JP2020140033A - 広帯域光周波数コム光源 - Google Patents

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章 大久保
肇 稲場
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Abstract

【課題】分極反転周期が変化するチャープPPLN導波路を用いて可視領域を含む広帯域かつ高効率に光周波数コムの波長を変換することができる光周波数コム光源およびその設計方法を提供する。【解決手段】本発明の光周波数コム光源は、周波数軸上でピークが等間隔で並ぶ櫛形のスペクトルを有する元光周波数コムを発生させる元光周波数コム発生器1と、元光周波数コムを増幅するファイバ増幅器2と、増幅後の元光周波数コムを入力とし二次非線形光学効果を発する非線形光学媒質3と、を備える。非線形光学媒質3は、入力された元光周波数コムに含まれる多数の周波数群(f)の光を元光とする逐次的な二次非線形光学効果により、元光の二次高調波群および和周波群(2f)、fと2fの和周波群(3f)、2fの二次高調波群およびfと3fの和周波群(4f)を含む光を出力する。【選択図】図1

Description

本発明は、広帯域光周波数コム光源に関し、より具体的には、非線形光学素子を用いた、2次以上の高調波を含む広帯域光周波数コム光源に関する。
等しい周波数間隔の離散的なスペクトルを有する光は、光周波数コムと呼ばれている。光周波数コムを発する光源(以下、光周波数コム光源と呼ぶ)は、計測や分光、その他の分野において非常に有用な光源である。可視領域や中赤外領域などいくつかの波長域で光周波数コムを得ることができると、様々な波長領域で参照周波数との周波数比較が可能になる。さらに、光周波数コム光源は、デュアルコム分光やコヒーレントトモグラフィーなどの光源としても有用である。
光周波数コムは一定の周波数間隔で現れる複数の線スペクトルを櫛目と見立てている。その櫛目の間隔が光パルスの繰り返し周波数である。櫛目の光周波数は隣り合う櫛目の間隔の周波数の整数倍にオフセット光周波数(余りの光周波数)を加えたものとなる。したがって、光周波数コムでは、櫛目の間隔の周波数frepと整数値nとにより各線スペクトルの光周波数fnが決定できる。すなわち光周波数コムを構成する各光周波数は次式で与えられる。
n=nfrep+fceo (1)
ここで、fceoは光周波数の余りの部分であり、キャリアエンベロープオフセット周波数と呼ばれている。0≦fceo<frepの関係がある。光周波数コムは様々な光周波数fnの光の集合体とみなすことができる。
光周波数コムにおいて最も重要視される事項の一つに、得られるスペクトル帯域がある。この帯域を広げるため、すなわち広帯域化を実現するために、様々な技術が工夫されてきている。例えば、特許文献1には、Er添加ファイバを利得媒質としたErコムを入力とするEr添加ファイバ増幅器と、Er添加ファイバ増幅器に接続された高非線形ファイバとからなる構成を近赤外領域の1オクターブに近い広帯域光周波数コム光源とし、この広帯域光周波数コム光源から出力された光周波数コムを二次非線形光学結晶である周期分極反転ニオブ酸リチウム(PPLN)に入力し、PPLNは、入力された光周波数コムの多数の光の中から選択された波長λpを有する光と波長λsを有する光との差周波発生により、1/λi=1/λp−1/λsの式を満たす波長λiの変換光を出力することで2−4.5μmの中赤外領域の1オクターブを超える広帯域周波数コムを発生させることが開示されている。しかし、この特許文献1では可視領域の波長帯の光周波数コムを得ることはできない。
非特許文献1では、2パターンの実験が行われており、1つは分極反転周期が一定の導波路型の非線形光学媒質(PPLN)を用いて、アンプした光コムのスペクトルの広帯域化を試みたものである。可視光領域での3次高調波の発生が確認されているが、分極反転周期が光コムのスペクトル成分とは異なる波長2.4μmから1.2μmへの第2次高調波発生に最適化されており一定である。もう1つは分極反転周期が連続的に変化するチャープPPLN導波路を用いて、アンプした光周波数コムのスペクトルの広帯域化を試みたものである。こちらは可視光領域での第2次、3次高調波の発生は確認されていない。
特許文献2には、高非線形ファイバで広帯域化した光周波数コムを、PPLN導波路に入射して2次非線形光学効果によって長波長(差周波)と短波長(和周波、2次高調波など)の光を出力することを開示する。しかし、PPLNの分極反転周期が一定であり、分極反転周期の設計方法も示していない。
特開2014−235174号公報 特開2016−212261号公報
C. Langrock, et. al., Opt. Lett. 32, 2478 (2007)
本発明の目的は、分極反転周期が変化するチャープPPLN導波路を用いて可視領域を含む広帯域かつ高効率に光周波数コムの波長を変換することができる光周波数コム光源およびその設計方法を提供することである。
本発明の一態様の光周波数コム光源は、周波数軸上でピークが等間隔で並ぶ櫛形のスペクトルを有する元光周波数コムを発生させる元光周波数コム発生器と、元光周波数コムを増幅するファイバ増幅器と、増幅後の元光周波数コムを入力とし二次非線形光学効果を発する非線形光学媒質と、を備える。非線形光学媒質は、入力された元光周波数コムに含まれる多数の周波数群(f)の光を元光とする逐次的な二次非線形光学効果により、元光の二次高調波群および和周波群(2f)、fと2fの和周波群(3f)、2fの二次高調波群およびfと3fの和周波群(4f)を含む光を出力する。
可視領域を含む広帯域かつ高効率に光周波数コムの波長を変換することができる。ファイバーレーザーの堅牢性を維持しつつ、可視の短波長領域にアクセスできる。分極反転周期を2倍周波数発生の位相整合条件に合わせることで、3倍、4倍の周波数の光コムも強く発生させることができる。分極反転周期の変化量を調整することで、発生する可視領域での短波長光コムのスペクトルの波長範囲をコントロールできる。
本発明の一実施形態の光周波数コム光源の構成例を示す図である。 本発明の他の一実施形態の光周波数コム光源の構成例を示す図である。 PPLN導波路での分極の様子を示す図である。 本発明の一実施形態のチャープPPLN導波路での分極の様子を示す図である。 本発明の一実施形態のリッジ型のチャープPPLN導波路での分極の様子を示す図である。 本発明の一実施形態の各高調波群の発生のイメージ図である。 本発明の他の一実施形態の各高調波群の発生のイメージ図である。 本発明の一実施形態の1つの連続的な(各高調波群が連結した)光コムの発生の仕組みを説明するための図である。 本発明の一実施例の測定結果を示す図である。 本発明の他の一実施例の測定結果を示す図である。
図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態の光周波数コム光源の構成例を示す図である。本発明の一実施形態の光周波数コム光源は、周波数軸上でピークが等間隔で並ぶ櫛形のスペクトルを有する元光周波数コムを発生させる元光周波数コム発生器1と、元光周波数コムを増幅するファイバ増幅器2と、増幅後の元光周波数コムを入力とし二次非線形光学効果を発する非線形光学媒質3と、を備える。
元光周波数コム発生器1は、例えばエルビウム(Er)をコアに添加したファイバを利得媒質としたファイバコム型のものを用いることができる。そのファイバコム型として、例えば励起光源としてレーザーダイオード(LD)を用いるモード同期Erファイバーレーザーを用いることができる。ファイバ増幅器2は、例えばコアにErを添加したファイバを用いることができる。
非線形光学媒質3は、非線形分極により元光周波数コムの2次高調波を発生可能な材料(素子)を用いることができる。例えば、二次非線形光学結晶である、分極が周期的に反転する周期分極反転ニオブ酸リチウム(PPLN)導波路を、より具体的には、分極反転周期が連続的に変化するチャープPPLN導波路を用いることができる。PPLNは一例であって、同様な周期分極反転機能を有する他の例えば周期分極反転タンタル酸リチウム(PPLT(PPSLN、PPSLT))や周期分極反転リン酸チタニルカリウム(PPKTP)などを用いることもできる。非線形光学媒質3は、入力された元光周波数コムに含まれる多数の波長群(f)の光を元光とする逐次的な二次非線形光学効果により、元光の二次高調波群および和周波群(2f)、fと2fの和周波群(3f)、2fの二次高調波群およびfと3fの和周波群(4f)、さらには他の同様な高次高調波をも含む光を出力することができる。
図2は、本発明の他の一実施形態の光周波数コム光源の構成例を示す図である。図2の構成では、図1の元光周波数コム発生器1、ファイバ増幅器2、および非線形光学媒質3に加えて、ファイバ増幅器2と非線形光学媒質3の間に高非線形ファイバ4をさらに含む。高非線形ファイバ4は、ファイバ増幅器2によって増幅された元光周波数コムの帯域(周波数(波長)幅)を拡大し、その帯域を拡大した元光周波数コムを非線形光学媒質3に入力する。これにより、非線形光学媒質3から出力される和周波群の各々(2f、3f、4f)のスペクトル幅(帯域)を広げることができる。
図3〜図5を参照しながら本発明の一実施形態の非線形光学媒質3(チャープPPLN導波路)について説明する。図3は、従来からあるPPLN導波路31での分極の様子を示す図である。PPLN導波路31では、一定の幅毎に分極33、34の反転が繰り返される。すなわち所定の反転周期T1で分極が反転している。
図3のPPLN導波路31のように所定の反転周期で分極を反転させるのは以下の理由による。一般に非線形光学素子による二次非線形光学効果により、入力光に対して様々な波長(周波数)変換が起こり得る。例えば、2次高調波、和調波、差周波、あるいは光パラメトリック発信が発生する。そのうちの和調波発生の場合、非線形光学素子への入力光とその出力光において、エネルギー保存則と運動量保存則(位相整合条件)を満たす必要がある。しかし、普通の非線形光学素子の媒質(結晶)は光の波長(周波数)によって屈折率が異なるので、そのままでは運動量保存則(位相整合条件)を満たさない。そこで、PPLN導波路のように、非線形光学素子の結晶中の分極を周期的に反転させることにより、屈折率変化の影響を打ち消して疑似的に位相整合を成立させる。以下に説明する本発明の一実施形態のチャープPPLN導波路でも基本的にこの疑似的な位相整合を利用している。
図4は、本発明の一実施形態のチャープPPLN導波路32での分極の様子を示す図である。チャープPPLN導波路32では、連続的に変化する(徐々に短くなる)幅毎に分極33、34の反転が繰り返される。すなわち連続的に変化する(徐々に短くなる)反転周期Tで分極が反転している。その反転周期Tは、チャープPPLN導波路32に入力される元光周波数コムのスペクトルに合わせて、より具体的には元光周波数コムのスペクトルの周波数幅に合わせて変化させる。例えば、元光周波数コムのスペクトルの周波数幅がf1〜f2(f1<f2)の範囲にあるとした場合、チャープPPLN導波路の入力側から出力側へ向かって分極の反転周期Tをf1〜f2に対応するように徐々に短くまたは長くしていく。
さらに、元光周波数コムの2次高調波が発生するように分極の反転周期Tを合わせる。すなわち、位相整合条件を元光周波数コムの2次高調波発生に合わせる。具体的には、例えば上述した元光周波数コムのスペクトルの周波数幅がf1〜f2(f1<f2)の範囲にあるとした場合は、f1の2倍の周波数2f1が強く発生する反転周期をT2、f2の2倍の周波数2f2が強く発生する反転周期をT3として、TをチャープPPLN導波路の入力側から出力側へ向かってT2からT3(またはT4からT3)に変化させる。その結果、結晶内部の連続的な2次非線形効果により、2倍(2fm)周波数だけでなくより高次の3倍周波数(3fm)や4倍周波数(4fm)などを含む高調波群も発生する。
その際、位相整合条件を満たすのは2倍周波数だけだが、3倍周波数や4倍周波数などの高次高調波を含む高調波群も高効率で発生する。この3倍周波数や4倍周波数などの高次高調波を含む高調波群も高効率で発生することが本発明の特徴(利点)である。なお、上記の説明は周波数を用いて説明しているが、波長λを用いて説明する場合は、元光周波数コムのスペクトルの波長範囲λ1〜λ2に対してその中心波長λmの二分の一、三分の一、四分の一といった波長をそれぞれ含む各波長群(光周波数コム、スペクトル)を想定することで同様に説明することができる。
図5は、本発明の一実施形態のリッジ(リブ)型のチャープPPLN導波路32での分極の様子を示す図である。図5の例では、平板部37の表面に屈折率の大きなリッジ(リブ)と呼ばれる凸形構造36を設けた導波路構造を有する。入射光が進行する導波路の長さ方向において、図4のチャープPPLN導波路の場合と同様に、連続的に変化する(徐々に短くなる)幅毎に分極反転が繰り返される。すなわち連続的に変化する(徐々に短くなるまたは長くなる)反転周期で分極が反転する。図5のリッジ(リブ)型のチャープPPLN導波路32では、リッジ部の導波路内に光を閉じ込めることで、電場が強くなり非線形効果の効率を上げることができる。
図6は、図1の本発明の一実施形態の光周波数コム光源を用いた場合の各高調波群の発生のイメージ図である。中心周波数fを含み周波数軸上でピークが等間隔で並ぶ櫛形のスペクトルを有する元光周波数コムのスペクトル11が光周波数コム光源に入射して上述した周波数変換後に、2倍、3倍、4倍の中心周波数2f、3f、4fの各々を含む各高調波群12、13、14が出力される。なお、図示はされていないが、各スペクトルは光周波数コムとして等間隔で並ぶ多数の櫛形のスペクトルを内包している。図6の変換後のスペクトル12、13、14は離間し所定間隔を有している。
図7は、図2の本発明の一実施形態の光周波数コム光源を用いた場合の各高調波群の発生のイメージ図である。図2の高非線形ファイバ4によって、ファイバ増幅器2によって増幅された元光周波数コム16の帯域(周波数(波長)幅)を拡大している。その帯域を拡大した元光周波数コム16を非線形光学媒質3に入力しているので、非線形光学媒質3から出力される中心周波数が2倍(2f)、3倍(3f)、4倍(4f)の各高調波群のスペクトル17、18、19のスペクトル幅(帯域)が広がっている。その結果、変換後のスペクトル17、18、19の間隔が狭くなりより広帯域の光周波数コムのスペクトルを得ることが可能となる。
図7に例示した広帯域の光周波数コムのスペクトル17、18、19をさらに1つの連続したスペクトル(光周波数コム)として得る場合に、隣接する2つのスペクトルが重なりその重なり部での複数の櫛形のスペクトルの間隔が一定では無く密になってしまうことがある。これは、上述した背景技術の欄において式(1)で示した光周波数コムを構成する各光周波数fnがオフセット周波数fceoを持つことから生じている。図8(a)は、このスペクトルの重なり部での複数の櫛形のスペクトルの間隔が密になってしまう状態を示す模式図である。元光周波数コムνn、2倍(2νn)、3倍(3νn)、4倍(4νn)の各高調波群A1、A2、A3、A4のオフセット周波数は、波長変換によりfceo、2fceo、3fceo、4fceoとなることから、その重なり部C1、C2、C3において複数の櫛形のスペクトルの間隔が密になってしまう。
そこで、オフセット周波数fceoをゼロ(fceo=0)とすることで、図8(b)に示すように、元光周波数コムνn、2倍(2νn)、3倍(3νn)、4倍(4νn)の各高調波群B1、B2、B3、B4のオフセットが一致するので、スペクトルの重なり部(境界)での複数の櫛形のスペクトルの間隔を一定のままにすることができる。オフセット周波数fceoをゼロにすることは、例えば出願人の特許出願(特願2017−64316)に開示される、光周波数コム発生器11、オフセット周波数fceo検出部12、誤差信号生成部13、ループフィルタ14からなるフィードバックループ構成を採用し、光コム11からオフセット周波数fceoがゼロとされた制御後のパルスレーザ光である光周波数コムを利用することで実施することができる。
図9は、本発明の図1の光周波数コム光源を用いた一実施例の測定結果を示す図である。使用した光周波数コム光源は、モード同期Erファイバーレーザー21、Er添加ファイバーアンプ22、およびチャープPPLN導波路1(23)を備えている。チャープPPLN導波路1(23)の反転周期T2は、詳細は上述したように、入力される元光周波数コムfのスペクトルの周波数幅に合わせて、より具体的には、2倍周波数発生の位相整合条件に合わせている。図9(a)は、Er添加ファイバーアンプ22によって増幅後のモード同期Erファイバーレーザー21からの元光周波数コムfのパワースペクトルをスペクトラムアナライザで測定した結果である。元光周波数コムfは、約1.5〜1.7μmの波長幅と約1.6μmの中心波長を有する。
図9(b)から(f)は、元光周波数コムfを入力としてチャープPPLN導波路1(23)から出力する2倍(2f)、3倍(3f)、4倍(4f)の各高調波群のスペクトルをスペクトラムアナライザで測定した結果である。(b)の2倍(2f)の光周波数コムは、約750〜850nmの波長幅と約800nmの中心波長を有する。(c)の3倍(2f)の光周波数コムは、約500〜575nmの波長幅と約588nmの中心波長を有する。(d)の4倍(4f)の光周波数コムは、約390〜430nmの波長幅と約410nmの中心波長を有する。(b)のスペクトルと(c)及び(d)のスペクトルの比較から3倍(3f)、4倍(4f)の各光周波数コムにおいても2倍(2f)の光周波数コムの場合と同様に比較的大きな(高効率な)パワースペクトルを得ることができていることがわかる。
図10は、本発明の図1の光周波数コム光源を用いた一実施例の測定結果を示す図である。使用した光周波数コム光源は、モード同期Erファイバーレーザー21、Er添加ファイバーアンプ22、高非線形ファイバ24およびチャープPPLN導波路2(23)を備えている。チャープPPLN導波路2(23)の反転周期T2は、詳細は上述したように、入力される元光周波数コムfのスペクトルの周波数幅に合わせて、より具体的には、2倍周波数発生の位相整合条件に合わせている。図10(a)は、高非線形ファイバ24によって帯域拡張後の元光周波数コムfのパワースペクトルをスペクトラムアナライザで測定した結果である。元光周波数コムfは、約1200〜2000nmの波長幅と約1600nmの中心波長を有する。
図10(b)は、元光周波数コムfを入力としてチャープPPLN導波路2(23)から出力する2倍(2f)、3倍(3f)、4倍(4f)の各高調波群のスペクトルをスペクトラムアナライザで測定した結果である。2倍の光周波数コムは、約650〜880nmの波長幅と約770nmの中心波長を有する。3倍の光周波数コムは、約450〜550nmの波長幅と約500nmの中心波長を有する。4倍の光周波数コムは、約340〜400nmの波長幅と約370nmの中心波長を有する。(b)の各スペクトルの比較から3倍、4倍の各光周波数コムにおいても2倍の光周波数コムの場合と同様に比較的大きな(高効率な)パワースペクトルを得ることができていることがわかる。
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明をした。しかし、本発明はこれらの実施形態に限られるものではない。さらに、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できるものである。
本発明の光周波数コム光源は、分光測定装置、物性計測装置、分光器の波長校正光源などに利用することができる。
1 元光周波数コム発生器
2 ファイバ増幅器
3 非線形光学媒質
4 高非線形ファイバ
11、16 元光周波数コムのスペクトル
12、17 第2高調波群のスペクトル
13、18 第3高調波群のスペクトル
14、19 第4高調波群のスペクトル
21 モード同期Erファイバーレーザー
22 Er添加ファイバーアンプ
23 チャープPPLN導波路1、2
24 高非線形ファイバ
31 PPLN導波路
32 チャープPPLN導波路
33、34 分極
36 凸形構造(リッジ、リブ)
37 平板部

Claims (8)

  1. 周波数軸上でピークが等間隔で並ぶ櫛形のスペクトルを有する元光周波数コムを発生させる元光周波数コム発生器と、
    元光周波数コムを増幅するファイバ増幅器と、
    増幅後の元光周波数コムを入力とし二次非線形光学効果を発する非線形光学媒質と、を備え、
    非線形光学媒質は、入力された元光周波数コムに含まれる多数の周波数群(f)の光を元光とする逐次的な二次非線形光学効果により、元光の二次高調波群および和周波群(2f)、fと2fの和周波群(3f)、2fの二次高調波群およびfと3fの和周波群(4f)を含む光を出力する、光周波数コム光源。
  2. 前記非線形光学媒質は、疑似位相整合のための周期的な分極反転を有し、fから2fへの二次高調波発生の位相整合条件を満たすように分極反転周期を変化させることで、3f、4fを含む光を高効率で発生する、請求項1に記載の光周波数コム光源。
  3. 前記ファイバ増幅器によって増幅された元光周波数コムの帯域を拡大し、帯域を拡大した元光周波数コムを前記非線形光学媒質に入力するする高非線形ファイバをさらに備える、請求項1または2に記載の光周波数コム光源。
  4. 前記元光周波数コム発生器において、元光周波数コムのオフセット周波数をゼロとすることで、周波数群fおよび逐次的に発生する高調波群2f、3f、4fがスペクトル上等間隔に並ぶ、請求項3に記載の光周波数コム光源。
  5. 前記非線形光学媒質は、前記元光周波数コムのスペクトルに合わせて分極反転周期が変化する周期分極反転ニオブ酸リチウム(チャープPPLN)を含む、請求項2に記載の光周波数コム光源。
  6. 前記元光周波数コム発生器は、モード同期Erファイバーレーザーを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光周波数コム光源。
  7. 前記ファイバ増幅器は、Er添加ファイバ増幅器を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の光周波数コム光源。
  8. 前記非線形光学媒質から出力する2f、3f、4fを含む光は可視領域の光を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光周波数コム光源。
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