JPH11273065A - 帯状体ガイドロール装置 - Google Patents

帯状体ガイドロール装置

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JPH11273065A
JPH11273065A JP7297298A JP7297298A JPH11273065A JP H11273065 A JPH11273065 A JP H11273065A JP 7297298 A JP7297298 A JP 7297298A JP 7297298 A JP7297298 A JP 7297298A JP H11273065 A JPH11273065 A JP H11273065A
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JP
Japan
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guide roll
magnetic
roll
belt
coating
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JP7297298A
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English (en)
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Junichiro Hisamichi
純一郎 久道
Noboru Numaoka
昇 沼岡
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非磁性支持体などの帯状体案内用の案内ロー
ルの振動による走行不安定、そして当該帯状体へ磁性膜
などを塗布する場合の塗りムラなど帯状体の加工処理形
態への影響を緩和することができる帯状体ガイドロール
装置を提供すること。 【解決手段】磁性塗料、非磁性塗料等を布する塗布装置
など帯状体の加工処理装置を備えた帯状体ガイドロール
装置において、非磁性支持体2上のコンタミや塵埃等を
除去するために設置される案内ロールとして、表面電気
抵抗値が1×105〜1×109Ω、ゴム硬度が60°〜
80°、表面粘着力が5〜10Hpaのものを用いる。
案内ロール10と対で用いる除塵装置の除塵ロールA、
Bは表面粘着力が21〜80HPa、ゴム硬度が60°
〜80°のものを用いると、非磁性支持体2は静電気を
発生することなく良好な走行状態(振動等がないこと)
を得るとともに、たとえ静電気量の多い非磁性支持体2
であっても、その走行に影響がなく、しかもコンタミや
塵埃を自然に付着させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性体上に磁性
膜を塗布する場合などに用いる帯状体(テープ)を案内
するガイドロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ビデオテープやフロッピーディ
スクなどの磁気メディアは、ポリエステルフィルムなど
の長尺の非磁性体上に、強磁性粉末や接合剤、分散剤、
潤滑剤等を有機溶媒に分散混練した磁性塗料を塗布して
磁性膜が形成されている。これらの磁性塗料を非磁性支
持体上に塗布、乾燥して磁性膜を形成するために走行系
が塗布装置に設けられている。
【0003】上記塗布装置の走行系は非磁性支持体を巻
き出すための巻き出しロールと、巻き取るための巻き取
りロールと、非磁性支持体を搬送させるために巻き出し
ロールと巻き取りロールなどを駆動させるための駆動ロ
ールと、非磁性支持体を適正な位置に案内するための複
数のガイドロールなどにより構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記塗布装置において
は、長尺の非磁性支持体上に良好な磁性膜の成膜を行う
ために、非磁性支持体の走行中、非磁性支持体から脱落
するコンタミネーション(以下、コンタミという)や塵
埃が、そのまま非磁性支持体に付着することのない状態
に保ち、磁性膜の品質や成膜状態に影響を及ぼさないこ
とが重要となる。
【0005】例えば、磁性膜の品質やその成膜状態に影
響を及ぼす要因としては、非磁性支持体からの脱落物や
付着物であるコンタミや塵埃が塗布装置であるエクスト
ルーダ方式のダイの塗布部に付着、堆積して、非磁性支
持体の塗布面にスクラッチや筋線またはストライプ状の
塗りムラが生じ、塗布後の成膜状態に悪影響を及ぼすと
共に、上記要因によって非磁性支持体にも磁性膜塗布以
前の非磁性支持体の走行中にスクラッチなどが発生し、
得られる磁性膜のノイズ特性や画質の乱れが生じ、その
特性劣化を招く。
【0006】このため、従来より磁性膜の塗布以前に非
磁性支持体をゴム性の案内ロール上に走行させることが
行われている。この案内ロールは、例えば一般的に知ら
れているNBR(ニトリルゴム)、EPT(エチレンプ
ロピレンゴム)、IIR(ブチルゴム)製の粘着性ゴム
ロールからなるもの、または前記した材質の粘着性のゴ
ムをスチール製ロールに巻き付けて、案内ロールとする
ものなどがある。このような案内ロール上を磁性膜塗布
以前の非磁性支持体を走行させることで、非磁性支持体
から直接、コンタミや塵埃を案内ロール側に移行させて
除去していた。
【0007】しかしながら、前述の方法ではコンタミや
塵埃は案内ロールに捕獲されるが、時には案内ロールに
堆積された付着物が逆に案内ロール側から非磁性支持体
側に移行する。その状態のまま非磁性支持体上に磁性膜
が塗布されると、得られる磁性膜には筋や線、そしてス
クラッチが生じ、得られる磁性膜の品質を劣化させる。
【0008】また、非磁性支持体に磁性膜を塗布する塗
布装置のヘッド(例えばリップ等)にコンタミの堆積や
侵入が多くなり、塗膜に筋、線等が発生し易く、ドロッ
プアウトも増え、品質を損なう現象が生じている。
【0009】そのため、前記案内ロール上に堆積したコ
ンタミや塵埃等の付着物を除去するため、非磁性支持体
の走行を停止して案内ロールを洗浄する必要があり、塗
布装置の稼働率が悪くなる。更には、走行中の非磁性支
持体が直接粘着性の案内ロールに当接するので、案内ロ
ールの接触抵抗が大きくなり、しかも非磁性支持体の前
記粘着性の案内ロールからの離れが悪くなると非磁性支
持体の安定走行が損なわれ、振動が伴う塗りムラ等を招
く状態になる。
【0010】更には、振動が伝わり易い非磁性支持体、
例えば厚みが50μmから70μmの支持体や、静電気
の発生し易い非磁性支持体、そして、厚みが、例えば1
5μm未満である非磁性支持体では、前記したような安
定走行が損なわれ、振動が伴う塗りムラ等を招き、特に
塗膜の薄い、例えば厚みが2.0μm以下の場合などに
は特に前記した不具合が発生し易い。
【0011】非磁性支持体の厚みが、例えば50μmか
ら70μmなどと厚いと、フィルムの柔軟性が失われ易
いので、フィルムを通しての案内ロールの回転振動を吸
収し難い。振動を吸収するためには走行時のフィルムの
張力を緩めるが、緩めると塗布ムラになり易い。また、
例えば厚みが15μm未満である非磁性支持体は、塗膜
にフィルムの影響が出ないように平滑性を増したフィル
ムにしているので、凹凸がなくなり、接触面積が多くな
り、抵抗も大きくなり易い。また、さらに、超薄型フィ
ルムになると、貼り付き現象も起き易く、案内ロールの
回転や走行に支障を来たし、振動増加につながる。
【0012】本発明の課題は、前記非磁性支持体などの
帯状体案内用の案内ロールの振動による走行不安定、そ
して当該帯状体へ磁性膜などを塗布する場合の塗りムラ
など帯状体の加工処理形態への影響を緩和することがで
きる帯状体ガイドロール装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者は案内ロールの
粘着力を弱くすることによって、帯状体走行時の振動に
よる走行不安定、そして塗りムラなどの影響緩和対策を
鋭意検討した。
【0014】本発明は、磁性塗料、非磁性塗料(例え
ば、バックコート用の塗料等)等を非磁性支持体上に塗
布する塗布装置など帯状体の加工処理装置を備えた帯状
体ガイドロール装置において、非磁性支持体など帯状体
上のコンタミや塵埃等を除去するために設置される案内
ロールに関するものである。
【0015】本発明の上記ガイドロール装置は磁性体の
製造装置に限らず、コンタミや塵埃を嫌う印刷業等の塗
布工程、カレンダー工程、裁断工程等に用いられる。
【0016】この案内ロール表面は、ゴム硬度(JIS
−A)が60°〜80°の材質で構成される。また、表
面粘着力がJIS K−6301試験法で5〜10Hp
aを有したもの用いる。
【0017】案内ロールのゴム硬度が60°未満では、
帯状体の圧力によりゴム表面が変形し易くなり、回転に
よる振れ精度が悪くなり、振動を与え易くなる。また、
案内ロールのゴム硬度が80°を超えると、弾力性を失
い、塑性変形による振れ精度が悪くなったり、塵埃など
が付着した場合は凹凸になって帯状体に傷などが付き易
くする。また、案内ロールの表面粘着力が5Hpa未満
では、粘着力を極力抑えた中で案内ロールでの塵埃の捕
獲率が悪く、帯状体に付着し易くなり、10Hpaを超
えると粘着力が増すので、案内ロールに塵埃の付着力が
増し、間接除塵蓄積が多くなり、帯状体に傷を付け易く
する。
【0018】また、帯状体(ファルム)が磁気テープな
どの磁性体製造に用いられる場合の案内ロールの表面の
電気抵抗値は1×105〜1×109Ωが望ましい。前記
電気抵抗値は、1×105未満でもよいが、ゴム材で電
気抵抗値を下げる場合、ゴム材中へのカーボン量を多く
することになり、帯状体が傷付き易くなり、表面が劣化
して粉状の落下物が生じる不具合があり、1×109Ω
を超えると帯状体の帯電量が増加し、帯状体に塵埃の付
着を多くし、塗料の塗布時に線などを発生させる不具合
がある。
【0019】更には、上記案内ロールに、ゴム硬度が3
0°〜50°で表面粘着力は21〜80Hpaを有した
材質で構成される除塵ロールを圧接させ、前記案内ロー
ルに付着したコンタミや塵埃を除塵ロールで除塵するこ
とが望ましい。
【0020】除塵ロールのゴム硬度が30°未満では粘
着力が強くなることから、案内ロールの回転が抑えら
れ、帯状体の走行に振動の影響を与え、50°を超える
と粘着力が弱くなるので、案内ロールからの塵埃捕獲力
が減少し、案内ロールに残った(蓄積した)塵埃で帯状
体を傷付け易くなる。
【0021】また、除塵ロールの表面粘着力は21Hp
a未満では、除塵ロールの接着力が弱過ぎると案内ロー
ルに付着したコンタミや塵埃を除塵ロール側に捕獲がで
きないという不具合があり、80Hpaを超えると表面
粘着力が強過ぎ、除塵ロールが帯状体に直接接するの
で、接触抵抗が多くなり走行中に振動が多く発生すると
いう不具合がある。
【0022】本発明は、特に非磁性支持体上に磁気記録
媒体を塗布して得られる磁気テープなどの記録媒体を製
造する際に、コンタミや塵埃の影響を受け易い磁性膜塗
布前に非磁性支持体を案内する案内ロールを備えたガイ
ドロール装置及び該ガイドロール装置を備えた磁性膜塗
布装置に使用される。
【0023】一般に、ビデオテープやフロッピーディス
ク等の磁気メディアは、ポリエステルフィルム等の長尺
の非磁性支持体上に、強磁性粉末及びその結合剤、分散
剤又は潤滑剤等を有機溶媒に分散混練した磁性塗料を塗
布して磁性膜が形成される。これらの磁性塗料を非磁性
支持体上に塗布、乾燥して磁性膜を形成するためにガイ
ドロール装置の走行系が設けられている。
【0024】上記走行系は、例えば、図1のような非磁
性支持体2を巻き出すための巻き出しロール1と、巻き
取るための巻き取りロール9と、非磁性支持体2の走行
を駆動するための駆動ロール3と非磁性支持体2を挟ん
で駆動ロール3に対向する位置に配置されるニップロー
ル4と、非磁性支持体2を適正な位置に案内するための
複数のガイドロール等10などから構成されている。
【0025】このようなガイドロール装置においては、
良好な成膜を行うために、非磁性支持体2の走行中、非
磁性支持体2から脱落するコンタミや塵埃が、そのまま
非磁性支持体2に付着することのない状態に保ち品質や
成膜状態に影響を及ぼさないことが重要となる。
【0026】例えば、品質や塗布成膜に影響を及ぼす要
因としては、非磁性支持体2からの脱落や付着物である
コンタミや塵埃が塗布装置5であるエクストルーダ方式
のダイリップ等に、付着や堆積して、スクラッチや筋
線、またはストライプ状の塗りムラが生じ、塗布成膜に
悪影響を及ぼすと共に、上記要因によって非磁性支持体
2にもスクラッチ等が磁性膜塗布以前の走行中に発生
し、ノイズ特性や画質の乱れが生じ特性劣化を招く。
【0027】このことから、図1に示す装置では、案内
ロール10表面の粘着力を弱くすることによって、振動
による非磁性支持体2の走行不安定、そして磁性体の塗
りムラの影響を緩和した。
【0028】例えば、静電気の帯電が多くなり易く、し
かも、振動の伝わり易い、厚みが50μm〜70μmの
非磁性支持体2や接触抵抗が大きくなり易い厚みが15
μm未満の非磁性支持体2を使用した場合、または、非
磁性支持体2の走行を高速化した場合などで、非磁性支
持体2に磁性膜を塗布した際、良好な成膜が出来る案内
ロール10を備えた帯状体ガイドロール装置及び前記案
内ロールに圧接される除塵ロールA、Bを備えた帯状体
ガイドロール装置を提供するものである。
【0029】案内ロール10に付着したコンタミや塵埃
を除塵ロールAで除塵する装置をより有効に機能させる
ためには、除塵装置の設置位置を磁性塗料の塗布装置5
以前の3m〜7mの範囲の非磁性支持体2の走行位置に
することが好ましい。これは、除塵装置の設置位置が3
m未満で、あまり塗布部に近いと、除塵ロールA、Bの
微妙な振動が塗布部に影響し、塗りムラを発生させ易
く、また7m以上遠いと、塗料の塗布までの間に塵埃が
再度付着し、除塵作用が薄れるからである。
【0030】こうして、例えば除塵装置を磁性膜塗布装
置5の前方3m〜7mの位置に設置し、コンタミや塵埃
が塗布部へ侵入しないようにし、安定した塗布状態を確
保して磁性膜を成膜することもでき、また、磁性膜塗布
後の非磁性支持体2の巻き取り側においても、磁性膜乾
燥後に、この除塵ロールBなどを設置した除塵装置を設
置し、得られた非磁性支持体2上の磁性膜表面からの除
塵もできる。
【0031】また、除塵ロールA、Bの接圧量(ニップ
幅)Cは、案内ロール10表面上の付着物の捕獲を確実
にするために、図3に示すように4mm〜8mm幅であ
ることが望ましい。
【0032】こうして、上記案内ロール10や除塵ロー
ルA、Bの硬度や粘着力範囲及び静電防止によって、非
磁性支持体2は静電気を発生することなく良好な走行状
態(振動等がないこと)を得るとともに、たとえ静電気
量の多い非磁性支持体2であっても、その走行に影響が
なく、しかもコンタミや塵埃を自然に除塵ロールA、B
に付着させることができる。上記の案内ロール10にコ
ンタミや塵埃が堆積し、走行中の非磁性支持体2に、逆
に案内ロール10からの付着物が移行することがないよ
うに、前記物性値の粘着力を有する除塵ロールA、Bを
案内ロール10に接圧し、案内ロール10に付着したコ
ンタミや塵埃を除塵ロールA、Bに移行させることがで
きる。
【0033】例えば、除塵ロールA、Bの表面粘着力が
強い場合は、除塵ロールA、Bが非磁性支持体2に直接
に接するので、接触抵抗が多くなり走行中に振動が多く
発生する。そこで、粘着力はある程度抑える必要があ
り、その粘着力はJIS試験法で5〜10Hpaが望ま
しい。また、除塵ロールA、Bの接着力が弱過ぎると案
内ロール10に付着したコンタミや塵埃を除塵ロール
A、B側に捕獲ができないので、粘着力は21〜80H
paが望ましい。
【0034】また、高速塗布走行においては、振動が発
生し易い厚みが50μm〜70μmの非磁性支持体2の
場合、または接触抵抗の大きい薄い膜厚、例えば15μ
m未満の非磁性支持体2の場合、そして、その上に塗布
する磁性膜の膜厚が2.0μm以下の場合にも非磁性支
持体2の安定走行が確保でき、振動に伴う磁性膜の塗り
ムラ等が発生しない事を確認できた。
【0035】なお、本発明の磁性膜塗布用のガイドロー
ル装置に用いる塗布側の磁性塗膜を構成する磁性粉末、
樹脂結合材などは、従来公知のものがいずれも使用可能
で、何ら限定されるものでない。
【0036】例えば、非磁性支持体2としてはポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル樹脂や芳香族ポ
リアミド樹脂フィルム等が挙げられる。
【0037】塗膜の磁性粉としては、Fe−Co、Fe
−Ni、Fe−Co−Ni、Co−Ni、Fe−Mn−
Zn、Fe−Co−Ni−P又はFe−Co−Cr−B
等のFe、Co又はNiを主成分とする金属粒子が好適
である。
【0038】磁性粉の結合材としては、塩化ビニリンデ
ン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチ
レン、ブタンジェン、アクトロニトリル等の重合体、あ
るいはポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂又はこれら
の共重体等がある。これらを上記強磁性粉末と混練分散
し、磁性層を形成する。
【0039】溶剤としては、従来公知のものが何れも使
用可能でありアセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系、酢酸
メチル、酢酸エチル等のエステル系、グリコールジメチ
ルエーテル、ジオキサン等のグリコールジメチルエーテ
ル、ジオキサン等のグリコールエーテル系、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
【0040】更には、添加剤として分散剤、内添剤、研
磨剤、帯電防止剤又は防錆剤等を加えても良い。また、
必要に応じてバックコート層又はトップコート層等を形
成しても良い。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明を適用した具体的な実施の
形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発
明の実施の形態のガイドロール装置の概略図を図1に示
す。図1に示すように非磁性支持体2が巻き出しロール
1側から巻き取りロール9側に亘って、ターンロール7
により順次走行し、その間に所定の幅を持った略直方体
のダイ等の塗布装置5が配設され、磁性塗料を非磁性支
持体2上に塗膜され、磁性膜6(図2(b)参照)が形
成される。磁性膜塗布後に乾燥装置8を経て巻き取りロ
ール9に巻き取られる。
【0042】非磁性支持体2は巻き出し側からの駆動ロ
ール3及び巻き取り側の駆動ロール3によって移動走行
される。駆動ロール3はニップロール4と共に非磁性支
持体2を挟み込むことで、非磁性支持体2を走行させ
る。また、巻き出しロール1側から巻き取りロール9側
に亘って走行する間に、非磁性支持体2は複数の案内ロ
ール10等によって支持されながら走行すると共に、適
当なテンションがかけられ円滑な走行が行われるように
なっている。また、磁性膜塗布前の巻き出し側からの案
内ロール10と磁性膜塗布後の巻き取り側の案内ロール
10の両方のそれぞれ少なくとも一つの案内ロール1
0’はそれぞれ除塵ロール(接着ロール)A、Bを当接
させるように設置している。
【0043】図2は、案内ロール10’と除塵ロール
A、Bの設置部分の拡大図である。除塵ロールA、Bは
それぞれ接圧装置で付勢されながら案内ロール10’に
接触している。図3には、案内ロール10’と除塵ロー
ルA、Bとの接圧幅(ニップ幅)Cを表した模式図であ
る。
【0044】上記ガイドロール装置を用い、磁気テープ
の製造テストを行った。比較例としては、図1の案内ロ
ール10’の配置位置に、鉄製ロールにクローム処理し
たもの、また、アルミ製ロールにアルマイト処理したも
のを含め、ゴム硬度、粘着力の条件差や除塵ロールA、
Bを用いない場合等、表1、2に示す条件でテストし
た。
【0045】本発明の実施例においては、案内ロール1
0’をゴム巻きにし表面粗さをRZで5〜10μmにし
たもので、粘着力や硬度、及び電気抵抗値を変化させた
もの、また、除塵ロールA、Bにおいては、硬度や粘着
力、そして接圧幅等を変化させたものを用いた。
【0046】そして、得られた磁気テープについて、非
磁性支持体2の表面の筋、線や塗りムラの発生状況、更
にはドロップアウト性を観察した。この結果を表1、2
に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】なお、表1、2の各評価項目においては○
印は筋、線、塗りムラの発生が無いこと、また、ドロッ
プアウト性とは信号記録又は再生中にヘッドとテープ間
に障害物が発生し、信号の伝達が瞬間的に切れたり、集
中的に発生したりすることであり、VTRで記録し、−
20dB、15μ秒間測定をして、スペック内のもので
あれば○印、スペックの限界値付近の値であり、表面処
理を要するものを△印、表面処理をしても信号障害物を
除去できないものを×印とした。また、Hpaは圧力の
単位で、grf/cm2を表す。
【0050】本発明の実施例によって本発明の除塵ロー
ルA、Bを備えたガイドロール装置は、上記案内ロール
10’や除塵ロールA、Bの硬度や粘着力範囲及び静電
防止によって、非磁性支持体2は静電気を発生すること
なく良好な走行状態(振動等がないこと)を得るととも
に、たとえ静電気量の多い非磁性支持体2であっても、
走行に影響がなく、しかもコンタミや塵埃を自然に除塵
ロールA、Bに付着させることができる。
【0051】本発明の案内ロール10’にコンタミや塵
埃が堆積し、走行中の非磁性支持体2に、逆に案内ロー
ル10’上の堆積物が付着することがないよう、上記案
内ロール10’と除塵ロールA、Bの粘着力を上記範囲
内の値に設定することにより、案内ロール10’上に付
着したコンタミや塵埃を除塵ロールA、B側に捕獲し、
保持することができる。
【0052】案内ロール10’の粘着力が強い場合は、
このロール10’が非磁性支持体2に直接接するので、
接触抵抗が多くなり走行中に振動が多く発生する。そこ
で、案内ロール10’の粘着力をある程度抑える必要が
あり、その粘着力はJIS試験法で5〜10Hpaが望
ましい。また、除塵ロールA、Bの接着力が弱いと案内
ロール10’上に付着したコンタミや塵埃を捕獲するこ
とができないので、除塵ロールA、Bの粘着力は21〜
80Hpaとすることが望ましい。更には、案内ロール
10’上に付着したコンタミや塵埃の捕獲を確実に保持
するために、案内ロール10’と除塵ロールA、Bの接
圧量であるニップ幅は4mm〜8mmの範囲内にするこ
とが望ましい。
【0053】また、高速塗布走行においては、非磁性支
持体2の厚みが50μm〜70μmのものは振動が伝わ
り易く、また、非磁性支持体2の厚みが15μm未満の
ものは接触抵抗が大きく、そして、磁性膜6が2.0μ
m以下のものは、前述した走行安定性、磁性膜6の塗布
ムラなどが多く発生し易いが、本発明の装置では、前記
膜厚の非磁性支持体2及び磁性膜6でも安定走行と磁性
膜6の塗布ムラは生じなかった。
【0054】なお、比較例6は、案内ロール10’とし
て鉄製(クロム鍍金処理)又はアルミ製のアルマイト処
理を施したものを用いた例である。鉄は導電性、アルマ
イトは非導電性であるが、金属製であるため、案内ロー
ル10’にコンタミ等が付着し、固着して突起物とな
り、非磁性支持体2に傷を付ける傾向がある。特に特定
の案内ロール10’(例えば抱き角が多いところ等)に
おいては上記の影響が強い傾向にあった。
【0055】比較例7は、比較例6の案内ロール10’
に本発明の除塵ロールA、Bを圧接した構成からなるも
のであり、除塵ロールA、Bと各案内ロール10’との
粘着力が強く、振動を強く発生させ、磁性膜6の塗布ム
ラを誘発した。
【0056】更には、例えば除塵ロールA、Bを磁性膜
6の塗布装置5の前方3m〜7mの位置に設置し、コン
タミや塵埃が前記塗布装置5へ侵入しないようにし、安
定した塗布状態を確保して磁性膜6を成膜することもで
き、また、磁性膜6の塗布後の非磁性支持体2の巻き取
り側においても、磁性膜6の乾燥後に、この除塵ロール
A、Bなどを設置した除塵装置を設置しても良く、この
場合は得られた非磁性支持体2上の磁性膜6の表面から
の除塵などもできる。
【0057】
【発明の効果】本発明のガイドロール装置は、次のよう
な効果を奏する。 1、案内ロールに施している静電気防止用の導電性を有
したものは、帯電も少なく、高速走行でも帯状体Cテー
プの走行は安定する。 2、案内ロールで、捕獲されたコンタミや塵埃は案内ロ
ールに圧接している除塵ロールで捕獲保持ができ、しか
もテープ塗布後の塗膜上の筋や線が激減し塗りムラも解
消出来る。 3、高速塗布においては、除塵ロールの粘着力やその設
置位置及び案内ロールの粘着力等の条件設定により、テ
ープ上の除塵などか十分にでき、テープ上へ塗膜を塗布
する上での弊害となるコンタミ等の筋や線が激減してい
る。また、安定塗布が得られる。 4、巻き取りロール側においては、浮遊物が磁性膜など
の塗布膜上に付着し、巻き取り時の巻き込みによる押し
痕等の影響を除塵ロールによって激減させる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のガイドロール装置の概
略図である。
【図2】 図1の案内ロールと除塵ロールの設置部分の
拡大図である。
【図3】 図1の案内ロールと除塵ロールの接圧幅(ニ
ップ幅)を表した模式図である。
【符号の説明】
1 巻き出しロール 2 非磁性支持体 3 駆動ロール 4 ニップロール 5 塗布装置 6 磁性膜 7 ターンロール 8 乾燥装置 9 巻き取りロール 10 案内ロール

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状体の走行案内をする案内ロールと該
    案内ロールで搬送される帯状体を加工処理する帯状体加
    工処理装置とを備えた帯状体ガイドロール装置におい
    て、 ゴム硬度が60゜〜80゜の材質で構成されるロールを
    帯状体の走行案内をする案内ロールとして用いることを
    特徴とする帯状体ガイドロール装置。
  2. 【請求項2】 案内ロールは、表面電気抵抗値が1×1
    5〜1×109Ωの導電性を有することを特徴とする請
    求項1記載の帯状体ガイドロール装置。
  3. 【請求項3】 案内ロールは、表面粘着力が5〜10H
    Paであることを特徴とする請求項1記載の帯状体ガイ
    ドロール装置。
  4. 【請求項4】 案内ロールに、ゴム硬度が30゜〜50
    ゜で粘着性を有した材質で構成される除塵ロールを圧接
    したことを特徴とする請求項1記載の帯状体ガイドロー
    ル装置。
  5. 【請求項5】 除塵ロールの表面粘着力が21〜80H
    Pa、ゴム硬度(JIS−A)が60°〜80°である
    ことを特徴とする請求項1記載の帯状体ガイドロール装
    置。
  6. 【請求項6】 案内ロールに除塵ロールを圧接する接圧
    量(ニップ幅)は4mm〜8mm幅であることを特徴と
    する請求項1記載の帯状体ガイドロール装置。
  7. 【請求項7】 除塵ロールを圧接させた案内ロールを、
    帯状体加工処理装置の設置位置の前側と後側に設置した
    ことを特徴とする請求項1記載の帯状体ガイドロール装
    置。
JP7297298A 1998-03-23 1998-03-23 帯状体ガイドロール装置 Pending JPH11273065A (ja)

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