JP3754465B2 - 往復式電気かみそり - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、刃を摺接させて往復駆動することにより肌に追従して無駄毛を切断する往復式電気かみそりに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電気かみそりの一例としては特開平4−44793号公報に開示されるものがある。これは切刃ブロックaの切刃を外刃と外刃に摺接するロータリー内刃で構成し、ロータリー内刃の回転軸bを電気かみそり本体cに回転自在に装着して切刃ブロックaをスイング自在にしてある。ところが、かかる従来例ではスイングの中心が切刃の頂上より下にあるために、電気かみそり本体cを持って図40に示すように切刃を肌dに当接して無駄毛を切断するとき、電気かみそり本体cの矢印e方向の進行により肌dとの摩擦力(矢印f方向)による回転偶力で切刃の最も切れ味のよい頂上部gが進行方向と反対側にスイングして最適な頂上部gで肌dに接触せず、無駄毛の最適な切断ができないという問題があった。
【0003】
また他の従来例として特開昭62−227395号公報に示されるように2つの切刃hが連接されたシャーリングヘッドiを電気かみそり本体に配置し、2つの切刃hを結ぶ面の中点位置をスイング中心としてシャーリングヘッドiをスイング自在にし、肌dの傾斜面に追従するようにしたものがあり、また特開平5−253363号公報に示されるように上記前者の構造に加えて、肌dの上下動に追従するようにスイングの中心を受けて上下動自在にしたものもある。これらのものは肌dの傾斜面に対して切刃hの頂上部gが接触し、特に後者では肌dの上下動にも追従するが、図41に示すように肌dの凹凸jのある曲面に対しては最も切れ味のよい切刃hの頂上部gが接触しないという問題があった。特に肌dの小さな凹凸に頂上部gが追従しない。
【0004】
また他の従来例としてドイツ連邦共和国特許公報第4244164号、特開平4−58985号公報、特開平5−188号公報に示されるように複数の切刃部が上下にフロートし、切刃部の上下のフロートに対して各切刃部が独立または連動してスイングするようにしたものもあるが、これは切刃部のフロート量または押し付け力により切刃部のスイング角度が決定されるために肌の曲面に追従して最も切れ味のよい切刃部の頂上部が肌に接触しないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするところは肌に大小の凹凸があってもアールがあっても肌の外形曲面に最も切れ味のよい切刃の頂上部が追従し、無駄毛を早く短く切断できる往復式電気かみそりを提供するにあり、また他の目的とするところは肌の曲面への追従に対し、上下のフロートにより器具を上下させなくても凹凸に追従し、肌から離れずに剃り残したり、毛が長く切断されたりすることなく、早く短く切断できる往復式電気かみそりを提供するにあり、さらに他の目的とするところは器具の進行に対して肌の凹凸で引っ掛かりなどなく肌当たりよくスムーズに剃りあげることができる往復式電気かみそりを提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明往復式電気かみそりは、刃を摺接させて往復駆動することにより無駄毛を切断する往復式電気かみそりであって、切刃ブロックの切刃の頂上にスイング中心を設けると共にこのスイング中心を中心に切刃ブロックが刃を往復駆動する方向と直交する方向にスイング自在になるようにスイング中心をスイング基台に支持し、スイング中心を支持するスイング基台を上下にフロート自在にして成ることを特徴とする。
【0008】
【作用】
上記構成によれば、切刃ブロックが切刃の頂上を中心にスイングするために肌に凹凸やアールがあっても切刃の切れ味のよい頂上部を肌に確実に接触させて無駄毛を切断できて無駄毛を早く短く切断できる。また切刃ブロックが上下にフロートすることにより、器具を上下させなくても肌の凹凸や曲面に追従し、切刃が肌から離れることなく、無駄毛を早く切断できる。
【0009】
【実施例】
先ず図1乃至図7に示す第1の実施例から述べる。
電気かみそり本体1内にはモータ等の駆動源を内装してあり、電気かみそり本体1の上端には上フレーム2を装着してあり、上フレーム2に切刃ブロック3を配設してある。上フレーム2はフック9にて電気かみそり本体1に対して着脱自在に取り付けてある。電気かみそり本体1の側部には電源スイッチ4を設けてあり、電気かみそり本体1の上面には往復駆動される駆動子10を突出させてある。
【0010】
切刃ブロック3は本実施例の場合、短毛カット用の切刃ブロック3aであり、この切刃ブロック3aは外刃5、内刃6、外刃枠7、支持台8等で構成されている。外刃5は多数の刃孔を有し、蒲鉾状に曲げて外刃枠7に取り付けてあり、外刃5に対して内刃6が往復摺動することで外刃5の刃孔に導入される毛を切断するようになっている。この内刃6は内刃基台6aに多数の刃板6bを装着すると共に内刃基台6aの長手方向の中央から下方に一対の脚片6cを垂下してある。外刃枠7内に内刃6を内装した状態で外刃枠7の下端の開口を閉塞するように支持台8が配置され、支持台8の長手方向の両端に設けた突起11を外刃枠7の内面に係止して支持台8を着脱自在に取り付けてある。支持台8の中央には挿通孔12を穿孔してあり、内刃6の脚片6cを挿通孔12に挿通してある。内刃6の内刃基台6aと支持台8との間にはコイルバネのようなバネ13が介装され、内刃6が外刃5に密着するように弾発付勢してある。
【0011】
リンク継手14の上方に突出する突片14aは上記内刃6の脚片6c間に挿入してあり、脚片6cの軸孔6dと突片14aの軸孔14bに軸36を装着することによりリンク継手14を内刃6の摺動する方向と直交する方向に回動自在に連結してある。リンク継手14には一対のガイド片14cを間隔を隔てて設けてあり、一対のガイド片14c間に軸14dを架設してある。このリンク継手14のガイド片14c間に駆動子10が挿入してあり、駆動子10の係合溝10aにリンク継手14の軸14dが上下動自在に係合している。
【0012】
切刃ブロック3aの外刃枠7には内刃6の往復動方向の両端の位置でスイング軸15を外方に水平に突出するように突設してある。このスイング軸15は外刃5の頂上部16に対応する位置に設けてある。このスイング軸15はスイング基台17の上端部の軸孔17aに回転自在に挿通してあり、切刃ブロック3aがスイング軸15を中心に回動するようになっている。スイング基台17は上フレーム2に設けたガイド溝2aに沿って上下動自在に装着してあり、スイング基台17の下端には外方に突出する突起17bを設けてあり、この突起17bにてスイング基台17の上方への抜け止めをしてある。スイング基台17にはバネ収納凹所17cを設けてあり、このバネ収納凹所17cにコイルバネのようなバネ18を収納すると共にバネ18の下端をバネ受け孔2bに挿入してスイング基台17が上方に突出するように付勢してある。
【0013】
上記のように構成せる往復式電気かみそりは切刃ブロック3aが内刃6の摺動方向と直交する方向に頂上部16に対応する位置に位置するスイング軸15を中心にスイングすると共に切刃ブロック3aが上下に自在にフロートする(矢印アはスイングを示し、矢印イはフロートを示す。)。図7は肌20の無駄毛を切断している状態であり、肌20が凹凸を有する曲面であっても外刃5の頂上部16が肌20に確実に接触するようにスイングやフロートし、肌当たりよく、効率的に短く無駄毛が切断できる。
【0014】
次に図8乃至図12に示す第2の実施例について述べる。
本実施例の場合切刃ブロック3がトリマー用の切刃ブロック3bとなっている。この切刃ブロック3bはカバー21、板バネ22、可動刃23、固定刃24、支持基台25、トリマー駆動子26等で構成されている。支持基台25には整毛したり毛起こししたりする櫛状部25aを長手方向に有し、支持基台25の中央には貫通孔25bを有し、貫通孔25bの両側で支持基台25の上面には突起25cが設けてある。固定刃24は長手方向に櫛歯24aを有し、固定刃25の中央には貫通孔24bを有し、貫通孔24bの両側に取り付け孔24cを穿孔してある。支持基台25の上には固定刃24が載せられ、取り付け孔24cに突起25cを嵌合して固定することにより支持基台25に固定刃24が取り付けられている。可動刃23は長手方向に切刃23aを有し、中央に連結孔23bを有し、連結孔23bの両側にスライド孔23cを有している。固定刃24の上には可動刃23が長手方向にスライド自在に載置され、突起25cがスライド孔23cに遊嵌されている。
【0015】
この可動刃23の上に板バネ22を介してカバー21が被着され、カバー21を支持基台25に結合して一体化してある。トリマー駆動子26の上部には駆動軸26aを突設してあり、駆動軸26aを支持基台25の貫通孔25b及び固定刃24の貫通孔24bに長手方向にスライド自在に挿通し、駆動軸26aの上端を可動刃23の連結孔23bに嵌合して可動刃23に連結してあり、トリマー駆動子26を往復駆動することにより可動刃23を往復駆動できるようになっている。
【0016】
トリマー駆動子26の下部には一対の脚片26bを設けてあり、この脚片26b間にリンク継手14の上部を挿入してあり、脚片26bの軸孔26cとリンク継手14の軸孔14bに軸36を挿通することによりリンク継手14を可動刃23の摺動する方向と直交する方向に回動自在に連結してある。リンク継手14には一対のガイド片14cを間隔を隔てて設けてあり、一対のガイド片14c間に軸14dを架設してある。このリンク継手14のガイド片14c間に駆動子10が挿入してあり、駆動子10の係合溝10aにリンク継手14の軸14dが上下動自在に係合している。
【0017】
切刃ブロック3bのカバー21の長手方向の両端の位置で水平に突出するようにスイング軸15を突設してある。このスイング軸15は可動刃23の櫛歯23aと固定刃24の櫛歯24aが摺接する位置と対応する位置に設けてある。このスイング軸15はスイング基台17の上端部の軸孔17aに回転自在に挿通してあり、切刃ブロック3bがスイング軸15を中心に回動するようになっている。スイング基台17は第1の実施例と同じように上フレーム2に設けたガイド溝2aに沿って上下動自在に装着してあり、バネ18にてフロート自在になっている。
【0018】
上記のように構成せる往復式電気かみそりは切刃ブロック3bが可動刃23の摺動方向と直交する方向にスイング軸15を中心にスイングすると共に切刃ブロック3bが上下に自在にフロートする。図12は肌20の無駄毛を切断している状態であり、肌20が凹凸を有する曲面であっても可動刃23の櫛歯23aや固定刃24の櫛歯24aが肌20に確実に接触するようにスイングやフロートし、肌当たりよく、効率的に短く無駄毛が切断できる。
【0019】
次に図13乃至図18に示す第3の実施例について述べる。
本実施例の場合、切刃ブロック3はスリットカット用の切刃ブロック3cとなっている。この切刃ブロック3cは固定刃28、可動刃29、側部支持基台30、下部支持基台31、コイルバネのようなバネ32等で構成されている。固定刃28は断面略逆U字状に形成されており、上端に多数個のスリット孔28aを列設してあり、固定刃28の側部の上下に取り付け孔28b、28cを穿孔してある。可動刃29は上部に多数のスリット刃29aを列設してあり、可動刃29の中央から垂下した脚片29bの下端に軸孔29cを穿孔してある。この可動刃29は固定刃28内に挿入されスリット刃29aがスリット孔28a群の下面側に摺接させられる。側部支持基台30は固定刃28の側部開口に嵌め込まれ、取り付け孔28bに突起を嵌合することにより取り付けてある。下部支持基台31は固定刃28の下部開口に嵌め込まれ、突起31aを取り付け孔28cに嵌め込むことにより取り付けてある。固定刃28内の両側にはバネ32が内装され、このバネ32が可動刃29と下部支持基台31との間に介装され、バネ32にて可動刃29が上方に付勢されている。
【0020】
リンク継手14の上部には一対の突片14aを上方に突出するように突設してあり、一対の突片14a間に可動刃29の脚片29bを挿入してあり、脚片29bの軸孔29cと突片14aの軸孔14bに軸36を装着することによりリンク継手14を可動刃29の摺動する方向と直交する方向に回動自在に連結してある。また第1の実施例と同様にリンク継手14には一対のガイド片14cを間隔を隔てて設けてあり、一対のガイド片14c間に軸14dを架設してある。このリンク継手14のガイド片14c間に駆動子10が挿入してあり、駆動子10の係合溝10aにリンク継手14の軸14dが上下動自在に係合している。
【0021】
切刃ブロック3cの側部支持基台30には長手方向の両端の位置で水平に突出するようにスイング軸15を突設してある。このスイング軸15は固定刃28の頂上部16に対応する位置で設けてある。このスイング軸15はスイング基台17の上端部の軸孔17aに回転自在に挿通してあり、切刃ブロック3cがスイング軸15を中心に回動するようになっている。スイング基台17は第1の実施例と同じように上フレーム2に設けたガイド溝2aに沿って上下動自在に装着してあり、バネ18にてフロート自在になっている。
【0022】
上記のように構成せる往復式電気かみそりは切刃ブロック3cが可動刃29の摺動方向と直交する方向にスイング軸15を中心にスイングすると共に切刃ブロック3cが上下に自在にフロートする。図18は肌20の無駄毛を切断している状態であり、肌20が凹凸を有する曲面であっても固定刃28の頂上部16が肌20に確実に接触するようにスイングやフロートし、肌当たりよく、効率的に短く無駄毛が切断できる。
【0023】
次に図19乃至図24に示す第4の実施例を説明する。
本実施例は第1の実施例に示す切刃ブロック3aを2個並設したものである。切刃ブロック3aは第1の実施例と同じ構造に形成され、切刃ブロック3aの頂上部16に対応する位置に設けたスイング軸15を中心にスイング自在になっている。この各切刃ブロック3aのスイング軸15は夫々別々のスイング基台17にスイング自在に取り付けられ、各切刃ブロック3aは夫々独立してスイングすると共に上下にフロート自在になっている。電気かみそり本体1の上面には2個の切刃ブロック3aを駆動するために2個の駆動子10を突設してあり、各駆動子10が相反する方向に往復駆動されるようになっており、第1の実施例と同様に各駆動子10にリンク継手14を介して各切刃ブロック3aの内刃6を連結し、内刃6を相反する方向に往復駆動できるようになっている。
【0024】
上記のように構成せる往復式電気かみそりは2個の切刃ブロック3aが内刃6の摺動方向と直交する方向にスイング軸15を中心に夫々独立してスイングすると共に切刃ブロック3aが独立して上下に自在にフロートする。図24は肌20の無駄毛を切断している状態であり、肌20が凹凸を有する曲面であっても各切刃ブロック3aの頂上部16が肌20に確実に接触するようにスイングやフロートし、肌当たりよく、効率的に短く無駄毛が切断できる。
【0025】
次に図25乃至図29に示す第5の実施例を説明する。
本実施例は第1の実施例の切刃ブロック3aと第2の実施例の切刃ブロック3bとを2個並設したものである。切刃ブロック3aは頂上部16に対応する位置に設けたスイング軸15を中心にスイング自在になっており、切刃ブロック3bは頂上部16の櫛歯23a,24aに対応する位置に設けたスイング軸15を中心にスイング自在になっている。切刃ブロック3a,3bのスイング軸15は夫々別々のスイング基台17にスイング自在に取り付けられ、各切刃ブロック3a,3bは夫々独立してスイングすると共に上下にフロート自在になっている。電気かみそり本体1の上面には2個の切刃ブロック3a,3bを駆動するために2個の駆動子10を突設してあり、各駆動子10が相反する方向に往復駆動されるようになっており、上記実施例と同様に各駆動子10にリンク継手14を介して各切刃ブロック3a,3bの内刃6やトリマー駆動子26を連結し、内刃6やトリマー駆動子26を相反する方向に往復駆動できるようになっている。
【0026】
上記のように構成せる往復式電気かみそりは2個の切刃ブロック3a,3bが内刃6の摺動方向と直交する方向にスイング軸15を中心に夫々独立してスイングすると共に切刃ブロック3a,3bが独立して上下に自在にフロートする。図29は肌20の無駄毛を切断している状態であり、肌20が凹凸を有する曲面であっても各切刃ブロック3a,3bの頂上部16が肌20に確実に接触するようにスイングやフロートし、肌当たりよく、効率的に短く無駄毛が切断できる。またこの実施例の場合、トリマー用の切刃ブロック3bを毛ぞりの進行方向の前方に配設したので、切刃ブロック3bにて長毛を効率よく切断し、短毛カット用の切刃ブロック3aにて効率よく(速く)且つ短く切断できる。
【0027】
次に図30乃至図35に示す第6の実施例について説明する。
本実施例は第1の実施例の切刃ブロック3aと第3の実施例の切刃ブロック3cとを並設したものであり、2個の切刃ブロック3aの間に1個の切刃ブロック3cを配置してある。切刃ブロック3aや切刃ブロック3cは頂上部16に対応する位置に設けたスイング軸15を中心にスイング自在になっている。切刃ブロック3a,3cのスイング軸15は夫々別々のスイング基台17にスイング自在に取り付けられ、各切刃ブロック3a,3cは夫々独立してスイングすると共に上下にフロート自在になっている。電気かみそり本体1の上面には3個の切刃ブロック3a,3cを駆動するために3個の駆動子10を突設してあり、中央の駆動子10に対して両側の駆動子10が相反する方向に往復駆動されるようになっている。つまり、切刃ブロック3aを駆動する駆動子10と切刃ブロック3cを駆動する駆動子10とが相反する方向に往復駆動されるようになっている。上記実施例と同様に各駆動子10にリンク継手14を介して各切刃ブロック3a,3cの内刃6や可動刃29を連結し、内刃6や可動刃29を相反する方向に往復駆動できるようになっている。
【0028】
上記のように構成せる往復式電気かみそりは3個の切刃ブロック3a,3cが内刃6や可動刃29の摺動方向と直交する方向にスイング軸15を中心に夫々独立してスイングすると共に切刃ブロック3a,3cが独立して上下に自在にフロートする。図35は肌20の無駄毛を切断している状態であり、肌20が凹凸を有する曲面であっても各切刃ブロック3a,3cの頂上部16が肌20に確実に接触するようにスイングやフロートし、肌当たりよく、効率的に短く無駄毛が切断できる。また本実施例の場合、両側に蒲鉾状の外刃5を有する切刃ブロック3aを配置したので、毛ぞりをするときの器具の進行がスムーズになり、また中央の切刃ブロック3cのスリット刃で長毛をカットするためにさらに効率よく(速く)切断される。なお上記実施例のもので中央の切刃ブロック3cを上下にフロートする構造のみにし、両側の切刃ブロック3aをスイングとフロートする構造にすると、切刃ブロック3a,3cの長手方向と直交する方向の幅(上フレーム2の幅Cや電気かみそり本体1の幅)を小さくできる。
【0029】
次に切刃ブロック3のスイング中心について説明する。図36(a)はスイング中心Aを切刃ブロック3の頂上部16より上方に設けたもので、図36(b)はスイング中心Aを切刃ブロック3の頂上部16に設けたもので、図36(c)はスイング中心Aを切刃ブロック3の頂上部16より下方に設けたものである。図36で矢印Bは器具の進行方向を示し、Cは上フレーム2の幅を示す。図36(a)に示すようにスイング中心Aを肌20側に仮想中心がくるように設けると、切刃ブロック3の頂上部16が肌20に垂直に当たって接触するので切れ味がよいが、切刃ブロック3が器具の進行方向に移動し、上フレーム2の幅Cが広くなり、器具が大型になるという問題がある。図36(b)に示すようにスイング中心Aを切刃ブロック3の頂上部16に設けた場合には切刃ブロック3の頂上部16が肌20に垂直に当たって接触するので切れ味がよく、また切刃ブロック3が器具の進行方向に移動することなく上フレーム2の幅Cが狭くてよい。図36(c)のようにスイング中心Aを頂上部16より下にすると頂上部16が肌20に当たらないようにスイングして切れ味が悪くなる。上記の図36(b)のようにスイング中心Aを頂上部16に位置させることが最も好ましいが、図36(a)のようにスイング中心Aを頂上部16の上方近傍とし、スイング基台17の上端が頂上部16より上方に突出しないように設定すると、切れ味がよくて本発明の目的を達成できる。
【0030】
図37はスイングの中心を頂上部16にすると共にスイング基台17の上端を切刃ブロック3aの外刃5の頂上部16より低くする構造である。本実施例の場合、外刃枠7に頂上部16を中心とする円弧状の突片34を突設してあり、スイング基台17に頂上部16を中心とする円弧状の摺動溝35を穿孔してあり、突片34を摺動溝35に摺動自在に挿通することにより、頂上部16をスイング中心Aとしてスイングする。この場合、スイング基台17の上端が上方に突出して肌20に当たるような弊害がない。
【0031】
図38の実施例では切刃ブロック3aの外刃5に内刃6の往復摺動方向の両側より中央部が上方に突出する円弧状になるようにアールRを設けてあり、外刃5の頂上部16の長手方向の中心部、つまりは上記円弧状のアールRの頂上に仮想中心のスイング中心を設けてあり、肌20に追従しやすく無駄毛を切断できるようになっている。
また図39は切刃ブロック3の両側が独立してフロートしたとき切刃ブロック3が対応する構造を示すものである。これに対応するための一例としてはスイング基台17の軸孔17aをスイング軸15の径より大きくするか、軸孔17aを上下に長くなる長孔にする方法がある。また他例としては図39(b)に示すようにリンク継手14の突片14aの軸孔14bの径を軸36の径より大きくするか、軸孔14bを上下に長い長孔にしてある。この場合、突片14aの両面に球状ボス37を突設してある。このように切刃ブロック3が自在に傾き得ると、肌20の曲面に対する追従性がよくなり、肌20への密着性がよくなってより短く剃ることができる。図39の構造は上記第1乃至第6の実施例に同様に適用できる。
【0032】
【発明の効果】
本発明は叙述のように切刃ブロックの切刃の頂上にスイング中心を設けると共にこのスイング中心を中心に切刃ブロックを刃を往復駆動する方向と直交する方向にスイング自在に支持してので、肌の曲面に切れ味の最もよい頂上部が常に接触し、剃り残しなく、肌当たりよくスムーズに短く無駄毛を切断できるものであり、また切刃ブロックが器具の進行方向に移動することなくスイングするために幅を小さくして小型化できるものである。またスイング中心を支持するスイング基台を上下にフロート自在にしているので、肌の上下凹凸に対し肌から離れることなく接触して追従することにより、さらに剃り残しなく肌当たりよく短く無駄毛を切断できるものである。
【0033】
また請求項2乃至請求項4記載の発明のように切刃ブロックをバネも含めてブロック化してあると、スイング動作の抵抗がなくスムーズにスイングできるものである。
【0034】
また請求項5記載の発明のように2つ以上の切刃ブロックを設け、各切刃ブロックを切刃ブロックの頂上のスイング中心を中心に夫々独立してスイング自在にすると共に各切刃ブロックを夫々独立してフロート自在にしてあると、2つ以上の切刃ブロックの切刃が肌の曲面に夫々追従し、切れ味の最もよい頂上部が常に接触し、夫々の切刃が連動して肌に追従するために効率よく、無駄毛を短く剃り上げて剃残しがないものである。
【0035】
また請求項6記載の発明のように3つ以上の切刃ブロックを設け、各切刃ブロックを夫々独立して上下にフロート自在にすると共に両側に位置する切刃ブロックを切刃ブロックの頂上のスイング中心を中心にスイング自在にすると、3つ以上の切刃ブロックにて剃り残しなく無駄毛を短く剃り上げることができるのは勿論、両側の切刃ブロック以外の切刃ブロックがスイングしなくて幅を狭くして小型化が図れるものである。
【0036】
また請求項7記載の発明のように切刃ブロックの切刃が切刃の往復動方向に円弧状をなしており、切刃ブロックのスイングの中心が上記円弧状部分の頂上に位置していると、肌の曲面に頂上部が常に接触し、剃り残しなく、スムーズに短く、無駄毛を切断できるものである。
さらに請求項8記載の発明のように切刃ブロックの切刃の往復動方向の両端のスイング支点を夫々独立してフロート可能にしてあると、肌の曲面に沿って切刃が一層確実に接触して一層円滑に無駄毛を剃ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の全体を示す斜視図である。
【図2】同上の要部の正面から見た断面図である。
【図3】同上の切刃ブロックの分解斜視図である。
【図4】同上の上フレームと電気かみそり本体の分解斜視図である。
【図5】同上の要部の側面から見た断面図である。
【図6】同上の要部の動作状態の側面から見た状態の断面図である。
【図7】同上の毛を剃っている状態を説明する断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例の全体を示す斜視図である。
【図9】同上の切刃ブロックの分解斜視図である。
【図10】同上の要部の側面から見た断面図である。
【図11】同上の要部の動作状態の側面から見た状態の断面図である。
【図12】同上の毛を剃っている状態を説明する断面図である。
【図13】本発明の第3の実施例の全体を示す斜視図である。
【図14】同上の要部の正面から見た断面図である。
【図15】同上の切刃ブロックの分解斜視図である。
【図16】同上の要部の側面から見た断面図である。
【図17】同上の要部の動作状態の側面から見た状態の断面図である。
【図18】同上の毛を剃っている状態を説明する断面図である。
【図19】本発明の第4の実施例の全体を示す斜視図である。
【図20】同上の切刃ブロックの分解斜視図である。
【図21】同上の上フレームと電気かみそり本体の分解斜視図である。
【図22】同上の要部の側面から見た断面図である。
【図23】同上の要部の動作状態の側面から見た状態の断面図である。
【図24】同上の毛を剃っている状態を説明する断面図である。
【図25】本発明の第5の実施例の全体を示す斜視図である。
【図26】同上の切刃ブロックの分解斜視図である。
【図27】同上の要部の側面から見た断面図である。
【図28】同上の要部の動作状態の側面から見た状態の断面図である。
【図29】同上の毛を剃っている状態を説明する断面図である。
【図30】本発明の第6の実施例の全体を示す斜視図である。
【図31】同上の切刃ブロックの分解斜視図である。
【図32】同上の上フレームと電気かみそり本体の分解斜視図である。
【図33】同上の要部の側面から見た断面図である。
【図34】同上の要部の動作状態の側面から見た状態の断面図である。
【図35】同上の毛を剃っている状態を説明する断面図である。
【図36】同上のスイング中心について説明する説明図である。
【図37】同上の他の実施例を示し、(a)は概略側面図、(b)は概略斜視図である。
【図38】同上のさらに他の実施例を説明する分解説明図である。
【図39】同上のさらに他の実施例を説明する図で、(a)は正面から見た断面図、(b)は要部の斜視図である。
【図40】一従来例の問題を説明する説明図である。
【図41】他の従来例の問題を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 電気かみそり本体
2 上フレーム
3 切刃ブロック
5 外刃
6 内刃
7 外刃枠
8 支持台
13 バネ
15 スイング軸
16 頂上部
17 スイング基台
18 バネ
22 板バネ
23 可動刃
24 固定刃
25 支持基台
28 固定刃
29 可動刃
30 側部支持基台
31 下部支持基台
32 バネ
Claims (8)
- 刃を摺接させて往復駆動することにより無駄毛を切断する往復式電気かみそりであって、切刃ブロックの切刃の頂上にスイング中心を設けると共にこのスイング中心を中心に切刃ブロックが刃を往復駆動する方向と直交する方向にスイング自在になるようにスイング中心をスイング基台に支持し、スイング中心を支持するスイング基台を上下にフロート自在にして成ることを特徴とする往復式電気かみそり。
- 切刃は多数の刃孔を有する外刃と外刃の内面を摺動する内刃で構成した短毛カット用の切刃で、支持台にて受けられたバネにて内刃が外刃に押圧され、支持台と一体に設けた外刃枠に外刃が支持されて切刃ブロックが構成されたことを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそり。
- 切刃は櫛状の固定刃と可動刃でなる長毛カット用のトリマー刃で、固定刃や可動刃を支持する支持基台や固定刃に可動刃を押圧するバネを設けて切刃ブロックが構成されたことを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそり。
- 切刃はスリット状の固定刃と可動刃でなるスリット刃で、固定刃や可動刃を支持する支持基台や固定刃に可動刃を押圧するバネを設けて切刃ブロックが構成されたことを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそり。
- 2つ以上の切刃ブロックを設け、各切刃ブロックを切刃ブロックの頂上のスイング中心を中心に夫々独立してスイング自在にすると共に各切刃ブロックを夫々独立してフロート自在にして成ることを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそり。
- 3つ以上の切刃ブロックを設け、各切刃ブロックを夫々独立して上下にフロート自在にすると共に両側に位置する切刃ブロックを切刃ブロックの頂上のスイング中心を中心にスイング自在にして成ることを特徴とする請求項1記載の往復式電気かみそり。
- 切刃ブロックの切刃が切刃の往復動方向に円弧状をなしており、切刃ブロックのスイングの中心が上記円弧状部分の頂上に位置していることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の往復式電気かみそり。
- 切刃ブロックの切刃の往復動方向の両端のスイング支点を夫々独立してフロート可能にして成ることを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の往復式電気かみそり。
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