JPH11257811A

JPH11257811A - 自動製氷装置

Info

Publication number: JPH11257811A
Application number: JP6509998A
Authority: JP
Inventors: Hiroshi Yoshimura; 宏吉村; Sakae Kondo; 栄近藤
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1998-03-16
Filing date: 1998-03-16
Publication date: 1999-09-24

Abstract

(57)【要約】【課題】給水パイプの管内で水泡の膜が凍結して詰ま
りを生じることを防止する。【解決手段】自動製氷装置は、給水タンク５内の水を
ポンプ８、給水パイプ７を通じて、冷凍室３内の製氷皿
６に供給するものであるが、給水パイプ７の一部に、テ
ーパ状に広がった拡管部のような泡切り部１３を設け
て、給水パイプ７の管内でできた水泡の膜が、吐出口側
へ移動する途中に破裂するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫等に組み込
まれる自動製氷装置に係り、詳しくは、製氷用の水の給
水経路部分の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年の冷蔵庫には、冷凍室の冷却力を利
用して自動的に氷を造る自動製氷装置が組み込まれてい
る。従来のこの種の自動製氷装置は、例えば特開平７−
７７３７１号公報に示されており、その構造は、簡単に
は図４に示す通りである。

【０００３】図４において、符号２１は冷蔵庫の外壁、
２２は冷蔵室、２３は冷凍室、２４は、冷蔵室２２と冷
凍室２３との間の仕切り壁であり、従来の自動製氷装置
は、冷蔵室２２内の給水タンク２５と、冷凍室２３内の
製氷皿２６と、給水タンク２５側から製氷皿２６側へ配
された給水パイプ２７と、この給水パイプ２７を通じて
給水タンク２５の水を製氷皿２６上に供給するポンプ２
８とを備えている。

【０００４】給水タンク２５は、冷蔵室２２から取り外
し可能で、冷蔵室２２内に固定的に設置されているポン
プ２８に着脱自在に連通接続されている。製氷皿２６
は、反転装置２９の駆動により反転されるもので、その
下位には貯氷容器（図示省略）が配置される。給水パイ
プ２７は、一端はポンプ２８を通じて給水タンク２５の
内部に連通しており、他端は仕切り壁２４を貫通して製
氷皿２６の上方に開口している。

【０００５】上記の自動製氷装置において、製氷に当た
っては、まず、ポンプ２８の駆動により製氷皿２６に給
水が行われる。給水タンク２５内の水は、ポンプ２８に
より吸い上げられ、給水パイプ２７を通じて製氷皿２６
に注がれる。この場合、ポンプ２８等の動作は、図示し
ない制御回路に制御されており、ポンプ２８の回転数を
設定することで、製氷皿２６への給水量が決められてい
る。

【０００６】製氷皿２６に一定量の水が供給されると、
ポンプ２８は回転を停止した後、逆回転させられる。こ
の逆回転により、給水パイプ２７内の水は逆流し、給水
タンク２５に回収される。このように給水パイプ２７内
の水を逆流させるのは、給水パイプ２７内に水が残らな
いようにするためである。もしも、給水後も水が残って
いると、その水が給水パイプ２７内で凍結して詰まりを
生じたり、サイフォン現象によって水漏れを起こしたり
するからである。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の自動
製氷装置において、上記のようにポンプ２８が逆回転し
たとき、給水パイプ２７の管内では、吐出口から空気が
流れ込むと同時に、パイプ内に残留していた水の一部が
流下して、互いに混ざり合い、水泡ができる。そして、
給水パイプ２７内に多くの水泡ができると、これらはパ
イプを塞ぐ水膜になり、その水膜はポンプ２８が停止し
た後、吐出側に移動し、吐出口もしくはそれに近い位置
で冷凍室２３の冷気に直接的に触れることにより、膜の
まま凍結することがある。このようにして凍結した水膜
は、給水パイプ２７を遮蔽して詰まりを起こし、その後
の製氷皿２６への給水動作を阻害する。

【０００８】本発明は、上記のような従来の問題点に対
処するためのもので、給水パイプ内にできる水泡の膜が
必ず破裂するようにして、凍結した水泡の膜による給水
パイプの詰まりを無くし、製氷皿への給水を円滑にする
ことを課題とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に係る自動製氷装
置は、冷凍室外の給水タンクと、冷凍室内の製氷皿と、
給水タンク側から製氷皿側へ配された給水パイプと、こ
の給水パイプを通じて給水タンクの水を製氷皿上に供給
するポンプとを備えたものであり、給水パイプの一部に
は、吐出口側へと向かってテーパ状に広がった拡管部な
どのような泡切り部が設けられている。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の詳細を図示の実施の形態
により説明すると、図１は、本発明の一実施形態に係る
自動製氷装置の断面図で、図２は、その要部である給水
パイプ部分の拡大断面図である。

【００１１】図１において、符号１は冷蔵庫の外壁、２
は冷蔵室、３は冷凍室、４は仕切り壁であり、この仕切
り壁４は冷蔵室２と冷凍室３との間に介装されている。
そして、本発明の自動製氷装置は、前記した従来の装置
と同様、基本的には、冷蔵室２内の給水タンク５と、冷
凍室３内の製氷皿６と、給水タンク５側から製氷皿６側
へ配された給水パイプ７と、この給水パイプ７を通じて
給水タンク５の水を製氷皿６上に供給するポンプ８とを
備えたものである。

【００１２】給水タンク５は、内部から上部にかけて吸
引管９を有するもので、冷蔵室２に取り外し自在に設け
られ、吸引管９上端の吐出部がポンプ８に着脱自在に連
通接続されている。ポンプ８は、具体的にはギアポンプ
であって、取り付け台１０により冷蔵室２内に固定的に
設置されている。製氷皿６は、冷凍室３の仕切り壁４側
にあって、反転装置１１の駆動により反転されるもの
で、その下位には貯氷容器（図示省略）が配置される。

【００１３】給水パイプ７は、一端がポンプ８に連通接
続され、他端が仕切り壁４を貫通して製氷皿６の上方に
開口しており、図２に拡大して示すように、その吐出側
の部分は下り勾配の形で、仕切り壁４と、その一部をな
す断熱カバー１２との間に埋設されている。本発明は、
この給水パイプ７の一部に泡切り部１３を設けている点
に特徴がある。

【００１４】すなわち、図１および図２で示す泡切り部
１３は、給水パイプ７の吐出口７ａ側へと向かってテー
パ状に広がった拡管部であり、この拡管部は給水パイプ
７の一部の径を拡大することでもって給水パイプ７の他
の部分と連続的に形成されている。そして、この拡管部
である泡切り部１３の形成位置は、給水パイプ７の各部
分のうち、吐出側の下り勾配の終端に設定されている。

【００１５】また、給水パイプ７の吐出口７ａの内径
は、給水量に合わせた適当な大きさで、かつ、製氷皿６
への注水に伴う水の飛び散りがない大きさに設定されて
いる。なお、上記の構成において、給水タンク５内の水
は、ポンプ８の駆動によって吸引管９を通じて吸い上げ
られ、ポンプ８および給水パイプ７を通じたうえで製氷
皿６へと注がれる。そして、製氷皿６に対して一定量の
水が供給されると、ポンプ８は回転を停止したうえで逆
回転を開始する。

【００１６】ポンプ８の逆回転により、給水パイプ７内
の水のほとんどは逆流して、給水タンク５に回収される
が、給水パイプ７内に残留していた水の一部が流下する
と同時に、給水パイプ７には吐出口７ａから空気が流れ
込むから、給水パイプ７の管内では、水と空気とが混ざ
り合って水泡ができ、給水パイプ７を塞ぐ水膜をつくる
ことがある。

【００１７】ポンプ８の逆回転が停止した後、このよう
な水膜は給水パイプ７の吐出口７ａの側に移動するが、
下り勾配の終端には拡管部からなる泡切り部１３があ
り、ここで水膜は径を拡げられることになって破裂し、
水滴になって流下する。したがって、水膜が給水パイプ
７の吐出口７ａもしくはそれに近い位置にまで達するこ
とがなく、そのような位置で冷凍室３の冷気に触れて膜
のまま凍結することもない。

【００１８】なお、泡切り部１３を給水パイプ７の吐出
口７ａ近傍に設けているのは凍結するおそれのある部分
での水膜を防止するためであり、給水パイプ７の中間部
よりも上方位置に泡切り部１３を設けた場合には、泡切
り部１３よりも下方の給水パイプ７で発生した水膜の泡
切りができず、目的を完全には達成できないからであ
る。

【００１９】ところで、上記した実施の形態において
は、泡切り部１３を拡管部によって形成しているが、泡
切り部１３がこのようなものに限定されることはなく、
例えば図３に示すような泡切り部１４であってもよいこ
とは勿論である。図３は本発明の他の実施形態に係る自
動製氷装置の給水パイプ部分の拡大断面図であり、この
際における泡切り部１４は、撥水材からなる管継ぎ手、
もしくは少なくとも内表面が撥水性を有する管部で構成
されている。

【００２０】このような泡切り部１４でも、これに達し
た水膜は、内表面の撥水性により膜の形を維持できなく
なって破裂するから、充分な泡切り効果が得られ、凍結
による給水パイプ７の詰まりを防止しうる。なお、上記
のような泡切り部１４に併せて、図３にも示しているよ
うに、給水パイプ７の外周にヒータ１５を巻装し、ポン
プ８の逆回転に関連して、このヒータ１５に通電するよ
うにしてもよい。このような構成としておけば、ヒータ
１５による加熱でもって給水パイプ７に残留する水の凍
結が防止されるとともに、給水パイプ７の管内が乾燥さ
せられるので、泡切り部１４の泡切り効果と併せ、凍結
による給水パイプ７の詰まりをより確実に防止しうるこ
ととなる。

【００２１】なお、このようなヒータ１５は、図１ない
し図２のように拡管部からなる泡切り部１３を有する給
水パイプ７に設けられたものであってもよい。また、拡
管部からなる泡切り部１３を撥水材で形成したり、泡切
り部１３の内周面に撥水性をもたせるようにすることも
できる。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、給水パイプの中途部に
泡切り部があって、給水パイプ内でできた水膜は、吐出
口の側に移動する途中、この泡切り部で破裂するから、
膜のまま凍結するようなことがなく、凍結した水膜によ
る給水パイプの詰まりを未然に防止することができ、そ
の後の製氷皿への給水を円滑に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係る自動製氷装置の断面図であ
る。

【図２】自動製氷装置の要部である給水パイプ部分の拡
大断面図である。

【図３】他の実施形態に係る自動製氷装置の給水パイプ
部分の拡大断面図である。

【図４】従来の自動製氷装置の概略構成を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

２冷蔵室３冷凍室５給水タンク６製氷皿７給水パイプ８ポンプ１３泡切り部（拡管部）１４泡切り部（撥水性を有する管）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】冷凍室外の給水タンクと、冷凍室内の製
氷皿と、給水タンク側から製氷皿側へ配された給水パイ
プと、この給水パイプを通じて給水タンクの水を製氷皿
上に供給するポンプとを備えてなる自動製氷装置であっ
て、給水パイプの一部には、泡切り部が設けられていること
を特徴とする自動製氷装置。
【請求項２】請求項１に記載の自動製氷装置であっ
て、泡切り部は、給水パイプの吐出口の近傍に設けられてい
ることを特徴とする自動製氷装置。
【請求項３】請求項１または２に記載の自動製氷装置
であって、泡切り部は、給水パイプの吐出口側へと向かってテーパ
状に広がった拡管部であることを特徴とする自動製氷装
置。
【請求項４】請求項１または２に記載の自動製氷装置
であって、泡切り部は、少なくとも内表面が撥水性を有する管部で
あることを特徴とする自動製氷装置。