JP2001183518A - カラーフィルターの製造法及びこれを用いたカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルターの製造法及びこれを用いたカラーフィルター

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JP2001183518A
JP2001183518A JP36941799A JP36941799A JP2001183518A JP 2001183518 A JP2001183518 A JP 2001183518A JP 36941799 A JP36941799 A JP 36941799A JP 36941799 A JP36941799 A JP 36941799A JP 2001183518 A JP2001183518 A JP 2001183518A
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Seigo Yokochi
精吾 横地
Yuji Kobayashi
雄二 小林
Yoichi Kimura
陽一 木村
Jiyunrin Ryu
順林 劉
Koji Yamazaki
浩二 山崎
Tetsuya Okazaki
哲也 岡崎
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポストベーク時の色の濁りを抑制し光透過率
を向上させ、従来の技術の問題点を解消した、光透過率
の優れた赤色画像を含むカラーフィルターの製造法及び
カラーフィルターを提供する。 【解決手段】 (a)C.I.ピグメントレッド25
4、(b)酸価が20〜300で重量平均分子量が1,
500〜200,000である樹脂、(c)光重合性不
飽和結合を分子内に1個以上含有するモノマー及び
(d)光開始剤を含有してなる感光性赤色着色樹脂組成
物と(e)有機溶剤とからなる感光性の赤色着色画像形
成用感光液を基板上に塗布し、乾燥後、露光及び現像に
より着色画像を形成する工程を含むカラーフィルターの
製造法で、現像後に120〜240℃の一段階目と22
0〜270℃の二段階目の2段階に分けて二段階目を一
段階目よりも高い温度でポストベークを行うことを特徴
とするカラーフィルターの製造法及びこれを用いて製造
されたカラーフィルター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
の製造法及びこれを用いたカラーフィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示デバイス、センサー及び
色分解デバイスなどにカラーフィルターが多用されてい
る。このカラーフィルターの製造法としては、従来は、
染色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインをパ
ターニングし、そこに主に染料を用いて染色し、画素を
得るという方法が採られていた。しかし、この方法で得
た画素は、材料からの制約で耐熱性及び耐光性が低いと
いう問題があった。
【0003】そこで、最近、耐熱性及び耐光性を改良す
る目的で顔料を分散した感光材料を用いる方法が注目さ
れ、多くの検討が行われるようになった。この方法によ
れば製法も簡略化され、得られたカラーフィルターも安
定で、寿命の長いものになることが知られている。
【0004】しかし、C.I.ピグメントレッド254
を使用した顔料系は、ポストベーク時に色の濁りが発生
し透過率を低下させる傾向があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポストベー
ク時の色の濁りを抑制し光透過率を向上させ、従来の技
術の問題点を解消したカラーフィルターの製造法を提供
するものである。
【0006】また本発明は、光透過率の優れた赤色画像
を含むカラーフィルターを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、C.I.
ピグメントレッド254を含む赤色画像形成用感光液を
用い、カラーフィルターを作る際、画素形成後のポスト
ベーク時に、ポストベーク温度を低温と高温の2段階に
分けることによって、高温処理のみに比べ、色の濁りが
少なくなり、透過率が向上することを見出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(a)C.I.ピグ
メントレッド254、(b)酸価が20〜300で重量
平均分子量が1,500〜200,000である樹脂、
(c)光重合性不飽和結合を分子内に1個以上含有する
モノマー及び(d)光開始剤を含有してなる感光性赤色
着色樹脂組成物と(e)有機溶剤とからなる感光性の赤
色着色画像形成用感光液(以下、感光液と呼ぶことがあ
る。)を基板上に塗布し、乾燥後、露光及び現像により
着色画像を形成する工程を含むカラーフィルターの製造
法で、現像後に120〜240℃の一段階目と220〜
270℃の二段階目の2段階に分けて二段階目を一段階
目よりも高い温度でポストベークを行うことを特徴とす
るカラーフィルターの製造法に関する。
【0009】また本発明は、赤色着色画像形成用感光液
が、C.I.ピグメントレッド254以外の赤色顔料、
黄色顔料、橙色顔料又はこれらを組み合わせた顔料を加
え調色した赤色着色画像形成用感光液である前記のカラ
ーフィルターの製造法に関する。
【0010】また本発明は、前記のポストベークを二段
階目の温度を一段階目の温度より20℃以上高くして行
うカラーフィルターの製造法に関する。
【0011】また本発明は、前記のカラーフィルターの
製造法を用いて製造されたカラーフィルターに関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる感光性赤色着
色樹脂組成物において、C.I.ピグメントレッド25
4(カラーインデックス名)が必須成分の1つとして使
用される。
【0013】C.I.ピグメントレッド254以外にも
調色顔料として、C.I.ピグメントレッド254以外
の赤色顔料、黄色顔料、橙色顔料又はこれらを組み合わ
せた顔料を使用することができる。調色顔料の使用量と
しては、C.I.ピグメントレッド254に対して0〜
90重量%とすることが好ましく、0〜50重量%とす
ることがより好ましい。C.I.ピグメントレッド25
4以外の調色顔料の使用量が多くなりすぎると、光透過
率が低下する傾向がある。
【0014】C.I.ピグメントレッド254以外の赤
色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド
9、123、155、168、177、180、21
7、220、224、254等が挙げられ、、黄色顔料
又は橙色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー2
0、24、83、93、109、110、117、12
5、139、147、154、C.I.ピグメントオレ
ンジ71、43など一般によく知られたものが挙げられ
る。
【0015】本発明に用いる感光性赤色着色樹脂組成物
に使用される樹脂としては、感光液としたときに、顔料
分散性を有するものであれば特に制限はなく、さらに成
膜性を有するものが好ましく、さらに、感光性を妨げ
ず、現像性を有するものが好ましい。このような樹脂と
しては、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を
使用することができるが、メチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメ
タクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート等のア
クリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、スチレ
ン、スチレン誘導体、その他の重合性モノマーの単独重
合体又は共重合体、(メタ)アクリル酸(アクリル酸及
びメタクリル酸を意味する。以下同様)、イタコン酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキル
エステル、シトラコン酸、無水シトラコン酸、シトラコ
ン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有重合
性モノマーと(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、
スチレン誘導体、その他の重合性モノマーとの共重合体
等が挙げられる。
【0016】前記マレイン酸モノアルキルエステルとし
ては、アルキルの炭素数が1〜12のものが好ましく、
マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイ
ン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノイソプロピ
ル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノ−n
−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチル、マレイン
酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸モノ−n−ノ
ニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。
前記シトラコン酸モノアルキルエステルとしては、アル
キルの炭素数が1〜12のものが好ましく、シトラコン
酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸
モノ−n−プロピル、シトラコン酸モノイソプロピル、
シトラコン酸モノ−n−ブチル、シトラコン酸モノ−n
−ヘキシル、シトラコン酸モノ−n−オクチル、シトラ
コン酸モノ−2−エチルヘキシル、シトラコン酸モノ−
n−ノニル、シトラコン酸モノ−n−ドデシル等が挙げ
られる。前記スチレン誘導体としては、α−メチルスチ
レン、m−又はp−メトキシスチレン、p−ヒドロキシ
スチレン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2
−ヒドロキシ−4−メチルスチレン等が挙げられる。
【0017】また、前記の樹脂としては、光重合性不飽
和結合を有するものを使用してもよい。このような樹脂
の好ましい例としては、高酸価のカルボキシ基含有樹脂
にグリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリシジル
アクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコ
ン酸モノアルキルグリシジルエーテル等の、オキシラン
環とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物
と、アリルアルコール、2−ブテン−4−オール、フル
フリルアルコール、オレイルアルコール、シンナミルア
ルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリ
ルアミド等の、水酸基とエチレン性不飽和結合をそれぞ
れ1個有する化合物(不飽和アルコール)とを反応させ
た樹脂、水酸基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離
イソシアネート基含有不飽和化合物を反応させた樹脂、
エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩
基酸無水物を反応させた樹脂、共役ジエン重合体や共役
ジエン共重合体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反
応物に水酸基含有重合性モノマーを反応させた樹脂など
が挙げられる。
【0018】これらの樹脂の不飽和当量は、600〜3
000の範囲とすることが好ましく、800〜2000
の範囲とすることがより好ましい。不飽和当量が小さす
ぎると感光液の調製時、特に、顔料を樹脂に分散させる
時に一部硬化する傾向があり、不飽和当量が大きすぎる
と、不飽和基の導入による光重合性が十分に付与されな
くなる傾向がある。なお、ここでいう不飽和当量とは、
不飽和結合一つあたりの樹脂の分子量を意味している。
【0019】前記の樹脂は、それ自身光重合性を有する
場合、また、後述するような感光性赤色着色樹脂組成物
のように組成物として感光性を付与された場合に、露光
後アルカリ現像性を有するという観点から、酸価が20
〜300の範囲内であり、さらに40〜200の範囲内
であることが好ましく、特に60〜150の範囲である
ことが好ましい。酸価が20未満ではアルカリ現像性が
低下し、また、300を超えるとアルカリ現像後の画素
パターンの形状が不鮮明となる。
【0020】また、前記の樹脂の重量平均分子量は1,
500〜200,000の範囲内であり、さらに5,0
00〜100,000の範囲内であることが好ましく、
特に10,000〜50,000の範囲内であることが
好ましい。重量平均分子量が1,500未満では顔料の
分散安定性が低下し、また、200,000を超えると
感光液にしたときに粘度が高くなり、塗布性、特に、ス
ピンコートする際の塗布性が低下する傾向がある。
【0021】なお、ここで、重量平均分子量は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィーによって測定し、標
準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
【0022】酸価が20〜300、重量平均分子量が
1,500〜200,000の樹脂としては、特に、下
記一般式(I)
【0023】
【化1】 (ただし、式中、R1は水素原子又はメチル基を示し、
2及びR3はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、炭素数
1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ
基を示す)及び下記一般式(II)
【0024】
【化2】 (ただし、式中、R4及びR5は、それぞれ独立に水素原
子、炭素数1〜12のアルキル基又は光反応性不飽和結
合を有する基を示し、R6は水素原子又は炭素数1〜1
2のアルキル基を示す)で表される繰り返し単位を、一
般式(I)/一般式(II)が1/2〜5/1(モル
比)の比率で有する樹脂が顔料の分散安定性、光感度の
点で特に好ましい。
【0025】上記一般式(I)で表される繰り返し単位
及び一般式(II)で表される繰り返し単位を有する樹
脂の製造法としては、例えば、一般式(I)で表される
繰り返し単位及び一般式(II)で表される繰り返し単
位を有する樹脂の前駆体に、不飽和アルコール(アリル
アルコール、2−ブテン−4−オール、フルフリルアル
コール、オレイルアルコール、シンナミルアルコール、
2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシメタクリ
レート、N−メチロールアクリルアミド等)をエステル
化反応させて製造する方法、一般式(I)で表される繰
り返し単位及び一般式(II)で表わされる繰り返し単
位を有する樹脂の前駆体に、オキシラン環とエチレン性
不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物(グリシジルメ
タクリレート、グリシジルアクリレート、アリルグリシ
ジルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレート、ク
ロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキル
モノグリシジルエステル等)を付加反応させて製造する
方法などが挙げられる。
【0026】一般式(I)で表される繰り返し単位及び
一般式(II)で表される繰り返し単位を有する樹脂の
前駆体としては、例えば、スチレン又はその誘導体と、
マレイン酸モノアルキルエステル(マレイン酸のハーフ
エステル)、シトラコン酸モノアルキルエステル(シト
ラコン酸のハーフエステル)とを共重合することにより
得られる樹脂が挙げられる。
【0027】スチレン誘導体としては、例えば、α−メ
チルスチレン、m又はp−メトキシスチレン、p−ヒド
ロキシスチレン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレ
ン、2−ヒドロキシ−4−メチルスチレン等が挙げられ
る。
【0028】マレイン酸モノアルキルエステルとして
は、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエ
チル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノ
−イソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイ
ン酸モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチ
ル、マレイン酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸
モノ−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が
挙げられる。
【0029】シトラコン酸モノアルキルエステルとして
は、例えば、シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モ
ノエチル、シトラコン酸モノ−n−プロピル、シトラコ
ン酸モノ−イソプロピル、シトラコン酸モノ−n−ブチ
ル、シトラコン酸モノ−n−ヘキシル、シトラコン酸モ
ノ−n−オクチル、シトラコン酸モノ−2−エチルヘキ
シル、シトラコン酸モノ−n−ノニル、シトラコン酸モ
ノ−n−ドデシル等が挙げられる。
【0030】また、本発明に用いる感光性赤色着色樹脂
組成物に使用する樹脂としては、前記した一般式(I)
及び一般式(II)で表される繰り返し単位を有する樹
脂を使用するとき、他の樹脂を併用してもよい。他の樹
脂としては、例えば、前記した各種樹脂のうち、前記し
た一般式(I)及び一般式(II)で表される繰り返し
単位を有する樹脂以外の樹脂が挙げられるが、さらに、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン
樹脂等を使用してもよい。他の樹脂は樹脂の総量100
重量部に対して、50重量部以下で使用することが好ま
しい。
【0031】前記C.I.ピグメント254、必要に応
じて用いられる前記調色材料及び前記樹脂に、さらに光
重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモノマー、
光開始剤等を配合することにより感光性赤色着色樹脂組
成物とすることができ、さらに有機溶剤を配合して赤色
着色画像形成用感光液とすることができる。
【0032】前記の感光性赤色着色樹脂組成物又は赤色
着色画像形成用感光液に使用される重合性不飽和結合を
分子内に2個以上有するモノマーとしては、一般式
(a)
【0033】
【化3】 (ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示
し、a及びbはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示
す)で示されるビスフェノールAのアルキレンオキシド
付加物のジアクリレート、一般式(b)
【0034】
【化4】 (ただし、式中、c及びdはそれぞれ独立に、1〜10
の整数を示す)で示されるビスフェノールAのエピクロ
ルヒドリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物、ビ
スフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオ
ールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、一般式(c)
【0035】
【化5】 (ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示
し、e及びfはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示
す)で示されるリン酸のアルキレンオキシド付加物のジ
アクリレート、一般式(d)
【0036】
【化6】 (ただし、式中、g及びhはそれぞれ独立に、1〜10
の整数を示す)で示されるフタル酸のエピクロリン変性
物とアクリル酸の付加エステル化物、ポリエチレングリ
コールのジアクリレート、ポリプロピレングリコールの
ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリ
レート、一般式(e)
【0037】
【化7】 (ただし、式中、i及びjはそれぞれ独立に、1〜20
の整数を示す)で示される1,6−ヘキサンジオールの
エピクロリン変性物とアクリル酸の付加エステル化物
(アクリロイル基を一分子中に2個有するもの)、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート、一般式
【0038】
【化8】 (ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示
し、3個のkはそれぞれ独立に、1〜20の整数を示
す)で示されるリン酸のアルキンオキシド付加物のトリ
アクリレート、一般式(g)
【0039】
【化9】 (ただし、式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示
し、p、q及びrはそれぞれ独立に、1〜20の整数を
示す)で示されるトリメチロールプロパンのアルキレン
オキシド付加物のトリアクリレート、トリス(メタクリ
ロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートなど
が挙げられる。
【0040】これらのモノマーは、単独で又は2種以上
を組み合わせて用いることができる。
【0041】前記光開始剤としては、特に制限はなく、
例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−
4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−
4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,
2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベ
ンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフ
ェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メ
チル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モル
ホリノ−1−プロパノン、t−ブチルアントラキノン、
1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラ
キノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−
エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,1
0−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノ
ン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルア
ントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−
ジフェニルイミダゾール二量体などが挙げられる。これ
らの光開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用
される。
【0042】前記有機溶剤としては、特に制限はなく、
例えば、ケトン化合物、アルキレングリコールエーテル
化合物、アルコール化合物、芳香族化合物などが挙げら
れる。具体的には、ケトン化合物としては、アセトン、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等があり、アル
キレングリコールエーテル化合物としては、メチルセロ
ソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチル
セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、
ブチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノ
プロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエ
ーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチ
レングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコール
ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレン
グリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール
メチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチ
ルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプロピル
エーテルアセテート、ジエチレングリコールイソプロピ
ルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコール−t−ブチル
エーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエ
ーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエー
テルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエー
テルアセテート、トリエチレングリコールイソプロピル
エーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエ
ーテルアセテート、トリエチレングリコール−t−ブチ
ルエーテルアセテート等があり、アルコール化合物とし
ては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、n−ブチルアルコール、3−メチル−
3−メトキシブタノール等があり、芳香族化合物として
は、ベンゼン、トルエン、キシレン、N−メチル−2−
ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン等
があり、その他として、3−メチル−3−メトキシブチ
ルアセテート、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等の有機溶剤が挙げられる。これらは単独で又は
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0043】感光性赤色着色樹脂組成物又は赤色着色画
像形成用感光液に使用される顔料(C.I.ピグメント
レッド254及び必要に応じて用いられる調色顔料)、
樹脂、光重合性不飽和結合を分子内に2個以上有するモ
ノマー及び光開始剤の配合割合は、これらの総量に対し
て、(a)顔料は、好ましくは5〜50重量%、より好
ましくは10〜40重量%、特に好ましくは15〜30
重量%、(b)樹脂は、好ましくは10〜85重量%、
より好ましくは20〜60重量%、特に好ましくは25
〜50重量%、(c)光重合性不飽和結合を分子内に2
個以上有するモノマーは、好ましくは2〜50重量%、
より好ましくは5〜40重量%、特に好ましくは10〜
30重量%、(d)光開始剤は、好ましくは0.01〜
20重量%、より好ましくは2〜15重量%、特に好ま
しくは5〜10重量%とされる。
【0044】前記感光性赤色着色樹脂組成物又は赤色着
色画像形成用感光液に顔料が少なくなりすぎると画像の
色濃度が低くなる傾向があり、多すぎると光感度が低下
する傾向がある。
【0045】また、樹脂が少なくなりすぎると顔料の分
散安定性が低下する傾向があり、多すぎると感光液にし
たときの粘度が高くなり、塗布性、特にスピンコートす
る際の塗布性が低下する傾向がある。
【0046】また、光重合性不飽和結合を分子内に2個
以上有するモノマーが少なくなりすぎると光感度が低く
なる傾向があり、多すぎると顔料の分散安定性が低下す
る傾向がある。
【0047】さらに、光開始剤が少なすぎると光感度が
低くなる傾向があり、多すぎると密着性が低下する傾向
がある。
【0048】有機溶剤は、赤色着色画像形成用感光液中
の樹脂、顔料、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上
含有するモノマー及び光開始剤を含む全固形分が5〜4
0重量%の範囲になるように用いられることが好まし
い。全固形分が40重量%を越えると粘度が高くなり、
塗布性が悪くなる傾向がある。全固形分が5重量%未満
であると粘度が低くなり、塗布性が悪くなる傾向があ
る。
【0049】本発明に用いる感光性赤色着色樹脂組成物
又は赤色着色画像形成用感光液には、暗反応を抑制する
ための熱重合禁止剤(ハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコ
ール等)、基板との密着性を向上させるためのチタネー
トカップリング剤(ビニル基、エポキシ基、アミノ基、
メルカプト基等を有したシランカップリング剤やイソプ
ロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピル
イソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート
等)、膜の平滑性を向上させるための界面活性剤(フッ
素系、シリコン系、炭化水素系等)及びその他、紫外線
吸収剤、酸化防止剤などの各種添加剤を必要に応じて適
宜使用することができる。
【0050】次に、本発明に用いる感光性赤色着色樹脂
組成物及び赤色着色画像形成用感光液の製造法について
説明する。
【0051】顔料は樹脂及び有機溶剤並びに必要に応じ
て分散剤と混合し、分散させる。このとき、混合物は超
音波分散機、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビ
ーズミル、ホモジナイザー、ニーダー等の分散・混練装
置を用いて混練することにより分散処理することが好ま
しい。このとき、顔料100重量部に対して樹脂を少な
くとも20重量部用いることが好ましい。樹脂が少なす
ぎると顔料の分散安定性が低下する傾向がある。有機溶
剤は、分散時の顔料及び樹脂の全量100重量部に対し
て、分散時に少なくとも100重量部用いることが好ま
しい。100重量部未満では分散時の粘度が高すぎて、
特にボールミル、サンドミル、ビーズミルなどで分散す
る場合には分散が困難になる可能性がある。以上のよう
にして、赤色樹脂組成物を製造することができる。
【0052】感光性赤色着色樹脂組成物又は赤色着色画
像形成用感光液とするには、さらに、光重合性不飽和結
合を分子内に2個以上有するモノマー及び光開始剤を混
合するが、これらは、この分散処理の前に混合してもよ
く、分散処理後に混合してもよい。樹脂は前記分散時に
全量使用せず、残りを後で、特に赤色着色画像形成用感
光液の製造時に混合してもよい。
【0053】各成分の使用量は、最終的に前記した感光
性赤色着色樹脂組成物又は赤色着色画像形成用感光液に
おける配合割合になるように、前記赤色樹脂組成物の製
造時から調整される。
【0054】前記分散剤としては、ポリカルボン酸型高
分子界面活性剤、ポリスルホン酸型高分子界面活性剤等
のアニオン系分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシ
プロピレンブロックポリマー等のノニオン系分散剤、ア
ントラキノン系、ペリレン系、フタロシアニン系、キナ
クリドン系等の有機色素にカルボキシル基、スルホン酸
塩基、カルボン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入し
た有機色素の誘導体などがある。顔料の分散性や分散安
定性が向上し、好ましい。これらの顔料分散剤や有機色
素の誘導体は、顔料100重量部に対して50重量部以
下で用いることが好ましい。50重量部を越えると色度
がずれる傾向がある。
【0055】前記の分散処理に際して、樹脂は、その全
量を分散処理時に顔料とともに用いてもよく、樹脂の一
部を分散処理後に加えてもよい。ただし、分散処理時に
樹脂は顔料100重量部に対して少なくとも20重量部
用いることが好ましい。20重量部未満では顔料の分散
安定性が低下する傾向がある。
【0056】同様に有機溶剤もその全量を分散処理時に
顔料とともに用いてもよく、有機溶剤の一部を分散処理
後に加えてもよい。ただし、有機溶剤は、分散処理時の
顔料及び樹脂の全量100重量部に対して、分散処理時
に少なくとも100重量部用いることが好ましい。10
0重量部未満では分散処理時の粘度が高すぎて、特にボ
ールミル、サンドミル、ビーズミルなどで分散する場合
には分散が困難になる可能性がある。
【0057】本発明のカラーフィルターを製造する場合
には、赤、緑、青及び黒色等の着色画像に適した各顔料
系が用いられる。
【0058】本発明における感光性赤色着色樹脂組成物
又は赤色着色画像形成用感光液をカラーフィルターの製
造に使用する場合には、通常、さらに緑色、青色、黒色
等の赤色以外の着色画像形成用感光液を用いる。これら
の感光液用の顔料系としては次のものが使用される。
【0059】緑色の着色画像には、単一の緑色顔料を用
いてもよく、黄色顔料系を緑色顔料系に混合して調色を
行ってもよい。
【0060】緑色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントグリーン7、36、
37等が挙げられる。
【0061】黄色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントイエロー20、2
4、83、93、109、110、117、125、1
39、147、150、154等が挙げられる。
【0062】これらの緑色顔料系及び黄色顔料系は、そ
れぞれ2種類以上を混合して使用することもできる。な
お、緑色顔料系と黄色顔料系を混合して使用する場合に
は、黄色顔料系を、緑色顔料系と黄色顔料系の総量10
0重量部に対して、50重量部以下で使用することが好
ましい。
【0063】青色の着色画像には、単一の青色顔料系を
用いてもよく、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調色
を行ってもよい。
【0064】青色顔料系としては、例えば、カラーイン
デックス名で、C.I.ピグメントブルー15、15:
3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
紫色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名
で、C.I.ピグメントバイオレット19、23、2
9、37、50等が挙げられる。
【0065】これらの青色顔料系及び紫色顔料系は、そ
れぞれ2種類以上を混合して使用することもできる。な
お、青色顔料系と紫色顔料系を混合して使用する場合に
は、紫色顔料系を、青色顔料系と紫色顔料系の総量10
0重量部に対して、50重量部以下で使用することが好
ましい。
【0066】黒色の着色画像には、例えば、カーボンブ
ラック、黒鉛、チタンカーボン、黒鉄、二酸化マンガン
等の黒色顔料が使用される。
【0067】赤色顔料系以外の顔料系を用いたときの、
着色樹脂組成物、感光性着色樹脂組成物及び着色画像形
成用感光液における配合、顔料以外の使用成分、組成物
又は感光液の調製方法等は、赤色樹脂組成物、感光性赤
色着色樹脂組成物及び赤色着色画像形成用感光液に準じ
て決定される。
【0068】各着色画像形成用感光液を用いて基板上へ
感光層を積層するには、着色画像形成用感光液を順次基
板に直接塗布するか、あるいはその感光液を一旦支持体
に塗布して成膜した後、基板に積層するなどして行うこ
とができる。
【0069】上記の基板としては、用途により選択され
るが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート
青板ガラス等の透明ガラス板、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の
合成樹脂製シート、フィルム又は板、アルミニウム板、
銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属板、その他セ
ラミック板、光電変換素子を有する半導体基板などが挙
げられる。これらの基板には予めクロム蒸着等によりブ
ラックマトリックスが形成されているものでもよい。
【0070】感光液を基板に塗布する方法としては、ロ
ールコーター塗布、スピンコーター塗布、スプレー塗
布、ホエラー塗布、ディップコーター塗布、カーテンフ
ローコーター塗布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビ
アコーター塗布、エアナイフコーター塗布などがある。
塗布後、50〜130℃の温度で1〜30分乾燥するこ
とが好ましい。このようにして着色画像形成材料からな
る感光層を得ることができる。
【0071】このようにして形成された感光層の厚み
は、用途によって適宜定まるが、0.1〜300μmの
範囲とされることが好ましい。また、カラーフィルター
に用いる場合には、0.2〜5μmの範囲とされること
が好ましい。
【0072】また、支持体上に上記と同様にして感光層
を形成し、基板上に積層することができる。この感光層
を前記の基板に積層するには、基板に支持体上に形成し
た感光層を重ねてローラーを通して圧着する方法があ
る。このとき、ローラーを少し加熱することが好まし
い。また、圧着を減圧下に行うことが好ましい。支持体
は、基板に感光層を積層してから剥離することが好まし
い。支持体としては、ポリエチレンフィルム、アクリル
樹脂フィルム、ポリエステルフィルム等を用いることが
できる。
【0073】次いで、基板上に積層された感光層に活性
光線を画像状に照射し、露光部の感光層を硬化させるこ
とができる。露光に際し、感光層の表面にポリビニルア
ルコール等の酸素遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形
成した後、その上から露光してもよい。
【0074】活性光線の光源としては、例えば、カーボ
ンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステン
ランプ、可視光レーザーなどが好適である。これらの光
源を用いてフォトマスクを介したパターン露光や走査に
よる直接描写などを行うことにより画像状に活性光線が
照射される。露光時の光量は、通常10〜1000mJ
/cm2が好適であり、20〜500mJ/cm2がより
好ましい。
【0075】上記の露光に続いて現像工程を行う。
【0076】現像方法としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム
等の無機アルカリ、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモ
ニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、n−ブチルア
ミン等の有機塩基、又は塩を含む水溶液(アルカリ現像
液)、有機溶剤等の現像液を吹き付けるか、現像液に浸
漬する方法などが挙げられる。未露光部を除去する現像
工程により、画像に対応した硬化膜の着色画像パターン
を得ることができる。
【0077】現像後、さらに、着色画像パターンをより
強固に硬化させるため、ポストべークを行う。赤色の着
色画像のポストベークについては、120〜240℃と
220℃〜270℃の2段階に分けてポストベークを行
う。
【0078】ポストベーク温度は、1段階目を120〜
240℃とし、150〜220℃とするのがより好まし
く、180〜200℃とするのがもっとも好ましい。2
段階目の温度は220〜270℃とし、230〜260
℃とするのがより好ましく、240〜250℃とするの
がもっとも好ましい。
【0079】また、このときの二段階目の温度が一段階
目の温度よりも高い温度となるようにし、更に、一段階
目と二段階目の温度差を、20℃以上とするのが好まし
く、40℃以上とするのがより好ましい。
【0080】一段階目の温度が低すぎると、乾燥不十分
なため二段階ポストベークの効果が得られず、一段階目
が高すぎたり、二段階目が低すぎたりすると、温度差が
少なくなり、同様に2段階ポストベークの効果が得られ
なくなる。また、二段階目の温度が270℃を超える
と、組成物自体が熱分解を開始し、塗膜が破壊されるこ
とになる。
【0081】ポストベークの時間は、一段階目が10〜
60分、二段階目が10〜30分が好ましく、一段階目
が20〜50分、二段階目が15〜20分がより好まし
い。ポストベーク時間が短すぎると、乾燥が不十分にな
り、塗膜の性能が落ちる傾向がある。また、長すぎて
も、熱による退色、変色を引き起こす傾向がある。
【0082】赤色以外の着色画像のポストべークも、上
記同様に二段階で行うことができる。しかし、必ずしも
この二段階ポストベークを行う必要はなく、例えば、一
段階で120〜240℃で、10〜60分間、好ましく
は150〜220℃で、20〜50分間ポストべークし
てもよい。
【0083】以上のような着色画像形成工程により着色
画像が得られる。
【0084】本発明のカラーフィルターの製造法は、前
記した赤色の画像を形成する工程を含んでいればよい。
本発明のカラーフィルターの製造法では、基板上への着
色画像形成工程を異なる3〜4色の着色画像について繰
り返し行うことが好ましい。例えば、先にクロム蒸着な
どにより形成したブラックマトリックス上に赤、緑、青
の着色画像を形成する。また、黒色の着色画像形成材料
を用いてブラックマトリックスを形成した後に、赤、
緑、青の着色画像を形成する。さらに、赤、緑、青の着
色画像を形成した後に、これらの着色画像の隙間に黒色
の画像形成材料を用いてブラックマトリックスを形成す
る。赤、緑、青の着色画像形成の順序は任意である。着
色画像は各色について画素を形成するようにする。
【0085】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらによって制限されるものではない。 (1)使用する樹脂:スチレン50モル%−マレイン酸
モノプロピルエステル20モル%−マレイン酸誘導体3
0モル%からなり、重量平均分子量が11000かつ酸
価65の共重合体(以下、共重合体Aという) (2)上記マレイン酸誘導体に基づく繰り返し単位は次
の構造を有するものである。
【0086】
【化10】 実施例1 (1)赤色着色画像形成用感光液の製造 ジエチレングリコールジメチルエーテル200gに、樹
脂として共重合体Aを30g及び顔料としてC.I.ピ
グメントレッド254を16g及びC.I.ピグメント
オレンジ71を9g加え、ビーズミルを用いて2時間分
散処理して赤色の着色樹脂組成物を得た。
【0087】この赤色の着色樹脂組成物に、モノマーと
してジペンタエリスリトールヘキサアクリレート32
g、光開始剤としてベンゾフェノン6g及びN,N′−
テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン2g
並びに有機溶剤であるジエチレングリコールジメチルエ
ーテル200gを加えて混合し、赤色の着色画像形成用
感光液を得た。 (2)着色画像の製造 この感光液を、ガラス基板(コーニング社製、商品名7
059)上にスピンコート法により塗布し、さらに11
0℃で5分間乾燥を行い、膜厚2.0μmの膜を形成し
た。
【0088】得られた膜に、ネガマスクを通して超高圧
水銀灯により画像状に700mJ/cm2の露光を行
い、次いで、水酸化カリウムを0.3重量%含む水溶液
により現像を行った。 (3)ポストベーク処理 得られた画像を、一段階目を120℃で30分、二段階
目を260℃で30分のポストベーク処理を行った。こ
うして得られた画像の色度と透過率を表1に示す。
【0089】実施例2 (1)赤色着色画像形成用感光液の製造 実施例1と同様の組成、方法及び条件で赤色着色画像形
成用感光液を作製した。 (2)着色画像の製造 この感光液を実施例1と同様にガラス基板上に塗布、乾
燥し、膜厚2.0μmの膜を形成した。得られた膜に実
施例1と同様な方法及び条件で露光、現像を行った。 (3)ポストベーク処理 得られた画像を、一段階目を180℃で30分、二段階
目を240℃で30分のポストベーク処理を行った。こ
うして得られた画像の色度と透過率を表1に示す。
【0090】実施例3 (1)赤色着色画像形成用感光液の製造 実施例1と同様の組成、方法及び条件で赤色着色画像形
成用感光液を作製した。 (2)着色画像の製造 この感光液を実施例1と同様にガラス基板上に塗布、乾
燥し、膜厚2.0μmの膜を形成した。得られた膜に実
施例1と同様な方法及び条件で露光、現像を行った。 (3)ポストベーク処理 得られた画像を、一段階目を200℃で30分、二段階
目を220℃で30分のポストベーク処理を行った。こ
うして得られた画像の色度と透過率を表1に示す。
【0091】比較例1 (1)赤色着色画像形成用感光液の製造 実施例1と同様の組成、方法及び条件で赤色着色画像形
成用感光液を作製した。 (2)着色画像の製造 この感光液を実施例1と同様にガラス基板上に塗布、乾
燥し、膜厚2.0μmの膜を形成した。得られた膜に実
施例1と同様な方法及び条件で露光、現像を行った。 (3)ポストベーク処理 得られた画像を、240℃で30分の一段階のみでポス
トベーク処理を行った。こうして得られた画像の色度と
透過率を表1に示す。
【0092】比較例2 (1)赤色着色画像形成用感光液の製造 実施例1と同様の組成、方法及び条件で赤色着色画像形
成用感光液を作製した。 (2)着色画像の製造 この感光液を実施例1と同様にガラス基板上に塗布、乾
燥し、膜厚2.0μmの膜を形成した。得られた膜に実
施例1と同様な方法及び条件で露光、現像を行った。 (3)ポストベーク処理 得られた画像を、一段階目を90℃で30分、二段階目
を240℃で30分のポストベーク処理を行う。こうし
て得られた画像の色度と透過率を表1に示す。
【0093】
【表1】 色度はカラーテクノシステム(株)製分光色彩計JP7
200Fを用いて測定した。測定値のY、x及びyは、
CIE標準表色系となっているXYZ(Yxy)表色系
に基づくY値、x値及びy値である。
【0094】表1から、本発明の2段階ポストベーク処
理を用いることにより色度のYの値が大きく、色純度が
良いことか分かる(実施例1〜3)。1段階のみのポス
トベークの場合(比較例1)及び、一段階目ポストベー
ク温度が低すぎる場合(比較例2)では、光透過率(=
Y)が良くなく色純度が悪いことが認められる。
【0095】以上のことから2段階のポストベーク処理
を用いることにより作製されたカラーフィルターは、光
学特性に優れ、画像表示素子として有効であることを確
認した。
【0096】
【発明の効果】本発明のカラーフィルターの製造法によ
り、ポストベーク時の色の濁りを抑制し、光透過率の優
れた着色画像を得ることができる。
【0097】本発明により光透過率の優れた赤色画像を
含むカラーフィルターを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 陽一 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 (72)発明者 劉 順林 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 (72)発明者 山崎 浩二 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 (72)発明者 岡崎 哲也 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井事業所内 Fターム(参考) 2H025 AA00 AA04 AB13 AC01 AC08 AD01 BC13 BC31 BC54 BC81 BC84 BC92 CA00 CB42 CB43 CB51 CB55 CC03 CC11 FA29 2H048 BA02 BA43 BA47 BA48 BB02 BB12 BB13 BB14 BB15 BB42 2H096 AA30 BA05 BA06 EA02 EA04 EA23 GA08 HA01 5G435 AA00 AA04 BB12 CC12 GG12 HH01 KK07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)C.I.ピグメントレッド25
    4、(b)酸価が20〜300で重量平均分子量が1,
    500〜200,000である樹脂、(c)光重合性不
    飽和結合を分子内に1個以上含有するモノマー及び
    (d)光開始剤を含有してなる感光性赤色着色樹脂組成
    物と(e)有機溶剤とからなる感光性の赤色着色画像形
    成用感光液を基板上に塗布し、乾燥後、露光及び現像に
    より着色画像を形成する工程を含むカラーフィルターの
    製造法で、現像後に120〜240℃の一段階目と22
    0〜270℃の二段階目の2段階に分けて二段階目を一
    段階目よりも高い温度でポストベークを行うことを特徴
    とするカラーフィルターの製造法。
  2. 【請求項2】 赤色着色画像形成用感光液が、C.I.
    ピグメントレッド254以外の赤色顔料、黄色顔料、橙
    色顔料又はこれらを組み合わせた顔料を加え調色した赤
    色着色画像形成用感光液である請求項1に記載のカラー
    フィルターの製造法。
  3. 【請求項3】 ポストベークを二段階目の温度を一段階
    目の温度より20℃以上高くして行う請求項1又は2に
    記載のカラーフィルターの製造法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載のカラーフィ
    ルターの製造法を用いて製造されたカラーフィルター。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003057434A (ja) * 2001-08-08 2003-02-26 Toyo Ink Mfg Co Ltd カラーフィルタ
JP2006313974A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Toppan Printing Co Ltd 受光素子
JP2007073916A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Sumitomo Chemical Co Ltd パターン形成方法及びパターン形成システム

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