JPH11263965A - チクソトロピー性付与剤および湿気硬化型ポリウレタン組成物 - Google Patents

チクソトロピー性付与剤および湿気硬化型ポリウレタン組成物

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JPH11263965A
JPH11263965A JP10066532A JP6653298A JPH11263965A JP H11263965 A JPH11263965 A JP H11263965A JP 10066532 A JP10066532 A JP 10066532A JP 6653298 A JP6653298 A JP 6653298A JP H11263965 A JPH11263965 A JP H11263965A
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JP
Japan
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moisture
polyurethane composition
curable polyurethane
agent
thixotropy
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JP10066532A
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Takahiro Safuku
高弘 佐復
Kiminori Araki
公範 荒木
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カーボンブラックを含有する湿気硬化型ポリウ
レタン組成物に用いるものであって、保存上または製造
上の問題のないチクソトロピー性付与剤の提供。 【解決手段】下記式(I): Ar−R1 2 3 (I) 〔Arはベンゼン環、R1 、R2 、R3 はベンゼン環の
置換基であり、R1 はNHCOO(CH2)x CH3(xは
11〜21の整数)、R2 はH、NCO、NHCOO
(CH2)y CH3(yは0〜21の整数)からなる群から
選ばれる基、R3 はH、NCO、NHCOO(CH2)z
CH3(zは0〜21の整数)からなる群から選ばれる基
を表す。〕で表される化合物を含有するチクソトロピー
性付与剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーボンブラック
を含有するポリウレタン組成物に用いられるチクソトロ
ピー性付与剤に関する。また、本発明は、上記チクソト
ロピー性付与剤を用いたカーボンブラックを含有する湿
気硬化型ポリウレタン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】湿気硬化型ポリウレタン組成物は、空気
中の湿気または配合された化合物に吸着された水分によ
って硬化し、接着性、弾性等に優れているため、接着
剤、コーティング材、シーリング材、プライマー等とし
て用いられている。自動車の窓とボディーとを一体化す
るための接着剤、即ち、ウインドシールド・シーラント
としても湿気硬化型ポリウレタン組成物が用いられる。
この場合には、補強剤および耐候性付与剤としてカーボ
ンブラックを配合することが不可欠である。自動車の生
産工程において、窓とボディーとの一体化は、窓の上面
の縁にウインドシールド・シーラントを塗布し、これを
反転させてボディーに圧着して行う、いわゆるビード打
ち等の自動工程である。この反転の際にウインドシール
ド・シーラントが液垂れを起こすと、工程を止めなけら
ばならず、生産効率が大きく低下する。従って、液垂れ
防止のため、硬化前のウインドシールド・シーラントは
チクソトロピー性を有している必要がある。一般に、チ
クソトロピー性とは、ある種のコロイド系において等温
状態においても変形のために見かけ粘度が一時的に低下
する現象をいう。例えば、ある種のコロイド系、特に懸
濁液が、容器に入れられた状態でかくはんされると液状
になり、かくはんを止めて静置すればゲル状となる現象
が挙げられる。従って、ウインドシールド・シーラント
がチクソトロピー性を有していれば、動的な状態におい
ては液状となるので吐出機で容易に吐出することがで
き、静的な状態においてはゲル状となるのでシーラント
が吐出された窓材を反転する際にシーラントの天地が逆
になったりしても液垂れが起こらないのである。カーボ
ンブラックを含有する湿気硬化型ポリウレタン組成物
は、硬化前には動的な状態においても静的な状態におい
ても液状を呈する。この硬化前のカーボンブラックを含
有する湿気硬化型ポリウレタン組成物に、動的な状態に
おいては液状を呈し、静的な状態においてはゲル状を呈
するようなチクソトロピー性を付与する助剤、即ち、チ
クソトロピー性付与剤として、従来から、アロマオイル
等の半相溶オイル等が用いられてきた。しかし、アロマ
オイル等の半相溶オイルは、高温化で貯蔵すると、チク
ソトロピー性が低下しやすい等の問題があった。また、
近年は、下記式(II)
【0003】
【化1】
【0004】のエステル交換反応により得られた生成物
もチクソトロピー性付与剤として用いられてきたが、反
応物に由来するアルコールを系外に除去するために吸引
すると、同時に生成物も吸引してしまうので収率が低い
等の製造上の難点があった。このように、カーボンブラ
ックを含有する湿気硬化型ポリウレタン組成物に用いる
チクソトロピー性付与剤であって、保存上または製造上
の問題のないものは、得られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、カーボンブ
ラックを含有する湿気硬化型ポリウレタン組成物に用い
るチクソトロピー性付与剤であって、保存上または製造
上の問題のないものを提供することを課題とする。ま
た、本発明は、チクソトロピー性を有し、ウインドシー
ルド・シーラントとして好適に用いることができる湿気
硬化型ポリウレタン組成物を提供することを課題とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記式
(I): Ar−R1 2 3 (I) 〔Arはベンゼン環、R1 、R2 、R3 はベンゼン環の
置換基であり、R1 はNHCOO(CH2)x CH3(xは
11〜21の整数)、R2 はH、NCO、NHCOO
(CH2)y CH3(yは0〜21の整数)からなる群から
選ばれる基、R3 はH、NCO、NHCOO(CH2)z
CH3(zは0〜21の整数)からなる群から選ばれる基
を表す。〕で表される化合物を含有するチクソトロピー
性付与剤を提供する。また、本発明は、ウレタンプレポ
リマー、カーボンブラック、および、上記のチクソトロ
ピー性付与剤を前記ウレタンプレポリマー100重量部
に対して0.1〜10重量部含有する湿気硬化型ポリウ
レタン組成物を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0008】本発明は、下記式(I): Ar−R1 2 3 (I) 〔Arはベンゼン環、R1 、R2 、R3 はベンゼン環の
置換基であり、R1 はNHCOO(CH2)x CH3(xは
11〜21の整数)、R2 はH、NCO、NHCOO
(CH2)y CH3(yは0〜21の整数)からなる群から
選ばれる基、R3 はH、NCO、NHCOO(CH2)z
CH3(zは0〜21の整数)からなる群から選ばれる基
を表す。〕で表される化合物を含有するチクソトロピー
性付与剤である。
【0009】本発明のチクソトロピー性付与剤が含有す
る化合物は、ベンゼン環の1つの水素を式中のR1 で示
されるNHCOO(CH2)x CH3 で置換した構造を有
し、該xは11〜21、好ましくは16〜20の整数で
ある。本発明のチクソトロピー性付与剤をカーボンブラ
ックを含有するポリウレタン組成物に用いた場合にチク
ソトロピー性を付与する詳細は明らかでないが、xが1
0以下であると、チクソトロピー性を付与できない。x
が22以上であると、化合物の融点が高くなり、硬化す
る際に凝固しやすくなるので、ポリウレタン組成物の強
度特性等が低下する。xが16〜20であると、価格と
性能のバランスが好適となる。
【0010】ベンゼン環の他の水素のうち2つの水素
は、R2 およびR3 で示されるように、置換されていて
もよい。式中、R2 およびR3 の置換基の組み合わせ、
ならびに、R1 のx、R2 のyおよびR3 のzの組み合
わせは、特に限定されない。好ましい組み合わせを下記
に示す。 (1)R2 がHまたはNCO、R3 がHまたはNCOで
あるとき (2)R2 がNHCOO(CH2)y CH3 、該yが0〜
3の整数、R3 がHまたはNCOであるとき (3)R2 がNHCOO(CH2)y CH3 、該yが0〜
3の整数、R3 がNHCOO(CH2)z CH3 、該zが
0〜3の整数であるとき 本発明のチクソトロピー性付与剤が含有する化合物が、
前記式(I)において、上記(1)〜(3)のいずれか
であるときは、ポリウレタン組成物のチクソトロピー
性、ポリウレタン組成物の硬化後の強度特性等が好適と
なるうえ、本発明のチクソトロピー性付与剤のハンドリ
ングも良好となる。
【0011】式中のベンゼン環において、水素がR1
2 およびR3 で置換されている炭素の位置は特に限定
されず、工業的に得られやすいものを好適に用いること
ができる。
【0012】式中のベンゼン環は、R1 、R2 およびR
3 の位置以外の水素がアルキル基等で置換されていても
よい。例えば、トルエン、エチルベンゼン、p−キシレ
ン等が挙げられる。
【0013】本発明のチクソトロピー性付与剤が含有す
る上記式(I)で表される化合物は、製造方法を特に限
定されないが、下記式(III)および(IV)
【0014】
【化2】
【0015】に示す反応を利用する方法が好適に用いら
れる。上記式(III)は、フェニルイソシアネートと直鎖
モノアルコールから式(I)の化合物を得る一例であ
る。上記式(IV)は、トリレンジイソシアネートと直鎖
モノアルコールから式(I)の化合物を得る一例であ
る。上記式(III)および(IV)のR6 OHとしては、ラ
ウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアル
コール、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール
等が好適に用いられる。上記式(IV)のR7 OHとして
は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルア
ルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアル
コール、n−オクチルアルコール、n−デシルアルコー
ル、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチ
ルアルコール、ステアリルアルコール、エイコシルアル
コール等が好適に用いられる。また、上記式(III)およ
び(IV)において、直鎖モノアルコールと反応しなかっ
たイソシアネート基を有する化合物が、式(I)の範囲
の化合物の一例となる場合もある。例えば、上記式(I
V)における中間体化合物である。
【0016】上記反応は付加反応であるので、副生成物
がない。また、未反応のイソシアネート基が残った場合
であっても、湿気硬化型ポリウレタン組成物に用いられ
る場合には、水の存在により尿素結合を形成して、架橋
し、高分子と結合する。従って、上記反応の生成物から
除去しなければならないものはなく、反応生成物全量を
チクソトロピー性付与剤として用いることができるの
で、上述したようなエステル交換反応における収率が低
い等の製造上の難点はない。
【0017】また、上記反応を利用するか否かに関わら
ず、本発明のチクソトロピー性付与剤は、上記式(I)
で表される化合物を1種類のみ含有していても、2種類
以上含有していてもよい。
【0018】本発明のチクソトロピー性付与剤は、上記
式(I)で表される化合物の他に、ジオクチルフタレー
ト(DOP)、ジイソデシルフタレート(DIDP)、
ジオクチルアジペート(DOA)等の可塑剤を含有して
いてもよい。
【0019】本発明のチクソトロピー性付与剤は、優れ
たチクソトロピー性付与効果を有するので、広範な用途
に好適に用いられ、カーボンブラックを含有する組成
物、特に自動車用ウインドシールド・シーラントに、よ
り好適に用いられる。
【0020】本発明は、ウレタンプレポリマー、カーボ
ンブラック、および、上記チクソトロピー性付与剤を前
記ウレタンプレポリマー100重量部に対して0.1〜
10重量部含有する湿気硬化型ポリウレタン組成物であ
る。
【0021】本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物に
用いるウレタンプレポリマーは、水の存在によりイソシ
アネート基部分が尿素結合を形成しながら、架橋、硬化
して高分子となる化合物である。
【0022】本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物に
用いるウレタンプレポリマーは、一般に、ポリヒドロキ
シル化合物の一種であるポリオールとポリイソシアネー
トから生成されるウレタンプレポリマーであればよく、
特に限定されない。
【0023】ポリオールとは、炭化水素の複数個の水素
を水酸基で置換したアルコール類の総称であり、例え
ば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオ
キサイドの1種または2種以上を、2個以上の活性水素
を有する化合物に付加重合させた生成物である。ここ
で、2個以上の活性水素を有する化合物としては、例え
ば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン
類、多価フェノール類等が挙げられる。多価アルコール
類としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリ
ン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール等が、また、アミン類としては、エ
チレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が、アルカ
ノールアミン類としては、エタノールアミン、プロパノ
ールアミン等が、そして多価フェノール類としては、レ
ゾルシン、ビスフェノール類等を挙げることができる。
【0024】具体的には、ポリテトラメチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチ
レングリコール等のポリエーテル系ポリオール、ポリブ
タジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポ
リオレフィン系ポリオール、その他アジペート系ポリオ
ール、ラクトン系ポリオール、ヒマシ油等のポリエステ
ル系ポリオール等が好ましい。これらの化合物は単独で
使用しても、2種以上を併用してもよいが、重量平均分
子量は100〜10000程度のものが好ましく、50
0〜7000程度のものがさらに好ましい。
【0025】ポリイソシアネート化合物としては、通常
のポリウレタン樹脂の製造に用いられる種々のものがあ
る。具体的には、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4−ジイソシアネートおよびこれらの変性品、
1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等
が挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は、
単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0026】ウレタンプレポリマー製造の際のポリヒド
ロキシル化合物とポリイソシアネート化合物の量比は、
ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基1個当
たり、ポリヒドロキシル化合物中のヒドロキシル基が1
個以下となる量比とするが、好ましくは、0.95〜
0.75個である。また、ウレタンプレポリマーの製造
条件は、通常のウレタンプレポリマーの製造条件でよ
い。即ち、前述のヒドロキシル化合物とポリイソシアネ
ート化合物を反応温度50〜100℃程度で、常圧下で
反応させればよい。
【0027】本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物
は、カーボンブラックを含有する。本発明の湿気硬化型
ポリウレタン組成物に用いるカーボンブラックは、一般
に、ゴムの補強性充填剤として用いられ、光遮蔽効果が
高いので耐候性を付与するために用いられる場合も多
い。特に自動車用ウインドシールド・シーラントには有
用に用いられる。本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成
物に用いるカーボンブラックは、一般的に用いられるも
のでよく、特に限定されない。例えば、MCF、RCF
等が好適に用いられ、これらの粒径は15〜30nm、
吸油量は60〜130cm3 /100gである。これら
のカーボンブラックは単独で用いてもよく、2種類以上
を併用してもよい。また、本発明の湿気硬化型ポリウレ
タン組成物におけるカーボンブラックの含有量は、特に
限定されないが、吸油量との関連から、好ましくは前記
ウレタンプレポリマー100重量部に対して50〜12
0重量部である。
【0028】本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物に
おける上記チクソトロピー性付与剤の含有量は、前記ウ
レタンプレポリマー100重量部に対して0.1〜10
重量部、好ましくは1〜5重量部である。0.1重量部
未満では、湿気硬化型ポリウレタン組成物のチクソトロ
ピー性が不十分となり、10重量部を超えると、硬化後
の接着性等の強度特性等が低下する。1〜5重量部であ
ると、チクソトロピー性および硬化後の強度特性等のバ
ランスがよい。
【0029】本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物
は、上記成分以外にも、必要に応じて、カルボン酸、充
填剤、可塑剤、酸化防止剤、シランカップリング剤、分
散剤、溶剤、触媒等を含有してもよい。
【0030】充填剤としては、必須成分であるカーボン
ブラックの他に、耐候性を損なわない範囲で、炭酸カル
シウム、クレー、タルク、酸化チタン、生石灰、カオリ
ン、ゼオライト、ケイソウ土、塩化ビニルペーストレジ
ン、ガラスバルーン、塩化ビニリデン樹脂バルーン等を
用いることができる。
【0031】可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタ
レート(DOP)、ジブチルフタレート(DBP)、ジ
ラウリルフタレート(DLP)、ブチルベンジルフタレ
ート(BBP)、ジイソデシルフタレート(DID
P)、ジオクチルアジぺート(DOA)、ジイソデシル
アジぺート、トリオクチルフォスフェート、トリス(ク
ロロエチル)フォスフェート、トリス(ジクロロプロピ
ル)フォスフェート、トリブチルトリメリテート(TB
TM)、トリオクチルトリメリテート(TOTM)、ア
ジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン
酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシステアリ
ン酸アルキル、エポキシ化大豆油等が挙げられる。
【0032】溶剤としては、芳香族系炭化水素、ミネラ
ルスピリット、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0033】触媒としては、ジオクチル錫ラウレート
(DOTL)、ジブチル錫ラウレート(DBTL)等が
挙げられる。
【0034】本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物の
製造方法は、特に限定されないが、好ましくは上述の各
成分を減圧下に混合ミキサー等のかくはん装置を用いて
十分混練し、均一に分散させて組成物とするのがよい。
【0035】本発明の湿気硬化型ポリウレタン組成物
は、チクソトロピー性を有するので広範な分野において
有用であり、硬化後の強度特性、耐候性等が優れている
ので、特に自動車用ウインドシールド・シーラントとし
て好適に用いることができる
【0036】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限られるものではない。ウレタンプレポリマーの調製 数平均分子量3000のポリプロピレングリコール85
0g、数平均分子量3000のポリプロピレントリオー
ル150gおよびジオクチルフタレート300gを混合
し、さらにジフェニルメタンジイソシアネート124g
を加えて、80℃で10時間、かくはんしながら反応さ
せて、ウレタンプレポリマーを得た。
【0037】チクソトロピー性付与剤の調製 モル比がフェニルイソシアネート/ステアリルアルコー
ル=1/1となるように、フェニルイソシアネート30
6gとステアリルアルコール694gを容器に入れ、8
0℃で、24時間反応させて、本発明のチクソトロピー
性付与剤Aを得た。モル比が2,4−トリレンジイソシ
アネート/ステアリルアルコール=1/1または1/2
となるようにした以外は、上記方法と同様にして、本発
明のチクソトロピー性付与剤BおよびCを得た。
【0038】湿気硬化型ポリウレタン組成物の調製 以下に示される原料をそれぞれ第1表に示される量比で
用いて、第1表に示される各湿気硬化型ポリウレタン組
成物を得た。 (1)上記の得られたウレタンプレポリマー (2)カーボンブラック、#45、三菱化学社製 (3)可塑剤:ジイソデシルフタレート(DIDP) (4)溶剤:ミネラルスピリット(ノナン、デカン、ウ
ンデカンを主成分とする石油系溶剤)、日本石油社製 (5)触媒:ジオクチル錫ラウレート(DOTL) (6)チクソトロピー性付与剤 上記の得られたチクソトロピー性付与剤A 上記の得られたチクソトロピー性付与剤B 上記の得られたチクソトロピー性付与剤C アロマオイル:ダイアナプロセスAH、出光興産社製
【0039】上記のようにして得られた湿気硬化型ポリ
ウレタン組成物について以下の試験を行った。垂下性試験 得られた湿気硬化型ポリウレタン組成物、および、それ
らを40℃で14日間貯蔵したものについて、JASO
M338−89に規定された垂下性試験A法に準拠し
て、試料の頂点の移行距離を測定した。移行距離の値が
小さいほど、垂下性が良好であることを示す。せん断接着強さ試験 得られた湿気硬化型ポリウレタン組成物を標準状態で7
日間放置したものについて、JASO M338−89
に準拠して、せん断接着強さ試験を行った。接着強さが
1.5MPa以上の場合を接着性が良好であるとした。
【0040】結果を第1表に示す。本発明のチクソトロ
ピー性付与剤を配合した場合には、40℃で14日間貯
蔵したものについても、チクソトロピー性が損なわれ
ず、良好な垂下性を示すことが分かる。また、接着性も
良好である。一方、本発明のチクソトロピー性付与剤を
配合しない場合または配合する量が本発明の範囲より少
ない場合には、垂下性が悪い。また、本発明のチクソト
ロピー性付与剤を配合する量が本発明の範囲より多い場
合には、接着性が悪い。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明のチクソトロピー性付与剤は、優
れたチクソトロピー性付与効果を有し、高温下での貯蔵
によってもチクソトロピー性付与効果が損なわれず、ま
た、含有する化合物の製造方法には収率が高いものがあ
るので、広範な用途に好適に用いられ、カーボンブラッ
クを含有する組成物、特に自動車用ウインドシールド・
シーラントに、より好適に用いられる。また、本発明の
湿気硬化性ポリウレタン組成物は、チクソトロピー性を
有するので広範な分野において有用であり、硬化後の強
度特性、耐候性等が優れているので、特に自動車用ウイ
ンドシールド・シーラントとして好適に用いることがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I): Ar−R1 2 3 (I) 〔Arはベンゼン環、R1 、R2 、R3 はベンゼン環の
    置換基であり、R1 はNHCOO(CH2)x CH3(xは
    11〜21の整数)、R2 はH、NCO、NHCOO
    (CH2)y CH3(yは0〜21の整数)からなる群から
    選ばれる基、R3 はH、NCO、NHCOO(CH2)z
    CH3(zは0〜21の整数)からなる群から選ばれる基
    を表す。〕で表される化合物を含有するチクソトロピー
    性付与剤。
  2. 【請求項2】ウレタンプレポリマー、カーボンブラッ
    ク、および、請求項1記載のチクソトロピー性付与剤を
    前記ウレタンプレポリマー100重量部に対して0.1
    〜10重量部含有する湿気硬化型ポリウレタン組成物。
JP10066532A 1998-03-17 1998-03-17 チクソトロピー性付与剤および湿気硬化型ポリウレタン組成物 Withdrawn JPH11263965A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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