JPH11257559A - スリップオンタイプの管継手 - Google Patents

スリップオンタイプの管継手

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JPH11257559A
JPH11257559A JP10080326A JP8032698A JPH11257559A JP H11257559 A JPH11257559 A JP H11257559A JP 10080326 A JP10080326 A JP 10080326A JP 8032698 A JP8032698 A JP 8032698A JP H11257559 A JPH11257559 A JP H11257559A
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JP
Japan
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core
peripheral surface
ring
rubber
slip
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Application number
JP10080326A
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English (en)
Inventor
Yoshiki Okamoto
芳樹 岡本
Ichiro Shiomi
一郎 塩見
Kosaku Umemoto
幸作 梅本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurimoto Ltd
Original Assignee
Kurimoto Ltd
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Publication of JPH11257559A publication Critical patent/JPH11257559A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スリップオンタイプの管継手では管外圧が掛
るとセルフシール作用が起こり難い。 【解決手段】 挿し口突条21から挿し口先端22を含
む挿し口外周面23および内周面24を連続して被覆密
着する断面コ字状の先端コア31と、該先端コア31と
挿し口突条21の間で膨出して受口内周面11との間隙
のシール作用を果すOリング部32とを高強度のシール
部37で繋いで一体的に形成し、挿し口外周面へ係合し
たゴム輪3を具えた構成を特徴とする。ゴム輪は挿し口
先端22を含む挿し口内外面を包被して挿し口外周面に
係合固定されると共に、受口〜挿し口間の空隙を環状に
遮断してシール作用を果たし、さらにヒール部がバック
アップ作用を起こして受圧し、内圧、外圧の方向性を問
わないセルフシール効果によって課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水道用、下水道、ガ
スなど地下に埋設する管路の離脱防止形管継手に係る。
【0002】
【従来の技術】地下に埋設する管路を形成する管の主体
は、敷設時の施工性に優れたダクタイル鋳鉄管である。
この管は一方の管端を拡径した受口内へ他方の管端の挿
し口を挿入し、両者の間隙へゴム輪を介装して管路の水
密性を維持し、管内の上水や下水、家庭用ガスなどの流
体を供給する管路の主要な役割を務めている。管路は地
下に埋設されているから、管と管との離脱防止が重要な
要素であり、管の継手から漏水が起こって貴重な水資源
を浪費することがあってはならない。
【0003】現在、ダクタイル鋳鉄管に用いられている
継手の多くはK形、A形、T形などが規格化されてお
り、これらの管路は継手が伸縮性、可撓性を具えている
ので、ある程度の地震や軟弱地盤での地殻変動に順応す
る柔構造管路である。しかし近年の耐震管路への要求が
阪神大震災を契機としてより一層高まるようになり、よ
りレベルの高い耐震管用継手の開発が急がれた。この背
景の中で開発され実用化されたのがSII形継手やNS形
継手である。
【0004】一方、押輪とダクタイル鋳鉄管の受口フラ
ンジとをボルトナットで締結せず単に受口内へ挿し口を
挿入しただけで接合する無締結接合方式、いわゆるスリ
ップオンタイプは敷設の施工性を大幅に改善する画期的
な方式が開発され実用化された。この方式の代表例とし
て図3に示すのはダクタイル鋳鉄管T形継手であり、受
口101内へ挿し口102を挿入し、受口内周面と挿し
口外周面との間で形成される環状の空間へゴム輪103
を圧縮状態で挟持し、管内からの内水圧が負荷すると比
例的に面圧も増加して封止機能を強化するいわゆるセル
フシール効果が発揮され、より高い面圧となって内水圧
に対抗して管路の漏水を防止する。
【0005】このスリップオンタイプの管継手について
も、前記のSII型と同様に耐震性の向上というニーズの
高まりに変りはないから、離脱防止を図る構造が提起さ
れ、たとえば実開平4−133090号、実開平4−1
33091号、実開平4−133092号の各公報など
が見出されるが、いずれもロックリングを嵌合し、挿し
口リングと係合して引き抜く外力に対抗して離脱防止作
用を発揮する発想自体については前記のSII形継手とほ
ぼ共通する要旨からなる。
【0006】一方、地中に埋設された水道水用などの管
路は、周知の通り直管だけで構成されているわけではな
く、必ず直管と異形管の組合わせによって道路などの屈
曲に追従した管路を形成するのが一般の原則である。ま
た、管路の敷設が常に定寸法の鋳鉄管の接合で完結する
ことはむしろ稀であり、工区の最終となる接合地点で所
定の長さとなるように標準寸法のダクタイル鋳鉄管を途
中で切断して嵌め合せ、半端となった長さ部分を完結す
るのが通常の態様である。
【0007】途中で工事の都合によって現地切断した切
り管は、少なくとも切り口では防食塗料が削り取られ、
管路を地下に敷設して腐食性雰囲気に曝されたときに
は、露呈した鋳鉄地肌が集中的に腐食作用を受けるウィ
ークポイントとなる。他の表面が如何に防食機能で保護
されていようとも、1箇所でも金属面の曝露した弱点が
存在すれば、全体としての防食性は完全に失われ、腐食
が集中して発錆部が急速に成長し、鋳瘤状に膨出した欠
陥となって管内の通水を赤く汚濁し、赤水を家庭に届け
るという不手際に発展する懸念が高くなる。このような
懸念は接合する相手が正規の鋳鉄管受口であっても、屈
曲部に介装する曲管であっても同様に払拭し難い。
【0008】現地において所望の寸法にダクタイル鋳鉄
管を切断して継ぎ足す方式は現状では避け難いから、こ
の切り口の防食性を確保するための手段が要請されるこ
とは当然の成行きである。最も原始的には切り管の切り
口で切断時に欠けた防食塗料を補修するために現地で再
塗布し、防食機能を回復する施工方法があるが、その
他、切り管の切り口に樹脂製の防錆カバーを添着し、露
出した鋳鉄の表面を被覆して防食機能を回復する例など
も実施されている。
【0009】実開平5−3789号の従来技術は、図4
のように挿し口202の先端部に挿し口シール体203
を装着すると共に、受口201の奥端部に受口シール体
204を装着する。挿し口シール体203と受口シール
体204が圧接してシール作用が働けば、ゴム輪(シー
ル材)205よりも奥側の空間内への管内流体の侵入が
防止されて発錆が防止されるし、たとえ錆が発生しても
この錆が管内へ流入して水質を悪化する危険から免れる
と謳っている。この構成はとくに切り管のように切断面
が保護塗膜を失った露出した金属面である場合は有効で
あると考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】スリップオンタイプの
管路接合は従来の押輪を使用する締結型に比べると施工
工数が大幅に短縮する利点が大きいが、反面、課題がな
いわけではない。すなわち、今日では管と管を接合する
部分は配管の形態が多様化する一方であるから、従来の
原理や原則だけでは御し難い条件も新たに浮上するよう
になった。顕著な相違点の一つとしては、海底配管、水
中配管、導水トンネル内配管など内水圧のみならず、外
水圧に対しても高い水密性を要求される管路が構築され
るようになってきた点が挙げられる。K形継手、A形継
手などは構造上、メカニカルシールと呼ばれる高い止水
面圧部分を有しているから、管の内外圧に対して等しく
高い水密性を保っている。しかし、T形継手のようなス
リップオンタイプの管継手は、内圧に対しては高いセル
フシール効果が得られるが、外圧に対してはシール部分
の弾性変形をバックアップして外力の方向を反転すべき
受圧部分がないから、一般的にはセルフシール効果が得
られない構造と考えられる。したがって内圧を超える高
い外圧が掛かる配管部分ではスリップオンタイプの管継
手は適用が難しいと言わざるを得ない。
【0011】外水圧に対してスリップオンタイプの管継
手ではセルフシール効果に信頼性が低下するということ
は、両管間の離脱防止機構を採用した耐震用管継手につ
いてもゴム輪の形状や装着した状態に変りのない限り同
様の原理に従うから、外圧の加わる形態の配管構造とし
ては万全であるとは言い難い。
【0012】さらに管を接合して管路を形成した後、管
路のシール性をチェックして使用中の漏水を防止する検
査が必要であるが、図3のスリップオンタイプの管路で
は完全に埋め戻して個々の管の位置を固定してからでな
ければ水圧テストが施せないという課題もある。これは
漏水の有無をチェックする上で非能率、不正確である
し、仮に不良箇所を見出したときにも再び掘り起こして
補修するという2重の煩わしさに悩む結果となり、現地
における負担は到底無視できない。
【0013】一方、挿し口先端の保護については、図4
をはじめ挿し口先端のみを被覆するシール体を装着する
従来技術が幾つか見出せるが、挿し口先端、受口段差面
へそれぞれ単独で保護部材(たとえばシール体)を装着
するだけであれば、その間に働く内水圧が両シール体を
引き離す方向に作用するから、両者の圧着が緩められて
シール体が離脱する傾向に置かれることは否定できな
い。このようにせっかくシール先端を保護してもその機
能を失い、とくに前記の切り管の場合には赤水を家庭や
事務所へ給水するトラブルを発生する要因となり易い。
【0014】本発明は以上に述べた課題を解決するため
に、施工性に極めて優れたスリップオンタイプ方式に使
用する管継手でありながら、管の外圧に対しても内水圧
と同等にセルフシール効果が優れており、かつ、挿し口
先端を保護する作用が常に正常に働いて防腐作用を持続
するスリップオンタイプの管継手提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスリップオ
ンタイプの管継手は、挿し口突条21から挿し口先端2
2を含む挿し口外周面23および所定範囲の挿し口内周
面24を連続して被覆密着する断面コ字状の先端コア3
1と、該先端コア31と挿し口突条21の間で膨出して
受口内周面11との間隙のシール作用を果すOリング部
32とを高強度のヒール部37で繋いで一体的に形成
し、挿し口外周面へ係合したゴム輪3を具えたことによ
って前記の課題を解決した。
【0016】本発明の管継手はスリップオンタイプの離
脱防止型に属するが、管継手に管を抜け出す方向へ強い
力が働いたときに管同士の離脱を防止するのは、受口1
入口側のロックリング4と挿し口突条21との係止作用
である。この係合位置より継手の内側、すなわち挿し口
先端22が受口最深の段差12へ向けて挿入した範囲に
ゴム輪3を介装し、このゴム輪は先端コア31、Oリン
グ部32、ヒール部37が一体的に形成して挿し口先端
22を含む挿し口内外面を包被して挿し口外周面に係合
固定されると共に、受口〜挿し口間の空隙を環状に遮断
して内圧、外圧の方向性を問わないセルフシール効果を
発揮する。さらに管内水圧によってゴム輪が受口の外側
へ動かそうとする力が働くが、この力は先端コアを挿し
口先端面へ強く押し当てる方向と一致するから、従来技
術のように挿し口先端を保護するシール体の脱落させる
方向に働いたり、そのために挿し口先端面へ浸水して腐
食の始まる虞れも皆無となる。
【0017】より具体的な構成に及ぶと、ゴム輪3は先
端コア31、Oリング部32、および両者を繋ぐヒール
部37よりなり、先端コア31は断面がコ字状の金属製
または合成樹脂製の芯材33と、該芯材33の内周面お
よび外周面に添着したコア内面ゴム34、コア外面ゴム
35によって挿し口内外面に緊着した構成が極めて望ま
しい形態である。さらにコア外面ゴム35が、挿し口内
周面24方向へ突出して局部的に面圧を強化した少なく
とも1条の環状突起36を具えたことがより顕著に目的
を達成する構成である。
【0018】先端コアの芯材33は断面がコ字形で内外
面から挿し口内外面へ向って噛み込む方向に付勢され、
挿し口面から先端コア31を離脱させようとする力に対
して強い抵抗となり、さらに環状突起36がコア外面ゴ
ム35の接触面圧を部分的に強化し、先端コアと挿し口
内周面との間から管内水が浸水して腐食の原因となる可
能性を断つ。
【0019】Oリング部32は具体的には上部の半円形
から挿し口突条21の側面およびコア内面ゴム34の端
部と緩やかな傾斜面で結んで連結するヒール部37に連
結し、かつ、該ヒール部裏側の下底面へ埋設して突出す
る2本のゴム輪固定リング38を挿し口の外周面23へ
刻設した2状の環状溝25へ嵌合して固定した構成が望
ましい形態である。加えてOリング部32の両側へ延設
したヒール部37の裏側が挿し口外周面23と接する両
底部に、受口への接合時にOリング部32で生じる弾性
変形量とほぼ等しい容量からなる切欠き39を設けたこ
とがOリング部32の圧縮されたとき変形して脱落する
のを防止する上で有効である。このとき、挿し口先端側
のゴム輪固定リング38Aは芯材33の端部と一体的に
連繋していること、ヒール部37が、Oリング部32、
コア内面ゴム34、コア外面ゴム35を形成する何れの
ゴム材よりも高い硬度を具えるが、底部に埋設したゴム
輪固定リング38と共に管軸方向へ変形可能な弾性も具
えることが、敷設工事において格段に望ましい形態であ
る。
【0020】ゴム輪固定リング38がゴム輪3を固定す
る作用を働くことは言うまでもないが、とくに挿し口先
端側に相当するゴム輪固定リング38Aを先端コアの芯
材33端部と一体的に連繋すれば、両者が相乗的にゴム
輪の脱落を防止する機能を昂進し合って堅固にゴム輪を
拘束する機能を一段と強化する特有の作用が顕われる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1(A)は本発明の実施形態を
示す縦断正面図であり、同図(B)はその中の要部を示
す拡大図である。本発明はスリップオンタイプの管継手
であって、受口1の先端近くにロックリング溝13を周
設し、ロックリング溝13へロックリング4を嵌入して
セットボルト14を締め付けることによって挿し口外周
面23へ密着する。挿し口外周面には挿し口突条21が
環状に突設され、地震などによって過大な水圧が掛かっ
て管から管を引き抜こうとする外力となったときには、
ロックリング4と挿し口突条21とが衝き当ってそれ以
上の管の移動を阻止する離脱防止作用が発揮される。
【0022】挿し口突条21と挿し口先端22に亘る挿
し口外周面および所定範囲(この図の場合はOリング部
中心直下)の挿し口内周面に対してゴム輪3が装着され
る。ゴム輪3はシール作用を発揮する高弾性のOリング
部32と、該Oリング部32の弾性変形をバックアップ
して管内外の何れの方向に対しても有効な反力に変換す
る高硬度のヒール部37よりなる。しかしヒール部自体
もゴム輪を挿し口外周面へ装着するときに伸縮してスム
ースに嵌め合せる程度の弾性を保ち、弾性と剛性という
上下限の2条件からそれぞれの部分におけるゴムの材質
を調整する。
【0023】ゴム輪3は挿し口外周面23と受口内周面
11の間隙で挾圧されて弾性変形し、管内外圧の連通を
断つシール作用の主役を務める。Oリング部32の両側
になだらかに傾斜するヒール部37を具え、ヒール部3
7の下底部にはあらかじめゴム輪成形時に埋設しておい
た2本のゴム輪固定リング38を含み、挿し口外周面2
3の相当する位置に刻設した環状溝25へ嵌合してゴム
輪全体を挿し口へ係止する。
【0024】2本のゴム輪固定リング38は金属製また
は合成樹脂製の環状体であり縮み方向に付勢されている
ので、拡径するように付勢して挿し口外周面へ嵌め込ん
でから開放すると、自由に縮径して環状溝25へ収ま
り、管接合時にゴム輪のずれるのを防止すると共に、水
圧が掛ったときにもゴム輪のずれを阻止する固定作用を
担う。ことに挿し口先端側のゴム輪固定リング38Aを
先端コアの芯材33と一体的に形成すれば、挿し口内外
面と緊着する固定力が万全となる。
【0025】先端コア31は芯材33を挟んでコア内面
ゴム34、コア外面ゴム35で形成して挿し口内外周面
を裏表から被覆し、ゴム輪を挿し口に預けるとコア外面
ゴム35が圧縮され、一定の止水面圧を発生して挿し口
先端22の腐食を抑制する。さらにコア外面ゴム35に
少なくとも1条の環状突起36を突出することによっ
て、止水面圧を局部的に一層強化することも有効であ
る。図1(A)の位置にある管継手に曲げモーメントが
作用したときは、挿し口先端22が受口最深の段差12
と衝き当るので高い曲げ合成が発揮する構造でもある。
【0026】図2(A)〜(D)は本発明に係る管継手
を使用した施工手順を示したものである。図(A)では
受口1のロックリング溝13へロックリング4を挿入
し、セットボルト14を受口外周面から貫通して挿通す
る。一方、挿し口2の環状溝25へ本発明のゴム輪のゴ
ム輪固定リング38を嵌め込むことによって挿し口突条
21から先端22を含む挿し口内周面、外周面にゴム輪
3を装着する。ゴム輪固定リング38が挿し口先端22
を通り抜けるときは、外周を拡径するように付勢して躱
し、環状溝25へ至って付勢力を除くと、ゴム輪固定リ
ングは元の形状に縮径して溝内に収まる。
【0027】図(B)、(C)においては、前記の状態
にゴム輪を預けた挿し口2を受口1の内部へ挿入しつつ
ある時点を示し、弾性に富むOリング部32は弾性変形
して自分の直径よりも狭い受口〜挿し口の間隙を潜り抜
けて行く。図(D)は所定の位置(この図の場合では挿
し口先端22が受口最深部の段差12に当接した状態)
でセットボルト14を回動して押し下げ、ロックリング
4の底面を挿し口の外周面23と接触させ、ロックリン
グ4の側面と挿し口突条21の側面とを近接または係止
して接合を完了した状態である。ただし図の挿し口〜受
口の位置関係は一例に過ぎず、相互の管の位置関係がい
かなる限定を生むものでもなく、本発明の要旨はあくま
で挿し口突条から挿し口先端に至るゴム輪の形状と特性
にあることを明記しておく。
【0028】
【発明の効果】本発明に係るスリップオンタイプの管継
手は以上の構成と作用よりなるから、従来、何れの型式
のスリップオンタイプでも共通の課題の一つとされてき
た高い外水圧に対するシール性の疑念を拭い去り、内外
水圧に等しく有効なセルフシール作用を発揮する効果が
ある。このことは海底配管、水中配管、トンネル内配管
など高い外水圧が作用する管路に対しても敷設の作業性
が抜群に高いスリップオンタイプを適用する道を開く効
果でもある。
【0029】同時に本発明の管継手は挿し口先端を腐食
から守るゴム輪を一体的に装着するので、とくに切り管
の場合には防食塗料を再塗装する手間が省けて現地にお
ける管接合が迅速に完結することができる。また、従来
技術(図4)に見られるように挿し口先端の保護体(シ
ール体)が管内圧や引き抜き力などによって脱落したり
保護作用が失われる懸念も全く解消する。
【0030】その他、ゴム輪のシール作用は管内圧、管
外圧の何れの方向に対しても等しく発揮されることか
ら、スリップオンタイプを採用した管路を形成した後、
配管場所の特殊状況に応じて高いレベルの水圧テストを
客先から要望されたときでも、管外から管継手を検査用
部材で包被して水圧テストを自由に設定でき、埋め戻し
て管の位置を固定する手順が前提であった水圧テスト
が、接合した段階で自在に実施できる利点も効果の一つ
に挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す縦断正面図(A)と要
部の拡大図(B)である。
【図2】本発明の施工手順を(A)〜(D)の縦断正面
図によって段階的に示す。
【図3】従来技術のスリップオンタイプの管継手(T
形)を示す縦断正面図である。
【図4】別の従来技術のスリップオンタイプの管継手を
示す縦断正面図である。
【符号の説明】
1 受口 2 挿し口 3 ゴム輪 4 ロックリング 11 受口内周面 12 段差 21 挿し口突条 22 挿し口先端 23 外周面 24 内周面 25 環状溝 31 先端コア 32 Oリング部 33 芯材 34 コア内面ゴム 35 コア外面ゴム 36 環状突起 37 ヒール部 38 ゴム輪固定リング 39 切り欠き

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無締結で管の受口1と挿し口2とを接合
    して管路を形成するスリップオンタイプの管継手におい
    て、挿し口突条21から挿し口先端22を含む挿し口外
    周面23および所定範囲の挿し口内周面24を連続して
    被覆密着する断面コ字状の先端コア31と、該先端コア
    31と挿し口突条21の間で膨出して受口内周面11と
    の間隙のシール作用を果すOリング部32とを高強度の
    ヒール部37で繋いで一体的に形成し、挿し口外周面へ
    係合したゴム輪3を具えたことを特徴とするスリップオ
    ンタイプの管継手。
  2. 【請求項2】 請求項1においてゴム輪の先端コア31
    は、断面がコ字状の金属製または合成樹脂製の芯材33
    と、該芯材33の内周面および外周面に添着したコア内
    面ゴム34、コア外面ゴム35によって挿し口内外面に
    緊着したことを特徴とするスリップオンタイプの管継
    手。
  3. 【請求項3】 請求項2においてコア外面ゴム35が、
    挿し口内周面24方向へ突出して局部的に面圧を強化し
    た少なくとも1条の環状突起36を具えたことを特徴と
    するスリップオンタイプの管継手。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいてゴム輪の
    Oリング部32は、上部の半円形から挿し口突条21の
    側面およびコア内面ゴム34の端部と緩やかな傾斜面で
    結ぶヒール部37と連結し、かつ、該ヒール部裏側の下
    底面へ埋設して突出する2本のゴム輪固定リング38を
    挿し口外周面23へ刻設した2条の環状溝25へ嵌合し
    て固定したことを特徴とするスリップオンタイプの管継
    手。
  5. 【請求項5】 請求項4において、Oリング部32の両
    側へ延設したヒール部37の裏側が挿し口外周面23と
    接する両底部に、受口への接合時にOリング部32で生
    じる弾性変形量とほぼ等しい容量からなる切欠き39を
    設けたことを特徴とするスリップオンタイプの管継手。
  6. 【請求項6】 請求項5において、挿し口先端側のゴム
    輪固定リング38Aは芯材33の端部と一体的に連繋し
    ていることを特徴とするスリップオンタイプの管継手。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6の何れかにおいて、ヒール
    部37は、Oリング部32、コア内面ゴム34、コア外
    面ゴム35を形成する何れのゴム材よりも高い硬度を具
    えるが、底部に埋設したゴム輪固定リング38と共に管
    軸方向へ変形可能な弾性も具えることを特徴とするスリ
    ップオンタイプの管継手。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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