JPH11267377A - 往復式電気かみそり - Google Patents

往復式電気かみそり

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JPH11267377A
JPH11267377A JP7865598A JP7865598A JPH11267377A JP H11267377 A JPH11267377 A JP H11267377A JP 7865598 A JP7865598 A JP 7865598A JP 7865598 A JP7865598 A JP 7865598A JP H11267377 A JPH11267377 A JP H11267377A
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JP
Japan
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blade
slit
cutting edge
beard
downward
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JP7865598A
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English (en)
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Masaaki Sato
正顕 佐藤
Takeshi Shiba
武志 柴
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 髭の導入性能に優れ、しかも肌への刺激の少
ない往復式電気かみそりを提供する。 【解決手段】 スリット刃1とネット刃11とを備えた
往復式電気かみそりにおいて、スリット外刃2の刃先5
をスリット外刃2の側壁4よりも外側方Cに略三角形状
に突出させる。略三角形状に突出した刃先5の突出頂部
5aを凸曲面6で形成する。刃先5の突出頂部5a付近
に刃先5の突出方向とは略逆方向Dに凹んだ髭起こし用
の下向き凹部7を形成する。下向き凹部7はどの位置に
おいても垂直面を含む下向きの面となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、往復式電気かみ
そりに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、多ヘッド化による剃りスピードの
向上と、仕上げ後の髭の短さとの両立を目的として、粗
剃り刃とネット刃とを組み合わせたものが提案されてお
り、その代表例としては、中央にスリット状の刃、その
両外側にネット状の刃を配置したものが挙げられる。
【0003】その場合には、スリット刃が長い髭やくせ
髭を導入して短くカットし、ネット刃でその短くなった
髭をさらに短く仕上げるというものである。しかしなが
ら、スリット刃は元々、髭の導入は優れているが、あご
下等の寝た髭では髭がスリット刃の桟に当たり、その上
を通過してしまい、導入できないという問題がある。
【0004】そこで、従来例として、例えばUS2,2
15,099では、髭の導入性能を上げるために、スリ
ット外刃の両側壁の上壁近傍に凹部を設けた例が提案さ
れている。しかしこの例では、刃ヘッドがスリット刃の
みの構成であり、髭を剃る際に刃先を積極的に肌に当て
ていくため肌当たりが悪く、しかも、凹部が鋭利な形状
であり、肌を剃って刺激したり、毛引きが発生してしま
う。また、このスリット刃を2つのネット刃間に配置し
た場合を想定すると、髭が凹部に取り込まれ、整毛され
るが、凹部の下側の面が上向き(髭を起こすのを防ぐ方
向)に向いているため、取り込んだ状態から髭を起こし
てしまい、髭をすくうことができず、最終的にスリット
刃に導入されずに下に潜ってしまうという問題がある。
この場合の髭の整毛のメカニズムを図13に示す。図1
3(a)の11はネット刃、矢印Aは肌Eの進行方向を
示している。図13(a)に示すように、先ず寝た髭H
がスリット刃1の刃先5′に当たって凹部92に取り込
まれ、同(b)に示すように髭Hの根元が刃先5′に近
づくにつれて徐々に起こされるが、凹部90の下側の面
9aが髭Hを起こすのを防ぐ方向(上向き)に向いてい
るため髭Hがすくわれず、同(c)の矢印ハで示すよう
に、髭Hの剛性により下に潜ってしまうという問題があ
る。
【0005】また他の従来例として、スリット外刃の刃
先を側壁よりも突出させ、髭のすくい機能を持たせたも
のがあるが、この場合の髭の導入は、刃先が髭に当たっ
た後に髭が起こされ、スリット刃を構成する桟と桟との
間に取り込まれて(刃先にすくわれて)なされる。しか
し、刃先の形状が円弧状であるため、刃先の突出頂上付
近で当たった髭の状態は非常に不安定になり、髭が確実
にすくわれて導入される訳ではなく、導入されずに下に
潜ってしまう場合もある。この場合の髭の整毛のメカニ
ズムを図14に示す。図14(a)の11はネット刃、
矢印Aは肌Eの進行方向を示している。図14(a)に
示すように、先ず寝た髭Hがスリット刃1の刃先5″に
当たり、同(b)に示すように髭Hの根元が刃先5″に
近づくにつれて徐々に起こされるが、刃先5″との接触
位置での髭Hの状態は非常に不安定であるため、同
(c)の矢印ホに示すように、すくわれて導入される場
合もあるが、刃先5″と肌Eとの接触状態の微妙な変化
や髭Hの剛性の影響により、同(c)の矢印ニに示すよ
うに、導入されずに下に潜ってしまう場合もあり、導入
の確実性に欠けるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来例
に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、髭
の導入性能に優れ、且つ、肌への刺激の少ない往復式電
気かみそりを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、スリット外刃2とこのスリット外刃2の
内面に摺接して往復移動するスリット内刃3とを備えた
スリット刃1と、スリット刃1の両外側に配置され、ネ
ット状の外刃12とこの外刃12の内面に摺接して往復
移動する内刃13とを備えたネット刃11とを備えた往
復式電気かみそりにおいて、スリット外刃2の刃先5を
スリット外刃2の側壁4よりも外側方Cに略三角形状に
突出させ、この略三角形状に突出した刃先5の突出頂部
5aを凸曲面6で形成すると共に、刃先5の突出頂部5
a付近に刃先5の突出方向とは略逆方向Dに凹んだ下向
き凹部7を形成し、この下向き凹部7はどの位置におい
ても垂直面を含む下向きの面となっていることを特徴と
しており、このように構成することで、刃先5に当たっ
た髭は下向き凹部7に取り込まれる。この下向き凹部7
は、どの位置においても垂直面を含む下向きの面となっ
ているので、下向き凹部7から容易に抜け出して起こさ
れる。従って、下向き凹部に取り込んだ髭を確実に整
毛、導入することができ、効率良く髭を剃り上げること
ができる。しかも、刃先5の突出頂部5aは凸曲面6と
なっているので、髭が下向き凹部7から抜け出す際に毛
引きが発生せず、肌への刺激を少なくすることができ
る。
【0008】また、上記下向き凹部7が刃先5の板厚G
を小さくする薄肉部8により形成されているのが好まし
く、この場合、薄肉部8を設けるだけで、下向き凹部7
を簡単に形成できると同時に、刃先5の加工も容易とな
る。また、上記下向き凹部7が形成されている刃先部分
の板厚G′を略一定とするのが好ましく、この場合、刃
先5の強度を最大限に確保することができる。
【0009】また、上記薄肉部8を複数個配置するのが
好ましく、この場合、髭をすくうチャンスを増やすこと
ができる。また、上記薄肉部8を設ける部位を刃先5の
側縁部5bのみとするのが好ましく、この場合、刃先5
の強度をより確保できるようになる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の一例を
説明する。この往復式電気かみそりは、図2に示すよう
に、本体9の上端に3個の刃ヘッド10が配設されたも
ので、これら3個の刃ヘッド10は、リニアモータ14
によって同時駆動されるものである。
【0011】刃ヘッド10について図1〜図7に基づい
て詳述する。刃ヘッド10は、図1に示すように、スリ
ット外刃2とこのスリット外刃2の内面に摺接して往復
移動する櫛刃状のスリット内刃3とを備えた1個の粗剃
り用のスリット刃1と、スリット刃1の両外側に配置さ
れ、ネット状の外刃12とこの外刃12の内面に摺接し
て往復移動する内刃13とを備えた2個のネット刃11
とで構成されている。これらスリット刃1及びネット刃
11はそれぞれ上下にフロート可能となっており、ま
た、摺動動作を行うリニアモータ14によって、各刃の
外刃2,12に対応する内刃3,13が各々往復駆動さ
れるようになっている。
【0012】図4は刃ヘッド10の構成を示している。
ネット刃カセット20は、外刃枠21にフォイル状の外
刃12を取付けると共に、外刃枠21はフロート支持枠
22に下側から取付けられ、係合穴92と係合片91と
の係合により組立てられる。さらにフロート支持枠22
と外刃枠21との間には、肌を伸ばして髭を起こすため
の薄肉弾性リブ23を備えた肌伸ばし部材24が配置さ
れ、この肌伸ばし部材24はフロート支持枠22の内面
に設けた突起25に取付けられて組立てられる。フロー
ト支持枠22の両端の外壁26と内壁27とは、図6に
示すように、係合片28によってつながっており、また
外壁26と内壁27の対向面には突部29がそれぞれ突
設されている。係合片28の上方には後述する保持部材
50のフック51が係合する縦長孔30が設けられてい
る。
【0013】図5はスリット刃カセット31の構成を示
している。スリット外刃2の両端に支持体32がそれぞ
れ配置され、支持体32に設けたヒートシールボス33
にスリット外刃2の係合部34を取付けた状態で、スリ
ット外刃2に対して支持体32がそれぞれヒートシール
固定されている。両支持体32の内面側にはバネ受け3
5をそれぞれ備えており、外面側にはカバー片36をそ
れぞれ備えており、カバー片36の内面にはそれぞれ縦
リブ37が形成されている。さらに支持体32の下端に
は下方に突出する係止部38、バネ止め39、突起受け
面40がそれぞれ設けられている。スリット内刃3は、
その両側部をスリット継手41の突壁42に挟まれた状
態で、スリット継手41の溝部中央の取付穴43とスリ
ット継手41上面の突起部44、ヒートシールボス45
とを嵌合させて、ヒートシールボス45をヒートシール
することにより、スリット内刃3がスリット継手41に
ヒートシール固定されている。スリット継手41の下端
にはバネ受け部46が設けられ、押上げバネ47の上端
をバネ受け部46に係合させ、押上げバネ47の下端を
前記スリット外刃2の支持体32のバネ受け35に係合
させることにより、スリット内刃3がスリット外刃2の
内面に摺接して、両刃の摺動面において良好な切れ味が
確保されるようになっている。
【0014】上記ネット刃カセット20とスリット刃カ
セット31とは、図4に示す矩形状の保持部材50と図
6に示す矩形状の外刃フレーム60とを介して、リニア
モータ14を内蔵する本体9に装着される。保持部材5
0は、図4に示すように、両側片の上縁からそれぞれ複
数のフロートバネ片52を上方に向けて一体に突出させ
てある。また、保持部材50の長手方向の両端壁53の
幅方向中央の外面上部には縦溝54が形成され、外面下
部にはフック55を備えた押釦部56が設けられてい
る。さらに、両端壁53の幅方向中央の内面には縦溝5
7を備えたフック片59が設けられていると共に、フッ
ク片59の下方にバネ受け片58が設けられている。そ
して、スリット刃カセット31の支持体32の係止部3
8を保持部材50のフック59に係合させることで、ス
リット刃カセット31は保持部材50に対して抜け止め
されると共に、支持体32のバネ止め39と保持部材5
0のバネ受け片58との間に配置されたフロートバネ4
9によって、スリット刃カセット31は上方にバネ付勢
されて上下にフロート可能となっている。このとき、支
持体32の係止部38が保持部材50内面の縦溝57内
をスライドし、且つ、支持体32の外側に位置するカバ
ー片36の内面に設けられた縦リブ37が保持部材50
外面の縦溝54内をスライドすることで、スリット刃カ
セット31は保持部材50に対して上下にそれぞれガイ
ドされる。これにより、保持部材50の幅方向中央部に
スリット刃カセット31を上下動自在に保持できるよう
になっている。
【0015】さらに、保持部材50の両端壁53の幅方
向両端側には、図6に示すように、上方に開口したスリ
ット孔48がそれぞれ形成されており、各スリット孔4
8内の両側壁のうちの一方の側壁上部にフック51が突
設されている。そして、ネット刃カセット20のフロー
ト支持枠22と外刃枠21とを一体化したものを、保持
部材50の幅方向両端側にそれぞれ被せる。このとき、
フロート支持枠22に設けた係合片28を保持部材50
のスリット孔48内に係合させると、保持部材50のフ
ック51が係合片28の上方の縦長孔30内に嵌まり込
み、フロート支持枠22の突部29が保持部材50のス
リット孔48周辺のガイド片61の両面に接することに
よって、保持部材50のフック51にてフロート支持枠
22が抜け止めされ、保持部材50の幅方向両端部にお
いて、一対のネット刃カセット20を上下動自在に保持
できるようになっている。このとき、保持部材50のフ
ロートバネ片52が外刃枠21の突出部21aの下面に
接することから、ネット刃カセット20は上方にバネ付
勢されて、上下にフロート可能となっており、さらに、
ネット刃カセット20の上下動は、保持部材50のスリ
ット孔48とフロート支持枠22の係合片28との摺
動、及び、フロート支持枠22の突部29と保持部材5
0のガイド片61との摺動によってそれぞれガイドされ
るようになっている。
【0016】ここで、保持部材50内ではスリット刃1
とネット刃11は各々単独で上下にフロートするが、ネ
ット刃11がフロートする際に、図4に示す外刃枠21
の側面に設けられた突起62の下面がスリット刃カセッ
ト31の支持体32に設けた前記突起受け面40(図
5)に連結されるように組立てることによって、ネット
刃11の上下のフロートに連動してスリット刃1も上下
にフロートできるようになっている。
【0017】また、保持部材50は、図6に示す押釦部
56の内側に設けたフック55を外刃フレーム60の長
手方向両端部の溝65内に設けられた凸部66に着脱自
在に係止させることで、押釦部56を外刃フレーム60
の両端外面側に位置させた状態で外刃フレーム60に装
着できるようになっている。一方、ネット刃カセット2
0における内刃13は、図7に示すように、本体9の上
端から突出する一対の駆動子70の上端に内刃押上げバ
ネ72により上方へバネ付勢された状態で取付けられ
る。ネット刃カセット20を保持部材50及び外刃フレ
ーム60を介して本体9に取付けた時、内刃13は外刃
12の内面に接するものであり、また本体9が内蔵する
リニアモータ14の往復振動が駆動子70を介して内刃
13に伝えられる。一方、スリット刃カセット31が内
蔵するスリット内刃3は、駆動子70に付設されたスリ
ット駆動子71とスリット継手41(図5)とが連結さ
れることで、スリット内刃3にもリニアモータ14の動
きが伝達されるようになっている。図7中の73はバネ
止めである。
【0018】次に、スリット外刃2について詳述する。
図3に示すように、スリット外刃2は1枚の板を曲げて
構成されており、多数の桟80が両側壁4,4間に架設
されている。各桟80は上面中央に2つの90°曲げに
より構成される凹部81をそれぞれ有している。また各
桟80の上面は、両側のネット刃11の頂上を結んだラ
インと略平行な平面部15となっており、この平面部1
5の内側にスリット内刃3(図1)を摺動させてある。
また各桟80の両端部にそれぞれ形成される刃先5は、
平面部15よりも低い位置で両側壁4よりも外側方に向
かってそれぞれ略三角形状に突出している。各刃先5は
桟80を約120°でR曲げして構成されている。この
ように120°曲げされた刃先5の上面には、それぞ
れ、テーパー面16が形成されている。このテーパー面
16は平面部15に連なり、刃先5の突出頂部5aに近
づく程平面部15よりも低くなる方向に下り傾斜してい
る。このテーパー面16は突出頂部5aよりも約0.5
mmの内側の位置から刃先5に向かって形成されてお
り、その傾斜角度は、約12°に設定されている。もち
ろん12°に限定されるものではない。このテーパー面
16は、両側の2つのネット刃11間の肌とスリット外
刃の平面部とを安定した状態で接触させる機能と、刃先
5と肌との接触を回避し且つ刃先5での髭の導入が確実
になされるように肌に的確に密着して、肌当たりを悪く
することなく髭の導入性能を向上させる機能とを兼ね備
えている。つまり、刃先5は、髭を導入するためのもの
であり、髭のカットはスリット内刃3が摺動する平面部
15において行われるものである。
【0019】さらに、図3に示す実施形態では、桟80
の幅寸法を刃先5に向かってテーパー状に減少させてあ
る。例えば突出頂部5aよりも約0.5mmの内側の位
置から刃先5に向かって桟幅Lをテーパー状に減少させ
てあり、テーパー面16の先端における桟幅L1 を元の
桟幅Lの約2/3としている。これにより、例えば刃先
5での開口率が約15%上がり、髭がより導入され易く
なっている。
【0020】また、刃先5は、図9に示すように、外側
方Cに向かって緩やかに湾曲した凸曲面6で形成されて
いると共に、この刃先5の突出頂部5aよりも下面側に
は、刃先5の突出方向とは略逆方向Dに凹んだ髭起こし
用の下向き凹部7が形成されている。本実施形態では、
下向き凹部7は桟80の板厚Gが小さくなった薄肉部8
により形成されている。この薄肉部8の上端は刃先5の
突出頂部5a近傍に位置し、薄肉部8の下端は突出頂部
5aよりも下に位置しており、さらに薄肉部8はどの位
置においても下向きの面となっている。
【0021】しかして、スリット外刃2の刃先5の突出
頂部5a付近に薄肉部8により構成された下向き凹部7
を設けてあり、しかもこの下向き凹部7はどの位置にお
いても下向きの面となっているので、刃先5付近に当た
るあご下等の寝た髭を下向き凹部7により起こして、ス
リット刃1に確実に導入させることができるようにな
り、長い髭やくせ髭、あご下等の寝た髭を効率良く剃り
上げることができ、剃り性能を向上させることができ
る。
【0022】図8に本発明の整毛のメカニズムを示す。
図8(a)の矢印Aは肌Eの進行方向を示している。図
8(a)に示すように、先ず寝た髭Hが刃先5に当たっ
て下向き凹部7に取り込まれ、同(b)の矢印ロに示す
ように髭Hの根元が刃先5に近づくにつれて徐々に起こ
される。このとき図9の矢印イで示すように、下向き凹
部7はどの位置においても下向きの面となっているた
め、つまり、上向きの面がないため、図8(c)に示す
ように、下向き凹部7に取り込まれた髭Hは下向き凹部
7から容易に抜け出して起こされ、寝た髭Hを確実に整
毛、導入することができるようになる。特に、導入が困
難であった横向きの髭(例えば交差角45°〜135
°)の導入に対して効果を発揮するものである。しか
も、図1のようにスリット外刃2の上面両端の刃先5に
それぞれ下向き凹部7が設けられているので、スリット
外刃2のどちらの方向から剃る場合でも、確実に整毛、
導入することができるようになる。しかも、刃先5の突
出頂部5aは凸曲面6となっているので、髭が下向き凹
部7から抜け出す際に毛引きが発生せず、肌への刺激を
少なくすることができる結果、肌当たりを良くしなが
ら、髭の導入性能を飛躍的に向上させることができ、髭
をより効率良く剃り上げることができる。そのうえ、刃
先5を加工する際には、刃先5を構成する桟80に薄肉
部8を設けるだけでよいので、刃先5の加工が容易とな
り、下向き凹部7を刃先5に簡単に形成することができ
るという利点もある。
【0023】また本実施形態では、2つのネット刃11
の間にスリット刃1を配置し、スリット外刃2の上面を
両側のネット刃11の頂上を結んだラインと略平行な平
面部15としたことにより、スリット外刃2上面と肌と
の接触状態が安定し、刃先での導入機能が効果的に働く
ようになる。また、刃先5の上面にはテーパー面16を
形成してあるので、図8のように、両側の2つのネット
刃11間の肌Eとスリット外刃2の平面部15とを安定
した状態で接触するようになり、しかも、テーパー面1
6によって刃先5と肌Eとの接触を回避でき且つ刃先5
での髭の導入が確実になされるように肌に的確に密着す
ることによって、肌当たりを悪くすることなく、髭の導
入性能をより向上させることができる。
【0024】また、図3に示す桟幅Lを刃先5に向かっ
てテーパー状に減少させてあるので、刃先5,5間の開
口率を上げることができ、導入性能をより向上させるこ
とができる。ところで、刃先5の桟幅L1 を細くする
と、桟80が肌にくい込んで肌当たりが悪くなることが
予想されるが、この刃先5の上面にはテーパー面16が
形成されており、刃先5が肌に当たるのを回避できる構
造となっているので、細い桟80が肌にくい込むことが
なく、これにより、肌当たりを悪くすることなく、刃先
5の高開口化を実現できる。そのうえ、桟80の上面中
央に凹部81が形成されているので、コンパクトな構成
で、髭の導入のチャンスを2倍にすることができるとい
う利点もある。
【0025】尚、図9に示す実施形態では、下向き凹部
7はどの位置においても下向きの面となっている場合を
説明したが、垂直面を含むようにしてもよく、少なくと
も上向きの面が存在しない形状であればよい。また、刃
先5の略三角形状の一例として、刃先5の突出頂部5a
よりも上面側と下面側との傾斜が異なる場合を例示した
が、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば上
面側と下面側との傾斜が略等しくなった嘴形状であって
もよいものである。
【0026】また、前記実施形態では、薄肉部8によっ
て下向き凹部7を形成したが、必ずしも薄肉部8に限ら
れるものではない。例えば図10に示すように、下向き
凹部7が形成されている刃先部分の板厚G′を略一定に
形成してもよい。図10の実施形態では、桟80が均等
な板厚G′でスリット外刃2の内側に向かって弧状に湾
曲しており、この弧状に湾曲した桟80の外面により、
どの位置においても垂直面を含む下向きの面となった下
向き凹部7が構成されている。このように桟80を同じ
板厚G′で湾曲させることによって、桟80の強度を最
大限に確保することができ、刃先5の強度向上を図るこ
とができる。
【0027】図11は薄肉部8を複数個配置した場合を
示している。この実施形態では、刃先5の突出頂部5a
よりも下側において、薄肉部8が3個連続して設けられ
ており、このように下向き凹部7を構成する薄肉部8を
複数設けることによって、髭をすくうチャンスを増やす
ことができ、より導入性能を上げることができる。もち
ろん、薄肉部8の数は、3個以下、或いは3個以上であ
ってもよい。
【0028】図12は薄肉部8を設ける部位を刃先5の
側縁部5bのみとした場合を示している。この実施形態
では、刃先5を構成する桟80の両側縁部5bに、それ
ぞれ薄肉部8が形成されており、この薄肉部8によって
下向き凹部7が形成されている。このように両側縁部5
bのみに薄肉部8を形成することによって、髭の導入性
能を上げることができると同時に、桟80の強度をより
確保することができる。尚、桟80の一方の側縁部5b
のみに薄肉部8を設けることも可能である。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のうち請求
項1記載の発明は、スリット外刃とこのスリット外刃の
内面に摺接して往復移動するスリット内刃とを備えたス
リット刃と、スリット刃の両外側に配置され、ネット状
の外刃とこの外刃の内面に摺接して往復移動する内刃と
を備えたネット刃とを備えた往復式電気かみそりにおい
て、スリット外刃の刃先をスリット外刃の側壁よりも外
側方に略三角形状に突出させ、この略三角形状に突出し
た刃先の突出頂部を凸曲面で形成すると共に、刃先の突
出頂部付近に刃先の突出方向とは略逆方向に凹んだ下向
き凹部を形成し、この下向き凹部はどの位置においても
垂直面を含む下向きの面となっているので、刃先に当た
った髭は下向き凹部に取り込まれる。この下向き凹部
は、どの位置においても垂直面を含む下向きの面となっ
ているので、下向き凹部に取り込まれた髭は下向き凹部
から容易に抜け出して起こされ、従って、下向き凹部に
取り込んだ髭を確実に整毛、導入することができるよう
になる。しかも、刃先の突出頂部を凸曲面で形成したこ
とにより、髭が下向き凹部から抜け出す際に毛引きが発
生せず、肌への刺激を少なくすることができる。この結
果、肌当たりを良くしながら、髭の導入性能を飛躍的に
向上させることができ、髭をより効率良く剃り上げるこ
とができるものである。
【0030】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の効果に加えて、下向き凹部が刃先の板厚を小さくする
薄肉部により形成されているから、薄肉部を設けるだけ
で、下向き凹部を簡単に形成できると同時に、刃先の加
工が容易となる。また請求項3記載の発明は、請求項1
記載の効果に加えて、下向き凹部が形成されている刃先
部分の板厚を略一定としたから、刃先の強度を最大限に
確保することができる。
【0031】また請求項4記載の発明は、請求項2記載
の効果に加えて、薄肉部を複数個配置したから、髭をす
くうチャンスを増やすことができ、より導入性能を上げ
ることができる。また請求項5記載の発明は、請求項2
記載の効果に加えて、薄肉部を設ける部位を刃先の側縁
部のみとしたから、刃先の強度をより確保できるもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す断面図である。
【図2】同上の往復式電気かみそりの刃ヘッド側の断面
図である。
【図3】同上のスリット外刃を説明する斜視図である。
【図4】同上の刃ヘッドの分解斜視図である。
【図5】同上のスリット刃カセットの分解斜視図であ
る。
【図6】同上のスリット刃カセットと保持部材と本体フ
レームとを説明する分解斜視図である。
【図7】同上の本体への刃ヘッドの取付け状態を説明す
る分解斜視図である。
【図8】(a)〜(c)は同上の髭の整毛のメカニズム
を説明する断面図である。
【図9】同上の下向き凹部の向きを説明する断面図であ
る。
【図10】他の実施形態を説明する断面図である。
【図11】更に他の実施形態を説明する断面図である。
【図12】更に他の実施形態を説明する斜視図である。
【図13】(a)〜(c)は従来例の髭の整毛のメカニ
ズムを説明する断面図である。
【図14】(a)〜(d)は他の従来例の髭の整毛のメ
カニズムを説明する断面図である。
【符号の説明】
1 スリット刃 2 スリット外刃 3 スリット内刃 4 側壁 5 刃先 5a 突出頂部 5b 側縁部 6 凸曲面 7 下向き凹部 8 薄肉部 11 ネット刃 12 外刃 13 内刃 C 外側方 D 逆方向 G,G′板厚

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリット外刃とこのスリット外刃の内面
    に摺接して往復移動するスリット内刃とを備えたスリッ
    ト刃と、スリット刃の両外側に配置され、ネット状の外
    刃とこの外刃の内面に摺接して往復移動する内刃とを備
    えたネット刃とを備えた往復式電気かみそりにおいて、
    スリット外刃の刃先をスリット外刃の側壁よりも外側方
    に略三角形状に突出させ、この略三角形状に突出した刃
    先の突出頂部を凸曲面で形成すると共に、刃先の突出頂
    部付近に刃先の突出方向とは略逆方向に凹んだ下向き凹
    部を形成し、この下向き凹部はどの位置においても垂直
    面を含む下向きの面となっていることを特徴とする往復
    式電気かみそり。
  2. 【請求項2】 下向き凹部が刃先の板厚を小さくする薄
    肉部により形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の往復式電気かみそり。
  3. 【請求項3】 下向き凹部が形成されている刃先部分の
    板厚を略一定としたことを特徴とする請求項1記載の往
    復式電気かみそり。
  4. 【請求項4】 薄肉部を複数個配置したことを特徴とす
    る請求項2記載の往復式電気かみそり。
  5. 【請求項5】 薄肉部を設ける部位を刃先の側縁部のみ
    としたことを特徴とする請求項2記載の往復式電気かみ
    そり。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006247146A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Kyushu Hitachi Maxell Ltd 電気かみそり

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