JPH10208239A - 磁気テープ - Google Patents

磁気テープ

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JPH10208239A
JPH10208239A JP23814397A JP23814397A JPH10208239A JP H10208239 A JPH10208239 A JP H10208239A JP 23814397 A JP23814397 A JP 23814397A JP 23814397 A JP23814397 A JP 23814397A JP H10208239 A JPH10208239 A JP H10208239A
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JP
Japan
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recording area
tape
magnetic tape
magnetic
surface roughness
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JP23814397A
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English (en)
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Mitsuhiro Katashima
充弘 片嶋
Akira Ishikawa
彰 石川
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープの使用により生じるヘッドの汚れ
を効果的に除去できる磁気テープを提供すること。 【解決手段】 先端にリーダーテープ10が連結されて
おり、該リーダーテープ10に隣接して設けられた記録
再生に関与しない非記録領域20と、該非記録領域20
に隣接された記録領域30とを具備しており、該非記録
領域20に、磁気ヘッドに対するクリーニング性を付与
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用時において、
記録再生と同時にヘッドのクリーニングを行うことがで
きる磁気テープに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、磁気テープとしては、先端にリーダーテープが連結
されており、該リーダーテープに隣接して設けられた記
録再生に関与しない非記録領域と、該非記録領域に隣接
された記録領域とを具備する磁気テープが広く用いられ
ている。
【0003】このような磁気テープは、ヘッドを有する
デッキに装填して用いられるが、近年の高密度記録の要
請に応じてヘッドの大きさが小さくなっているため、磁
気テープの使用によりヘッドに汚れが生じやすく、この
汚れにより磁気テープの記録再生に悪い影響(エラーレ
ートの上昇等)を与えることがある。
【0004】従って、本発明の目的は、磁気テープの使
用により生じるヘッドの汚れを効果的に除去できる磁気
テープを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、先端にリーダ
ーテープが連結されており、該リーダーテープに隣設さ
れた記録再生に関与しない非記録領域と、該非記録領域
に隣設された記録領域とを具備する磁気テープにおい
て、上記非記録領域に、磁気ヘッドに対するクリーニン
グ性を付与したことを特徴とする磁気テープを提供する
ことにより、上記目的を達成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気テープについ
て、図面を参照して詳述する。ここで、図1は、本発明
の磁気テープの一形態における要部を示す平面図であ
り、図2は、本発明の磁気テープの一形態における幅方
向断面の要部を示す模式図であり、図3は、本発明の磁
気テープの他の形態における幅方向断面の要部を示す模
式図(図2相当図)である。
【0007】図1に示す本形態の磁気テープ1は、DD
S(Digital Data Storage)テープであり、先端にリー
ダーテープ10が連結されており、該リーダーテープ1
0に隣設された記録再生に関与しない非記録領域20
と、該非記録領域20に隣設された記録領域30とを具
備する。
【0008】上記リーダーテープ10としては、通常磁
気テープに用いられているものを特に制限なく用いるこ
とができる。
【0009】上記非記録領域20は、通常デバイスエリ
アと呼ばれている部分であり、主としてテープの走行を
安定化するために設けられている。そして、テープの記
録再生には基本的には関与しない。上記非記録領域20
の長さは、10〜20cmであるのが好ましい。また、
上記記録領域30は、データの記録再生を行う領域であ
り、通常データエリアと呼ばれる部分の他、システムエ
リア(システムリファレンスエリア)と呼ばれる部分を
も含む。
【0010】而して、本発明の磁気テープは、上記非記
録領域20に、磁気ヘッドに対するクリーニング性が付
与されていることを特徴とする。即ち、磁気テープ自体
にテープの走行時におけるヘッドのクリーニング性を持
たせている。
【0011】クリーニング性の程度は、下記に述べるセ
ンダスト角材の摩耗試験によって判定することができ
る。上記摩耗試験は、図6(a)に示すように、正方形
の断面を有するセンダスト角材40を用いる。磁気テー
プ1の長手方向が、センダスト角材40の長手方向と直
交するように、クリーニング性が付与された非記録領域
の表面をセンダスト角材40の長手方向一稜辺にラップ
角θ=12°で接触させる。次いで、磁気テープ1を4
0gの張力下において200mm/secで5m走行さ
せる(非記録領域とセンダスト角材40との、延べの接
触距離が5mとなるように走行させる)。この走行を1
00パス行う。走行によって、上記稜辺は摩耗する。こ
の稜辺の摩耗幅W〔図6(b)参照〕を、光学顕微鏡を
用いて該稜辺の上方から観察・測定する。そして、上記
摩耗試験による摩耗幅Wが25〜65μmの範囲にある
場合には、非記録領域に必要かつ十分なクリーニング性
が付与されていると判断する。
【0012】上記非記録領域20に、クリーニング性を
付与する手段には特に制限は無く、例えば、該非記録領
域20の中心線表面粗さRaを、上記記録領域30の中
心線表面粗さRaよりも粗く(大きく)する手段や、ダ
イヤモンドライクカーボン(DLC)等のカーボンを主
成分とする薄膜を蒸着する(蒸着層の厚さ10Å〜30
00Å)手段、アルミナ粒子等の研磨粒子を付着させる
等の手段がある。これらの手段のうち、上記非記録領域
20の中心線表面粗さRaを上記記録領域30の中心線
表面粗さRaよりも粗くする手段が好ましい。尚、カー
ボンを主成分とする薄膜を蒸着する手段は、後述するよ
うに、非記録領域20の中心線表面粗さRaを、上記記
録領域30の中心線表面粗さRaよりも粗く(大きく)
する手段としても有効である。上記中心線表面粗さRa
は、磁気テープにおけるヘッドと摺接する面、即ち、磁
性層側の中心線表面粗さRaである。
【0013】具体的には、上記非記録領域20の中心線
表面粗さRaは、5〜100nmであるのが好ましく、
更に好ましくは8〜50nm、一層好ましくは10〜2
0nm、更に一層好ましくは12〜16nmであり、ま
た、上記記録領域30の中心線表面粗さRaは4〜8n
mであるのが好ましく、4〜6nmであるのが更に好ま
しい。特に、上記非記録領域20の中心線表面粗さRa
が10〜20nmであり、上記記録領域の中心線表面粗
さRaが4〜8nmであることが好ましい。上記非記録
領域20の中心線表面粗さRaが、5nm未満である
と、ヘッドのクリーニング効果が十分に得られず、10
0nmを超えると、ヘッドを摩耗させてしまう可能性が
あるので上記範囲内とするのが好ましい。また、上記記
録領域30の中心線表面粗さRaが、4nm未満である
と、テープの摩擦係数上昇による走行不良を招く可能性
があり、8nmを超えると、出力不足による記録不良を
生じるので、上記範囲内とするのが好ましい。また、上
記非記録領域20の中心線表面粗さRaと上記記録領域
30の中心線表面粗さRaとの差は、3〜50nmであ
るのが好ましく、5〜15nmであるのが更に好まし
い。
【0014】尚、上記中心線表面粗さRaは、下記の如
くして測定されるものである。即ち、ZYGO(ZYG
O社製)等の測定装置を用いて、非接触のレーザー光干
渉法により測定する。尚、測定エリアは0.17mm×
0.17mmとし、カットオフフィルターは0.25m
mとした。
【0015】上記非記録領域20の中心線表面粗さRa
を上記記録領域30の中心線表面粗さRaよりも粗くす
るための具体的な手段としては、例えば、上記非記録
領域20と上記記録領域30とを一体に形成して、該非
記録領域20にカレンダー処理を施さず且つ該記録領域
30にのみカレンダー処理を施す、上記非記録領域2
0と上記記録領域30とを一体に形成して、該非記録領
域20にのみ最上層としてカーボンを主成分とする薄膜
(以下、この薄膜を「カーボン薄膜」という)を形成す
る、上記リーダーテープ10と上記記録領域30との
間に、中心線表面粗さRaが粗くなされた上記非記録領
域20を貼りつける等の手段がある。尚、これ以外は、
通常の磁気テープと同様にして本発明の磁気テープを製
造することができる。
【0016】次に、図1に示す形態の磁気テープ1の詳
細について説明する。この磁気テープ1における上記記
録領域30は、図2及び図3に示すように、支持体2
と、該支持体2の表面側に形成された最上層としての磁
性層3と、該支持体2の裏面側に形成されたバックコー
ト層4とから構成されている。一方、上記非記録領域2
0は、如何なる手段によって該非記録領域20の中心線
表面粗さRaを粗く(大きく)するかによって、その構
成が異なる。例えば、上述のの手段を用いる場合に
は、上記非記録領域20として、図2に示すように、上
記記録領域30と連続体となっており、該記録領域30
と同様の層構造を有するものが用いられる(後述する実
施例1参照、尚、図2においては非記録領域20におけ
る磁性層3の表面の粗さは誇張して表されている)。ま
た、上述のの手段を用いる場合には、上記非記録領域
20として、図3に示すように、上記記録領域30と連
続体となっており且つ磁性層3上にカーボン薄膜5が形
成されたものが用いられる(後述する実施例2参照、
尚、図3においてはカーボン薄膜5の厚さ及び表面の粗
さは誇張して表されている)。
【0017】図2及び図3に示す構成の記録領域30に
ついて詳述すると、上記支持体2は、通常公知のものを
特に制限されることなく用いることができる、具体的に
は、高分子樹脂からなる可撓性フィルム等を用いること
ができる。
【0018】上記バックコート層4は、帯電防止剤、結
合剤成分および溶剤等を含む通常公知のバックコート塗
料を上記支持体2上に塗布して形成される。
【0019】上記磁性層3は、上記支持体上に磁性塗料
を塗布することにより形成される塗布型磁性層である
か、又はスパッタリング、真空蒸着もしくはイオンプレ
ーティング等の物理的気相成長(PVD)法により形成
される金属薄膜型磁性層である。尚、磁気テープ1が図
3に示す構成である場合には、カーボン薄膜5と磁性層
3との密着性の点から、磁性層3は金属薄膜型磁性層で
あることが好ましい。
【0020】上記磁性層3が塗布型磁性層である場合、
該磁性層を形成するために用いられる磁性塗料として
は、強磁性粉末と上記結合剤成分とを主成分とし、更に
溶剤を含有する、通常の磁性塗料が用いられる。
【0021】上記強磁性粉末としては、高密度記録の要
請に対応するため、鉄を主体とする強磁性金属粉末又は
強磁性六方晶系フェライト粉末、強磁性酸化鉄粉末等が
用いられる。上記強磁性金属粉末としては、金属分が5
0重量%以上であり、該金属分の50重量%以上がFe
である強磁性金属粉末が挙げられる。該強磁性金属粉末
の具体例としては、例えば、Fe−Co、Fe−Ni、
Fe−Co−Ni、Fe−Ni−Zn、Fe−Al、F
e−Al−Si、Fe−Ni−Al、Fe−Ni−Al
−Zn等が挙げられる。また、上記強磁性六方晶系フェ
ライト粉末としては、微小平板状のバリウムフェライト
及びストロンチウムフェライト並びにそれらのFe原子
の一部がTi、Co、Ni、Zn、V等の原子で置換さ
れた磁性粉末等が挙げられる。
【0022】また、上記結合剤成分及び上記溶剤として
は、通常、磁気テープに用いられるものを特に制限なく
用いることができる。
【0023】また、上記磁性塗料には、さらに分散剤、
潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、硬化剤、防錆剤及び防黴
剤等の通常の磁気テープに用いられている添加剤を、必
要に応じて添加することができる。
【0024】一方、上記磁性層3が金属薄膜型磁性層で
ある場合、該磁性層を形成する金属としては、例えばF
e、Co、Ni等の金属の他に、Co−Ni合金、Co
−Pt合金、Co−Ni−Pt合金、Fe−Co合金、
Fe−Ni合金、Fe−Co−Ni合金、Fe−Co−
B合金、Co−Ni−Fe−B合金、Co−Cr合金、
あるいはこれらにAl等の金属を含有させたもの等が用
いられる。また、Fe−N、Fe−N−O、Fe−C、
Fe−C−Oなども用いられる。尚、金属薄膜層の形成
時に酸化性ガスを供給して、金属薄膜層の表面に、酸化
膜からなる保護層を形成することが好ましい。
【0025】上記磁性層3の厚みは、該磁性層3が塗布
型磁性層であるか又は金属薄膜型磁性層であるかを問わ
ず0.1〜0.5μmであるのが好ましく、0.2〜
0.4μmであるのが更に好ましい。
【0026】そして、磁気テープ1が図2に示す構成で
ある場合には、上記記録領域30における磁性層3の中
心線表面粗さRaは上述の通り4〜8nmであるのが好
ましい。一方、上記非記録領域20における磁性層3の
中心線表面粗さRaは上述の通り5〜100nmである
のが好ましい。
【0027】また、磁気テープ1が図3に示す構成であ
る場合には、上記記録領域30における磁性層3の中心
線表面粗さRaは図2の場合と同様に4〜8nmである
のが好ましい。一方、上記非記録領域20におけるカー
ボン薄膜5の中心線表面粗さRaは上述の通り5〜10
0nmであるであるのが好ましい。また、このカーボン
薄膜5の厚さは1〜100nmであることが好ましく、
5〜50nmであることが更に好ましい。厚さがこの範
囲内であれば、中心線表面粗さRaを容易に上記範囲内
とすることができる。尚、図3に示す構成の場合、上記
非記録領域20における磁性層3の中心線表面粗さRa
に特に制限はない。
【0028】上記カーボン薄膜5は、炭素質材料、例え
ばダイヤモンドライクカーボン(DLC)やガラス状カ
ーボン、グラファイトライクカーボン(GLC)等から
なり、蒸着法、直流スパッタ法、交流スパッタ法、高周
波マグネトロンスパッタ法、イオンビームスパッタ法等
の各種物理的気相成長(PVD)及び/又は化学的気相
成長(CVD)手段によって好適に形成されている。そ
して、これらの手段の条件を適切に調整することによっ
て、上記カーボン薄膜5の中心線表面粗さRaを適切な
範囲にすることができる。
【0029】上記カーボン薄膜5は剛性が高いので、上
記非記録領域20の最上層としてこのカーボン薄膜5を
形成することによって、磁気ヘッドに対するクリーニン
グ効果が一層高まると共に磁気テープの剛性が向上して
耐久性の高いものとなる。
【0030】このように構成された本形態の磁気テープ
1は、使用のたびに磁気ヘッドのクリーニングを適度に
行なうことができ、後述する実施例から明らかなように
磁気ヘッドが目づまりすることによる弊害(エラーレー
トの上昇等)が起こりにくくなる。また、上記磁気テー
プ1(DDSテープ)は、システム上必ず使用時にリー
ダーテープまで巻き戻してからテープの排出が行われる
ようになっているので、使用のたびに上記非記録領域2
0によってヘッドがクリーニングされ、極めて効果的で
ある。また、リーダーテープと記録領域との間に湿式の
クリーニングテープ部分を設けたもの等に比して、上記
磁気テープ1は、効果の持続性やクリーニング性能にお
いて優れたものである。
【0031】以上、本発明の磁気テープをその好ましい
形態に基づき説明したが、本発明は上記形態に制限され
ず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更
が可能である。例えば、図3に示す非記録領域20にお
いては、磁性層3上にカーボン薄膜5が形成されている
が、これに代えて、磁性層を形成せず支持体2上に直接
カーボン薄膜5を形成してもよい。また、上記磁気テー
プ1には、上記支持体2、上記磁性層3、及び上記バッ
クコート層4以外に、上記支持体2と上記磁性層3との
間に通常の中間層(磁性を有するものと有しないものと
の両方を含む)を設けることができる。更に、支持体2
と中間層若しくは磁性層3又はバックコート層4との間
にプライマー層や、長波長信号を使用するハードシステ
ムに対応してサーボ信号等を記録するための信号記録層
等の他の層を設けてもよい。また、本発明の磁気テープ
は、上述したDDSテープ以外にも、DAT、DATA
8、DLT(Digital Linear Tape )のようなデジタル
記録用テープ等をはじめとする種々のテープに適用する
ことができる。
【0032】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。尚、以下、単に「部」という場合には、重量
部を示す。
【0033】〔実施例1〕リーダーテープとして、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムからなる厚さ13μm
のテープを用い、また、磁気テープとして、下記支持
体、下記磁性塗料及び下記バックコート塗料を用い、下
記の製造方法に準じて製造したテープにより、図1及び
2に示す構成の磁気テープを作成した。尚、得られた磁
気テープにおける非記録領域(リーダーテープ接続部分
のメタルテープ約20cm)の中心線表面粗さRaは、
13nmであり、記録領域の中心線表面粗さRaは、7
nmであった。
【0034】<支持体> ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚さ
6μm)
【0035】 <磁性塗料> ・メタル磁性体 100部 ・カーボンブラック(粒径0.015μm) 1部 ・アルミナ(粒径0.23μm) 12部 ・バインダー 11部 (ウレタン系バインダー、商品名「UR8300」東洋紡社製) ・潤滑剤(ブチルステアレート) 3.5部 ・硬化剤 4部 (商品名「コロネートHX」日本ポリウレタン工業社製) ・溶剤 300部 (メチルエチルケトン/トルエン/シクロヘキサノン)
【0036】 <バックコート塗料> ・市販バックコート塗料 100部 (商品名「TB5024ブラック」東洋インキ社製、カーボン粒子径17nm /270nm混合、固形分14%) ・バインダー 5部 (ウレタン系バインダー、商品名「UR8200」東洋紡社製) ・硬化剤 3部 (商品名「コロネートL」日本ポリウレタン工業社製)
【0037】<製造方法> 〔磁性塗料〕;粉体成分をあらかじめ混練しておき、こ
の混練したものに、バインダー、潤滑剤、硬化剤及び溶
剤を合わせ、この後サンドミルで分散させ、塗料化する
ことにより磁性塗料を調製した。 〔バックコート塗料〕;ディスパを使用して、上記各成
分を分散させて塗料化することによりバックコート塗料
を調整した。 〔磁性塗料の塗布〕;得られた磁性塗料を、公知のグラ
ビアコーティング方式により上記支持体の上に塗布し
た。 〔カレンダー処理〕;磁性塗料を塗布した上記支持体
に、7段カレンダーを使用してカレンダー処理を施し、
Ra=6nmに平滑化した(以下、このRaを有する部
分を「ウェブA」という)。この際に、一部カレンダー
処理を施さずに、Ra=13nm程度とした部分を設け
た(以下、この粗いRaを有する部分を「ウェブB」と
いう)。 〔バックコート塗料の塗布〕;ウェブA、ウェブBとも
に、グラビアコーティング方式により、バックコート塗
料を塗布した。 〔スリット〕;ウェブA、ウェブBともに3.80mm
(DDS幅)にスリットした。 〔ワインディング〕;ウェブAをスリットして得たテー
プを記録領域とし、ウェブBをスリットして得たテープ
を非記録領域としてDDSカセットを製造した。具体的
には、ウェブAからなるテープ(記録領域)をカセット
のハブに巻き込んだ後、該記録領域の終端にウェブBか
らなるテープ(非記録領域)を公知のスプライシングテ
ープで接着し、更に該非記録領域の終端にリーダーテー
プを該スプライシングテープで接着してDDSカセット
とした。
【0038】得られたDDSカセットを用いて、下記の
如くバックアップ試験を行い、試験中のエラーレートを
測定した。その結果を図4に示す。 (バックアップ試験)得られたDDSカセットを15本
準備し、DDSドライブにそのうちの1本を装着して、
ランダムデータを記録していく。テープ全長にわたって
データを書き込んだらカセットを新しいものに交換し、
同様にデータを記録する。同様に、15カセットの全て
についてデータの記録(バックアップ)を行い、その間
のエラーレートを測定した。
【0039】図4に示す結果から明らかなように、本発
明の磁気テープでは、30時間のバックアップ試験中、
常にエラーレートが低いことがわかる。
【0040】〔比較例1〕非記録領域の中心線表面粗さ
Raを7nmとした以外は(即ち、非記録領域のRaと
記録領域のRaとを同じとした以外は)、実施例1と同
様にして磁気テープを得、得られた磁気テープについて
バックアップ試験を行った。その結果を図5に示す。図
5に示す結果から明らかなように、従来の磁気テープで
は、20時間程度のテープの使用でヘッドの汚れが生じ
てエラーが発生することがわかる。
【0041】〔実施例2〕6μm厚のPETフィルム上
に、酸素を導入しつつ、斜め蒸着法によりCoを被着さ
せ、厚さ0.15μmの強磁性金属薄膜磁性層を形成し
た。次に、該磁性層表面の一部にプラズマCVD法によ
り厚さ1nmのDLC薄膜を形成した。更に、PETフ
ィルムの反対側の面上に実施例1と同様のバックコート
層を形成し、次いで3.80mm(DDS幅)にスリッ
トして磁気テープとなした。この後は実施例1と同様に
してDDSカセットを得た。尚、この磁気テープにおけ
る非記録領域の中心線表面粗さRa(即ち、DLC薄膜
の中心線表面粗さRa)は13nmであり、記録領域の
中心線表面粗さRa(即ち、磁性層の中心線表面粗さR
a)は7nmであった。得られたDDSカセットについ
て実施例1と同様のバックアップ試験を行ったところ、
実施例1とほぼ同様の結果を得た。
【0042】
【発明の効果】本発明の磁気テープは、磁気テープの使
用により生じるヘッドの汚れを効果的に除去できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の磁気テープの一形態における
要部を示す平面図である。
【図2】図2は、本発明の磁気テープの一形態における
幅方向断面の要部を示す模式図である。
【図3】図3は、本発明の磁気テープの他の形態におけ
る幅方向断面の要部を示す模式図(図2相当図)であ
る。
【図4】図4は、実施例1でのバックアップ試験の結果
を示すチャートである。
【図5】図5は、比較例1でのバックアップ試験の結果
を示すチャートである。
【図6】図6(a)及び(b)は、それぞれセンダスト
角材の摩耗試験の方法を示す模式図である。
【符号の説明】
1 磁気テープ 2 支持体 3 磁性層 4 バックコート層 5 カーボンを主成分とする薄膜 10 リーダーテープ 20 非記録領域 30 記録領域

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端にリーダーテープが連結されてお
    り、該リーダーテープに隣設された記録再生に関与しな
    い非記録領域と、該非記録領域に隣設された記録領域と
    を具備する磁気テープにおいて、 上記非記録領域に、磁気ヘッドに対するクリーニング性
    を付与したことを特徴とする磁気テープ。
  2. 【請求項2】 上記非記録領域の中心線表面粗さRa
    が、上記記録領域の中心線表面粗さRaよりも粗いこと
    を特徴とする請求項1記載の磁気テープ。
  3. 【請求項3】 上記非記録領域の中心線表面粗さRaが
    5〜100nmであることを特徴とする請求項1又は2
    記載の磁気テープ。
  4. 【請求項4】 上記非記録領域の中心線表面粗さRaが
    10〜20nmであり、上記記録領域の中心線表面粗さ
    Raが4〜8nmであることを特徴とする請求項1〜3
    の何れかに記載の磁気テープ。
  5. 【請求項5】 上記非記録領域に、最上層としてカーボ
    ンを主成分とする薄膜を形成したことを特徴とする請求
    項1〜4の何れかに記載の磁気テープ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1600955A1 (en) * 2004-05-28 2005-11-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Information recording tape

Cited By (1)

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EP1600955A1 (en) * 2004-05-28 2005-11-30 Fuji Photo Film Co., Ltd. Information recording tape

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