JP2008140919A - 波長変換素子とこれを用いたレーザ光源装置及び画像生成装置 - Google Patents

波長変換素子とこれを用いたレーザ光源装置及び画像生成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部品点数の削減、出力の安定化が図られたレーザ光源装置を提供する。
【解決手段】励起光源1と共振器30と共振器内30に少なくともレーザ媒質6と波長変換素子10とを備える。波長変換素子10は擬似位相整合による波長変換部11を光の入出射端面側に部分的に有し、波長変換素子10の入出射端面とは反対側の端面に少なくとも変換波を反射する反射部13が設けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、波長変換素子とこれを用いたレーザ光源装置及び画像生成装置に関する。
プロジェクタやレーザプリンタなどのレーザ光源を利用する各種の光学装置において、小型で消費電力の小さく安定なレーザ光源装置が要求されている。特に、非線形光学結晶等の波長変換素子を共振器内に配置して高調波を発生する波長変換型のレーザ光源装置は、一般に、励起部、一対のミラーからなる共振器、レーザ媒質、波長変換素子等により構成され、部品点数の削減や小型化が望まれている。このため、これら構成部品の一部に高反射膜を形成する手法が提案されており、特に非線形光学結晶において光軸に沿って2方向に発生する高調波を反射面で折り返すことによって、部品点数の削減や小型化を図る構成が提案されている。非線形材料の光発振面にミラー構造をもたせる構成(例えば特許文献1参照)や、レーザ結晶と波長変換素子を接合し、その接合面に変換波長の反射膜を具備する構成(例えば特許文献2参照)などがある。
特許第3300429号公報 特開2005−57043号公報 G. Imeshevet al., "Phase correction in double-pass quasi-phase-matched second-harmonic generation with wedged crystal", Optics Letters vol. 23, (1998), p165
しかしながら、上記特許文献1及び2に開示の構成とする場合は、特に波長変換素子として分極反転擬似位相整合素子を用いると、出力の安定性やコヒーレント性を制御し難いという問題が生じる。出力安定性及びコヒーレント性の制御は、例えばプロジェクタ向けのレーザ光源等においてレーザスペックル低減のために求められる特性である。
これは、共振器内変換のように基本波を波長変換素子内に折返して波長変換を行う擬似位相整合素子においては、折返しに最も近い部分の光路内で基本波と変換波(例えば高調波)の分散による位相差の影響でその光路長に依存する大きな強度変化が生じるためである(上記非特許文献1参照)。したがって、可干渉距離(コヒーレント長)の範囲内において安定した出力を得るには、出射位相と反射位相とを光路長によって厳密に制御することが必要となる。
現在、緑色のレーザ光を得るために、発振波長1.06μm帯を基本波とし、強誘電体LiTaOを用いた周期分極反転2次高調波発生素子により半分の波長の0.532μmとして緑色レーザ光を出力するレーザ光源装置が広く用いられている。このレーザ光源装置において、LiTaO結晶に設ける分極反転周期はおよそ8μmである。この場合、上記非特許文献1に記載の手法に従って、光路長により出射位相と反射位相とを精度良く制御しようとすると、分極反転構造の反射側最終端の幅を半周期とする必要があるので、加工精度は4μm以下という非常に小さい値が見込まれる。このように、分極反転構造の最終端すなわち光学結晶の端面において数μm程度以下に光路長を調整した擬似位相整合素子を歩留まり良く且つ低コストで生産することは工業的に難しく、より簡易な構成で出力の安定化を図ることが求められている。
以上の問題に鑑みて、本発明は、簡易な構成で部品点数削減が可能な波長変換素子を提供し、これを用いることにより出力の安定化が図られたレーザ光源装置及び画像生成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明によるレーザ光源装置は、励起光源と、共振器と、この共振器内に少なくともレーザ媒質と波長変換素子とを備える。そして波長変換素子は、擬似位相整合による波長変換部を光の入出射端面側に部分的に有して成る。波長変換素子の入出射端面とは反対側の端面に、少なくとも波長変換部において発生する変換波を反射する反射部が形成される構成とする。
上述の本発明のレーザ光源装置によれば、波長変換素子として、擬似位相整合による波長変換部が光の入出射端面側に部分的に設けられ、この入出射端面とは反対側の端面に変換波を反射する反射部を設ける構成とすることから、部品点数の削減を図ると共に、従来に比して簡易な構成をもって出力の安定化を図ることが可能となる。
本発明のレーザ光源装置においては、波長変換素子の反射部を、変換波に加えて少なくともレーザ媒質の発振波長の光を反射する多波長反射機能を有する構成とすることが望ましい。このような構成とすることにより、より部品点数の削減を図ることができる。
更に、本発明のレーザ光源装置は、波長変換素子内の波長変換部と、反射部との光学的距離を、変換波の時間的可干渉距離の1/2より長く選定して構成することが望ましい。
このような構成とする場合は、波長変換素子内において2方向に発生する変換波のうち一方を直接変換波とし、逆方向に発生する変換波を折り返し変換波とすると、これらの直接変換波と折り返し変換波とが干渉することを確実に低減することができるので、より確実に出力の安定化を図ることができる。
また、本発明による波長変換素子は、基本波を変換波に変換する波長変換部が一方の入出射端面側に部分的に形成されて成り、入出射端面とは反対側の端面に、少なくとも波長変換部で発生する変換波を反射する反射部が形成される構成とする。
本発明の波長変換素子によれば、上述の本発明構成のレーザ光源装置と同様に、部品点数の削減を図ると共に、従来に比して簡易な構成をもって出力の安定化を図ることが可能となる。
また、本発明の画像生成装置は、1以上のレーザ光源装置と、空間光変調部と、投影光学部とを有し、少なくとも1つのレーザ光源装置として上述の本発明構成のレーザ光源装置を備える構成とする。
本発明の画像生成装置によれば、上述の本発明構成のレーザ光源装置と同様に、部品点数の削減を図ると共に、従来に比して簡易な構成をもって出力の安定化を図ることが可能となる。このため、画質の低下を抑制することが可能となる。
本発明の波長変換素子及びレーザ光源装置によれば、部品点数の削減を図ると共に、比較的簡易な構成をもって出力の安定化を図ることができる。
また、本発明の画像生成装置によれば、少なくとも1つのレーザ光源装置の部品点数の削減を図ると共に、その出力の安定化を図ることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
・ 第1の実施形態例
図1は、本発明の第1の実施形態例に係る波長変換素子の一例の概略断面構成図である。この波長変換素子10は、その入出射端面10A側に波長変換部11が設けられ、その反対側が非波長変換部12として構成される。そして、非波長変換部12側の端面に、少なくとも波長変換素子10内で発生する変換波を高反射率で反射する反射部13が設けられる。非波長変換部12の光路に沿う方向の長さdは、後述するように、変換波の可干渉距離の2分の1を越える光学的距離となるように選定されることが望ましい。
図2は、本発明の第1の実施形態例に係るレーザ光源装置の一例の概略平面構成図である。このレーザ光源装置20は、励起光源1及び共振器30を備え、共振器30には、レーザ媒質6及び波長変換素子10が配置される。図示の例においては、凹面鏡等より成る反射部7により光路を折り返した例を示す。反射部7はレーザ媒質6から出射される基本波を高反射率で反射し、波長変換素子10内で発生する変換波を高透過率で透過する構成とする。また、波長変換素子10の入出射端面10Aとは反対側の端面に設けられる反射部13は、基本波及び変換波を高効率で反射する多波長反射機能を有する構成とする。この場合、共振器30は共振器ミラー5と反射部7、更に波長変換素子10に設けられる反射部13との間に構成される。
励起光源1としては、半導体レーザや放電灯等が用いられるが、小型化や寿命等を考慮すると半導体レーザの使用が好ましい。半導体レーザを用いる場合は全固体レーザ化が可能である。また例えば半導体レーザを1次元状に配列した1次元レーザアレイ等のレーザ光源を用いることができる。この場合、楕円状の横マルチモードのレーザ光が出力され、横マルチモードパターンでレーザ媒質6を励起することになり、線状の基本波ビームが得られる。
レーザ媒質6としては、希土類添加の固体レーザ材料が用いられ、例えば、Ndイオンをイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAl12)にドープしたNd:YAG、Nd:YVO、Nd:GdVO、Yb:YAG等が挙げられる。
波長変換素子10は非線形光学結晶又は非線形光学素子より成り、例えばSHG(第2高調波発生)、THG(第3高調波発生)等の波長変換に用いられ、あるいは、和周波発生や光パラメトリック発振等に用いられる。使用材料には、KTiOPO、β−BaB、LiB、LiTaO、LiNbO、そのコングルーエント(一様融液)組成、そのストイキオメトリック(化学量論的)組成や、Mg、Zn等の添加物を添加した材料が挙げられる。
例えば、C−LiNbO、C−LiTaO、S−LiNbO、S−LiTaO、MgO:C−LiNbO、MgO:C−LiTaO、ZnO:C−LiNbO、ZnO:C−LiTaO、MgO:S−LiNbO、MgO:S−LiTaO、ZnO:S−LiNbO、ZnO:S−LiTaOなどの結晶材料を用いることができる。
また、それらに分極反転処理をほどこした、PP−C−LiNbO、PP−C−LiTaO、PP−S−LiNbO、PP−S−LiTaO(PPSLT)、PP−MgO:C−LiNbO、PP−MgO:C−LiTaO、PP−ZnO:C−LiNbO、PP−ZnO:C−LiTaO、PP−MgO:S−LiNbO、PP−MgO:S−LiTaO、PP−ZnO:S−LiNbO、PP−ZnO:S−LiTaO、PP−KTiOPOなどの結晶素子を挙げることができる。なおここで、「C」は「congruent(一様融液)組成」、「S」は「Stoichiometric(化学量論的)組成」、「PP」は「Periodical Poling(周期分極反転)」を意味する。
周期分極反転構造を有する非線形光学結晶は、従来の非線形光学結晶に比べて非線形光学定数が大きく、高い変換効率が得られるとともに、ウエハープロセス技術による大量生産が可能であるため、低コスト化に有利である。特に、周期分極反転構造を形成する非線形光学材料として、気相平衡法処理(VTE:Vapor Transport Equilibration)された化学量論組成周期分極反転タンタル酸リチウム(PPSLT)を用いる場合は、フォトリフラクティブ耐性がコングルーエント組成に比べて改善され、長期信頼性に優れており、変換効率が高いデバイスが得られるので、数ワット以上の高出力光(第2高調波光等)を安定に得ることができる。
このような非線形光学結晶又は非線形光学素子を用いた波長変換素子10を共振器30中に配置することによって、共振器30の内部に閉じ込められる発振光のパワー密度が高く、高効率での波長変換が可能である。また、非線形光学結晶又は非線形光学素子を共振器30の外部に置くとパルス発振が必要となるが、共振器30の内部に配置する場合には、連続発振が可能である。
励起光源1として1次元レーザアレイ等のレーザ光源を用いる場合、楕円状の横モードパターンでレーザ媒質6が励起され、これによって得られる線状ビームが反射部7を介して基本波として波長変換素子10に照射される。波長変換素子10を励起する近隣のミラー、この場合反射部7を凹面鏡とすることで、波長変換素子10において基本波が集光する。この集光励起により基本波から変換波への変換効率を向上させることができる。なお、この場合は後述するように反射部13を設ける波長変換素子10の端面を曲面状として、反射部13も同様に凹面鏡型構成とすることが望ましい。
このような構成において、レーザ媒質6において発振される基本波は、矢印Lfa及びLfbで示すように共振器30内を往復して共振する。そして、波長変換素子10において光路に沿って2方向に変換波、例えば高調波、または和周波発生による変換波、もしくは光パラメトリック発振による変換波が発生する。一方の変換波は、矢印Lgdで示すように反射部7に向かって出力され、反射部7を透過して外部に取り出される。この光を直接変換波とする。他方の変換波は、非波長変換部12を透過して反射部13により反射され、再び非波長変換部12を通過して更に波長変換素子10内を通過し、反射部7を透過して矢印Lgrで示すように外部に取り出される。この光を折り返し変換波とする。
図3は比較例によるレーザ光源装置の概略構成図である。図3に示すように、このレーザ光源装置には、共振器ミラー205、レーザ媒質206、折り返し用の凹面鏡等より成るミラー207が光路上に配置され、ミラー207による反射光路上に非線形光学結晶等より成る波長変換素子210、共振器ミラー213及び折り返しミラー214が配置される。共振器ミラー205及び213はレーザ媒質206から発振される基本波に対して高反射率を有する構成とされ、共振器ミラー213は波長変換素子210内で発生する変換波、例えば高調波に対し高透過率を有する構成とする。またミラー207は基本波に対し高反射率を有し、変換波に対して高透過率を有する構成とし、ミラー214は変換波に対して高反射率を有する構成とする。
このような構成において、基本波は共振器ミラー205と213との間において矢印LfA及びLfBで示すように往復して共振する。波長変換素子210で波長変換される変換波は、光路に沿って逆向きに2本発生する。そのうちの1つは、矢印LgDで示すようにミラー207を透過して直接分離され、外部に取り出される。これを直接変換波とする。また、もう一方の変換波は、共振器ミラー213を透過して折り返しミラー214により反射されて、再び共振器ミラー213を透過し、波長変換素子210を通過してミラー207を透過し、外部に取り出される。これを折り返し変換波とする。
図4A〜Eにおいては、この比較例において基本波と直接変換波及び折り返し変換波が波長変換素子210内を進行する様子を模式的に示す。図4において、図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図4Aにおいては、波長変換素子210内に入射される基本波のうち一方をFA、他方をFBとして示す。基本波FAは矢印Aで示すように共振器ミラー213側へ向かって進行し、基本波FBは矢印Bで示すようにそれとは反対方向に向かって進行する。基本波FAによって図4Bに示すように、変換波GAが矢印gAで示すように発生し、共振器ミラー213側に向かって進行し、共振器ミラー213を透過して折り返しミラー214で反射されて矢印gRで示すように逆方向に向かって進行する。この折り返し変換波を破線GRで示す。また、基本波FBによって、図4Cに示すように変換波GDが発生し、矢印gDで示すように進行する。
このとき変換波を取り出す効率は、折り返しミラー214と波長変換素子210の共振器ミラー213側の出射端面との光学的距離d1に応じて次の2つの場合に分けて考えられる。なお、波長変換素子210は非線形光学結晶より成り、且つ周期分極反転構造により擬似位相整合された非線形光学素子とする。
先ず、折り返しミラー214と波長変換素子210の出射端との光学的距離d1が変換波の時間的可干渉距離の半分以下の場合について説明する。この場合は、直接変換波と折り返し変換波は相互に干渉し、取り出される光は反射時の位相変化を受け、すなわち距離d1と波長変換素子210内の分極反転終端部の位相変化による変調を受け、干渉効果により強度が変調して出力が変動する。出力を安定化するには、波長変換素子210内の周期分極反転構造におけるサブミクロンオーダーの位置調整が要求される。折り返しミラー214において反射位相を考慮して例えば位相差制御を行う多層膜を設けることにより、波長変換素子210の位置調整精度を緩和することが可能であるが、光路長の温度変化によって生じる位相差変化には追随できないため、温度範囲の制限を受けることとなる。また分極反転終端部については、前述したように数μm程度以下の加工精度が必要であり、最大出力を安定して得ることは難しい。
一方、折り返しミラー214と波長変換素子210の出射端との光学的距離d1が変換波の時間的可干渉距離の半分を超える場合は、直接変換波と折り返し変換波の干渉は十分抑制されるため、出力光は安定化される。
図5においては他の比較例として、図3に示すレーザ光源装置において、共振器ミラー213を基本波と変換波の2波長の光に対して高反射率を有する多波長反射ミラー構成とした例を示す。図5において、図3と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。この場合も図3に示す例と同様に、共振器ミラー213と波長変換素子210の出射端との距離d2が、変換波の時間的可干渉距離の半分以下である場合においては同様に、直接変換波LgDと折り返し変換波LgRとが干渉して位相変調を受ける。共振器ミラー213の位置と反射位相(この場合は2波長の相対位相)の関係には、図3に示す比較例と同様に高い精度が要求される。また、波長変換素子10が周期分極反転構造を有する場合、分極反転終端部についても図3に示す例と同様に高い結晶加工精度が必要となり、最大出力を安定して得ることは難しい。
一方、距離d2が時間的可干渉距離の半分より大きいときは、直接変換波LgDと折り返し変換波LgRは十分干渉が抑制され、出力光は安定化される。
なお、以上説明した図3及び図5に示す例において、距離d1及びd2を変換波の時間的可干渉距離の半分より長くする場合は、波長変換素子210と共振器ミラー213との距離が比較的長くなる。このため、図3及び図5に示すように凹面鏡型のミラー207を用いて単純に波長変換素子210に集光される共振器構成を得ることが難しくなる。変換効率は一般に基本波密度に比例するので、集光変換を行わない場合は波長変換効率が低下する恐れがある。
図6A〜Cにおいては、図1及び図2に示す構成とする場合において、基本波と直接変換波及び折り返し変換波が波長変換素子10内を進行する様子を模式的に示す。図6において、図1及び図2と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
図6Aにおいては、波長変換素子10内に入射される基本波のうち、矢印aで示すように反射部13側へ向かって進行する基本波をFa、反射部13により反射され、矢印bで示すように入出射端面10A側に向かって進行する基本波をFbとする。基本波Faによって図6Bに示すように変換波Gaが発生し、矢印gaで示すように反射部13側に向かって進行し、反射部13で反射されて矢印grで示すように逆方向、すなわち波長変換素子10の入出射端面10A側に向かって進行する。この折り返し変換波を破線Grで示す。また、基本波Fbによって、図6Cに示すように変換波Gdが矢印gdで示すように進行する。
このとき、非波長変換部12の光路に沿う方向の長さdを、これら変換波Gr及びGdの時間的可干渉距離の2分の1を超える光学的距離となるように構成する場合は、変換波Gr及びGdの光路差が時間的可干渉距離を超えるので、両者の干渉を十分低減でき、出力は安定化される。
しかもこの場合、擬似位相整合で多く用いられる波長変換材料LiTaOやLiNbOでは、その屈折率は約2.1と空気のそれよりも大幅に大きいため、可干渉距離の半分を超える距離として必要となる距離dは、上述の図3及び図5で示す比較例における距離d1及びd2の半分以下となる。したがって、図2に示す反射部7として凹面鏡を用いることが可能であり、波長変換素子10内の基本波密度を高めることができるので、比較的高い変換効率を得ながら同時に時間的可干渉距離の半分より長い距離dをもって反射部13を配置構成することが可能となるという利点を有する。
図7においては、本発明構成の波長変換素子の製造方法の一例の工程図を示す。LiTaO等の非線形光学結晶材料に周期分極反転構造を形成して波長変換素子を構成する場合、図1に示すような波長変換部11及び非波長変換部12を有する構成はリソグラフィーの適用によって比較的容易に、且つ精度良く作製することが可能である。
図7に示すように、例えば最初の工程41において、LiTaO等の非線形光学結晶より成る基板を電圧印加用の電極を成膜する成膜装置内に投入する。その後、工程42において、電極層成膜と、レジスト塗布、マスク露光及び現像によるリソグラフィーの適用による周期反転用電極作製工程を行う。リフトオフ法を用いてもよい。次に、工程43として電界印加により分極反転工程を行う。その後工程44で基板を切断し、工程45において入出射端面の光学研磨を行った後、工程46として反射膜成膜等により反射部を形成する。更に工程46として洗浄を経て工程47で完成に至る。
波長変換部11の周期分極反転構造の形状や、反射部13と波長変換部11との間の距離dは、上記工程42における電極パターニングの際に用いられるフォトマスクの設計、及び素子材料の形状加工によって容易に精度良く形成することができる。図1及び図2に示す例においては、反射部13は、少なくとも基本波と変換波の2波長に対して高反射率をもつミラー構造としているが、これら波長間の反射位相関係について設計する必要はない。こうしたミラー構造は、高屈折率材料(たとえばTaやNb)と低屈折率材料(たとえばSiO)とをそれぞれ適切な膜厚をもって積層した積層膜により容易に作製することが可能である。
本発明構成の波長変換素子のその他の製造方法として、分極反転構造等による波長変換部11と反射部13を設ける非波長変換部12とを別々に作製し、光学接合や接着などにより一体化して作製することも可能である。ただし、異種光学材料を用いる場合には、界面反射の低減のため、接合する端面に反射率マッチングコートを成膜することが望ましい。
また、例えば波長変換部にLiTaOを用い、非波長変換部12としてそれよりも屈折率の高い材料、たとえばTiO(ルチル、n≒2.6)、やC(ダイアモンド、n≒2.4)を用いると、波長変換部11と反射部13の物理的距離dを、LiTaOのみで非波長変換部12を含む全体を作製する場合よりも更に短くすることができる。したがって、この場合はより小型の波長変換素子を作製することが可能となり、レーザ光源装置全体の小型化にも有利となる。
本発明の実施形態例に係る波長変換素子において、反射部を設ける非波長変換部側の端面形状は、平面形状に限定されるものではない。図8A〜Cにこのような場合の概略断面構成図を示す。図8において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。図8Aにおいては、波長変換素子10の波長変換部12側の端面12Aを曲面形状とし、反射部13を凹面鏡型構成とする例を示す。上述したように、このように共振器ミラーを凹面鏡型構成とする場合は、波長変換素子10の波長変換部11内に基本波を集光する効果があるので、より変換効率を高めることが可能となる。
また、図8Bにおいては、端面12Aを傾斜面とした場合、また図8Cにおいては、端面12Aをプリズム状とした場合をそれぞれ示す。このような構成とする場合、直接変換波と折り返し変換波との光軸をわずかにずらすことができ、空間的にずらすこととなるので、干渉効果を低減することが可能となる。また、空間的可干渉距離を超えてずらす場合においては、干渉を確実に低減化することが可能となる。
このように、折り返し変換波と直接変換波とが空間的にずらして出力される場合、より望ましくは空間的可干渉距離以上にずらして出力される場合は、非波長変換部12内を通過する光学的距離が可干渉距離を超える構成とはならない場合であっても、干渉をある程度低減し、出力の安定化を図る効果が得られる。
次に、本発明のレーザ光源装置の他の実施形態例の概略構成について、図9〜図14を参照して説明する。
(2)第2の実施形態例
この実施形態例に係るレーザ光源装置20の一例の概略平面構成図及び概略側面構成図を図9及び図10に示す。この例においては、励起光源として半導体レーザアレイ等より成る1次元横マルチモードのレーザ光を出射する固体レーザを用いてレーザ光源装置20を構成する例を示す。なお、このように1次元横マルチモードとされる励起光源1を用いる場合、波長変換素子10内で発生する変換波は線状のビームとなる。図9及び図10において、図1及び図2と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
このように1次元横マルチモードのレーザ光を出射する励起光源1を用いる場合は、レーザ光の時間的可干渉距離が比較的短く、波長変換素子10の非波長変換部12の長さを比較的短くして作製できるという利点がある。波長変換素子10の大きさは、レーザ光源装置20を組み込む光学装置の種類によって制限される。例えば横マルチモード数が100以上の基本波が発振する構成とする場合は、共振器長等の他の条件にもよるが時間的可干渉距離は5mm程度である。この場合は波長変換素子10の波長変換部11の長さを例えば3mm程度、非波長変換部12の長さを時間的可干渉距離の半分以上の例えば3〜5mm程度とすることができる。なお、基本波のモード数は、励起光源として例えば半導体レーザを用いる場合は半導体レーザの励起モード形状と、共振条件(共振器長や共振器に用いる凹面ミラーの曲率半径等によって決まる)との2つの条件によって定まる。したがって、励起光源、共振器長や共振器内に設ける光学部品の選定、その他光学系の配置構成等の条件を適切に選定することによって、波長変換素子が許容範囲を超えて大型化されることなく本発明構成とすることが可能である。
図9及び図10に示すように、励起光源1の出射光路上には、2つのコリメータレンズ2及び3、集光レンズ4、共振器ミラー5、レーザ媒質6、凹面鏡等より成り基本波を高反射率で反射する反射部7が配置される。そして反射部7の反射光路上に、凹面鏡等より成り、基本波を高反射率で反射し、変換波を高透過率で透過するもう1つの反射部8を配置する。反射部8の反射光路上に、本発明構成の波長変換素子10を配置する。波長変換素子10の反射部13は、基本波及び波長変換素子10内で発生する変換波に対して高反射率を有する反射膜として構成する。このように、共振器ミラー5及び反射部13の間の光路で構成される共振器30内に、2つの反射部7及び8を設けて折り返し光路構成とすることで、レーザ装置20全体の小型化を図ることができる。
このような構成において、励起光源1から出射された横マルチモードのレーザ光は、コリメータレンズ2及び3によって平行光線化される。これらのコリメータレンズ2及び3とは、半導体レーザのファスト軸及びスロー軸の各方向の発散をコリメートするシリンドリカルレンズを組み合わせて構成される。コリメータレンズ2としてファスト軸方向にコリメートする非球面シリンドリカルレンズ、コリメータレンズ3としてスロー軸方向にコリメートし、半導体レーザアレイのエミッタ配列ピッチ及び発散角に合わせた球面シリンドリカルレンズアレイより構成できる。図9及び図10において、共振器ミラー5及び反射部13を含む各光学素子を配置する基体(図示せず)の表面に直交する方向をy軸方向とし、波長変換素子10へレーザ光が入射する方向に沿う方向をz軸方向、y軸及びz軸方向と直交する方向をx軸方向とする。この場合、コリメータレンズ2によってy−z平面、コリメータレンズ3によってx−z平面においてレーザ光束が平行化される。
半導体レーザを用いる場合、y−z平面内ではx−z平面内に比べて大きな発散角をもつが、各面について別個のシリンドリカルレンズを用いるので、出射ビーム径をそれぞれ独立に制御して所望のビーム形状にすることができる。また、レーザダイオードの発光領域の大きさにより非点収差が問題となるときは、その補正用として上記のシリンドリカルレンズを用いることが好ましい。
これらのコリメータレンズ2及び3を透過した光は、後段の集光レンズ4によって収束され、線状ビームとして共振器ミラー5を介してレーザ媒質6の一端に照射される。この例においては、レーザ媒質6の入射端面に波長選択性を有する反射膜として共振器ミラー5を設ける例を示す。この共振器ミラー5は、励起光源1から出射される励起光を高い透過率で透過し、レーザ媒質6において励起される基本波を高い反射率で反射する構成とする。そして、レーザ媒質6において励起された基本波は、反射部7及び8を介して波長変換素子10に入射される。波長変換素子10の波長変換部11及び非波長変換部12を介して共振器ミラーを構成する反射部13に到達した基本波は、ここにおいて反射され、共振器30内を往復する。
波長変換素子10においては、2次高調波等の変換波が図9及び図10中z軸方向に沿う両方向に発生する。一方の変換波は、反射部8側に出射されて、変換波に対して高い透過率を有する反射部8を透過して直接変換波として外部に出力される。波長変換素子10から反射部13側に向かう変換波は反射部13において反射されて折り返し変換波として波長変換部11に戻され、反射部8側に向かって出射される直接変換波に重ね合わされる。反射部8を変換波に対して高透過率とすることによって、変換波の反射を最小に抑え、迷光の発生を低減することができる。
このような構成において、波長変換素子10内の波長変換部11と反射部13との距離を調整し、変換波の時間的可干渉距離の半分を超える長さとすることによって、直接変換波及び折り返し変換波の干渉を抑え、出力の安定化を図ることができる。
またこの例においては、上述したように横マルチモードのレーザ光を励起光源1からの励起光として利用する構成である。このため、例えば前述の図8B及びCに示すように波長変換素子10の反射部13を設ける端面の形状を傾斜面やプリズム形状として、横マルチモードとする長軸方向に折り返し変換波を空間的にずらす構成とする場合は、更に干渉を低減することが可能である。
(3)第3の実施形態例
次に、図11〜図14を参照して、本発明の第3の実施形態例に係るレーザ光源装置20の各例について説明する。これらの例においては、レーザ媒質の側面から励起光を照射するいわゆるサイドポンプ型構成とするものである。図11〜図14において、図9及び図10と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
サイドポンプ型構成とする場合、構成の簡素化によって部品点数の削減やコスト低減に有効であり、光学的な調整箇所が少なく組み立て調整作業の簡易化を図るなどの利点が得られる。
図11に示す例においては、図9及び図10において説明した第1の実施形態例と同様に、2つのコリメータレンズ2及び3を用いる場合を示す。また、図12に示す例では、1つのコリメータレンズ2を用いる場合、図13に示す例では、コリメータレンズを用いることなく、励起光源1から出射される励起光を直接レーザ媒質6の側面6Aに照射して入射させる場合を示す。
なおこれらの各例においては、レーザ媒質6の出力光の光軸が励起光源1の横マルチモードの光の長軸方向に設定されており、この長軸方向をz軸方向とすると、z軸方向と直交し、各光学素子を配置する基体(図示せず)の表面に沿う方向であるx軸方向に沿って、このx軸方向と直交するレーザ媒質6の側面に対して励起光が照射される。コリメータレンズ2及び3を用いる図11に示す例においては、コリメータレンズ2によって図11のx−y平面において集光され、コリメータレンズ3のマイクロレンズによって図11のx−z平面内において集光される。そして、コリメートされた平行光線がレーザ媒質6の側面6aに垂直入射される。
また、図12に示す例においては、コリメータレンズ3を使わないため、x−y平面内においてのみコリメーションが行われる。
そして、レーザ媒質6から出射される基本波の光路上に反射部7が配置され、反射部7の反射光路上に例えば凹面ミラーより成る反射部8、反射部8の反射光路上に波長変換素子10が配置される。共振器ミラー5、反射部7、8及び13が基本波に対して高反射率とされる。
レーザ媒質6としては、上述の図1において説明した例と同様の各種材料、例えばNd:YAGを用いることができる。その形状については板状のものや、長軸方向における端面が長軸に直交する平面に対して傾斜されて、ブリュースター角での入射条件が得られるように加工された形状等が用いられる。
波長変換素子10としては、上述の図1において説明した例と同様に各種材料より成る非線形光学素子又は非線形光学結晶を用いることができる。
このような構成において、励起光源1から出射された励起光は、レーザ媒質に照射されてレーザ媒質6の長軸方向(z軸方向)における両端面からそれぞれレーザ発振による基本波が出射される。そのうちの一方は共振器ミラー5に到達して反対方向に反射され、他方のレーザ光(基本波)は反射部7に向けて出力される。なお、サイドポンプ方式では、レーザ媒質6の横幅(z軸方向の幅)がアパーチャーとなって、ビーム横幅が決まる。また、縦方向(y軸方向)の幅については、例えば反射部7及び8の曲率半径を選定することにより、そのサイズを決めることができる。
z軸方向に沿って反射部7に到達したレーザ光は反射部7で反射され、反射部8に向かい、更に反射部8によって反射されて波長変換素子10に入射される。波長変換素子10の波長変換部11及び非波長変換部12を通過した基本波は反射部13により反射され、共振器ミラー5との間の光路を往復する。
基本波が入射された波長変換素子10において、第2高調波等の変換波が光軸に沿う2方向に発生し、一方の変換波が反射部8を透過して直接変換波として外部に出力される。他方の変換波は、反射部13において反射される。上述の例と同様に、波長変換部11と反射部13との間の距離を変換波の時間的可干渉距離の半分を超える距離とすることによって、直接変換波と折り返し変換波との干渉を十分に低減し、出力の安定化を図ることができる。
図12及び図13に示す例においては、それぞれコリメータレンズ3、コリメータレンズ2及び3を省略した構成となっており、部品点数の削減を図ることができる。図13に示す例においては、共振器ミラー5も省略した場合を示し、端面6Bに励起光すなわち基本波を高反射率で反射する反射面を設け、この反射面を共振器ミラーとして用いる例を示す。そして図13に示す例においては、コリメータレンズを一切用いず、レーザ媒質6に励起光源1から出射される光を直接照射して励起するため、部品点数を削減できるとともに、その光学アライメントが不要となり、製造工程の簡易化、工程数の削減に有効である。
なお、図13に示す例において、励起光源1から出射される励起用レーザ光がx−y平面内で比較的大きな発散角をもってレーザ媒質6に入射される場合は、この光がレーザ媒質6を透過して外部に漏れてしまうと効率低下の原因となる。そこで、レーザ媒質6に対して光閉じ込め手段を設けることが好ましく、例えば、レーザ媒質6の形状が全反射条件を利用して傾斜角をもつ形状としてもよい。すなわち、レーザ媒質6への入射光が、その内部で全反射されるように角度設定や研磨等を行う。この場合、反射部材等の付加的な手段が不要である。また、その他例えばレーザ媒質6の入射面6A及び出射面6C以外の面に反射膜を形成してもよく、別体の反射部材を付設する形態とすることも可能である。このような構成とすることにより、効率よく励起光をレーザ媒質6内に閉じ込めることができる。
図11〜図13に示す例のようにサイドポンプ型のレーザ光源装置20とすることによって、比較的簡易な構成となり、高出力化に適する。そして、励起光を分散してレーザ媒質6に照射できるため、図9及び図10に示すエンドポンプ型構成とする場合と比較すると、レーザ媒質の放熱対策を目的とする排熱がより容易となり、安定性の向上や長寿命化等に有利である。更に、1次元横マルチモード発振の場合、励起法の工夫によってエンドポンプ型構成と同程度の効率を得ることが可能である。
図11に示す例においては、コリメータレンズ2及び3によるコリメートを行うため、平行光での励起により、高効率のサイドポンプを実現することが可能である。発振モードサイズと励起光のサイズを一致させれば、1次元横マルチモード発振においてエンドポンプ型構成とするレーザ光源装置と同様の高効率発振が可能となる。
また、図12に示す例では、コリメータレンズ2を用いてx−y平面内でのコリメーションを行い、レーザ媒質6の縦方向(z軸方向)において発振モードサイズと励起光のサイズを一致させることができる。
更に、図13に示す例では、コリメータレンズを用いない構成とするので、部品点数やコストの削減、製造工程の簡易化に有利となる。
そしてこれらの例においても、波長変換素子10の波長変換部11と反射部13との間の光学的距離を変換波の時間的可干渉距離の半分を超える距離とする場合は、直接変換波と折り返し変換波との干渉を十分低減し、出力の安定化を図ることが可能となる。
図14に示す実施形態例においては、前述の図12に示す例と同様にコリメータレンズ2のみを用いる場合で、コリメータレンズ2によりコリメートされた光を反射部15により反射してレーザ媒質6の側面に照射するサイドポンプ型構成とする例である。図14において、図12と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
この場合、共振器30は、平面鏡等より成る共振器ミラー5、凹面鏡等より成る反射部7、波長変換素子10の反射部13との間で構成され、反射部7の反射光路上に波長変換素子10が配置される。反射部13は基本波及び変換波に対し高反射率を有する多波長反射機能を備える構成とする。
この場合においても、波長変換素子10の波長変換部11と反射部13との間の光学的距離を変換波の時間的可干渉距離の半分を超える距離とすることによって、上述の各実施形態例と同様に、直接変換波と折り返し変換波との干渉を十分に低減し、出力の安定化を図ることができる。
またこの例においても、上述したように横マルチモードのレーザ光を励起光源1からの励起光として利用する構成であり、波長変換素子10の反射部13を形成する端面の形状を傾斜面やプリズム面等として構成し、横マルチモードとする長軸方向に折り返し高調波をずらすことによって、より干渉を低減することが可能である。
更に、図11〜図14に示す例において、波長変換素子10にも受ける反射部13を曲面状として凹面鏡型構成とする場合は、基本波を波長変換素子10内に集光することによって、変換効率を高めることが可能である。
上述の図8において説明した製造方法によって、MgドープストイキオメトリックLiTaOより成る波長変換素子10に、約8μmの基本周期の周期分極反転構造(1.064μmの第2次高調波擬似位相整合条件)を形成して波長変換部11とし、非波長変換部12の長さdを約5mmとし、その端面に1.064μmと0.532μmの2波長に対して高反射率をもつ反射コートを成膜して反射部13を形成した。この波長変換素子10を用いて上述の図14に示すレーザ光源置を構成したところ、安定した緑光出力を得ることができた。
上述したように、本発明の波長変換素子を用いる場合は共振器ミラーを兼用する反射部と波長変換部を一体化しているため、部品点数の削減、組立て調整コストの削減、光学端面の減少により共振器損失の低減を通じ変換効率の上昇、信頼性の向上が見られる。横マルチモードレーザではコヒーレント長が比較的短いため、効率を損なうことなく波長変換素子10及び共振器30の設計を行うことが可能である。
(4)第4の実施形態例
次に、本発明の実施形態例に係る波長変換素子において、その非波長変換部に、波長変換部に設ける擬似位相整合条件とは異なる条件をもって周期分極反転構造を形成する例について説明する。この実施形態例に係る波長変換素子の一例の概略断面構成図を図15に示す。図15に示すように、この例においては、波長変換素子10の入出射端面10A側に周期分極反転構造11Pより成る波長変換部11を設けると共に、非波長変換部12においても、波長変換部11の周期分極反転構造11Pとは異なる周期の周期分極反転構造12Pが形成される。
一般に、周期分極反転構造を形成することにより、レーザ光耐力(フォトリフラクティブ耐性)の比較的小さい材料であっても、フォトリフラクティブ耐性が向上する効果が得られることが知られている(例えばM. Taya et al, “Photorefractive effects in periodically poled ferroelectrics,” Optics Letters, vol21, (1996), p.857参照)。
レーザ光耐力(フォトリフラクティブ耐性)の比較的小さい材料では、レーザ光の照射によってフォトリフラクティブ効果により屈折率が周期的に変化する分布構造が生成され、波長変換素子の場合は変換波の出力の低下、変換効率の低下を来たすという問題がある。光路内の屈折率が変化するので、位相整合条件からのはずれ、いわゆる位相不整合(dephasing)の状態となってしまうためである。また、位相不整合まで至らない場合でも、空間的な屈折率変化によりレンズ効果が生じ、ビーム変形(fanning)を惹き起こす。適用される光学装置によってビーム形状の変化の許容度が低い場合は問題となる。
また、フォトリフラクティブによる屈折率変化は、時定数をもって緩和する。極端な場合は数時間から数日にわたって屈折率変化が残存する。したがって、例えばレーザ光源装置を一端停止し、次に点灯した際に、その停止時間がフォトリフラクティブ効果の緩和時間より短いと位相整合条件が異なり、出力やビーム形状が変わる可能性がある。すなわち装置の停止時間によって出力やビーム形状の変動を来すこととなるため、フォトリフラクティブ効果の低減、すなわちフォトリフラクティブ耐性の向上が望まれている。
したがって、非波長変換部12にこのように周期分極反転構造12Pを設ける構成とすることにより、フォトリフラクティブ耐性の小さい材料、たとえば、添加物のドープされていない、コングルーエント(一様融液組成)LiNbOやLiTaO、またVTE(気相輸送平衡法)処理を施されたLiTaOなどを用いても十分に出力の安定化を図ることが可能となる。
なお、擬似位相整合条件により非線形波長変換を行う過程としては、主に3つの過程がある。すなわち、第2高調波等の高調波発生、和周波発生過程、和周波発生の逆過程であるパラメトリック過程である。
一例として、室温近傍にて励起波長を固定し、周期分極反転構造の分極周期を変化したときに非線形過程で発生する変換波の波長を図16及び図17に示す。図16においては波長が532nmの励起光の場合、図17においては波長が1064nmの励起光による場合を示す。
図16に示すように、波長532nmの励起光による場合は、実線a1で示す波長λ1の変換波と破線a2で示す波長λ2の変換波が発生する。また、図17に示すように、波長1064nmの赤外光の励起による場合は、実線b1で示すように波長λ3の変換波と波長λ4の変換波が発生する。また、図示しないが分極周期が2.2μmの場合は、波長532nmの光と波長1064nmの赤外光の和周波発生によって波長355nmの紫外光が変換波として発生する。なお、3倍の分極周期とする場合においても、変換効率は9分の1となるが波長変換が成立するので、図16及び図17に示す分極周期に加えて、これらの3倍の分極周期も避けたほうが望ましい。
したがって、非波長変換部11に形成する11Pの分極周期は、これらの変換波が発生する分極周期を除いた周期とすることが望ましい。
周期分極反転構造の分極周期において波長変換が発生し得る値を図18において模式的に記号◆として示す。波長変換が発生する分極周期を除く領域を矢印C1〜C4として示す。
これらの領域は、分極周期をPとすると、
C1:P<8μm(但し2.2μm及び6.6μmを除く)
C2:14μm≦P≦24μm
C3:43μm<P<75μm
C4:P>100μm
となる。
波長変換素子10の波長変換部11において適用可能な波長変換構成例の各例を図19A〜Cに示す。図19Aにおいては、波長変換部11に波長1064nmの基本波L1064を入射して波長532nmの第2高調波L532を出力する例を示す。
また、図19Bにおいては、波長532nmの基本波L532を波長変換部11に入射してパラメトリック発振により波長3300nm及び630nmの変換波L3300及びL630を出力する例を示す。
更に、図19Cにおいては、波長1064nm及び532nmの基本波L1064及びL1064を波長変換部11に入射することにより、和周波発生により波長355nmの変換波L355を出力する例を示す。
これらいずれの例においても、本発明構成の波長変換素子とすることによって、直接変換波と折り返し変換波との干渉を十分に低減し、且つ、非波長変換部において、上述した領域C1〜C4に示す周期の周期分極反転構造を設けることによって、フォトリフラクティブ効果を抑制し、変換効率を低減することなく、出力の安定化を図ることが可能となる。
例えば図19Aに示すように、基本波の波長が1064nmの場合は、非波長変換部12に設ける周期分極反転構造12Pの分極周期としては、25μm以上33μm未満を除き、かつその3倍の75μm以上99μm未満を除くことが望ましい。
この場合、常に図19Cに示すように波長1064nmの基本波とその変換波である波長532nmの光との和周波発生が実現されている。したがって、この場合は2.2μm及びその3倍の6.6μmを除くことによって、波長1064nmの基本波と波長532nmの変換波との和周波発生を回避することができる。更にこの場合、変換波である波長532nmの光の更なる波長変換を回避するために、8μm及びその3倍の24μmを除くことが必要である。
また、図19Bに示すように、波長532nmの基本波を用いる場合は、非波長変換部12に設ける周期分極反転構造12Pの分極周期は、8μm以上14μm未満を除き、かつその3倍の24μm以上42μm未満を除くことが望ましい。
これらの範囲の周期Pとした周期分極反転構造12Pを非波長変換部12に形成することによって、不要な波長変換を生じることなく、フォトリフラクティブ効果を低減して、波長変換効率の低下を回避した波長変換素子10を構成することができる。なお、極端に細かい周期分極反転構造を精度良く形成することは困難であるので、実用的には20μm程度、50μm程度、または100μmを超える分極周期を選定することが望ましいといえる。
また、分極周期と変換波の波長の関係は温度に依存する。したがって、用いるレーザ光源の使用温度マージンを考慮して、分極周期も0.05μm〜0.1μm程度の適切なマージンをもって選定することが望ましい。
(5)第5の実施形態例
次に、このような画像信号の構成方法を利用した本発明の画像生成装置の一実施形態例について図20を参照して説明する。図20に示すように、この画像生成装置100は本発明構成によるレーザ光源装置20と、照明光学系50、例えば回折格子型の1次元光変調装置51及び光選択部52を含む光変調部55、投射光学部53、走査素子54を有する走査光学部56から構成される。レーザ光源装置20としては、前述の実施形態例と同様に例えば横マルチモードの1次元状の変換波、例えば第2高調波を出力する構成とし得る。そしてこのレーザ光源装置20から出射されて照明光学系50において例えば光束形状を整えられたレーザ光Loは、例えば回折格子型構成の1次元光変調装置51に例えば1次元状(線状)の光ビームとして照射される。
回折格子型の1次元光変調装置51は外部演算部150において生成された画像信号をもとに、図示しない駆動回路からの信号Spを受けて動作する。光変調装置51を回折格子型構成とする場合、その回折光が光選択部52に入射される。なお、例えば三原色の光を用いる場合は、各色の光源からそれぞれ1次元照明装置、各色用光変調装置を経てL字型プリズム等の色合成部により光束を重ね合わせて光選択部に出射される構成としてもよい。
光選択部52はオフナーリレー光学系等より成り、シュリーレンフィルター等の空間フィルター(図示せず)を有し、ここにおいて例えば+1次光が選択されて1次元画像光Lmとして出射される。更に投射光学部53によって拡大等を行い、走査光学部56における走査素子54の矢印rで示す回転によりL1、L2、・・・Ln−1、Lnで示すように走査され、スクリーン等の画像生成面100上に2次元像57が生成される。画像生成面60上において走査位置は矢印sで示すように走査される。走査素子54としては、例えばガルバノミラー、ポリゴンミラーの他、例えば電磁石等によって共振して走査を行ういわゆるレゾナントスキャナを用いることも可能である。
光学変調素子には、例えば、1次元光学変調素子である米国シリコン・ライト・マシン(SLM)社が開発したGLV(Grating Light Valve:反射型回折格子)型の光変調素子を用いることができる。このGLV素子には横マルチモードの線状光、ビーム整形された線状光、もしくは並列化光源を照射する。
レーザ光源装置20において、変換波の干渉が比較的大きい場合、これを画像生成装置100に適用して得られる画質は、時間的な変化を伴った不安定なものになる。これは、干渉効果によって時間変動する光源の出力変動そのものを反映するからである。この不安定性は、本発明構成の波長変換素子を用いて、特にその波長変換部と反射部との間の距離を変換波の可干渉距離の半分を超える距離とすることによって十分に低減することができ、出力が安定し、したがって時間変動の少ない良質な画質をもって画像を生成することが可能となる。
なお、本発明の画像生成装置は上述の例に限定されるものではなく、レーザ光源装置として本発明構成とする他は、光変調部、投射光学部、走査光学部等において種々の変形、変更が可能である。また投射型表示に限定されることなく、描画により文字情報や画像などを生成する各種の描画装置、例えばレーザプリンタにも適用可能である。
また、本発明の画像生成装置は、上述した1次元状の光変調装置を用いる場合に限定されるものではなく、その他DMD(Digital Micro-mirror Device)や共振型走査ミラー等の2次元型の光変調装置を用いる場合においても適用可能であり、その他光源のレーザ装置以外の照明光学系、光学系、投射光学系等の材料構成において、本発明構成を逸脱しない範囲で種々の変形、変更が可能であることはいうまでもない。
更にまた、画像生成装置以外においても、共振器内部に波長変換素子を有するレーザ装置を1以上用いる光学装置であれば、その少なくとも1つのレーザ光源装置に本発明を適用することが可能である。
以上説明したように、本発明の波長変換素子及びレーザ光源装置を用いることにより以下の効果が得られる。
(1)比較的簡易な構成をもって、直接変換波と折り返し変換波との干渉を低減し、出力の安定、またコヒーレント性の制御された変換波を出力する波長変換素子及びレーザ光源装置を提供することができる。
(2)反射部を多波長反射構成とすることによって、部品点数の削減を図ることができる。
(3)波長変換部と反射部との間の光学的距離を変換波の時間的可干渉距離の半分を超える距離とすることによって、確実に直接変換波と折り返し変換波との干渉を低減することができる。
(4)波長変換素子と反射部とを一体化する構成とできるので、組立て調整コストの削減を図り、且つ光学端面の減少により共振器損失の低減を通じ変換効率を向上させ、また信頼性の向上も図ることができる。
(5)波長変換部として擬似位相整合条件による周期分極反転構造を構成する場合は、その分極反転用の電極パターンを変えるのみによって、容易に、また工程数を増加することなく、精度良く波長変換部及び非波長変換部を波長変換素子内に形成することができる。
(6)非波長変換部において、擬似位相整合条件とは異なる周期の周期分極反転構造を設けることによって、フォトリフラクティブ効果を低減することができる。これによりフォトリフラクティブ耐性の比較的低い非線形光学材料の利用が可能となる。
(7)波長変換素子の反射部を設ける端面を曲面状とすることによって集光効果を得て、変換効率を高めることができる。
(8)波長変換素子の反射部を設ける端面を傾斜面又はプリズム形状とすることによって、直接変換波及び折り返し変換波とを空間的にずらし、干渉を低減する効果を得ることができる。
(9)励起光として1次元横マルチモードの光を用いる場合は、可干渉距離が比較的短いので、波長変換素子の小型化を図ることができる。
なお、本発明は上述の実施形態例において説明した構成に限定されるものではなく、例えばレーザ光源装置における共振器内の折り返し反射部や光束成形用のレンズ等における光学素子の部品点数、材料構成等、本発明構成を逸脱しない範囲において種々の変形、変更が可能である。また上述したように、波長変換素子において生じる高調波は2次高調波に限定されるものではなく、3次以上の高調波でもよく、また和周波発生による高調波発生、パラメトリック発振による変換を行う場合にも適用可能である。
本発明の実施形態に係る波長変換素子の一例の概略断面構成図である。 本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例の概略平面構成図である。 比較例によるレーザ光源装置の概略平面構成図である。 A〜Eは比較例による従来のレーザ光源装置における直接変換波と折り返し変換波の関係を示す説明図である。 比較例によるレーザ光源装置の概略平面構成図である。 A〜Cは本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例における直接変換波と折り返し変換波の関係を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る波長変換素子の製造方法の一例を示す工程図である。 A〜Cは本発明の実施形態例に係る波長変換素子の一例の概略断面構成図である。 本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例の概略平面構成図である。 本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例の概略平面構成図である。 本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例の概略平面構成図である。 本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例の概略平面構成図である。 本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例の概略斜視構成図である。 本発明の実施形態に係るレーザ光源装置の一例の概略平面構成図である。 本発明の実施形態に係る波長変換素子の一例の概略断面構成図である。 分極周期と変換波の波長との関係を示す図である。 分極周期と変換波の波長との関係を示す図である。 波長変換可能な分極周期を示す図である。 A〜Cは波長変換態様の各例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る画像生成装置の一例の概略斜視構成図である。
符号の説明
1.励起光源、2.コリメータレンズ、3.コリメータレンズ、4.集光レンズ、5.共振器ミラー、6.レーザ媒質、7.反射部、8.反射部、10.波長変換素子、10A.入出射端面、11.波長変換部、11P.周期分極反転構造、12.非波長変換部、12A.端面、12P.周期分極反転構造、20.レーザ光源装置、30.共振器、50.照明光学系、51.1次元光変調装置、52.光選択部、53.投射光学部、54.走査素子、55.光変調部、56.走査光学部、57.2次元像、60.画像生成面、100.画像生成装置

Claims (10)

  1. 励起光源と、共振器と、前記共振器内に少なくともレーザ媒質と波長変換素子とを備え、
    前記波長変換素子は、擬似位相整合による波長変換部を光の入出射端面側に部分的に有して成り、
    前記波長変換素子の前記入出射端面とは反対側の端面に、少なくとも前記波長変換部において発生する変換波を反射する反射部が形成されて成る
    ことを特徴とするレーザ光源装置。
  2. 前記波長変換素子の前記反射部は、前記変換波に加えて少なくとも前記レーザ媒質の発振波長の光を反射する多波長反射機能を有することを特徴とする請求項1記載のレーザ光源装置。
  3. 前記波長変換素子内の前記波長変換部と、前記反射部との光学的距離が、前記変換波の時間的可干渉距離の1/2より長く選定されて成ることを特徴とする請求項1記載のレーザ光源装置。
  4. 前記波長変換素子の前記波長変換部は、周期分極反転構造により擬似位相整合されることを特徴とする請求項1記載のレーザ光源装置。
  5. 前記波長変換素子の前記波長変換部と前記反射部との間の領域である非波長変換部に、前記波長変換部における擬似位相条件と異なる周期の分極反転構造が形成されて成ることを特徴とする請求項4記載のレーザ光源装置。
  6. 前記波長変換素子の前記反射部が設けられる面が、曲面及び/又は前記入出射端面に対し平行でない傾斜面を少なくとも一部に有する形状とされて成ることを特徴とする請求項1記載のレーザ光源装置。
  7. 前記波長変換素子に入射される基本波は、1次元横マルチモードとされることを特徴とする請求項1記載のレーザ光源装置。
  8. 波長変換部が一方の入出射端面側に部分的に形成されて成り、
    前記入出射端面とは反対側の端面に、少なくとも前記波長変換部で発生する変換波を反射する反射部が形成されて成る
    ことを特徴とする波長変換素子。
  9. 前記波長変換部は、周期分極反転構造により擬似位相整合されて成り、
    前記波長変換部と前記反射部との間の領域である非波長変換部に、前記波長変換部における擬似位相条件と異なる周期の分極反転構造が形成されて成ることを特徴とする請求項8記載の波長変換素子。
  10. 1以上のレーザ光源装置と、空間光変調部と、投影光学部とを有し、
    少なくとも1つのレーザ光源装置は、励起光源と、共振器と、前記共振器内に少なくともレーザ媒質と波長変換素子とを備え、
    前記波長変換素子は、波長変換部を光の入出射端面側に部分的に有して成り、
    前記波長変換素子の前記入出射端面とは反対側の端面が、少なくとも前記波長変換部で発生する変換波を反射する反射部とされて成る
    ことを特徴とする画像生成装置。
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