JPH11269423A - 透明塗膜形成用感光性樹脂組成物、これを用いたカラーフィルター保護膜、及びこれを用いたカラーフィルター - Google Patents
透明塗膜形成用感光性樹脂組成物、これを用いたカラーフィルター保護膜、及びこれを用いたカラーフィルターInfo
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- JPH11269423A JPH11269423A JP10074298A JP7429898A JPH11269423A JP H11269423 A JPH11269423 A JP H11269423A JP 10074298 A JP10074298 A JP 10074298A JP 7429898 A JP7429898 A JP 7429898A JP H11269423 A JPH11269423 A JP H11269423A
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Abstract
に除去できる透明塗膜形成用感光性樹脂組成物、並び
に、これを用いたカラーフィルター保護膜、さらにこの
保護膜を有するカラーフィルターの提供。 【解決手段】 (a)一般式(I) (R1は水素原子又はメチル基、R2は水素原子、水酸基
又は炭素数1〜12のアルキル基若しくはアルコキシ
基、R3は各々独立に炭素数1〜12のアルキル基、R4
は光重合性不飽和結合を有する基、a、b、cは正の整
数であり、1≦a/(b+c)≦5)で表され、酸価が
20〜300で、不飽和当量が300〜3,000であ
る樹脂、(b)光重合性不飽和結合を分子内に含有する
モノマー及び(c)光重合開始剤を含有してなる透明塗
膜形成用感光性樹脂組成物、この組成物を用いたカラー
フィルタ保護膜、並びに、この保護膜を有するカラーフ
ィルター。
Description
光性樹脂組成物、これを用いたカラーフィルター保護
膜、及びこれを用いたカラーフィルターに関する。
スク等の劣化や損傷の防止を目的として透明なコーティ
ング膜が用いられている。例えば、カラーフィルターを
内蔵したカラー液晶表示素子の製造においては、カラー
フィルターの上にインジウムチンオキシド(ITO)等
からなる無機薄膜を蒸着し、ホトリソグラフィー法によ
って、パターニングして透明電極を形成した後、さらに
この上に液晶を配置する方法が主流になっている。この
場合、カラーフィルターには、この上にITOを蒸着し
て、ホトリソグラフィー法で透明電極を形成するプロセ
スに耐え得るだけの耐熱性、耐薬品性が備わっていない
ため、ITOを蒸着する前にカラーフィルター上に保護
膜を形成しておく必要がある。
特性としては、耐熱性、耐薬品性の他にガラス基板やカ
ラーフィルターとの密着性、コーティング性、透明性、
耐傷性等があげられる。このうち、耐熱性については、
カラーフィルター保護膜上にITO等の透明電極を蒸着
により形成する際に、保護膜表面が、通常200℃以上
に加熱されるため、この条件下で安定であることが必要
である。また、耐薬品性としては、液晶材料や通常配向
膜ワニスの溶剤に用いられるN−メチルピロリドン(N
MP)に侵されないことが必要である。
ーティング用材料としては、特開平6−145594号
公報に開示されているような、特定の2種類のアクリル
系共重合樹脂を必須成分とする組成物が知られており、
カラーフィルター保護膜、その他用途に用いられてい
る。
を用いた液晶表示素子に対する信頼性の要求値が高まる
につれて、基板上のカラーフィルターの部分には通常の
保護膜を形成させ、カラーフィルターの外側の不要な部
分には保護膜を形成させないことの可能な材料が要求さ
れている。たとえば、シール材を用いてセル組みをする
際にシールする部分には保護膜を介在させずに基板同士
をシールする方が密着力が強く、高い信頼性が得られ
る。
方法としては、ロールコータ等の印刷方式で必要な部分
に保護膜を形成させる方法、スピンナ等でカラーフィル
ター面を含む基板全面に保護膜を形成させた後に、露光
・現像によって不要な部分を除去する方法等が提案され
ている。
ー保護膜を形成させようとすると、カラーフィルターの
平坦化が不十分であるばかりでなく、ゴミの混入等の問
題点がある。また、露光・現像で不要な部分を除去する
方式により得られるカラーフィルター保護膜は透明性、
パターン解像性、耐薬品性等の諸特性をすべて満たすも
のはこれまでのところ見出されていない。
記の問題点を解決するために、従来の保護膜に要求され
てきた諸特性を満足させつつ、さらに信頼性向上等のた
めに不要な部分の保護膜を露光・現像によって容易に除
去できる透明塗膜形成用感光性樹脂組成物を提供するこ
とを目的とする。
(a)一般式(I)
水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若し
くはアルコキシ基を示し、R3は各々独立に炭素数1〜
12のアルキル基を示し、R4は光重合性不飽和結合を
有する基を示し、a、b及びcは各々独立に1以上の整
数であり、1≦a/(b+c)≦5を満たすように選ば
れる。)で表される構造を有し、酸価が20〜300
で、不飽和当量が300〜3,000である樹脂、
(b)光重合性不飽和結合を分子内に1個以上含有する
モノマー及び(c)光重合開始剤を含有してなる透明塗
膜形成用感光性樹脂組成物、これを用いたカラーフィル
ター保護膜、及びこのカラーフィルター保護膜を表面に
有するカラーフィルターを提供するものである。
組成物の(a)酸価が20〜300(KOHmg/
g)、不飽和当量が300〜3,000の樹脂として
は、一般式(I)
水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若し
くはアルコキシ基を示し、R3は各々独立に炭素数1〜
12のアルキル基を示し、R4は光重合性不飽和結合を
有する基を示し、a、b及びcは各々独立に1以上の整
数であり、1≦a/(b+c)≦5を満たすように選ば
れる。)で表される構造を有する樹脂が用いられる。
に1以上の整数であり、1≦a/(b+c)≦5を満た
すように、好ましくは1≦a/(b+c)≦4を満たす
ように選ばれる。a/(b+c)が1未満では樹脂の安
定性が悪く、また5を超えると現像性が劣る傾向があ
る。また、更に、a、b及びcは、もちろん、一般式
(I)で表される樹脂が、カルボキシル基の存在による
酸価が20〜300、R4基の存在による不飽和当量が
300〜3,000となるように選択される。なお、b
/cは好ましくは0.1以上、10以下であり、より好
ましくは0.1以上5以下である。
はアルコキシ基の炭素数は1〜12であり、炭素数が1
2を超えると、現像性が劣る傾向がある。
和結合を有する基としては、光重合性不飽和結合を有す
る基であれば特に制限はなく、また、水酸基を1つ有し
ていてもよい。このような基としては、例えば、C2-20
−アルケニル、C6-12−アリール置換C2-20−アルケニ
ル、フルフリル、アクリロイルオキシC1-20−アルキ
ル、メタクリロイルオキシC1-20−アルキル、アクリロ
イルアミノC1-20−アルキル、メタクリロイルアミノC
1-20−アルキル、3−C2-20−アルケニルオキシ−2−
ヒドロキシプロピル、3−アクリロイルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロピル、3−メタクリロイルオキシ−2−ヒ
ドロキシプロピル、3−C1-20−アルキル−3−アクリ
ロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル、3−C1-20−
アルキル−3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシ
プロピル、3−(2−C1-20−アルコキシカルボニル−
2−プロペニルカルボニルオキシ)−2−ヒドロキシプ
ロピル、3−[1−(C1-20−アルコキシカルボニルメ
チル)ビニルカルボニルオキシ]−2−ヒドロキシプロ
ピル等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
は2種類以上を組み合わせて使用される。
感度を向上させるための光重合性の不飽和結合と、アル
カリ現像を可能とするためのカルボキシル基の存在が必
須である。
特に制限はされないが、例えば、スチレン若しくはその
誘導体とマレイン酸モノアルキルエステルとの共重合体
を基本骨格とし、次いでこの基本骨格に光重合性不飽和
結合を有する基を導入する方法で合成することが好まし
い。マレイン酸モノアルキルエステルの替わりにマレイ
ン酸又は無水マレイン酸をスチレン若しくはその誘導体
と共重合させると、共重合体の収率が低くなり好ましく
ない。また、先にマレイン酸又は無水マレイン酸に上記
の光重合性不飽和結合を有するアルコールをエステル化
反応させた化合物を用いたり、オキシラン環とエチレン
性不飽和結合を有する化合物を付加させた化合物を用い
て、スチレンもしくはその誘導体と共重合させると、重
合時に不飽和基が反応し、ゲル化する可能性があるため
好ましくない。
レン又はその誘導体とマレイン酸モノC1-12−アルキル
エステルとの共重合体を合成する。このとき、スチレン
又はその誘導体とマレイン酸モノC1-12−アルキルエス
テルとの使用量は、(スチレン又はその誘導体)/(マ
レイン酸モノC1-12−アルキルエステル)モル比で1〜
5の範囲とすることが好ましく、1〜4の範囲とするこ
とがより好ましい。
きるスチレン誘導体としては、例えば、α−メチルスチ
レン、m又はp−メトキシスチレン、p−ヒドロキシス
チレン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2−
ヒドロキシ−4−メチルスチレン等が挙げられ、マレイ
ン酸モノC1-12−アルキルエステルとしては、例えば、
マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイ
ン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノ−イソプロピ
ル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノ−n
−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチル、マレイン
酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸モノ−n−ノ
ニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。
上記の基本骨格の合成にあたり、スチレン及びその誘導
体は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても
よく、また、マレイン酸モノC1- 12−アルキルエステル
も1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよ
い。
し、一般式(I)で表される樹脂を合成する方法として
は、上述の基本骨格を有する樹脂に、光重合性不飽和結
合を有するアルコールをエステル化反応させる方法があ
る。また、上述の基本骨格を有する樹脂に、オキシラン
環と光重合性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物を
付加させる方法もある。光重合性不飽和結合を有するア
ルコールとしては、例えば、アリルアルコール、2−ブ
テン−1−オール、オレイルアルコール等のC 2-20−ア
ルケニルアルコール、シンナミルアルコール等のC6-12
−アリール置換C2-20−アルケニルアルコール、フルフ
リルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート等
のヒドロキシC1-20−アルキルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート等のヒドロキシC1-20−ア
ルキルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド
等のN−(ヒドロキシC1-20−アルキル)アクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド等のN−(ヒドロ
キシC1-20−アルキル)メタクリルアミドなどが挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。オキシラン
環と光重合性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物と
しては、例えば、アリルグリシジルエーテル等のC2-20
−アルケニルグリシジルエーテル、クロトニルグリシジ
ルエーテル、グリシジルメタクリレート、グリシジルア
クリレート、α−エチルグリシジルアクリレート等のα
−C1-20−アルキルグリシジルアクリレート、α−C
1-20−アルキルグリシジルメタクリレート、イタコン酸
モノC1- 20−アルキルモノグリシジルエステルなどが挙
げられるが、これらに限定されるものではない。
中の不飽和当量は、300〜3,000の範囲とするこ
とが好ましく、400〜2,000の範囲とすることが
より好ましい。この不飽和当量が、300未満では、現
像時に未露光部が溶解しにくくなる傾向があり、3,0
00を超えると、光感度の向上効果が低下する傾向があ
る。なお、ここでいう不飽和当量とは、光重合性不飽和
結合一つあたりの樹脂の分子量を意味している。
シル基を残す必要があり、その酸価は20〜300の範
囲とされ、好ましくは40〜200、より好ましくは6
0〜150である。酸価が20未満ではアルカリ現像性
が低下し、300を超えると塗膜のパターンの形状が不
鮮明となり好ましくない。
は1,500〜200,000の範囲とすることが好ま
しく、3,000〜100,000の範囲とすることが
より好ましい。この重量平均分子量が1,500未満で
は、塗膜の密着性や耐薬品性等が低下する傾向があり、
また、200,000を超えると本発明の感光性樹脂組
成物を溶剤に溶かした溶液粘度が高くなり、スピンコー
トする際の塗布性が低下する傾向がある。
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって
測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値
である。
中の(a)成分の配合量は、(a)成分、(b)成分及
び(c)成分からなる総量100重量%中、10〜85
重量%とすることが好ましく、20〜80重量%とする
ことがより好ましく、30〜80重量%とすることが特
に好ましい。この配合量が10重量%未満であると、塗
膜の密着性や耐薬品性等が低下する傾向があり、85重
量%を超えると、本発明の感光性樹脂組成物を溶剤に溶
かした溶液粘度が高くなり、スピンコートする際の塗布
性が低下する傾向がある。
硬化性樹脂(アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、メラミン樹脂等)を、(a)成分100重量部に対
して、50重量部以下、例えば10〜50重量部の範囲
で使用してもよい。この通常の硬化性樹脂が、50重量
部を超えると、光感度が低下する傾向がある。
に用いられる(b)光重合性不飽和結合を分子内に1個
以上有するモノマーとしては、例えば、メチルメタクリ
レート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルメタ
クリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレ
ート、ECH(ECHはエピクロルヒドリンを意味す
る。以下同様。)変性ブチルアクリレート、ジシクロペ
ンタニルアクリレート、EO(EOはエチレンオキシド
を意味する。以下同様。)変性ジシクロペンテニルアク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、エチルジエチレングリコールアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート、グリセロールメタクリレー
ト、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性−2−
ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレ
ート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、
メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、フェノキ
シヘキサエチレングリコールアクリレート、EO変性リ
ン酸アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフ
ルフリルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジア
クリレート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレー
ト、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタ
ンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコー
ルジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレー
ト、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレン
グリコール400ジアクリレート、ポリプロピレングリ
コール400ジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、E
O変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、PO変性トリメチロール
プロパントリアクリレート(POはプロピレンオキシド
を意味する。以下同様)、トリス(メタクリロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールペンタアクリレート等のアクリレー
ト、これらに対応するメタクリレートなどが挙げられ
る。これらのモノマーは、単独で又は2種以上を組み合
わせて用いることができる。
(b)成分及び(c)成分の総量100重量%中、5〜
70重量%とすることが好ましく、5〜60重量%とす
ることがより好ましく、10〜50重量%とすることが
特に好ましい。この配合量が5重量%未満であると、光
感度が低くなる傾向があり、70重量%を超えると、塗
膜の密着性や耐薬品性等が低下する傾向がある。
に用いられる(c)光重合開始剤としては、特に制限は
なく、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチ
ル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ
−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン 、チオキサン
トン、2−クロロチオキサントン等のベンゾフェノン
類、ベンジル等のα−ジケトン類、ベンゾイン等のアシ
ロイン類、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メ
チル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
ホリノ−1−プロパン、2−ベンジル−2−ジメチルア
ミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1
−オン等のアセトフェノン類、ベンゾインメチルエーテ
ル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチル
ケタール等のアシロインエーテル類、t−ブチルアント
ラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロ
ロアントラキノン、3−クロロ−2−メチルアントラキ
ノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノ
ン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾア
ントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−
フェニルアントラキノン等のキノン類、フェナシルクロ
ライド、トリブロモメチルフェニルスルホン、トリス
(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(o−ク
ロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量
体等のハロゲン化合物が挙げられる。この光重合開始剤
の市販品としては、Irgacure184,同36
9,同500,同651,同907,Darocure
1116,同1173,同1664,同2956,同4
043(チバガイギー社製)等が挙げられる。これらの
光重合開始剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用
いることができる。
(b)成分及び(c)成分の総量100重量%中、0.
01〜20重量%とすることが好ましく、2〜15重量
%とすることがより好ましく、5〜10重量%とするこ
とが特に好ましい。この配合量が0.01重量%未満で
あると、光感度が低くなる傾向があり、20重量%を超
えると、塗膜の密着性や耐薬品性等が低下する傾向があ
る。
には、必須成分である(a)成分、(b)成分及び
(c)成分以外に、暗反応を抑制するためのハイドロキ
ノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロー
ル、t−ブチルカテコール等の熱重合禁止剤、基板との
密着性を向上させるためのシランカップリング剤(ビニ
ル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有する
シランカップリング剤)やチタネートカップリング剤
(イソプロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソ
プロピルイソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタ
ネート等)、塗膜の平滑性を向上させるための界面活性
剤(フッ素系、シリコン系、炭化水素系等)、紫外線吸
収剤、酸化防止剤などの各種添加剤を必要に応じて適宜
使用することができる。
は、通常、適当な有機溶剤に溶解して塗布液とし、これ
を基板上に直接塗布することにより膜として形成され
る。その後、露光及び現像を行い、目的の透明塗膜パタ
ーンを得ることができる。
の感光性樹脂樹脂組成物を溶解させるものであれば特に
制限はない。具体例としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族系溶剤;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケ
トン系溶剤;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエ
チレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリ
コールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤;メチルア
ルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ
ブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール
等のアルコール系溶剤;酢酸エチル、酢酸−n−プロピ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、エチレング
リコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリ
コールモノエチルエーテルアセタート、エチレングリコ
ールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコ
ールモノメチルエーテルアセタート、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテルアセタート、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルアセタート、プロピレングリコ
ールモノエチルエーテルアセタート、3−メチル−3−
メトキシブチルアセテート、プロピレングリコールジア
セタート、γ−ブチロラクトン等のエステル系溶剤;ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチ
ルピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン
等のアミド系溶剤等が挙げられる。これらの溶剤のう
ち、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、及びエステル
系溶剤が好ましく、単独で又は2種類以上を混合して使
用することができる。
て塗布液を調製する方法は、特に限定されるものではな
く、全成分を同時に溶剤に溶解して塗布液を調製しても
よく、必要に応じて各成分を適宜2つ以上の溶液として
おいて、使用時にこれらの溶液を混合して塗布液として
もよい。このようにして塗布液を調製する場合の溶剤の
使用量は、塗布に供せられる最終的な塗布液全量のうち
50〜95重量%とすることが好ましい。50重量%未
満では固形分濃度が高すぎて塗膜のレベリング性が低下
したり、塗膜の透明性が低下したりする場合があり、一
方95重量%を超える場合は固形分濃度が低すぎて、塗
膜の耐薬品性等が不十分となる場合がある。
例えば、ロールコーター塗布、スピンコーター塗布、ス
プレー塗布、ホエラー塗布、ディップコーター塗布、カ
ーテンフローコーター塗布、ワイヤーバーコーター塗
布、グラビアコーター塗布、エアナイフコーター塗布な
どがある。
る透明塗膜はガラス、金属、プラスチック等の種々の材
料に対して優れた密着性を示し、平滑、強靭で耐光性、
耐熱性、耐水性、耐溶剤性、透明性に優れているため、
各種物品のコーティング膜として有用である。特にカラ
ーフィルター保護膜として、ゼラチン、グリュー、ポリ
ビニルアルコール、アクリル系樹脂等の種々のバインダ
ー樹脂を染料による染色や、顔料分散によって着色して
得られる種々のカラーフィルターの表面保護層、平坦化
層として有用である。
液は、塗布後、通常、50〜130℃の温度で1〜30
分乾燥して膜を得ることができる。本発明の感光性樹脂
組成物を含む塗膜の厚みは、用途によって適宜定まる
が、通常、0.01〜300μmの範囲で使用される。
カラーフィルター保護膜として用いる場合は加熱硬化後
の膜厚が0.05〜30μm、好ましくは0.1〜10
μm程度となるように、適宜、塗布して使用される。
上に上記のようにして本発明の感光性樹脂組成物の膜を
形成した後、その膜を保護対象である基板上にラミネー
トしてもよい。
ついて説明する。
マスクを介して活性光線を照射し、露光部の膜を硬化さ
せる。透明キャリアーフィルム付きの膜を基板上にラミ
ネートした場合には、透明キャリアーフィルムは膜の露
光前に剥離してもよいし、酸素遮断のために透明キャリ
アーフィルムを残したまま露光し、露光後に剥離しても
よい。また、基板に直接塗布液を塗布して膜を形成した
場合でも、その膜表面にポリビニルアルコール等の酸素
遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形成し、その上から
露光してもよい。
ンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステン
ランプ、可視光レーザーなどが好適である。これらの光
源を用いてフォトマスクを介したパターン露光や走査に
よる直接描写などにより必要な部分に活性光線が照射さ
れる。露光の光量は、通常、10〜1,000mJ/c
m2、好ましくは50〜500mJ/cm2である。
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、メタケイ酸ナトリウム等の無機アルカリやモノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、
トリエチルアミン、n−ブチルアミン等の有機塩基や塩
などの塩基性を示す化合物を含む水溶液を吹きつける
か、水溶液に浸漬するなどして、膜の未露光部を除去
し、必要とされる部分のみのパターンを得ることができ
る。また、現像の後、水洗を行うことが好ましい。
量100重量%中、0.01〜15重量%とすることが
好ましく、0.05〜5重量%とすることがより好まし
く、0.1〜2重量部とすることが特に好ましい。この
配合量が、0.01重量%未満では、現像性が不充分で
ある傾向があり、10重量%を超えると、パターンが基
板から剥離しやすくなる傾向がある。
られる消泡剤、界面活性剤等を適宜用いることができ
る。
圧水銀灯などを用いて0.5〜5J/cm2の光量を後
露光するか、あるいは60〜270℃の温度で1〜60
分間程度、後加熱すると、パターンはより強固になり好
ましい。
作製を例示すると、透明ガラス又はプラスチック基板上
に、染色法又は顔料分散法等によって赤、緑、青に着色
されたストライプ等の種々の着色パターンの配列からな
るカラーフィルターを形成し、この上に本発明の透明塗
膜形成用感光性樹脂組成物の膜を形成し、露光・現像し
て不要な部分を除去した後、後露光及び/又は後加熱し
て保護膜付きカラーフィルターが製造される。
るが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。
g、(b)成分として、トリメチロールプロパントリア
クリレート40g、(c)成分として2−ベンジル−2
−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)
−ブタン−1−オン(商品名:Irgacure36
9、チバガイギー社製)2g及びジエチレングリコール
ジメチルエーテル237gを加えて溶解し、孔径0.2
μmのメンブランフィルターで濾過して透明塗膜形成用
感光性樹脂組成物を含む塗布液を得た。
グ社製、商品名7059)上にスピンコート法により塗
布したのち、80℃で3分間ホットプレート上でプリベ
ークして、膜厚1.7μmの膜を形成した。
超高圧水銀灯により、365nmでの照度が26mWb
である紫外線を全光量が200mJ/cm2となるよう
所定時間照射した。次いで、テトラメチルアンモニウム
ハイドロキサイドを0.05重量%含む水溶液を用いて
25℃で30秒間現像した後、超純水で1分間リンスし
た。これらの操作により不要部分が除去できた。この場
合の解像度は10μmであった。
0℃で1時間加熱することによって、塗膜を硬化させ
た。
た。塗膜のガラス板との密着性を調べるためにテープ剥
離によるゴバン目試験(JIS−K−5400)を行っ
た。その結果、残存数100/100であり、剥離は全
く見られなかった。
る吸収スペクトルを、塗膜形成に用いたものと同じガラ
ス板をリファレンスとして分光光度計を用いて測定した
ところ、ガラス板の光線透過率を100%としたとき、
塗膜の光線透過率は全領域で98%以上であった。
の鉛筆引っかき試験に準拠し、塗膜の擦り傷により鉛筆
硬度を測定したところ、硬度は3Hであった。
でさらに250℃で1時間加熱した後の塗膜の吸収スペ
クトルを上記と同様に測定したところ、光線透過率は全
領域で95%以上であった。
の膜厚を成膜後の膜厚と比較したところ、残膜率(膜厚
変化前の膜厚に対する膜厚変化後の膜厚の割合)は90
%以上であった。
ン中に40℃で30分浸漬した後の塗膜の吸収スペクト
ルを上記と同様に測定したところ、光線透過率は全領域
で95%以上であった。さらに処理後の膜厚を製膜後の
膜厚と比較したところ、残膜率は90%以上であった。
g、(b)成分として、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート40g、(c)成分として2−ベンジル−2
−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)
−ブタン−1−オン(商品名:Irgacure36
9、チバガイギー社製)2g及びジエチレングリコール
ジメチルエーテル237gを加えて溶解し、孔径0.2
μmのメンブランフィルターで濾過して透明塗膜形成用
感光性樹脂組成物を含む塗布液を得た。
てガラス基板上に膜厚1.7μmの塗膜を形成したの
ち、露光・現像して不要部分を除去した。この場合の解
像度は9μmであった。
してクリーンオーブン中、230℃で1時間加熱するこ
とによって、塗膜を硬化させた。このようにして作製し
た塗膜について、実施例1と同様に塗膜特性試験、耐熱
性試験及び耐薬品性試験を行った。試験結果は表2に示
す通り良好であった。
クリル酸/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート
(=12/50/38重量比)共重合体(重量平均分子
量46,000、酸価78)である以外は、実施例2と
同様な組成及び方法で透明塗膜形成用感光性樹脂組成物
を含む塗布液を得た。
てガラス基板上に膜厚1.7μmの塗膜を形成したの
ち、所定のネガマスクを通して超高圧水銀灯により、3
65nmでの照度が26mWbである紫外線を全光量が
500mJ/cm2となるよう所定時間照射した。次い
で、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドを0.
15重量%含む水溶液を用いて25℃で60秒間現像し
た後、超純水で1分間リンスした。これらの操作により
不要部分が除去できた。この場合の解像度は20μmで
あった。
してクリーンオーブン中、230℃で1時間加熱するこ
とによって、塗膜を硬化させた。このようにして作製し
た塗膜について、実施例1と同様に塗膜特性試験、耐熱
性試験及び耐薬品性試験を行った。試験結果は表2に示
す通りであった。
℃/30分浸漬 実施例1〜2で調製した塗布液を一般的に知られている
方法で作製したカラーフィルター基材上に塗布した後、
露光、現像し、次いで加熱硬化してカラーフィルター保
護膜を形成し、保護膜付きカラーフィルターの特性を調
べた。
ス基板上に日立化成工業(株)製顔料分散感光液PD−
170(商品名)を用いて、常法によりストライプ状の
赤、緑、青の3色の顔料分散方式カラーフィルターがつ
いた基材を作製した(ストライプ幅100μm)。この
基材のカラーフィルター側の表面凹凸を触針式膜厚計
(Dektak3ST;日本真空技術(株)商品名)に
よって測定したところ、1.7μmであった。
塗布液を700rpmで回転塗布して製膜し、それぞれ
実施例1及び2と同様の条件で露光、現像した。次い
で、220℃で1時間加熱することによりカラーフィル
ター上に保護層を形成した。
ーフィルター上に、インジウムチンオキシド(ITO)
を常法に従い蒸着した後、ホトリソグラフィーによりパ
ターニングした。ITOのホトリソグラフィーによるパ
ターニングは、次のようにして行った。ITO膜上にレ
ジスト膜を形成し、レジスト膜の露光、現像によりレジ
ストを形成し、ITO膜をエッチング(47%HBr水
溶液、40℃/2分浸漬)した後水洗した。次いで、レ
ジストを剥離(1%KOH水溶液、室温/2分浸漬)
し、水洗、乾燥してITOパターンを形成した。
ルターを、光学顕微鏡で詳細に観察したが、カラーフィ
ルターや保護膜にシワやクラック等は全く認められず、
カラーフィルターと保護膜、ITOと保護膜との密着性
も表3に示すように良好であった。
く同様にしてカラーフィルター基材への適性を調べた。
結果を表3に示す。
ものを×とした。 2) ゴバン目試験により、剥がれのないものを○、部
分的に剥がれのあるものを△、完全に剥がれたものを×
とした。
物から形成される塗膜は、平滑であり、透明性、接着
性、耐湿性、耐薬品性、耐熱性、耐傷性等に極めて優れ
ているのに加えて、信頼性向上等のために不要な部分の
保護膜を露光・現像によって容易に除去することができ
る。
本発明の透明塗膜形成用感光性樹脂組成物を用いて形成
され、前記感光性樹脂組成物から形成される塗膜と同様
の特長を示す。
明のカラーフィルター保護膜を表面に有するものであ
り、耐熱性、耐薬品性、密着性、塗布性、透明性、耐傷
性等のカラーフィルターに要求される全ての特性を満足
させることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 (a)一般式(I) 【化1】 (上記式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は
水素原子、水酸基又は炭素数1〜12のアルキル基若し
くはアルコキシ基を示し、R3は各々独立に炭素数1〜
12のアルキル基を示し、R4は光重合性不飽和結合を
有する基を示し、a、b及びcは各々独立に1以上の整
数であり、1≦a/(b+c)≦5を満たすように選ば
れる。)で表される構造を有し、酸価が20〜300
で、不飽和当量が300〜3,000である樹脂、 (b)光重合性不飽和結合を分子内に1個以上含有する
モノマー及び (c)光重合開始剤を含有してなる透明塗膜形成用感光
性樹脂組成物。 - 【請求項2】 請求項1記載の透明塗膜形成用感光性樹
脂組成物を用いたカラーフィルタ保護膜。 - 【請求項3】 請求項2記載のカラーフィルター保護膜
を表面に有するカラーフィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10074298A JPH11269423A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 透明塗膜形成用感光性樹脂組成物、これを用いたカラーフィルター保護膜、及びこれを用いたカラーフィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10074298A JPH11269423A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 透明塗膜形成用感光性樹脂組成物、これを用いたカラーフィルター保護膜、及びこれを用いたカラーフィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269423A true JPH11269423A (ja) | 1999-10-05 |
Family
ID=13543099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10074298A Pending JPH11269423A (ja) | 1998-03-23 | 1998-03-23 | 透明塗膜形成用感光性樹脂組成物、これを用いたカラーフィルター保護膜、及びこれを用いたカラーフィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11269423A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012041535A (ja) * | 2010-08-12 | 2012-03-01 | Lg Chem Ltd | 熱硬化性保護膜樹脂組成物 |
US8962741B2 (en) | 2010-08-12 | 2015-02-24 | Lg Chem, Ltd. | Thermally curable resin composition for protective film |
-
1998
- 1998-03-23 JP JP10074298A patent/JPH11269423A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012041535A (ja) * | 2010-08-12 | 2012-03-01 | Lg Chem Ltd | 熱硬化性保護膜樹脂組成物 |
US8962741B2 (en) | 2010-08-12 | 2015-02-24 | Lg Chem, Ltd. | Thermally curable resin composition for protective film |
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