JPH11269235A - アセタール基含有重合体およびその製法 - Google Patents

アセタール基含有重合体およびその製法

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JPH11269235A
JPH11269235A JP7186598A JP7186598A JPH11269235A JP H11269235 A JPH11269235 A JP H11269235A JP 7186598 A JP7186598 A JP 7186598A JP 7186598 A JP7186598 A JP 7186598A JP H11269235 A JPH11269235 A JP H11269235A
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JP
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alkyl
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represented
hydrogen atom
dioxolane
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Application number
JP7186598A
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English (en)
Inventor
Keiji Yurugi
啓嗣 万木
Masatoshi Shimomura
雅俊 下村
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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Publication date
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種の反応性基と容易に反応することができ
るアセタール基および酸無水物骨格を側鎖に有している
新規なアセタール基含有重合体を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して
水素原子、水酸基または有機残基を表わし、R'1および
R'2は、それぞれ独立して水素原子または有機残基を表
わし、R'3はアルキル基を表わす)で表される構造を繰
り返し単位とする数平均分子量300から100000
のアセタール基含有重合体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセタール基含有
重合体およびその製法に関するものである。より詳しく
は、下記一般式(1):
【0002】
【化5】
【0003】(式中、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ独立して水素原子、水酸基または有機残基を表わ
し、R'1およびR'2は、それぞれ独立して水素原子また
は有機残基を表わし、R'3はアルキル基を表わす)で表
される構造を繰り返し単位とするアセタール基含有重合
体およびその製法に関する。
【0004】本発明にかかる重合体は、側鎖にアセター
ル基および酸無水物骨格を有しており、各種の反応性基
と容易に反応することができる。また、前記重合体は、
疎水性の高いアルキル基を有している。これにより、重
合体に種々の物性を付与することができ、プラスチック
成型品、フィルム、可塑剤、繊維処理剤、樹脂改質剤等
の広範囲の分野に用いることができる有用な化合物であ
る。
【0005】
【従来の技術】従来、2−ビニル−1,3−ジオキソラ
ン類と無水マレイン酸が共重合反応において、モル比
1:1の組成である共重合体を形成することが特公昭4
5−40054号および工業化学雑誌73巻7号pp.
1717(1970)に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビニル
基より疎水性および沸点が高く、かつ低毒性であり工業
的に製造および取り扱いが容易である2−イソプロペニ
ル−1,3−ジオキソラン類等の2−(α−アルキル−
α,β−アルケニル)−1,3−ジオキソラン類と、無
水マレイン酸を含むエチレン系不飽和化合物との重合物
に関しては、知見がなかった。
【0007】本発明は上記のごとき状況に鑑みてなされ
たものであり、ビニル基より疎水性が強く、各種の反応
性基と容易に反応することができるアセタール基および
酸無水物骨格を側鎖に有する前記一般式(1)で表され
る重合体、および該重合物を工業的に安全にかつ効率よ
く製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1):
【0009】
【化6】
【0010】(式中、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ独立して水素原子、水酸基または有機残基を表わ
し、R'1およびR'2は、それぞれ独立して水素原子また
は有機残基を表わし、R'3はアルキル基を表わす)で表
される構造を繰り返し単位とする数平均分子量300か
ら100000のアセタール基含有重合体に関する。
【0011】前記重合体は、例えば下記一般式(2):
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ独立して水素原子、水酸基または有機残基を表わ
し、R'1およびR'2は、それぞれ独立して水素原子また
は有機残基を表わし、R'3はアルキル基を表わす)で表
される2−(α−アルキル−α,β−アルケニル)−
1,3−ジオキソラン類と、無水マレイン酸を含むエチ
レン系不飽和化合物とを重合させてなる前記アセタール
基含有重合体に関する。
【0014】例えば、2−(α−アルキル−α,β−ア
ルケニル)−1,3−ジオキソラン類は、下記一般式
(3):
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ独立して水素原子、水酸基または有機残基を表す)
で表される2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン
類である。
【0017】本発明の他の発明は、下記一般式(2):
【0018】
【化9】
【0019】(式中、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ独立して水素原子、水酸基または有機残基を表わ
し、R'1およびR'2は、それぞれ独立して水素原子また
は有機残基を表わし、R'3はアルキル基を表わす)で表
される2−(α−アルキル−α,β−アルケニル)−
1,3−ジオキソラン類と、無水マレイン酸を含むエチ
レン系不飽和化合物とを重合させることを特徴とするア
セタール基含有重合体の製造方法に関する。
【0020】例えば、2−(α−アルキル−α,β−ア
ルケニル)−1,3−ジオキソラン類は、下記一般式
(3):
【0021】
【化10】
【0022】(式中、R1、R2、R3およびR4は、それ
ぞれ独立して水素原子、水酸基または有機残基を表す)
で表される2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン
類である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の一形態につ
いて詳しく説明する。
【0024】本発明にかかる前記一般式(1)で表され
る構造を繰り返し単位とするアセタール基含有重合体は
特に限定されるものではないが、式中、R1、R2、R3
およびR4で示される置換基は、それぞれ独立して水素
原子、水酸基または有機残基で構成され、R'1および
R'2で示される置換基は、それぞれ独立して水素原子ま
たは有機残基で構成され、R'3で示される置換基は、ア
ルキル基で構成される重合体である。
【0025】R1、R2、R3およびR4で表される有機残
基とは、炭素数1〜18の直鎖状、分子状または環状の
アルキル基、炭素数1〜8のヒドロキシアルキル基、炭
素数2〜20のアルコキシアルキル基、炭素数1〜8の
ハロゲン化(例えば塩素化、臭素化またはフッ素化)ア
ルキル基、またはアリール基である。これらのうち、メ
チル基、ヒドロキシメチル基、クロロメチル基およびフ
ェニル基が好適に用いられる。
【0026】R'1およびR'2で表される有機残基とは、
炭素数1〜18の直鎖状、分子状または環状のアルキル
基、炭素数1〜8のヒドロキシアルキル基、炭素数2〜
20のアルコキシアルキル基、炭素数1〜8のハロゲン
化(例えば塩素化、臭素化またはフッ素化)アルキル
基、またはアリール基である。これらのうち、メチル基
およびフェニル基が好適に用いられる。
【0027】R'3で表されるアルキル基のうち、メチル
基およびエチル基が好適に用いられる。
【0028】本発明の重合体は、例えば、前記一般式
(2)で表される2−(α−アルキル−α,β−アルケ
ニル)−1,3−ジオキソラン類と、無水マレイン酸を
含むエチレン系不飽和化合物とを重合させることより得
られる。
【0029】本発明にかかる一般式(2)で表される2
−(α−アルキル−α,β−アルケニル)−1,3−ジ
オキソラン類は特に限定されるものではないが、式中、
1、R2、R3およびR4で示される置換基は、それぞれ
独立して水素原子、水酸基または有機残基で構成され、
R'1およびR'2で示される置換基は、それぞれ独立して
水素原子または有機残基で構成され、R'3で示される置
換基は、アルキル基で構成される化合物である。
【0030】R1、R2、R3およびR4で表される有機残
基、R'1およびR'2で表される有機残基は、上記一般式
(1)のR1、R2、R3、R4、R'1およびR'2と同義であ
る。
【0031】これらの2−(α−アルキル−α,β−ア
ルケニル)−1,3−ジオキソラン類としては、例えば
2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン類が挙げら
れ、具体的には、2−イソプロペニル−1,3−ジオキ
ソラン、2−イソプロペニル−4−メチル−1,3−ジ
オキソラン、4,4−ジメチル−2−イソプロペニル−
1,3−ジオキソラン、4,5−ジメチル−2−イソプ
ロペニル−1,3−ジオキソラン、4−ヒドロキシメチ
ル−2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン、4−
クロロメチル−2−イソプロペニル−1,3−ジオキソ
ラン、4−フェニル−2−イソプロペニル−1,3−ジ
オキソラン等が挙げられる。これらは単独でも、あるい
は2種類以上の混合物でも用いることができる。2−イ
ソプロペニル−1,3−ジオキソラン類は、例えば、ア
クロレインに比べ、疎水性および沸点が高く、かつ低毒
性であり工業的に製造および取り扱いが容易であるメタ
クロレインとジオール類から合成されるものである。
【0032】本発明にかかるエチレン系不飽和化合物と
しては、無水マレイン酸を必須に含有してなるエチレン
系不飽和化合物であれば特に限定されるものではない
が、無水マレイン酸以外に含まれていてもよいエチレン
系不飽和化合物としては、アクリル酸、メタアクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタアクリ
ル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブ
チル、メタアクリル酸2−ヒドロキシエチル、α−ヒド
ロキシメチルアクリル酸メチル、α−ヒドロキシメチル
アクリル酸エチル、α−ヒドロキシメチルアクリル酸ブ
チル等の(メタ)アクリル酸類;フマール酸、モノ−
(1−シアノエチルフマレート)、ジメチルフマレー
ト、ジエチルフマレート、マレイン酸、フマロニトリ
ル、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、
N−ベンジルマレイミド、N−イソプロピルマレイミ
ド、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリ
ロニトリル、メタアクリロニトリル、ビニリデンシアニ
ド、スチレン、α−メチルスチレン、o−クロロスチレ
ン、ビニルトルエン、メチルビニルケトン、エチルビニ
ルケトン、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテ
ル、ブチルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、イ
ソブチレン、アクロレイン、メタクロレイン、シンナム
アルデヒド、無水イタコン酸、イタコン酸ジメチル等の
化合物が挙げられる。これらは単独でも、あるいは2種
類以上の混合物でも用いることができる。
【0033】本発明にかかる前記一般式(2)で表され
る2−(α−アルキル−α,β−アルケニル)−1,3
−ジオキソラン類と無水マレイン酸を含むエチレン系不
飽和化合物との共重合体製造時の、反応初期におけるモ
ル比は、特に限定されるものではないが、3/1〜1/
2( = 2−(α−アルキル−α,β−アルケニル)−
1,3−ジオキソラン類のモル比/無水マレイン酸を含
むエチレン系不飽和化合物のモル比)の範囲内であれば
よい。上記範囲内でも2/1〜1/1.5の範囲内が好
ましく、1.5/1〜1/1.2の範囲内がより好まし
く、1.2/1〜1/1.1の範囲内がさらに好まし
く、1/1が特に好ましい。前記一般式(2)で表され
る2−(α−アルキル−α,β−アルケニル)−1,3
−ジオキソラン類および無水マレイン酸は、単独重合体
の生成速度が共重合体の生成速度に対して著しく小さい
ため、上記範囲内よりもどちらかを過剰に添加した場合
重合性が小さくなるため、上記範囲が経済的に有利とな
る。
【0034】2−(α−アルキル−α,β−アルケニ
ル)−1,3−ジオキソラン類と無水マレイン酸を含む
エチレン系不飽和化合物との重合反応に使用される重合
触媒としては、特に限定されるわけではないが、具体的
には、α,α’−アズビスイソブチロニトリル、α,
α’−アズビス(α,α−ジメチルバレロニトリル)、
アゾジシクロヘキシルカルボニトリル、メチル−α−ア
ゾビスイソブチレート、アゾジフェニルエタン等のアゾ
化合物;ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロ
ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパー
オキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、デカノイルパーオキサイド、メチルエチル
ケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーイソブチレート、t−ブチルパーアセテート、t−ブ
チルパーベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド等の有機過酸化物等が使用可能であ
る。
【0035】2−(α−アルキル−α,β−アルケニ
ル)−1,3−ジオキソラン類と無水マレイン酸を含む
エチレン系不飽和化合物との重合は、塊状重合でも有機
溶剤中の重合でも行うことができる。有機溶剤中で重合
を行う場合には、特に限定されるものではないが、具体
的には、前記有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素類;ペンタン、ヘキサン、
シクロヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、
テトラヒドロフラン、アニソール等のエーテル類;クロ
ロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、クロロベン
ゼン、p−クロロトルエン等のハロゲン化炭化水素類等
が挙げられる。
【0036】また、前記重合における重合温度は、特に
限定されるものではないが、20℃〜200℃の範囲内
が好ましく、30℃〜180℃の範囲内がさらに好まし
く、50℃〜150℃の範囲内が特に好ましい。前記重
合における反応時間は、上記重合が完結するように、前
記一般式(2)で表される2−(α−アルキル−α,β
−アルケニル)−1,3−ジオキソラン類、無水マレイ
ン酸、エチレン系不飽和化合物、触媒および有機溶剤の
種類や組み合わせ、使用量等に応じて適宜設定すればよ
い。また、反応圧力は、特に限定されるものではなく、
常圧(大気圧)、減圧、加圧の何れであってもよい。
【0037】本発明の重合体は、前記一般式(1)で表
され、例えば、前記のような製造方法により得られる共
重合体である。該共重合体は、側鎖にアセタール基およ
び酸無水物骨格を有しており、各種の反応性基と容易に
反応することができる。また、前記重合体は、疎水性の
高いアルキル基を有している。
【0038】前記共重合体の数平均分子量は、通常30
0から100000、取り扱いの点で好ましくは、40
0から80000、さらに好ましくは500から500
00の範囲である。
【0039】
【実施例】以下、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるも
のではない。
【0040】実施例1 2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン5.4g、
無水マレイン酸4.6gおよび重合触媒としてα,α’
−アズビスイソブチロニトリル0.1gを試験管中に添
加し、試験管内を窒素置換した。該試験管を70℃のオ
イルバス中で8時間振とうすることにより重合を行っ
た。
【0041】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末8.5g
を得た。
【0042】以上のようにして得られた物質について、
赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物
質の同定を行った。その結果、重合反応生成物である上
記物質が本発明にかかる新規な共重合体であることを確
認した。該重合体の赤外吸収スペクトルを図1に示す。
【0043】また、ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー(GPC)により測定した該共重合体の数平均分
子量(Mn)は4,500であった。
【0044】実施例2 2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン5.4g、
無水マレイン酸4.6gおよび重合触媒としてベンゾイ
ルパーオキサイド0.1gを試験管中に添加し、試験管
内を窒素置換した。該試験管を70℃のオイルバス中で
8時間振とうすることにより重合を行った。
【0045】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末7.6g
を得た。
【0046】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した該共重合体の数平均分子量
(Mn)は4,000であった。
【0047】実施例3 2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン5.4g、
無水マレイン酸4.6gおよび重合触媒としてラウロイ
ルパーオキサイド0.1gを試験管中に添加し、試験管
内を窒素置換した。該試験管を70℃のオイルバス中で
8時間振とうすることにより重合を行った。
【0048】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末8.1g
を得た。
【0049】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した該共重合体の数平均分子量
(Mn)は4,300であった。 実施例4 2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン5.4g、
無水マレイン酸4.6gおよび重合触媒としてα,α’
−アズビスイソブチロニトリル0.1gを試験管中に添
加し、試験管内を窒素置換した後減圧封管した。該試験
管を70℃のオイルバス中で8時間振とうすることによ
り重合を行った。
【0050】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末8.8g
を得た。
【0051】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した該共重合体の数平均分子量
(Mn)は5,000であった。
【0052】実施例5 2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン5.4g、
無水マレイン酸4.6gおよび重合触媒としてα,α’
−アズビスイソブチロニトリル0.1gを試験管中に添
加し、試験管内を窒素置換した後減圧封管した。該試験
管を120℃のオイルバス中で8時間振とうすることに
より重合を行った。
【0053】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末9.2g
を得た。
【0054】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した該共重合体の数平均分子量
(Mn)は5,500であった。
【0055】実施例6 2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン2.2g、
無水マレイン酸1.9g、有機溶剤としてのトルエン
4.0gおよび重合触媒としてベンゾイルパーオキサイ
ド0.02gを試験管中に添加し、試験管内を窒素置換
した。該試験管を70℃のオイルバス中で8時間振とう
することにより重合を行った。
【0056】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末2.0g
を得た。
【0057】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した該共重合体の数平均分子量
(Mn)は2,000であった。
【0058】実施例7 2−イソプロペニル−1,3−ジオキソラン2.2g、
無水マレイン酸1.9g、有機溶剤としてのトルエン
4.0gおよび重合触媒としてα,α’−アズビスイソ
ブチロニトリル0.04gを試験管中に添加し、試験管
内を窒素置換した。該試験管を70℃のオイルバス中で
8時間振とうすることにより重合を行った。
【0059】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末2.6g
を得た。
【0060】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した該共重合体の数平均分子量
(Mn)は2,300であった。
【0061】実施例8 2−イソプロペニル−4−メチル−1,3−ジオキソラ
ン6.1g、無水マレイン酸4.6gおよび重合触媒と
してα,α’−アズビスイソブチロニトリル0.1gを
試験管中に添加し、試験管内を窒素置換した。該試験管
を70℃のオイルバス中で8時間振とうすることにより
重合を行った。
【0062】重合反応終了後、得られた黄色透明の固体
をテトラヒドロフランに溶解した後、ジエチルエーテル
中に注いで再沈殿させることにより、白色粉末8.6g
を得た。
【0063】以上のようにして得られた物質について、
赤外吸収スペクトル(IR)を測定することにより、物
質の同定を行った。その結果、重合反応生成物である上
記物質は本発明にかかる新規な共重合体であることを確
認した。該共重合体の赤外吸収スペクトルを図2に示
す。
【0064】ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により測定した該共重合体の数平均分子量
(Mn)は4,200であった。
【0065】
【発明の効果】本発明の重合体は、各種の反応性基と容
易に反応することができ、重合体に種々の物性を付与す
ることができるため、プラスチック成型品、フィルム、
可塑剤、繊維処理剤、樹脂改質剤等の広範囲の分野に用
いることができる有用な化合物である。
【0066】また本発明の製法を用いると、側鎖にアセ
タール基および酸無水物骨格を有するとともに疎水性の
高いアルキル基を有する共重合体が、容易に効率よく製
造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られた重合体の赤外吸収
スペクトル図である。
【図2】図2は、実施例8で得られた重合体の赤外吸収
スペクトル図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して
    水素原子、水酸基または有機残基を表わし、R'1および
    R'2は、それぞれ独立して水素原子または有機残基を表
    わし、R'3はアルキル基を表わす)で表される構造を繰
    り返し単位とする数平均分子量300から100000
    のアセタール基含有重合体。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2): 【化2】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して
    水素原子、水酸基または有機残基を表わし、R'1および
    R'2は、それぞれ独立して水素原子または有機残基を表
    わし、R'3はアルキル基を表わす)で表される2−(α
    −アルキル−α,β−アルケニル)−1,3−ジオキソ
    ラン類と、無水マレイン酸を含むエチレン系不飽和化合
    物とを重合させてなる請求項1に記載のアセタール基含
    有重合体。
  3. 【請求項3】 2−(α−アルキル−α,β−アルケニ
    ル)−1,3−ジオキソラン類が、下記一般式(3): 【化3】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して
    水素原子、水酸基または有機残基を表す)で表される2
    −イソプロペニル−1,3−ジオキソラン類である請求
    項2記載のアセタール基含有重合体。
  4. 【請求項4】 下記一般式(2): 【化4】 (式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して
    水素原子、水酸基または有機残基を表わし、R'1および
    R'2は、それぞれ独立して水素原子または有機残基を表
    わし、R'3はアルキル基を表わす)で表される2−(α
    −アルキル−α,β−アルケニル)−1,3−ジオキソ
    ラン類と、無水マレイン酸を含むエチレン系不飽和化合
    物とを重合させることを特徴とするアセタール基含有重
    合体の製法。
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