JPH11269068A - 翼状片の進行および術後の再発抑制剤 - Google Patents

翼状片の進行および術後の再発抑制剤

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JPH11269068A
JPH11269068A JP11263998A JP11263998A JPH11269068A JP H11269068 A JPH11269068 A JP H11269068A JP 11263998 A JP11263998 A JP 11263998A JP 11263998 A JP11263998 A JP 11263998A JP H11269068 A JPH11269068 A JP H11269068A
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pterygium
lower alkyl
acid
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Application number
JP11263998A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Harada
弘 原田
Masayuki Isaji
正幸 伊佐治
Yoshiisa Nonaka
義功 野中
Koji Kamata
晃爾 鎌田
Yukihiko Hotei
之彦 布袋
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Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 翼状片組織の増殖抑制作用を有し、翼状片の
進行および術後の再発抑制剤として有用な医薬品組成物
を提供する。 【解決手段】 【化1】 (RはH,ハロゲン,水酸基,アルキル,アルコキシ
等、R,RはH,ハロゲン,アルキル,アルコキシ
等、R,R,RはH,水酸基,アルキル,アルコ
キシ,カルボキシル,アルコキシカルボニル、RはH,
アルキル、環Aはベンゼン環,シクロヘキサン環)で表
されるテトラ又はデカヒドロキノリンカルボン酸誘導体
又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分として
含有することを特徴とする医薬品組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は翼状片の進行および
術後の再発抑制剤として有用な医薬品組成物に関するも
のである。
【0002】さらに詳しく述べれば、一般式
【0003】
【化2】
【0004】(式中のRは水素原子、ハロゲン原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロア
ルキルアルコキシ基、アラルキルオキシ基、低級アシル
基、モノまたはジ低級アルキル置換アミノ基または低級
アルコキシカルボニル基であり、RおよびRは同じ
でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアル
コキシ基またはアラルキルオキシ基であり、R、R
およびRは同じでも異なっていてもよく、水素原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキ
シル基または低級アルコキシカルボニル基であり、Rは
水素原子または低級アルキル基であり、環Aはベンゼン
環またはシクロヘキサン環を表す)で表されるテトラ又
はヒドロキノリンカルボン酸誘導体またはそれらの薬理
学的に許容される塩を有効成分として含有することを特
徴とする翼状片の進行および術後の再発抑制剤に関する
ものである。
【0005】
【従来の技術】翼状片とは、例えば、紫外線、乾燥、高
温、冷気、塵埃等の外界からの刺激により、肥厚、充血
した結膜が角膜に三角形に侵入することにより発症する
眼疾患であり、特に翼状片は瞼裂に沿った鼻側の角膜に
多く認められ、結膜から角膜頂点に向かって徐々に進行
し、瞳孔領にかかると視力障害を招く。しかしながら、
現在翼状片の進行を抑制し確実に奏効する治療薬剤はな
く、翼状片治療としては、翼状片組織を切除する等の外
科的手術が専ら行われている。
【0006】また、翼状片手術において、術後に約30
〜50%と非常に高い頻度で翼状片が再発することが重
大な問題点として指摘されており、翼状片の治療分野に
おいて、翼状片の再発を抑制する物質を模索すべく鋭意
研究が活発に行われている。これまで、例えば、マイト
マイシン等の抗腫瘍剤で有効性が確認されているが、強
膜軟化症等の重篤な副作用の問題が懸念されており〔例
えば、Connective Tissue,Vol.
26,pp135〜137(1994)〕、臨床的には
満足できるものではない。その他、ストロンチウム90
を用いたβ線照射が翼状片術後の再発抑制に有効である
ことが報告されているが、白内障等の障害が指摘されて
いる〔例えば、眼科,Vol.24,pp917〜92
3(1982)〕。それ故、効果的な翼状片の治療薬お
よび術後の再発抑制薬の開発が大いに待望されている。
【0007】前記一般式(I)で表されるテトラ又はデ
カヒドロキノリンカルボン酸誘導体が翼状片の進行およ
び術後の再発を抑制する効果を有することは何ら開示さ
れておらず、前記一般式(I)で表されるテトラ又はデ
カヒドロキノリンカルボン酸誘導体が翼状片の進行およ
び術後の再発抑制剤として有用であることは全く知られ
ていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、翼状片組織
の増殖を阻害する効果を有し、翼状片の進行および術後
の再発を顕著に抑制する薬剤を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは翼状片組織
の増殖に対して抑制効果を示す化合物を見いだすべく鋭
意研究した結果、前記一般式(I)で表されるテトラ又
はデカヒドロキノリンカルボン酸誘導体が翼状片組織の
増殖を顕著に阻害する作用を有することを見出し、翼状
片の進行および術後の再発抑制剤として極めて有用であ
るという知見を得、本発明をなすに至った。
【0010】すなわち、本発明は、一般式
【0011】
【化3】
【0012】(式中のRは水素原子、ハロゲン原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロア
ルキルアルコキシ基、アラルキルオキシ基、低級アシル
基、モノまたはジ低級アルキル置換アミノ基または低級
アルコキシカルボニル基であり、RおよびRは同じ
でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアル
コキシ基またはアラルキルオキシ基であり、R、R
およびRは同じでも異なっていてもよく、水素原子、
水酸基、低級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキ
シル基または低級アルコキシカルボニル基であり、Rは
水素原子または低級アルキル基であり、環Aはベンゼン
環またはシクロヘキサン環を表す)で表されるテトラ又
はデカヒドロキノリンカルボン酸誘導体またはそれらの
薬理学的に許容される塩を有効成分として含有すること
を特徴とする翼状片の進行および術後の再発抑制剤に関
するものである。
【0013】ここで、本発明の前記一般式(I)で表さ
れる化合物において、低級アルキル基とは、メチル基、
エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イ
ソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、
ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ter
t−ペンチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状
または枝分かれ状のアルキル基をいい、低級アルコキシ
基とは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソ
プロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−
ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ
基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、t
ert−ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等の炭素
数1〜6の直鎖状または枝分かれ状のアルコキシ基をい
う。アラルキル基とは、フェニル基、ナフチル基等の芳
香族炭化水素基で置換された前記低級アルキル基をい
い、シクロアルキル基とは3〜7員環の環状アルキル基
をいい、シクロアルキルアルコキシ基とは前記シクロア
ルキル基で置換された前記低級アルコキシ基をいう。ま
た、ハロゲン原子とはフッ素原子、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子をいい、低級アシル基とは、アセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基等の直鎖状または枝分
かれ状のアルキル基を有する炭素数2〜7のアルキルカ
ルボニル基をいう。
【0014】本発明者らは、ヒト翼状片組織由来細胞を
用いたin vitroの細胞増殖阻害作用確認試験に
おいて、前記一般式(I)で表されるテトラまたはデカ
ヒドロキノリンカルボン酸誘導体が顕著に翼状片組織の
増殖を抑制することを確認した。
【0015】このように、前記一般式(I)で表される
テトラ又はデカヒドロキノリンカルボン酸誘導体は優れ
たヒト翼状片組織由来細胞の増殖抑制効果を有するもの
であり、翼状片の進行および術後の再発抑制剤として極
めて有用な化合物である。
【0016】従って、前記一般式(I)で表されるテト
ラ又はデカヒドロキノリンカルボン酸誘導体またはその
薬理学的に許容される塩を有効成分として用いることに
より、翼状片の進行および術後の再発抑制剤として有用
な医薬品組成物を製造することができる。
【0017】前記一般式(I)で表される化合物は、例
えば、以下のようにして製造することができる。すなわ
ち、一般式
【0018】
【化4】
【0019】(式中のR10は水素原子、ハロゲン原
子、保護基を有する水酸基、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、シクロアルキルアルコキシ基、アラルキルオ
キシ基、低級アシル基、保護基を有するモノ低級アルキ
ル置換アミノ基、ジ低級アルキル置換アミノ基または低
級アルコキシカルボニル基であり、RおよびRは前
記と同じ意味をもつ)で表されるケイ皮酸誘導体または
その酸ハライド、活性エステル等の反応性官能的誘導体
と、式
【0020】
【化5】
【0021】(式中の環A、R、R、RおよびR
は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物とを、不活
性溶媒中、塩基の存在下または非存在下、脱水剤または
縮合剤の存在下または非存在下に反応させた後、所望に
応じ、エステル基を加水分解した後、必要に応じ、保護
基を除去することにより製造することができる。
【0022】前記一般式(I)で表される化合物におい
て光学活性体は、例えば、前述した方法により得られた
異性体混合物を常法に従いカラムクロマトグラフィー、
分別再結晶等を行い分離するか、原料物質として相当す
る光学活性体を使用して同様に反応させることにより製
造することができる。
【0023】前記製造方法において原料物質として用い
られる前記一般式(II)および(III)で表される
化合物は、市販品として購入するか、文献記載の公知の
方法またはそれと類似の方法により製造することができ
る。
【0024】前記一般式(I)で表されるテトラ又はデ
カヒドロキノリンカルボン酸誘導体は、常法により、そ
の薬理学的に許容される塩とすることができる。このよ
うな塩としては、塩酸塩、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、
硫酸、硝酸、リン酸などの鉱酸との酸付加塩、ギ酸、酢
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トル
エンスルホン酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、
酒石酸、フマル酸、酪酸、シュウ酸、マロン酸、マレイ
ン酸、乳酸、リンゴ酸、炭酸、グルタミン酸、アスパラ
ギン酸等の有機酸との酸付加塩、ナトリウム塩、カリウ
ム塩等の無機塩基との塩、モルホリン、ピペリジン等の
有機アミン、アミノ酸との塩を挙げることができる。
【0025】また、前記一般式(I)で表される化合物
には、水和物やエタノール等の医薬品として許容される
溶媒との溶媒和物も含まれる。
【0026】前記一般式(I)で表される化合物には、
不飽和結合を有するため2つの幾何異性体が存在する
が、本発明においてはシス体(Z体)の化合物またはト
ランス体(E体)の化合物のいずれの化合物を使用して
もよい。本発明においてはトランス体(E体)の方が好
ましい。
【0027】前記一般式(I)で表される化合物には、
最低1個の不斉炭素原子が存在するため、少なくとも2
種類の光学異性体が存在するが、本発明はすべての光学
異性体およびそれらの光学異性体の混合物を包含するも
のである。
【0028】本発明の医薬品組成物を実際の治療に用い
る場合、経口的に投与してもよいが、点眼剤、眼軟膏剤
等による局所投与が好ましい。
【0029】点眼剤は、例えば、前記一般式(I)で表
される化合物またはその薬理学的に許容される塩を適量
の滅菌精製水に適宜界面活性剤を添加した後、加熱溶解
し、次いで必要に応じ、溶解補助剤、保存剤、安定化
剤、緩衝剤、等張化剤、酸化防止剤、粘稠化剤などの慣
用の医薬品添加物を適宜加えることにより製造すること
ができる。
【0030】眼軟膏剤は、例えば、一般的に眼軟膏剤に
用いられる基剤を用いて適宜調製することができる。ま
た、可逆性熱ゲル化水性医薬品として使用することもで
きる。
【0031】本発明の医薬品組成物を実際の治療に用い
る場合、その有効成分である前記一般式(I)で表され
る化合物またはその薬理学的に許容される塩の投与量は
患者の年齢、疾患および治療の程度等により適宜決定さ
れ、治癒効果が発揮できる適当な濃度に設定すればよい
が、例えば、点眼の場合、好ましくは0.001〜2重
量%に調製した点眼剤を、1日1〜数回、1回当たり1
〜数滴点眼する。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の内容を以下の参考例およ
び実施例でさらに詳細に説明するが、本発明はその内容
に限定されるものではない。
【0033】
【実施例】参考例1 (E)− 3,4,5−トリメトキシケイ皮酸クロリド 3,4,5−トリメトキシケイ皮酸(10.0g)及び
塩化チオニル(6.1ml)のトルエン(100ml)
溶液にN,N−ジメチルホルムアミド(0.1ml)を
加え、80℃で3時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮
し、残渣にヘキサンを加えた後、不溶物をろ取し、
(E)−3,4,5−トリメトキシケイ皮酸クロリド
(10.3g)を得た。
【0034】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:3.911(s,3H),3.917(s,
3H),3.918(s,3H),6.55(d,J=
15.4Hz,1H),6.80(s,2H),7.7
6(d,J=15.4Hz,1H)
【0035】参考例2 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸 キナルジン酸(200mg)及び5%白金炭素粉末(1
0mg)にメタノール(3ml)を加え、水素雰囲気下
室温常圧で5時間撹拌した。不溶物をろ去後、ろ液を減
圧濃縮し、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2
−カルボン酸(205mg)を得た。
【0036】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:2.1−2.3(m,2H),2.65−
2.9(m,2H),4.12(dd,J=7.0,
4.6Hz,1H),6.63(d,J=8.0Hz,
1H),6.71(td,J=7.4,1.1Hz,1
H),6.9−7.1(m,2H)
【0037】参考例3 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸メチル塩酸塩 1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸(2.01g)のメタノール(20ml)溶液に塩化
チオニル(4.1ml)を加え、80℃で90分間加熱
撹拌した。反応液を減圧濃縮し、1,2,3,4−テト
ラヒドロキノリン−2−カルボン酸メチル塩酸塩(2.
40g)を得た。
【0038】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:1.9−2.8(m,4H),3.67
(s,3H),4.12(t,J=5.2Hz,1
H),6.55(td,J=7.3,1.1Hz,1
H),6.65(dd,J=8.0,0.9Hz,1
H),6.8−7.0(m,2H)
【0039】参考例4 デカヒドロキノリン−2−カルボン酸酢酸塩 キナルジン酸(1.0g)及び5%白金炭素粉末(38
0mg)に酢酸(10ml)を加え、水素雰囲気下室温
常圧で2日間撹拌した。不溶物をろ去後、ろ液を減圧濃
縮し、デカヒドロキノリン−2−カルボン酸酢酸塩
(1.05g)を得た。
【0040】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:0.9−2.8(m,13H),3.4−
3.7(m,2H)
【0041】参考例5 デカヒドロキノリン−2−カルボン酸メチル塩酸塩 デカヒドロキノリン−2−カルボン酸酢酸塩(1.3
g)に飽和塩化水素ガスメタノール(10ml)溶液を
加え、18時間加熱還流した。反応液を減圧濃縮し、デ
カヒドロキノリン−2−カルボン酸メチル塩酸塩(1.
32g)を得た。
【0042】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:0.9−2.8(m,14H),3.77
(s,3H),4.0−4.2(m,1H)
【0043】実施例1 (E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カ
ルボン酸メチル(化合物1) (E)−3,4,5−トリメトキシケイ皮酸クロリド
(258mg)及び1,2,3,4−テトラヒドロキノ
リン−2−カルボン酸メチル塩酸塩(229mg)にピ
リジン(3ml)を加え、125℃で3時間加熱撹拌し
た。反応液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチルに溶解した
後、2規定塩酸、重曹水及び水で洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去
し、(E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモ
イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−
カルボン酸メチル(289mg)を得た。
【0044】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:2.5−2.85(m,4H),3.73
(s,3H),3.84(s,6H),3.86(s,
3H),5.15(t,J=8.5Hz,1H),6.
6−6.8(m,4H),7.1−7.3(m,3
H),7.67(d,J=15.4Hz,1H)
【0045】実施例2 実施例1と同様にして、以下の化合物を得た。
【0046】(E)−1−(3,4,5−トリメトキシ
シンナモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリ
ン−2,3−ジカルボン酸ジメチル(化合物2)
【0047】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:3.1−3.4(m,3H),3.59
(s,3H),3.76(s,3H),3.85(s,
6H),3.87(s,3H),6.21(d,J=
4.5Hz,1H),6.68(s,2H),6.78
(d,J=15.4Hz,1H),7.1−7.3
(m,4H),7.73(d,J=15.4Hz,1
H)
【0048】(E)−1−(3,4−ジメトキシシンナ
モイル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−
2,3−ジカルボン酸ジメチル(化合物3)
【0049】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:3.05−3.4(m,3H),3.59
(s,3H),3.76(s,3H),3.86(s,
3H),3.90(s,3H),6.22(d,J=
4.6Hz,1H),6.76(d,J=15.4H
z,1H),6.85(d,J=8.4Hz,1H),
6.95(d,J=2.0Hz,1H),7.0−7.
3(m,5H),7.76(d,J=15.4Hz,1
H)
【0050】実施例3 (E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カ
ルボン酸(化合物4) 1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイル)−1,
2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン酸メ
チル(247mg)のメタノール(3ml)溶液に2規
定水酸化ナトリウム水溶液(0.9ml)を加え室温で
2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に2規定塩
酸(0.9ml)を加え、析出結晶をろ取した後、水及
びジエチルエーテルで洗浄し、(E)−1−(3,4,
5−トリメトキシシンナモイル)−1,2,3,4−テ
トラヒドロキノリン−2−カルボン酸(148mg)を
得た。
【0051】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:2.4−2.85(m,4H),3.67
(s,3H),3.75(s,6H),4.8−5.0
(m,1H),6.7−7.3(m,7H),7.53
(d,J=15.6Hz,1H),12.4−12.8
(br,1H)
【0052】実施例4 実施例3と同様にして、以下の化合物を得た。 (E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイ
ル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,3
−ジカルボン酸(化合物5)
【0053】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:2.6−3.1(m,3H),3.67
(s,3H),3.75(s,6H),5.4−5.6
5(m,1H),6.7−7.45(m,7H),7.
55(d,J=15.6Hz,1H),12.8−1
3.1(br,2H)
【0054】(E)−1−(3,4−ジメトキシシンナ
モイル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−
2,3−ジカルボン酸(化合物6)
【0055】H−NMR(400MHz,DMSO−
) δppm:2.6−3.1(m,3H),3.73
(s,3H),3.77(s,3H),5.52(d,
J=6.5Hz,1H),6.6−7.4(m,8
H),7.57(d,J=15.5Hz,1H),1
2.7−13.2(br,2H)
【0056】実施例5 (E)−1−(3,4−ジメトキシシンナモイル)−
1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−カルボン
酸(化合物7) (E)−3,4−ジメトキシケイ皮酸クロリド(234
mg)及び1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2
−カルボン酸(183mg)にピリジン(5ml)を加
え、125℃で3時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮
し、残渣を酢酸エチルに溶解した後、2規定塩酸及び水
で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、
溶媒を減圧下に留去した後、残渣を薄層クロマトグラフ
ィーで精製し、(E)−1−(3,4−ジメトキシシン
ナモイル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−
2−カルボン酸(105mg)を得た。
【0057】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:2.0−2.9(m,4H),3.84
(s,3H),3.90(s,3H),5.0−5.2
(m,1H),6.54(d,J=15.4Hz,1
H),6.83(d,J=8.4Hz,1H),6.8
9(d,J=1.8Hz,1H),7.0−7.3
(m,5H),7.78(d,J=15.4Hz,1
H)
【0058】実施例6 (E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイ
ル)デカヒドロキノリン−2−カルボン酸メチル(化合
物8) (E)−3,4,5−トリメトキシケイ皮酸クロリド
(500mg)及びデカヒドロキノリン−2−カルボン
酸メチル塩酸塩(451mg)にピリジン(5ml)を
加え、125℃で5時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃
縮し、残渣を酢酸エチルに溶解し、2規定塩酸、重曹水
及び水で洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、溶媒を減圧下に留去し、(E)−1−(3,
4,5−トリメトキシシンナモイル)デカヒドロキノリ
ン−2−カルボン酸メチル(420mg)を得た。
【0059】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:1.2−2.6(m,13H),3.71
(s,3H),3.88(s,3H),3.91(s,
6H),3.95−4.1(m,1H),5.49
(d,J=5.6Hz,1H),6.6−6.85
(m,3H),7.66(d,J=15.3Πz,1
H)
【0060】実施例7 (E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイ
ル)デカヒドロキノリン−2−カルボン酸(化合物9) (E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモイ
ル)デカヒドロキノリン−2−カルボン酸メチル(35
6mg)のメタノール(4ml)溶液に2規定水酸化ナ
トリウム水溶液(3.3ml)を加え、室温で18時間
撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣に2規定塩酸
(3.3ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減
圧下に濃縮し、(E)−1−(3,4,5−トリメトキ
シシンナモイル)デカヒドロキノリン−2−カルボン酸
(282mg)を得た。
【0061】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:1.1−2.5(m,13H),3.90
(s,3H),3.92(s,6H),4.0−4.1
5(m,1H),4.95(d,J=5.5Hz,1
H),6.78(s,2H),6.82(d,J=1
5.2Hz,1H),7.77(d,J=15.2H
z,1H)
【0062】実施例8 (E)−1−(3,4−ジメトキシシンナモイル)デカ
ヒドロキノリン−2−カルボン酸(化合物10) (E)−3,4−ジメトキシケイ皮酸クロリド(125
mg)およびデカヒドロキノリン−2−カルボン酸(1
00mg)にピリジン(1ml)を加え、125℃で2
時間加熱撹拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エ
チルに溶解した後、2規定塩酸及び水で洗浄した。有機
層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留
去した後、残渣を薄層クロマトグラフィーで精製し、
(E)−1−(3,4−ジメトキシシンナモイル)デカ
ヒドロキノリン−2−カルボン酸(10mg)を得た。
【0063】H−NMR(400MHz,CDC
) δppm:1.2−2.8(m,13H),3.8−
4.0(m,7H),4.53(t,J=5.1Hz,
1H),6.71(d,J=15.2Hz,1H),
6.86(d,J=8.3Hz,1H),7.02
(d,J=1.6Hz,1H),7.1−7.3(m,
1H),7.72(d,J=15.2Hz,1H)
【0064】実施例9 翼状片組織由来細胞の増殖阻害作用確認試験 翼状片組織由来細胞の培養 ヒト翼状片組織を細切し培養皿に付着させ、10%のウ
シ胎児血清(FBS)含有Dulbecco’s mo
dified Eagle’s Medium(DME
M)中、5%炭酸ガス−95%気相下、37℃で培養し
た。組織から細胞が遊走・増殖した時点で培養液を除
き、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS(−))を静か
に加えて細胞を洗浄した。次にそのPBS(−)を除
き、0.02%のEDTAを含有した0.25%トリプ
シン溶液を適宜加えて、位相差顕微鏡にて細胞の状態を
観察した。細胞が円球化しつつある状態で、10%FB
S含有DMEMをトリプシン溶液に等量加え、トリプシ
ンの作用を止めた。先の細いパスツールピペットにてピ
ペッティングを行い、細胞を培養プレートより剥がし
た。細胞浮遊液をスピッツ管に移し、培地を加えてパス
ツールピペットにて激しく20回程ピペッティングを行
い、100〜110Gで1分間遠心した。上清を捨て、
新しい培地を加え、パスツールピペットにてピペッティ
ングを行い、翼状片組織由来細胞浮遊液を作製した。さ
らに、10%FBS含有DMEM中で前記と同様に継代
培養して細胞浮遊液を調製し実験に供した。
【0065】供試薬物の調製 供試薬物はすべてジメチルスルホキシド(DMSO)に
溶解し、最終濃度が所定濃度になるように培地で希釈し
て調製した。DMSOの最終濃度は0.5%とした。
【0066】実験操作 96穴プレート(Toyobo Engineerin
g Co.,Ltd.製)に各穴細胞浮遊液200μl
を添加し、37℃、5%炭酸ガス−95%気相下で培養
した。培養1日後に培養液を各種濃度の供試薬物を含有
する培地200μlに交換して培養した。さらに3日間
培養後、細胞増殖測定用試薬Alamar Blueを
各穴20μl添加して更に4時間培養し、イムノリーダ
ーにて620nmおよび540nmの吸光度を測定し細
胞数を算出した。尚、供試薬物の増殖抑制活性は無処置
群に対し、50%阻害を示す濃度(IC50)で表し
た。
【0067】結果 以下の表1に示されるように、前記一般式(I)で表さ
れる化合物は翼状片組織由来細胞の増殖を顕著に抑制し
た。
【0068】
【表1】
【0069】実施例10 急性毒性試験 雄性ICR系マウスを1群4〜5匹として4時間絶食
後、5%エタノール−10%アラビアゴム水溶液に懸濁
した(E)−1−(3,4,5−トリメトキシシンナモ
イル)−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2−
カルボン酸を300または1000mg/kgの用量で
経口投与した。その結果、投与24時間後、全投与群に
おいて死亡例は認められなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布袋 之彦 長野県南安曇郡穂高町大字有明2105−387 コーポ山地205号

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 (式中のRは水素原子、ハロゲン原子、水酸基、低級
    アルキル基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアルコ
    キシ基、アラルキルオキシ基、低級アシル基、モノまた
    はジ低級アルキル置換アミノ基または低級アルコキシカ
    ルボニル基であり、RおよびRは同じでも異なって
    いてもよく、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、シクロアルキルアルコキシ基ま
    たはアラルキルオキシ基であり、R、RおよびR
    は同じでも異なっていてもよく、水素原子、水酸基、低
    級アルキル基、低級アルコキシ基、カルボキシル基また
    は低級アルコキシカルボニル基であり、Rは水素原子ま
    たは低級アルキル基であり、環Aはベンゼン環またはシ
    クロヘキサン環を表す)で表されるテトラ又はデカヒド
    ロキノリンカルボン酸誘導体またはそれらの薬理学的に
    許容される塩を有効成分として含有することを特徴とす
    る翼状片の進行および術後の再発抑制剤。
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