JPH11261140A - 光共振器 - Google Patents

光共振器

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JPH11261140A
JPH11261140A JP10062532A JP6253298A JPH11261140A JP H11261140 A JPH11261140 A JP H11261140A JP 10062532 A JP10062532 A JP 10062532A JP 6253298 A JP6253298 A JP 6253298A JP H11261140 A JPH11261140 A JP H11261140A
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JP
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resonator
mirrors
reflecting
fine movement
light
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JP10062532A
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Inventor
Taiji Ouchi
泰司 大内
Soichi Yamato
壮一 大和
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】進行波型外部共振器方式において共振器長を変
化あるいは共振器長の変化を補正しながらも、入射光と
共振器内ビームの位置関係、出射するレーザ光の光軸位
置を変化させないレーザ光共振器を提供する。 【解決手段】入射反射鏡41、出射反射鏡42、第1、
第2反射鏡43、44から構成された共振器と、当該共
振器内に配置された非線形結晶21と、第1、第2反射
鏡43、44の位置を変位させるための微動装置51
a、51bとを備え、入射反射鏡41、出射反射鏡42
が凹面鏡、第1、第2反射鏡43、44が平面鏡である
場合には、第1、第2反射鏡43、44を各反射面の法
線方向に沿って同じ距離だけ移動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非線形光学結晶を
利用してレーザ光の高調波を発生させる波長変換装置、
及び、レーザ結晶を利用してレーザ光の発振を行わせる
レーザ装置に関するものである。
【0002】また、レーザ光を共振器と同調させる他の
技術、例えば波長安定化技術、長さ変化の測定技術、重
力波検出技術、屈折率変化測定技術などに応用できる。
【0003】
【従来の技術】非線形光学結晶を利用してレーザ光の高
調波を発生させる波長変換光学系の変換効率は、入射レ
ーザ光の光パワー密度に比例する。入射レーザ光のパワ
ー密度を向上させる従来の技術としては、レンズにより
レーザ光を集光してそのビームウエストの位置に非線形
光学結晶を単数または複数配置した「レンズ方式」や、
レーザ外部に共振器をおき、その内部に非線形光学結晶
をおく「外部共振器方式」がある。
【0004】「レンズ方式」では、入射レーザ光をレン
ズにより集光し、そのビームウエストの位置に非線形光
学結晶を配置することにより、入射光パワー密度を向上
させて高調波への変換効率を向上させる。非線形光学結
晶1個で変換効率が十分でない場合には、通常レンズの
焦点距離を小さくすることで結晶中のビームサイズを小
さくし、パワー密度を上昇させる方法や、非線形光学結
晶を長くする方法が採られた。
【0005】また、「外部共振器方式」は、対向した反
射鏡対を使用する「定在波型外部共振器方式」と、三個
以上の反射鏡を使用し共振器内部で入射レーザ光を循環
させる「進行波型外部共振器方式」に分類される。
【0006】「定在波型外部共振器方式」では、入射レ
ーザ光を互いに対面する一対の反射鏡からなる共振器に
入射する。一方の反射鏡の端面には入射レーザ光に対し
て部分透過するコーティングが施されている。他方の反
射鏡の端面には、入射レーザ光に対しては高反射率であ
るが、その高調波に対しては高透過率のコーティングが
施されている。この共振器の内部では、レーザ光はその
パワーが増大する。この共振器内部に非線形光学結晶を
配置することにより、変換効率を向上させる。また、入
射レーザ光として、複数の波長のレーザ光を利用して和
周波発生や差周波発生させることもある。
【0007】一方、「進行波型外部共振器方式」では、
入射レーザ光を4つの反射鏡からなる共振器に入射す
る。入射レーザ光が共振器に入射する位置にある入射反
射鏡の端面には入射レーザ光を部分透過するコーティン
グが施されている。入射反射鏡を透過した入射レーザ光
を入射する出射反射鏡の端面には入射レーザ光に対して
は高反射率であるが、その高調波に対して高透過率のコ
ーティングが施されている。また、出射反射鏡を反射し
た入射レーザ光を反射する第1反射鏡及び第1反射鏡を
反射した入射レーザ光を入射反射鏡に向けて反射する第
2反射鏡がある。第1、第2反射鏡の端面にはレーザ光
に対して高反射率のコーティングが施されている。
【0008】このような「進行波型外部共振器方式」の
共振器の内部では、入射レーザ光は入射反射鏡、出射反
射鏡、第1、第2反射鏡の順で共振器内を循環すること
によりそのパワーが増大する。この共振器内部に非線形
光学結晶を配置することにより、変換効率を向上させ
る。また、「定在波型外部共振器方式」と同様に、入射
レーザ光として、複数の波長のレーザ光を利用して和周
波発生や差周波発生することもある。
【0009】また、この「定在波型外部共振器方式」、
「進行波型外部共振器方式」と称した二つの共振器光学
系で、非線形光学結晶の代わりにレーザ結晶を配置する
ことによって、レーザ光発振を行わせるための光学系が
得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の「進行波型外部
共振器方式」では、共振器の共振周波数を入射レーザ光
の発振周波数に同調させるための共振器長の調整、また
は、周囲の温度変化に伴って発生する共振器自体の伸縮
に起因する共振器長変化の補正をするために、共振器を
構成する反射鏡には微動装置が取り付けられている。
【0011】この微動装置を使用し反射鏡を微動させた
時、その移動方向によっては共振器内部でのレーザ光の
伝播位置が変化する。このような場合には、入射レーザ
光の光軸と共振器内の光軸の関係が変化し、共振器に入
射する入射レーザ光の入射効率が悪化し、その結果共振
器内部でのレーザ光のパワーが低下する。
【0012】また、レーザ共振器としてこの共振器を使
用した場合、発振するレーザ光の光軸が変化し、その結
果、共振器から出射するレーザ光の光軸も変化し、後続
の光学系等に悪影響を与える。
【0013】本発明は上述したような点を考慮してなさ
れたもので、その目的は、共振器長の調整あるいは共振
器長の変化を補正しながらも、入射光と共振器内光の位
置関係、出射光の光軸位置を維持することが可能とす
る、進行波型外部共振器を提供することにある。
【0014】また、本発明の他の目的は、出射レーザ光
の光軸位置と励起効率が変化しない光学系を実現でき
る、レーザ光発振用の共振器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明においては、3個以上の反射鏡から構成され、
入射光を目的とする特性の光に変換して出射する光共振
器において、前記3個以上の反射鏡のうちの2個を互い
の反射面が対称配置した一対の反射鏡として設けると共
に、前記一対の反射鏡をそれぞれ微動させる微動手段を
備え、前記微動手段は、前記出射光の位置が前記微動前
後で変わらないように、前記一対の反射鏡を移動させ
る。
【0016】前記微動手段は、例えば、前記一対の反射
鏡をそれぞれ微動させる微動装置と、前記一対の反射鏡
の微動が同期して行われるように前記微動装置を制御す
るサーボ制御装置とで構成される。
【0017】また、当該光共振器内の光路中に、非線形
光学結晶あるいはレーザ媒体をさらに備える構成として
もよい。
【0018】また、前記一対の反射鏡を平面鏡で構成
し、前記微動手段が前記平面鏡の反射面の法線方向に沿
って前記平面鏡の各々を同一距離だけ微動する構成とし
てもよい。
【0019】また、前記一対の反射鏡を球面鏡で構成
し、前記微動手段が前記球面鏡の各々が微動前と同一の
位置でレーザ光が反射されるように前記球面鏡を微動さ
せる構成としてもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】[第一の実施形態]以下、本発明
の第一の実施形態について図1、図2を用いて説明す
る。
【0021】本実施形態のレーザ光共振器は、図1に示
すように、入射反射鏡41、出射反射鏡42、第1反射
鏡43、第2反射鏡44から構成された共振器と、当該
共振器内に配置された非線形結晶21と、反射鏡43、
44の位置を変位させるための、例えばピエゾ素子で構
成されたアクチュエータを備えた一対の微動装置51
a、51bと、各微動装置51a、51bを同期制御す
るためのサーボ制御装置52とを備えている。
【0022】ここで、入射反射鏡41には外部からレー
ザ光が入射し、出射反射鏡42からは目的とする波長の
レーザ光が出射される。第1反射鏡43および第2反射
鏡44は、互いの反射面が対称となるように隣接して配
置された一対の反射鏡である。すなわち、入射反射鏡4
1に入射した入射レーザ光が、出射反射鏡42、第1反
射鏡43、第2反射鏡44で反射して再び、入射反射鏡
41で形成されるタスキ状の共振光路を通るように各反
射鏡の方向が配置されている。
【0023】以下では入射レーザ光として、波長532
nmのレーザ光を用いる場合を例に挙げて説明する。入
射反射鏡41は曲率半径が2000mmの溶融石英製凹
面反射鏡で、波長532nmのレーザ光に対する部分反
射コーティングが施されている。出射反射鏡42も同じ
く曲率半径2000mmの溶融石英製凹面反射鏡であ
る。出射反射鏡42には、波長532nmのレーザ光を
反射し、波長266nmのレーザ光を透過するコーティ
ングが施してある。また、第1、第2反射鏡43、44
は、溶融石英製平面反射鏡で波長532nmの入射レー
ザ光に対する高反射コーティングが施されている。反射
鏡41、42の間隔および反射鏡43、44の間隔はそ
れぞれ100mm、それぞれの反射鏡41、42、4
3、44への入射角は15度とした。
【0024】このような構成の共振器を入射光の波長に
同調させることにより、共振器内に高強度のレーザ光が
循環し、共振する。
【0025】共振器は、入射反射鏡41の凹面による集
光作用により、その内部を循環するレーザ光が入射反射
鏡41、42間の中央に置かれた非線型光学結晶BBO
(β−BaB24)21内において、ビームウエストを
持つように構成されている。そのためBBO結晶21内
において、532nm光の強度が大きくなるために、B
BO結晶21から266nm光が高効率で発生される。
【0026】入射光の波長に変化が生じた場合には、そ
の変化に応じて当該共振器の同調を維持するように、第
1、第2反射鏡43、44に接続した微動装置51a、
51bを使用して共振器の光路長を変化させる。微動装
置51a、51bは、入射角および反射角が微動前後で
変わらないように、互いの反射面が対称配置されている
隣接した一対の反射鏡を対称的に移動させる。より具体
的には、第1、第2反射鏡43、44を、各反射鏡の法
線方向へ向かって同じ距離だけ移動させるように、サー
ボ制御装置52が微動装置51a、51bを制御する。
【0027】上記微動の条件に応じて第1、第2反射鏡
43、44は位置を変え、図2の反射鏡46、47の位
置に移動する。この微動によって生じる共振器内光路の
光軸位置の変動は、第1、第2反射鏡43、44間の光
軸にのみ発生する。すなわち、図2の光軸61として示
したように、微動後の光軸は、微動前の光軸に対して第
1、第2反射鏡43、44間でシフトするのみである。
【0028】微動装置51a、51bは、例えば、第
1、第2反射鏡43、44の裏面と基盤との間に介在し
たリング状のピエゾ素子で構成し、電圧印加によって第
1、第2反射鏡43、44を法線方向へ移動させるもの
である。もちろん、このリング状のピエゾ素子の代わり
に、高さ方向へ伸縮する円柱形等、他の形状のピエゾ素
子を用いることができる。サーボ制御装置52では、オ
ペレータのマニュアル指示により、第1、第2反射鏡4
3、44を同期させて同量だけ法線方向へ移動させても
よいし、また、入射レーザ光が入射反射鏡41で反射し
た光をモニタし、その光量変化で温度変化を自動補正す
るように、第1、第2反射鏡43、44を同期させて同
量だけ法線方向へ移動させてもよい。
【0029】本実施形態によれば、入射レーザ光11の
光軸と入射反射鏡41、出射反射鏡42間の光軸との位
置関係に変化は生じない。このために、入射レーザ光の
共振器に対する入射効率に悪影響を与えない。
【0030】また、共振器をアルミ製と仮定し、周囲の
温度変化として室温(20℃)付近で、3℃の温度変化
を考えた場合、該温度変化に起因する共振器長の変化量
ΔLは約20μmとなる。
【0031】これを補正し、共振器において同調状態を
維持するためには、第1、第2反射鏡43、44を微動
装置51a、51bによって上記微動条件で約5μm移
動させることが必要となる。
【0032】この時、本実施形態による微動条件を適用
することで、入射レーザ光の光軸と共振器内の入射反射
鏡41、出射反射鏡42間の光軸の位置関係を変化させ
ずに、共振器長を変化させることができる。このため、
入射レーザ光の共振器への入射光率は変化させずに、温
度変化によって生じた共振器長の変化を補正することが
できる。
【0033】なお、本発明においては、微動前の入射角
あるいは反射角と変わらないように、隣接して対称配置
されている一対の反射鏡を互いに対称的に微動させるこ
とによって、共振器の光路長を変化させるものであれ
ば、上記図2に示されるような微動条件の例に限定され
るものではなく、光路長を変化させるための部材はアク
チュエータ以外にも、周囲の環境条件の変化がほとんど
無いような所では、手動で行ってもよい。
【0034】例えば、図3に示すように、共振器を構成
する入射反射鏡41、出射反射鏡42、第1、第2反射
鏡43’、44’がすべて凹面反射鏡で、かつ、レーザ
光が入射も出射もしない第1、第2反射鏡43’、4
4’を微動させる場合には、第1、第2反射鏡43’、
44’の反射面において微動前と同一の点にレーザ光が
入射するように、第1、第2反射鏡43’、44’を移
動させる。このような移動は、例えば、入射反射鏡41
と第2反射鏡44’との間の光軸に沿って第2反射鏡4
4’を、出射反射鏡42と第1反射鏡43’との間の光
軸に沿って第1反射鏡43’を、それぞれ同じ距離だけ
対称的に微動させることによって実現される。図中の4
6’、47’、61はそれぞれ、微動後の第1、第2反
射鏡43’、44’、微動後の光軸を示している。
【0035】また、図4に示すように、共振器を一対の
凹面反射鏡41、42と一対の平面反射鏡43、44と
から構成し、レーザ光が入射あるいは出射する入射反射
鏡41、出射反射鏡42を微動させる場合には、入射反
射鏡41、出射反射鏡42の反射面において微動前と同
一の点にレーザ光が入射するように、該反射鏡41、4
2を移動させるとよい。このような移動は、入射反射鏡
41と出射反射鏡42との間の光軸に沿って両反射鏡を
同じ距離だけ対称的に微動させることによって実現され
る。図中の48、49、61は、微動後の入射反射鏡4
1、出射反射鏡42、微動後の光軸を示している。
【0036】また、図5に示すように、共振器を1つの
凹面反射鏡41と一対の平面反射鏡43、44とから構
成し、レーザ光が入射も出射もしない第1、第2反射鏡
43、44を微動させる場合には、上記第一の実施形態
の場合と同様に、第1、第2反射鏡43、44を、各反
射面が同じ距離だけ対称的に平行移動されるように微動
させる。図中の46、47、61はそれぞれ、微動後の
第1、第2反射鏡43、44、微動後の光軸を示してい
る。
【0037】[第二の実施形態]本発明の第二の実施形
態として、図6を参照して説明する。
【0038】本実施形態のレーザ光発生装置は、上記図
1の構成において、共振器内部に配置された非線形結晶
21の代わりに出射すべきレーザ光を発生するレーザ媒
体22を配置すると共に、上記出射反射鏡42の代わり
に発生したレーザ光を出射するための高透過コーティン
グを施した出射反射鏡45を配置したものである。
【0039】以下では、外部から波長532nmのレー
ザ光を励起光11として、入射反射鏡41、第1、第2
反射鏡43、44、出射反射鏡45から構成される共振
器に入射させる場合を例に挙げて説明する。また、上記
第一の実施形態と同じ構成については同じ符号を用い、
その説明を省略する。
【0040】図6に示すように、励起光11は入射反射
鏡41を透過し、レーザ結晶であるTi:Saphire結晶22
内において吸収される。入射反射鏡41、出射反射鏡4
5の曲率半径は2000mm、第1、第2反射鏡43、
44は平面反射鏡で、41、45の間隔および43、4
4の間隔はそれぞれ100mm、各反射鏡への入射角は
15度である。
【0041】出射反射鏡45は、上記図1の出射反射鏡
42において、波長700〜800nmのレーザ光に対
する高透過コーティングをさらに施したものである。ま
た、第1、第2反射鏡43、44はピエゾ素子で構成さ
れるアクチュエータを備えた微動装置51a、51bに
装着されており、図示省略されたサーボ制御装置52
(図1参照)によって、各平面反射鏡の表面(反射面)
の法線方向へ対称的に移動することが可能な構成となっ
ている。
【0042】入射された励起光を吸収することによりレ
ーザ結晶22は励起され、700〜1000nmのレー
ザ光を発生し、共振器内を循環させる。図不示の複屈折
フィルターによって任意の発振波長を1つ選択して、出
射レーザ光13として出射する。また、エタロンを挿入
することによって、縦モードを1つ選択する構成として
もよい。
【0043】本実施形態のレーザ光発生装置において
は、レーザ結晶22を設置した共振器の共振器長を変化
させることで、レーザの発振周波数を微小に変化させる
ことができる。ここでは、第1、第2反射鏡43、44
に接続した微動装置51a、51bを使用して共振器の
光路長を変化させる。
【0044】この時、微動装置51a、51bにより第
1、第2反射鏡43、44は微動し位置を変え、図2に
符号46、47で示された位置まで移動するが、それに
よる共振器内光路の光軸位置の変動は、第1、第2反射
鏡43、44間の光軸にのみ発生し、出射レーザ光13
の光軸と入射反射鏡41、出射反射鏡45間の光軸との
位置関係に変化は生じない。
【0045】本実施形態によれば、共振器長を変化させ
ても出射レーザ光の光軸位置変化は起こらず、さらに入
射する励起光の光軸と共振器内の入射反射鏡41、出射
反射鏡45間の光軸の位置関係も変化しないために、レ
ーザ結晶における励起効率も変化しない。
【0046】また、共振器をアルミ製と仮定し、周囲の
温度変化として室温(20℃)付近で、3℃の温度変化
を考えた場合、該温度変化による共振器長の変化量ΔL
は約20μmとなる。
【0047】この変化を補正するために、第1、第2反
射鏡43、44に接続された微動装置51a、51bを
約5μm移動させることが必要となるが、この際にも上
記と同様な微動条件を適用することで、出射するビーム
の位置や励起効率に変動を起こすことなく、温度変化に
伴って生じた共振器長変化の補正を行うことができる。
【0048】[第三の実施形態]本発明の第三の実施形
態を図7を参照して説明する。
【0049】本実施形態は、入射する可視光を変換して
紫外レーザ光を発生する紫外レーザ光発生装置に本発明
を適用したもので、当該装置に備えられた少なくとも1
つの共振器に含まれている隣接して対称配置された一対
の反射鏡を、本発明の微動条件に基づき移動させるため
の微動装置を備えたものである。
【0050】本実施形態による装置は、レーザ光源(以
下レーザと略称する)とそれに対応する共振器とを2組
設け、これら2つの共振器の光路の一部を共有させ、そ
こで和周波発生を行わせ、目的とする波長のレーザを発
生させるものである。
【0051】図7において、913は、500nm付近
の連続光を発生する出力5W程度のレーザであり、チタ
ン・サファイア結晶915を励起することに用いられ
る。このレーザとしては、Nd:YVO4レーザの2倍波の5
32nmのレーザを用いても良いし、515nm、48
8nmを発生するアルゴンイオンレーザを用いても良
い。励起用の500nm付近の光はチタン・サファイア
結晶915で吸収される。
【0052】チタン・サファイアレーザの共振器914
は、141、142、143、123の4枚の平面また
は曲面の反射鏡で構成される。また、123の反射鏡を
後述する266nmの共振器912と共有している。
【0053】チタン・サファイア結晶915から発生す
る707nmの連続光は、4枚の平面または曲面の反射
鏡141、142、143、123からなるリングレー
ザ共振器914(第1の共振器)に共振して、高強度の
707nm光を共振器中に循環させる。この共振器91
4中を循環する707nm光のパワーは30W程度にな
る。
【0054】ここで、141、142、143は波長7
07nm光に対して高反射率の反射鏡とする。さらに、
141は励起光の500nm付近に対して高透過であ
る。123の反射鏡は、708nm光と266nm光に
対して、どちらも高反射率で、193nmの光を十分に
透過するものである。
【0055】リングレーザ共振器914中の光路中に
は、光の進行方向を本図の矢印の方向の1方向(142
−143−123−141の順)に限定するための、図
不示の光ダイオードを挿入してある。さらに、リングレ
ーザ共振器914の共振波長を選択する複屈折フィルタ
ー、および縦モードを1つに選択するエタロンも挿入し
てある(図不示)。
【0056】第2のレーザ911は、266nmの連続
光(パワー1W)を発生するもので、例えば、Nd:YVO4
レーザの発生する1064nm光の4倍高調波レーザを
用いる。
【0057】第2の共振器として機能する266nmの
共振器912は、121、122、123、124の4
枚の平面または曲面の反射鏡で構成される。レーザ光の
入射する121の反射鏡は、266nm光に対して高い
反射率を有する部分透過鏡である。反射鏡122と12
4は、266nm光に対しては高反射であるが、707
nm光に対しては高透過である。反射鏡123は、前述
したように、707nmの共振器914と266nmの
共振器912で共有している。
【0058】本実施形態においては、上述したような本
発明による微動装置およびその制御装置(不図示)を利
用して共振器912の共振器長を調整することで、共振
器912が入射される266nmのレーザ光に同調する
ように、FMサイドバンド法(パウンド・ドレーバー法)
によるサーボ制御がかけられている。共振器912の中
には約50Wの266nmの光が循環すると見込まれ
る。
【0059】具体的な微動方向およびその量は、共振器
912内のどの反射鏡を移動するか、さらに、移動する
反射鏡の表面形状が平面かあるいは曲面か等の共振器の
具体的な構成内容に応じて決定される。例えば、共振器
912の各反射鏡の表面形状および移動すべき反射鏡の
位置が図1に示すような場合には、上記第一の実施形態
のように、対となる平面反射鏡をそれぞれ各反射面の法
線方向に向かって同じ距離だけ対称的に移動させる。
【0060】本実施形態では、707nmの共振器91
4と266nmの共振器912とでは、反射鏡122か
ら123までと、反射鏡123から124までが共有さ
れる光路となる。この反射鏡122から123までの光
路中に、和周波発生用の非線形光学結晶BBO(図中9
16)が配置されている。非線型光学結晶916として
は、例えば、和周波発生のための非線形光学結晶BBO
(β−BaB2O4)を用いることができる。
【0061】BBOのカット方向は、光軸が結晶軸を基
準とした座標において約θ=76°である。これは70
7nm光と266nm光の和周波発生を行い、193n
m光を発生することに位相整合する角度である。また、
BBOの入射・出射の両端面には、707nm光と26
6nm光に対して反射防止コートがなされている。さら
に、このコートは出射端面が193nm光に対して十分
大きなの透過率を持つという条件も満たす。
【0062】BBOでの和周波発生出力P193は、70
7nmのパワーをP707、266nmのパワーをP266
すると、 P193 = ηP707266 で与えられる。ここで、ηはビーム径や結晶の長さによ
って与えられる変換効率でη=5×10-5-1程度の値
を取る。今回の場合は、P707 = 30W、P266= 50
Wであるので、P193 = 75mW程度の193nmの光
がBBO結晶で発生すると見込まれる。なお、そのレー
ザ光が、反射鏡123を透過する際に、透過率の影響を
受けて、約60mWの193nm出力917が発生され
ることになる。
【0063】また、和周波発生のための非線型光学結晶
として、ここではBBOを用いた場合の例を説明した
が、その代わりにSr2Be2B2O7やKBe2B3O2を用いてもよ
い。これらの結晶のほうが、193nmでの光の吸収が
小さいので高出力が見込まれ、また損傷も少ない。
【0064】本実施形態によれば、紫外レーザ光を発生
するレーザ光発生装置において、共振器に入射あるいは
出射するレーザ光との位置関係を変えることなく、該共
振器に入射するレーザ光に同調するように共振器長を調
整することができる。
【0065】[第四の実施形態]上記図7に示す第三の
実施形態のレーザ光発生装置を光源に用いた投影露光装
置を第四の実施形態として、図8を参照して説明する。
【0066】本実施形態による投影露光装置は、上記図
7の紫外レーザ光を発生させるレーザ光発生装置から構
成されるレーザ光源161と、レーザ光源161から出
射された光を拡散させるための回転拡散板62と、レー
ザ光源161からの光を下方のフライアイレンズ(また
はインテグレータレンズ)65に照射させるための反射
板64と、フライアイレンズ65と、照明レンズ系66
と、露光パターンが描画されたマスク67を設置するた
めのマスク支持部671と、マスク67に描画されたパ
ターンを半導体基板(またはウェハー)691上に結像
させるための対物レンズ68と、基板691を載置する
ための移動ステージ692とを備えている。そして、回
転拡散板62は、図示されていない拡散板回転装置によ
って回転することができる。また、移動ステージ692
は、移動ステージ692を支持する移動ステージ支持部
693と、移動ステージを駆動するためのステージ駆動
部695と、ステージ駆動部695で発生した動力を移
動ステージ支持部693に伝達するための伝達部材69
4とによって、移動可能となっている。
【0067】この投影露光装置では、レーザ光源161
からでたビームを回転拡散板62に当て、ビームを拡散
する。拡散板が回転移動し、拡散板上のビーム位置が変
化することにより、拡散された光の強度分布や位相分布
が変化する。これによってマスクパターンを照射時に生
ずるスペックルを常時変化させて、露光時間中に平均化
させることによってスペックルによる悪影響(照度ム
ラ)を除去する。この拡散板は、スペックル除去を完全
にするために2枚にすることもできる。その場合、一方
は固定拡散板にしても良い。両方を異なる方向に動かし
てもよい。
【0068】この拡散光をレンズ63でほぼ並行ビーム
の状態にしてから、フライアイレンズ65に入射する。
フライアイレンズ65では、ビームの強度の均一化が行
われ、複数のレンズよりなる照明レンズ系66によって
マスク(またはレチクル)67を照明する。
【0069】照明されたマスク67上の回路パターン
は、投影レンズ68によって半導体基板(またはウェハ
ー)691に所定の倍率(1倍〜1/5倍)で縮小投影
される。基板691は移動ステージ692上に置かれて
おり、ステージの移動によってステップ・アンド・リピ
ートや、マスク支持部671にマスク67を移動させる
ための移動機構を設けることで、マスクとの同期した移
動によってスキャン露光が行われる。
【0070】本実施形態による投影露光装置によれば、
エキシマレーザでは必要であったガス交換やウィンドウ
交換の必要がなくなるために、半導体製造におけるスル
ープットを向上させることができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
進行波型外部共振器方式において共振器長を変化あるい
は共振器長の変化を補正しながらも、入射光と共振器内
ビームの位置関係、出射するレーザ光の光軸位置を変化
させないことが可能になる。
【0072】また、レーザ光発振用の共振器に応用した
場合、出射レーザ光の光軸位置と励起効率が変化しない
光学系を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明の第一の実施形態を示す説明図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す説明図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示す説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示す説明図である。
【図6】本発明の第二の実施形態を示す説明図である。
【図7】本発明の第三の実施形態を示す説明図である。
【図8】本発明を利用する露光機の構成を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
11 レーザ光(波長532nm) 12 レーザ光(波長532、266nm) 13 レーザ光(波長700〜800nmの範囲で任意
に選択された波長) 21 非線形光学結晶BBO(β−BaB2O4) 無反射コーティング付き(波長532、266nm) 22 レーザ結晶Ti:Saphire 31 溶融石英製平凸レンズ 無反射コーティング付き(波長532nm) 41 溶融石英製凹面反射鏡(曲率半径2000mm) 部分反射コーティング付き(波長532nm) 42 溶融石英製凹面反射鏡(曲率半径2000mm) 高反射コーティング付き(波長532nm) 高透過コーティング付き(波長266nm) 43 溶融石英製平面反射鏡 高反射コーティング付き(波長532nm) 43’ 溶融石英製凹面反射鏡(曲率半径2000m
m) 高反射コーティング付き(波長532nm) 44 溶融石英製平面反射鏡 高反射コーティング付き(波長532nm) 44’ 溶融石英製凹面反射鏡(曲率半径2000m
m) 高反射コーティング付き(波長532nm) 45 溶融石英製凹面反射鏡(曲率半径2000mm) 高反射コーティング付き(波長532nm) 高透過コーティング付き(波長700〜800nm) 46 微動装置によって移動した反射鏡43 46’ 微動装置によって移動した反射鏡43’ 47 微動装置によって移動した反射鏡44 47’ 微動装置によって移動した反射鏡44’ 48 微動装置によって移動した反射鏡41 49 微動装置によって移動した反射鏡42 51a,51b 微動装置 52 サーボ制御装置 61 反射鏡46、47によって構成される共振器内の
光路の光軸。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3個以上の反射鏡から構成され、入射光を
    目的とする特性の光に変換して出射する光共振器におい
    て、 前記3個以上の反射鏡のうちの2個を互いの反射面が対
    称配置した一対の反射鏡として設けると共に、 前記一対の反射鏡をそれぞれ微動させる微動手段を備
    え、 前記微動手段は、前記出射光の位置が前記微動前後で変
    わらないように、前記一対の反射鏡を移動させることを
    特徴とする光共振器。
  2. 【請求項2】前記微動手段は、前記一対の反射鏡をそれ
    ぞれ微動させる微動装置と、前記一対の反射鏡の微動が
    同期して行われるように前記微動装置を制御するサーボ
    制御装置とで構成されることを特徴とする請求項1に記
    載の光共振器。
  3. 【請求項3】当該光共振器内の光路中に、非線形光学結
    晶あるいはレーザ媒体をさらに備えることを特徴とする
    請求項1または2に記載の光共振器。
  4. 【請求項4】前記一対の反射鏡を平面鏡で構成し、 前記微動手段は、前記平面鏡の反射面の法線方向に沿っ
    て、前記平面鏡の各々を同一距離だけ微動することを特
    徴とする請求項1に記載の光共振器。
  5. 【請求項5】前記一対の反射鏡を球面鏡で構成し、 前記微動手段は、前記球面鏡の各々が微動前と同一の位
    置でレーザ光が反射されるように、前記球面鏡を微動さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の光共振器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002258339A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Cyber Laser Kk 波長変換装置
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WO2022264791A1 (ja) * 2021-06-14 2022-12-22 国立大学法人東海国立大学機構 波長可変レーザ装置
WO2024103020A1 (en) * 2022-11-11 2024-05-16 Blue Laser Fusion Inc. Laser fusion system and method

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