JPH11270646A - 多条ボールねじ及びそのシール装置 - Google Patents

多条ボールねじ及びそのシール装置

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JPH11270646A
JPH11270646A JP7054098A JP7054098A JPH11270646A JP H11270646 A JPH11270646 A JP H11270646A JP 7054098 A JP7054098 A JP 7054098A JP 7054098 A JP7054098 A JP 7054098A JP H11270646 A JPH11270646 A JP H11270646A
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JP
Japan
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seal
ball
screw shaft
ball screw
spiral groove
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Pending
Application number
JP7054098A
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English (en)
Inventor
Takayuki Kowada
貴之 小和田
Masahiro Nobutomo
雅弘 信朝
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多条ボールねじの螺旋溝とシール部材の突条
部との摺接部における摩擦抵抗の低減、これに伴うトル
ク損失の減少及び摩擦による発熱の抑制する。 【解決手段】 多条ねじ軸12の各螺旋溝13,14に
嵌合する突条部17,18を有するシール部材15をボ
ールナットの端部に装着してボールナット内をシールし
たものであって、シール部材15は、その突条部17,
18から多条ねじ軸12の各螺旋溝13,14に潤滑油
が滲み出すように固形潤滑材で形成する。多条ボールね
じのトルク伝達時、シール部材15の組織内に保持され
た潤滑成分が、その突条部17,18と多条ねじ軸12
の螺旋溝13,14との摺接部に滲み出して油膜を形成
し、その摺接部における摩擦抵抗を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多条ボールねじ及び
そのシール装置に関し、詳しくは、多条ねじ軸とボール
ナット及びボールとを備えた多条ボールねじ、及びその
ボールナットの端部に装着されるシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、ボールねじは、図3に示すよ
うにねじ軸1の外周面に設けた螺旋溝2と、ボールナッ
ト3の内周面に設けた螺旋溝4との間に複数のボール5
を配し、ねじ軸1の回転動力をボール5を介してボール
ナット3の推力に変換するものである。
【0003】このボールねじでは、ボールナット3の内
部に充填した潤滑剤の漏出及び外部からの異物の侵入を
防止するため、ねじ軸1の螺旋溝2に嵌合する突条部6
を有するリング状のシール部材7を、ボールナット3の
両端部に装着するようにしている(実開平6−6794
号公報)。
【0004】この実開平6−6794号公報に開示され
たシール部材7は、図4に示すようにその円周方向に分
割して複数のシール分割片8を形成し、各シール分割片
8は、ボールナット3のねじ穴9に螺着したボールプラ
ンジャ10でスプリング11により内径方向に弾性的に
押圧されることにより、シール性の向上を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述したボ
ールねじの他の種類として、ねじ軸の外周面に多条の螺
旋溝を形成した多条ボールねじがある。この種の多条ボ
ールねじについても、前述したようなシール部材を装着
するようにしている。
【0006】しかしながら、多条ボールねじにおいて、
シール性の向上を図るだけでなく、多条ボールねじの螺
旋溝とシール部材の突条部との摺接部における摩擦抵抗
の低減、これに伴うトルク損失の減少及び摩擦による発
熱の抑制を考慮する必要があり、本発明は多条ボールね
じにおいてこの点を改善することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めの技術的手段として、本発明に係る多条ボールねじ
は、多条ねじ軸とボールナット及びボールとを備えた多
条ボールねじにおいて、前記多条ねじ軸の各螺旋溝に嵌
合する突条部を有するシール部材をボールナットの端部
に装着してボールナット内をシールしたものであって、
前記シール部材は、その突条部から多条ねじ軸の各螺旋
溝に潤滑油が滲み出すように固形潤滑材で形成したこと
を特徴とする。
【0008】また、本発明は、多条ボールねじのシール
装置として、前記多条ねじ軸の各螺旋溝に嵌合する突条
部を有するシール部材をボールナットの端部に装着して
ボールナット内をシールしたものであって、前記シール
部材は、その突条部から多条ねじ軸の各螺旋溝に潤滑油
が滲み出すように固形潤滑材で形成したことを特徴とす
る。
【0009】尚、リング状の前記シール部材をその円周
方向に分割して複数のシール分割片で構成し、多条ねじ
軸の各螺旋溝に対応する突条部をシール分割片ごとに1
条ずつ形成すれば、所期のシール性を維持しつつ、シー
ル分割片の加工容易性、装置のコンパクト化が図れる点
で好適である。
【0010】本発明では、シール部材が固形潤滑材で形
成されているので、その組織内に潤滑成分が保持されて
いる。多条ボールねじのトルク伝達時、シール部材の組
織内に保持された潤滑成分が、その突条部と多条ねじ軸
の螺旋溝との摺接部に滲み出して油膜を形成し、その摺
接部における摩擦抵抗を低減する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を以下に詳述す
る。
【0012】この実施形態は、図1(a)に示すように
多条(図では2条)の螺旋溝13,14を外周面に設け
た多条ねじ軸12を有する多条ボールねじに適用したも
のである。図示しないが、この多条ねじ軸12の螺旋溝
13,14とボールナットの内周面に設けた螺旋溝との
間に複数のボールが配され、多条ねじ軸12が回転する
と、その回転動力がボールを介してボールナットに伝達
され、ボールナットが軸方向に移動する。このボールナ
ット(図示せず)の両端部に、本発明のシール部材15
を装着する。
【0013】このシール部材15は、後述の突条部1
7,18から多条ねじ軸12の各螺旋溝13,14に潤
滑油が滲み出すように固形潤滑材、例えばプラスチック
グリースで形成されている。プラスチックグリースは、
例えばポリエチレン1〜95重量%、好ましくは30重
量%以上と石鹸又は非石鹸増稠の潤滑グリース99〜5
重量%との混合物を加熱して固形化したものである。或
いは、前述の成分に潤滑油の滲み出しを抑制するための
添加物を1〜50重量%加える場合もある(特公昭63
−23239号公報参照)。
【0014】このようにシール部材15が固形潤滑材で
形成されているので、その組織内に潤滑成分が保持され
ている。多条ボールねじのトルク伝達時、シール部材1
5の組織内に保持された潤滑成分が、その突条部17,
18と多条ねじ軸12の螺旋溝13,14との摺接部に
滲み出して油膜を形成し、その摺接部における摩擦抵抗
を低減する。
【0015】また、シール部材15は、図1(b)に示
すように樹脂材或いはフッ素ゴム等のゴム材をリング状
に成形した後、これを円周等配置の複数箇所、例えば4
箇所で分割することにより4つのシール分割片16a〜
16dで構成したものである。尚、各シール分割片16
a〜16dは、ボールナットのねじ穴に螺着したボール
プランジャでスプリングにより内径方向に弾性的に押圧
される(図3参照)。
【0016】それら4つのシール分割片16a〜16d
のうち、図1(c)に示すように3つのシール分割片1
6a〜16cの内径面に2条の螺旋溝13,14に嵌合
する2条の突条部17,18を形成し、残りの1つのシ
ール分割片16dの内径面には突条部を形成しないよう
にしている。
【0017】このように3つのシール分割片16a〜1
6cのそれぞれでは、2条の螺旋溝13,14に対して
2条の突条部17,18を形成しているので、各シール
分割片16a〜16cでは、2条の突条部17,18が
それぞれの螺旋溝13,14に同時に嵌合する構造を呈
する。
【0018】一方、シール部材15の軸方向幅(シール
幅)は、基本的に螺旋溝13,14の1リード分確保す
ることが通常であるため、前述のように2条ねじ軸12
の場合、1リード分のシール幅を有するシール部材15
となる。
【0019】尚、この実施形態のように1リード分のシ
ール幅を確保しようとすると、2条の螺旋溝13,14
に対応した突条部17,18が形成されている分、シー
ル幅が長くなってシール部材15がその軸方向に大きく
なる。
【0020】また、1つのシール分割片16a〜16c
に2条の螺旋溝13,14と対応した突条部17,18
を形成する必要があるため、2条の突条部17,18の
位相を螺旋溝13,14に対応させて管理する必要があ
り、シール分割片16a〜16cの突条部17,18の
加工を高精度に行う必要があり、高い加工技術が要求さ
れる。
【0021】そこで、所期のシール性を維持しつつ、シ
ール分割片の突条部加工が容易に行え、シール幅の短い
コンパクトなシール部材として、以下の実施形態のもの
が好適である。
【0022】この実施形態も、図1の実施形態と同様、
図2(a)に示すように多条ねじ軸12の外周面に2条
の螺旋溝13,14を設けた多条ボールねじに適用した
もので、この実施形態におけるシール部材19は、図2
(b)に示すように樹脂材或いはフッ素ゴム等のゴム材
をリング状に成形した後、これを円周等配置の複数箇
所、例えば4箇所で分割して4つのシール分割片20a
〜20dで構成する。
【0023】このシール部材19は、ねじ軸12の螺旋
溝13,14にそれぞれ嵌合する突条部21,22を内
径方向に突設したもので、図1(c)に示すように2つ
のシール分割片20a,20cの内径面に突条部21,
22をそれぞれ1条ずつ形成する。
【0024】即ち、4つに分割されたシール分割片20
a〜20dのうち、第1のシール分割片20aに一方の
螺旋溝13に対応した突条部21を形成し、第3のシー
ル分割片20cに他方の螺旋溝14に対応した突条部2
2を形成する。尚、第2及び第4のシール分割片20
b,20dには、突条部を形成しない。
【0025】この実施形態のシール部材19は、2条ね
じ軸12の場合、2つ(第1と第3)のシール分割片2
0a,20cに突条部21,22をそれぞれ1条ずつ形
成したことにより、図1の実施形態のように1つのシー
ル分割片16a〜16cに複数条の突条部17,18を
形成する必要がないので、複数条の突条部の位相を管理
する必要がなくなり、シール分割片20a〜20dのシ
ール幅も螺旋溝13,14の半リード分で済む。また、
シール分割片20a,20cの突条部21,22がねじ
軸12の螺旋溝13,14に合致した形状となっている
ので、所期のシール効果を発揮できる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、シール部材が固形潤滑
材で形成されているので、多条ボールねじのトルク伝達
時、シール部材の組織内に保持された潤滑成分が、その
突条部と多条ねじ軸の螺旋溝との摺接部に滲み出して油
膜を形成し、その摺接部における摩擦抵抗を低減する。
その結果、多条ボールねじにおいて、シール性の向上を
図るだけでなく、多条ボールねじの螺旋溝とシール部材
の突条部との摺接部における摩擦抵抗の低減、これに伴
うトルク損失の減少及び摩擦による発熱の抑制できる。
【0027】また、多条ねじ軸の各螺旋溝に対応する突
条部をシール分割片ごとに1条ずつ形成すれば、1つの
シール分割片に複数条の突条部を形成する必要がないの
で、複数条の突条部の位相を管理する必要がなくなり、
シール部材の突条部を加工する上で製作が容易となる。
また、シール分割片のシール幅も半リード分で済むた
め、ボールナットの軸方向寸法を短くすることができる
ので、製品のコンパクト化を容易に実現できる。更に、
シール分割片の突条部がねじ軸の螺旋溝に合致した形状
となっているので、所期のシール効果を発揮できてその
実用的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の1つの実施形態で、2条ねじ
軸とシール部材とを示す概略構成図 (b)は(a)のシール部材を分割した4つのシール分
割片を示す側面図 (c)は(b)の4つのシール分割片の内径面を示す説
明図
【図2】(a)は本発明の他の実施形態で、2条ねじ軸
とシール部材とを示す概略構成図 (b)は(a)のシール部材を分割した4つのシール分
割片を示す側面図 (c)は(b)の4つのシール分割片の内径面を示す説
明図
【図3】ボールねじの一般的構造を示す断面図
【図4】図3のシール部材を示す側面図
【符号の説明】
12 多条ねじ軸 13,14 螺旋溝 15 シール部材 16a〜16d シール分割片 17,18 突条部 19 シール部材 20a〜20d シール分割片 21,22 突条部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多条ねじ軸とボールナット及びボールと
    を備えた多条ボールねじにおいて、前記多条ねじ軸の各
    螺旋溝に嵌合する突条部を有するシール部材をボールナ
    ットの端部に装着してボールナット内をシールしたもの
    であって、前記シール部材は、その突条部から多条ねじ
    軸の各螺旋溝に潤滑油が滲み出すように固形潤滑材で形
    成したことを特徴とする多条ボールねじ。
  2. 【請求項2】 リング状の前記シール部材をその円周方
    向に分割して複数のシール分割片で構成し、多条ねじ軸
    の各螺旋溝に対応する突条部をシール分割片ごとに1条
    ずつ形成したことを特徴とする請求項1記載の多条ボー
    ルねじ。
  3. 【請求項3】 前記多条ねじ軸の各螺旋溝に嵌合する突
    条部を有するシール部材をボールナットの端部に装着し
    てボールナット内をシールしたものであって、前記シー
    ル部材は、その突条部から多条ねじ軸の各螺旋溝に潤滑
    油が滲み出すように固形潤滑材で形成したことを特徴と
    する多条ボールねじのシール装置。
  4. 【請求項4】 リング状の前記シール部材をその円周方
    向に分割して複数のシール分割片で構成し、多条ねじ軸
    の各螺旋溝に対応する突条部をシール分割片ごとに1条
    ずつ形成したことを特徴とする請求項3記載の多条ボー
    ルねじのシール装置。
JP7054098A 1998-03-19 1998-03-19 多条ボールねじ及びそのシール装置 Pending JPH11270646A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263448A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Thk Co Ltd 潤滑油供給装置及びこれを用いた転動体ねじ装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001263448A (ja) * 2000-03-15 2001-09-26 Thk Co Ltd 潤滑油供給装置及びこれを用いた転動体ねじ装置

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Effective date: 20060302

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