
発揮したり、出所表示機能を発揮する商品を提供するこ
とができる。
【0103】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、図1
〜図20までと、図21〜図41の実施の形態ではあぶ
らとり紙の材料を大きく2種類に分けている。
【0104】先ず、あぶらとり紙について説明する。紙
製のあぶらとり紙は表面に平滑性を付与することで、あ
ぶらとり効果を上げている。そして、あぶらとり紙の材
料にポリスチレンフィルム等の合成樹脂製のフィルムを
用いた場合、合成樹脂製のフィルムの表面は平滑性があ
る。しかし、合成樹脂製のフィルムの場合は、材料費が
低コストであるものの、紙製の場合と比べて平滑性があ
る方があぶらとり効果が悪いという結果を得ている。そ
こで、本発明者は、低コストな合成樹脂製のフィルムに
工夫を加えることで、あぶらとり紙の材料として合成樹
脂製のフィルムを使用するようにしたものである。
【0105】図1及び図2は合成樹脂製のフィルムによ
り構成したあぶらとり紙を示すものであり、多数枚のあ
ぶらとり紙片2を表紙内に装丁してあぶらとり紙帳1を
構成したものである。あぶらとり紙片2の大きさは手の
ひらくらいである。そして、各あぶらとり紙片2は後述
する材料からなる合成樹脂製のフィルムを用いて形成さ
れている。
【0106】次に、あぶらとり紙片2の材料である合成
樹脂製のフィルムについて説明する。合成樹脂製のフィ
ルムの種類としては、ポリエチレンフィルム、ポリ
スチレンフィルム、塩化ビニールフィルム、ナイロ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム(例えば、東洋
紡株式会社のコロナ放電加工処理を施した生分解性プラ
スチック製のフィルム)、ポリエステルフィルム等が
あり、これらのいずれかのフィルムを適宜選択して使用
するものである。そして、本発明者が種々試験テストを
行なった結果、上述した順番〜に表面が低密度の粗
面であり、順番にあぶらとり効果が高いことが分かっ
た。
【0107】本発明者が試験した結果では、上記のポ
リエチレンフィルムは表面が最も低密度のため、表面を
加工することなくあぶらとり効果が高いことが分かっ
た。そして、〜に挙げたフィルムはポリエチレンフ
ィルムと比べると密度が高いので、表面処理加工を施す
必要がある。そこで、本発明者は、〜に挙げたフィ
ルムの表面が800メッシュ〜1200メッシュになる
ように加工を行なった。すなわち、先ず、〜に挙げ
たフィルムの一面、あるいは両面にコロナ放電処理を行
ない、その後、800メッシュ〜1200メッシュ微粒
電マット加工を行なった。この微粒電マット加工は、
〜に挙げたフィルムの製造後に施してもよく、また、
フィルムの製造時に同時に行なうようにしても良い。
【0108】なお、上記では800メッシュ〜1200
メッシュ微粒電マット加工としているが、800メッシ
ュ〜900メッシュ微粒電マット加工が好適例である。
また、各フィルムの厚みは、20〜100μmの範囲内
のものを使用している。しかし、20μm、25μmの
厚みのものが好適例である。
【0109】上記のコロナ放電処理や微粒電マット加工
自体は知られているので、詳細な説明は省略するが、上
記〜に挙げたフィルムに係る表面処理加工を行なう
ことで、顔のあぶらとり効果が非常に高いということを
本発明者は初めて認識したものである。なお、上記フィ
ルムにコロナ放電加工を特に施さなくても良い。しか
し、フィルムの表面にコロナ放電加工を行なうことで、
フィルムの親水性を付与することができ、あぶらとり効
果をより高めることができる。また、上記〜に掲げ
た合成樹脂製のフィルム以外の合成樹脂製フィルムでも
上記表面加工処理を行なうことで、あぶらとり紙として
本発明の範囲に含まれものである。
【0110】一般に上記に掲げた合成樹脂製のフィルム
の用途としては、包装用として各社から既に販売されて
いるものの、これらのフィルムをあぶらとり紙としの用
途しては未だ見出されていない。このように、のポリ
エチレンフィルム単独の場合や、〜に挙げたフィル
ムに上記の表面処理加工を行なうことで、合成樹脂製の
フィルムの用途として、各社は顔のあぶら分を吸収する
性状を未だ見出しておらず、本発明者がはじめて用途発
明として見出したものである。
【0111】特に、従来の製造方法によるあぶらとり紙
と、上述の合成樹脂製のフィルムを裁断してあぶらとり
紙を形成する場合とでは、本発明の方が製造コストを大
幅に低減することができ、しかもあぶら分の吸収能力も
従来のあぶらとり紙と同等、あるいはそれ以上の効果を
得ることができたものである。更には材料費自体も従来
と比べて大幅に安価にすることができる。このように、
本発明のあぶらとり紙は、市販されている各社の合成樹
脂製のフィルムを所定の大きさに裁断するだけで、あぶ
らとり紙を製造することができるものである。なお、本
発明のあぶらとり紙は、材料を合成樹脂製のフィルムを
使用しており、紙製ではないものの、一般的な呼び方と
して「あぶらとり紙」と表現している。
【0112】(第2の実施の形態)次に、上記のあぶら
とり紙の素材である上述の合成樹脂製のフィルムを用い
て形成した化粧用パフについて説明する。図3(a)は
本発明の第2の実施の形態における化粧用のパフ本体1
0の斜視図を示し、図3(b)はパフ本体10の要部拡
大断面図を示している。このパフ本体10は、厚みを少
し有し柔らかいコットン紙層11と、このコットン紙層
11と貼り合わせた偏平なシート状のあぶらとり紙層1
2とで構成されている。
【0113】本発明の最も重要な部分は、化粧用パフの
材料としてどれを用いるかということである。また、選
択した材料をどのようにして所定の条件下で製造するか
である。まず、パフ本体10のコットン紙層11の材料
は、種々実験、検討した結果、ジェイソフト株式会社製
の「JS50HBコットンパルプ混抄紙50g/m2
巻取り原紙」を使用している。この選択したコットン紙
100%のコットン紙層11により柔らかく肌触りが良
く、肌に当てた時に心地良いものとしている。また、あ
ぶらとり紙層12に使用するあぶらとり紙としては、先
の実施の形態における上記生分解性プラスチック製では
ない合成樹脂製のフィルム(前述のあぶらとり紙片2)
を用いている。
【0114】ところで、前述のあぶらとり紙(あぶらと
り紙片2)を夏期に用いた場合には、少し問題が発生す
る。すなわち、夏期では汗が出るので、汗が出ている状
態で顔にあぶらとり紙を当てると、あぶらとり紙が汗を
先に吸い取るために、あぶらとり紙によるあぶらとり効
果が無くなってしまう。そこで、上記のあぶらとり紙層
12とコットン紙層11とを貼り合わせてパフ本体10
を形成することで、パフ本体10の片面のコットン紙層
11により優れた吸水性を図り、また、他面のあぶらと
り紙層12により顔の肌のあぶら(皮脂)とりを行なう
ようにしたものである。
【0115】つまり、先ずパフ本体10のコットン紙層
11で十分に汗を拭き取って肌の水分を減らし、その
後、他面のあぶらとり紙層12であぶらとりを行なう。
また、パフ本体10のコットン紙層11は、ジェイソフ
ト株式会社製の「JS50HBコットンパルプ混抄紙5
0g/m2 の巻取り原紙」を使用しているので、クッシ
ョン性が良く、そのため、肌に対する圧力が高まること
により、さらにあぶらとり効果を向上させることができ
る。しかも、肌触りも心地良いものとなっている。ま
た、顔の皮膚に汗をかいていない場合では、パフ本体1
0の片面のあぶらとり紙層12によりあぶらとりを行な
い、あぶらとりを行なった後は、他面のコットン紙層1
1は使用していないので、パフ本体10を「コットン紙
パフ」として使用することができる。
【0116】また、パフ本体10の片面に生分解性プラ
スチック製のフィルムからなるあぶらとり紙(あぶらと
り紙層12)を使用しているので、フィルムにより、吸
収したあぶら(皮脂)は他面のコットン紙層11に滲み
でることもなく、また、コットン紙層11に「コットン
紙パフ」として化粧水などの液状の化粧液を使った場合
でも化粧液が他面に滲みでることもない。さらには、パ
フ本体10のコットン紙層11は、ジェイソフト株式会
社製の「JS50HBコットンパルプ混抄紙50g/m
2 の巻取り原紙」を使用しているので、化粧液をコット
ン紙層11に付けた場合でも、化粧液がコットン紙層1
1に広がっていき、従来よりも化粧液の使用を減らすこ
とができる。実際の使用テストでは、化粧水や液状化粧
品の使用量を2/3〜1/2に減らすことができたもの
である。
【0117】また、あぶらとり紙層12とコットン紙層
11との接着面に柄状に接着剤をプリント加工して貼り
合わせることにより、柔らかさとデザイン的な特徴を持
たせることができる。
【0118】次に、第2の実施の形態におけるパフ本体
10の製造方法について説明する。図4はパフ本体10
の製造方法を示す図であり、回転自在としたローラー1
3には上述のコットン紙層11となる原紙11aが巻装
されている。また、回転自在としたローラー14にはあ
ぶらとり紙層12となる素材フィルム12a(前記合成
樹脂製のフィルム)が巻装され、コットン紙層11とな
る原紙11a及びあぶらとり紙層12となる素材フィル
ム12aとが貼合機15で貼り合わせるようになってい
る。ここで、上記貼合機15としては、いわゆるドライ
ラミネーター、又はポリエチレンラミネーターと呼ばれ
ているものを使用している。
【0119】あぶらとり紙層12の素材フィルム12a
は、その一面がコットン紙層11の原紙11aと貼り合
わされるように貼合機15へ供給されていき、貼合機1
5での素材フィルム12aと原紙11aとの貼合の条件
は以下のように設定している。 速度:40m〜50m/毎分 接着剤の塗布量:12g/m2 (ウエット) あぶらとり紙層12の素材フィルム12aの一面に接着
剤を塗布して貼合機15にてあぶらとり紙層12の素材
フィルム12aとコットン紙層11の原紙11aとを貼
合する。
【0120】図5は貼合機15の具体的な構成を示す図
であり、以下、具体的に説明する。ローラー14の前方
には接着剤31を貯留した容器30が配設されており、
この容器30の上方に一対のローラー32、33が設け
られている。下側のローラー32の下部は接着剤31に
浸漬するように配設され、上部のローラー33の表面が
下部のローラー32の表面に接触して接着剤31を伸ば
すようにしている。ローラー14に巻装されているあぶ
らとり紙層12となる素材フィルム12aは、一対のロ
ーラー32、33の間に供給されて素材フィルム12a
の一面に接着剤31が塗布されていく。
【0121】接着剤31が塗布された素材フィルム12
aは乾燥装置34で少し乾燥されて乾燥装置34から送
り出される。乾燥装置34から送り出された素材フィル
ム12aは、ガイドローラー35を経てテイルガイドロ
ーラー36で方向が反転される。なお、2枚のシートを
貼合する通常の装置では、テイルガイドローラー36の
箇所でゴム製のニップローラー(図5の破線部分参照)
で2枚のシートを貼合するが本発明では上記ニップロー
ラーは使用していない。ニップローラーとテイルガイド
ローラー36とで圧力をかけて貼合すると、本発明のよ
うに柔らかいコットン紙層11となる原紙11aを使用
している場合には不向きとなるからである。
【0122】本発明では、テイルガイドローラー36で
進行方向を反転させた後に、メッキローラーと呼ばれる
貼合ローラー37により、あぶらとり紙層12となる素
材フィルム12aとローラー13から送り出されるコッ
トン紙層11となる原紙11aとを貼合するようにして
いる。貼合ローラー37の両側にはそれぞれテンション
ローラー38、39を配設して素材フィルム12aと原
紙11aの貼合時での張力制御を行なっている。また、
上記貼合ローラー37の表面は硬質のクロムメッキが施
されている。
【0123】テイルガイドローラー36で反転した素材
フィルム12aと、ローラー13からのテンションロー
ラー38を介した原紙11aとが貼合ローラー37で貼
合されて、パフ本体素材10aとしてローラー16に巻
き取られる。ここで、貼合ローラー37の横幅の寸法は
1m〜1.5mぐらいであり、直径は20cm〜25c
mとしている。また、図6に示すように、テンションロ
ーラー36から貼合ローラー37へ送り出される素材フ
ィルム12aの角度(仰角)は約45度とし、素材フィ
ルム12aの進行速度に対して15%〜20%増の同方
向で回転させるようにしている。
【0124】素材フィルム12aの貼合ローラー37に
対する仰角を約45度としているのは、以下の理由から
である。すなわち、45度より大きくなると素材フィル
ム12aが引っ張られて薄い素材フィルム12aが破れ
易くなり、45度より小さくなると貼合時にシワが生じ
たりするからである。したがって45度近辺の角度が最
適であるが、40度〜50度ぐらいの範囲内であれば良
い。また、貼合ローラー37の直径を20cm〜25c
mとしている理由は下記の通りである。すなわち、貼合
ローラー37の直径が大き過ぎると、貼合ローラー37
の表面と素材フィルム12aとの接触面積が多くなりす
ぎて適度のテンションを得ることができず、また、直径
が小さ過ぎるとテンションがきつくなってシワが出来た
り、安定感がなくなるからである。更には素材フィルム
12aが薄いために破れる可能性も出てくる。
【0125】上記貼合ローラー37の前後に配設してい
るテンションローラー38、39は、原紙11aやパフ
本体素材10aの進行速度より10%〜15%程度速度
を落として原紙11aやパフ本体素材10aの張力制御
を行ない易くしている。また、テンションローラー3
8、39の回転方向は、原紙11aやパフ本体素材10
aの進行方向と同じである。なお、上記貼合ローラー3
7、テンションローラー38、39、ローラー16はモ
ータ(図示せず)により回転制御されている。このよう
に、ローラー13からの原紙11aの貼合ローラー37
への送り出す際の仰角を約45度とし、且つ貼合ローラ
ー37の回転速度を素材フィルム12aの進行速度より
15%〜20%増とし、なお且つ両側のテンションロー
ラー38、39を原紙11a等の進行速度より10%〜
15%減としていることで、パフ本体素材10aを連続
して自動的に製造する場合にローラー16で巻き取るに
際して応答コントロールを良くすることができる。これ
によりローラー16でパフ本体素材10aをたるみなく
巻き取ることができる。
【0126】このようにして貼合機15にてコットン紙
層11の原紙11aとあぶらとり紙層12の素材フィル
ム12aとが貼合されてパフ本体素材10aが連続して
形成され、そして、パフ本体素材10aはローラー16
に巻き取られていく。ローラー16にて巻き取ったパフ
本体素材10aは、次に図3(a)に示すような一般的
なパフの形状にカッティング成形され、本発明のパフ本
体10が形成されることになる。
【0127】なお、貼合機15におけるコットン紙層1
1の原紙11aとあぶらとり紙層12の素材フィルム1
2aとの接着において、接着剤31は貼合面の全面にわ
たって塗布しても良く、また上述したように、貼合面に
柄状に接着剤を塗布して、パフ本体10の柔らかさとデ
ザイン的な特徴を持たせるようにしても良い。
【0128】従来のスポンジやコットン製のパフでは、
化粧液がパフの素材に必要以上にしみ込んで不経済であ
るし、また手にとってパフを使用する場合でも手が汚れ
て嫌だという女性が多い。そこで、図3に示すパフ本体
10を用いて他の使用例を説明する。特に、リキッドフ
ァンデーション等を使う場合、化粧液を100パーセン
ト有効に活用できるようにしたものである。
【0129】図3に示すパフ本体10のあぶらとり紙層
12の面に化粧液を少量塗り付けて、化粧液を顔に塗
る。そして、パフ本体10の他面のコットン紙層11で
薄く伸ばすようにして化粧を行なう。
【0130】この使用例ではパフ本体10のあぶらとり
紙層(合成樹脂製のフィルム)12の面に付けた化粧液
を顔に塗布することで、あぶらとり紙層12に塗布した
化粧液のほとんどを顔に付けることができ、更にパフ本
体10のコットン紙層11で薄く伸ばすことで、少量の
化粧液で化粧を行なうことができる。また、あぶらとり
紙層12の面に塗布した化粧液をほとんど顔に塗ること
ができるので、あぶらとり紙層12の面の部分を持って
コットン紙層11で化粧液を伸ばす場合にでも、化粧液
はあまり手に付くこともない。同時にコットン紙層11
で化粧液を伸ばす際にも、コットン紙層11側の化粧液
はあぶらとり紙層12により外側に滲み出ることがない
ので、顔の化粧液が手に付くことはない。そのため、化
粧液で手が汚れるということも従来と比べて大幅に減ら
すことができる。
【0131】(第3の実施の形態)ところで、従来のい
わゆる「おしろい紙」はファンデーションパウダーが普
通紙にコーティングしてあるので、その紙の繊維にファ
ンデーションパウダーがしみ込んで顔に塗り付けにくい
という問題があった。つまり、ファンデーションパウダ
ーが紙から離れにくいという問題である。また、「おし
ろい紙」は紙製なのでソフト感やクッション性が全くな
く、使い心地も良くないという問題がある。
【0132】そこで、本発明の第3の実施の形態では、
先の実施の形態におけるパフ本体10にファンデーショ
ンパウダーをコーティングするようにしたものである。
図7はファンデーションパウダー44を表面にコーティ
ングしたパフ本体10の斜視図を示し、図8はパフ本体
10の要部拡大断面図を示している。なお、先の実施の
形態と同一の要素には同一の番号を付している。図8に
示すように、パフ本体10のあぶらとり紙層(前述の合
成樹脂製のフィルム)12の面にファンデーションパウ
ダー44をコーティングしたものである。
【0133】したがって、ファンデーションパウダー4
4をあぶらとり紙層12の面にコーティングするまで
は、先の実施の形態と同様に製造される。そして、図9
に示すように、ローラー16に巻き取ったパフ本体素材
10aをグラビアコーター45によりファンデーション
パウダー44をコーティングするようにしている。グラ
ビアコーター45においてパフ本体素材10aの表面に
コーティングするファンデーションパウダー44の材料
としては、例えば、株式会社香粧園社製のファンデーシ
ョンパウダーが挙げられる。そして、シート状のパフ本
体素材10aに下記の条件でファンデーションパウダー
44をコーティングする。 ファンデーションパウダー 25% アルコール 50% 接着樹脂 25% (重量比)
【0134】ローラー16からのパフ本体素材10aが
グラビアコーター45に送られ、120メッシュ〜15
0メッシュの彫刻ローラー(図示せず)を使用し、毎分
40m〜60mでグラビアコーター45においてファン
デーションパウダー44がコーティングされる。そし
て、グラビアコーター45でコーティングされてパフ本
体素材46としてローラー47に巻き取られる。そし
て、図7に示すようなパフの形状にカッティング成形さ
れる。
【0135】このようにして形成されたパフ本体10
は、ファンデーションパウダー44があぶらとり紙層1
2の面にコーティングされているので、離けい性が良く
なり、コーティングされたファンデーションパウダー4
4が化粧直しとして使用した場合、そのほとんどを顔に
付けることができた。また、使用時には、コットン紙層
11によりソフト感やクッション性があり、肌触りが良
いものとなっている。また、パフ本体10の片面はコッ
トン紙層11によりコットンパフとして活用することが
できる。
【0136】また、従来の「おしろい紙」にはファンデ
ーションパウダーの成分にはあぶらが入っており、この
あぶらが肌に良くないとされている。この実施の形態の
ファンデーションパウダーにはあぶらを入れていないの
で、パフ本体を使用しても肌を傷めることもなく、ま
た、肌にきめ細かくファンデーションパウダーを塗布で
き、しかも透明感を与えることができる。なお、ファン
デーションパウダー44の材料としては、もちろん上記
の株式会社香粧園社製以外のファンデーションパウダー
を使用しても良い。
【0137】なお、上記ファンデーションパウダー44
にシルクの微粉末を混入したり、シルクの微粉末のみで
ファンデーションパウダーを構成するようにしても良
い。もちろん、現在流行している抗菌剤をファンデーシ
ョンパウダーに混入しても良い。
【0138】(第4の実施の形態)次に第4の実施の形
態について説明する。上述したように、従来の不織布製
やコットン製のパフに化粧液を付けた場合、化粧液のパ
フへの吸い込みが強過ぎるために手に付く化粧液の量が
かなりあり、非常に不経済という問題がある。そこで、
本実施の形態では、化粧液の使用量を半減できるように
すると共に、両面にコットン紙層11を設けて使い勝手
を良くするようにしたものである。
【0139】図10は本実施の形態のパフ本体51の斜
視図を示し、図11はパフ本体51の要部拡大断面図を
示すものである。パフ本体51はシート状のあぶらとり
紙層(前述の合成樹脂製のフィルム)12を両側からコ
ットン紙層11でサンドイッチ構造としたものであり、
あぶらとり紙層12により一方のコットン紙層11に化
粧液を付けても他方のコットン紙層11には滲み出ない
ものである。したがって、コットン紙層11に化粧液を
付けても手に化粧液が付かない。また、パフ本体51の
コットン紙層11は、ジェイソフト株式会社製の「JS
50HBコットンパルプ混抄紙50g/m2 の巻取り原
紙」を使用しているので、化粧液をコットン紙層11に
付けた場合でも、化粧液がコットン紙層11に広がって
いき、従来よりも化粧液の使用を減らすことができる。
実際の使用テストでは、化粧水や液状化粧品の使用量を
2/3〜1/2に減らすことができたものである。
【0140】更には、両側のコットン紙層11により両
面使用が可能となり、1枚のパフ本体51で2回の使用
ができて経済的である。また、嵩張らないために、旅行
などでも便利で使い勝手が良いものである。
【0141】次に、本実施の形態の製造方法について説
明する。基本的には図4及び図5に示す製造方法と同様
である。先ず、図12に示すように、ローラー13から
のコットン紙層11の原紙11aとローラー20からの
あぶらとり紙層12となる素材フィルム12aとを貼合
機15にて貼合する(先の実施の形態と同じ貼合条
件)。貼合機15にて原紙11aと素材フィルム12a
とが貼合されて中間素材52としてローラー53に巻き
取られる。次に、ローラー13からのコットン紙層11
の原紙11aと、上記巻き取ったローラー53からの中
間素材52とを貼合機15にて貼合する(先と同じ貼合
条件)。この時、素材フィルム12aの表面が原紙11
aとの接着面となる。原紙11aと中間素材52とが貼
合機15にて貼合されて、パフ本体素材51aとしてロ
ーラー16に巻き取られる。そして、パフ本体素材51
aは図10に示すようなパフ本体51の形状にカッティ
ング成形される。
【0142】なお、先の各実施の形態において、2枚の
シートを貼合する場合には、貼合機15においては1回
の工程で良いが、パフ本体を3層構造とする場合には、
再度貼合機15において貼合工程を行なう。
【0143】(第5の実施の形態)ところで、先の実施
の形態ではシート状の素材や原紙を貼合するのに、基本
的には図5に示すような装置で行なっており、2層構造
の素材を製造する場合には1回の工程で良いが、3層構
造の素材を製造するには再度同じ工程を行なうために2
回の工程が必要となる。そのため、製造コストが高くつ
くという問題が生じる。
【0144】また、ソフトでクッション性を備えたパフ
本体素材10a、51aを製造することができたもの
の、ローラー16に巻き取っているパフ本体素材10
a、51aの状態から所定の寸法毎に断裁する際に、や
はりローラー(図示せず)でパフ本体素材10a、51
aを加圧するため、コットン紙層11におけるクッショ
ン性が低下してしまうという問題が新たに発生すること
が分かった。さらには、接着剤31を用いてコットン紙
層11(原紙11a)、あぶらとり紙層(素材フィルム
12a)12等を貼合しているため、人によっては接着
剤31により肌が荒れたりする虞もある。そこで、本実
施の形態では、パフ本体素材10a、51aを断裁する
時に素材を加圧しない方法で、しかもコットン紙層11
等の貼合も同時に行ない、更には接着剤を用いずにコッ
トン紙層11等の貼合を行なうようにしたものである。
【0145】この実施の形態では図14に示す製造装置
で図10に示すような3層構造のパフ本体51を製造す
る場合について説明する。表面にゴムを貼り回転自在と
した受けローラー55の上方には、上下動自在で且つ回
転自在な加圧ローラー56が配設されている。この受け
ローラー55と加圧ローラー56はそれぞれモータ(図
示せず)にて所定の回転速度で回転制御されるものであ
る。また、加圧ローラー56には加熱手段(図示せず)
が設けられている。図15は加圧ローラー56の正面図
を示し、加圧ローラー56の表面には軸方向に沿って所
定の間隔毎にリング状で突条の加圧部57が一体的に複
数形成されている。
【0146】ここで、最終的に製造される製品は化粧用
パフなので、上記加圧部57の幅寸法、加圧部57間の
寸法は以下のような設定している。すなわち、加圧部5
7の幅寸法は約2cmであり、また、加圧部57と加圧
部57との間隔の寸法は約5cmである。さらに、加圧
部57の高さは貼合するシートの枚数にもよるが、本実
施の形態では3枚のシートを貼合するので、約3mmと
している。もちろん、この加圧部57の高さは貼合する
原紙やフィルムの層数に応じて任意に設定可能である。
【0147】図14において、コットン紙層11となる
原紙11aは先の実施の形態で使用しているものと同じ
材料であり、また、あぶらとり紙層12となる素材フィ
ルム12aは前述の合成樹脂製のフィルムを用いてい
る。そして、上側のコットン紙層11の原紙11aと、
素材フィルム12aと、下側のコットン紙層11の原紙
11aとがガイドローラー58によって重ねられた状態
でガイドされながら受けローラー55と加圧ローラー5
6との間に供給される。
【0148】ここで、受けローラー55と加圧ローラー
56による貼合条件は以下の通りである。 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m
【0149】上記の条件で原紙11a、素材フィルム1
2a、原紙11aは加圧ローラー56のリング状の加圧
部57により熱加圧されて、3層のパフ本体素材51a
が形成される。そして、図16は加圧ローラー56の加
圧部57により貼合されたパフ本体素材51aの要部平
面図を示しており、加圧部57により貼合された貼合部
63(図中の斜線部分)が帯状に形成されている。加圧
部57により熱加圧されると、上下のコットン紙層11
の原紙11aの間の素材フィルム12aが溶融し、これ
により上下の原紙11aが貼合されることになる。帯状
の間隔で貼合されたパフ本体素材51aは、図14に示
すようにロータリーカッター59の固定台60の箇所で
カッター61により所定の幅寸法毎に断裁されていく。
【0150】カッター61にてパフ本体素材51aが所
定の寸法毎に断裁されてパフ本体素材片51bが形成さ
れ、断裁後にパフ本体素材片51bが積層されていく。
図17はパフ本体素材片51bの要部破断斜視図を示
し、貼合部63以外の部分は貼合されていないので、上
下面のコットン紙層11はコットン紙100%のソフト
感を出せることができる。しかも、接着剤を使用せずに
素材フィルム12aの溶融により上下のコットン紙層1
1を貼合しているので、貼合の際に接着剤自体が不要に
なり、また1回の貼合工程で3層のシートを貼合できる
ので、製造コストを非常に安価にすることができる。更
には、シートの貼合に接着剤を使用していないので、肌
が荒れるということもなく、肌が弱い人でも安心して使
用できるものである。もちろん、第2の実施の形態と同
様にコットン紙層11により化粧液の使用量を大幅に削
減でき、一般消費者にとって非常に有益となる。
【0151】なお、上記のように製造されたパフ本体素
材片51bは、図16の破線に示すように通常のパフの
形状にカッティングされて、図18に示すようなパフ本
体51が形成されることになる。
【0152】図19は、図3に示すあぶらとり紙層12
とコットン紙層11とで2層構造とした場合のパフ本体
10の場合を示しており、図14に示す場合と同様に製
造することができる。この場合、コットン紙層11の原
紙11aとあぶらとり紙層12の素材フィルム12aと
の2層の貼合となり、先の条件と同じ条件で加圧ローラ
ー56の加圧部57により上記と同様に帯状に貼合部6
3が形成されて、この貼合部63により原紙11aと素
材フィルム12aとは貼合されることになる。そして、
貼合部63以外の部分のコットン紙層11はふっくらと
したソフト感を出すことができる。ここで、あぶらとり
紙層12は合成樹脂製のフィルムを用いているので、こ
のフィルムが加熱されることで溶融し、これにより、あ
ぶらとり紙層12の素材フィルム12aとコットン紙層
11とが貼合される。
【0153】したがって、この場合にも接着剤を使用し
ていないので、製造コストも安価にでき、肌が弱い人も
安心して化粧用パフとして使用することができる。
【0154】ところで、加圧ローラー56の加圧部57
の形状は、図15に示すような形状に限られるものでは
ない。図15の場合では加圧部57をリング状の突条と
したが、加圧部57と加圧部57の間に周方向に所定の
間隔をあけて軸方向に沿った突条(図示せず)を形成す
るようにしても良い。この場合には、図20に示すよう
に、パフ本体素材51aは格子状に熱加圧されて、貼合
部63が格子状に形成されることになる。ここで、貼合
部63と貼合部63との間隔は図16の場合よりも短く
て、例えば、約1cmとしている。これにより化粧用パ
フとしてのパフ本体51を形成した場合には、パフ本体
51の表面には格子状で且つ凹凸面のデザインが立体的
に施されることになる。
【0155】また、貼合部63の形状を帯状や格子状以
外の形状にするようにしても良い。例えば、メーカー名
や販売会社の名前をアルファベットの形になるように貼
合部63を形成するようにしても良い。この場合、加圧
ローラー56の加圧部57の形状はアルファベットの逆
の文字に形成することで、任意の文字により貼合部63
を形成することができる。もちろん、貼合部63の形状
は、アルファベット以外のカタカナ、ひらかな、簡単な
漢字となるようにしても良く、また、図柄などのデザイ
ンとなるようにしても良い。
【0156】上記の実施の形態では、2層と3層との貼
合の場合について説明したが、4層以上のシートを貼合
する場合にも、適用することができる。なお、コットン
紙層11となる原紙11aを貼合する場合に素材フィル
ム12aを溶融させて貼合させていたが、素材フィルム
12aを用いずにコットン紙層同士を直接貼合させるよ
うにしても良い。かかる場合、紙同士を貼合することは
可能である。すなわち、2層のコットン紙層11でパフ
本体を構成する場合にも、図14に示す製造装置により
先と同様に接着剤を使用せずに部分的な貼合にてパフ本
体を形成することができる。なお、製造方法は先の場合
と同じなので詳細な説明は省略する。しかし、原紙11
aと原紙11aとの間に素材フィルム12aを介装させ
る方が、熱加圧による素材フィルム12aの溶融によっ
て、より確実に原紙11aを貼合することができる。
【0157】ところで、上記のコットン紙層11とし
て、コットン紙を用いた場合について説明したが、紙製
ではなくシート状のコットンを用いてパフ本体素材(パ
フ本体)を形成するようにしても良い。すなわち、図1
4に示す製造装置により、シート状のコットンと上述し
たあぶらとり紙層12となる素材フィルム12aとを貼
合してパフ本体を形成するようにしても良い。つまり、
素材フィルム12aとシート状のコットンとの2層のパ
フ本体素材を形成し、このパフ本体素材から通常のパフ
の大きさにカッティングしてパフ本体を形成するもので
ある。また、素材フィルム12aとシート状のコットン
とをサンドイッチ構造のパフ本体素材を図14に示す製
造装置により形成し、形成されたパフ本体素材から通常
のパフの大きさにカッティングしてパフ本体を形成する
ものである。
【0158】なお、この場合の貼合部63の形状は上述
したのと同様に種々の形状を構成することができる。つ
まり、図14〜図20の各実施の形態において、材料の
コットン紙層11を紙製ではないシート状のコットンに
置き換えてパフ本体素材(パフ本体)を形成するように
したものである。
【0159】なお、上記各実施の形態におけるパフ本体
を、手や足の爪のマニキュアを取る時に使用する除光液
を使用する際にも利用することができる。つまり、パフ
本体の素材フィルム12aにより除光液が表面に滲む出
ることがないので、手に除光液が付くこともほとんどな
い。そのため、除光液によって手が臭くなるということ
もなく、女性に歓迎される商品を提供することができ
る。
【0160】また、上記各実施の形態におけるパフ本体
は、化粧時の化粧用パフとして使用例を説明したが、他
の用途にも使用することができる。例えば、化粧用パフ
の延長上で、エステ等の際に使用するフェイスマスクに
も適用することができる。この場合、化粧液をコットン
紙層11に付けたり、化粧クリームは素材フィルム12
a面に付けて使用することができる。
【0161】上記各実施の形態におけるパフ本体は、コ
ットン紙層11により吸水性が良いので、靴用の中敷と
しても利用することができる。つまり、パフ本体と同じ
構成の素材を靴用の中敷として利用するものであり、形
状は一般的な中敷の形状に対応させる。コットン紙層1
1を上面にして靴の中に入れると、コットン紙層11に
よりクッション性が良く、履き心地も良く、また、コッ
トン紙層11により水分等を吸収してむれやすい靴の中
を快適にすることもできる。また、素材フィルム12a
により足のあぶら分が浸透するのを阻止されて、靴内部
の底面が汚れにくくなり、靴を快適な状態に長く保つこ
とができる。しかも、パフ本体の素材は安価にできるの
で、パフ本体が汚れてきた場合には新しい中敷に交換し
ても、コスト高とはならない。
【0162】また、上記各実施の形態におけるパフ本体
の素材を用いて床ずれ防止用のマットとしても使用がで
きる。特に、パフ本体の素材の内部には、素材フィルム
12aが介装されているので、失禁した場合でも、寝具
を汚すことはない。
【0163】なお、コットン紙層11の材料の坪量とし
ては、50g/m2 のものを使用していたが、コットン
紙層11をより厚みを持たせる場合には、さらに坪量の
大きな材料を用いるようにしても良い。また、コットン
紙層11の材料として、ジェイソフト株式会社製の「J
S50HBコットンパルプ混抄紙50g/m2 の巻取り
原紙」を使用している場合について説明したが、これに
限定されるものではない。同量の坪量であって、他社製
品の物でも良い。また、コットン100%のあぶらこし
紙を用いるようにしても良い。
【0164】(第6の実施の形態)次に、第6の実施の
形態を説明するが、前記の各実施の形態におけるあぶら
とり紙(あぶらとり紙層12)の材料として合成樹脂製
のフィルムを使用していたが、この実施の形態以降のあ
ぶらとり紙の材料としては、生分解性プラスチック製の
フィルムを用いているものである。あぶらとり紙の材料
を生分解性プラスチック製ではない合成樹脂製のフィル
ム(前記の各実施の形態でのあぶらとり紙)と生分解性
プラスチック製のフィルムを使用しているものであり、
材料の選択が非常に重要な事項である。そのため、本実
施の形態以降は、前記各実施の形態と重複する形となる
が、詳細に説明していく。
【0165】なお、あぶらとり紙の材料が異なっても同
一の機能を発揮するので、先の実施の形態と同一の番号
を付している。また、他の部材も同一の番号を付して説
明する。また、本実施の形態以降における図面も、前記
の各実施の形態と構成が同じであるが、同じような図面
を用いて詳細に説明する。
【0166】先ず、あぶらとり紙について説明する。従
来例で述べたように、フィルムに親水性を持たせばあぶ
らとり機能を発揮できるのではないかと考察し、種々の
親水性付与コートを行なった。そこで、本発明者は柔軟
性のある生分解性プラスチック製のフィルムを採用し、
種々のテストを行なった。
【0167】農産物を主原料とした生分解性プラスチッ
ク製のフィルムは、外観はフィルムであるが、その材質
により紙のような親水性を具備していることを見出した
ものである。この生分解性プラスチック製のフィルム
は、ヒートシール性も有しており、通常の貼合法やヒー
トラミネート法により種々のシートとの貼合製品を製造
することができたものである。特に、生分解性プラスチ
ック製のフィルムは農産物が主原料であり、前記実施の
形態で用いていた合成樹脂製のフィルムとは異なり、生
分解性プラスチック製のフィルムは自然界で分解される
もので、環境や公害問題にも配慮したものである。
【0168】図21及び図22は生分解性プラスチック
製のフィルムにより構成したあぶらとり紙を示すもので
あり、多数枚のあぶらとり紙片2を表紙内に装丁してあ
ぶらとり紙帳1を構成したものである。あぶらとり紙片
2の大きさは手のひらくらいである。そして、各あぶら
とり紙片2は後述する材料からなる生分解性プラスチッ
ク製のフィルムを用いて形成されている。
【0169】次に、あぶらとり紙片2の材料である生分
解性プラスチック製のフィルムについて説明する。生分
解性プラスチック製のフィルムは、国内、外国の各社か
ら既に販売されているものの、このフィルムの用途とし
ては、例えば、クレジットカード、キャッシュカード、
ID用カード、各種会員カード等の厚手カード用や、プ
リペイドカードなどの薄手カード用や、袋などの包装用
や書籍の表紙の紙と貼り合わせ用のフィルムとしての用
途である。さらには、農業用、園芸用の被膜用のフィル
ムとして、また土木造成時の切り土、盛り土の法面保護
用のフラットヤーンとしての用途として販売されている
ものである。
【0170】あぶらとり紙片2の材料として使用する生
分解性プラスチック製のフィルムの原料は、コーン、ナ
タネ、大豆等の自然界から産み出される農産物で、その
ため、自然界で分解されるときも有害物質などの発生が
なく、また焼却しても有毒ガスは全く発生しない。生分
解性プラスチック製のフィルムの燃焼カロリーは、ポリ
エチレンやナイロンの約半分の4〜5,000cal/
gと、紙と同じ程度に低く、イオウ、チッソ、リン、塩
素等を含むガスの発生もなく、焼却炉を傷めることも少
ない。しかも、生分解性プラスチック製のフィルムは、
通常の状態では一般のプラスチックのフィルムと同様な
機能を発揮するものであり、水分やあぶら分を透過させ
ることもない。
【0171】各社から販売されている生分解性プラスチ
ック製のフィルムは、「一般のプラスチックのフィルム
と同様な機能を発揮する」という観点から今までのポリ
エチレンやナイロン等に代わるフィルムとしているもの
であり、自然界で分解されるフィルムとして販売されて
いるものである。ところが、この生分解性プラスチック
製のフィルムの用途として、各社は顔のあぶら分を吸収
する性状を未だ見出しておらず、本発明者がはじめて用
途発明として見出したものである。しかも自然界で分解
するという特異な効果をあぶらとり紙に持たせること
で、使用した後のあぶらとり紙の地中や水中への廃棄や
焼却の場合にも自然破壊のおそれも無くしたものであ
る。
【0172】特に、従来の製造方法によるあぶらとり紙
と、生分解性プラスチック製のフィルムを裁断してあぶ
らとり紙を形成する場合とでは、本発明の方が製造コス
トを大幅に低減することができ、しかもあぶら分の吸収
能力も従来のあぶらとり紙と同等、あるいはそれ以上の
効果を得ることができたものである。すなわち、本発明
(本実施の形態)のあぶらとり紙は、市販されている各
社の生分解性プラスチック製のフィルムを所定の大きさ
に裁断するだけで、あぶらとり紙を製造することができ
る。
【0173】生分解性プラスチック製のフィルムとして
の成分は既に周知な事項なので詳細な説明は省略する
が、図23に生分解性プラスチックの種類を示す。内外
国の各社から販売されている生分解性プラスチック製の
フィルムを使用することができ、生分解性プラスチック
製のフィルムの分類としては、図23に示すように、天
然高分子系、微生物生産系、化学合成等がある。また、
生分解性プラスチック製のフィルムの厚みとしては、2
0μm〜100μmの範囲内のものが適用されるが、い
ずれの厚みの場合でも本発明のあぶらとり紙として使用
できる。特に、生分解性プラスチック製のフィルムの厚
みとして、20μm、25μmの素材があぶらとり紙と
して好適例である。
【0174】生分解性プラスチック製のフィルムに使用
するメーカー名と商品名としては、例えば以下に挙げる
ものが適用される。例えば、グンゼ株式会社の「ビオフ
ァン」、三井化学株式会社の「レイシア」、チッソ株式
会社の「NOVON」、日本モンサント株式会社の「バ
イオポール」、日本合成化学工業株式会社の「マタービ
ー」、ダイセル化学工業株式会社の「セルグリーン」等
が一例として挙げられる。もちろん、上記のものに限れ
るものではなく、他の会社の生分解性プラスチック製の
フィルムを使用しても本発明のあぶらとり紙に適用でき
る。なお、本発明者が種々テストした結果では、グンゼ
株式会社の「ビオファン」(コーン、ナタネ、大豆等の
農産物を原料とした生分解性プラスチック製のフィル
ム)で、その厚みが20μm、25μmの素材の生分解
性プラスチック製のフィルムがあぶらとり紙として最も
好適例であった。
【0175】(第7の実施の形態)次に、上記のあぶら
とり紙の素材である生分解性プラスチック製のフィルム
を用いて形成した化粧用パフについて説明する。図24
(a)は本発明の第7の実施の形態における化粧用のパ
フ本体10の斜視図を示し、図24(b)はパフ本体1
0の要部拡大断面図を示している。このパフ本体10
は、厚みを少し有し柔らかいコットン紙層11と、この
コットン紙層11と貼り合わせた偏平なシート状のあぶ
らとり紙層12とで構成されている。
【0176】本発明の最も重要な部分は、化粧用パフの
材料としてどれを用いるかということである。また、選
択した材料をどのようにして所定の条件下で製造するか
である。まず、パフ本体10のコットン紙層11の材料
は、種々実験、検討した結果、ジェイソフト株式会社製
の「JS50HBコットンパルプ混抄紙50g/m2
巻取り原紙」を使用している。この選択したコットン紙
100%のコットン紙層11により柔らかく肌触りが良
く、肌に当てた時に心地良いものとしている。また、あ
ぶらとり紙層12に使用するあぶらとり紙としては、先
の実施の形態における上記生分解性プラスチック製のフ
ィルム(前述のあぶらとり紙片2)を用いている。
【0177】ところで、前述のあぶらとり紙(あぶらと
り紙片2)を夏期に用いた場合には、少し問題が発生す
る。すなわち、夏期では汗が出るので、汗が出ている状
態で顔にあぶらとり紙を当てると、あぶらとり紙が汗を
先に吸い取るために、あぶらとり紙によるあぶらとり効
果が無くなってしまう。そこで、上記のあぶらとり紙層
12とコットン紙層11とを貼り合わせてパフ本体10
を形成することで、パフ本体10の片面のコットン紙層
11により優れた吸水性を図り、また、他面のあぶらと
り紙層12により顔の肌のあぶら(皮脂)とりを行なう
ようにしたものである。
【0178】つまり、先ずパフ本体10のコットン紙層
11で十分に汗を拭き取って肌の水分を減らし、その
後、他面のあぶらとり紙層12であぶらとりを行なう。
また、パフ本体10のコットン紙層11は、ジェイソフ
ト株式会社製の「JS50HBコットンパルプ混抄紙5
0g/m2 の巻取り原紙」を使用しているので、クッシ
ョン性が良く、そのため、肌に対する圧力が高まること
により、さらにあぶらとり効果を向上させることができ
る。しかも、肌触りも心地良いものとなっている。ま
た、顔の皮膚に汗をかいていない場合では、パフ本体1
0の片面のあぶらとり紙層12によりあぶらとりを行な
い、あぶらとりを行なった後は、他面のコットン紙層1
1は使用していないので、パフ本体10を「コットン紙
パフ」として使用することができる。
【0179】また、パフ本体10の片面に生分解性プラ
スチック製のフィルムからなるあぶらとり紙(あぶらと
り紙層12)を使用しているので、フィルムにより、吸
収したあぶら(皮脂)は他面のコットン紙層11に滲み
でることもなく、また、コットン紙層11に「コットン
紙パフ」として化粧水などの液状の化粧液を使った場合
でも化粧液が他面に滲みでることもない。さらには、パ
フ本体10のコットン紙層11は、ジェイソフト株式会
社製の「JS50HBコットンパルプ混抄紙50g/m
2 の巻取り原紙」を使用しているので、化粧液をコット
ン紙層11に付けた場合でも、化粧液がコットン紙層1
1に広がっていき、従来よりも化粧液の使用を減らすこ
とができる。実際の使用テストでは、化粧水や液状化粧
品の使用量を2/3〜1/2に減らすことができたもの
である。
【0180】また、あぶらとり紙層12とコットン紙層
11との接着面に柄状に接着剤をプリント加工して貼り
合わせることにより、柔らかさとデザイン的な特徴を持
たせることができる。
【0181】次に、第7の実施の形態におけるパフ本体
10の製造方法について説明する。図25はパフ本体1
0の製造方法を示す図であり、回転自在としたローラー
13には上述のコットン紙層11となる原紙11aが巻
装されている。また、回転自在としたローラー14には
あぶらとり紙層12となる素材フィルム12a(前記生
分解性プラスチック製のフィルム)が巻装され、コット
ン紙層11となる原紙11a及びあぶらとり紙層12と
なる素材フィルム12aとが貼合機15で貼り合わせる
ようになっている。ここで、上記貼合機15としては、
いわゆるドライラミネーター、又はポリエチレンラミネ
ーターと呼ばれているものを使用している。
【0182】あぶらとり紙層12の素材フィルム12a
は、その一面がコットン紙層11の原紙11aと貼り合
わされるように貼合機15へ供給されていき、貼合機1
5での素材フィルム12aと原紙11aとの貼合の条件
は以下のように設定している。 速度:40m〜50m/毎分 接着剤の塗布量:12g/m2 (ウエット) あぶらとり紙層12の素材フィルム12aの一面に接着
剤を塗布して貼合機15にてあぶらとり紙層12の素材
フィルム12aとコットン紙層11の原紙11aとを貼
合する。
【0183】図26は貼合機15の具体的な構成を示す
図であり、以下、具体的に説明する。ローラー14の前
方には接着剤31を貯留した容器30が配設されてお
り、この容器30の上方に一対のローラー32、33が
設けられている。下側のローラー32の下部は接着剤3
1に浸漬するように配設され、上部のローラー33の表
面が下部のローラー32の表面に接触して接着剤31を
伸ばすようにしている。ローラー14に巻装されている
あぶらとり紙層12となる素材フィルム12aは、一対
のローラー32、33の間に供給されて素材フィルム1
2aの一面に接着剤31が塗布されていく。
【0184】接着剤31が塗布された素材フィルム12
aは乾燥装置34で少し乾燥されて乾燥装置34から送
り出される。乾燥装置34から送り出された素材フィル
ム12aは、ガイドローラー35を経てテイルガイドロ
ーラー36で方向が反転される。なお、2枚のシートを
貼合する通常の装置では、テイルガイドローラー36の
箇所でゴム製のニップローラー(図26の破線部分参
照)で2枚のシートを貼合するが本発明では上記ニップ
ローラーは使用していない。ニップローラーとテイルガ
イドローラー36とで圧力をかけて貼合すると、本発明
のように柔らかいコットン紙層11となる原紙11aを
使用している場合には不向きとなるからである。
【0185】本発明では、テイルガイドローラー36で
進行方向を反転させた後に、メッキローラーと呼ばれる
貼合ローラー37により、あぶらとり紙層12となる素
材フィルム12aとローラー13から送り出されるコッ
トン紙層11となる原紙11aとを貼合するようにして
いる。貼合ローラー37の両側にはそれぞれテンション
ローラー38、39を配設して素材フィルム12aと原
紙11aの貼合時での張力制御を行なっている。また、
上記貼合ローラー37の表面は硬質のクロムメッキが施
されている。
【0186】テイルガイドローラー36で反転した素材
フィルム12aと、ローラー13からのテンションロー
ラー38を介した原紙11aとが貼合ローラー37で貼
合されて、パフ本体素材10aとしてローラー16に巻
き取られる。ここで、貼合ローラー37の横幅の寸法は
1m〜1.5mぐらいであり、直径は20cm〜25c
mとしている。また、図27に示すように、テンション
ローラー36から貼合ローラー37へ送り出される素材
フィルム12aの角度(仰角)は約45度とし、素材フ
ィルム12aの進行速度に対して15%〜20%増の同
方向で回転させるようにしている。
【0187】素材フィルム12aの貼合ローラー37に
対する仰角を約45度としているのは、以下の理由から
である。すなわち、45度より大きくなると素材フィル
ム12aが引っ張られて薄い素材フィルム12aが破れ
易くなり、45度より小さくなると貼合時にシワが生じ
たりするからである。したがって45度近辺の角度が最
適であるが、40度〜50度ぐらいの範囲内であれば良
い。また、貼合ローラー37の直径を20cm〜25c
mとしている理由は下記の通りである。すなわち、貼合
ローラー37の直径が大き過ぎると、貼合ローラー37
の表面と素材フィルム12aとの接触面積が多くなりす
ぎて適度のテンションを得ることができず、また、直径
が小さ過ぎるとテンションがきつくなってシワが出来た
り、安定感がなくなるからである。更には素材フィルム
12aが薄いために破れる可能性も出てくる。
【0188】上記貼合ローラー37の前後に配設してい
るテンションローラー38、39は、原紙11aやパフ
本体素材10aの進行速度より10%〜15%程度速度
を落として原紙11aやパフ本体素材10aの張力制御
を行ない易くしている。また、テンションローラー3
8、39の回転方向は、原紙11aやパフ本体素材10
aの進行方向と同じである。なお、上記貼合ローラー3
7、テンションローラー38、39、ローラー16はモ
ータ(図示せず)により回転制御されている。このよう
に、ローラー13からの原紙11aの貼合ローラー37
への送り出す際の仰角を約45度とし、且つ貼合ローラ
ー37の回転速度を素材フィルム12aの進行速度より
15%〜20%増とし、なお且つ両側のテンションロー
ラー38、39を原紙11a等の進行速度より10%〜
15%減としていることで、パフ本体素材10aを連続
して自動的に製造する場合にローラー16で巻き取るに
際して応答コントロールを良くすることができる。これ
によりローラー16でパフ本体素材10aをたるみなく
巻き取ることができる。
【0189】このようにして貼合機15にてコットン紙
層11の原紙11aとあぶらとり紙層12の素材フィル
ム12aとが貼合されてパフ本体素材10aが連続して
形成され、そして、パフ本体素材10aはローラー16
に巻き取られていく。ローラー16にて巻き取ったパフ
本体素材10aは、次に図24(a)に示すような一般
的なパフの形状にカッティング成形され、本発明のパフ
本体10が形成されることになる。
【0190】なお、貼合機15におけるコットン紙層1
1の原紙11aとあぶらとり紙層12の素材フィルム1
2aとの接着において、接着剤31は貼合面の全面にわ
たって塗布しても良く、また上述したように、貼合面に
柄状に接着剤を塗布して、パフ本体10の柔らかさとデ
ザイン的な特徴を持たせるようにしても良い。
【0191】従来のスポンジやコットン製のパフでは、
化粧液がパフの素材に必要以上にしみ込んで不経済であ
るし、また手にとってパフを使用する場合でも手が汚れ
て嫌だという女性が多い。そこで、図24に示すパフ本
体10を用いて他の使用例を説明する。特に、リキッド
ファンデーション等を使う場合、化粧液を100パーセ
ント有効に活用できるようにしたものである。
【0192】図24に示すパフ本体10のあぶらとり紙
層12の面に化粧液を少量塗り付けて、化粧液を顔に塗
る。そして、パフ本体10の他面のコットン紙層11で
薄く伸ばすようにして化粧を行なう。
【0193】この使用例ではパフ本体10のあぶらとり
紙層(生分解性プラスチック製のフィルム)12の面に
付けた化粧液を顔に塗布することで、あぶらとり紙層1
2に塗布した化粧液のほとんどを顔に付けることがで
き、更にパフ本体10のコットン紙層11で薄く伸ばす
ことで、少量の化粧液で化粧を行なうことができる。ま
た、あぶらとり紙層12の面に塗布した化粧液をほとん
ど顔に塗ることができるので、あぶらとり紙層12の面
の部分を持ってコットン紙層11で化粧液を伸ばす場合
にでも、化粧液はあまり手に付くこともない。同時にコ
ットン紙層11で化粧液を伸ばす際にも、コットン紙層
11側の化粧液はあぶらとり紙層12により外側に滲み
出ることがないので、顔の化粧液が手に付くことはな
い。そのため、化粧液で手が汚れるということも従来と
比べて大幅に減らすことができる。
【0194】(第8の実施の形態)ところで、従来のい
わゆる「おしろい紙」はファンデーションパウダーが普
通紙にコーティングしてあるので、その紙の繊維にファ
ンデーションパウダーがしみ込んで顔に塗り付けにくい
という問題があった。つまり、ファンデーションパウダ
ーが紙から離れにくいという問題である。また、「おし
ろい紙」は紙製なのでソフト感やクッション性が全くな
く、使い心地も良くないという問題がある。
【0195】そこで、本発明の第8の実施の形態では、
先の実施の形態におけるパフ本体10にファンデーショ
ンパウダーをコーティングするようにしたものである。
図28はファンデーションパウダー44を表面にコーテ
ィングしたパフ本体10の斜視図を示し、図29はパフ
本体10の要部拡大断面図を示している。なお、先の実
施の形態と同一の要素には同一の番号を付している。図
29に示すように、パフ本体10のあぶらとり紙層(前
述の生分解性プラスチック製のフィルム)12の面にフ
ァンデーションパウダー44をコーティングしたもので
ある。
【0196】したがって、ファンデーションパウダー4
4をあぶらとり紙層12の面にコーティングするまで
は、先の実施の形態と同様に製造される。そして、図3
0に示すように、ローラー16に巻き取ったパフ本体素
材10aをグラビアコーター45によりファンデーショ
ンパウダー44をコーティングするようにしている。グ
ラビアコーター45においてパフ本体素材10aの表面
にコーティングするファンデーションパウダー44の材
料としては、例えば、株式会社香粧園社製のファンデー
ションパウダーが挙げられる。そして、シート状のパフ
本体素材10aに下記の条件でファンデーションパウダ
ー44をコーティングする。 ファンデーションパウダー 25% アルコール 50% 接着樹脂 25% (重量比)
【0197】ローラー16からのパフ本体素材10aが
グラビアコーター45に送られ、120メッシュ〜15
0メッシュの彫刻ローラー(図示せず)を使用し、毎分
40m〜60mでグラビアコーター45においてファン
デーションパウダー44がコーティングされる。そし
て、グラビアコーター45でコーティングされてパフ本
体素材46としてローラー47に巻き取られる。そし
て、図28に示すようなパフの形状にカッティング成形
される。
【0198】このようにして形成されたパフ本体10
は、ファンデーションパウダー44があぶらとり紙層1
2の面にコーティングされているので、離けい性が良く
なり、コーティングされたファンデーションパウダー4
4が化粧直しとして使用した場合、そのほとんどを顔に
付けることができた。また、使用時には、コットン紙層
11によりソフト感やクッション性があり、肌触りが良
いものとなっている。また、パフ本体10の片面はコッ
トン紙層11によりコットンパフとして活用することが
できる。
【0199】また、従来の「おしろい紙」にはファンデ
ーションパウダーの成分にはあぶらが入っており、この
あぶらが肌に良くないとされている。この実施の形態の
ファンデーションパウダーにはあぶらを入れていないの
で、パフ本体を使用しても肌を傷めることもなく、ま
た、肌にきめ細かくファンデーションパウダーを塗布で
き、しかも透明感を与えることができる。なお、ファン
デーションパウダー44の材料としては、もちろん上記
の株式会社香粧園社製以外のファンデーションパウダー
を使用しても良い。
【0200】なお、上記ファンデーションパウダー44
にシルクの微粉末を混入したり、シルクの微粉末のみで
ファンデーションパウダーを構成するようにしても良
い。もちろん、現在流行している抗菌剤をファンデーシ
ョンパウダーに混入しても良い。
【0201】(第9の実施の形態)次に第9の実施の形
態について説明する。上述したように、従来の不織布製
やコットン製のパフに化粧液を付けた場合、化粧液のパ
フへの吸い込みが強過ぎるために手に付く化粧液の量が
かなりあり、非常に不経済という問題がある。そこで、
本実施の形態では、化粧液の使用量を半減できるように
すると共に、両面にコットン紙層11を設けて使い勝手
を良くするようにしたものである。
【0202】図31は本実施の形態のパフ本体51の斜
視図を示し、図32はパフ本体51の要部拡大断面図を
示すものである。パフ本体51はシート状のあぶらとり
紙層(前述の生分解性プラスチック製のフィルム)12
を両側からコットン紙層11でサンドイッチ構造とした
ものであり、あぶらとり紙層12により一方のコットン
紙層11に化粧液を付けても他方のコットン紙層11に
は滲み出ないものである。したがって、コットン紙層1
1に化粧液を付けても手に化粧液が付かない。また、パ
フ本体51のコットン紙層11は、ジェイソフト株式会
社製の「JS50HBコットンパルプ混抄紙50g/m
2 の巻取り原紙」を使用しているので、化粧液をコット
ン紙層11に付けた場合でも、化粧液がコットン紙層1
1に広がっていき、従来よりも化粧液の使用を減らすこ
とができる。実際の使用テストでは、化粧水や液状化粧
品の使用量を2/3〜1/2に減らすことができたもの
である。
【0203】更には、両側のコットン紙層11により両
面使用が可能となり、1枚のパフ本体51で2回の使用
ができて経済的である。また、嵩張らないために、旅行
などでも便利で使い勝手が良いものである。
【0204】次に、本実施の形態の製造方法について説
明する。基本的には図25及び図26に示す製造方法と
同様である。先ず、図33に示すように、ローラー13
からのコットン紙層11の原紙11aとローラー20か
らのあぶらとり紙層12となる素材フィルム12aとを
貼合機15にて貼合する(先の実施の形態と同じ貼合条
件)。貼合機15にて原紙11aと素材フィルム12a
とが貼合されて中間素材52としてローラー53に巻き
取られる。次に、ローラー13からのコットン紙層11
の原紙11aと、上記巻き取ったローラー53からの中
間素材52とを貼合機15にて貼合する(先と同じ貼合
条件)。この時、素材フィルム12aの表面が原紙11
aとの接着面となる。原紙11aと中間素材52とが貼
合機15にて貼合されて、パフ本体素材51aとしてロ
ーラー16に巻き取られる。そして、パフ本体素材51
aは図31に示すようなパフ本体51の形状にカッティ
ング成形される。
【0205】なお、先の各実施の形態において、2枚の
シートを貼合する場合には、貼合機15においては1回
の工程で良いが、パフ本体を3層構造とする場合には、
再度貼合機15において貼合工程を行なう。
【0206】(第10の実施の形態)ところで、先の実
施の形態ではシート状の素材や原紙を貼合するのに、基
本的には図26に示すような装置で行なっており、2層
構造の素材を製造する場合には1回の工程で良いが、3
層構造の素材を製造するには再度同じ工程を行なうため
に2回の工程が必要となる。そのため、製造コストが高
くつくという問題が生じる。
【0207】また、ソフトでクッション性を備えたパフ
本体素材10a、51aを製造することができたもの
の、ローラー16に巻き取っているパフ本体素材10
a、51aの状態から所定の寸法毎に断裁する際に、や
はりローラー(図示せず)でパフ本体素材10a、51
aを加圧するため、コットン紙層11におけるクッショ
ン性が低下してしまうという問題が新たに発生すること
が分かった。さらには、接着剤31を用いてコットン紙
層11(原紙11a)、あぶらとり紙層(素材フィルム
12a)12等を貼合しているため、人によっては接着
剤31により肌が荒れたりする虞もある。そこで、本実
施の形態では、パフ本体素材10a、51aを断裁する
時に素材を加圧しない方法で、しかもコットン紙層11
等の貼合も同時に行ない、更には接着剤を用いずにコッ
トン紙層11等の貼合を行なうようにしたものである。
【0208】この実施の形態では図35に示す製造装置
で図31に示すような3層構造のパフ本体51を製造す
る場合について説明する。表面にゴムを貼り回転自在と
した受けローラー55の上方には、上下動自在で且つ回
転自在な加圧ローラー56が配設されている。この受け
ローラー55と加圧ローラー56はそれぞれモータ(図
示せず)にて所定の回転速度で回転制御されるものであ
る。また、加圧ローラー56には加熱手段(図示せず)
が設けられている。図36は加圧ローラー56の正面図
を示し、加圧ローラー56の表面には軸方向に沿って所
定の間隔毎にリング状で突条の加圧部57が一体的に複
数形成されている。
【0209】ここで、最終的に製造される製品は化粧用
パフなので、上記加圧部57の幅寸法、加圧部57間の
寸法は以下のような設定している。すなわち、加圧部5
7の幅寸法は約2cmであり、また、加圧部57と加圧
部57との間隔の寸法は約5cmである。さらに、加圧
部57の高さは貼合するシートの枚数にもよるが、本実
施の形態では3枚のシートを貼合するので、約3mmと
している。もちろん、この加圧部57の高さは貼合する
原紙やフィルムの層数に応じて任意に設定可能である。
【0210】図35において、コットン紙層11となる
原紙11aは先の実施の形態で使用しているものと同じ
材料であり、また、あぶらとり紙層12となる素材フィ
ルム12aは前述の生分解性プラスチック製のフィルム
を用いている。そして、上側のコットン紙層11の原紙
11aと、素材フィルム12aと、下側のコットン紙層
11の原紙11aとがガイドローラー58によって重ね
られた状態でガイドされながら受けローラー55と加圧
ローラー56との間に供給される。
【0211】ここで、受けローラー55と加圧ローラー
56による貼合条件は以下の通りである。 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m
【0212】上記の条件で原紙11a、素材フィルム1
2a、原紙11aは加圧ローラー56のリング状の加圧
部57により熱加圧されて、3層のパフ本体素材51a
が形成される。そして、図37は加圧ローラー56の加
圧部57により貼合されたパフ本体素材51aの要部平
面図を示しており、加圧部57により貼合された貼合部
63(図中の斜線部分)が帯状に形成されている。加圧
部57により熱加圧されると、上下のコットン紙層11
の原紙11aの間の素材フィルム12aが溶融し、これ
により上下の原紙11aが貼合されることになる。帯状
の間隔で貼合されたパフ本体素材51aは、図35に示
すようにロータリーカッター59の固定台60の箇所で
カッター61により所定の幅寸法毎に断裁されていく。
【0213】カッター61にてパフ本体素材51aが所
定の寸法毎に断裁されてパフ本体素材片51bが形成さ
れ、断裁後にパフ本体素材片51bが積層されていく。
図38はパフ本体素材片51bの要部破断斜視図を示
し、貼合部63以外の部分は貼合されていないので、上
下面のコットン紙層11はコットン紙100%のソフト
感を出せることができる。しかも、接着剤を使用せずに
素材フィルム12aの溶融により上下のコットン紙層1
1を貼合しているので、貼合の際に接着剤自体が不要に
なり、また1回の貼合工程で3層のシートを貼合できる
ので、製造コストを非常に安価にすることができる。更
には、シートの貼合に接着剤を使用していないので、肌
が荒れるということもなく、肌が弱い人でも安心して使
用できるものである。もちろん、第7の実施の形態と同
様にコットン紙層11により化粧液の使用量を大幅に削
減でき、一般消費者にとって非常に有益となる。
【0214】なお、上記のように製造されたパフ本体素
材片51bは、図37の破線に示すように通常のパフの
形状にカッティングされて、図39に示すようなパフ本
体51が形成されることになる。
【0215】図40は、図24に示すあぶらとり紙層1
2とコットン紙層11とで2層構造とした場合のパフ本
体10の場合を示しており、図35に示す場合と同様に
製造することができる。この場合、コットン紙層11の
原紙11aとあぶらとり紙層12の素材フィルム12a
との2層の貼合となり、先の条件と同じ条件で加圧ロー
ラー56の加圧部57により上記と同様に帯状に貼合部
63が形成されて、この貼合部63により原紙11aと
素材フィルム12aとは貼合されることになる。そし
て、貼合部63以外の部分のコットン紙層11はふっく
らとしたソフト感を出すことができる。ここで、あぶら
とり紙層12は生分解性プラスチック製のフィルムを用
いているので、このフィルムが加熱されることで溶融
し、これにより、あぶらとり紙層12の素材フィルム1
2aとコットン紙層11とが貼合される。
【0216】したがって、この場合にも接着剤を使用し
ていないので、製造コストも安価にでき、肌が弱い人も
安心して化粧用パフとして使用することができる。
【0217】ところで、加圧ローラー56の加圧部57
の形状は、図36に示すような形状に限られるものでは
ない。図36の場合では加圧部57をリング状の突条と
したが、加圧部57と加圧部57の間に周方向に所定の
間隔をあけて軸方向に沿った突条(図示せず)を形成す
るようにしても良い。この場合には、図41に示すよう
に、パフ本体素材51aは格子状に熱加圧されて、貼合
部63が格子状に形成されることになる。ここで、貼合
部63と貼合部63との間隔は図37の場合よりも短く
て、例えば、約1cmとしている。これにより化粧用パ
フとしてのパフ本体51を形成した場合には、パフ本体
51の表面には格子状で且つ凹凸面のデザインが立体的
に施されることになる。
【0218】また、貼合部63の形状を帯状や格子状以
外の形状にするようにしても良い。例えば、メーカー名
や販売会社の名前をアルファベットの形になるように貼
合部63を形成するようにしても良い。この場合、加圧
ローラー56の加圧部57の形状はアルファベットの逆
の文字に形成することで、任意の文字により貼合部63
を形成することができる。もちろん、貼合部63の形状
は、アルファベット以外のカタカナ、ひらかな、簡単な
漢字となるようにしても良く、また、図柄などのデザイ
ンとなるようにしても良い。
【0219】上記の実施の形態では、2層と3層との貼
合の場合について説明したが、4層以上のシートを貼合
する場合にも、適用することができる。なお、コットン
紙層11となる原紙11aを貼合する場合に素材フィル
ム12aを溶融させて貼合させていたが、素材フィルム
12aを用いずにコットン紙層同士を直接貼合させるよ
うにしても良い。かかる場合、紙同士を貼合することは
可能である。すなわち、2層のコットン紙層11でパフ
本体を構成する場合にも、図35に示す製造装置により
先と同様に接着剤を使用せずに部分的な貼合にてパフ本
体を形成することができる。なお、製造方法は先の場合
と同じなので詳細な説明は省略する。しかし、原紙11
aと原紙11aとの間に素材フィルム12aを介装させ
る方が、熱加圧による素材フィルム12aの溶融によっ
て、より確実に原紙11aを貼合することができる。
【0220】ところで、上記のコットン紙層11とし
て、コットン紙を用いた場合について説明したが、紙製
ではなくシート状のコットンを用いてパフ本体素材(パ
フ本体)を形成するようにしても良い。すなわち、図3
5に示す製造装置により、シート状のコットンと上述し
たあぶらとり紙層12となる素材フィルム12aとを貼
合してパフ本体を形成するようにしても良い。つまり、
素材フィルム12aとシート状のコットンとの2層のパ
フ本体素材を形成し、このパフ本体素材から通常のパフ
の大きさにカッティングしてパフ本体を形成するもので
ある。また、素材フィルム12aとシート状のコットン
とをサンドイッチ構造のパフ本体素材を図35に示す製
造装置により形成し、形成されたパフ本体素材から通常
のパフの大きさにカッティングしてパフ本体を形成する
ものである。
【0221】なお、この場合の貼合部63の形状は上述
したのと同様に種々の形状を構成することができる。つ
まり、図35〜図41の各実施の形態において、材料の
コットン紙層11を紙製ではないシート状のコットンに
置き換えてパフ本体素材(パフ本体)を形成するように
したものである。
【0222】なお、上記各実施の形態(第6の実施の形
態以降)におけるパフ本体を、手や足の爪のマニキュア
を取る時に使用する除光液を使用する際にも利用するこ
とができる。つまり、パフ本体の素材フィルム12aに
より除光液が表面に滲む出ることがないので、手に除光
液が付くこともほとんどない。そのため、除光液によっ
て手が臭くなるということもなく、女性に歓迎される商
品を提供することができる。
【0223】また、上記各実施の形態(第6の実施の形
態以降)におけるパフ本体は、化粧時の化粧用パフとし
て使用例を説明したが、他の用途にも使用することがで
きる。例えば、化粧用パフの延長上で、エステ等の際に
使用するフェイスマスクにも適用することができる。こ
の場合、化粧液をコットン紙層11に付けたり、化粧ク
リームは素材フィルム12a面に付けて使用することが
できる。
【0224】上記各実施の形態(第6の実施の形態以
降)におけるパフ本体は、コットン紙層11により吸水
性が良いので、靴用の中敷としても利用することができ
る。つまり、パフ本体と同じ構成の素材を靴用の中敷と
して利用するものであり、形状は一般的な中敷の形状に
対応させる。コットン紙層11を上面にして靴の中に入
れると、コットン紙層11によりクッション性が良く、
履き心地も良く、また、コットン紙層11により水分等
を吸収してむれやすい靴の中を快適にすることもでき
る。また、素材フィルム12aにより足のあぶら分が浸
透するのを阻止されて、靴内部の底面が汚れにくくな
り、靴を快適な状態に長く保つことができる。しかも、
パフ本体の素材は安価にできるので、パフ本体が汚れて
きた場合には新しい中敷に交換しても、コスト高とはな
らない。
【0225】また、上記各実施の形態(第6の実施の形
態以降)におけるパフ本体の素材を用いて床ずれ防止用
のマットとしても使用ができる。特に、パフ本体の素材
の内部には、素材フィルム12aが介装されているの
で、失禁した場合でも、寝具を汚すことはない。
【0226】なお、コットン紙層11の材料の坪量とし
ては、50g/m2 のものを使用していたが、コットン
紙層11をより厚みを持たせる場合には、さらに坪量の
大きな材料を用いるようにしても良い。また、コットン
紙層11の材料として、ジェイソフト株式会社製の「J
S50HBコットンパルプ混抄紙50g/m2 の巻取り
原紙」を使用している場合について説明したが、これに
限定されるものではない。同量の坪量であって、他社製
品の物でも良い。また、コットン100%のあぶらこし
紙を用いるようにしても良い。
【0227】
【発明の効果】本発明のあぶらとり紙によれば、従来の
あぶらとり紙と同等あるいはそれ以上のあぶら分の吸収
力を高めることができ、しかも、材料として合成樹脂製
のフィルムを用いているので、材料費を大幅に安価にす
ることができる。また、従来工業的で比較的複雑な工程
によりあぶらとり紙を製造していた場合と比べて、合成
樹脂製のフィルムを断裁するだけで、あぶら分の十分な
吸収力を備えたあぶらとり紙を提供でき、そのため、材
料費と製造コストを大幅に削減でき、結果として低コス
トなあぶらとり紙を消費者に提供できる。
【0228】本発明の化粧用パフによれば、化粧液を付
けたり、あぶらとりを行なった場合でも合成樹脂製のフ
ィルムによって他面に化粧液やあぶら分が滲み出ること
がなく、そのため、従来のように化粧液が手に付いて汚
れるということがない。特にマニキュアを除去する際の
除光液を使用する場合にも、除光液が手に付いて臭くな
るというのを防止することができる。
【0229】本発明のあぶらとり紙によれば、従来のあ
ぶらとり紙と同等あるいはそれ以上のあぶら分の吸収力
を高めることができ、しかも、材料として生分解性プラ
スチック製のフィルムを用いているので、使用後に廃棄
しても自然界で分解され、また、分解時でも有害物質が
発生することもない。さらにはあぶらとり紙を焼却した
場合でも、燃焼カロリーはポリエチレンやナイロンの約
半分であり、焼却炉を傷めることもない。また、従来工
業的で比較的複雑な工程によりあぶらとり紙を製造して
いた場合と比べて、生分解性プラスチック製のフィルム
を断裁するだけで、あぶら分の十分な吸収力を備えたあ
ぶらとり紙を提供でき、そのため、低コストなあぶらと
り紙を消費者に提供できる。
【0230】本発明の化粧用パフによれば、化粧液を付
けたり、あぶらとりを行なった場合でも生分解性プラス
チック製のフィルムによって他面に化粧液やあぶら分が
滲み出ることがなく、そのため、従来のように化粧液が
手に付いて汚れるということがない。特にマニキュアを
除去する際の除光液を使用する場合にも、除光液が手に
付いて臭くなるというのを防止することができる。ま
た、化粧用パフの一面には、柔らかいコットン紙層を使
用しているので、ソフト感やクッション性が良く肌に当
てた場合にも肌触りが心地良く、そのため、使用感に優
れている。さらに、化粧液の使用量も従来の吸い込みが
強いパフと比べて2/3〜1/2にすることができるの
で、化粧液を買う回数も減って結果的に低コスト化を図
ることができ、消費者にとって歓迎される商品を提供す
ることができる。このように、使い捨てで衛生的、耐水
性を付与した低価格で肌触りの良い化粧用パフを提供で
きるものである。
【0231】さらには、本発明の第1の製造方法によ
り、パフ本体素材を連続して自動的に製造する場合にロ
ーラーで巻き取るに際して応答コントロールを良くする
ことができる。これによりローラーでパフ本体素材をた
るみなく巻き取ることができる。したがって、効率良く
化粧用パフの素材を連続して自動的に製造することが可
能となる。
【0232】また、パフ本体素材を部分的に貼合してパ
フ本体を形成しているので、コットン紙層の貼合されて
いない部分はふっくらしたソフト感を出すことができ、
より肌触りを向上させることができる。しかも、接着剤
を用いずに貼合しているので、接着剤による肌荒れを起
こすこともなく、肌が弱い人にも安心して使用すること
ができる。
【0233】更には、本発明の第2の製造方法によれ
ば、受けローラーと加圧ローラーとで原紙等を貼合し
て、その後に従来のようにローラーで加圧せずにカッタ
ーでパフ本体素材を断裁しているので、貼合と断裁が同
時に行なえ、また、原紙やフィルム等が3層以上の多層
の場合でも、貼合工程が1回で済み、製造時間を短縮で
き、そのため、接着剤を使用しないこととあいまって製
造コストを大幅に削減できる。したがって、結果的に消
費者に対して有益な商品を提供することができるもので
ある。
【0234】また、かかる化粧用パフの素材を用いて靴
用の中敷を形成することで、吸水性を良くして履き心地
を向上させた中敷を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のあぶらとり紙帳の
斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の表紙を開けた状態
のあぶらとり紙帳の斜視図である。
【図3】(a)は本発明の第2の実施の形態におけるパ
フ本体の斜視図である。(b)は本発明の第2の実施の
形態におけるパフ本体の要部拡大断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるパフ本体の
製造方法を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の貼合機の構成を示
す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の貼合機の要部の説
明図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態におけるパフ本体の
斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態におけるパフ本体の
要部拡大断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるパフ本体の
製造方法を示す図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態におけるパフ本体
の斜視図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態におけるパフ本体
の要部拡大断面図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態におけるパフ本体
の製造方法を示す図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態におけるパフ本体
の製造方法を示す図である。
【図14】本発明の第5の実施の形態におけるパフ本体
の製造方法を示す図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態における加圧ロー
ラーの正面図である。
【図16】本発明の第5の実施の形態における図14に
示す製造方法で製造されたパフ本体素材の要部平面図で
ある。
【図17】本発明の第5の実施の形態における図14に
示す製造方法で製造されたパフ本体素材の要部破断斜視
図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態におけるパフ本体
の斜視図である。
【図19】本発明の第5の実施の形態における他の例の
パフ本体素材の要部破断斜視図である。
【図20】本発明の第5の実施の形態における貼合部を
他の形状で形成した場合のパフ本体素材の要部平面図で
ある。
【図21】本発明の第6の実施の形態のあぶらとり紙帳
の斜視図である。
【図22】本発明の第6の実施の形態の表紙を開けた状
態のあぶらとり紙帳の斜視図である。
【図23】本発明の第6の実施の形態における生分解性
プラスチックの種類を示す図である。
【図24】(a)は本発明の第7の実施の形態における
パフ本体の斜視図である。(b)は本発明の第7の実施
の形態におけるパフ本体の要部拡大断面図である。
【図25】本発明の第7の実施の形態におけるパフ本体
の製造方法を示す図である。
【図26】本発明の第7の実施の形態の貼合機の構成を
示す図である。
【図27】本発明の第7の実施の形態の貼合機の要部の
説明図である。
【図28】本発明の第8の実施の形態におけるパフ本体
の斜視図である。
【図29】本発明の第8の実施の形態におけるパフ本体
の要部拡大断面図である。
【図30】本発明の第8の実施の形態におけるパフ本体
の製造方法を示す図である。
【図31】本発明の第9の実施の形態におけるパフ本体
の斜視図である。
【図32】本発明の第9の実施の形態におけるパフ本体
の要部拡大断面図である。
【図33】本発明の第9の実施の形態におけるパフ本体
の製造方法を示す図である。
【図34】本発明の第9の実施の形態におけるパフ本体
の製造方法を示す図である。
【図35】本発明の第10の実施の形態におけるパフ本
体の製造方法を示す図である。
【図36】本発明の第10の実施の形態における加圧ロ
ーラーの正面図である。
【図37】本発明の第10の実施の形態における図35
に示す製造方法で製造されたパフ本体素材の要部平面図
である。
【図38】本発明の第10の実施の形態における図35
に示す製造方法で製造されたパフ本体素材の要部破断斜
視図である。
【図39】本発明の第10の実施の形態におけるパフ本
体の斜視図である。
【図40】本発明の第10の実施の形態における他の例
のパフ本体素材の要部破断斜視図である。
【図41】本発明の第10の実施の形態における貼合部
を他の形状で形成した場合のパフ本体素材の要部平面図
である。
【図42】従来例のあぶらとり紙の製造方法を示す図で
ある。
【図43】従来例の図42のA部の要部拡大断面図であ
る。
【図44】従来例の図42のB部の要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 あぶらとり紙帳 2 あぶらとり紙片 10 パフ本体 10a パフ本体素材 11 コットン紙層 11a 原紙 12 あぶらとり紙層 12a 素材フィルム 16 ローラー 19 フィルム 36 ガイドローラー 37 貼合ローラー 38 テンションローラー 39 テンションローラー 44 ファンデーションパウダー 51 パフ本体 55 受けローラー 56 加圧ローラー 57 加圧部 61 カッター 63 貼合部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正内容】
【0106】次に、あぶらとり紙片2の材料である合成
樹脂製のフィルムについて説明する。合成樹脂製のフィ
ルムの種類としては、ポリエチレンフィルム、ポリ
スチレンフィルム、塩化ビニールフィルム、ナイロ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステ
ルフィルム等があり、これらのいずれかのフィルムを適
宜選択して使用するものである。そして、本発明者が種
々試験テストを行なった結果、上述した順番〜に表
面が低密度の粗面であり、順番にあぶらとり効果が高い
ことが分かった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正内容】
【0107】本発明者が試験した結果では、上記のポ
リエチレンフィルムは表面が最も低密度のため、表面を
加工することなくあぶらとり効果が高いことが分かっ
た。そして、〜に挙げたフィルムはポリエチレンフ
ィルムと比べると密度が高いので、表面処理加工を施す
必要がある。そこで、本発明者は、〜に挙げたフィ
ルムの表面が800メッシュ〜1200メッシュになる
ように加工を行なった。すなわち、先ず、〜に挙げ
たフィルムの一面、あるいは両面にコロナ放電処理を行
ない、その後、800メッシュ〜1200メッシュ微粒
マット加工を行なった。この微粒マット加工は、
〜に挙げたフィルムの製造後に施してもよく、また、
フィルムの製造時に同時に行なうようにしても良い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正内容】
【0108】なお、上記では800メッシュ〜1200
メッシュ微粒マット加工としているが、800メッシ
ュ〜900メッシュ微粒マット加工が好適例である。
また、各フィルムの厚みは、20〜100μmの範囲内
のものを使用している。しかし、20μm、25μmの
厚みのものが好適例である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正内容】
【0109】上記のコロナ放電処理や微粒マット加工
自体は知られているので、詳細な説明は省略するが、上
記〜に挙げたフィルムに係る表面処理加工を行なう
ことで、顔のあぶらとり効果が非常に高いということを
本発明者は初めて認識したものである。なお、上記フィ
ルムにコロナ放電加工を特に施さなくても良い。しか
し、フィルムの表面にコロナ放電加工を行なうことで、
フィルムの親水性を付与することができ、あぶらとり効
果をより高めることができる。また、上記〜に掲げ
た合成樹脂製のフィルム以外の合成樹脂製フィルムでも
上記表面加工処理を行なうことで、あぶらとり紙として
本発明の範囲に含まれものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A47K 7/00 A47K 7/00 Z B32B 5/02 B32B 5/02 Z (72)発明者 市原 孝三 滋賀県大津市稲葉台29番6号 株式会社い ちはら内 (72)発明者 市原 順子 滋賀県大津市稲葉台29番6号 株式会社い ちはら内

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】材料を生分解性プラスチック製ではない合
    成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲
    内であって少なくとも一面を800メッシュ〜1200
    メッシュの粗面としたフィルムにより顔のあぶらを吸収
    するあぶらとり紙(2)を形成していることを特徴とす
    るあぶらとり紙。
  2. 【請求項2】材料を生分解性プラスチック製ではない合
    成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲
    内であって少なくとも一面を800メッシュ〜1200
    メッシュの粗面としたフィルムからなり、顔のあぶらを
    吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が50g/m
    2 前後でシート状のコットン紙層(11)とで構成さ
    れ、前記あぶらとり紙層(12)の一面と前記コットン
    紙層(11)の一面とを貼合してパフ本体(10)を形
    成していることを特徴とする化粧用パフ。
  3. 【請求項3】材料を生分解性プラスチック製ではない合
    成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲
    内であって少なくとも一面を800メッシュ〜1200
    メッシュの粗面としたフィルムからなり、顔のあぶらを
    吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が50g/m
    2 前後でシート状のコットン紙層(11)とで構成さ
    れ、前記あぶらとり紙層(12)の一面にファンデーシ
    ョンパウダー(44)をコーティングしてパフ本体(1
    0)を形成していることを特徴とする化粧用パフ。
  4. 【請求項4】前記ファンデーションパウダー(44)に
    シルクの微粉末を混入したり、あるいはファンデーショ
    ンパウダー(44)をシルクの微粉末としていることを
    特徴とする請求項2または請求項3記載の化粧用パフ。
  5. 【請求項5】材料を生分解性プラスチック製ではない合
    成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲
    内であって少なくとも一面を800メッシュ〜1200
    メッシュの粗面としたフィルムからなり、顔のあぶらを
    吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が50g/m
    2 前後でシート状のコットン紙層(11)とで構成さ
    れ、前記あぶらとり紙層(12)の両面に前記コットン
    紙層(11)(11)をそれぞれ貼合してパフ本体(5
    1)を形成していることを特徴とする化粧用パフ。
  6. 【請求項6】前記請求項2から請求項5のいずれか記載
    のパフ本体(10)(51)の素材を用いて中敷を形成
    していることを特徴とする靴用中敷。
  7. 【請求項7】材料を生分解性プラスチック製ではない合
    成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲
    内であって少なくとも一面を800メッシュ〜1200
    メッシュの粗面としたフィルム状のシート(12a)の
    一面に接着剤(31)を塗布する工程と、この工程を経
    た前記シート(12a)の進行方向を反転させるガイド
    ローラー(36)と、このガイドローラー(36)を経
    た一方のシート(12a)と他方のシート(11a)と
    を貼合する貼合ローラー(37)と、前記他方のシート
    (11a)の一面に当接して該シート(11a)にテン
    ションを付与する第1のテンションローラー(38)
    と、前記貼合ローラー(37)を経て貼合されたパフ本
    体素材(10a)の一面に当接して該パフ本体素材(1
    0a)にテンションを付与する第2のテンションローラ
    ー(39)とを備えてパフ本体(10)を製造するよう
    にしていることを特徴とする化粧用パフの製造方法。
  8. 【請求項8】前記ガイドローラー(36)から貼合ロー
    ラー(37)へ送る一方のシート(12a)の仰角を4
    5度前後とし、前記貼合ローラー(37)の直径を20
    cm〜25cmとすると共に、貼合ローラー(37)の
    回転速度をシート(11a)(12a)の進行速度より
    15%〜20%増とし、前記第1、第2のテンションロ
    ーラー(38)(39)の回転速度をシート(11a)
    (10a)の進行速度より10%〜15%減として、貼
    合ローラー(37)を経て形成されるパフ本体素材(1
    0a)をローラー(16)にて巻き取るようにしている
    ことを特徴とする請求項7記載の化粧用パフの製造方
    法。
  9. 【請求項9】材料を生分解性プラスチック製ではない合
    成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範囲
    内であって少なくとも一面を800メッシュ〜1200
    メッシュの粗面としたフィルムからなり、顔のあぶらを
    吸収するあぶらとり紙層(12)と、シート状のコット
    ンとで構成され、前記あぶらとり紙層(12)と前記シ
    ート状のコットンとを対面させて、接着剤を用いずにあ
    ぶらとり紙層(12)とシート状のコットンとを熱加圧
    により部分的に貼合してパフ本体を形成していることを
    特徴とする化粧用パフ。
  10. 【請求項10】材料を生分解性プラスチック製ではない
    合成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範
    囲内であって少なくとも一面を800メッシュ〜120
    0メッシュの粗面としたフィルムからなり、顔のあぶら
    を吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が50g/
    2 前後でシート状のコットン紙層(11)とで構成さ
    れ、前記あぶらとり紙層(12)と前記コットン紙層
    (11)とを接着剤を用いずに熱加圧により部分的に貼
    合してパフ本体(10)を形成していることを特徴とす
    る化粧用パフ。
  11. 【請求項11】材料を生分解性プラスチック製ではない
    合成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範
    囲内であって少なくとも一面を800メッシュ〜120
    0メッシュの粗面としたフィルムからなり、顔のあぶら
    を吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が50g/
    2 前後でシート状のコットン紙層(11)とで構成さ
    れ、前記あぶらとり紙層(12)の両面に前記コットン
    紙層(11)(11)をそれぞれ対面させて、接着剤を
    用いずにあぶらとり紙層(12)とコットン紙層(1
    1)(11)とを熱加圧により部分的に貼合してパフ本
    体(51)を形成していることを特徴とする化粧用パ
    フ。
  12. 【請求項12】熱加圧により貼合される貼合部(63)
    は、パフ本体(10)(51)の両側に帯状としている
    ことを特徴とする請求項9〜請求項11にいずれか記載
    の化粧用パフ。
  13. 【請求項13】熱加圧により貼合されるパフ本体(1
    0)(51)の貼合部(63)は、格子状としているこ
    とを特徴とする請求項9〜請求項11にいずれか記載の
    化粧用パフ。
  14. 【請求項14】熱加圧により貼合されるパフ本体(1
    0)(51)の貼合部(63)は、文字、あるいは図柄
    としていることを特徴とする請求項9〜請求項11にい
    ずれか記載の化粧用パフ。
  15. 【請求項15】前記請求項9から請求項14のいずれか
    記載のパフ本体(10)(51)の素材を用いて中敷を
    形成していることを特徴とする靴用中敷。
  16. 【請求項16】材料を生分解性プラスチック製ではない
    合成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範
    囲内であって少なくとも一面を800メッシュ〜120
    0メッシュの粗面としたフィルムからなる少なくとも1
    シート以上の素材フィルム(12a)と、坪量が50g
    /m2 前後でシート状のコットン紙(11)からなる少
    なくとも1シート以上の原紙(11a)とを重ねた状態
    で受けローラー(55)と加圧ローラー(56)との間
    に移送し、前記加圧ローラー(56)の周面より部分的
    に突設した加圧部(57)により所定の温度、圧力、速
    度で前記原紙(11a)と素材フィルム(12a)とを
    接着剤を用いずに部分的に熱加圧していき、これらの温
    度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー(56)と受けロ
    ーラー(55)とで貼合されたパフ本体素材を製造する
    ようにしていることを特徴とする化粧用パフの製造方
    法。
  17. 【請求項17】材料を生分解性プラスチック製ではない
    合成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範
    囲内であって少なくとも一面を800メッシュ〜120
    0メッシュの粗面としたフィルムからなる素材フィルム
    (12a)と、坪量が50g/m2 前後でシート状のコ
    ットン紙(11)からなる原紙(11a)とを対面させ
    た状態で受けローラー(55)と加圧ローラー(56)
    との間に移送し、前記加圧ローラー(56)の周面より
    部分的に突設した加圧部(57)により所定の温度、圧
    力、速度で前記素材フィルム(12a)と原紙(11
    a)とを接着剤を用いずに部分的に熱加圧していき、こ
    れらの温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー(56)と受けロ
    ーラー(55)とで貼合されたパフ本体素材(10a)
    を製造するようにしていることを特徴とする化粧用パフ
    の製造方法。
  18. 【請求項18】材料を生分解性プラスチック製ではない
    合成樹脂製フィルムで厚みを20μm〜100μmの範
    囲内であって少なくとも一面を800メッシュ〜120
    0メッシュの粗面としたフィルムからなる素材フィルム
    (12a)と、坪量が50g/m2 前後でシート状のコ
    ットン紙(11)からなる原紙(11a)とを、前記素
    材フィルム(12a)の上下面に前記原紙(11a)
    (11a)をそれぞれ対面させた状態で受けローラー
    (55)と加圧ローラー(56)との間に移送し、前記
    加圧ローラー(56)の周面より部分的に突設した加圧
    部(57)により所定の温度、圧力、速度で前記原紙
    (11a)(11a)と素材フィルム(12a)とを接
    着剤を用いずに部分的に熱加圧していき、これらの温
    度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー(56)と受けロ
    ーラー(55)とで貼合されたパフ本体素材(51a)
    を製造するようにしていることを特徴とする化粧用パフ
    の製造方法。
  19. 【請求項19】前記加圧ローラー(56)と受けローラ
    ー(55)とで貼合されたパフ本体素材(10a)(5
    1a)をカッター(61)により所定の寸法毎に断裁す
    るようにしていることを特徴とする請求項16〜請求項
    18のいずれかに記載の化粧用パフの製造方法。
  20. 【請求項20】前記加圧部(57)はリング状で突条に
    形成され、該加圧部(57)は前記加圧ローラー(5
    6)の軸方向に所定の間隔でもって形成されていること
    を特徴とする請求項16〜請求項18のいずれかに記載
    の化粧用パフの製造方法。
  21. 【請求項21】前記加圧部(57)は加圧ローラー(5
    6)の周面に格子状に形成されていることを特徴とする
    請求項16〜請求項18のいずれかに記載の化粧用パフ
    の製造方法。
  22. 【請求項22】前記加圧部(57)は加圧ローラー(5
    6)の周面に文字あるいは図柄として形成されているこ
    とを特徴とする請求項16〜請求項18のいずれかに記
    載の化粧用パフの製造方法。
  23. 【請求項23】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムにより顔のあ
    ぶらを吸収するあぶらとり紙(2)を形成していること
    を特徴とするあぶらとり紙。
  24. 【請求項24】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなり、顔
    のあぶらを吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が
    50g/m2 前後でシート状のコットン紙層(11)と
    で構成され、前記あぶらとり紙層(12)の一面と前記
    コットン紙層(11)の一面とを貼合してパフ本体(1
    0)を形成していることを特徴とする化粧用パフ。
  25. 【請求項25】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなり、顔
    のあぶらを吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が
    50g/m2 前後でシート状のコットン紙層(11)と
    で構成され、前記あぶらとり紙層(12)の一面にファ
    ンデーションパウダー(44)をコーティングしてパフ
    本体(10)を形成していることを特徴とする化粧用パ
    フ。
  26. 【請求項26】前記ファンデーションパウダー(44)
    にシルクの微粉末を混入したり、あるいはファンデーシ
    ョンパウダー(44)をシルクの微粉末としていること
    を特徴とする請求項24または請求項25記載の化粧用
    パフ。
  27. 【請求項27】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなり、顔
    のあぶらを吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が
    50g/m2 前後でシート状のコットン紙層(11)と
    で構成され、前記あぶらとり紙層(12)の両面に前記
    コットン紙層(11)(11)をそれぞれ貼合してパフ
    本体(51)を形成していることを特徴とする化粧用パ
    フ。
  28. 【請求項28】前記請求項24から請求項27のいずれ
    か記載のパフ本体(10)(51)の素材を用いて中敷
    を形成していることを特徴とする靴用中敷。
  29. 【請求項29】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルム状のシート
    (12a)の一面に接着剤(31)を塗布する工程と、
    この工程を経た前記シート(12a)の進行方向を反転
    させるガイドローラー(36)と、このガイドローラー
    (36)を経た一方のシート(12a)と他方のシート
    (11a)とを貼合する貼合ローラー(37)と、前記
    他方のシート(11a)の一面に当接して該シート(1
    1a)にテンションを付与する第1のテンションローラ
    ー(38)と、前記貼合ローラー(37)を経て貼合さ
    れたパフ本体素材(10a)の一面に当接して該パフ本
    体素材(10a)にテンションを付与する第2のテンシ
    ョンローラー(39)とを備えてパフ本体(10)を製
    造するようにしていることを特徴とする化粧用パフの製
    造方法。
  30. 【請求項30】前記ガイドローラー(36)から貼合ロ
    ーラー(37)へ送る一方のシート(12a)の仰角を
    45度前後とし、前記貼合ローラー(37)の直径を2
    0cm〜25cmとすると共に、貼合ローラー(37)
    の回転速度をシート(11a)(12a)の進行速度よ
    り15%〜20%増とし、前記第1、第2のテンション
    ローラー(38)(39)の回転速度をシート(11
    a)(10a)の進行速度より10%〜15%減とし
    て、貼合ローラー(37)を経て形成されるパフ本体素
    材(10a)をローラー(16)にて巻き取るようにし
    ていることを特徴とする請求項29記載の化粧用パフの
    製造方法。
  31. 【請求項31】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなり、顔
    のあぶらを吸収するあぶらとり紙層(12)と、シート
    状のコットンとで構成され、前記あぶらとり紙層(1
    2)と前記シート状のコットンとを対面させて、接着剤
    を用いずにあぶらとり紙層(12)とシート状のコット
    ンとを熱加圧により部分的に貼合してパフ本体を形成し
    ていることを特徴とする化粧用パフ。
  32. 【請求項32】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなり、顔
    のあぶらを吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が
    50g/m2 前後でシート状のコットン紙層(11)と
    で構成され、前記あぶらとり紙層(12)と前記コット
    ン紙層(11)とを接着剤を用いずに熱加圧により部分
    的に貼合してパフ本体(10)を形成していることを特
    徴とする化粧用パフ。
  33. 【請求項33】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなり、顔
    のあぶらを吸収するあぶらとり紙層(12)と、坪量が
    50g/m2 前後でシート状のコットン紙層(11)と
    で構成され、前記あぶらとり紙層(12)の両面に前記
    コットン紙層(11)(11)をそれぞれ対面させて、
    接着剤を用いずにあぶらとり紙層(12)とコットン紙
    層(11)(11)とを熱加圧により部分的に貼合して
    パフ本体(51)を形成していることを特徴とする化粧
    用パフ。
  34. 【請求項34】熱加圧により貼合される貼合部(63)
    は、パフ本体(10)(51)の両側に帯状としている
    ことを特徴とする請求項31〜請求項33にいずれか記
    載の化粧用パフ。
  35. 【請求項35】熱加圧により貼合されるパフ本体(1
    0)(51)の貼合部(63)は、格子状としているこ
    とを特徴とする請求項31〜請求項33にいずれか記載
    の化粧用パフ。
  36. 【請求項36】熱加圧により貼合されるパフ本体(1
    0)(51)の貼合部(63)は、文字、あるいは図柄
    としていることを特徴とする請求項31〜請求項33に
    いずれか記載の化粧用パフ。
  37. 【請求項37】前記請求項31から請求項36のいずれ
    か記載のパフ本体(10)(51)の素材を用いて中敷
    を形成していることを特徴とする靴用中敷。
  38. 【請求項38】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなる少な
    くとも1シート以上の素材フィルム(12a)と、坪量
    が50g/m2 前後でシート状のコットン紙(11)か
    らなる少なくとも1シート以上の原紙(11a)とを重
    ねた状態で受けローラー(55)と加圧ローラー(5
    6)との間に移送し、前記加圧ローラー(56)の周面
    より部分的に突設した加圧部(57)により所定の温
    度、圧力、速度で前記原紙(11a)と素材フィルム
    (12a)とを接着剤を用いずに部分的に熱加圧してい
    き、これらの温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー(56)と受けロ
    ーラー(55)とで貼合されたパフ本体素材を製造する
    ようにしていることを特徴とする化粧用パフの製造方
    法。
  39. 【請求項39】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなる素材
    フィルム(12a)と、坪量が50g/m2 前後でシー
    ト状のコットン紙(11)からなる原紙(11a)とを
    対面させた状態で受けローラー(55)と加圧ローラー
    (56)との間に移送し、前記加圧ローラー(56)の
    周面より部分的に突設した加圧部(57)により所定の
    温度、圧力、速度で前記素材フィルム(12a)と原紙
    (11a)とを接着剤を用いずに部分的に熱加圧してい
    き、これらの温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー(56)と受けロ
    ーラー(55)とで貼合されたパフ本体素材(10a)
    を製造するようにしていることを特徴とする化粧用パフ
    の製造方法。
  40. 【請求項40】材料を生分解性プラスチック製で厚みを
    20μm〜100μmの範囲内のフィルムからなる素材
    フィルム(12a)と、坪量が50g/m2 前後でシー
    ト状のコットン紙(11)からなる原紙(11a)と
    を、前記素材フィルム(12a)の上下面に前記原紙
    (11a)(11a)をそれぞれ対面させた状態で受け
    ローラー(55)と加圧ローラー(56)との間に移送
    し、前記加圧ローラー(56)の周面より部分的に突設
    した加圧部(57)により所定の温度、圧力、速度で前
    記原紙(11a)(11a)と素材フィルム(12a)
    とを接着剤を用いずに部分的に熱加圧していき、これら
    の温度、圧力、速度を、 温度:130℃〜150℃ 圧力:2トン〜3トン 速度:毎分10m〜30m の条件で設定しておき、加圧ローラー(56)と受けロ
    ーラー(55)とで貼合されたパフ本体素材(51a)
    を製造するようにしていることを特徴とする化粧用パフ
    の製造方法。
  41. 【請求項41】前記加圧ローラー(56)と受けローラ
    ー(55)とで貼合されたパフ本体素材(10a)(5
    1a)をカッター(61)により所定の寸法毎に断裁す
    るようにしていることを特徴とする請求項38〜請求項
    40のいずれかに記載の化粧用パフの製造方法。
  42. 【請求項42】前記加圧部(57)はリング状で突条に
    形成され、該加圧部(57)は前記加圧ローラー(5
    6)の軸方向に所定の間隔でもって形成されていること
    を特徴とする請求項38〜請求項40のいずれかに記載
    の化粧用パフの製造方法。
  43. 【請求項43】前記加圧部(57)は加圧ローラー(5
    6)の周面に格子状に形成されていることを特徴とする
    請求項38〜請求項40のいずれかに記載の化粧用パフ
    の製造方法。
  44. 【請求項44】前記加圧部(57)は加圧ローラー(5
    6)の周面に文字あるいは図柄として形成されているこ
    とを特徴とする請求項38〜請求項40のいずれかに記
    載の化粧用パフの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100791426B1 (ko) 2000-06-16 2008-01-07 쓰리엠 이노베이티브 프로퍼티즈 캄파니 화장용 지분 제거 시트
JP2019013453A (ja) * 2017-07-06 2019-01-31 日本製紙パピリア株式会社 化粧品

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