JPH10268367A - レーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置ならびに露光方法および露光装置ならびに半導体装置の製造方法 - Google Patents
レーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置ならびに露光方法および露光装置ならびに半導体装置の製造方法Info
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- JPH10268367A JPH10268367A JP9074241A JP7424197A JPH10268367A JP H10268367 A JPH10268367 A JP H10268367A JP 9074241 A JP9074241 A JP 9074241A JP 7424197 A JP7424197 A JP 7424197A JP H10268367 A JPH10268367 A JP H10268367A
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- optical crystal
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 真空紫外域のレーザ光の高い波長変換効率を
長期間維持する。 【解決手段】 レーザ波長変換装置100の非線形光学
結晶1aはXステージ12の可動部12a上に搭載され
ており、レーザ光4aの入射光路に交差する方向に往復
動される。これにより、レーザ光4aを非線形光学結晶
1aに入射させてレーザ光4a’を得る波長変換を行う
間、非線形光学結晶1aは光路に交差するX方向に往復
移動する。したがって非線形光学結晶1aにおいてレー
ザ光4aが通過する部分が経時的に移動するため、非線
形光学結晶1aにおけるセルフヒーティングが緩和され
ると共に、非線形光学結晶1aの内部において劣化が生
じる可能性のある部分が広く分散することから、非線形
光学結晶1aが劣化しにくくなり、高い波長変換効率を
長期間維持できる。
長期間維持する。 【解決手段】 レーザ波長変換装置100の非線形光学
結晶1aはXステージ12の可動部12a上に搭載され
ており、レーザ光4aの入射光路に交差する方向に往復
動される。これにより、レーザ光4aを非線形光学結晶
1aに入射させてレーザ光4a’を得る波長変換を行う
間、非線形光学結晶1aは光路に交差するX方向に往復
移動する。したがって非線形光学結晶1aにおいてレー
ザ光4aが通過する部分が経時的に移動するため、非線
形光学結晶1aにおけるセルフヒーティングが緩和され
ると共に、非線形光学結晶1aの内部において劣化が生
じる可能性のある部分が広く分散することから、非線形
光学結晶1aが劣化しにくくなり、高い波長変換効率を
長期間維持できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザ波長変換技術
および露光技術ならびに半導体装置の製造技術に関し、
特に、半導体装置の製造工程におけるレーザ光を用いた
フォトリソグラフィ技術等に適用して有効な技術に関す
る。
および露光技術ならびに半導体装置の製造技術に関し、
特に、半導体装置の製造工程におけるレーザ光を用いた
フォトリソグラフィ技術等に適用して有効な技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フォトリソグラフィ技術における露光装
置(通常、ステッパと呼ばれる。)に要求される性能と
しては、解像度、アライメント精度、処理能力、装置信
頼性など種々のパラメータが存在する。その中で、パタ
ーンの微細化に直接つながる解像度Rは、R=k・λ/
NA(k:定数、λ:露光波長、NA:投影レンズの開
口数)によって表されるため、シャープな解像度を得る
には、露光波長λの短い露光光源を用いることが重要に
なる。
置(通常、ステッパと呼ばれる。)に要求される性能と
しては、解像度、アライメント精度、処理能力、装置信
頼性など種々のパラメータが存在する。その中で、パタ
ーンの微細化に直接つながる解像度Rは、R=k・λ/
NA(k:定数、λ:露光波長、NA:投影レンズの開
口数)によって表されるため、シャープな解像度を得る
には、露光波長λの短い露光光源を用いることが重要に
なる。
【0003】従来の露光装置では、おもに水銀ランプの
g線(波長:436nm)やi線(波長:365nm)
が露光光源として利用されており、より微細な加工線幅
を実現するための露光光源として、波長248nmのK
rFエキシマレーザが利用されることもある。そして次
世代のフォトリソグラフィ技術としてさらに微細な加工
を行うための露光光源として、波長193nmのArF
エキシマレーザの利用も検討されている。なお、これに
関しては、たとえば、平成8年レーザー学会学術講演会
・第16回年次大会、講演予講集、25pVII4(第
96頁から第99頁)、あるいは特開平1−94617
号公報において説明されている。ArFエキシマレーザ
を用いた光源における技術的課題としては、狭帯域化し
ないと波長幅が300〜400pm、狭帯域化させても
波長幅が約10pmもあり、石英レンズを用いるステッ
パに必要な波長1pm以下に十分狭帯域化された露光光
を発生させるのが困難である、という点が挙げられる。
すなわちArFエキシマレーザを含む波長約0.2μm以
下は真空紫外域と呼ばれ、一般に多くの光学材において
吸収率が急激に高くなる。そのため発振させるレーザ光
の波長幅を狭帯域化させるために用いられる波長狭帯域
化素子が、発振したレーザ光を吸収してダメージを生じ
やすくなる。その結果、十分な狭帯域化が行えなかった
り、狭帯域化素子を頻繁に交換する必要が生じる。な
お、これに関しては、たとえば、月刊Semicond
uctor World、1995年11月、第16頁
から第17頁において説明されている。
g線(波長:436nm)やi線(波長:365nm)
が露光光源として利用されており、より微細な加工線幅
を実現するための露光光源として、波長248nmのK
rFエキシマレーザが利用されることもある。そして次
世代のフォトリソグラフィ技術としてさらに微細な加工
を行うための露光光源として、波長193nmのArF
エキシマレーザの利用も検討されている。なお、これに
関しては、たとえば、平成8年レーザー学会学術講演会
・第16回年次大会、講演予講集、25pVII4(第
96頁から第99頁)、あるいは特開平1−94617
号公報において説明されている。ArFエキシマレーザ
を用いた光源における技術的課題としては、狭帯域化し
ないと波長幅が300〜400pm、狭帯域化させても
波長幅が約10pmもあり、石英レンズを用いるステッ
パに必要な波長1pm以下に十分狭帯域化された露光光
を発生させるのが困難である、という点が挙げられる。
すなわちArFエキシマレーザを含む波長約0.2μm以
下は真空紫外域と呼ばれ、一般に多くの光学材において
吸収率が急激に高くなる。そのため発振させるレーザ光
の波長幅を狭帯域化させるために用いられる波長狭帯域
化素子が、発振したレーザ光を吸収してダメージを生じ
やすくなる。その結果、十分な狭帯域化が行えなかった
り、狭帯域化素子を頻繁に交換する必要が生じる。な
お、これに関しては、たとえば、月刊Semicond
uctor World、1995年11月、第16頁
から第17頁において説明されている。
【0004】そこで真空紫外域で直接レーザ発振するA
rFエキシマレーザなどを用いずに、ある程度長い波長
で狭帯域化したレーザ光を発生させ、そのレーザ光を非
線形光学結晶を用いて波長変換して、十分に狭帯域化し
た真空紫外光を発生させることが考えられる。たとえば
近赤外域の波長1064nmで発振するYAGレーザの
レーザ光を波長変換によって1/5の波長の213n
m、すなわち第5高調波を得ることで、これを露光光に
することも検討されている。なお、これに関しては、た
とえば、平成8年レーザー学会学術講演会・第16回年
次大会、講演予講集、24pVII1(第58頁から第
61頁)において説明されている。
rFエキシマレーザなどを用いずに、ある程度長い波長
で狭帯域化したレーザ光を発生させ、そのレーザ光を非
線形光学結晶を用いて波長変換して、十分に狭帯域化し
た真空紫外光を発生させることが考えられる。たとえば
近赤外域の波長1064nmで発振するYAGレーザの
レーザ光を波長変換によって1/5の波長の213n
m、すなわち第5高調波を得ることで、これを露光光に
することも検討されている。なお、これに関しては、た
とえば、平成8年レーザー学会学術講演会・第16回年
次大会、講演予講集、24pVII1(第58頁から第
61頁)において説明されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】波長変換によって真空
紫外光を得る場合、第1の技術的課題として非線形光学
結晶内で発生する紫外光自体が非線形光学結晶に吸収さ
れ、非線形光学結晶が発熱して(セルフヒーティングと
呼ばれる。)、波長変換の効率が急激に低下することが
懸念される、という点が挙げられる。特にフォトリソグ
ラフィでは、平均出力数W程度の高平均出力の露光光が
必要であり、一般に分光学などで用いられるレーザに比
べて桁違いに高い平均出力が要求されている。しかも前
述したような次世代のフォトリソグラフィでは、その高
平均出力の露光光が、非線形光学結晶を含むほとんど全
ての光学材で高吸収率となる波長約0.2μm以下の真空
紫外域になるため、セルフヒーティングによる波長変換
効率の低下が深刻な技術的課題になっていた。
紫外光を得る場合、第1の技術的課題として非線形光学
結晶内で発生する紫外光自体が非線形光学結晶に吸収さ
れ、非線形光学結晶が発熱して(セルフヒーティングと
呼ばれる。)、波長変換の効率が急激に低下することが
懸念される、という点が挙げられる。特にフォトリソグ
ラフィでは、平均出力数W程度の高平均出力の露光光が
必要であり、一般に分光学などで用いられるレーザに比
べて桁違いに高い平均出力が要求されている。しかも前
述したような次世代のフォトリソグラフィでは、その高
平均出力の露光光が、非線形光学結晶を含むほとんど全
ての光学材で高吸収率となる波長約0.2μm以下の真空
紫外域になるため、セルフヒーティングによる波長変換
効率の低下が深刻な技術的課題になっていた。
【0006】また第2の技術的課題として、非線形光学
結晶自体が内部で発生する真空紫外光を吸収しやすくな
るため、吸収によって非線形光学結晶において組成変化
などが発生して劣化していくことがあった。特に真空紫
外光はフォトンエネルギーが高いため、非線形光学結晶
の分子構造を破壊しやすいからである。したがって長期
間使用していくと次第に波長変換効率が低下していくこ
とも技術的課題になっていた。
結晶自体が内部で発生する真空紫外光を吸収しやすくな
るため、吸収によって非線形光学結晶において組成変化
などが発生して劣化していくことがあった。特に真空紫
外光はフォトンエネルギーが高いため、非線形光学結晶
の分子構造を破壊しやすいからである。したがって長期
間使用していくと次第に波長変換効率が低下していくこ
とも技術的課題になっていた。
【0007】また第3の技術的課題としては、特に非線
形光学結晶によって真空紫外光を発生させる場合、真空
紫外域で高い透過率となる光学材が限られるため、非線
形光学結晶におけるレーザ光の出射端面に、無反射コー
ティングを施すことが困難であった。そのため前記出射
端面をノーコートにすると、反射損失が生じることが技
術的課題になっていた。
形光学結晶によって真空紫外光を発生させる場合、真空
紫外域で高い透過率となる光学材が限られるため、非線
形光学結晶におけるレーザ光の出射端面に、無反射コー
ティングを施すことが困難であった。そのため前記出射
端面をノーコートにすると、反射損失が生じることが技
術的課題になっていた。
【0008】本発明の目的は、長期間、高い波長変換効
率を維持できる真空紫外域のレーザ波長変換技術を提供
することにある。
率を維持できる真空紫外域のレーザ波長変換技術を提供
することにある。
【0009】本発明の他の目的は、複雑な光学系を必要
とすることなく、低損失にて波長変換を行うことが可能
な真空紫外域のレーザ波長変換技術を提供することにあ
る。
とすることなく、低損失にて波長変換を行うことが可能
な真空紫外域のレーザ波長変換技術を提供することにあ
る。
【0010】本発明の他の目的は、次世代のフォトリソ
グラフィに必要な真空紫外光を露光光とする露光技術を
提供することにある。
グラフィに必要な真空紫外光を露光光とする露光技術を
提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、真空紫外域の波長の
露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うことが可
能な露光技術を提供することにある。
露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うことが可
能な露光技術を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、たとえば、真空紫外
域の設計ルールの次世代半導体集積回路を製造するため
に必要な露光技術を用いた半導体装置の製造技術を提供
することにある。
域の設計ルールの次世代半導体集積回路を製造するため
に必要な露光技術を用いた半導体装置の製造技術を提供
することにある。
【0013】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0015】本発明によるレーザ波長変換技術では、波
長変換を行う間、レーザ光が通過する非線形光学結晶を
当該レーザ光の進行方向とほぼ直行する方向に相対的に
変位させるものである。これによると非線形光学結晶中
でレーザ光の通過部分の全体が大きくなるため、非線形
光学結晶中に吸収される真空紫外光が広く分散すること
になって、結晶が劣化する進み具合を大幅に低下させる
ことができる。
長変換を行う間、レーザ光が通過する非線形光学結晶を
当該レーザ光の進行方向とほぼ直行する方向に相対的に
変位させるものである。これによると非線形光学結晶中
でレーザ光の通過部分の全体が大きくなるため、非線形
光学結晶中に吸収される真空紫外光が広く分散すること
になって、結晶が劣化する進み具合を大幅に低下させる
ことができる。
【0016】また、角度許容幅が特定の方向で小さい非
線形光学結晶を用いても、波長変換効率を低下させるこ
となく、非線形光学結晶中でのレーザ光の通過部分全体
を大きくとれるようにするために、角度許容幅の比較的
大きい方向に、前記非線形光学結晶を平行移動させるも
のである。これによると角度許容幅の小さい方向には、
波長変換効率が低くならないように、レーザ光をほぼ平
行ビームとして入射しても、非線形光学結晶を平行移動
させれば、やはりレーザ光の通過部分の全体を大きくと
れるため、セルフヒーティングを抑制できる。
線形光学結晶を用いても、波長変換効率を低下させるこ
となく、非線形光学結晶中でのレーザ光の通過部分全体
を大きくとれるようにするために、角度許容幅の比較的
大きい方向に、前記非線形光学結晶を平行移動させるも
のである。これによると角度許容幅の小さい方向には、
波長変換効率が低くならないように、レーザ光をほぼ平
行ビームとして入射しても、非線形光学結晶を平行移動
させれば、やはりレーザ光の通過部分の全体を大きくと
れるため、セルフヒーティングを抑制できる。
【0017】また、本発明によるレーザ波長変換技術で
は、レーザ光が入出射する非線形光学結晶の端面から離
れた位置に、レーザ光を通過させるように光透過性部材
を設け、この光透過性部材と非線形光学結晶の端面との
間に外部から遮断される密閉空間が構成されるようにし
たものである。これによると光透過性部材と端面との間
の密閉空間によって端面が断熱されることになる。それ
によって、非線形光学結晶の内部で発生する熱は、端面
以外の周囲の側面から放熱することになる。その結果、
非線形光学結晶の内部に形成される温度分布は、レーザ
の光軸方向と平行な方向に関してほぼ一定になる。
は、レーザ光が入出射する非線形光学結晶の端面から離
れた位置に、レーザ光を通過させるように光透過性部材
を設け、この光透過性部材と非線形光学結晶の端面との
間に外部から遮断される密閉空間が構成されるようにし
たものである。これによると光透過性部材と端面との間
の密閉空間によって端面が断熱されることになる。それ
によって、非線形光学結晶の内部で発生する熱は、端面
以外の周囲の側面から放熱することになる。その結果、
非線形光学結晶の内部に形成される温度分布は、レーザ
の光軸方向と平行な方向に関してほぼ一定になる。
【0018】さらにまた本発明によるレーザ波長変換技
術は、非線形光学結晶において、レーザ光が出射する出
射端面をブリュースタカットするとともに、非線形光学
結晶におけるレーザ光の入射光路上に、λ/2波長板を
配置し、このλ/2波長板を通過したレーザ光が非線形
光学結晶に入射する構成としたものである。これによる
と非線形光学結晶の出射面では損失を抑制できるように
なるが、非線形光学結晶において位相整合させる際に、
非線形光学結晶自体をレーザ光の光軸を中心として回転
させる必要がなくなり、非線形光学結晶から出射するレ
ーザ光の進行方向が変化することはない。
術は、非線形光学結晶において、レーザ光が出射する出
射端面をブリュースタカットするとともに、非線形光学
結晶におけるレーザ光の入射光路上に、λ/2波長板を
配置し、このλ/2波長板を通過したレーザ光が非線形
光学結晶に入射する構成としたものである。これによる
と非線形光学結晶の出射面では損失を抑制できるように
なるが、非線形光学結晶において位相整合させる際に、
非線形光学結晶自体をレーザ光の光軸を中心として回転
させる必要がなくなり、非線形光学結晶から出射するレ
ーザ光の進行方向が変化することはない。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
を参照しながら詳細に説明する。
【0020】(実施の形態1)図1は本発明の第1実施
の形態であるレーザ波長変換方法を実現するレーザ波長
変換装置100の構成を示した断面図であり、図2はそ
の動作機構をわかりやすく描いた斜視図である。なお、
図1は非線形光学結晶1aに入出射するレーザ光4a、
レーザ光4a’の光路の中心軸である光軸10(一点鎖
線で示してある。)を含む面で切った断面図である。ま
た、図2では、簡単のため、非線形光学結晶1aのみを
例示し、ハウジング2等の構成の図示は省略されてい
る。
の形態であるレーザ波長変換方法を実現するレーザ波長
変換装置100の構成を示した断面図であり、図2はそ
の動作機構をわかりやすく描いた斜視図である。なお、
図1は非線形光学結晶1aに入出射するレーザ光4a、
レーザ光4a’の光路の中心軸である光軸10(一点鎖
線で示してある。)を含む面で切った断面図である。ま
た、図2では、簡単のため、非線形光学結晶1aのみを
例示し、ハウジング2等の構成の図示は省略されてい
る。
【0021】非線形光学結晶1aはハウジング2で固定
されている。本実施の形態の場合、非線形光学結晶1a
にレーザ光が入射する入射端面1a−in、および出射
する出射端面1a−outの外側には、光透過性部材で
ある石英ガラス3a、石英ガラス3bが取り付けられて
いる。
されている。本実施の形態の場合、非線形光学結晶1a
にレーザ光が入射する入射端面1a−in、および出射
する出射端面1a−outの外側には、光透過性部材で
ある石英ガラス3a、石英ガラス3bが取り付けられて
いる。
【0022】すなわち、この石英ガラス3aおよび3b
は、ハウジング2に対して押え板5a、押え板5bで止
められており、それぞれの間にはシリコンシート7a、
シリコンシート7bが挟まれている。押え板5a、5b
は複数のネジ6a、ネジ6b、ネジ6c、ネジ6dでハ
ウジング2に固定されている。これによって、非線形光
学結晶1aと、石英ガラス3a、3bとの間に、外部か
ら遮断された空間8a、空間8bが形成され、ここに
は、一例として、たとえば清浄化された乾燥窒素が充満
している。
は、ハウジング2に対して押え板5a、押え板5bで止
められており、それぞれの間にはシリコンシート7a、
シリコンシート7bが挟まれている。押え板5a、5b
は複数のネジ6a、ネジ6b、ネジ6c、ネジ6dでハ
ウジング2に固定されている。これによって、非線形光
学結晶1aと、石英ガラス3a、3bとの間に、外部か
ら遮断された空間8a、空間8bが形成され、ここに
は、一例として、たとえば清浄化された乾燥窒素が充満
している。
【0023】レーザ光4aは光軸10に沿って、非線形
光学結晶1a内に進むと、波長変換されたレーザ光が発
生し、未変換のレーザ光と共にレーザ光4a’のように
出射する。この際に、非線形光学結晶1aに吸収された
レーザ光によって内部で発熱する。特に波長変換された
レーザ光が紫外光となる場合、一般に非線形光学結晶1
aは紫外光に対する吸収率が高いため、発熱量は大き
い。したがって、非線形光学結晶1aにおける光軸10
に沿った部分が最も高い温度になり、光軸10から離れ
ると温度が低くなる。
光学結晶1a内に進むと、波長変換されたレーザ光が発
生し、未変換のレーザ光と共にレーザ光4a’のように
出射する。この際に、非線形光学結晶1aに吸収された
レーザ光によって内部で発熱する。特に波長変換された
レーザ光が紫外光となる場合、一般に非線形光学結晶1
aは紫外光に対する吸収率が高いため、発熱量は大き
い。したがって、非線形光学結晶1aにおける光軸10
に沿った部分が最も高い温度になり、光軸10から離れ
ると温度が低くなる。
【0024】一方、本実施の形態では、非線形光学結晶
1aの側面を取り囲むハウジング2内には空洞9が設け
られ、この空洞9に冷却水が流れる構造になっている。
また非線形光学結晶1aがハウジング2に接する上下の
面にはインジウムシート11が密着している。すなわ
ち、インジウムは極めて柔らかい金属であるため、非線
形光学結晶1aとハウジング2とをこれに密着させるこ
とができ、それによって非線形光学結晶1aから発生す
る熱を効率よくハウジング2に伝えて放熱することがで
きる。その結果、非線形光学結晶1aにおいてハウジン
グ2に接触している面が最も低い温度になり、さらに非
線形光学結晶1aの入射端面1a−in、出射端面1a
−outに接する部分は、石英ガラス3a、3bにて密
閉された空間8a、8bとなっているため断熱されてい
る。したがって非線形光学結晶1aの内部における温度
分布は、定常状態になると図3に示したようになり、レ
ーザ光4aの相対的な移動方向(範囲)ではほぼ一定温
度となる。なお図3における点線は等温線を示す。
1aの側面を取り囲むハウジング2内には空洞9が設け
られ、この空洞9に冷却水が流れる構造になっている。
また非線形光学結晶1aがハウジング2に接する上下の
面にはインジウムシート11が密着している。すなわ
ち、インジウムは極めて柔らかい金属であるため、非線
形光学結晶1aとハウジング2とをこれに密着させるこ
とができ、それによって非線形光学結晶1aから発生す
る熱を効率よくハウジング2に伝えて放熱することがで
きる。その結果、非線形光学結晶1aにおいてハウジン
グ2に接触している面が最も低い温度になり、さらに非
線形光学結晶1aの入射端面1a−in、出射端面1a
−outに接する部分は、石英ガラス3a、3bにて密
閉された空間8a、8bとなっているため断熱されてい
る。したがって非線形光学結晶1aの内部における温度
分布は、定常状態になると図3に示したようになり、レ
ーザ光4aの相対的な移動方向(範囲)ではほぼ一定温
度となる。なお図3における点線は等温線を示す。
【0025】この図3に例示されるように、本実施の形
態の場合、非線形光学結晶1a内では、レーザ光4aが
通過する光軸10の近傍ではほとんど均一な温度になる
ことから、レーザ光4aが通過する部分全てに渡って位
相整合させることができる。したがって、非線形光学結
晶1a中で発熱しても波長変換の効率が低下していくこ
とはない。
態の場合、非線形光学結晶1a内では、レーザ光4aが
通過する光軸10の近傍ではほとんど均一な温度になる
ことから、レーザ光4aが通過する部分全てに渡って位
相整合させることができる。したがって、非線形光学結
晶1a中で発熱しても波長変換の効率が低下していくこ
とはない。
【0026】なお、ここで本実施の形態のレーザ波長変
換装置100の作用を図4に例示される従来例と対照し
ながら補足説明すると、たとえば、従来では、光透過性
部材が無いため、非線形光学結晶1’の入射端面1’−
in、出射端面1’−outは外気に接する。そのた
め、これらの端面からも非線形光学結晶1’は冷却され
るようになり、非線形光学結晶1’の内部の温度分布は
図4に示したようになる。すなわち、温度分布は光軸1
0’と平行でなくなり、特に光軸10’に沿って進むレ
ーザ光の通過部分において温度差が生じることになる。
その結果、部分的に位相整合できなくなり、実際に波長
変換する部分の長さが短くなることから、波長変換の効
率が低下することになる。すなわち位相整合する際の設
定角度は非線形光学結晶の温度に依存するからである。
換装置100の作用を図4に例示される従来例と対照し
ながら補足説明すると、たとえば、従来では、光透過性
部材が無いため、非線形光学結晶1’の入射端面1’−
in、出射端面1’−outは外気に接する。そのた
め、これらの端面からも非線形光学結晶1’は冷却され
るようになり、非線形光学結晶1’の内部の温度分布は
図4に示したようになる。すなわち、温度分布は光軸1
0’と平行でなくなり、特に光軸10’に沿って進むレ
ーザ光の通過部分において温度差が生じることになる。
その結果、部分的に位相整合できなくなり、実際に波長
変換する部分の長さが短くなることから、波長変換の効
率が低下することになる。すなわち位相整合する際の設
定角度は非線形光学結晶の温度に依存するからである。
【0027】また本実施の形態の構成では、非線形光学
結晶1aの入射端面1a−in、出射端面1a−out
の外部から遮断された空間8a、8bが狭い隙間となっ
ているため、断熱の効果がある。すなわち、この隙間を
あまりにも大きくとると、この閉ざされた空間8a、8
b内で、充満された気体が循環するようになり、入射端
面1a−in、出射端面1a−outにおける断熱の効
果が低くなる。そこで、この隙間の大きさとしては、充
満する気体が対流しにくい程度に出来るだけ狭くするが
好ましい。
結晶1aの入射端面1a−in、出射端面1a−out
の外部から遮断された空間8a、8bが狭い隙間となっ
ているため、断熱の効果がある。すなわち、この隙間を
あまりにも大きくとると、この閉ざされた空間8a、8
b内で、充満された気体が循環するようになり、入射端
面1a−in、出射端面1a−outにおける断熱の効
果が低くなる。そこで、この隙間の大きさとしては、充
満する気体が対流しにくい程度に出来るだけ狭くするが
好ましい。
【0028】本実施の形態では、外部から遮断された空
間8a、8bに清浄化された乾燥窒素が充満しているた
め、長期間使用しても、非線形光学結晶1aの入射端面
1a−in、出射端面1a−outが曇ったり、あるい
はほこりや塵などが原因で生じる端面のダメージが非常
に起きにくくなっている。ここで本実施の形態における
外部から遮断された空間8a、8bに充満される乾燥気
体の乾燥度としては、非線形光学結晶1aの端面に微少
な水滴により曇って実用上継続した使用が困難になるこ
とが無い程度の乾燥度であればよい。また、本実施の形
態における清浄化された乾燥気体の清浄度としては、ほ
こりや塵などが原因で非線形光学結晶1aの入射端面1
a−in、出射端面1a−outにダメージが生じて実
用上継続した使用が困難になることが無い程度の清浄度
であればよい。
間8a、8bに清浄化された乾燥窒素が充満しているた
め、長期間使用しても、非線形光学結晶1aの入射端面
1a−in、出射端面1a−outが曇ったり、あるい
はほこりや塵などが原因で生じる端面のダメージが非常
に起きにくくなっている。ここで本実施の形態における
外部から遮断された空間8a、8bに充満される乾燥気
体の乾燥度としては、非線形光学結晶1aの端面に微少
な水滴により曇って実用上継続した使用が困難になるこ
とが無い程度の乾燥度であればよい。また、本実施の形
態における清浄化された乾燥気体の清浄度としては、ほ
こりや塵などが原因で非線形光学結晶1aの入射端面1
a−in、出射端面1a−outにダメージが生じて実
用上継続した使用が困難になることが無い程度の清浄度
であればよい。
【0029】なお、本実施の形態では、一例として、空
間8a、8bに清浄化された乾燥窒素が充満される場合
を例示したがこれに限らず、図1と同様に、石英ガラス
3a、3bにて形成される遮断された空間8a、8bの
内部を、図示しない排気機構等にて真空に引いてもよ
い。その場合はさらに断熱の効果が高まる。
間8a、8bに清浄化された乾燥窒素が充満される場合
を例示したがこれに限らず、図1と同様に、石英ガラス
3a、3bにて形成される遮断された空間8a、8bの
内部を、図示しない排気機構等にて真空に引いてもよ
い。その場合はさらに断熱の効果が高まる。
【0030】また、本実施の形態では、図2に例示され
るように、レーザ波長変換装置100は、案内部12b
およびこの案内部12b上を所定の一方向(X)に変位
する可動部12aからなるXステージ12の可動部12
a上に載せられており、レーザ光4aが入射して波長変
換を行う間、レーザ波長変換装置100はX方向(すな
わち図1の紙面に垂直な方向)に往復移動する。この図
2に示したように、非線形光学結晶1aの形状として、
横方向(非線形光学結晶1aの変位方向)に長いものを
用いており、レーザ光4aが照射される入射端面1a−
in部分の幅寸法が大きくとれるようになっている。こ
の可動部12aにより非線形光学結晶1a中でレーザ光
4aが通過していく部分が常に移動するため、非線形光
学結晶1a中で急激な温度勾配は形成されず、セルフヒ
ーティングが抑制される。さらにまた、非線形光学結晶
1aの内部において劣化が生じる可能性のある部分が広
く分散することから、劣化しにくくなる。以上より、本
実施の形態の非線形光学結晶1aは長期間に渡って劣化
せず、レーザ光4aの高い波長変換効率を維持できる。
るように、レーザ波長変換装置100は、案内部12b
およびこの案内部12b上を所定の一方向(X)に変位
する可動部12aからなるXステージ12の可動部12
a上に載せられており、レーザ光4aが入射して波長変
換を行う間、レーザ波長変換装置100はX方向(すな
わち図1の紙面に垂直な方向)に往復移動する。この図
2に示したように、非線形光学結晶1aの形状として、
横方向(非線形光学結晶1aの変位方向)に長いものを
用いており、レーザ光4aが照射される入射端面1a−
in部分の幅寸法が大きくとれるようになっている。こ
の可動部12aにより非線形光学結晶1a中でレーザ光
4aが通過していく部分が常に移動するため、非線形光
学結晶1a中で急激な温度勾配は形成されず、セルフヒ
ーティングが抑制される。さらにまた、非線形光学結晶
1aの内部において劣化が生じる可能性のある部分が広
く分散することから、劣化しにくくなる。以上より、本
実施の形態の非線形光学結晶1aは長期間に渡って劣化
せず、レーザ光4aの高い波長変換効率を維持できる。
【0031】なお、念のため付言すれば、本実施の形態
における非線形光学結晶1aの変位に関しては、従来、
一般に非線形光学結晶をXYステージなどに固定する場
合とは全く異なる。すなわち、本実施の形態では非線形
光学結晶1aによる波長変換を行う間中、非線形光学結
晶1aを移動させることを特徴としたものである。これ
に対して従来は、レーザ光を非線形光学結晶の中央部に
入射するようにさせるための位置合わせとして、XYス
テージが用いられることもあったが、波長変換を行いな
がら非線形光学結晶を移動させることはなかったので、
本実施の形態の上述のような効果は得られない。
における非線形光学結晶1aの変位に関しては、従来、
一般に非線形光学結晶をXYステージなどに固定する場
合とは全く異なる。すなわち、本実施の形態では非線形
光学結晶1aによる波長変換を行う間中、非線形光学結
晶1aを移動させることを特徴としたものである。これ
に対して従来は、レーザ光を非線形光学結晶の中央部に
入射するようにさせるための位置合わせとして、XYス
テージが用いられることもあったが、波長変換を行いな
がら非線形光学結晶を移動させることはなかったので、
本実施の形態の上述のような効果は得られない。
【0032】また図3に示された非線形光学結晶1aの
内部の等温線から分かるように、非線形光学結晶1aが
紙面で上下方向に移動しても、レーザ光4aの光軸10
は常に一定の温度の部分を通過することが分かる。すな
わち、本実施の形態では、非線形光学結晶1aをレーザ
光4aの進行方向とほぼ直行する方向に平行移動させる
ため、非線形光学結晶1aの内部で発生する熱は、主と
して非線形光学結晶1aの上下の面のみから放熱する。
その結果、非線形光学結晶1aの内の等温線はX方向の
どこも図3に示されたように、レーザ光4aの進行方向
でばらつきを生じることがない。したがって非線形光学
結晶1aをレーザ光4aの光軸10に交差する方向に平
行移動させても光軸10の方向の温度分布のばらつき等
に起因する位相整合のずれが発生する懸念はない。
内部の等温線から分かるように、非線形光学結晶1aが
紙面で上下方向に移動しても、レーザ光4aの光軸10
は常に一定の温度の部分を通過することが分かる。すな
わち、本実施の形態では、非線形光学結晶1aをレーザ
光4aの進行方向とほぼ直行する方向に平行移動させる
ため、非線形光学結晶1aの内部で発生する熱は、主と
して非線形光学結晶1aの上下の面のみから放熱する。
その結果、非線形光学結晶1aの内の等温線はX方向の
どこも図3に示されたように、レーザ光4aの進行方向
でばらつきを生じることがない。したがって非線形光学
結晶1aをレーザ光4aの光軸10に交差する方向に平
行移動させても光軸10の方向の温度分布のばらつき等
に起因する位相整合のずれが発生する懸念はない。
【0033】さらに、本実施の形態では、図2に例示さ
れるように、非線形光学結晶1aに入射させるレーザ光
4aの偏光方向と非線形光学結晶1aの結晶軸方向とを
微調整するために、レーザ光4aを非線形光学結晶1a
に入射させる前に、λ/2波長板13aを用いてレーザ
光4aの偏光方向を調整できるようにしている。これに
より、本実施の形態では、非線形光学結晶1aの偏光方
向を調整する等の目的でレーザ波長変換装置100全体
をZ方向に関して回転させるための回転ステージ等の余
分な機構は全く必要がない。
れるように、非線形光学結晶1aに入射させるレーザ光
4aの偏光方向と非線形光学結晶1aの結晶軸方向とを
微調整するために、レーザ光4aを非線形光学結晶1a
に入射させる前に、λ/2波長板13aを用いてレーザ
光4aの偏光方向を調整できるようにしている。これに
より、本実施の形態では、非線形光学結晶1aの偏光方
向を調整する等の目的でレーザ波長変換装置100全体
をZ方向に関して回転させるための回転ステージ等の余
分な機構は全く必要がない。
【0034】特に本実施の形態のレーザ波長変換装置1
00では高平均出力のレーザ光4aを波長変換させるた
め、前述のように、ハウジング2内の空洞9に冷却水を
流して非線形光学結晶1aを水冷することが望ましい
が、その結果、ハウジング2には図示しない冷却チュー
ブなどが取り付けられることになる。したがってもしも
レーザ波長変換装置100自体を回転ステージに取り付
ける必要があるならば、冷却チューブが回転の邪魔にな
ることが懸念される。この観点からも、非線形光学結晶
1aの回転ステージ等を全く必要としない本実施の形態
のレーザ波長変換装置100は優れている。
00では高平均出力のレーザ光4aを波長変換させるた
め、前述のように、ハウジング2内の空洞9に冷却水を
流して非線形光学結晶1aを水冷することが望ましい
が、その結果、ハウジング2には図示しない冷却チュー
ブなどが取り付けられることになる。したがってもしも
レーザ波長変換装置100自体を回転ステージに取り付
ける必要があるならば、冷却チューブが回転の邪魔にな
ることが懸念される。この観点からも、非線形光学結晶
1aの回転ステージ等を全く必要としない本実施の形態
のレーザ波長変換装置100は優れている。
【0035】以上のように、本実施の形態では、λ/2
波長板13aを用いることで、レーザ光4aの偏光方向
を回転できるようにして、非線形光学結晶1aを回転さ
せるための複雑な機構を全く必要とすることなく、レー
ザ光4aと非線形光学結晶1aとを位相整合させること
ができる。
波長板13aを用いることで、レーザ光4aの偏光方向
を回転できるようにして、非線形光学結晶1aを回転さ
せるための複雑な機構を全く必要とすることなく、レー
ザ光4aと非線形光学結晶1aとを位相整合させること
ができる。
【0036】(実施の形態2)次に、図5にて、本発明
のレーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置の第2
の実施の形態について説明する。図5はレーザ波長変換
装置110の構成図である。本実施の形態にてレーザ波
長変換装置110で用いられる非線形光学結晶1bは、
たとえばBBO(β−BaB2 O4 )結晶のように、波
長変換させる際に、入射させるレーザ光4bの進行方向
と位相整合する方向とのずれの角度許容幅度が、結晶の
方向に依存して大きく変化する結晶である。すなわち、
本実施の形態の非線形光学結晶1bではX方向には角度
許容幅が最も大きく、Y方向には角度許容幅が最も小さ
くなっている。そこで角度許容幅の小さいY方向にはレ
ーザ光4bを絞らずに平行ビームとなるように、入射さ
せるレーザ光4bをシリンドリカルレンズ14aに通し
て、X方向のみを非線形光学結晶1b中で集光させてい
る。ただし出射するレーザ光4b’を元のビームに戻す
ためにシリンドリカルレンズ14bを用いている。ま
た、シリンドリカルレンズ14aの前段に配置されたλ
/2波長板13bは入射するレーザ光4bの偏光方向を
調整するためのものである。
のレーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置の第2
の実施の形態について説明する。図5はレーザ波長変換
装置110の構成図である。本実施の形態にてレーザ波
長変換装置110で用いられる非線形光学結晶1bは、
たとえばBBO(β−BaB2 O4 )結晶のように、波
長変換させる際に、入射させるレーザ光4bの進行方向
と位相整合する方向とのずれの角度許容幅度が、結晶の
方向に依存して大きく変化する結晶である。すなわち、
本実施の形態の非線形光学結晶1bではX方向には角度
許容幅が最も大きく、Y方向には角度許容幅が最も小さ
くなっている。そこで角度許容幅の小さいY方向にはレ
ーザ光4bを絞らずに平行ビームとなるように、入射さ
せるレーザ光4bをシリンドリカルレンズ14aに通し
て、X方向のみを非線形光学結晶1b中で集光させてい
る。ただし出射するレーザ光4b’を元のビームに戻す
ためにシリンドリカルレンズ14bを用いている。ま
た、シリンドリカルレンズ14aの前段に配置されたλ
/2波長板13bは入射するレーザ光4bの偏光方向を
調整するためのものである。
【0037】図5に例示された本実施の形態のレーザ波
長変換装置110ではステージが省略されているが、一
例として図2に示したレーザ波長変換装置100と同様
な構成のXステージ12を備えており、非線形光学結晶
1bをこのXステージ12に載せて図5のX方向に往復
移動できるようになっている。すなわちX方向に往復移
動するならば、レーザ光4bが通過する部分は、やはり
同様に、非線形光学結晶1b中で大きな体積を占めるよ
うになる。したがってセルフヒーティングを抑制するこ
とができる。
長変換装置110ではステージが省略されているが、一
例として図2に示したレーザ波長変換装置100と同様
な構成のXステージ12を備えており、非線形光学結晶
1bをこのXステージ12に載せて図5のX方向に往復
移動できるようになっている。すなわちX方向に往復移
動するならば、レーザ光4bが通過する部分は、やはり
同様に、非線形光学結晶1b中で大きな体積を占めるよ
うになる。したがってセルフヒーティングを抑制するこ
とができる。
【0038】したがって本実施の形態のように、位相整
合の角度許容幅に角度依存性がある非線形光学結晶1b
を用いる場合は、その角度許容幅の大きい方向を往復移
動の方向にすることで、波長変換効率を低下させること
なく、セルフヒーティングを抑制できる。
合の角度許容幅に角度依存性がある非線形光学結晶1b
を用いる場合は、その角度許容幅の大きい方向を往復移
動の方向にすることで、波長変換効率を低下させること
なく、セルフヒーティングを抑制できる。
【0039】(実施の形態3)次に、図6を参照して本
発明のレーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置の
第3の実施の形態について説明する。図6は本実施の形
態のレーザ波長変換装置120の構成図である。本実施
の形態のレーザ波長変換装置120で用いられる非線形
光学結晶1cでは、レーザ光4cが入射する入射端面1
c−inは入射光路に対して垂直にカットされており、
無反射コーティングが施されているため、入射するレー
ザ光4cの損失が抑制されている。一方、波長変換して
発生したレーザ光4c’の出射端面1c−outは、ノ
ーコートであるがブリュースタカットされているため、
出射端面1c−outにおいても反射損失が抑制されて
いる。
発明のレーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置の
第3の実施の形態について説明する。図6は本実施の形
態のレーザ波長変換装置120の構成図である。本実施
の形態のレーザ波長変換装置120で用いられる非線形
光学結晶1cでは、レーザ光4cが入射する入射端面1
c−inは入射光路に対して垂直にカットされており、
無反射コーティングが施されているため、入射するレー
ザ光4cの損失が抑制されている。一方、波長変換して
発生したレーザ光4c’の出射端面1c−outは、ノ
ーコートであるがブリュースタカットされているため、
出射端面1c−outにおいても反射損失が抑制されて
いる。
【0040】ここで、ブリュースタカットされた出射端
面1c−outから出射するレーザ光4c’は、そのま
までは斜め方向に進んでしまう。そこで本実施の形態で
は、レーザ光4cが非線形光学結晶1cに入射する前の
光路上に、λ/2波長板13cを設け、レーザ光4cの
偏光方向を調整するために、このλ/2波長板13cを
回転させるだけで済む構成としている。すなわち、本実
施の形態のレーザ波長変換装置120では、非線形光学
結晶1cの出射端面1c−outをブリュースタカット
した構成としても、位相整合させるために当該非線形光
学結晶1cを回転させるための特別な構成は全く必要な
い。これによって、本実施の形態では、非線形光学結晶
1cから出射するレーザ光4c’が位相整合の調整によ
って進行方向が変化することはない。
面1c−outから出射するレーザ光4c’は、そのま
までは斜め方向に進んでしまう。そこで本実施の形態で
は、レーザ光4cが非線形光学結晶1cに入射する前の
光路上に、λ/2波長板13cを設け、レーザ光4cの
偏光方向を調整するために、このλ/2波長板13cを
回転させるだけで済む構成としている。すなわち、本実
施の形態のレーザ波長変換装置120では、非線形光学
結晶1cの出射端面1c−outをブリュースタカット
した構成としても、位相整合させるために当該非線形光
学結晶1cを回転させるための特別な構成は全く必要な
い。これによって、本実施の形態では、非線形光学結晶
1cから出射するレーザ光4c’が位相整合の調整によ
って進行方向が変化することはない。
【0041】つまり、もしもλ/2波長板13cが無け
れば、位相整合させるために、レーザ光4cの偏光方向
を非線形光学結晶1cの結晶軸に対して特定の角度とな
るように設定する際に、非線形光学結晶1c自体をZ方
向に回転させる必要があり、その結果、出射するレーザ
光4c’の進行方向が変化してしまうため、レーザ光の
出射後に別の光学系を用いて、これを補正する必要が生
じるが、本実施の形態では、このような余分な光学系は
全く必要としない。
れば、位相整合させるために、レーザ光4cの偏光方向
を非線形光学結晶1cの結晶軸に対して特定の角度とな
るように設定する際に、非線形光学結晶1c自体をZ方
向に回転させる必要があり、その結果、出射するレーザ
光4c’の進行方向が変化してしまうため、レーザ光の
出射後に別の光学系を用いて、これを補正する必要が生
じるが、本実施の形態では、このような余分な光学系は
全く必要としない。
【0042】(実施の形態4)次に本発明のレーザ波長
変換方法およびレーザ波長変換装置を、フォトリソグラ
フィにおける露光装置の光源系に応用した例を図7を用
いて説明する。すなわち、図7はフォトリソグラフィを
行うための露光装置200の構成図である。
変換方法およびレーザ波長変換装置を、フォトリソグラ
フィにおける露光装置の光源系に応用した例を図7を用
いて説明する。すなわち、図7はフォトリソグラフィを
行うための露光装置200の構成図である。
【0043】本実施の形態の露光装置200では、ステ
ッパ本体21、XeClエキシマレーザ励起色素レーザ
22、および第1の実施の形態で説明した本発明のレー
ザ波長変換装置100と、第3の実施の形態のレーザ波
長変換装置120との両方の機能を有するレーザ波長変
換装置130が用いられている。すなわち、レーザ波長
変換装置130の構成としては、図1に示したレーザ波
長変換装置100における非線形光学結晶1aの出射端
面1a−outが、図6に例示された非線形光学結晶1
cのように、ブリュースタカットになっているものであ
る。XeClエキシマレーザ励起色素レーザ22から出
射した波長340nmの基本波であるレーザ光23a
は、ミラー24a、ミラー24bを反射して、レーザ波
長変換装置130に導かれ、第2高調波である波長17
0nmの紫外域のレーザ光23bが発生する。これはミ
ラー24cで反射してステッパ本体21内に導かれる。
なお、レーザ波長変換装置130は、図6のλ/2波長
板13cを備えた第2の実施の形態のレーザ波長変換装
置120の機能も有しているため、位相整合の調整時で
も、斜めに出射する露光光の方向が変化しないため、ミ
ラー24cを調整できるような複雑な構成にする必要が
ない。
ッパ本体21、XeClエキシマレーザ励起色素レーザ
22、および第1の実施の形態で説明した本発明のレー
ザ波長変換装置100と、第3の実施の形態のレーザ波
長変換装置120との両方の機能を有するレーザ波長変
換装置130が用いられている。すなわち、レーザ波長
変換装置130の構成としては、図1に示したレーザ波
長変換装置100における非線形光学結晶1aの出射端
面1a−outが、図6に例示された非線形光学結晶1
cのように、ブリュースタカットになっているものであ
る。XeClエキシマレーザ励起色素レーザ22から出
射した波長340nmの基本波であるレーザ光23a
は、ミラー24a、ミラー24bを反射して、レーザ波
長変換装置130に導かれ、第2高調波である波長17
0nmの紫外域のレーザ光23bが発生する。これはミ
ラー24cで反射してステッパ本体21内に導かれる。
なお、レーザ波長変換装置130は、図6のλ/2波長
板13cを備えた第2の実施の形態のレーザ波長変換装
置120の機能も有しているため、位相整合の調整時で
も、斜めに出射する露光光の方向が変化しないため、ミ
ラー24cを調整できるような複雑な構成にする必要が
ない。
【0044】本実施の形態では、波長変換によって波長
170nmと真空紫外光を発生させるため、ほとんどの
種類の非線形光学結晶において、セルフヒーティングや
結晶劣化の可能性が大きくなるだけでなく、非線形光学
結晶の出射端面に無反射コーティングを施すことが困難
になる。そこで、レーザ波長変換装置130として、本
発明の前述の第1の実施の形態で説明した本発明のレー
ザ波長変換装置100と、第3の実施の形態のレーザ波
長変換装置120との両方の機能を有するレーザ波長変
換装置を用いたことで、長期間に渡って波長変換効率が
低下することはなく、また非線形光学結晶の出射面がブ
リュースタカットになっているため反射損失もない。
170nmと真空紫外光を発生させるため、ほとんどの
種類の非線形光学結晶において、セルフヒーティングや
結晶劣化の可能性が大きくなるだけでなく、非線形光学
結晶の出射端面に無反射コーティングを施すことが困難
になる。そこで、レーザ波長変換装置130として、本
発明の前述の第1の実施の形態で説明した本発明のレー
ザ波長変換装置100と、第3の実施の形態のレーザ波
長変換装置120との両方の機能を有するレーザ波長変
換装置を用いたことで、長期間に渡って波長変換効率が
低下することはなく、また非線形光学結晶の出射面がブ
リュースタカットになっているため反射損失もない。
【0045】また本実施の形態では、レーザ発振させる
基本波の波長が340nmと紫外域の中でも比較的長い
ため、狭帯域化素子の光学材に高い透過率を持たせるこ
とが容易であることから、XeClエキシマレーザ励起
色素レーザ22の平均出力が高くても、狭帯域化素子が
ダメージを受けることがない。これによって、平均出力
の高い紫外光であるレーザ光23bが得られるため、ス
ループットの高いステッパ本体21を実現することがで
きる。
基本波の波長が340nmと紫外域の中でも比較的長い
ため、狭帯域化素子の光学材に高い透過率を持たせるこ
とが容易であることから、XeClエキシマレーザ励起
色素レーザ22の平均出力が高くても、狭帯域化素子が
ダメージを受けることがない。これによって、平均出力
の高い紫外光であるレーザ光23bが得られるため、ス
ループットの高いステッパ本体21を実現することがで
きる。
【0046】なお本実施の形態において、特にXeCl
エキシマレーザ励起色素レーザを用いたのは、一回の波
長変換で真空紫外域の紫外光が得られるからである。た
だし、22のレーザ装置として、銅レーザ励起色素レー
ザを用いてもよい。この場合、第3高調波が190〜2
20nmの真空紫外域となる。この場合、波長変換が2
回になるが、1回目の波長変換では、非線形光学結晶へ
高平均出力のレーザ光が照射されることになるため、真
空紫外光を発生させる段階の波長変換でないが、本発明
のレーザ波長変換装置を適用すると効果がある。なお銅
レーザとは、銅原子の励起準位間のエネルギー遷移を用
いた気体レーザのことで、銅蒸気レーザ、あるいは臭化
銅レーザなどを示す。
エキシマレーザ励起色素レーザを用いたのは、一回の波
長変換で真空紫外域の紫外光が得られるからである。た
だし、22のレーザ装置として、銅レーザ励起色素レー
ザを用いてもよい。この場合、第3高調波が190〜2
20nmの真空紫外域となる。この場合、波長変換が2
回になるが、1回目の波長変換では、非線形光学結晶へ
高平均出力のレーザ光が照射されることになるため、真
空紫外光を発生させる段階の波長変換でないが、本発明
のレーザ波長変換装置を適用すると効果がある。なお銅
レーザとは、銅原子の励起準位間のエネルギー遷移を用
いた気体レーザのことで、銅蒸気レーザ、あるいは臭化
銅レーザなどを示す。
【0047】(実施の形態5)次に前述の図1および図
2に例示したレーザ波長変換装置100を有する露光光
源を用いた露光装置の実施の形態であるステッパ本体3
00の構成に関して図8を用いて説明する。
2に例示したレーザ波長変換装置100を有する露光光
源を用いた露光装置の実施の形態であるステッパ本体3
00の構成に関して図8を用いて説明する。
【0048】露光光として用いる波長変換後のレーザ光
4a’は、ミラー24d、ミラー24eで反射して、ビ
ーム拡大器26によりビーム断面積が必要なフィールド
サイズ等に応じて拡げられ、ミラー24fで反射してか
らランダム位相板27を通り、レーザ光である露光光の
スペックルノイズが除去され、フライアイレンズ28を
通過して強度分布が均一化され、コンデンサレンズ29
を通ってレチクル30に露光光4zとして照射される。
レチクル30を出射したレーザ光は石英レンズから成る
縮小投影レンズ31を通り、ウエハーステージ32に乗
せられたウエハー33上に当たる。
4a’は、ミラー24d、ミラー24eで反射して、ビ
ーム拡大器26によりビーム断面積が必要なフィールド
サイズ等に応じて拡げられ、ミラー24fで反射してか
らランダム位相板27を通り、レーザ光である露光光の
スペックルノイズが除去され、フライアイレンズ28を
通過して強度分布が均一化され、コンデンサレンズ29
を通ってレチクル30に露光光4zとして照射される。
レチクル30を出射したレーザ光は石英レンズから成る
縮小投影レンズ31を通り、ウエハーステージ32に乗
せられたウエハー33上に当たる。
【0049】これによってレチクル30に形成されてい
る図示しない回路パターン等のパターンがウエハー33
上に縮小投影される。縮小投影される露光面積(フィー
ルドサイズ)は、一例として、およそ22mm角であ
り、たとえば直径200mm(8インチ)のウエハー3
3上でチップ(22mm×11mm)の2個分を形成す
る領域を1回で露光するため、ウエハー33全面では、
露光場所を移動していく度に、ウエハーステージ32に
よるウエハー33の移動、アライメント、および露光
(露光光4zの照射)を繰り返す。
る図示しない回路パターン等のパターンがウエハー33
上に縮小投影される。縮小投影される露光面積(フィー
ルドサイズ)は、一例として、およそ22mm角であ
り、たとえば直径200mm(8インチ)のウエハー3
3上でチップ(22mm×11mm)の2個分を形成す
る領域を1回で露光するため、ウエハー33全面では、
露光場所を移動していく度に、ウエハーステージ32に
よるウエハー33の移動、アライメント、および露光
(露光光4zの照射)を繰り返す。
【0050】ここでウエハーステージ32によるウエハ
ー33の移動と、図2に示したように、レーザ波長変換
装置100における非線形光学結晶1aの移動(すなわ
ちXステージ12の可動部12aの位置)との時間的関
係の一例を図9を用いて説明する。
ー33の移動と、図2に示したように、レーザ波長変換
装置100における非線形光学結晶1aの移動(すなわ
ちXステージ12の可動部12aの位置)との時間的関
係の一例を図9を用いて説明する。
【0051】非線形光学結晶1aに入射する前の基本波
であるレーザ光4aでは、供給元のレーザ装置の動作中
は一定の平均出力になっている。しかしレーザ光4aが
非線形光学結晶1aに入射して発生する第2高調波のレ
ーザ光4a’(露光光4z)は、安定したレーザ出力に
なるまで多少の遅れ時間がある。またレーザ光4aの供
給元のレーザ装置の動作を中断すると、基本波が止まる
ため、第2高調波のレーザ光4a’(露光光4z)も直
ぐに止まる。したがって本実施の形態の露光装置では、
第2高調波のレーザ光4a’(露光光4z)の出力が安
定する間(T1)のみを実際の露光に利用している。
であるレーザ光4aでは、供給元のレーザ装置の動作中
は一定の平均出力になっている。しかしレーザ光4aが
非線形光学結晶1aに入射して発生する第2高調波のレ
ーザ光4a’(露光光4z)は、安定したレーザ出力に
なるまで多少の遅れ時間がある。またレーザ光4aの供
給元のレーザ装置の動作を中断すると、基本波が止まる
ため、第2高調波のレーザ光4a’(露光光4z)も直
ぐに止まる。したがって本実施の形態の露光装置では、
第2高調波のレーザ光4a’(露光光4z)の出力が安
定する間(T1)のみを実際の露光に利用している。
【0052】一方、レーザ波長変換装置100において
非線形光学結晶1aが載せられているXステージ12は
X方向を往復運動しているが、露光を行っている間(T
1)は、その往復運動における一方向の移動中となって
いる。すなわち、図9に例示されるように、Xステージ
12の可動部12aの位置が一方向に移動している間
(T1)に露光が行われ、露光を中断して、ウエハース
テージ32によりウエハー33を移動させ、アライメン
トする間(T2)に可動部12aの移動方向が反転する
ように同期した動作を行わせる。
非線形光学結晶1aが載せられているXステージ12は
X方向を往復運動しているが、露光を行っている間(T
1)は、その往復運動における一方向の移動中となって
いる。すなわち、図9に例示されるように、Xステージ
12の可動部12aの位置が一方向に移動している間
(T1)に露光が行われ、露光を中断して、ウエハース
テージ32によりウエハー33を移動させ、アライメン
トする間(T2)に可動部12aの移動方向が反転する
ように同期した動作を行わせる。
【0053】以上のように、ウエハーステージ32にお
ける露光操作とレーザ光4aの供給元の発光タイミング
や、非線形光学結晶1aを搭載したXステージ12の往
復平行移動を図9に例示されるように同期させることに
よって、露光中にXステージ12の可動部12aの移動
方向が反転することがなく、これによって反転時に生じ
る可能性のある露光光4zの出力変動を抑制することが
でき、露光むらの発生等の障害を回避して、安定した均
一な露光結果を得ることができる。
ける露光操作とレーザ光4aの供給元の発光タイミング
や、非線形光学結晶1aを搭載したXステージ12の往
復平行移動を図9に例示されるように同期させることに
よって、露光中にXステージ12の可動部12aの移動
方向が反転することがなく、これによって反転時に生じ
る可能性のある露光光4zの出力変動を抑制することが
でき、露光むらの発生等の障害を回避して、安定した均
一な露光結果を得ることができる。
【0054】なお、上述の説明では、通常の、いわゆる
ステップ・アンド・リピート方式による露光方法を例示
したが、レチクル30とウエハーステージ32上のウエ
ハー33を同期して水平移動させることにより、パター
ン転写を行うステップ・アンド・スキャン方式に適用し
てもよい。すなわち、一例として、図8に例示されるよ
うに、レチクル30を露光光4zの光軸に交差する方向
水平移動させるレチクル駆動機構34と、このレチクル
駆動機構34と、ウエハー33が載置されたウエハース
テージ32の水平移動とを同期させるように制御するス
キャン制御部35を設け、レチクル30およびウエハー
33を水平方向に相対的に走査する露光光4zにて、パ
ターン転写を行うことにより、このステップ・アンド・
スキャン方式を実現することができる。
ステップ・アンド・リピート方式による露光方法を例示
したが、レチクル30とウエハーステージ32上のウエ
ハー33を同期して水平移動させることにより、パター
ン転写を行うステップ・アンド・スキャン方式に適用し
てもよい。すなわち、一例として、図8に例示されるよ
うに、レチクル30を露光光4zの光軸に交差する方向
水平移動させるレチクル駆動機構34と、このレチクル
駆動機構34と、ウエハー33が載置されたウエハース
テージ32の水平移動とを同期させるように制御するス
キャン制御部35を設け、レチクル30およびウエハー
33を水平方向に相対的に走査する露光光4zにて、パ
ターン転写を行うことにより、このステップ・アンド・
スキャン方式を実現することができる。
【0055】次に、以上に述べた本実施の形態の露光装
置における非線形光学結晶1aの移動操作における図9
に例示された同期制御の実現方法の一例を図10を用い
て説明する。
置における非線形光学結晶1aの移動操作における図9
に例示された同期制御の実現方法の一例を図10を用い
て説明する。
【0056】図10は、本実施の形態の露光装置におけ
る制御系の構成の一例を示す概念図である。露光光源制
御系500は、レーザ光4aを発生する図示しないレー
ザ光源を制御するレーザ光発生制御部501、非線形光
学結晶1aが載置されるXステージ12の移動制御を行
う非線形光学結晶ステージ制御部502からなる。ステ
ッパ本体制御系600は、アライメント動作の制御を行
うアライメント制御部601、ウエハーステージ32の
制御を行うウエハーステージ制御部602、露光時間モ
ニター603、等からなる。
る制御系の構成の一例を示す概念図である。露光光源制
御系500は、レーザ光4aを発生する図示しないレー
ザ光源を制御するレーザ光発生制御部501、非線形光
学結晶1aが載置されるXステージ12の移動制御を行
う非線形光学結晶ステージ制御部502からなる。ステ
ッパ本体制御系600は、アライメント動作の制御を行
うアライメント制御部601、ウエハーステージ32の
制御を行うウエハーステージ制御部602、露光時間モ
ニター603、等からなる。
【0057】本実施の形態の露光装置におけるステッパ
本体300では、ウエハー33の露光位置を合わせるた
めに移動した直後に、アライメント制御部601がアラ
イメントを行う。このアライメントが終了すると、その
信号が露光光源制御系500内のレーザ光発生制御部5
01に送られ、レーザ光4aが発生し、レーザ波長変換
装置100に進み、非線形光学結晶1aに入射して露光
光4z(レーザ光4a’)が発生し、ウエハー33に照
射される。なおこの間、非線形光学結晶1aを載せたウ
エハーステージ32は(図1のX方向に)移動してい
る。露光時間モニター603によって監視されている露
光操作の終了時間が来ると、次の露光位置にウエハー3
3を移動させるために、露光時間モニター603からウ
エハーステージ制御部602に信号が送られ、ウエハー
33が移動する。また同時に露光時間モニター603か
ら非線形光学結晶1aを載せたXステージ12の非線形
光学結晶ステージ制御部502にも信号が送られ、Xス
テージ12の移動方向が反転する。
本体300では、ウエハー33の露光位置を合わせるた
めに移動した直後に、アライメント制御部601がアラ
イメントを行う。このアライメントが終了すると、その
信号が露光光源制御系500内のレーザ光発生制御部5
01に送られ、レーザ光4aが発生し、レーザ波長変換
装置100に進み、非線形光学結晶1aに入射して露光
光4z(レーザ光4a’)が発生し、ウエハー33に照
射される。なおこの間、非線形光学結晶1aを載せたウ
エハーステージ32は(図1のX方向に)移動してい
る。露光時間モニター603によって監視されている露
光操作の終了時間が来ると、次の露光位置にウエハー3
3を移動させるために、露光時間モニター603からウ
エハーステージ制御部602に信号が送られ、ウエハー
33が移動する。また同時に露光時間モニター603か
ら非線形光学結晶1aを載せたXステージ12の非線形
光学結晶ステージ制御部502にも信号が送られ、Xス
テージ12の移動方向が反転する。
【0058】以上の制御動作を繰り返すことで、露光中
はXステージ12にて往復移動される非線形光学結晶1
aが一方向のみに移動し、露光終了直後にウエハー33
の移動と非線形光学結晶1aの移動方向の反転が行われ
るようになる、図9に例示される同期動作が実現し、露
光時には常に一定出力の露光光4zがウエハー33に照
射される。
はXステージ12にて往復移動される非線形光学結晶1
aが一方向のみに移動し、露光終了直後にウエハー33
の移動と非線形光学結晶1aの移動方向の反転が行われ
るようになる、図9に例示される同期動作が実現し、露
光時には常に一定出力の露光光4zがウエハー33に照
射される。
【0059】(実施の形態6)次に、図11を参照しな
がら、本発明のレーザ波長変換技術を用いた前述の実施
の形態5に例示されるような露光装置を用いた半導体装
置を製造方法の一例について説明する。
がら、本発明のレーザ波長変換技術を用いた前述の実施
の形態5に例示されるような露光装置を用いた半導体装
置を製造方法の一例について説明する。
【0060】図11では、フォトリソグラフィ加工を施
す工程の一例として、ウエハー33のシリコン基板10
01の表面に堆積(デポジション)された二酸化珪素
(SiO2 )の絶縁膜1002に微少な穴(コンタクト
ホール1002a)を穿設する場合を工程順に示してあ
る。
す工程の一例として、ウエハー33のシリコン基板10
01の表面に堆積(デポジション)された二酸化珪素
(SiO2 )の絶縁膜1002に微少な穴(コンタクト
ホール1002a)を穿設する場合を工程順に示してあ
る。
【0061】フォトリソグラフィ加工では、先ず始めに
図11(1)に例示したように、シリコン基板1001
の上に堆積された絶縁膜1002にレジスト1003が
塗布される。
図11(1)に例示したように、シリコン基板1001
の上に堆積された絶縁膜1002にレジスト1003が
塗布される。
【0062】次に(2)に示したように露光(多数の矢
印で示したものが図8における露光光4zである。)が
行われる。すなわちレチクル30(図8)のパターンの
露光光4zがウエハー33上のレジスト1003に照射
される。ここでは直径ΔWのコンタクトホール1002
aの形成予定位置に相当する領域には露光光4zは照射
されない。
印で示したものが図8における露光光4zである。)が
行われる。すなわちレチクル30(図8)のパターンの
露光光4zがウエハー33上のレジスト1003に照射
される。ここでは直径ΔWのコンタクトホール1002
aの形成予定位置に相当する領域には露光光4zは照射
されない。
【0063】なお本実施の形態では、レジスト1003
はネガレジストと呼ばれるものであり、露光後に現像す
ると、図11(3)に示したように露光光4zが照射さ
れなかったところのみが選択的に現像液に溶けて除去さ
れ、レジスト1003には直径ΔWの穴1003aが形
成される。
はネガレジストと呼ばれるものであり、露光後に現像す
ると、図11(3)に示したように露光光4zが照射さ
れなかったところのみが選択的に現像液に溶けて除去さ
れ、レジスト1003には直径ΔWの穴1003aが形
成される。
【0064】そこで図11(4)に示したように、エッ
チングを施すとレジスト1003が除去されて形成され
た穴1003aを通じて露出した絶縁膜1002がエッ
チングにより除去される。
チングを施すとレジスト1003が除去されて形成され
た穴1003aを通じて露出した絶縁膜1002がエッ
チングにより除去される。
【0065】最後に図11(5)に示したようにアッシ
ングなどによりレジストを除去することで、直径ΔWの
コンタクトホール1002aを有する絶縁膜1002が
シリコン基板1001上に残ることになる。
ングなどによりレジストを除去することで、直径ΔWの
コンタクトホール1002aを有する絶縁膜1002が
シリコン基板1001上に残ることになる。
【0066】本実施の形態では、露光光4zの波長が約
170nmとなっているため、通常の露光によっても、
最小約0.17μmの直径の穴(コンタクトホール100
2aなど)や、幅0.17μmの線の加工を施すことがで
きる。さらに位相シフトなどの超高解像技術を用いる
と、露光波長の約0.6倍の波長0.10μmまでの直径の
穴パターンや線パターン等の加工を施すことができる。
したがって本発明の露光装置を用いる本実施の形態の半
導体装置の製造方法は、コンタクトホール1002aや
ゲート加工などを、設計ルール0.2μm以下程度の微細
な加工を行う場合に有効である。
170nmとなっているため、通常の露光によっても、
最小約0.17μmの直径の穴(コンタクトホール100
2aなど)や、幅0.17μmの線の加工を施すことがで
きる。さらに位相シフトなどの超高解像技術を用いる
と、露光波長の約0.6倍の波長0.10μmまでの直径の
穴パターンや線パターン等の加工を施すことができる。
したがって本発明の露光装置を用いる本実施の形態の半
導体装置の製造方法は、コンタクトホール1002aや
ゲート加工などを、設計ルール0.2μm以下程度の微細
な加工を行う場合に有効である。
【0067】以上説明した本発明のレーザ波長変換方法
およびレーザ波長変換装置ならびに露光方法および露光
装置ならびに半導体装置の製造方法の各実施の形態にお
ける技術的効果を列挙すれば以下の通りである。
およびレーザ波長変換装置ならびに露光方法および露光
装置ならびに半導体装置の製造方法の各実施の形態にお
ける技術的効果を列挙すれば以下の通りである。
【0068】すなわち、本発明のレーザ波長変換装置で
は、非線形光学結晶を移動させるため、セルフヒーティ
ングを抑制できるだけでなく、非線形光学結晶が劣化す
る進み具合を大幅に低下することができるようになり、
長期間安定して高い変換効率を維持できる。
は、非線形光学結晶を移動させるため、セルフヒーティ
ングを抑制できるだけでなく、非線形光学結晶が劣化す
る進み具合を大幅に低下することができるようになり、
長期間安定して高い変換効率を維持できる。
【0069】また角度許容幅が方向によって小さくなる
非線形光学結晶を用いても、波長変換効率を下げずに、
セルフヒーティングを抑制できる。
非線形光学結晶を用いても、波長変換効率を下げずに、
セルフヒーティングを抑制できる。
【0070】また非線形光学結晶が入射するレーザ光に
よって発熱しても、非線形光学結晶の内部に形成される
温度分布が、光軸方向に関してほぼ一定になる。したが
って、位相整合角がずれる部分は生じず、波長変換効率
が低下することはない。
よって発熱しても、非線形光学結晶の内部に形成される
温度分布が、光軸方向に関してほぼ一定になる。したが
って、位相整合角がずれる部分は生じず、波長変換効率
が低下することはない。
【0071】また非線形光学結晶の端面に接する閉ざさ
れた空間に清浄化された乾燥気体を満たしたり真空に引
くことによって、端面が曇ったり塵などによりダメージ
が生じる可能性がない。
れた空間に清浄化された乾燥気体を満たしたり真空に引
くことによって、端面が曇ったり塵などによりダメージ
が生じる可能性がない。
【0072】また出射面で反射損失が生じないように、
出射端がブリュースタカットされた非線形光学結晶を用
いた場合でも、位相整合の際に、発生する紫外光の進行
方向が変化することがなく、光学系の構成が困難になる
ことはない。
出射端がブリュースタカットされた非線形光学結晶を用
いた場合でも、位相整合の際に、発生する紫外光の進行
方向が変化することがなく、光学系の構成が困難になる
ことはない。
【0073】また本発明のレーザ波長変換装置におい
て、特に非線形光学結晶を移動させる方式を用いた露光
装置では、露光を中断する間に、非線形光学結晶の移動
方向を反転させるため、安定した出力で真空紫外域の露
光光が得られる。
て、特に非線形光学結晶を移動させる方式を用いた露光
装置では、露光を中断する間に、非線形光学結晶の移動
方向を反転させるため、安定した出力で真空紫外域の露
光光が得られる。
【0074】以上より本発明のレーザ波長変換装置を用
いた露光光源では、高平均出力の真空紫外光を効率よく
発生できるようになり、これを用いた露光装置では安定
した露光光が得られるため、スループットの高い露光装
置を実現できるようになった。したがって本発明の露光
装置を用いると短時間で大量の半導体集積回路を製造で
きるため、低価格の半導体集積回路を提供できるように
なった。
いた露光光源では、高平均出力の真空紫外光を効率よく
発生できるようになり、これを用いた露光装置では安定
した露光光が得られるため、スループットの高い露光装
置を実現できるようになった。したがって本発明の露光
装置を用いると短時間で大量の半導体集積回路を製造で
きるため、低価格の半導体集積回路を提供できるように
なった。
【0075】また特に本発明では真空紫外域の露光光を
用いた露光に適するため、設計ルール0.2μm以下の半
導体集積回路を製造する際に効果がある。
用いた露光に適するため、設計ルール0.2μm以下の半
導体集積回路を製造する際に効果がある。
【0076】以上本発明者によってなされた発明を実施
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0077】たとえば、本発明のレーザ波長変換技術
は、半導体装置の製造工程におけるフォトリソグラフィ
のレーザ光源としてはもとより、真空紫外域の波長のレ
ーザ光を必要とする技術に広く適用することができる。
は、半導体装置の製造工程におけるフォトリソグラフィ
のレーザ光源としてはもとより、真空紫外域の波長のレ
ーザ光を必要とする技術に広く適用することができる。
【0078】
【発明の効果】本発明のレーザ波長変換方法によれば、
長期間、高い波長変換効率を維持できる真空紫外域のレ
ーザ波長変換を実現できる、という効果が得られる。
長期間、高い波長変換効率を維持できる真空紫外域のレ
ーザ波長変換を実現できる、という効果が得られる。
【0079】また、本発明のレーザ波長変換方法によれ
ば、複雑な光学系を必要とすることなく、低損失にて波
長変換を行うことが可能な真空紫外域のレーザ波長変換
を実現できる、という効果が得られる。
ば、複雑な光学系を必要とすることなく、低損失にて波
長変換を行うことが可能な真空紫外域のレーザ波長変換
を実現できる、という効果が得られる。
【0080】また、本発明のレーザ波長変換方法によれ
ば、たとえば真空紫外域の設計ルールの次世代のフォト
リソグラフィに必要な真空紫外光を露光光とする露光技
術を実現できる、という効果が得られる。
ば、たとえば真空紫外域の設計ルールの次世代のフォト
リソグラフィに必要な真空紫外光を露光光とする露光技
術を実現できる、という効果が得られる。
【0081】本発明のレーザ波長変換装置によれば、長
期間、高い波長変換効率を維持できる真空紫外域のレー
ザ波長変換を実現できる、という効果が得られる。
期間、高い波長変換効率を維持できる真空紫外域のレー
ザ波長変換を実現できる、という効果が得られる。
【0082】また、本発明のレーザ波長変換装置によれ
ば、複雑な光学系を必要とすることなく、低損失にて波
長変換を行うことが可能な真空紫外域のレーザ波長変換
を実現できる、という効果が得られる。
ば、複雑な光学系を必要とすることなく、低損失にて波
長変換を行うことが可能な真空紫外域のレーザ波長変換
を実現できる、という効果が得られる。
【0083】本発明の露光方法によれば、真空紫外域の
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
【0084】本発明の露光装置によれば、真空紫外域の
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
【0085】また、本発明のレーザ波長変換装置によれ
ば、たとえば真空紫外域の設計ルールの次世代のフォト
リソグラフィに必要な真空紫外光を露光光とする露光技
術を実現できる、という効果が得られる。
ば、たとえば真空紫外域の設計ルールの次世代のフォト
リソグラフィに必要な真空紫外光を露光光とする露光技
術を実現できる、という効果が得られる。
【0086】本発明の露光方法によれば、真空紫外域の
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
【0087】本発明の露光装置によれば、真空紫外域の
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
波長の露光光を用いた露光操作を長期間、安定に行うこ
とができる、という効果が得られる。
【0088】本発明の半導体装置の製造方法によれば、
たとえば真空紫外域の設計ルールの次世代半導体集積回
路を製造することができる、という効果が得られる。
たとえば真空紫外域の設計ルールの次世代半導体集積回
路を製造することができる、という効果が得られる。
【図1】本発明の第1の実施の形態であるレーザ波長変
換方法を実現するレーザ波長変換装置の構成を示した断
面図である。
換方法を実現するレーザ波長変換装置の構成を示した断
面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態であるレーザ波長変
換装置の動作機構をわかりやすく描いた斜視図である。
換装置の動作機構をわかりやすく描いた斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態であるレーザ波長変
換方法およびレーザ波長変換装置の作用の一例を示した
概念図である。
換方法およびレーザ波長変換装置の作用の一例を示した
概念図である。
【図4】考えられる従来のレーザ波長変換方法およびレ
ーザ波長変換装置の作用の一例を示した概念図である。
ーザ波長変換装置の作用の一例を示した概念図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態であるレーザ波長変
換方法およびレーザ波長変換装置の構成を示した斜視図
である。
換方法およびレーザ波長変換装置の構成を示した斜視図
である。
【図6】本発明の第3の実施の形態であるレーザ波長変
換方法およびレーザ波長変換装置の構成を示した斜視図
である。
換方法およびレーザ波長変換装置の構成を示した斜視図
である。
【図7】本発明のレーザ波長変換方法およびレーザ波長
変換装置を用いたフォトリソグラフィを行うための露光
装置の一例を示す構成図である。
変換装置を用いたフォトリソグラフィを行うための露光
装置の一例を示す構成図である。
【図8】本発明のレーザ波長変換方法およびレーザ波長
変換装置を用いたフォトリソグラフィを行うための露光
装置の一例を示す構成図である。
変換装置を用いたフォトリソグラフィを行うための露光
装置の一例を示す構成図である。
【図9】本発明の第1の実施の形態であるレーザ波長変
換方法およびレーザ波長変換装置を用いたフォトリソグ
ラフィを行うための露光装置の作用の一例を示す線図で
ある。
換方法およびレーザ波長変換装置を用いたフォトリソグ
ラフィを行うための露光装置の作用の一例を示す線図で
ある。
【図10】本発明の第1の実施の形態であるレーザ波長
変換方法およびレーザ波長変換装置を用いたフォトリソ
グラフィを行うための露光装置の制御系の構成の一例を
示すブロック図である。
変換方法およびレーザ波長変換装置を用いたフォトリソ
グラフィを行うための露光装置の制御系の構成の一例を
示すブロック図である。
【図11】(1)〜(5)は、本発明のレーザ波長変換
技術を採用した露光装置を用いた半導体装置を製造方法
の一例を工程順に説明する断面図である。
技術を採用した露光装置を用いた半導体装置を製造方法
の一例を工程順に説明する断面図である。
1a 非線形光学結晶 1a−in 入射端面 1a−out 出射端面 1b 非線形光学結晶 1c 非線形光学結晶 1c−in 入射端面 1c−out 出射端面 2 ハウジング 3a,3b 石英ガラス 4a,4a’ レーザ光 4b,4b’ レーザ光 4c,4c’ レーザ光 4z 露光光 5a,5b 押え板 6a〜6d ねじ 7a,7b シリコンシート 8a,8b 空間 9 空洞 10,10’ 光軸 11 インジウムシート 12 Xステージ 12a 可動部 12b 案内部 13a λ/2波長板 13b λ/2波長板 13c λ/2波長板 14a,14b シリンドリカルレンズ 21 ステッパ本体 22 XeClエキシマレーザ励起色素レーザ 23a,23b レーザ光 24a〜24f ミラー 26 ビーム拡大器 27 ランダム位相板 28 フライアイレンズ 29 コンデンサレンズ 30 レチクル 31 縮小投影レンズ 32 ウエハーステージ 33 ウエハー 34 レチクル駆動部 35 スキャン制御部 100 レーザ波長変換装置 110 レーザ波長変換装置 120 レーザ波長変換装置 130 レーザ波長変換装置 200 露光装置 300 ステッパ本体 500 露光光源制御系 501 レーザ光発生制御部 502 非線形光学結晶ステージ制御部 600 ステッパ本体制御系 601 アライメント制御部 602 ウエハーステージ制御部 603 露光時間モニター 1001 シリコン基板 1002 絶縁膜 1002a コンタクトホール 1003 レジスト
Claims (10)
- 【請求項1】 レーザ光を非線形光学結晶を通過させる
ことによって波長変換を行うレーザ波長変換方法であっ
て、前記レーザ光を前記非線形光学結晶中に入射させて
前記波長変換を行う間、前記非線形光学結晶を前記レー
ザ光の進行方向と交差する方向に相対的に変位させるこ
とを特徴とするレーザ波長変換方法。 - 【請求項2】 請求項1記載のレーザ波長変換方法にお
いて、前記非線形光学結晶における角度許容幅の大きい
方向に、前記非線形光学結晶を相対的に変位させる操
作、および前記レーザ光を、前記非線形光学結晶に入射
する前にλ/2波長板を通過させる操作、の少なくとも
一方の操作を実行することを特徴とするレーザ波長変換
方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のレーザ波長変換
方法において、前記変位は前記レーザ光の進行方向に対
する相対的な平行移動であり、前記非線形光学結晶にお
いて、前記レーザ光が入出射する端面以外で、前記平行
移動させる方向と平行な面から選択的に放熱させること
を特徴とするレーザ波長変換方法。 - 【請求項4】 請求項1,2または3記載のレーザ波長
変換方法にて得られるレーザ光を露光光として露光を行
う露光方法であって、前記変位は往復平行移動であり、
前記往復平行移動における任意の一方向の移動を行う間
に露光処理を行い、前記露光処理を中断する間に前記平
行移動の移動方向を反転することを特徴とする露光方
法。 - 【請求項5】 その内部を通過するレーザ光の波長変換
を行う非線形光学結晶を備えたレーザ波長変換装置であ
って、前記レーザ光が入出射する前記非線形光学結晶の
端面から離れた位置に、前記レーザ光を透過させる光透
過性部材を設け、前記光透過性部材と前記端面との間に
外部から遮断される密閉空間を形成してなることを特徴
とするレーザ波長変換装置。 - 【請求項6】 請求項5記載のレーザ波長変換装置にお
いて、前記密閉空間に、清浄化された乾燥気体を充満し
てなる構成、または、前記密閉空間を所望の真空度に排
気してなる構成としたことを特徴とするレーザ波長変換
装置。 - 【請求項7】 請求項5または6記載のレーザ波長変換
装置において、非線形光学結晶における前記レーザ光の
出射面はブリュースタカットされ、かつ前記非線形光学
結晶における前記レーザ光の入射面の手前にはλ/2波
長板が配置され、前記λ/2波長板を通過した前記レー
ザ光が前記非線形光学結晶に入射するようにしたことを
特徴とするレーザ波長変換装置。 - 【請求項8】 請求項1,2または3記載のレーザ波長
変換方法、または請求項5,6または7記載のレーザ波
長変換装置を用いることを特徴とする露光方法。 - 【請求項9】 請求項1,2または3記載のレーザ波長
変換方法、または請求項5,6または7記載のレーザ波
長変換装置を露光光源に用いたことを特徴とする露光装
置。 - 【請求項10】 露光光にレーザ光を用いるフォトリソ
グラフィによって所望の回路パターンを形成する半導体
装置の製造方法であって、請求項8記載の露光方法また
は請求項9記載の露光装置を前記フォトリソグラフィに
用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9074241A JPH10268367A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | レーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置ならびに露光方法および露光装置ならびに半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9074241A JPH10268367A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | レーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置ならびに露光方法および露光装置ならびに半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10268367A true JPH10268367A (ja) | 1998-10-09 |
Family
ID=13541478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9074241A Pending JPH10268367A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | レーザ波長変換方法およびレーザ波長変換装置ならびに露光方法および露光装置ならびに半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10268367A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-03-26 JP JP9074241A patent/JPH10268367A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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