JPH09179309A - 露光照明装置 - Google Patents

露光照明装置

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JPH09179309A
JPH09179309A JP7339192A JP33919295A JPH09179309A JP H09179309 A JPH09179309 A JP H09179309A JP 7339192 A JP7339192 A JP 7339192A JP 33919295 A JP33919295 A JP 33919295A JP H09179309 A JPH09179309 A JP H09179309A
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JP
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light
light source
exposure
optical system
solid
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JP7339192A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Suganuma
洋 菅沼
Shigeo Kubota
重夫 久保田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の小型化、保守・維持の簡易化、低価格化
を実現すると共に、露光照明光の光強度分布の均一性を
高める。 【解決手段】光源部1が複数個の固体レーザ1a,1b
・・・を備えることにより、装置の小型化、保守・維持
の簡易化、低価格化を実現する。光源部1が出射する複
数本の光ビームを1本の光ビームに結合する結合光学系
(2,3)を備えることにより、露光照明光の光強度分
布の均一性を高める。結合光学系として、カタディオプ
トリック光学系、光ファイバーバンドル、回折格子、レ
ンズアレイなどを用いる。光源部1に複数の固体レーザ
1a,1b,・・・を用いているから、一部の光源が欠
けても、装置全体としては出力が低下するけで中断する
ことなく運転を続行することができる。本発明を露光装
置に適用した場合、製造ラインが停止することがないか
ら、稼働率が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は露光照明装置に関す
る。詳しくは、光源として複数個の固体レーザが発振出
射する光ビームを用いることにより装置の小型化、保守
・維持の簡易化を実現すると共に、スペックル除去機
能、照明照度均一化機能を持った結合手段によって複数
本の光ビームを1本に結合することにより、露光照明光
の均一性を高めた露光照明装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置や液晶表示装置などの
電子デバイスの高密度化・高集積化に伴って、ますます
微細なパターンを基板上に形成することが求められてい
る。基板上に微細なパターンを形成するための鍵を握っ
ているのが露光装置である。
【0003】従来、半導体装置や液晶表示装置などの電
子デバイス用露光装置の光源には水銀ランプのi線(波
長365nm)が用いられていた。
【0004】露光装置の解像度は、露光照明光の波長に
比例し、レンズの開口数(N.A.)に反比例する。し
たがって解像度を高めるには、露光照明光を短波長化
する、N.A.の大きなレンズを使用する、という2
つの方法が考えられる。しかしN.A.を大きくすると
焦点深度が浅くなるから、前記の方法による解像度の
向上には限界がある。その結果、解像度を高める方法と
しては、前記に示したように、露光照明光を短波長化
する方法が残る。
【0005】露光照明光の短波長化に対応した露光装置
として現在、エキシマレーザを用いた露光装置の開発が
活発化しており、次世代DRAMの試作ラインへの導入
が始まっている。
【0006】エキシマレーザ露光装置を図6を参照して
説明する。光源71にはKrFエキシマレーザ(発振波
長248nm)が用いられる。光源71から出射された
光ビームはコリメータレンズ72によって平行光にさ
れ、ミラー73a,73bによりフライアイレンズ74
に導かれる。フライアイレンズ74を構成する各エレメ
ントには同一の像(光束)で異なった光強度を持った入
射光が入射する。異なった光強度を持った入射光となる
のは、エキシマレーザ光のビーム断面の光強度が一様な
分布を持っていないからである。
【0007】フライアイレンズ74は、各エレメントに
入射した同一の像をその焦点位置に結像する性質がある
から、フライアイレンズ74からの出射光をコンデンサ
レンズ75によってマスク76上に集光させると、マス
ク76はほぼ均一化された強度分布を持った光で照明さ
れる。この照明光によってマスク76上に形成された回
路などのパターンが対物レンズ77によりウェハ78上
に縮小投影して露光・転写される。ウェハ78はX−Y
ステージ79上に載置されており、一回の露光が終わる
ごとにX−Yステージ79は所定距離だけ平行移動す
る。X−Yステージ79の移動に伴ってウェハ78も移
動するから、ステップ・アンド・リピートの繰り返し露
光が行われる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】半導体装置や液晶表示
装置などの電子デバイスの製造に使用される露光装置に
は、 1)使用波長が短く、高解像度が得られる。
【0009】2)小型で保守が容易であり、装置価格が
低く、かつ維持費が安い。
【0010】3)スペックルが生じず、均一でむらがな
く、高い光利用効率を達成できる。などが求められる。
【0011】スペックルはレーザ光で物体を照射したと
き空間に生ずる斑点状の模様であり、露光用照明光中に
多数現れると基板上に露光むらが生じ、マスクパターン
を忠実に転写することができなくなる。したがって露光
用照明光にはスペックルを極力低減したものが求められ
る。
【0012】図6に示したエキシマレーザ露光装置で
は、光源71のKrFエキシマレーザ装置は巨大で装置
自体が高価格の上、保守や維持のための費用がかさむ。
さらにレーザ媒質として毒性を持ったガスを使用し、発
生する熱を放散させるために水冷装置を必要とするか
ら、毒性を持ったガスや冷却水などを処理するための処
理設備を必要とする。したがってエキシマレーザ露光装
置には、装置が大型なので設置場所に広い面積を必要と
し、さらに装置自体が高価であると共に保守や維持に手
間と費用がかかるという問題があった。
【0013】またエキシマレーザ光は本来スペクトル幅
が広いが、スペクトル幅が広いと色収差が強くあらわれ
る。これを避けるためにエキシマレーザ装置では光のス
ペクトル幅を狭帯域化しているので、コヒーレンス度が
高くなりスペックルが生じやすくなっている。したがっ
てエキシマレーザの出射光の空間的強度分布(光軸に対
する垂直面内での強度分布)は均一にはならず、何らか
の対策を施さないとウェハ78上で露光むらが生じてし
まうという問題があった。この露光むらを回避するため
ミラー73a,73bなどを揺動させるスペックル低減
手段を設ける必要があるから、装置がますます大規模に
なってしまうという問題があった。
【0014】本発明は上記の問題点を解決したもので、
光源として複数個の固体レーザが発振出射する光ビーム
を用いることにより装置の小型化、保守・維持の簡易化
を実現すると共に、スペックル除去機能、照度均一化機
能を持った結合光学系によって複数の光ビームを1本に
結合することにより、露光照明光の高均一化と高効率化
を実現した露光照明装置を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の本発明に係る露光照明装は、半
導体装置や液晶表示装置などの電子デバイスの製造工程
においてマスク上に形成された回路などのパターンを基
板上に露光する際に使用される露光装置などの照明用光
源装置として用いられる露光照明装置であって、複数個
の固体レーザ発振から成る光源部と、該光源部が出射す
る複数本の光ビームを1本の光ビームに結合する結合光
学系とを備えるように構成することを特徴とする。
【0016】本発明に係る第1の露光照明装置では、光
源として複数個の固体レーザを用いているのでエキシマ
レーザを使用した装置のように有毒ガスの処理設備や冷
却設備など大規模な周辺設備を必要としないから装置を
小型化できる。また複数個の固体レーザが発振出射する
個々の光ビームにスペックルや光強度分布の不均一があ
っても、各固体レーザは独立に動作しているから、固体
レーザ相互間の可干渉性(コヒーレンス)はなく、コヒ
ーレンスに起因するスペックルを低減できる。また各光
ビームが通る光路中にスペックル除去・光強度分布均一
化を行う光学系を設けたから、本発明の装置が出射する
露光照明光にはスペックルが殆どなく、均一な光強度分
布が得られる。
【0017】本発明では光源部が出射する複数本の光ビ
ームを結合光学系によって1本の光ビームに結合してい
るから、個々の固体レーザの出力は小さくとも装置全体
では大出力の露光照明光が得られる。
【0018】さらに本発明では光源部に複数の固体レー
ザを用いているから、装置のメインテナンスのために一
部の光源を取り外しても、あるいは故障のために一部の
光源が欠けても、装置全体としては出力が低下するけで
中断することなく運転を続行することができる。例えば
本発明装置を半導体装置製造用露光装置に適用した場
合、複数個の光源のうちいくつかが欠落しても露光時間
が多少長くなるだけで露光装置の稼働は続けられるか
ら、製造ラインを停止する事態には至らずに済み、半導
体製造工場の稼働率を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態を図1を参
照しながら説明する。本例の光源部1は2個の光源1
a,1bから構成されており、光源1a,1bの光ビー
ムとしては固体レーザが発振するn次高調波(n≧4,
5・・・)を用いるのが好適であるが、その具体例は後
述する。
【0020】光源1aが出射する光ビームはコリメータ
レンズ2aにより平行光にされたのち、反射光学系を構
成するカタディオプトリック光学系3に入射する。同じ
く光源1bから出射する光ビームもコリメータレンズ2
bを経て同一のカタディオプトリック光学系3に入射す
る。カタディオプトリック光学系3は一対の光源1a,
1bに対する結合光学系として機能する他、この結合光
学系は周知のようにスペックル除去機能を照明照度を均
一にする均一化機能を併せ持つことが知られている。
【0021】本例のカタディオプトリック光学系3はパ
ラボラ状をなす2枚の凹面鏡3a,3bと1枚の凸面鏡
3cとで構成されており、光源1aからの光ビームは凹
面鏡3a−凸面鏡3cという光路を経て図中“F”で示
す焦点に集光し、光源1bからのレーザ光は凹面鏡3b
−凸面鏡3cという光路を経て同じく焦点“F”に集光
する。
【0022】カタディオプトリック光学系3は図示した
ものに限らず、凹面鏡3a,3bおよび凸面鏡3cは半
球状であってもよい。またカタディオプトリック光学系
3の代わりにカセグレン光学系など他の反射光学系を用
いることができる。
【0023】焦点“F”に集光した光ビームはコリメー
タレンズ4によって再び平行光に戻されたのち、ミラー
5a,5bによって光路を変えられる。図ではミラー5
a,5bによって光路が180度変更される例を示した
が、実際の装置では光源部1やX−Yステージ11など
の配置に従ってミラーの枚数や配置が選定される。
【0024】ミラー5bによって反射された光ビームは
フライアイレンズ6に入射する。フライアイレンズ6は
同形のロッドレンズをエレメントとして多数個集積した
もので、各エレメントに入射する多数の同一像(光束)
を1個の像(光束)として瞳の位置に結像する特性を持
っている。したがってフライアイレンズ6に入射する光
ビームが光強度分布のバラツキを持っていても、フライ
アイレンズ6からの出射光をコンデンサレンズ7によっ
てマスク8上に集光させると、光強度分布が均一化され
た照明光によってマスク8の面が照明される。
【0025】この照明光によりマスク8上に形成された
回路などのパターンが対物レンズ9によりウェハ10上
に縮小投影されてパターンが露光・転写される。光源1
a,1bの出力はウェハ10に到達するまでに減衰する
から、例えばウェハ10上で1W(ワット)の露光光量
を必要とするときには、本例では光源部1で5W程度の
出力を必要とする。図示のように光源部1が2個の光源
1a,1bから成る場合には、各光源1a,1bとして
はその出力がそれぞれ2.5W程度の固体レーザを使用
すればよい。
【0026】ウェハ10はX−Yステージ11上に載置
されており、1回の露光が終わるごとにX−Yステージ
11は所定距離だけ平行移動する。X−Yステージ11
の移動に伴ってウェハ10も移動するから、ステップ・
アンド・リピート(逐次移動式)の繰り返し露光が行わ
れる。
【0027】本例では光源部1に2個の固体レーザ1
a,1bを用いており、各固体レーザは独立に動作して
いるから、固体レーザ相互間の可干渉性(コヒーレン
ス)はなく、コヒーレンスに起因するスペックルはかな
り低減しているが、さらにスペックルを低減するために
は光学系を揺動させる方法が効果的である。この光学系
の揺動は光ビームの光路を変化させてウェハ10を照明
する照明光に含まれるスペックルをランダムに所定速度
で移動させることにより照明光を均一化させるものであ
るから、装置内の光学系を往復直線駆動したり回転駆動
することにより実現できる。
【0028】光学系の揺動には従来と同様にミラー5
a,5bを揺動させる方法の他に、本例では結合光学系
を構成するコリメータレンズ2a,2b、カタディオプ
トリック光学系3およびコリメータレンズ4のいずれか
を揺動させることもできる。また実際の装置では光源部
1の大きさを考慮してX−Yステージ11など各部が配
置されるから、ミラー5も図1に示すように2枚だけで
はなく数多く使用される。スペックル低減を目的とする
光学系のにはこれらのミラーも対象となるが、複数本の
光ビームが1本に結合されてエネルギー密度の高くなっ
た光ビームが入射するミラー5a,5bを揺動させるに
は大きな手段を必要とする。
【0029】本例では結合光学系として機能するカタデ
ィオプトリック光学系3を構成する光学素子を揺動させ
ることができる。光源部1近くに配置された光学素子
(本例ではコリメータレンズ2a,2b)を揺動させる
にはピエゾ効果素子など小さな手段で十分であり、揺動
周波数も数10〜数100Hzでよいから、比較的簡単
な構成で実現できる。
【0030】本例では光源部1を2個の固体レーザ1
a,1bで構成しているが、2個に限らずn個(n≧
2,3,・・・)の固体レーザによって構成することが
できる。使用する固体レーザの個数は露光装置が必要と
する光量や使用する固体レーザの出力によって適宜選択
される。
【0031】上述した光源部1の具体例を図2を参照し
て説明する。発振源20は固体レーザ22と、これを励
起する半導体レーザ21とで構成される。半導体レーザ
21が発振出力する例えば波長860nmのレーザ光で
固体レーザ22を励起して所定波長のレーザ光を発振出
射させる。固体レーザ22としてNd:YAGレーザを
用いると波長1064nmのレーザ光が出射される。こ
の波長1064nmのレーザ光が基本波ωとして使用さ
れる。
【0032】Nd:YAGレーザは、レーザ媒質として
イットリウム(Y)、アルミニウム(Al)、ガーネッ
ト(G)から成る結晶にネオジウム(Nd)をドープし
たレーザ媒質22bが使用され、これを挟んで2枚の反
射鏡22a,22cを配置した共振器によって構成され
る。
【0033】Nd:YAGレーザ22より出射する波長
1064nmの基本波ωはダイクロイックミラー23に
て透過光と反射光とに分光される。透過光は第1共振器
24に入射し、反射光はミラー27に向かう。第1共振
器24はLBOやKTPなどを非線形光学媒質24bと
し、この媒質24bを挟んで2枚の反射鏡24a,24
cが配置して構成される。第1共振器24に入射した波
長1064nmの基本波ωは波長532nmの第2高調
波2ωに波長変換されて出射される。
【0034】第1共振器24から出射された第2高調波
2ωは第2共振器25に入射する。第2共振器25はC
LBOやBBOを非線形光学媒質25bとし、この媒質
25bを挟んで2枚の反射鏡25a,25cを配置して
構成される。第2共振器25に入射した第2高調波2ω
は波長266nmの第4高調波4ωに波長変換されて出
射される。
【0035】この第4高調波4ωはミラー26で反射さ
れ、ミラー27で反射された基本波ωとダイクロイック
ミラー28によって合成されたのち、BBOやCLBO
などの非線形光学媒質から成る非線形光学素子29に入
射される。非線形光学素子29に入射された基本波ωと
第4高調波4ωから、波長213nmの第5高調波5ω
が合成出力される。この波長213nmの第5高調波5
ωが図1に示す第1実施形態の短波長用の光源1a,1
bとして用いられる。
【0036】使用する波長は露光目的に応じて選択され
るもので、第4高調波4ωや第5高調波5ω以上の高調
波を使用することができる。その場合共振器の数や配置
などは図2の構成とは若干相違する。
【0037】以上固体レーザとしてNd:YAGレーザ
を用いた例を説明したが、YVO4レーザを用いてもよ
い。このように光源として半導体レーザ励起の固体レー
ザが発振出力する光ビームを波長変換した高調波を使用
すると、エキシマレーザのようにガスを使用したり、冷
却したりしなくとも済むから、周辺設備を大幅に縮小で
きる。特にエキシマレーザの場合は使用するガスが毒性
の強いものであるから、ガスが外部に漏れないようにす
るために大規模な設備を必要とする。
【0038】本発明では光源に固体レーザを使用してい
るから、このような設備は不要であり、装置の小型化、
保守・維持の簡易化、低価格化などの効果を奏する。し
たがって製造ラインに導入した場合大きな経済的効果を
もたらす。
【0039】次に本発明の第2実施形態を図3を参照し
ながら説明する。光源部31は3個の光源31a,31
b,31cを備え、本例でも各光源31a,31b,3
1cには例えば図2に示した半導体レーザ励起Nd:Y
AGレーザの第4と第5高調波を用いるのが好適であ
る。
【0040】各光源31a,31b,31cから出射さ
れた光ビームはそれぞれレンズ32a,32b,32c
によって集光され、光ファイバーバンドル33の対応す
る入射端33a,33b,33cに入射する。光ファイ
バーバンドル33は図のようにn本(n≧2,3,・・
・)の光ファイバーの出射端が1本となるように各ファ
イバーを共通接続したもので、n個の入射端面へ入射し
たn本の光ビームは1本に結合されて1本の出射端面か
ら出射する。入射する個々の光ビームが光強度分布にバ
ラツキを持っていてもn本の光ビームを1本に結合する
とバラツキがならされて光強度分布は平均化する。つま
り光ファイバーバンドルはn本の入射光を1本に結合す
ると共に光強度分布を均一化する機能を持っている。
【0041】図示した光ファイバーバンドル33はn=
3のもので、3個の入射端面33a,33b,33cを
持ち、1個の出射端面33zを持つ。したがって入射し
た3本の光ビームは1本に結合されると共に光強度分布
が均一化されて出射端面33zから出射される。上述し
たレンズ32a,32b,32cと光ファイバーバンド
ル33とで結合光学系が構成されている。
【0042】光ファイバーバンドル33の出射端面33
zから出射した光ビームはコリメータレンズ34によっ
て平行光となされたのち、ミラー35a,35bによっ
て光路が曲げられる。この光路変更は説明の便宜のため
のものであることは図1の場合と同様である。
【0043】ミラー35bによって反射された光ビーム
はフライアイレンズ36に入射する。フライアイレンズ
36は図1において説明した特性を持つものであるか
ら、出射光をコンデンサレンズ37によってマスク8上
に集光させると、マスク8は均一化された光強度分布を
持った照明光によって照明される。
【0044】この照明光によってマスク8上のパターン
をウェハ10に縮小投影して露光・転写し、ステップ・
アンド・リピート露光を行う点は図1に示した第1実施
形態の場合と全く同じであるので、その説明は割愛す
る。
【0045】光源31a,31b,31cの出力はウェ
ハ10に到達するまでに減衰するから、それに対応した
出力を有する固体レーザが使用される点も図1に示した
第1実施形態と同じである。
【0046】本例では光源部1に3個の固体レーザ31
a,31b,31cを用いているから、スペックルはか
なり低減しているが、さらにスペックルを低減するため
には光学系を揺動させる方法が効果的である点も図1の
第1実施形態と同じである。本例では結合光学系を構成
するレンズ32a,32b,32c、光ファイバーバン
ドル33およびコリメータレンズ34のいずれかを揺動
させることが特に効果的である。揺動は小さな手段で十
分であり、揺動周期も数10〜数100Hzでよいか
ら、ピエゾ効果素子などを用いて比較的簡単な構成で実
現できる点も同様である。
【0047】本例では光源部31を3個の固体レーザ3
1a,31b,31cで構成しているが、3個に限らず
n個(n≧2,3,4,5・・・)の固体レーザによっ
て構成することができる点も同様である。
【0048】次に本発明の第3実施形態を図4を参照し
ながら説明する。本例では光源部41としては3個の光
源41a,41b,41cを備え、この場合でも各光源
41a,41b,41cには例えば図2に示した半導体
レーザ励起のNd:YAGレーザの第4と第5高調波を
用いるのが好適である。
【0049】各光源41a,41b,41cから出射さ
れた光ビームのうち光源41bから出射された光ビーム
は直進し、光源41a,41cから出射された光ビーム
はそれぞれミラー42a,42bによって反射されたの
ち、3本の光ビームが回折格子43の同一個所に入射す
る。
【0050】回折格子43は平面あるいは凹面に多数の
溝を刻んだもので、各溝からの回折光を相互干渉させて
スペクトルが得られるようにした光学素子であり、回折
格子43の同一個所に入射した3本の光ビームは合成さ
れると同時に、入射光ビームがそれぞれ持っていた光強
度分布のバラツキがならされて均一化され、光強度分布
が均一化された1本の光ビームとなって出射する。した
がって、一対のミラー42a,42bと回折格子43と
でスペックルを除去し、光強度分布を一様にする結合光
学系として作用する。
【0051】回折格子43にはガラス表面にダイヤモン
ドカッターで多数の溝を引いて製作したものが一般的で
あって、写真法(リソグラフィ法)で製作したホログラ
フィック格子が本例の回折格子43として好適である。
【0052】回折格子43によって1本に合成されて出
射した光ビームはコリメータレンズ44により平行光化
されたのち、ミラー45a,45bによって進行方向が
変えられて、フライアイレンズ46に入射する。フライ
アイレンズ46は上述した特性を持つものであるから、
出射光をコンデンサレンズ47によってマスク8上に集
光させると、マスク8は均一化された光強度分布を持っ
た照明光によって照明される。
【0053】この照明光によってマスク8上のパターン
をウェハ10に縮小投影して露光・転写し、ステップ・
アンド・リピート露光を行う点は図1に示した第1実施
形態の場合と全く同じであるので、その説明は割愛す
る。
【0054】光源41a,41b,41cの出力はウェ
ハ10に到達するまでに減衰するから、それに対応する
出力を有する固体レーザが使用される点も図1に示した
第1実施形態の場合と同じである。
【0055】本例では光源部41に3個の固体レーザ4
1a,41b,41cを用いているから、スペックルは
かなり低減しているが、さらにスペックルを低減するた
めには光学系を揺動させる方法が効果的である点も図1
の第1実施形態と同じである。本例では結合光学系を構
成するミラー42a,42b、回折格子43およびコリ
メータレンズ44のいずれかを揺動させることが特に効
果的である。揺動を与えるのは小さな手段で十分であ
り、揺動周期も数10〜数100Hzでよいから、ピエ
ゾ効果素子などを用いて比較的簡単な構成で実現できる
点も同様である。
【0056】本例では光源部41を3個の固体レーザ4
1a,41b,41cで構成しているが、3個に限らず
n個(n≧2,3,4,5・・・)の固体レーザによっ
て構成することができる点も同様である。
【0057】次に本発明の第4実施形態を図5を参照し
ながら説明する。光源部51は3個の光源51a,51
b,51cを備え、本例でも各光源51a,51b,5
1cには図2に示した半導体レーザ励起のNd:YAG
レーザの第4と第5高調波を用いるのが好適である。
【0058】各光源51a,51b,51cから出射さ
れた光ビームはコリメータレンズ52a,52b,52
cによって平行光化されたのち、それぞれ別個のミラー
53a,53b,53cおよび1枚のミラー54によっ
て反射される。ミラー54によって反射された光ビーム
はレンズアレイ55に入射する。
【0059】レンズアレイ55は基本的にはフライアイ
レンズと同じ機能をもっており、同形のロッドレンズを
エレメントとして多数個集積したもので、各エレメント
に入射する多数の同一像(光束)を1個の像(光束)と
して瞳の位置に結像する特性を持っている。したがって
レンズアレイ55に入射する光ビームに光強度分布のバ
ラツキがあっても、レンズアレイ55からの出射光をコ
ンデンサレンズ56によってマスク8上に集光させる
と、マスク8は均一化された光強度分布を持った照明光
によって照明される。したがって、コリメータレンズ5
2、ミラー53,54およびレンズアレイ55で結合光
学系が構成される。
【0060】コリメータレンズ52の光軸に対する垂直
断面の面積をsとし、光源51の数をnとしたとき、レ
ンズアレイ55としては少なくともS=n×sの断面積
を持ったものを用いる。本例では光源51のが3個であ
るから、S=3×sの断面積を持ったレンズアレイ55
を使用する。
【0061】この照明光によってマスク8上のパターン
をウェハ10に縮小投影して露光・転写し、ステップ・
アンド・リピート露光を行う点は図1に示した第1実施
形態の場合と全く同じであるので、その説明は割愛す
る。
【0062】光源51a,51b,51cの出力はウェ
ハ10に到達するまでに減衰するから、それに対応した
出力を有する固体レーザが使用される点も図1に示した
第1実施形態と同じである。
【0063】本例では光源部51に3個の固体レーザ5
1a,51b,51cを用いているから、スペックルは
かなり低減しているが、さらにスペックルを低減するた
めには光学系を揺動させる方法が効果的である点も図1
の第1実施形態と同じである。本例ではコリメータレン
ズ52a,52b,52c、ミラー53a,53b,5
3cのいずれかを揺動させることが特に効果的である。
揺動は小さな手段で十分であり、揺動周期も数10〜数
100Hzでよいから、ピエゾ効果素子などを用いて比
較的簡単な構成で実現できる点も同様である。
【0064】本例では光源部51を3個の固体レーザ5
1a,51b,51cで構成しているが、3個に限らず
n個(n≧2,3,4,5・・・)の固体レーザによっ
て構成することができる点も同様である。
【0065】上述した第1〜第4の各実施形態で用いた
光ビーム結合光学系はコヒーレンスを低下させるから、
コヒーレンスに起因するスペックルを効果的に低減でき
るが、スペックルの低減が不十分な場合には、コヒーレ
ンス低下手段を付加することにより、スペックルをさら
に低減することが可能になる。コヒーレンスには空間的
コヒーレンスと時間的コヒーレンスとがある。空間的コ
ヒーレンス低下には回転拡散板を、時間的コヒーレンス
低下には位相変調器をそれぞれ使用する処置が効果的で
ある。これらのコヒーレンス低下手段を設ける場所は光
源部と結合光学系との間が好適である。
【0066】上述した露光照明装置では、光源として複
数個の固体レーザを用いていおりエキシマレーザを使用
した装置のように大規模な周辺設備を必要としないか
ら、装置を小型化できる。実施形態では固体レーザとし
て半導体レーザ励起のNd:YAGレーザを用いた例を
説明したが、YVO4レーザを用いても同様の効果が得
られる。また固体レーザが発振出射する基本波を波長変
換して得られる第4と第5高調波を用いると短波長の光
源が得られるから、超微細加工を必要とする次世代の半
導体デバイス製造用露光装置に好適である。固体レーザ
の発振はCW(連続)発振、パルス発振のどちらも本発
明装置に適用できる。
【0067】複数個の固体レーザが発振出射する個々の
光ビームにスペックルや光強度分布の不均一があって
も、各固体レーザは独立に動作していおり固体レーザ相
互間の可干渉性(コヒーレンス)はないから、コヒーレ
ンスに起因するスペックルを低減できる。
【0068】複数の光ビームを1本に結合する結合光学
系にスペックル除去・光強度分布均一化機能を持たせて
いるから、本発明の装置から出射される露光照明光には
スペックルが殆どなく、光強度分布が均一化されてい
る。この点も超微細加工用露光装置に好適である。
【0069】光源部が出射する複数本の光ビームを結合
光学系によって1本の光ビームに結合しているから、個
々の固体レーザの出力は小さくとも装置全体では大出力
の露光照明光が得られる。
【0070】光源部を構成する個々の固体レーザは低出
力のもので済むから、光源部は全体として寿命が延び、
ひいては露光装置の寿命も延びる。
【0071】光源部には複数の光源(固体レーザ)を用
いているから、装置のメインテナンスのために一部の光
源を取り外しても、あるいは故障のために一部の光源が
欠けても、装置全体としては出力が低下するだけで中断
することなく運転を続行できる。したがって複数個の光
源のうちいくつかが欠落しても露光時間が多少長くなる
だけで露光装置は連続運転ができる。したがって製造ラ
インを停止せずに済み工場の稼働率を向上させることが
できる。
【0072】上述の実施形態は、本発明に係る露光照明
装置を半導体装置製造用露光装置に適用した場合につい
て説明したが、本発明はこれに限らず、液晶表示装置な
どの電子デバイスやプリント基板の製造、その他照明光
を必要とする物品の加工などに適用することができる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、露
光照明装置用の光源として複数個の固体レーザを用いる
ことにより装置の小型化、保守・維持の簡易化、および
低価格化を実現する。
【0074】複数個の固体レーザが発振出射する個々の
光ビームにスペックルや光強度分布の不均一があって
も、各固体レーザは独立に動作していおり固体レーザ相
互間の可干渉性(コヒーレンス)はないから、コヒーレ
ンスに起因するスペックルを低減できる。
【0075】スペックル除去機能、照明照度均一化機能
を持った結合光学系によって複数本の光ビームを1本に
結合することにより、露光照明光の光強度の均一性を高
めることができる。
【0076】本発明では光源部が出射する複数本の光ビ
ームを結合光学系によって1本の光ビームに結合してい
るから、個々の固体レーザの出力は小さくとも装置全体
では大出力の露光照明光が得られ、高効率化が実現す
る。
【0077】光源部を構成する個々の固体レーザは低出
力のもので済むから、光源部は全体として寿命が延び、
ひいては露光装置の寿命も延びる。
【0078】光源部には複数の固体レーザを用いている
から、装置のメインテナンスあるいは故障のために一部
の光源が欠けても、装置全体としては出力が低下するけ
で中断することなく運転を続行することができる。した
がって製造ラインを停止せずに済むから、工場の稼働率
が向上するなどの特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す図である。
【図2】本発明の実施に用いられる光源の例を示す図で
ある。
【図3】本発明の第2実施形態を示す図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す図である。
【図6】エキシマレーザ露光装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 2 コリメータレンズ 3 カタディオプトリック光学系 4 コリメータレンズ 6 フライアイレンズ 7 コンデンサレンズ 8 マスク 9 対物レンズ 10 ウェハ 11 X−Yステージ 21 LD(半導体レーザ) 22 固体レーザ 24 第1共振器 25 第2共振器 29 非線形光学素子 31 光源部 33 光ファイバーバンドル 41 光源部 42 ミラー 43 回折格子 51 光源部 53 ミラー(分割) 54 ミラー 55 レンズアレイ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体装置や液晶表示装置などの電子デ
    バイスの製造工程においてマスク上に形成された回路な
    どのパターンを基板上に露光する際に使用される露光装
    置などの照明用光源装置として用いられる露光照明装置
    であって、複数個の固体レーザ発振から成る光源部と、 該光源部が出射する複数本の光ビームを1本の光ビーム
    に結合する結合光学系とを備えたことを特徴とする露光
    照明装置。
  2. 【請求項2】 前記結合光学系が光ビームのスペックル
    除去機能および照明照度均一化機能を備えていることを
    特徴とする請求項1記載の露光照明装置。
  3. 【請求項3】 前記結合光学系として反射光学系、光フ
    ァイバーバンドル、回折格子、レンズアレイのいずれか
    を用いたことを特徴とする請求項2記載の露光照明装
    置。
  4. 【請求項4】 前記光源が、半導体レーザによって励起
    された固体レーザが発振出射する光ビームを波長変換し
    たn次高調波(n≧4)を出射する光源であることを特
    徴とする請求項1記載の露光照明装置。
  5. 【請求項5】 光源部を構成する各光源と光学系との間
    に空間的コヒーレンス低下手段および、または時間的コ
    ヒーレンス低下手段を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の露光照明装置。
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