JPH11263100A - エンボス化粧材の製造方法 - Google Patents

エンボス化粧材の製造方法

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JPH11263100A
JPH11263100A JP8825798A JP8825798A JPH11263100A JP H11263100 A JPH11263100 A JP H11263100A JP 8825798 A JP8825798 A JP 8825798A JP 8825798 A JP8825798 A JP 8825798A JP H11263100 A JPH11263100 A JP H11263100A
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wood grain
embossing
wood
grain conduit
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JP8825798A
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Yoshiaki Kakinuma
良明 柿沼
Masaru Okamoto
優 岡本
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  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一回のフォトエッチング工程によって多段階
状であり、天然の木目導管溝に近似した木目導管溝が形
成されたエンボス化粧材の製造方法を提供する。 【解決手段】 基材表面に木目導管溝がエンボス加工に
よって形成され、該木目導管溝の周辺から中心部に向か
って多段階に深度を変化させることにより天然木材板の
木目導管溝を近似的に再現したエンボス化粧材の製造方
法において、木目導管断面パターン内部の所定の位置に
所定の大きさを占める中心パターン1と該中心パターン
1を取り巻き、且つ前記木目導管断面パターンの輪郭線
を最外環nとする多重の環状パターン2、3、−−、n
からなる焼付けパターン画像10,10’の作成工程
と、前記焼付けパターン画像10,10’に基づいてエ
ンボスシリンダー面を一回のフォトエッチング加工で蝕
刻するエンボス版作成工程と、該エンボス版を用いて前
記基材表面に賦型するエンボス工程と、から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短縮された工程で
天然木材板の木目導管溝に近似した木目導管溝を有する
エンボス化粧材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】天然木材板が有する木目導管溝をできる
限り忠実に再現して、質感、高級感、意匠性を高めたエ
ンボス化粧材は、建築物内装材、家具、家電製品のキャ
ビネット表面材等に多用されている。図1は、天然木材
板に現れる木目導管溝と、深度情報をインプットしない
従来の方法で再現した木目導管溝の比較説明図である。
一般に、天然木材板面に現れる木目導管溝D’の殆ど
は、円柱状の木目導管が、斜めにカットされて現れるた
め、図1(a)に示すように、平面図は、長楕円形(実
際には変形している)となり、短径方向の断面は円弧状
となる。また、長径方向の断面には、導管が歪曲してい
ない限り長手方向に連続的に深度変化が見られる。これ
に対して、これまでの深度情報を入力しないエンボス化
粧材の製造方法による木目導管溝D”は、2値画像とし
て抽出される木目導管断面パターンに基づくフォトエッ
チング(光蝕刻法)によってエンボス版が作成されるの
で、その断面構造は、図1(b)示すように深度は溝内
全域で同じとなる極めて単調な凹陥部が形成されてい
る。特許国際公開WO95/21060号公報では、以
上のような天然木材板の木目導管溝D’の再現にあたっ
て、図1(a)にかなり近づけた凹陥部の形成方法が提
案されている。その形成方法は、木目導管断面パターン
に近似する楕円形モデルから立体的な仮想木目導管溝を
コンピュータによる演算によって求め、所定の多段階の
深度ごとに等深線を求め、各等深線を輪郭線とするマス
クをそれぞれ作成し、エンボスシリンダー面に対して各
マスクを浅い深度のもの(エンボス化粧材においては深
度の深いものに対応)から順次用いてフォトエッチング
を繰り返し行い、多段差のある凸状部を形成したエンボ
ス版を作成し、それによって基材表面にエンボスを行っ
て多段階の深度差のある凹陥部を形成するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、WO95/
21060号公報に提案されているような複数枚のマス
クパターン画像を順次用いて多回数のフォトエッチング
を繰り返すことによって、深度が多段階に変化する凹陥
部を形成する方法は、複数枚のマスクパターン画像を用
意しなければならず、またそれらのマスクパターン画像
をレジスト感光膜に精度よく見当を合わせて焼き付け
て、現像、腐食、レジスト剥離からなるフォトエッチン
グ工程を繰り返し行わなければならず、高精度な作業が
要求され、また工程が長くなることから、製造コストが
かかり、納期も長引くという問題がある。本発明は、前
述の問題点に鑑みてなされたもので、一回のみのフォト
エッチング工程によって容易に、短時間に、多段状の深
度変化のある木目導管溝を有するエンボス化粧材の製造
方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
になされた本発明によるエンボス化粧材の製造方法は、
基材表面に木目導管溝がエンボス加工によって形成さ
れ、該木目導管溝の周辺から中心部に向かって順次深く
なるように多段階に深度を変化させることにより天然木
材板の木目導管溝を近似的に再現したエンボス化粧材の
製造方法であって、木目導管断面パターン内部の所定の
位置に前記木目導管断面パターンと相似若しくは略相似
形で、且つ面積はより小さい所定の大きさを占める中心
パターンと該中心パターンとは間隙を有してその周囲を
取り巻き、且つ前記木目導管断面パターンの輪郭線を最
外環とする相互に間隙で隔てられた多重の環状パターン
からなる焼付けパターン画像の作成工程と、前記焼付け
パターン画像をエンボス版基材表面に形成した感光性レ
ジスト膜に露光し、現像して得た前記中心パターン及び
前記環状パターン部分のみに存在するレジスト膜上から
エンボス版基材表面を一回のフォトエッチングで蝕刻し
て該環状パターンのレジスト膜直下をサイドエッチング
で除去するエンボス版作成工程と、該エンボス版を用い
て前記基材表面に賦型するエンボス工程と、から構成さ
れたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明によって製造されるエンボ
ス化粧材とは、基材表面にエンボス加工等により凹凸模
様が表面に施されたシート或いは板である。基材の材料
としては、通常、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレ
フィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹
脂、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、熱可塑性ポリエス
テル樹脂、熱可塑性ウレタン樹脂、ABS,ポリスチレ
ン等の熱可塑性樹脂、メラミン樹脂、不飽和(熱硬化
性)ポリエステル樹脂、2液硬化(熱硬化)型ウレタン
樹脂等の熱硬化性樹脂、ラジカル重合型不飽和アクリレ
ート、又はカチオン重合型エポキシ樹脂を電離放射線
(紫外線、電子線等)で架橋させてなる電離放射線硬化
性樹脂等が用いられる。また基材は単層でもよいし或い
は図4(ホ)の如く2層以上の積層体でもよい。また、
用途としては、壁、床、天井等の建築物の内装材、扉、
窓枠、扉枠、手摺等の建具の表面材、家電製品の筐体の
表面材、箪笥等の家具の表面材、箱等の容器の表面材、
車両等の内装材、船舶内装材等であって、必要に応じて
更に任意の素材が裏打ちして使用される。
【0006】図2は、天然木材柄から導管部のみを抽出
した木目導管断面パターンの一例である。木目導管断面
パターンPとは、天然木材板の表面に現れる木目導管断
面を正面からみた模様を意味する。図2で示すように、
木目導管断面パターンPは、天然の木材板の木目柄から
木目導管溝のみを抽出して2値画像として記録したもの
であって、一見不規則に見えるが、略同一方向に延びる
長楕円形を変形したパターンが配列してなるものであ
り、以下の説明においても木目導管断面パターンPのパ
ターンモデルを長楕円形をもって示すことにする。
【0007】本発明によるエンボス化粧材の製造方法
は、 木目導管断面パターン内部の所定の位置に該木目導
管断面パターンと相似若しくは略相似で、且つより面積
の小さい所定の大きさを占める中心パターンと該中心パ
ターンと間隙を介してその周辺を取り巻き、且つ前記木
目導管断面パターンの輪郭線を最外環とする相互の間隙
で隔てられた多重の環状パターンからなる焼付けパター
ン画像の作成工程と、 前記焼付けパターン画像をエンボス版基材表面に形
成した感光性レジスト膜に露光し、現像して得た中心パ
ターン及び環状パターン部分のみに存在するレジスト膜
上からエンボス版基材表面を一回のフォトエッチングで
蝕刻して該環状パターンのレジスト膜直下をサイドエッ
チングで除去するエンボス版作成工程と、 該エンボス版を用いて前記基材表面に賦型するエン
ボス工程と、からなることを特徴とするもので、以下順
を追って説明する。
【0008】図3は、本発明によるエンボス化粧材の製
造方法によって作成され、フォトエッチングに使用され
る焼付けパターン画像の説明図である。本発明によるエ
ンボス化粧材の製造方法の工程において作成され、フ
ォトエッチングに使用される焼付けパターン画像10
は、その一態様を図3(a)に示すように、木目導管断
面パターン(実際は変形長楕円である)内部の略中心位
置に該木目導管断面パターンと相似若しくは略相似形状
であって、且つ該木目導管断面パターンよりも小面積の
所定の大きさを占める中心パターン1と該中心パターン
1の周囲を間隙w1,w2,−−−w(n−1)を介し
て順次取り巻き、且つ木目導管断面パターンPの輪郭線
を最外環とする多重の環状パターン2,3、−−−、n
からなるものである。各々の環状パターン及び中心パタ
ーンは同じ中心を持つ同心パターンをなす。図3(a)
は、単純化するため環状パターンは2本しか描かれてい
ないが(n=2)、実際にはさらに増やすことが好まし
い。中心パターン1とそれを取り巻く環状パターン2、
3、−−、nは、フォトエッチング工程でレジスト膜が
形成される部分であって「レジストパターン画像」とい
いかえてもよい。また、間隙w1,w2,−−−w(n
−1)は、木目導管断面パターンPの輪郭線の最外環と
共に、レジスト膜非成形部となる。また、図3(b)に
示す、焼付けパターン画像10’は、別の態様を示すも
ので、中心パターン1は、木目導管断面パターンの長手
方向の一方(図では下方)に偏心させて置かれている。
そしてその周辺を同じく多重の環状パターン2、3、−
−、nが取り巻いている。この場合中心パターン及び環
状パターンの中心は内側のものほど下方に偏心するよう
に配置されている。天然の木目導管溝D’により近似し
た深さを有する木目導管溝を再現するには、むしろ中心
パターン1を偏心させた方が好ましい。焼付けパターン
画像10’の場合、蝕刻して得られる凸状部は長手方向
に順次高度(深度)が変化してゆく。本発明による焼付
けパターン画像10、10’においては、中心部1を取
り巻く環状パターン2、3、−−、nの幅は外側のもの
ほど狭く、また中心部1と各環状パターン2、3−−−
nの隣接するもの同志の間隙w1 ,w2、−−、w(n
−1)は、外側ほど広くなっていることが多段状の木目
導管溝形成上好ましい。
【0009】次に、焼付けパターン画像作成工程につ
いて説明する。先ず、銀塩写真法等により天然木材板原
稿を一旦感光性フィルムに撮影し、CEPS(COLOR EL
ECTRONIC PREPRESS SYSTEM)の製版スキャナによってス
キャニングして光電変換し、デジタル信号化して読み取
り、ハードディスクに記憶させる。あるいは、デジタル
カメラを用いて撮影したデジタル画像データを直接CE
PSに入力してもよい。次に、この画像データから木目
導管断面パターンPのみを2値化画像としてディスプレ
ー画面に取り出し、エンボス版の円周に合わせたエンド
レス修正を行い、木目導管断面パターンファイルを作成
する。これ以降は全てこの木目導管断面パターンPの入
力データをベースとしたコンピュータによる画像処理に
よって図3に示すような焼付けパターン画像10、1
0’を製作することができる。その一つの方法として
は、木目導管断面パターンP(変形した長楕円形)を一
旦、近似長楕円に変換した上で中心位置(深度が最も深
い位置)を設定して仮想の木目導管溝を特定し、これに
対して所定の複数の深度を指定してそれらに基づく等深
線E1,E2,E2+1,−−−,En,E(n+1)
を抽出し、E1によって囲まれる領域を中心部1、E2
とE2+1によって囲まれる領域を環状パターン2、−
−−EnとE(n+1)によって囲まれる領域を環状パ
ターンnとして中心部と環状パターンからなる画像を形
成し、この画像を元の変形長楕円画像に逆変換して、図
3に示す中心部1とそれを取り巻く環状パターン2、
3,−−,nからなる焼付けパターン画像10、10’
データを作成し、焼付けパターン画像ファイルとする。
これらの作業は、デジタル化された画像データをコンピ
ュータを用いる演算処理によって行う。
【0010】図4は、本発明によるエンボス化粧材の製
造工程のフォトエッチング工程、エンボス工程、
仕上げ工程の説明図である。なお、図4は、焼付けパタ
ーン画像10のx−x’断面に対応して描いたものであ
る。先ず、前述の焼付けパターン画像ファイルから焼付
けパターン画像データをレーザー光ビーム走査による直
接露光装置によって、あらかじめネガ型レジスト感光膜
を形成したシリンダー状のエンボス版基材(エンボスシ
リンダー)11の銅メッキ層上に出力して、表面を走査
する光ビームを焼付けパターン画像データで変調しつつ
露光し、焼き付け、現像し、非露光部を洗浄除去すると
図4(イ)に示すように焼付けパターン画像10の中心
部1、環状パターン2、−−、n部分にレジスト層12
が形成されたレジストパターンが得られる。この状態
で、塩化第2鉄あるいは塩化第2銅を用いて腐食して蝕
刻を行うと図4(ロ)で示すように、エンボス版基材面
は非レジスト部がサイドエッチングを伴いながらエッチ
ングされ、さらに蝕刻を進めると、図4(ハ)に示すよ
うに、外側のレジスト層12から順に脱落し、その脱落
部分は隆起した状態を示すが、さらにそのまま蝕刻を進
行すると、先端の隆起部分は平坦部より腐食され易いの
で平坦化し、高度が低下して、図4(ハ)に示すように
多段状の斜面が形成される。最後に、中心部1に対応す
る部分のレジスト層12を剥離し、表面全体にクロムメ
ッキを施すと先の焼付けパターン画像10に対応する凸
状部13が形成されたエンボス版20が得られる。な
お、エンボス版基材11は、円筒(シリンダー状)で
も、平板状であってもよい。尚、図4(ハ)、(ニ)に
示すように、各段のエッジの部分が、高さ方向(図では
上方)に向かって突出させると、エンボスされた導管溝
も各段の外側のエッジが図4(ホ)の如く、浅い溝状と
なり、各段の深さを強調できて好ましい。
【0011】次に、以上の製造方法で作成されたエンボ
ス版20を用いて、エンボス加工を行い図4(ホ)に示
すようなエンボス化粧材30を成形する。図4(ホ)の
場合の基材は2層のシートの積層体からなる。より表面
側の基材をトップ基材シート14、より裏面側の基材シ
ートをベース基材シート15と呼称することにする。こ
の加工によって、表面のトップ基材シート14には、エ
ンボス版20の凸状部13が賦型されて木目導管溝Dが
形成される。なお、対比し易くするために天然木材板上
に見られる木目導管溝D’と従来のエンボス化粧材の深
度情報が加味されない製造方法による木目導管溝D”の
断面を同時に示してある。このように本発明によるエン
ボス化粧材の製造方法により最終的に形成される木目導
管溝Dには天然の木目導管溝に見られる深度の変化が近
似的に再現される。本発明によるエンボス化粧材の製造
方法によれば、焼付けパターン画像10、10’の画像
設計と腐食条件を組み合わせることによってかなりの自
由度をもって木目導管溝Dの多段形状を制御することが
できる。例えば、中心部1の幅を木目導管溝の幅に応じ
て設定し、環状パターン2−−−nの数を適宜に選択
し、それらの間隔w1,w2−−w(n−1)を適性に
制御すれば、天然の木目導管溝D’にさらに近いものが
得られる。また、一般に腐食は高比重の腐食液ほど腐食
能力は高く、サイドエッチングも激しくなり、腐食液を
腐食面に対して垂直噴射するとサイドエッチングは少な
くなる。そのため、腐食条件を制御し、サイドエッチン
グ量を加減することにより、所望の多段階形状を得るこ
とができる。あるいは、通常のダイレクトグラビア印刷
の製版に使用する腐食条件に固定し、あとは焼付けパタ
ーン画像設計の方だけで多段階形状を制御して好ましい
木目導管溝形状を生み出すようにしてもよい。
【0012】本発明によるエンボス化粧材の製造方法の
エンボス工程の代表的な方法としては、ポリオレフィ
ン系樹脂あるいはポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂から
なる基材シートを加熱軟化せしめ、その表面にエンボス
版10を押圧する方法がある。この方法についてさらに
類別すると、(1)単層シート(トップ基材シートの
み)14を加熱軟化させ、エンボス版20を押圧する
か、(2)トップ基材シート14にエンボスを行い、そ
れをベース基材シート15にラミネートして2層積層体
の化粧シートとするか、あるいは,(3)エンボス版押
圧時の熱圧でトップ基材シート14とベース基材シート
15とを熱融着することにより、エンボスとラミネート
を同時に行うダブリングエンボスにより2層積層体とす
るか、或いは、トップ基材シート14をTダイから熔融
押し出しして冷却ロールを兼ねるエンボス版シリンダー
上に接触させてエンボスすると共に、トップシート裏面
に挿入したベース基材シート15と熱融着させてダブリ
ングエンボスをインラインで行って2層積層体とする方
法がある。また、別の方法として、特開昭57−873
18号公報、特開平7−32476号公報等に開示の如
く、エンボス版20表面に電離放射線硬化性樹脂の未硬
化液状物を塗工し、その更に上にベース基材を重ねた状
態で電離放射線を照射して該液状物を硬化せしめトップ
基材とすると共にベース基材シートと接着せしめた後、
エンボス版から離型し、トップ基材シートに版の凹凸を
賦型する方法を用いてもよい。
【0013】本発明によるエンボス化粧材の製造方法の
最後の仕上げ工程は、図4(ホ)に示すように、エン
ボス加工されたトップ基材シート14とベース基材シー
ト15に対して、さらに最終用途に応じて裏打ち材1
6、例えばドアーに加工する場合にはハニカムボード等
を貼り合わせる等の方法によって、最終的にエンボス化
粧材30が得られる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、木目導管断面パターン
の画像データをベースにしてコンピュータによる画像処
理によって形成された中心部1とその周辺を取り巻く複
数の環状パターン2、3−−、nからなる焼付けパター
ン画像を使用した1回だけのフォトエッチング加工によ
ってエンボス版を作成し、これを用いて基材表面に木目
導管溝を賦型することによって、天然の木目導管溝に近
似した深度差のある木目導管溝を有するエンボス化粧材
を、短い工程で製造することができるので、製造コスト
の低減、納期の短縮を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】天然木材板に現れる木目導管溝と、深度情報を
インプットしない従来の方法で再現した木目導管溝の比
較説明図
【図2】天然木材柄から導管部のみを抽出した木目導管
断面パターンの一例
【図3】本発明によるエンボス化粧材の製造方法によっ
て作成され、フォトエッチングに使用される焼付けパタ
ーン画像の説明図
【図4】本発明によるエンボス化粧材の製造工程のフ
ォトエッチング工程、エンボス工程、仕上げ工程の
説明図
【符号の説明】
1 中心部 2、3−−、n 環状パターン 10、10’焼付けパターン画像 11 エンボスシリンダー(エンボス版基材) 12 レジスト層 13 凸状部 14 トップ基材シート 15 ベース基材シート 16 裏打ち材 20 本発明により製造されたエンボス版 30 本発明により製造されたエンボス化粧材 D 本発明により製造されたエンボス化粧材の木目導管
溝 D’天然の木材板の木目導管溝 D”従来のエンボス化粧材の深度情報が加味されない製
造方法による木目導管溝 E1−−n+1 等深線 w1 −−−w(n−1) 中心部1と各環状パターン2、3、−−、nの隣接する
もの同志間の間隙 P 木目導管断面パターン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に木目導管溝がエンボス加工に
    よって形成され、該木目導管溝の周辺から中心部に向か
    って順次深くなるように多段階に深度を変化させること
    により天然木材板の木目導管溝を近似的に再現したエン
    ボス化粧材の製造方法であって、 木目導管断面パターン内部の所定の位置に前記木目導管
    断面パターンと相似若しくは略相似形で、且つ面積はよ
    り小さい所定の大きさを占める中心パターンと該中心パ
    ターンとは間隙を有してその周囲を取り巻き、且つ前記
    木目導管断面パターンの輪郭線を最外環とする相互に間
    隙で隔てられた多重の環状パターンからなる焼付けパタ
    ーン画像の作成工程と、 前記焼付けパターン画像をエンボス版基材表面に形成し
    た感光性レジスト膜に露光し、現像して得た中心パター
    ン及び環状パターン部分のみに存在するレジスト膜上か
    らエンボス版基材表面を一回のフォトエッチングで蝕刻
    して該環状パターンのレジスト膜直下をサイドエッチン
    グで除去するエンボス版作成工程と、 該エンボス版を用いて前記基材表面に賦型するエンボス
    工程と、 からなることを特徴とするエンボス化粧材の製造方法。
JP8825798A 1998-03-18 1998-03-18 エンボス化粧材の製造方法 Withdrawn JPH11263100A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007144912A (ja) * 2005-11-30 2007-06-14 Showa Jitsugyo Kk 木調合成樹脂製建材の製造方法
CN100361828C (zh) * 2003-12-08 2008-01-16 上海四合木业有限公司 实木复合地板表层浮雕制作方法

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