JP2005105114A - 緑色樹脂組成物、感光性緑色樹脂組成物、緑色画像形成用感光液、緑色着色画像の製造法及びカラーフィルターの製造法 - Google Patents

緑色樹脂組成物、感光性緑色樹脂組成物、緑色画像形成用感光液、緑色着色画像の製造法及びカラーフィルターの製造法 Download PDF

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浩二 山崎
Yuji Kobayashi
雄二 小林
Yoichi Kimura
陽一 木村
Jiyunrin Ryu
順林 劉
Seiji Haruhara
聖司 春原
Tetsuya Okazaki
哲也 岡崎
Seigo Yokochi
精吾 横地
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Abstract

【課題】 色純度が高くかつコントラストの高い緑色樹脂組成物、感光性緑色樹脂組成物、緑色画像形成用感光液、着色画像の製造法及び緑色画像を含むカラーフィルターの製造法を提供する。
【解決手段】 緑色顔料、C.I.ピグメントイエロー139(カラーインデックス名)を樹脂に分散させてなる緑色樹脂組成物、緑色顔料、C.I.ピグメントイエロー139、樹脂、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー及び光開始剤を含有してなる感光性緑色樹脂組成物、前記感光性緑色樹脂組成物及び有機溶剤を含む緑色画像形成用感光液、前記感光性緑色樹脂組成物からなる感光層を基板上に積層し、露光現像する緑色着色画像の製造法及び前記緑色着色画像の製造法により緑色着色画像を形成する工程を含むカラーフィルターの製造法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、緑色樹脂組成物、感光性緑色樹脂組成物、緑色画像形成用感光液、緑色着色画像の製造法及びカラーフィルターの製造法に関する。
近年、液晶表示デバイス、センサー及び色分解デバイスなどにカラーフィルターが多用されている。このカラーフィルターの製造法としては、従来は、染色可能な樹脂、例えば天然のゼラチンやカゼインをパターニングし、そこに主に染料を用いて染色し、画素を得るという方法が採られていた。しかし、この方法で得た画素は、材料からの制約で耐熱性及び耐光性が低いという問題があった。
そこで、最近、耐熱性及び耐光性を改良する目的で顔料を分散した感光材料を用いる方法が注目され、多くの検討が行われるようになった。この方法によれば製法も簡略化され、得られたカラーフィルターも安定で、寿命の長いものになることが知られている。
しかし、コントラストを重視した緑では発色能力が低く色純度が出ないという問題が有る。
請求項1に記載の発明は、色純度が高くかつコントラストの高い緑色樹脂組成物を提供するものである。
請求項2又は3記載の発明は、色純度が高くかつコントラストの高い感光性緑色樹脂組成物を提供するものである。
請求項4記載の発明は、色純度が高くかつコントラストの高い緑色画像形成用感光液を提供するものである。
請求項5又は6は、色純度が高くかつコントラストの高い着色画像の製造法を提供するものである。
請求項7記載の発明は、色純度が高くかつコントラストの高い緑色画像を含むカラーフィルターの製造法を提供するものである。
本発明は(1)緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139(カラーインデックス名)を樹脂に分散させてなる緑色樹脂組成物、
(2)緑色顔料とC.I.ピグメントイエロー139、樹脂、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー及び光開始剤を含有してなる感光性緑色樹脂組成物、
(3)樹脂が、酸価が20〜300で重量平均分子量が1,500〜200,000の樹脂である(2)の感光性緑色樹脂組成物、
(4)(2)又は(3)の感光性緑色樹脂組成物及び有機溶剤を含む緑色画像形成用感光液、
(5)(2)又は(3)の感光性緑色樹脂組成物からなる感光層を基板上に積層し、露光現像する緑色着色画像の製造法、
(6)感光層を(4)の緑色画像形成用感光液から形成する(5)の緑色着色画像の製造法ならびに
(7)(5)又は(6)の緑色着色画像の製造法により緑色着色画像を形成するカラーフィルターの製造法に関する。
本発明になる緑色樹脂組成物、感光性赤色樹脂組成物、緑色画像形成用感光液による緑色画像は色純度が高くコントラストも大きい。
本発明になる緑色着色画像の製造法によれば、色純度が高くコントラストも大きい緑色画像を得ることができる。
また本発明により色純度が高くコントラストの高い緑色画素を有するカラーフィルターが製造できる。
本発明において、顔料としては、緑色顔料に黄色顔料が併用され、黄色顔料には、C.I.ピグメントイエロー139(カラーインデックス名)が必須成分として使用される。
本発明における黄色顔料として、C.I.ピグメントイエロー139以外に、他の黄色顔料を使用することができるが、その使用量としては、黄色顔料全体に対して0〜90重量%とすることが好ましく、0〜50重量%とすることがより好ましい。C.I.ピグメントイエロー139以外の黄色顔料の使用量が多くなりすぎるとコントラストまたは色純度が低下する傾向がある。その他の黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー20、24、83、93、109、110、117、125、138、147、154など一般によく知られたものを使用することができる。
前記の緑色顔料としては、無機顔料と有機顔料のいずれも使用することができるが、色調の豊富さ等から有機顔料が好ましい。有機顔料としては、フタロシアニン系等、例えばカラーインデックス名でC.I.ピグメントグリーン7、36、37等が挙げられる。
本発明において、緑色顔料と黄色顔料の配合割合は、重量比で緑色顔料/黄色顔料が90/10〜40/60とされることが好ましく、80/20〜50/50とされるこたがさらに好ましい。
本発明に用いられる樹脂としては、感光性緑色樹脂組成物としたときに、顔料分散性を有するものであれば特に制限はなく、さらに成膜性を有するものが好ましく、さらに、感光性を妨げず、現像性を有するものが好ましい。このような樹脂としては、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等を使用することができるが、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、その他の重合性モノマーの単独重合体又は共重合体、(メタ)アクリル酸(アクリル酸及びメタクリル酸を意味する。以下同様)、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル等のカルボキシル基含有重合性モノマーと(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、スチレン誘導体、その他の重合性モノマーとの共重合体等が特に望ましい。
前記マレイン酸モノアルキルエステルとしては、アルキルの炭素数が1〜12のものが好ましく、マイレン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノ−n−プロピル、マレイン酸モノイソプロピル、マレイン酸モノ−n−ブチル、マレイン酸モノ−n−ヘキシル、マレイン酸モノ−n−オクチル、マレイン酸モノ−2−エチルヘキシル、マレイン酸モノ−n−ノニル、マレイン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。前記シトラコン酸モノアルキルエステルとしては、アルキルの炭素数が1〜12のものが好ましく、シトラコン酸モノメチル、シトラコン酸モノエチル、シトラコン酸モノ−n−プロピル、シトラコン酸モノイソプロピル、シトラコン酸モノ−n−ブチル、シトラコン酸モノ−n−ヘキシル、シトラコン酸モノ−n−オクチル、シトラコン酸モノ−2−エチルヘキシル、シトラコン酸モノ−n−ノニル、シトラコン酸モノ−n−ドデシル等が挙げられる。前記スチレン誘導体としては、α−メチルスチレン、m−又はp−メトキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−メトキシ−4−ヒドロキシスチレン、2−ヒドロキシ−4−メチルスチレン等が挙げられる。
また、前記の樹脂としては、光重合性不飽和結合を有するものを使用してもよい。このような樹脂の好ましい例としては、高酸価のカルボキシ基含有樹脂にグリシジルメタクリレート、グルシジルアクリレート、アリルグリシジルエーテル、α−エチルグリシジルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、イタコン酸モノアルキルグリシジルエーテル等のオキシラン環と、エチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物やアリルアルコール、2−ブテン−4−オール、フルフリルアルコール、オレイルアルコール、シンナミルアルコール、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド等の水酸基とエチレン性不飽和結合をそれぞれ1個有する化合物(不飽和アルコール)を反応させた樹脂、水酸基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共役ジエン重合体や共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基含有重合性モノマーを反応させた樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂の不飽和当量は、600〜3000の範囲とすることが好ましく、800〜2,000の範囲とすることがより好ましい。不飽和当量が小さすぎると感光材料の調製時に、顔料を樹脂に分散させる時に一部硬化する傾向があり、不飽和当量が大きすぎると、不飽和基の導入による光重合性が十分に付与されない。なお、ここでいう不飽和当量とは、不飽和結合一つあたりの樹脂の分子量を意味している。
前記の樹脂は、それ自身光重合性を有する場合、また、後述するような感光性緑色樹脂組成物のように組成物として感光性を付与された場合に、露光後アルカリ現像性を有するという観点からは、酸価が20〜300の範囲内であることが好ましく、40〜200の範囲内であることがより好ましく、60〜150の範囲であることがさらに好ましい。酸価が20未満ではアルカリ現像性が低下する傾向があり、また、300を越えるとアルカリ現像後の画素パターンの形状が不鮮明となる傾向がある。
また、前記の樹脂の重量平均分子量は1,500〜200,000の範囲内であることが好ましく、5,000〜100,000の範囲内であることがより好ましく、10,000〜50,000の範囲内であることがさらに好ましい。重量平均分子量が1,500未満では顔料の分散安定性が低下する傾向があり、また、200,000を越えると感光液にしたときに粘度が高くなり、塗布性、特に、スピンコートする際の塗布性が低下する傾向がある。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて換算した値である。
酸価が20〜300、重量平均分子量が1,500〜200,000の樹脂としては、特に、(メタ)アクリル樹脂で、モノマー成分として少なくとも2種類が(I)2−ヒドロキシエチルメタクリレート及び(II)メタクリル酸であり、他に(III)単位分子内に一つ以上のベンゼン環を有する共重合可能な(メタ)アクリルモノマーを用いて得られ、(I)(II)及び(III)の共重合樹脂を100重量部とした場合、(I)3〜30重量部(II)5〜50重量部及び(III)20〜92重量部を重合して得られる(メタ)アクリル樹脂が顔料の分散安定性及び光感度の点から好ましい。
また、本発明の緑色樹脂組成物に使用する樹脂としては、前述した樹脂に、他の樹脂を併用してもよい。他の樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂等が使用される。他の樹脂は樹脂の総量100重量部に対して、50重量部以下で使用することが好ましい。
前記緑色樹脂組成物には、他に光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー、光開始剤等を含有させて感光性緑色樹脂組成物とすることができ、さらに有機溶剤を含有させて感光液とすることができる。
前記緑色樹脂組成物には、他に光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー、光開始剤等を含有させて感光性緑色樹脂組成物とすることができ、さらに有機溶剤を含有させて感光液とすることができる。
上記の光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマーとしては、例えば、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ブトキシエチルメタクリレート、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート、ECH(エピクロルヒドリン)変性ブチルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、EO(エチレンオキシド)変性ジシクロペンテニルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、エチルジエチレングリコールアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、グリセロールメタクリレート、ヘプタデカフロロデシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシエチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メトキシ化シクロデカトリエンアクリレート、フェノキシヘキサエチレングリコールアクリレート、EO変性リン酸アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリルアクリレート、EO変性ビスフェノールAジアクリレート、ECH変性ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、グリセロールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、EO変性リン酸ジアクリレート、ECH変性フタル酸ジアクリレート、ポリエチレングリコール400ジアクリレート、ポリプロピレングリコール400ジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ECH変性1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、EO変性リン酸トリアクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリアクリレート、PO(プロピレンオキシド)変性トリメチロールプロパントリアクリレート、トリス(メタクリロキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のアクリレート、これらに対応するメタクリレートなどが挙げられる。これらのモノマーは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
光開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、ベンジル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパン、t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2,3−ジクロロアントラキノン、3−クロル−2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、1,2−ベンゾアントラキノン、1,4−ジメチルアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体などが挙げられる。
これらの光開始剤は単独で又は2種以上を組み合わせて使用される。
有機溶剤としては、例えば、ケトン化合物、アルキレングリコールエーテル化合物、アルコール化合物、芳香族化合物などが挙げられる。具体的には、ケトン化合物として、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等があり、アルキレングリコールエーテル化合物として、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールエチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールイソプロピルエーテルアセテート、トリエチレングリコールブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール−t−ブチルエーテルアセテート等があり、アルコール化合物として、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノール等があり、芳香族化合物として、ベンゼン、トルエン、キシレン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン等があり、その他として、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の有機溶剤が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
感光性緑色樹脂組成物又は緑色画像形成用感光液に使用される樹脂、顔料、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー及び光開始剤の配合割合は、これらの総量に対して、
(a)樹脂は、好ましくは10〜85重量%、より好ましくは20〜60重量%、さらに好ましくは25〜50重量%、
(b)顔料は、好ましくは5〜70重量%、より好ましく10〜40重量%、さらに好ましくは15〜30重量%、
(c)光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマーは、好ましくは2〜50重量%、より好ましくは5〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%、
(d)光開始剤は、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは2〜15重量%、さらに好ましくは5〜10重量%
とされる。
感光性緑色樹脂組成物又は緑色画像形成用感光液に樹脂が少なすぎると顔料の分散安定性が低下する傾向があり、多すぎると感光液にしたときの粘度が高くなり、塗布性、特にスピンコートする際の塗布性が低下する傾向がある。
また、顔料が少なすぎると画像の色濃度が低くなる傾向があり、多すぎると光感度が低下する傾向がある。
また、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマーが少なすぎると光感度が低くなる傾向があり、多すぎると顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
さらに、光開始剤が少なすぎると光感度が低くなる傾向があり、多すぎると密着性が低下する傾向がある。
有機溶剤は、緑色画像形成用感光液中の樹脂、顔料、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー及び光開始剤を含む全固形分が5〜40重量%の範囲になるように用いられることが好ましい。全固形分が40重量%を越えると粘度が高くなり、塗布性が悪くなる傾向がある。全固形分が5重量%未満であると粘度が低くなり、塗布性が悪くなる傾向がある。
本発明における感光性緑色樹脂組成物又は緑色画像形成用感光液には、暗反応を抑制するための熱重合禁止剤(ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、t−ブチルカテコール等)、基板との密着性を向上させるためのチタネートカップリング剤(ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メルカプト基等を有するシランカップリング剤やイソプロピルトリメタクリロイルチタネート、ジイソプロピルイソステアロイル−4−アミノベンゾイルチタネート等)、膜の平滑性を向上させるための界面活性剤(フッ素系、シリコン系、炭化水素系等)、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの各種添加剤を必要に応じて適宜使用することができる。
次に、本発明に用いる緑色樹脂組成物、感光性緑色樹脂組成物及び緑色画像形成用感光液の製造法について説明する。
顔料は樹脂、有機溶剤及び必要に応じて分散剤と混合し、分散させる。このとき、混合物は超音波分散機、三本ロール、ボールミル、サンドミル、ビーズミル、ホモジナイザー、ニーダー等の分散・混練装置を用いて混練することにより分散処理することが好ましい。このとき、顔料100重量部に対して樹脂を少なくとも20重量部用いることが好ましい。樹脂が少なすぎると顔料の分散安定性が低下する傾向がある。有機溶剤は、分散時の顔料及び樹脂の全量100重量部に対して、分散時に少なくとも100重量部用いることが好ましい。100重量部未満では分散時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミルなどで分散する場合には分散が困難になる可能性がある。以上のようにして、緑色樹脂組成物を製造することができる。
感光性緑色樹脂組成物又は緑色画像形成用感光液とするには、さらに、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー及び光開始剤を混合するが、これらは、この分散処理の前に混合してもよく、分散処理後に混合してもよい。樹脂は前記の分散時に全量使用せず、残りを後で、特に緑色画像形成用感光液の製造時に混合してもよい。
各成分の使用量は、最終的に前記した感光性緑色樹脂組成物又は緑色画像形成用感光液における配合割合になるように、前記緑色樹脂組成物の製造時から調整される。
前記分散剤としては、ポリカルボン酸型高分子界面活性剤、ポリスルホン酸型高分子界面活性剤等のアニオン系分散剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー等のノニオン系分散剤、アントラキノン系、ペリレン系、フタロシアニン系、キナクリドン系等の有機色素にカルボキシル基、スルホン酸塩基、カルボン酸アミド基、水酸基等の置換基を導入した有機色素の誘導体などがある。顔料の分散性や分散安定性が向上し好ましい。これらの顔料分散剤や有機色素の誘導体は、顔料100重量部に対して50重量部以下で用いることが好ましい。50重量部を越えると色度がずれる傾向がある。
前記の分散処理に際して、樹脂は、その全量を分散処理時に顔料とともに用いてもよく、樹脂の一部を分散処理後に加えてもよい。ただし、分散処理時に樹脂は顔料100重量部に対して少なくとも20重量部用いることが好ましい。20重量部未満では顔料の分散安定性が低下する傾向がある。
同様に有機溶剤もその全量を分散処理時に顔料とともに用いてもよく、有機溶剤の一部を分散処理後に加えてもよい。ただし、有機溶剤は、分散処理時の顔料及び樹脂の全量100重量部に対して、分散処理時に少なくとも100重量部用いることが好ましい。100重量部未満では分散処理時の粘度が高すぎて、特にボールミル、サンドミル、ビーズミルなどで分散する場合には分散が困難になる可能性がある。
本発明のカラーフィルターを製造する場合には、赤、緑、青及び黒色等の着色画像に適した各顔料系が用いられる。
本発明の感光性緑色樹脂組成物又は緑色画像形成用感光液をカラーフィルターの製造に使用する場合には、赤、緑、青、黒色等の着色画像に適した各顔料系が使用される。緑色顔料系は前記したものが使用されるが、これ以外の顔料系としては次のものが使用される。
赤色の着色画像には、単一の赤色顔料を用いてもよく、黄色顔料系を赤色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
赤色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントレッド9、123、155、168、177、180、217、220、224、242、254等が挙げられる。
黄色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントイエロー20、24、83、93、109、110、117、125、138、139、147、150、154等が挙げられる。
これらの赤色顔料系及び黄色顔料系は、それぞれ2種類以上を混合して使用することもできる。なお、赤色顔料系と黄色顔料系を混合して使用する場合には、黄色顔料系を、赤色顔料系と黄色顔料系の総量100重量部に対して、50重量部以下で使用することが好ましい。
青色の着色画像には、単一の青色顔料系を用いてもよく、紫色顔料系を青色顔料系に混合して調色を行ってもよい。
青色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、22、60等が挙げられる。
紫色顔料系としては、例えば、カラーインデックス名で、C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、37、50等が挙げられる。
これらの青色顔料系及び紫色顔料系は、それぞれ2種類以上を混合して使用することもできる。なお、青色顔料系と紫色顔料系を混合して使用する場合には、紫色顔料系、青色顔料系と紫色顔料系の総量100重量部に対して、50重量部以下で使用することが好ましい。
黒色の着色画像には、例えば、カーボンブラック、黒鉛、チタンカーボン、黒鉄、二酸化マンガン等の黒色顔料が使用される。
赤色顔料系以外の顔料系を用いたときの、着色樹脂組成物、感光性着色樹脂組成物及び着色画像形成用感光液における配合、顔料以外の使用成分、組成物又は感光液の調製方法等は、赤色樹脂組成物、感光性赤色樹脂組成物及び赤色画像形成用感光液に準じて決定される。
着色画像形成材料を用いて基板上に感光層を形成するには、着色画像形成感光液を基板に直接塗布するか、あるいはその感光液を一旦支持体に塗布して成膜した後、基板に積層するなどして行うことができる。
上記の基板としては、用途により選択されるが、例えば、白板ガラス、青板ガラス、シリカコート青板ガラス等の透明ガラス板、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂製シート、フィルム又は板、アルミニウム板、銅板、ニッケル板、ステンレス板等の金属板、セラミック板、光電変換素子を有する半導体基板などが挙げられる。これらの基板には予めクロム蒸着等によりブラックマトリックスが形成されているものでもよい。
感光液を基板に塗布する方法としては、ロールコーター塗布、スピンコーター塗布、スプレー塗布、ホエラー塗布、ディップコーター塗布、カーテンフローコーター塗布、ワイヤーバーコーター塗布、グラビアコーター塗布、エアナイフコーター塗布などがある。塗布後、50〜130℃の温度で1〜30分乾燥することが好ましい。このようにして着色画像形成材料からなる膜を得ることができる。
このようにして形成された感光層の厚みは、用途によって適宜定まるが、0.1〜300μmの範囲とされることが好ましい。また、カラーフィルターに用いる場合には、0.2〜5μmの範囲とされることが好ましい。
また、支持体上に上記と同様にして感光層を形成することができる。この感光層を前記の基板に積層するには、基板に膜を重ねてローラーを通して圧着する方法がある。このとき、ローラーを少し加熱することが好ましい。また、圧着を減圧下に行うことが好ましい。支持体は、基板に感光層を積層してから剥離することが好ましい。支持体としては、ポリエチレンフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリエステルフィルム等を用いることができる。
基板上に積層された感光層への露光は、その感光層に活性光線を画像状に照射することにより行うことができる。これにより露光部の膜を硬化させることができる。露光に際し、その膜の表面にポリビニルアルコール等の酸素遮断膜を0.5〜30μmの厚みで形成し、その上から露光してもよい。
活性光線の光源としては、例えば、カーボンアーク灯、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、可視光レーザーなどが好適である。これらの光源を用いてフォトマスクを介したパターン露光や走査による直接描写などを行うことにより画像状に活性光線が照射される。
上記の露光に続いて現像工程を行う。
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム等の無機アルカリ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、n−ブチルアミン等の有機塩基、又は塩を含む水溶液(アルカリ現像液)、有機溶剤等の現像液を吹き付けるか、現像液に浸漬するなどして未露光部を除去し、画像に対応した硬化膜の着色画像パターンを得ることができる。
現像後、さらに、着色画像パターンをより強固に硬化させるため、ポストベークを行うことが好ましい。ポストベーク温度は、60〜280℃の温度が好ましく、加熱時間は1〜60分間程度が好ましい。
このような着色画像形成工程により着色画像が得られるが、特に、カラーフィルターの製造法においては、着色画像形成工程を赤色の画像形成工程を含む、異なる3〜4色の着色画像について繰り返し行うことが好ましい。例えば、先にクロム蒸着などにより形成したブラックマトリックス上に赤、緑、青の着色画像が形成される。また、黒色の着色画像形成材料を用いてブラックマトリックスを形成した後、赤、緑、青の着色画像が形成される。さらに、赤、緑、青の着色画像を形成した後に、これらの着色画像の隙間に黒色の画像形成材料を用いてブラックマトリックスが形成される。赤、緑、青の着色画像形成の順序は任意である。着色画像は各色について画素を形成するようにされる。
次に、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
(1)使用する樹脂:ベンジルメタクリレート70モル%−2−ヒドロキシエチルメタクリレート15モル%−メタクリル酸15モル%を重合して得られ、重量平均分子量が25,000かつ酸価が96の共重合体(以下、共重合体Aという)。
実施例1
(1)緑色画像形成用感光液の製造
ジエチレングリコールジメチルエーテル250gに、樹脂として共重合体Aを60g及びC.I.ピグメントグリーン36を30gと、C.I.ピグメントイエロー139を6g加え、ビーズミルを用いて2時間分散処理をした。
この分散液220gに、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート35g、光開始剤としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン3g並びに有機溶剤であるジエチレングリコールジメチルエーテル124gを加えて混合し、緑色画像形成用感光液を得た。
(2)緑色画素の製造
この感光液を、ガラス基板(コーニング社製、商品名705g)上にスピンコート法により塗布し、さらに110℃で5分間乾燥を行い、膜厚2.0μmの膜を形成した。
得られた膜に、ネガマスクを通して超高圧水銀灯により画像状に700mJ/cm2 の露光を行い、次いで、水酸化ナトリウムを0.3重量%含む水溶液により現像を行った。得られた緑色画素の色度データとコントラストを表1に示す。
比較例1
(1)緑色画像形成用感光液の製造
ジエチレングリコールジメチルエーテル250gに、樹脂として共重合体Aを60g及びC.I.ピグメントグリーン36を26gと、C.I.ピグメントイエロー150を10g加え、ビーズミルを用いて2時間分散処理をした。
この分散液220gに、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート35g、光開始剤としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン3g並びに有機溶剤であるジエチレングリコールジメチルエーテル125gを加えて混合し、緑色画像形成用感光液を得た。
(2)緑色画素の製造
この感光液を、ガラス基板(コーニング社製、商品名705g)上にスピンコート法により塗布し、さらに110℃で5分間乾燥を行い、膜厚2.0μmの膜を形成した。
得られた膜に、ネガマスクを通して超高圧水銀灯により画像状に700mJ/cm2 の露光を行い、次いで、水酸化カリウムを0.3重量%含む水溶液により現像を行った。得られた緑色画素の色度データとコントラストを表1に示す。
比較例2
(1)緑色画像形成用感光液の製造
ジエチレングリコールジメチルエーテル250gに、樹脂として共重合体Aを60g及びC.I.ピグメントグリーン36を31gと、C.I.ピグメントイエロー83を5g加え、ビーズミルを用いて2時間分散処理をした。
この分散液220gに、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート35g、光開始剤としてベンゾフェノン6g及びN,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン3g並びに有機溶剤であるジエチレングリコールジメチルエーテル125gを加えて混合し、緑色画像形成用感光液を得た。
(2)緑色画素の製造
この感光液を、ガラス基板(コーニング社製、商品名705g)上にスピンコート法により塗布し、さらに110℃で5分間乾燥を行い、膜厚2.0μmの膜を形成した。
得られた膜に、ネガマスクを通して超高圧水銀灯により画像状に700mJ/cm2 の露光を行い、次いで、水酸化カリウムを0.3重量%含む水溶液により現像を行った。得られた緑色画素のコントラストと色度データを表1に示す。
Figure 2005105114
色度は島津製作所製分光光度計UV−2400PCを用いて測定した。測定値のY、x及びyは、CIE標準表色系となっているXYZ(Yxy)表色系に基づくY値、x値及びy値である。
コントラストは(株)ルケオの偏光版2枚を用い、そのクロス及びパラレルにしたときの輝度の値より算出(バックライトはフジカラー販売(株)製:LIGHT BOX 500、輝度計はTOPCON製:BM-5A)。
表1から実施例では色純度(yの値が大きい)が高く且つコントラストも大きい。これに対してC.I.ピグメントイエロー139を用いない、比較例1ではコントラストは高いが色純度が低い、また比較例2では色純度は高いがコントラストが低い。
以上のことから実施例においては光学特性に優れ、画像表示素子として有効であることが確認される。

Claims (7)

  1. 緑色顔料、C.I.ピグメントイエロー139(カラーインデックス名)を樹脂に分散させてなる緑色樹脂組成物。
  2. 緑色顔料、C.I.ピグメントイエロー139、樹脂、光重合性不飽和結合を分子内に1個以上有するモノマー及び光開始剤を含有してなる感光性緑色樹脂組成物。
  3. 樹脂が、酸価が20〜300で重量平均分子量が1,500〜200,000の樹脂である請求項2記載の感光性緑色樹脂組成物。
  4. 請求項2又は3記載の感光性緑色樹脂組成物及び有機溶剤を含む緑色画像形成用感光液。
  5. 請求項2又は3記載の感光性緑色樹脂組成物からなる感光層を基板上に積層し、露光現像する緑色着色画像の製造法。
  6. 感光層を請求項4記載の感光液から形成する請求項5記載の緑色着色画像の製造法。
  7. 請求項5又は6に記載の緑色着色画像の製造法により緑色着色画像を形成する工程を含むカラーフィルターの製造法。
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