JPH11260643A - 積層コイル - Google Patents
積層コイルInfo
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- JPH11260643A JPH11260643A JP10078490A JP7849098A JPH11260643A JP H11260643 A JPH11260643 A JP H11260643A JP 10078490 A JP10078490 A JP 10078490A JP 7849098 A JP7849098 A JP 7849098A JP H11260643 A JPH11260643 A JP H11260643A
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Abstract
しかも電磁気特性としての結合係数が高く、コモンモー
ドノイズの除去に適した積層コイルを提供すること。 【解決手段】 日の字状に形成されたフェライト軟磁性
粉末からなる軟磁性層が形成する磁芯部分のうち、中央
フェライト軟磁性層4の中芯部分13の周囲に非磁性セ
ラミックス粉末よりなる上部非磁性層6と下部非磁性層
2が形成され、コイル用の上部導体層5と下部導体層3
が、中芯部分13と非磁性層の間に形成される構造で、
導体の周囲での閉磁気回路の形成が難しくなり、隣接す
る他の回路の導体(コイル)と磁束を共有するようにな
るため、結合係数の高いコモンモードノイズ阻止に適し
た積層コイルが得られる。
Description
信機器などの基板上に実装される積層型のコイルに関係
し、特に、コモンチョークコイルなどのように、主にコ
モンモードのノイズ成分の除去に使用される積層コイル
に関する。
実装型のコイルは、フェライト焼結体コアに二本以上の
絶縁被覆導線を巻線し、それを樹脂で固定又は全体をモ
ールドしたものや、各種素材粉末をペースト化し、印刷
積層やシート積層法等により、磁性体中に導体で二回路
以上のコイルを形成、これを焼結したものが用いられて
いる。
ように、表面実装等のように素子自体が非常に小型化し
ている現状では、前述の従来のコイルの場合、フェライ
ト焼結体に巻線を施すコイルのため、微小部品への巻線
工程があり、多量生産に不向きで、製造コストも高くな
ってしまう。更に、巻線を施す部品であるため、素子の
小型化に限界があり、現在の表面実装技術に用いられる
部品の低背高化には対応できないという欠点がある。
法等による製造であるため、多量生産が可能であり、素
子の小型化も容易であるが、その構造上、導体間の絶縁
性を確保するために導体間の距離を広く取られている。
この構造では、導体間の絶縁層は磁性材で形成されてい
るため、導体に電流が流れることにより生じる磁束が、
一つの導体の周囲で閉磁気回路を形成してしまい、隣接
する他の回路の導体と磁束を共有しにくくなってしま
う。その結果、素子の特性は、コモン成分が減少しノー
マル成分が上昇し、素子の結合係数が著しく低下すると
いう問題点がある。特に、このような結合係数の低下
は、コモンチョークコイルとしては、致命的な欠陥とな
る。
化が可能で、量産が容易で、しかも電磁気特性として結
合係数の高いコイルを提供することにあり、引いては、
電子機器に用いてコモンモードノイズの除去に適した積
層コイルを提供することにある。
軟磁性粉末、非磁性セラミックス粉末、及び導電性粉末
を、それぞれ、バインダと溶剤を用いてペースト化し、
これらを印刷法等により積層し、焼成し、その内部に形
成された導電性粉末よりなる導体コイルが互いに絶縁し
て二回路以上形成された積層コイルにおいて、フェライ
ト軟磁性粉末で形成した磁芯部分のうち中芯部分に前記
二つ以上のコイルが形成されている積層コイルである。
非磁性セラミックス粉末による非磁性層が形成され、コ
イルが前記中芯部分と前記非磁性層の間に形成され、コ
イルを形成している導体部分が、導体の線長方向に対し
て非磁性層に接している前記記載の積層コイルであ
る。
ス粉末として、ZnCuFe2O4、SiO2、Nb
2O5、コージエライト系セラミックス、BaSnB系セ
ラミックス、CaMgSiAlB系セラミックスのうち
一種以上の粉末を用いる前記またはに記載の積層コ
イルである。
たフェライト軟磁性粉末から成る軟磁性層が形成する磁
芯部分のうち、中芯相当部分の周囲に非磁性セラミック
ス粉末より成る非磁性層を形成し、更に導体コイルが、
軟磁性層の中芯部分と非磁性層の間に形成されることに
より、導体の周囲での閉磁気回路の形成が難しくなり、
隣接する他の回路の導体(コイル)と磁束を共有するよ
うになるため、結合係数の高いコモンモードノイズ阻止
に適した積層コイルが得られる。
当部分の周囲に非磁性セラミックス粉末から成る非磁性
層が形成され、更に導体層から成るコイルが、フェライ
ト軟磁性粉末から成る軟磁性層(磁芯)の中芯部分と非
磁性層の間に形成されることにより、一つの導体の周囲
に形成される閉磁気回路が抑制され、各回路の導体が磁
気回路を共有するようになるため、ノーマル成分が抑制
され、コモン成分が大きくなり、極めて高い結合係数の
素子が得られる。また、コージエライト系セラミックス
など所定の非磁性セラミックスの粉末を用いて非磁性層
を形成しているので、高い特性を持ち量産性の良い積層
コイルが得られる。
例で説明する。
製する手順を説明するための、導体層、非磁性層、及び
軟磁性層を形成するパターンを示す図で、図1(a)は
下部フェライト軟磁性層、図1(b)は下部非磁性層、
図1(c)は下部導体層、図1(d)は中央フェライト
軟磁性層、図1(e)は上部導体層、図1(f)は上部
非磁性層、図1(g)は上部フェライト軟磁性層の各パ
ターンを示す。
し、図2(a)は正面断面図、図2(b)はその直角方
向を示す側面断面図である。
し、図3(a)は正面断面図、図3(b)は導体部分を
透視した平面図である。
観斜視図である。
ライト軟磁性粉末としてNi-Zn-Cuフェライト粉末
を用意した。この粉末をバインダ、溶剤と表1の比率で
配合し、配合物を混練装置(本例では三本ロールを使
用)で混練して、フェライト粉末ペーストを作製した。
Ag粉末を用意した。この粉末を表2の比率でバイン
ダ、溶剤と配合し、配合物を三本ロールで混練して導体
用ペーストを作製した。
ZnCuFe2O4の粉末を用意した。この粉末を、表3
の比率でバインダ、溶剤と配合し、配合物を混練装置
(本例では三本ロールを使用)で混練して非磁性粉末ペ
ーストを作製した。
合比でペーストを作製したが、これ以外の請求項に記載
した粉末原料、及び発明の詳細な説明に記載した配合比
以外でも、印刷可能なペーストが得られるものであれば
良い。また、実施例では、配合物の混練に三本ロールを
用いたが、これ以外にもホモジナイザーやサンドミル等
の混練装置を用いても良い。
フェライト粉末ペーストを、印刷法により、所定の厚さ
(本例では500μm)に積層し、下部フェライト軟磁
性層1用のシートを作製した。ここでは、印刷法により
フェライト粉末ペーストからシートを作製したが、印刷
法以外にドクターブレード等を用いても同様である。
のシート上に、図1(b)のように、軟磁性層よりやや
小さいパターンで非磁性粉末ペーストを印刷して下部非
磁性層2を形成した。その上に、図1(c)のパターン
で導体ペーストを印刷し、下部導体層3を形成し、コイ
ル用導体の下半分を形成した。
ライト粉末ペーストを用いて印刷し、下部導体層3の上
部に磁芯の中芯部分13と側方ヨーク部分を形成した。
ストにより上部導体層5を印刷し、コイルを形成した。
その上に図1(f)のパターンで非磁性粉末ペーストを
印刷して上部非磁性層6を形成した。最後に、図1
(g)のように全面に軟磁性フェライトペーストを印刷
した。
束8の流れは、図2(a)に矢印で示しているように、
コイル用の下部導体層3及び上部導体層5の外側に下部
非磁性層2及び上部非磁性層6が形成されているため
[図2(a)及び図2(b)参照]、磁束の流れは、線
間よりも図2(a)に示す磁束8のように誘導される。
非磁性層を形成せず、また軟磁性層11とコイル用導体
層10を3/4ターンずつ印刷して積層し、二つのコイ
ルを上下に並べて形成した積層コイル用積層体12を作
製した。
を、300℃で脱バインダ後、大気中900℃で4時間
焼成を行った。上記焼成された積層体の内部導体が露出
している部分に、Agを主成分とした導電性ペーストを
塗布し、約300℃で焼き付けを行い、外部電極を形成
した。外部電極形成後の積層体、即ち積層コイル14の
外観を図4に示す。外部電極形成後の外観は、実施例、
比較例とも同様である。
びノーマルモードのインピーダンスをインピーダンスア
ナライザー(YHP製HP4291A)を用いて測定
し、その結果から結合係数を算出した。表4に、実施例
および比較例で作製した積層コイルの周波数100MH
zにおける、コモンモードインピーダンスと結合係数を
示す。
(積層コイル)の中芯部分の周りに非磁性層を形成し、
中芯部分と非磁性層の間に導体コイルを形成する構造に
することにより、結合係数の高い高性能なコモンモード
用の積層コイルが得られることが分かる。
部にフェライト軟磁性粉末で印刷形成されたフェライト
軟磁性層の中芯部分の周囲にコイル用導体層が形成さ
れ、更にコイル用導体層とその外側に設けられるフェラ
イト軟磁性粉末による上下のフェライト軟磁性層の間に
非磁性セラミックスによる上下の非磁性層が形成され、
コイルを形成している導体部分が、導体の巻線方向に対
して非磁性セラミックス層に接している構造となり、一
つの導体の周囲に部分的に形成される閉磁気回路が抑制
され、各回路の導体が磁気回路を共有するようになるた
め、ノーマル成分が抑制され、コモン成分が大きくな
り、極めて高い結合係数のコモンモードコイルが得られ
る。
の結合係数が高く、かつ、積層化が容易な構造なので、
高い特性で量産性のある積層コイルが提供できる。
説明するための、導体層、非磁性層、及び軟磁性層を形
成するパターンを示す説明図。
Claims (3)
- 【請求項1】 フェライト軟磁性粉末、非磁性セラミッ
クス粉末、及び導電性粉末を、それぞれ、バインダ及び
溶剤を用いてペースト化し、これらを印刷法等により積
層し、焼成し、その内部に形成された導電性粉末よりな
る導体コイルが互いに絶縁して二回路以上形成された積
層コイルにおいて、フェライト軟磁性粉末で形成した磁
芯部分のうち中芯部分に前記二つ以上のコイルが形成さ
れていることを特徴とする積層コイル。 - 【請求項2】 前記中芯部分の周囲に非磁性セラミック
ス粉末による非磁性層が形成され、コイルが前記中芯部
分と前記非磁性層の間に形成され、コイルを形成してい
る導体部分が、導体の線長方向に対して非磁性層に接し
ていることを特徴とする請求項1記載の積層コイル。 - 【請求項3】 前記非磁性セラミックス粉末として、Z
nCuFe2O4、SiO2、Nb2O5、コージエライト
系セラミックス、BaSnB系セラミックス、CaMg
SiAlB系セラミックスのうち一種以上の粉末を用い
ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積
層コイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10078490A JPH11260643A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 積層コイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10078490A JPH11260643A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 積層コイル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11260643A true JPH11260643A (ja) | 1999-09-24 |
Family
ID=13663429
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10078490A Pending JPH11260643A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 積層コイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11260643A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6727795B2 (en) | 2001-02-23 | 2004-04-27 | Toko Kabushiki Kaisha | Laminated electronic component and manufacturing method |
-
1998
- 1998-03-10 JP JP10078490A patent/JPH11260643A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6727795B2 (en) | 2001-02-23 | 2004-04-27 | Toko Kabushiki Kaisha | Laminated electronic component and manufacturing method |
US6889423B2 (en) | 2001-02-23 | 2005-05-10 | Toko Kabushiki Kaisha | Method for manufacturing laminated electronic component |
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