JPH11264935A - 顕微赤外装置 - Google Patents

顕微赤外装置

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JPH11264935A
JPH11264935A JP6815798A JP6815798A JPH11264935A JP H11264935 A JPH11264935 A JP H11264935A JP 6815798 A JP6815798 A JP 6815798A JP 6815798 A JP6815798 A JP 6815798A JP H11264935 A JPH11264935 A JP H11264935A
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JP
Japan
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light
visible light
sample
optical system
optical path
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Application number
JP6815798A
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English (en)
Inventor
Hiromasa Hattori
服部裕允
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料観察と試料測定の同時実行が可能にしなが
ら、しかも種々のモードのモード設定を簡単に行う。 【解決手段】可視光および赤外光の両透過照射光学系の
光路Dの共通部に、赤外光を反射しかつ可視光を透過す
るビームスプリッタ3が設けられ、可視光および赤外光
の両落射照射光学系の光路Eの共通部に、赤外光を反射
しかつ可視光を透過するビームスプリッタ5が設けられ
る。また、可視光および赤外光の両検出系の光路Jの共
通部に、赤外光を反射しかつ可視光を透過するビームス
プリッタ26が設けられる。これで、可視光による試料
観察と赤外光による試料測定とを同時に行うことができ
るとともに、可視光の落射照射モードおよび透過照射モ
ードによる試料観察モードと赤外光の落射照射モードお
よび透過照射モードによる試料測定モードとを種々組み
合わせて、複数の観察測定モードを設定することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可視域での試料の
観察と赤外光の透過光または反射光による試料の分析と
を同時に行うことができる顕微赤外装置の技術分野に属
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、顕微鏡を用いて可視域で試料を観
察するとともに、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−
IR)の赤外光を透過または反射させ、その透過光また
は反射光を検出することにより試料を分析する顕微赤外
装置が開発されている。
【0003】このような顕微赤外装置においては、使用
する光の波長が赤外域であることから、通常の光学顕微
鏡の対物レンズに使用されている屈折型レンズを使用す
ることはできない。屈折型レンズは可視域でも赤外域で
も透過可能な材料があれば製造可能であるが、このよう
な材料はなかなか見当たらなく、屈折型レンズの材料と
しては、Nacl、CsI、KBr、KRS-5、ZnSe等が考えられ
る。しかし、Nacl、CsIおよびKBrは波長特性では満足す
るものであるが、潮解性があり、湿度に弱く、長期の使
用に耐えることができないという問題があり、また、KR
S-5およびZnSeは、可視域では青および緑の部分が不透
明で、赤、黄色のフィルタを通したように見えるので、
試料の表面を本来の色で見ることができないという問題
がある。
【0004】そこで、従来、顕微赤外装置には、通常、
凸面鏡と凹面鏡とからなる反射対物レンズが使用されて
おり、この反射対物レンズは、比較的フラットな像面が
見られるとともに、作動距離が大きくとれる利点があ
る。そのうえ、反射対物レンズは反射型であることから
色収差がなく、可視領域の光の波長も赤外領域の光の波
長も同じ焦点距離を有して同じように集光するので、可
視域で見た部分にはそのまま赤外光が到達していると考
えることができる。
【0005】一方、対物レンズ以外の光学部品において
も、同じような波長特性からの制約を受けるため、従来
の顕微赤外装置では、可視域での観察と赤外域での測定
(分析)とでミラーを切り替えるようにしているのが常
識となっていたが、ミラーの切替操作が余儀なくされ、
使い勝手の悪いものとなっていた。そこで、赤外光は遮
断するが、可視光は透過する材料をスリット板に採用し
て形成したシースルースリットを備えた顕微分光装置
が、実公平5ー24203号公報において提案されてい
る。このシースルースリットは、互いに間隔をおいて配
置された2枚のスリット板と、これらのスリット板と直
交する方向にかつ互いに間隔をおいて重ねて配置された
他の2枚のスリット板とにより囲むようにして、スリッ
ト板のない小さい矩形状の領域が形成されており、シー
スルースリットのこの領域のみを赤外光が透過し、スリ
ット板のある領域では可視光のみが透過し、赤外光は透
過できないようになっている。
【0006】その場合、2枚のスリット板間の各間隔が
れぞれ調節可能とされていて、これらの間隔が調節され
ることにより、スリット板のない矩形状の領域の大きさ
が調節可能とされている、すなわちシースルースリット
をXY方向に開閉制御可能とされている。また、スリッ
ト板に採用した、赤外光は遮断するが可視光は透過する
材料としては、酸化インジウムスズ(ITO)膜が用いら
れており、すなわちガラス板にこのITO膜をコーティン
グしてスリット板が形成されている。
【0007】図13は、前述の公告公報の顕微分光装置
を改良して透過照明による試料観察も可能にした、従来
の、シースルースリットを備えた顕微赤外装置の一例を
示す光学図である。図中、01,02,08は全反射ミラ
ー、03は凸面鏡03aと凹面鏡03bとからなる反射
対物レンズ、04は凸面鏡04aと凹面鏡04bとから
なる反射対物レンズ、05は被検試料(以下、単に試料
ともいう)、06は照明用ハーフミラー、07はシース
ルースリット、09は凸面鏡09aと凹面鏡09bとか
らなる反射対物レンズ、010は赤外線検知器、011
は赤外線検知器010の窓、012,014は照明光
源、013,015は照明用コレクタレンズ、016は
結像用リレーレンズ、017はCCDカメラである。
【0008】この従来の顕微赤外装置には、試料観察モ
ードと試料測定モードの2つのモードが設定されてお
り、以下にこれらのモードによる顕微赤外装置の使用法
について説明する。
【0009】まず、試料観察モードについて説明する
と、この試料観察モードは被検試料05を可視域で観察
するとともに、試料05内の分析測定範囲を定めるため
のモードである。図14に示すように、試料観察モード
では、試料05に可視光を照射し、その反射光を検出す
る落射照明による試料観察と、試料05に可視光を照射
し、その透過光を検出する透過照明による試料観察とが
ある。
【0010】落射照明による試料観察の場合は、全反射
ミラー08が光路から退避されるとともに、照明用ハー
フミラー06が光路へ挿入された状態に設定される。そ
して、照明光源014からの可視光が照明用コレクタレ
ンズ015によって集光されて照明用ハーフミラー06
に導かれ、この照明用ハーフミラー06によって反射さ
れ、更に反射対物レンズ04の凸面鏡04aおよび凹面
鏡04bによって順に反射されて試料05に導かれ、試
料05表面を照射する。すると、この可視光は試料05
の表面によってこの表面形状に対応して反射され、その
反射光は凹面鏡04bおよび凸面鏡04aによって順に
反射され、更に照明用ハーフミラー06を透過してシー
スルースリット07の位置で収束して試料05表面の像
を形成し、次いでこの試料05表面の像が結像用リレー
レンズ016によりスリット像に重ねられてCCDカメ
ラ017に結像される。そして、このCCDカメラ01
7によって、試料05表面の像が観察される。
【0011】また、透過照明による試料観察の場合は、
すべての全反射ミラー01,08がともに光路から退避
される。なお、照明用ハーフミラー06は光路上へ挿入
されても、あるいは挿入されなくてもよい。照明光源0
12からの可視光が照明用コレクタレンズ013によっ
て集光されて全反射ミラー02に導かれ、この全反射ミ
ラー02によって反射され、更に反射対物レンズ03の
凸面鏡03aおよび凹面鏡03bによって順に反射され
て試料05に導かれ、試料05を照射する。すると、こ
の可視光は試料05をこの試料05の形状に対応して透
過して、その透過光は反射対物レンズ04の凹面鏡04
bおよび凸面鏡04aによって順に反射され、更に照明
用ハーフミラー06を透過し(照明用ハーフミラー06
が光路上にある場合)、シースルースリット07の位置
で収束して試料05の像を形成し、次いでこの試料05
の像が結像用リレーレンズ016によりシースルースリ
ット07の像とともに重ねられてCCDカメラ017に
結像される。そして、このCCDカメラ017によっ
て、試料05の像が観察される。
【0012】更に、前述の落射照明および透過照明のい
ずれかを用いて試料を照射するとともに、シースルース
リット07をXY方向に開閉制御することにより、反射
光あるいは透過光が通過する、シースルースリット07
のスリット板のない矩形状領域の大きさを調節して、こ
の調節されたシースルースリット07の領域の反射光あ
るいは透過光の像をCCDカメラ017で観察して、試
料05の分析測定範囲を定める。
【0013】次に、試料測定モードについて説明する
と、この試料測定モードは試料05を赤外域で測定する
ためのモードであり、前述のように試料観察モードで試
料05の分析測定範囲が決定された後、設定される。図
15に示すように、試料測定モードでは、すべての全反
射ミラー01,08がともに光路上へ挿入されるととも
に、照明用ハーフミラー06が光路から退避される。そ
して、図示しない赤外分光光度計からの特定波長の赤外
光が2つの全反射ミラー01,02によって反射され、
更に反射対物レンズ03の凸面鏡03aおよび凹面鏡0
3bによって順に反射集光されて試料05に導かれ、試
料05の微細部分を照射する。すると、この赤外光は試
料05をこの試料05の成分に対応して透過し、その透
過赤外光は反射対物レンズ04の凹面鏡04bおよび凸
面鏡04aによって順に反射され、次いでシースルース
リット07の調節領域を通過した後、全反射ミラー08
によって反射され、更に反射対物レンズ09の凸面鏡0
9aおよび凹面鏡09bによって順に反射集光されて赤
外線検知器010に導かれ、この赤外線検知器010に
よって検出される。そして、赤外分光光度計からの赤外
光を試料05に照射することができ、これにより試料0
5の赤外吸収スペクトルを得ることができる。
【0014】ところで、前述の従来の顕微赤外装置にお
いては、可視光による試料観察と赤外光による試料測定
とが別々に行われるようになっている。このため、試料
測定を行うにあたっては、試料観察モードにより試料の
測定範囲を決定した後、試料測定モードに設定しなけれ
ばならない。また、1つの試料を観察するとともに測定
しようとする場合、試料の観察が終了してから、試料の
測定を行わなければならない。このため、従来の顕微赤
外装置は、全反射ミラー01,08および照明用ハーフ
ミラー06の光路に対する挿入、退避の切替操作を余儀
なくされるため、操作が煩雑となるばかりでなく、試料
の観察および測定に多くの時間を要してしまうという問
題がある。
【0015】そこで、試料の観察および測定を同時に行
うようにしてこの問題を解消した試料観察と試料測定と
を同時に行うことのできる赤外分光顕微鏡が特開平8−
286111号公報により提案されている。この公開公
報に開示されている赤外分光顕微鏡においては、試料照
射系に、赤外光を反射しかつ可視光を透過する材料から
なる入力平面ミラーを設けるとともに、試料を透過した
透過光が検出器に向かう光検出系に、赤外光を反射しか
つ可視光を透過する材料からなるミラーを設け、試料照
射系では、可視光が入力平面ミラーを透過して試料に導
かれるとともに、赤外光が入力平面ミラーによって反射
されて試料に導かれ、また光検出系では、試料からの可
視光がミラーを透過して光学顕微鏡に導かれるととも
に、試料からの赤外光がミラーによって反射されてMC
T検出器に導かれるようになっている。この赤外分光顕
微鏡によれば、ミラーの挿入、退避の切替操作を行うこ
となく、試料観察および試料測定を同時にかつ簡単に行
うことができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
8−286111号公報の赤外分光顕微鏡では、可視光
および赤外光がともに試料を透過する透過モードしか設
定することができなく、反射モードによる試料の落射観
察および試料の反射測定を行うことはできない。また、
前述の図13に示す顕微赤外装置においては、可視光に
よる落射照射系と透過照射系のみが設定されているだけ
で、赤外光による落射照射系と透過照射系が設定されて
いなく、試料の反射測定を行うことはできない。このよ
うに、図13の顕微赤外装置および特開平8−2861
11号公報の赤外分光顕微鏡は、いずれも試料観察モー
ドおよび試料測定モードのモード設定が限られるばかり
でなく、試料照射系も制限されている。
【0017】また、図13の顕微赤外装置では、可視光
による落射照射系と透過照射系とが設定されてはいる
が、これら落射照射系と透過照射系とには、それぞれ照
明光源012,014と照明用コレクタレンズ013,0
15とが別々に設けられているので、照明光源012,
014の制御が煩雑であるという問題がある。
【0018】しかも、この顕微赤外装置では、試料照射
系の照明用ハーフミラー06が、光検出系の光路上にあ
ると、この照明用ハーフミラー06は、通常ガラス板で
構成されているため、試料05を透過した赤外光がこの
照明用ハーフミラー06を透過することができなく、し
たがって検出器010で赤外光を検出することができな
いという問題が生じる。仮に、照明用ハーフミラー06
は、前述の屈折型レンズの場合と同様に可視域でも赤外
域でも透過可能な材料があれば製造可能であるが、前述
したようにこのような材料は見当たらなく、また前述の
他の材料では、前述したような問題がある。そこで、図
13の顕微赤外装置では、照明用ハーフミラー06を光
検出系の光路に対して移動可能に設け、照明用ハーフミ
ラー06を必要時に光路上に挿入し、不要時には光路か
ら退避するようにしているが、照明用ハーフミラー06
を移動可能にすると、構造が複雑となるばかりでなく、
操作が煩雑となるという問題がある。したがって、光検
出系の一部に試料照射系の一部を設けてより多くのモー
ドを設定しようとしても、構造および制御をともに簡単
にして満足のいくようにすることは難しい。
【0019】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、試料観察と試料測定の同時
実行が可能にしながら、しかも種々のモードのモード設
定を簡単に行うことができる顕微赤外装置を提供するこ
とである。
【0020】本発明の他の目的は、光検出系の一部に試
料照射系の一部を設けてより多くのモード設定を可能に
しながら、しかも構造および操作をともに簡単にできる
顕微赤外装置を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、落射照射光学系と透過照射光
学系とからなり、試料に可視光を照射する第1照射光学
系と、前記可視光が前記試料を透過した可視光の透過光
および前記可視光が前記試料で反射した可視光の反射光
の少なくとも1つを検出する第1検出器と、前記可視光
の透過光および前記可視光の反射光の少なくとも1つを
前記第1検出器に導く第1検出光学系と、落射照射光学
系と透過照射光学系とからなり、試料に、可視光以外の
波長領域の可視光波長領域外光を照射するとともに、光
路の一部が前記第1照射光学系の光路の一部と共通にさ
れている第2照射光学系と、前記可視光波長領域外光が
前記試料を透過した可視光波長領域外の透過光および前
記可視光波長領域外光が前記試料で反射した可視光波長
領域外の反射光の少なくとも1つを検出する第2検出器
と、前記可視光波長領域外光の透過光および前記可視光
波長領域外光の反射光の少なくとも1つを前記第2検出
器に導くとともに、光路の一部が前記第1検出光学系の
光路の一部と共通にされている第2検出光学系と、前記
第1検出光学系および前記第2検出光学系の両光路の共
通部に設けられ、前記可視光波長領域外光を遮断しかつ
前記可視光を透過する材料からなるとともに前記可視光
波長領域外光が透過可能な領域を有し、前記第2検出器
に向かう前記可視光波長領域外光を制限するスリット
と、前記第1照射光学系の落射照射光学系および前記第
2照射光学系の落射照射光学系の両光路の共通部に設け
られ、前記可視光波長領域外光を反射して前記試料方向
に導き、かつ前記可視光を透過して前記試料方向に導く
第1光方向制御板と、前記第1照射光学系の透過照射光
学系および前記第2照射光学系の透過照射光学系の両光
路の共通部に設けられ、前記可視光波長領域外光を反射
して前記試料方向に導き、かつ前記可視光を透過して前
記試料方向に導く第2光方向制御板と、前記第1検出光
学系および前記第2検出光学系の両光路の共通部に設け
られ、前記可視光波長領域外光を反射して前記第2検出
器方向に導き、かつ前記可視光を透過して前記第1検出
器方向に導く第3光方向制御板とを備えている特徴とし
ている。
【0022】また、請求項2の発明は、前記可視光を発
する第1光源と、前記可視光波長領域外光を発する第2
光源と、前記第1光源からの可視光を、前記第1照射光
学系の前記落射照射光学系および前記透過照射光学系の
いずれか一方に選択的に導くように設けられた可視光方
向制御板と、前記第2光源からの可視光波長領域外光
を、前記第2照射光学系の前記落射照射光学系および前
記透過照射光学系のいずれか一方に選択的に導くように
設けられた可視光波長領域外光方向制御板とを備えてい
る特徴としている。
【0023】更に、請求項3の発明は、前記第1照射光
学系の落射照射光学系の光路の一部と、前記第1および
第2検出光学系の光路の共通部の一部とが共通にされた
照射検出共通部が設けられており、この照射検出共通部
に、前記第3光方向制御板が設けられていることを特徴
としている。
【0024】更に、請求項4の発明は、前記第1および
第2照射光学系における両落射照射光学系の共通部の光
路の一部と、前記第1および第2検出光学系の光路の共
通部の一部とが共通にされた照射検出共通部が設けられ
ており、この照射検出共通部に、第4光方向制御板が照
射検出共通部の光路に対して挿入および退避可能に設け
られているとともに、この第4光方向制御板がその照射
検出共通部の光路への挿入時に、この照射検出共通部の
光路の一側半分に位置して前記第1および第2光源から
の可視光の光束の半分を試料照射方向に反射させるとと
もに、前記試料によって反射された反射光が照射検出共
通部の光路の、前記第4光方向制御板のない他方の他側
半分を透過させることを特徴としている。
【0025】更に、請求項5の発明は、前記第1照射光
学系に可視光に混在している可視光波長領域外光をカッ
トする可視光波長領域外光カットフィルタが設けられて
いる特徴とする請求項1ないし4のいずれか1記載の顕
微赤外装置。
【0026】更に、請求項6の発明は、前記スリットが
複数のスリット板から構成されているとともに、前記可
視光波長領域外光が透過可能な領域はこれら複数のスリ
ット板で囲むようにかつ大きさが調節可能に形成されて
おり、更に前記スリット板が、光軸に直交する面に対し
て傾斜して設けられていることを特徴としている。
【0027】
【作用】このような構成をした請求項1の発明の顕微赤
外装置においては、第1照射光学系の落射照射光学系お
よび第2照射光学系の落射照射光学系の両光路の共通部
に設けられ、可視光波長領域外光を反射して試料方向に
導き、かつ可視光を透過して試料方向に導く第1光方向
制御板と、第1照射光学系の透過照射光学系および第2
照射光学系の透過照射光学系の両光路の共通部に設けら
れ、可視光波長領域外光を反射して試料方向に導き、か
つ可視光を透過して試料方向に導く第2光方向制御板
と、第1検出光学系および第2検出光学系の両光路の共
通部に設けられ、可視光波長領域外光を反射して第2検
出器方向に導き、かつ可視光を透過して第1検出器方向
に導く第3光方向制御板とを組み合わせることにより、
より多数の種類の照明光路とより多数の試料観察モード
および試料測定モードが設定されるとともに、より多く
のモードで同時観察測定が行われるようになる。
【0028】また、同時観察測定モードにより、試料測
定領域が試料測定中であっても常時確認されるととも
に、第1ないし第3光方向制御板を各モード毎に移動さ
せる必要がないので、試料測定をより正確にかつ迅速に
繰り返し可能に行われるようになる。
【0029】また、請求項2の発明においては、第1お
よび第2照射光学系のいずれにおいても、可視光方向制
御板および可視光波長領域外光方向制御板により、落射
照射光学系および透過照射光学系の照明用光源が共通と
なるので、構造および制御がともに簡単になる。
【0030】また、請求項3の発明においては、落射照
射光学系の光路の一部と光検出系の光路の一部が共通と
されても、前述の第3光方向制御板により、この第3光
方向制御板を移動させることなく、可視光により試料の
落射照射が確実に行われるとともに、試料を反射または
透過した可視光または可視光波長領域外光がそれぞれ第
1検出器または第2検出器によって確実に検出されるよ
うになる。
【0031】更に、請求項4の発明においても、同様に
落射照射光学系の光路の一部と光検出系の光路の一部が
共通とされても、第4光方向制御板を必要時に光路の一
側半分に挿入することにより、可視光により試料の落射
照射が確実に行われるとともに、試料を反射または透過
した可視光または可視光波長領域外光がそれぞれ第1検
出器または第1検出器によって確実に検出されるように
なる。
【0032】更に、請求項5の発明においては、第1照
射光学系に、可視光波長領域外光をカットする可視光波
長領域外光カットフィルタが設けられるので、同時観察
測定モード時に、照射光による赤外分光測定でノイズの
発生が抑制されるようになる。
【0033】更に、請求項6の発明においては、スリッ
トを構成するスリット板が光軸に直交する面に対して傾
斜して設けられるので、このスリット板に当たって反射
した可視光が第1検出器に導かれることはない。したが
って、第1検出器における、反射光によるグレア(まぶ
しさ)が防止され、正常な像が確実に観察されるように
なる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。図1は本発明にかかる顕微赤外装置
の実施の形態の一例を示す、図13と同様の光学図であ
る。
【0035】図1に示すように、この例の顕微赤外装置
は、図示しない分光器からの特定波長の測定用赤外光の
光路A上に回転切替可能に設けられ、この測定用赤外光
を受光するとともに、回転切替で受光した赤外光を透過
測定用光路Bまたは反射測定用光路Cにそれぞれ沿うよ
うに選択的に偏向させる放物面鏡1(本発明の可視光波
長領域外光方向制御板に相当)と、光路Dに対して挿
入、退避可能に設けられ、光路Dへの挿入時に、放物面
鏡1で透過測定用光路Bに沿うように偏向された赤外光
を光路D方向に沿うように反射させる全反射ミラー2
と、全反射ミラー2と一体でかつ同一平面に設けられ、
ITO膜に代表される、赤外光を反射しかつ可視光を透
過する材料からなり、観察モード(観察測定同時モード
はこのモードと同じ)および測定モードに応じて切り替
えられるとともに、全反射ミラー2と一体で光路Dに対
して挿入、退避可能であり、光路Dへの挿入時に放物面
鏡で反射された赤外光を光路Dに沿うように反射させる
とともに光路Dに沿って導かれてくる可視光をそのまま
透過させるビームスプリッタ3(本発明の第2光方向制
御板に相当)と、光路Eに対して挿入、退避可能に設け
られ、放物面鏡1で反射測定用光路Cに沿うように偏向
された赤外光を光路E方向に沿うように反射させる全反
射ミラー4と、全反射ミラー4と一体でかつ同一平面に
設けられ、ITO膜に代表される、赤外光を反射しかつ
可視光を透過する材料からなり、観察モード(観察測定
同時モードはこのモードと同じ)および測定モードに応
じて切り替えられるとともに、全反射ミラー4と一体で
光路Eに対して挿入、退避可能であり、光路Eへの挿入
時に放物面鏡1で反射された赤外光を光路Eに沿うよう
に反射させるとともに光路Eに沿って導かれてくる可視
光をそのまま透過させるビームスプリッタ5(本発明の
第1光方向制御板に相当)と、試料6を顕微観察するた
めに可視光を発する照明光源7と、照明光源7からの光
を集めて光路F方向に導き、試料6を照明させるための
コレクタレンズ8と、照明光源7からの光のうち、測定
時にノイズ源となる赤外光を遮断する赤外線カットフィ
ルタ9と、赤外線カットフィルタ9を通過した可視光の
光路Fに対して挿入、退避可能に設けられ、光路Fへの
挿入時、照明光源7からの可視光を光路Gに反射させる
全反射ミラー10(本発明の可視光方向制御板に相当)
と、光路G上に固設され、全反射ミラー10で光路Gに
沿うように反射された可視光を光路D方向に反射させる
全反射ミラー11と、光路D上に設けられ、全反射ミラ
ー11で反射された光の、試料6での照明効果を上げる
ための照明用フィールドレンズ12と、光路D上に固設
され、全反射ミラー2またはビームスプリッタ3で反射
された赤外光および全反射ミラー11で反射された可視
光を、それぞれ試料6方向の光路Hに沿うように反射さ
せる全反射ミラー13と、光路H上に配設されるととも
に凸面鏡14aと凹面鏡14bとからなり、全反射ミラ
ー13で反射された各反射光を試料6に集光させる反射
対物レンズ14と、光路Gに対して挿入、退避可能に設
けられ、光路Gへの挿入時、全反射ミラー10で反射さ
れた反射光を光路Eに沿うように反射させる全反射ミラ
ー15(本発明の可視光方向制御板に相当)と、光路E
上に設けられ、全反射ミラー15で反射された反射光
の、試料6での照明効果を上げるための照明用フィール
ドレンズ16と、光路Hに対して挿入、退避可能に設け
られ、かつ光路Hへの挿入時この光路Hに沿う光束の片
側半分を反射する位置にセットされる全反射ミラー17
(本発明の第4光方向制御板に相当)と、コンデンサレ
ンズとして構成され、光路H上に配設されるとともに凸
面鏡18aと凹面鏡18bとからなり、全反射ミラー1
7で反射された反射光を試料6に集光させるとともに、
試料6の表面で反射された反射光および試料6を透過し
た透過光を光路Hに沿うように導く反射対物レンズ18
と、光路F上に配設され、照明光源7からの可視光の、
試料6での照明効果を上げるための照明用フィールドレ
ンズ19と、光路Fに対して挿入、退避可能に設けら
れ、光路Fへの挿入時、照明光源7からの可視光を光路
Iに沿うように反射させる全反射ミラー20(本発明の
可視光方向制御板に相当)と、光路Hに対して挿入、退
避可能に設けられ、光路Hへの挿入時、落射照明光とし
ての照明光源7からの可視光を光路Hに沿うように反射
させて試料6に導くための半透明ミラーからなる照明用
ハーフミラー21と、照明用ハーフミラー21と一体に
光路Hに対して挿入、退避可能に設けられ、光路Hへの
挿入時、照明用ハーフミラー21による光軸の変位を補
正するガラス板からなる光路補正板22と、光路H上に
固設され、反射対物レンズ18で反射された可視光およ
び赤外光を、それぞれ光路Jに沿うように反射させる全
反射ミラー23と、光路J上で反射対物レンズ18の像
側結像位置に配設され、ITOに代表される、赤外光を
反射しかつ可視光を透過する材料からなるスリット板を
有し、光軸に垂直な面内でXY方向に開閉することによ
り、試料6の測定(分析)範囲を限定するシースルース
リット24と、光路Jに対して挿入、退避可能に設けら
れ、光路Jへの挿入時、シースルースリット24を通過
してきた光を光路Kに沿うように反射させる全反射ミラ
ー25と、全反射ミラー25と一体でかつ同一平面に設
けられ、ITO膜に代表される、赤外光を反射しかつ可
視光を透過する材料からなり、観察モード(同時観察測
定モードはこのモードと同じ)および測定モードに応じ
て切り替えられるとともに、全反射ミラー25と一体で
光路Jに対して挿入、退避可能であり、光路Jへの挿入
時にシースルースリット24を通過してきた赤外光を光
路Kに沿うように反射させるとともにシースルースリッ
ト24を通過してきた可視光をそのまま透過させるビー
ムスプリッタ26(本発明の第3光方向制御板に相当)
と、光路Jに固設され、全反射ミラー20で反射され光
路Iに沿って導かれてきた照明光を光路Jに沿うように
反射させて試料6に導くための半透明ミラーからなる照
明用ハーフミラー27と、光路J上に配設され、可視光
によるシースルースリット24およびこのシースルース
リット24の位置にできた試料6の像を観察するための
CCDカメラ28(本発明の第1検出器に相当)と、シ
ースルースリット24およびこのシースルースリット2
4上の試料6の像をCCDカメラ28に結像させる結像
用リレーレンズ29と、光路K上に固設され、全反射ミ
ラー25またはビームスプリッタ26で反射された赤外
光を光路Lに沿うように反射させる全反射ミラー30
と、高感度MCT検知器からなり、赤外光を検出する赤
外線検出器31(本発明の第2検出器に相当)と、コン
デンサレンズとして構成され、光路L上に配設されると
ともに凸面鏡32aと凹面鏡32bとからなり、全反射
ミラー30で反射された赤外光を集光させて、CsI、ZnS
e、Ge等の赤外線透過材料からなる窓33を通して赤外
線検出器31に導く反射対物レンズ32と、光路Hに対
して挿入、退避可能に反射対物レンズ18と一体に設け
られるとともに、反射対物レンズ18と同じ焦点に保持
され、試料6の広い範囲を観察する場合に光路Hへ挿入
される低倍の対物レンズ34とから構成されている。
【0036】シースルースリット24は、前述の実用新
案公告公報に開示されているシースルースリットと同じ
構造を有しており、図2に示すように光軸に直交する面
に平行に配置されるとともに、互いに平行にかつ間隔a
をおいて配設された2枚のスリット板24a,24b
と、光軸に直交する面に平行にかつスリット板24a,
24bにこれら直交して重ねて配置されるとともに、互
いに平行にかつ間隔bをおいて配設された2枚のスリッ
ト板24c,24dとから構成されている。
【0037】これらのスリット板24a,24b,24
c,24dは、ともにITOに代表される、赤外光を反
射しかつ可視光を透過する材料またはガラス板にこの材
料をコーティングして形成されており、したがって各ス
リット板24a,24b,24c,24dは、ともに赤外
光を反射しかつ可視光を透過する機能を有している。
【0038】また、各スリット板24a,24b,24
c,24dが取り囲むことによって、辺aおよびbから
なる矩形状の領域αが形成され、この領域αはスリット
板がなく、したがって可視光および赤外光をともに透過
するようになっている。
【0039】更に、スリット板24a,24bは光軸に
直交する面内で互いに接離する方向ににスライド可能設
けられていて、それらの間隔aが調節可能とされている
とともに、同様にスリット板24c,24も光軸に直交
する面内で互いに接離する方向にスライド可能であり、
それらの間隔bが調節可能とされている。
【0040】なお、放物面鏡1の回動、各全反射ミラー
および各ビームスプリッタの光路に対する挿入または退
避、照明用ハーフミラー21および光路補正板22の光
路に対する挿入または退避の操作は手動でも自動でもよ
く、またそれらの装置は、図示しないが従来周知の装置
を用いることができる。
【0041】また、35は可視域における偏光観察を行
うために、光路D上に偏光子を挿入する可視域偏光子挿
入部、36は可視域における偏光観察を行うために、光
路F上に偏光子を挿入する可視域偏光子挿入部、37は
可視域における偏光観察を行うために、光路J上に検光
子を挿入する可視域検光子挿入部、38は赤外域におけ
る偏光測定を行うために、光路A上に偏光子を挿入する
赤外線偏光子挿入部であり、本発明においては、これら
の挿入部は設けられていても、設けられなくてもいずれ
でもよい。
【0042】次に、このように構成されたこの例の顕微
赤外装置の動作について説明する。例の顕微赤外装置の
動作モードは、従来と同様の互いに別々に実行される観
察モードと測定モードに加えて、観察と測定とを同時に
実行できる3種の同時観察測定モードが設定されてい
る。すなわち、具体的には、(1)透過照明観察モー
ド、(2)落射照明観察モード、(3)透過測定モー
ド、(4)反射測定モード、(5)落射照明観察/透過
測定モード、(6)透過照明観察/透過測定モード、
(7)落射照明観察/反射測定モードが設定され、これ
らの(5)ないし(7)が同時観察測定モードである。
なお、以下の各モードの動作の説明において、各図に実
線で示す光路はそのモードで設定されるものであり、破
線で示す光路はそのモードで設定されないものである。
【0043】(1)透過照明観察モード 図3に示すように、この透過照明観察モードでは、全反
射ミラー10が対応する光路Fに挿入されるとともに、
全反射ミラー2,15,17,25、ビームスプリッタ3,
26、照明用ハーフミラー21および光路補正板22が
それぞれ対応する光路D,G,H,Jから退避される。な
お、光路に対して挿入、退避制御される他の反射ミラー
およびビームスプリッタは、挿入位置および退避位置の
いずれに設定されていてもよく、放物面鏡1も赤外光を
透過測定用光路Bおよび反射測定用光路Cのいずれに沿
うように選択設定されていてもよい。
【0044】この状態で、照明光源7からコレクタレン
ズ8および赤外線カットフィルタ9を透過し、赤外線が
除去され光路Fに沿ってきた可視光は、全反射ミラー1
0によって反射されて光路Gに沿って導かれた後、全反
射ミラー11によって反射されて光路Dに沿って導か
れ、更に照明用フィールドレンズ12を透過した後、全
反射ミラー13によって反射されて光路Hに沿って導か
れて、反射対物レンズ14に到達する。前述の図14に
示す従来の透過照明観察の場合と同様に、反射対物レン
ズ14に到達した光は、凸面鏡14aおよび凹面鏡14
bによって反射されかつ集光されて試料6に到達し、更
に試料6を透過した後、反射対物レンズ18の凹面鏡1
8bおよび凸面鏡18aによって反射されて再び光路H
に沿うように導かれ、更に全反射ミラー23によって反
射されて光路Jに沿うように導かれて、シースルースリ
ット24上に結像される。更に、このスリット24上の
像はビームスプリッタ27を透過した後、結像用リレー
レンズ29により重ねられてCCDカメラ28に結像さ
れる。そして、このCCDカメラ28によって、試料6
の透過像が観察される。
【0045】(2)落射照明観察モード 図4に示すように、この落射照明観察モードでは、照明
用ハーフミラー21および光路補正板22がそれぞれ対
応する光路Hに挿入されるとともに、全反射ミラー1
0,17,20,25およびビームスプリッタ26がそれ
ぞれ対応する光路F,H,Jから退避される。なお、光路
に対して挿入、退避制御される他の反射ミラーおよびビ
ームスプリッタは、挿入位置および退避位置のいずれに
設定されていてもよく、放物面鏡1も赤外光を透過測定
用光路Bおよび反射測定用光路Cのいずれに沿うように
選択設定されていてもよい。
【0046】この状態で、照明光源7からコレクタレン
ズ8および赤外線カットフィルタ9を透過し、光路Fに
沿ってきた可視光は、更に照明用フィールドレンズ19
を透過した後、照明用ハーフミラー21によって反射さ
れて、光路Hに沿うように導かれて、反射対物レンズ1
8に到達する。前述の図14に示す従来の落射照明観察
の場合と同様に、反射対物レンズ18に到達した光は、
凸面鏡18aおよび凹面鏡18bによって反射されかつ
集光されて試料6に到達し、更に試料6を反射した後、
再び凹面鏡18bおよび凸面鏡18aによって反射され
て再び光路Hに沿うように導かれ、更に照明用ハーフミ
ラー21および光路補正板22を透過した後、更に全反
射ミラー23によって反射されて光路Jに沿うように導
かれ、以後は、前述の透過照明観察モードの場合と同じ
ようにして、CCDカメラ28に結像される。そして、
このCCDカメラ28によって、試料6表面の像が観察
される。
【0047】(3)透過測定モード 図5に示すように、この透過測定モードでは、放物面鏡
1が赤外光を透過測定用光路Bに沿うように選択設定さ
れるとともに、全反射ミラー2,25がそれぞれ対応す
る光路D,Jに挿入される。また、全反射ミラー17、
照明用ハーフミラー21および光路補正板22がそれぞ
れ対応する光路Hから退避される。なお、光路に対して
挿入、退避制御される他の反射ミラーおよびビームスプ
リッタは、挿入位置および退避位置のいずれに設定され
ていてもよい。
【0048】個別の透過測定モードで、赤外光による試
料6の透過測定を行うには、まず試料6の透過測定を行
う分析測定範囲を定める。この分析測定範囲の決定は、
前述の透過照明観察モードあるいは落射照明観察モード
で、CCDカメラ28に結像された像を見ながら、各ス
リット板24a,24b,24c,24dの間隔を調節し
てシースルースリット24の領域αを決定することによ
り行われる。
【0049】このように試料6の分析測定範囲を決定し
た後、顕微赤外装置を図5に示す透過測定モードに設定
する。この状態で、図示しない分光器から光路Aに沿っ
て導かれた赤外光が、放物面鏡1によって透過測定用光
路Bに沿うように偏向された後、全反射ミラー2によっ
て光路Dに沿うように反射され、更に全反射ミラー13
によって反射されて光路Hに沿って導かれて、反射対物
レンズ14に到達する。全反射ミラー2以降の光路Dお
よび反射対物レンズ14までの光路Hは、可視光と赤外
光とで共通の光路となっている。
【0050】前述の図15に示す従来の試料測定モード
の場合と同様に、反射対物レンズ14に到達した赤外光
は、凸面鏡14aおよび凹面鏡14bによって反射され
かつ集光されて試料6に到達し、更に試料6を透過した
後、反射対物レンズ18の凹面鏡18bおよび凸面鏡1
8aによって反射されて再び光路Hに沿うように導か
れ、更に全反射ミラー23によって反射されて光路Jに
沿うように導かれて、シースルースリット24の領域α
上に結像される。更に、このスリット24の領域α上の
像は全反射ミラー25によって光路Kに沿うように反射
された後、全反射ミラー30によって光路Lに沿うよう
に反射され、更に反射対物レンズ32の凸面鏡32aお
よび凹面鏡32bによって順に反射集光されて赤外線検
出器31に導かれ、この赤外線検出器31の検出素子3
1aによって検出される。そして、従来と同様に分光器
からの赤外光を試料6に照射することができ、これによ
り特定波長範囲の試料6の赤外吸収スペクトルを得るこ
とができる。
【0051】(4)反射測定モード 図6に示すように、この反射測定モードでは、放物面鏡
1が赤外光を反射測定用光路Cに沿うように選択設定さ
れるとともに、全反射ミラー4,17,25がそれぞれ対
応する光路E,H,Jに挿入される。その場合、全反射ミ
ラー17は、光路Hに沿う光束の片側半分を反射する位
置にセットされる。また、照明用ハーフミラー21およ
び光路補正板22がそれぞれ対応する光路Hから退避さ
れる。なお、光路に対して挿入、退避制御される他の反
射ミラーおよびビームスプリッタは、挿入位置および退
避位置のいずれに設定されていてもよい。
【0052】個別の反射測定モードで、赤外光による試
料6の反射測定を行う場合も、透過測定モードの場合と
同様に、まず透過観察モードあるいは落射観察モードに
より、試料6の反射測定を行う分析測定範囲を決定した
後、顕微赤外装置は図6に示す反射測定モードに設定さ
れる。
【0053】この状態で、図示しない分光器から光路A
に沿って導かれた特定波長の赤外光が、放物面鏡1によ
って反射測定用光路Cに沿うように偏向された後、全反
射ミラー4によって光路Eに沿うように反射され、更に
全反射ミラー17によってその光束の半分が反射されて
光路Hに沿うように導かれて、反射対物レンズ18に到
達する。全反射ミラー4以降の光路Eおよび反射対物レ
ンズ18までの光路Hは、可視光と赤外光とで共通の光
路となっている。
【0054】反射対物レンズ18に到達した赤外光は、
凸面鏡18aの片側半分の面および図6において左側の
凹面鏡18bによって反射されかつ集光されて試料6に
到達し、更に試料6の表面によって反射した後、図6に
おいて右側の凹面鏡18bおよび凸面鏡18aの他側半
分の面によって反射されて再び光路Hに沿うように導か
れて、全反射ミラー23に到達する。このとき、全反射
ミラー17は光路Hの片側半分(図6において左側半
分)に位置しているので、凸面鏡18aの他側半分の面
で反射された赤外光は、何ら支障なく、全反射ミラー2
3に到達する。更に、この赤外光は、全反射ミラー23
よって反射されて光路Jに沿うように導かれ、シースル
ースリット24の領域α上に結像される。この像は、前
述の透過測定の場合と同様に全反射ミラー25,30お
よび反射対物レンズ32によって反射され、赤外線検出
器31に導かれ、この赤外線検出器31の検出素子31
aによって検出される。そして、前述と同様に試料6の
赤外吸収スペクトルを得ることができる。
【0055】(5)落射照明観察/透過測定モード 図7に示すように、この落射照明観察/透過測定モード
では、図5に示す透過測定モードにおいて、全反射ミラ
ー20が光路F上に挿入されるとともに、全反射ミラー
25に代えて、ビームスプリッタ26が光路J上に挿入
される。このモードでの他の設定は、図5に示す透過測
定モードと同じである。
【0056】この状態で、落射照明観察の場合は、照明
光源7からコレクタレンズ8、赤外線カットフィルタ9
および照明用フィールドレンズ19を透過し、光路Fに
沿ってきた可視光は、全反射ミラー20によって反射さ
れて、光路Iに沿うように導かれる。更に、この可視光
はビームスプリッタ27によって反射されて、光路Jに
沿ってビームスプリッタ26の方へ導かれ、このビーム
スプリッタ26およびシースルースリット24を透過す
る。更に、可視光は全反射ミラー23によって反射され
て、光路Hに沿って反射対物レンズ18に導かれる。ビ
ームスプリッタ26より反射対物レンズ18側の光路J
および反射対物レンズ18までの光路Hは、可視光検出
系、赤外光検出系および可視光照射系における落射照射
系とで共通となっている。
【0057】以後、図4に示す落射照明観察モードと同
様にして、シースルースリット24もしくはシースルー
スリット24の位置に試料6表面の像が結像され、この
像がビームスプリッタ26,27を透過して、結像用リ
レーレンズ29によりCCDカメラ28に結像されて、
このCCDカメラ28によって、試料6表面の像が観察
される。
【0058】一方、透過測定の場合は、まずこの落射照
明観察/透過測定モードにおける落射照明観察により、
前述の分析測定範囲の決定の場合と同様に試料6の分析
測定範囲を決定する。その後、前述の図5に示す個別の
透過測定の場合とまったく同じようにして分光器からの
赤外光が、光路A,B,D,Hを経て試料6を透過し、光
路Jにおけるシースルースリット24上に結蔵され、更
にシースルースリット24上の像はビームスプリッタ2
6によって反射されて光路Kに沿うように導かれ、図5
の透過測定と同様に赤外線検出器31に導かれて、この
赤外線検出器31の検出素子31aによって検出され
る。そして、前述と同様に試料6の赤外吸収スペクトル
が得られる。
【0059】(6)透過照明観察/透過測定モード 図8に示すように、この透過照明観察/透過測定モード
では、全反射ミラー10が光路Fに挿入されるととも
に、ビームスプリッタ3,26がそれぞれ対応する光路
D,Jに挿入される。このモードでの他の設定は、図3
に示す透過照明観察モードおよび図5に示す透過測定モ
ードと同じである。
【0060】この状態で、透過照明観察の場合は、図3
に示す個別の透過照明観察モードとまったく同じように
して、照明用光源7からの可視光が試料6を透過してシ
ースルースリット24上に結像され、この像がCCDカ
メラ28で結像されて、試料6の透過像が観察される。
その場合、シースルースリット24上に結像された可視
光は、ビームスプリッタ26,27を透過して、CCD
カメラ28の方へ導かれる。
【0061】一方、透過測定の場合は、まずこの透過照
明観察/透過測定モードにおける透過照明観察により、
前述の分析測定範囲の決定の場合と同様に試料6の分析
測定範囲を決定する。その後、前述の図5に示す個別の
透過測定モードとまったく同じようにして、分光器から
の赤外光が試料6を透過してシースルースリット24上
に結像され、更にこの像が赤外線検出器31に導かれ
て、この赤外線検出器31の検出素子31aによって検
出される。そして、前述と同様に分光器からの赤外光の
特定波長を変化させることにより、特定波長範囲の試料
6の赤外吸収スペクトルが得られる。ただし、図5に示
す透過測定の場合は、赤外光が全反射ミラー2,25に
よって反射されるが、この図8に示す透過測定の場合
は、赤外光がビームスプリッタ3,26によって反射さ
れるようになる。
【0062】(7)落射照明観察/反射測定モード 図9に示すように、この落射照明観察/反射測定モード
では、全反射ミラー10,15がそれぞれ対応する光路
F,Gに挿入されるとともに、ビームスプリッタ5,26
がそれぞれ対応する光路E,Jに挿入される。このモー
ドでの他の設定は、図6に示す反射測定モードと同じで
ある。
【0063】この状態で、落射照明観察の場合は、照明
光源7からコレクタレンズ8および赤外線カットフィル
タ9を透過し、全反射ミラー10によって光路Gに沿う
ように導かれてきた可視光は、全反射ミラー15によっ
て反射されて、光路Eに沿うように導かれる。更に、こ
の可視光は、前述の図6に示す反射測定モードにおける
赤外光の場合と同様にして全反射ミラー17によってそ
の光束の半分が反射されて光路Hに沿うように導かれ
て、反射対物レンズ18に到達する。反射対物レンズ1
8に到達した可視光は、凸面鏡18aの図6で左側半分
の面および図6で左側の凹面鏡18bによって反射され
かつ集光されて試料6に到達し、更に試料6の表面によ
って反射した後、図6で右側の凹面鏡18bおよび凸面
鏡18aの図6で右側半分の面によって反射されて再び
光路Hに沿うように導かれて、全反射ミラー23に到達
する。このとき、全反射ミラー17は光路Hの片側半分
(図6で左側半分)に位置しているので、凸面鏡18a
の右側半分の面で反射された可視光は、何ら支障なく、
全反射ミラー23に到達する。更に、この可視光は、全
反射ミラー23よって反射されて光路Jに沿うように導
かれ、シースルースリット24上に結像される。以後、
前述の観察の場合と同様にこの像がビームスプリッタ2
6,27を透過して、CCDカメラ28に結像されて、
試料6表面の像が観察される。
【0064】一方、反射測定の場合は、まずこの落射照
明観察/反射測定モードにおける落射照明観察により、
前述の分析測定範囲の決定の場合と同様に試料6の分析
測定範囲を決定する。その後、前述の図6に示す個別の
反射測定モードとまったく同じようにして、分光器から
の赤外光のうち、半分の光束の赤外光が試料6を反射し
てシースルースリット24上に結像され、更にこの像が
赤外線検出器31に導かれて、この赤外線検出器31の
検出素子31aによって検出される。そして、前述と同
様に試料6の赤外吸収スペクトルが得られる。ただし、
図6に示す反射測定の場合は、赤外光が全反射ミラー
4,25によって反射されるが、この図9に示す反射測
定の場合は、赤外光がビームスプリッタ5,26によっ
て反射されるようになる。
【0065】なお、前述の例では、全反射ミラー2,4,
25とビームスプリッタ3,5,26とを、それぞれ対応
する光路に選択的に挿入可能に設けているが、本発明
は、全反射ミラー2,4,25を必ずしも設ける必要はな
く、ビームスプリッタ3,5,26のみを設けることもで
きる。この場合には、ビームスプリッタ3,5,26を光
路に固定的に設けるようにすることもできる。
【0066】このようにして、この例の顕微赤外装置に
よれば、試料観察と試料測定が同時にできるばかりでな
く、3種類の照明光路と2種類の試料観察モードおよび
2種類の試料測定モードを設定することができる。した
がって、試料をより多くのモードで簡単に同時観察測定
することができ、試料の種々のデータを簡単に得ること
ができる。
【0067】しかも、同時観察測定モードにより、試料
測定領域が試料測定中であっても常時確認できるととも
に、ビームスプリッタ3,5,26を単に光路上に設ける
だけで、試料測定をより正確にかつ迅速に繰り返し可能
に行うことができる。その場合、この例では全反射ミラ
ー2,4,25を設けているため、ビームスプリッタ3,
5,26を移動するようにしているが、全反射ミラー2,
4,25を設けない場合は、ビームスプリッタ3,5,2
6各モード毎に移動させる必要がない。
【0068】また、可視光の照射光学系および赤外光の
照射光学のいずれにおいても、落射照射光学系および透
過照射光学系の照明光源7および分光器を共通としてい
るので、構造および制御をともに簡単にできる。
【0069】更に、可視光の落射照射光学系の光路の一
部と光検出系の光路の一部を共通にしても、ビームスプ
リッタ26により、このビームスプリッタ26を移動さ
せることなく、可視光により試料6の落射照射を確実に
行うことができるとともに、試料を反射または透過した
可視光または可視光波長領域外光をそれぞれ確実に検出
できるようになる。
【0070】更に、落射照射光学系の光路の一部と光検
出系の光路の一部を共通にしても、全反射ミラー17を
必要時に光路の一側半分に挿入するようにしているの
で、可視光により試料6の落射照射を確実に行うことが
できるとともに、試料6を反射または透過した可視光ま
たは赤外光をそれぞれ確実に検出できるようになる。
【0071】更に、照明用コレクタレンズ8の後に、赤
外線カットフィルタ9を配置して可視光に混在している
赤外光をカットしているので、同時観察測定モード時に
照射光による赤外分光測定でノイズが発生するのを抑制
することができる。
【0072】更に、試料6を単に光軸に直交する面内で
移動するだけで、試料6の多点測定が可能となり、しか
もその測定点を確実に定めることができる。しかも、測
定条件が完全に不変となるので、再現性が優れるように
なる。
【0073】図10は、本発明の実施の形態の他の例を
部分的に示す光学図である。なお、前述の例の構成要素
と同じ構成要素には、同じ符号を付すことにより、その
詳細な説明は省略する。
【0074】前述の例の顕微赤外装置では、シースルー
スリット24の各スリット板24,24b,24c,24
dが光軸に対して直交する面に平行に設けられている
が、図10に示すように、この例ではシースルースリッ
ト24の各スリット板が光軸に対して少し傾けて設けら
れている。図11に詳細に示すように、CCDカメラ2
8に対向する側のスリット板24a,24bが光軸に直
交する面に傾斜角βで傾斜して配置されているととも
に、スリット板24c,24dが光軸に直交する面に傾
斜角γで傾斜して配置されている。その場合、各スリッ
ト板の傾斜角β,γは、各スリット板によって反射され
た反射光が図10に示すように結像用リレーレンズ29
の枠外に進行する程度の大きさでよいとともに、両傾斜
角β,γは等しく設定されてもよいし、異なるように設
定されてもよい。この例の顕微赤外装置の他の構成は、
前述の例と同じである。
【0075】このように構成されたこの例の顕微赤外装
置においては、照明光源7からコレクタレンズ8および
赤外線カットフィルタ9を透過してきた可視光が、ビー
ムスプリッタ27によって反射され、光路Jに沿ってシ
ースルースリット24の方へ導かれて、スリット板24
a,24bによって反射されると、その反射光は光軸に
対して傾斜した大きな矢印方向δ,εに進行して、結像
用リレーレンズ29の枠外に逃げるようになる。したが
って、可視光の、スリット板24a,24bによる反射
成分が、結像用リレーレンズ29によってCCDカメラ
28に結像されることはない。
【0076】前述の図2に示すような、スリット板24
a,24bが光軸に対して直交して設けられている場合
は、照明光源7からの可視光は、図12に示すようにス
リット板24a,24bによって反射されると、その反
射光は光軸に沿った矢印方向ζ,ηに進行して、結像用
リレーレンズ29の枠内に進行するようになる。したが
って、可視光の、スリット板24a,24bによる反射
成分が、結像用リレーレンズ29によってCCDカメラ
28に結像されてしまう。このため、結像用リレーレン
ズ29によってCCDカメラ28に結像される試料6の
像のうち、シースルースリット24の領域αに結像され
る部分は、正常に観察することができるが、スリット板
24a,24b上に結像する部分は、この反射成分の像
が重畳されてしまうので、グレア(まぶしさ)が生じ、
正常な像を観察し難くなる。
【0077】これに対して、図10に示す例のようにス
リット板24a,24bを光軸に対して傾けて、スリッ
ト板24a,24bの反射成分を結像用リレーレンズ2
9によってCCDカメラ28に結像させないようにする
ことにより、前述のグレアが防止されて、クリアな像が
得られるようになる。なお、傾けたスリット板24a,
24bは光軸に対し直交する垂直面内にスライドさせる
ので、スリット本来の機能は失われることはない。
【0078】なお、前述の例では、放物面鏡1、全反射
ミラー10,15,17、およびビームスプリッタ3,5,
26をすべて設けるようにしているが、本発明はこれら
をすべてを必ずしも設ける必要はなく、必要に応じてこ
れらのいくつかを適宜選択組み合わせて顕微赤外装置を
形成することもできる。
【0079】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明の顕微赤外装置によれば、試料観察と試料測定
と同時に観察できるばかりでなく、より多数の種類の照
明光路とより多数の試料観察モードおよび試料測定モー
ドを設定することができる。したがって、試料をより多
くのモードで簡単に同時観察測定することができ、試料
の種々のデータを簡単に得ることができる。
【0080】しかも、同時観察測定モードにより、試料
測定領域が試料測定中であっても常時確認できるととも
に、第1ないし第3光方向制御板を各モード毎に移動さ
せる必要がないので、試料測定をより正確にかつ迅速に
繰り返し可能に行うことができる。
【0081】また、請求項2の発明によれば、第1およ
び第2照射光学系のいずれにおいても、落射照射光学系
および透過照射光学系の照明用光源を共通としているの
で、構造および制御をともに簡単にできる。
【0082】また、請求項3の発明によれば、落射照射
光学系の光路の一部と光検出系の光路の一部を共通にし
ても、第3光方向制御板により、この第3光方向制御板
を移動させることなく、可視光により試料の落射照射を
確実に行うことができるとともに、試料を反射または透
過した可視光または可視光波長領域外光をそれぞれ確実
に検出できるようになる。
【0083】更に、請求項4の発明によれば、落射照射
光学系の光路の一部と光検出系の光路の一部を共通にし
ても、第4光方向制御板を必要時に光路の一側半分に挿
入するようにしているので、可視光により試料の落射照
射を確実に行うことができるとともに、試料を反射また
は透過した可視光または可視光波長領域外光をそれぞれ
確実に検出できるようになる。
【0084】更に、請求項5の発明によれば、第1照射
光学系に、可視光波長領域外光をカットする可視光波長
領域外光カットフィルタを設けているので、同時観察測
定モード時に、照射光による赤外分光測定でノイズの発
生を抑制できる。
【0085】更に、請求項6の発明によれば、スリット
を構成するスリット板を光軸に直交する面に対して傾斜
して設けているので第1検出器における、反射光による
グレア(まぶしさ)を防止でき、正常な像を確実に観察
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる顕微赤外装置の実施の形態の
一例を示す光学図である。
【図2】 図1に示す例に用いられているシースルース
リットを示し、(a)はその正面図、(b)はその平面
図、(c)はその右側面図である。
【図3】 図1に示す例の透過照明観察モードを説明す
る図である。
【図4】 図1に示す例の落射照明観察モードを説明す
る図である。
【図5】 図1に示す例の透過測定モードを説明する図
である。
【図6】 図1に示す例の反射測定モードを説明する図
である。
【図7】 図1に示す例の落射照明観察/透過測定モー
ドを説明する図である。
【図8】 図1に示す例の透過照明観察/透過測定モー
ドを説明する図である。
【図9】 図1に示す例の落射照明観察/反射測定モー
ドを説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態の他の例を部分的に示す
光学図である。
【図11】図10に示す例に用いられているシースルー
スリットを示し、(a)はその正面図、(b)はその平
面図、(c)はその右側面図である。
【図12】シースルースリットを構成するスリット板を
光軸に直交する面に平行に設けた場合を説明する図であ
る。
【図13】従来の顕微赤外装置の一例を示す光学図であ
る。
【図14】図13に示す従来例の試料観察モードを説明
する図である。
【図15】図13に示す従来例の試料測定モードを説明
する図である。
【符号の説明】
1…放物面鏡、2,4,10,11,13,15,17,20,
23,25,30…全反射ミラー、3,5,26…ビームス
プリッタ、6…試料、7…照明光源、8…コレクタレン
ズ、9…赤外線カットフィルタ、12,16,19…照明
用フィールドレンズ、14,18,32…反射対物レン
ズ、14a,18a,32a…凸面鏡、14b,18b,3
2b…凹面鏡、21,27…照明用ハーフミラー、22
…光路補正板、24…シースルースリット、24a,2
4b,24c,24d…スリット板、28…CCDカメ
ラ、29…結像用リレーレンズ、31…赤外線検出器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 落射照射光学系と透過照射光学系とから
    なり、試料に可視光を照射する第1照射光学系と、 前記可視光が前記試料を透過した可視光の透過光および
    前記可視光が前記試料で反射した可視光の反射光の少な
    くとも1つを検出する第1検出器と、 前記可視光の透過光および前記可視光の反射光の少なく
    とも1つを前記第1検出器に導く第1検出光学系と、 落射照射光学系と透過照射光学系とからなり、試料に、
    可視光以外の波長領域の可視光波長領域外光を照射する
    とともに、光路の一部が前記第1照射光学系の光路の一
    部と共通にされている第2照射光学系と、 前記可視光波長領域外光が前記試料を透過した可視光波
    長領域外の透過光および前記可視光波長領域外光が前記
    試料で反射した可視光波長領域外の反射光の少なくとも
    1つを検出する第2検出器と、 前記可視光波長領域外光の透過光および前記可視光波長
    領域外光の反射光の少なくとも1つを前記第2検出器に
    導くとともに、光路の一部が前記第1検出光学系の光路
    の一部と共通にされている第2検出光学系と、 前記第1検出光学系および前記第2検出光学系の両光路
    の共通部に設けられ、前記可視光波長領域外光を遮断し
    かつ前記可視光を透過する材料からなるとともに前記可
    視光波長領域外光が透過可能な領域を有し、前記第2検
    出器に向かう前記可視光波長領域外光を制限するスリッ
    トと、 前記第1照射光学系の落射照射光学系および前記第2照
    射光学系の落射照射光学系の両光路の共通部に設けら
    れ、前記可視光波長領域外光を反射して前記試料方向に
    導き、かつ前記可視光を透過して前記試料方向に導く第
    1光方向制御板と、 前記第1照射光学系の透過照射光学系および前記第2照
    射光学系の透過照射光学系の両光路の共通部に設けら
    れ、前記可視光波長領域外光を反射して前記試料方向に
    導き、かつ前記可視光を透過して前記試料方向に導く第
    2光方向制御板と、 前記第1検出光学系および前記第2検出光学系の両光路
    の共通部に設けられ、前記可視光波長領域外光を反射し
    て前記第2検出器方向に導き、かつ前記可視光を透過し
    て前記第1検出器方向に導く第3光方向制御板とを備え
    ている特徴とする顕微赤外装置。
  2. 【請求項2】 前記可視光を発する第1光源と、前記可
    視光波長領域外光を発する第2光源と、前記第1光源か
    らの可視光を、前記第1照射光学系の前記落射照射光学
    系および前記透過照射光学系のいずれか一方に選択的に
    導くように設けられた可視光方向制御板と、 前記第2光源からの可視光波長領域外光を、前記第2照
    射光学系の前記落射照射光学系および前記透過照射光学
    系のいずれか一方に選択的に導くように設けられた可視
    光波長領域外光方向制御板とを備えている特徴とする請
    求項1記載の顕微赤外装置。
  3. 【請求項3】 前記第1照射光学系の落射照射光学系の
    光路の一部と、前記第1および第2検出光学系の光路の
    共通部の一部とが共通にされた照射検出共通部が設けら
    れており、この照射検出共通部に、前記第3光方向制御
    板が設けられていることを特徴とする請求項1または2
    記載の顕微赤外装置。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2照射光学系における
    両落射照射光学系の共通部の光路の一部と、前記第1お
    よび第2検出光学系の光路の共通部の一部とが共通にさ
    れた照射検出共通部が設けられており、この照射検出共
    通部に、第4光方向制御板が照射検出共通部の光路に対
    して挿入および退避可能に設けられているとともに、こ
    の第4光方向制御板はその照射検出共通部の光路への挿
    入時に、この照射検出共通部の光路の一側半分に位置し
    て前記第1および第2光源からの可視光の光束の半分を
    試料照射方向に反射させるとともに、前記試料によって
    反射された反射光が照射検出共通部の光路の、前記第4
    光方向制御板のない他方の他側半分を透過させることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の顕微赤
    外装置。
  5. 【請求項5】前記第1照射光学系に可視光に混在してい
    る可視光波長領域外光をカットする可視光波長領域外光
    カットフィルタが設けられている特徴とする請求項1な
    いし4のいずれか1記載の顕微赤外装置。
  6. 【請求項6】前記スリットは複数のスリット板から構成
    されているとともに、前記可視光波長領域外光が透過可
    能な領域はこれら複数のスリット板で囲むようにかつ大
    きさが調節可能に形成されており、更に前記スリット板
    が、光軸に直交する面に対して傾斜して設けられている
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1記載の
    顕微赤外装置。
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