JP3319503B2 - 耐震用管継手端部の防食構造 - Google Patents

耐震用管継手端部の防食構造

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JP3319503B2 JP34416797A JP34416797A JP3319503B2 JP 3319503 B2 JP3319503 B2 JP 3319503B2 JP 34416797 A JP34416797 A JP 34416797A JP 34416797 A JP34416797 A JP 34416797A JP 3319503 B2 JP3319503 B2 JP 3319503B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は地下に埋設して水道
用の管路を形成する鋳鉄管の管継手、特に標準規格の鋳
鉄管同士の接続ではなくて、現場施工時の寸法調整のた
め鋳鉄管を途中で切断したときに生じる切管を含む耐震
用管継手端部の防食構造に係る。
【0002】
【従来の技術】鋳鉄管は外面塗装と内面ライニングによ
って全面的に防食機能を具え、地中に敷設されて管外周
面で接する土砂の含有水分やその他の腐食性雰囲気に取
り囲まれ、管内では常に流水と接していても、容易に腐
食が進行しないように保護されている。したがって通常
の敷設工事のように鋳鉄管の受口内へ別の鋳鉄管の挿し
口を挿入し、適当な止水用のパッキングなどを介装して
水封状態で相互に接合すれば、ほとんど完全に水分の侵
入する機会がなく、良質の飲料水を需要者まで届けるの
に何の懸念も起こらない。
【0003】しかし、管路の敷設が常に定寸法の鋳鉄管
の接合だけで終わるとは限らない。ほとんどの敷設工事
では、その工区の最後となる接合地点が鋳鉄管の定寸法
で終わることは稀であり、所定の長さとなるように途中
で切断した鋳鉄管で半端となった工事範囲を完結する場
合が通常の態様である。
【0004】途中で工事の都合によって現地切断した切
管は、少なくとも切り口では防食塗料が削り取られ、管
路を地下に敷設して腐食性雰囲気に曝されたときには、
露呈した鋳鉄地肌が集中的に腐食作用を受けるウィーク
ポイントとなる。他の表面が如何に防食機能で保護され
ていようとも、1箇所でも金属面の曝露した弱点が存在
すれば、全体としての防食性は完全に失われ、腐食が集
中して発錆部が急速に成長し、鋳瘤状に膨出した欠陥と
なって管内の通水を赤く汚濁し、赤水を家庭に届けると
いう不手際に発展する懸念が高くなる。このような懸念
は接合する相手が正規の鋳鉄管受口であっても、屈曲部
に介装する曲管であっても同様に払拭し難い。
【0005】現地において所望の寸法にダクタイル鋳鉄
管を切断して継ぎ足す方式は現状では避け難いから、こ
の切り口の防水性を確保するための手段が要請されるこ
とは当然の成行きである。最も原始的には切管の切り口
で切断時に欠けた防食塗料を補修するために現地で再塗
布し、防食機能を回復する施工方法があるが、その他、
切管の切り口に樹脂製の防錆カバーを添着し、露出した
鋳鉄の表面を被覆して防食機能を回復する例なども実施
されている。
【0006】図6(A)(B)は実開平4−13819
5号公報で提示された従来技術であって、接続する相手
の管は図(B)からも窺えるように標準形状の受口であ
り、この受口に対して切管の先端を挿し口として接合す
る場合を想定としている。対象とする管の内径よりやや
小径の筒体101は、周方向に連続する環状フィン10
2を軸方向に定間隔毎に複数個設け、中央にストッパと
しての環状突条103を突設した弾性ゴム材からなるシ
ール部材104と、該シール部材104の内面に、軸方
向に連続した切開部を有する金属製筒105が同軸一体
に嵌合した複合層を要旨とする。この可撓性を具えたシ
ール部材104の弾性変形と、背後を支える金属筒10
5に切り込んだ切開部が許容する変形によって、管の許
容公差による内径のばらつきを吸収し、ゴム材の強度的
な弱点は背後に嵌合する金属筒の強度によって補完する
という発想である。
【0007】この図の考案では金属筒に刻設した切開部
を起点とする変形によって、公差として認められる管の
内径の変動を吸収する点に要旨があると解釈できるが、
その他、同じ基本構成に立ちつつも金属筒に切開部を切
り込む代りに、最外端に周設する環状フィンだけを内側
へ向けて傾斜した状態にゴム材を成形した実開平5−3
6194号公報、複数の環状フィンの先端の外径を外端
ほど小さく設定した実開平5−36195号公報、また
は環状フィンを螺旋状に筒体外周面上へ巻き回した状態
で成形した実開平5−36196号公報などが認めら
れ、何れもゴム弾性を具えた可撓性環状フィン付きの筒
体を金属製筒の外周面上へ嵌合し、比較的軽度の力でス
ムースに鋳鉄管内へ装着できて一体的な継手部を形成す
る点で共通した一連の技術であると言える。
【0008】この従来技術のように接合する2本の管
(一方は切管)の受口と挿し口に亘って共通して内嵌す
る防食用の筒体に代って、管切断によって外周面の防食
塗装が失われ金属面が露出した切管の切り口だけを保護
しようとする簡便な防食構造を提起する従来技術もあ
る。
【0009】実開平7−22198号公報に係る従来技
術では、図7(A)(B)で示すように防食リングが管
体201の端部へ外嵌されるリング本体202と管端面
に対向する内向き突片203、および管体の先端面に接
着されるゴム系接着剤204、離型剤205とから構成
されている。この構成によって管体の防食処理を管端だ
けに簡単に施し、一連の配管などの作業の効率化に寄与
することができると謳っている。
【0010】同様に実開平7−20498号公報に係る
従来技術では、管とほぼ同一の内外径よりなるリング状
体の内周面縁に逆テーパの短筒状体が一体的に形成され
たゴム製のカバー部材と、独立気泡の発泡体で形成され
た緩衝部材と、短筒状体の内径に沿うC字状の拡径弾性
リングの3部材を組合わせた管端防食構造を提示してい
る。管端面だけを防食するために環状体を被せることを
原理とする一連の従来技術としては、他に実開平7−2
8298号公報なども見出せる。
【0011】一方、先年の阪神大震災において得られた
教訓として耐震構造の配管系の威力をまざまざと見せつ
けられ今後の水道管敷設工事には不可欠の要件となっ
た。耐震構造には種々の型式があるが、たとえば、スリ
ップオンタイプとして図8に示すダクタイル鋳鉄管のN
S形継手では、受口302に予め芯出し用ゴム351と
ロックリング305を嵌入し、さらに挿し口301に挿
し口リング312を突設し、最も抜け出した位置ではロ
ックリング305と挿し口リング312が係止してそれ
以上の抜け出しを阻止する一方、最も挿し込んだ位置で
挿し口先端311と受口302の最深部に相当する段差
321が係止してそれ以上の突っ込みを阻止するから、
この範囲において地震などの揺動、振動に遭遇しても管
が離脱しないような構成を示している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ここで例示した従来技
術のうち、現地での再塗装については塗料材の調合、塗
布作業を塗装の専門家で実施するわけではなく、作業性
や塗装面の品質の点で一抹の不安がないわけではない。
加えて施工が寒冷地や厳冬期における管路敷設工事であ
るケースも当然起こり得るから、塗装後の乾燥に長い時
間を費やし作業性の低下を招く要因に挙げられることも
稀ではない。さらに現地作業では施工後の検査も不十分
となる虞れがあり得るので、塗り残しを見落したり、塗
膜が適性ではないため折角施した防食機能が完全に発揮
されずに局部的な発錆を生じる懸念も残る。
【0013】継ぎ足し配管時に専用の継手用防食コアを
適用することは前記手作業の低い信頼性を確実に改善す
る。しかし図6のような専用の継手用防食コアを図8で
示すような耐震用管継手の切管に適用することは極めて
難しい。すなわち切管はどこで切るかあらかじめ不明で
あり、図8のように挿し口リングをダクタイル鋳鉄管製
造の時点であらかじめ挿し口に周設しておくことはでき
ない。必ず敷設工事現場において寸法切り後に切り口近
くに凹溝を加工刻設し、その溝内へ挿し口リングを挿嵌
する方式を採らざるを得ない。このため切り口の他に溝
部全面にも非塗装面が現われ、同時に耐震機能を保証す
るためには、図8のように挿し口先端が受口内のある範
囲に亘って相対的に移動し得る構造でなければならな
い。この可動範囲を図6の防食用コアを適用してカバー
しようとすれば、図9のように極めて広い範囲に亘る長
さが必要となる。現実的にこのような長い区間に亘って
管内径が縮減することは、圧力損失を招くという管路と
しての本質的欠陥に繋がり、また防食コアの製造や接合
作業の上でも煩瑣であり工程上の大きな負担となる懸念
が高い。
【0014】また図7で代表されるように切管の切り口
だけを防食カバーで被覆する構成は比較的簡便であり、
通常の管路の敷設に対しては合理的なように見える。し
かしこの場合でも地震などの非常時によって苛酷な外力
が急に発生した時、管路が分断することなく市民に給水
を続ける耐震構造が社会のニーズとして一般化した今
日、決して万全とは信頼し切れない課題が新たに浮上す
る。
【0015】耐震性を向上するために一般化された技術
である挿し口突起を形成する場合、遠心力鋳造法で量産
されるダクタイル鋳鉄管の挿し口外周へ鋳放しで形成す
ることは経済性を著しく損うから、挿し口外周面の所定
の位置へ溶接によって挿し口突起を形成するのは最も合
理的である。この場合、通常の受口−挿し口接合の管で
あれば、鋳造、手入れ、熱処理後のダクタイル鋳鉄管に
溶接により挿し口突起を形成してから、最終工程として
すべての露出面上へ防食塗装を行なえば、本来の外周面
と全く同じ条件で耐食性を具えたことになり何の問題に
も煩わされることはない。
【0016】ところが管路の敷設工事の最終で接合され
る切管に対して仮に図7に例示する離脱防止の耐震用管
継手を準用したとすれば、図10のような態様が想定さ
れるが、せっかく防食塗装された外周面を新しく切削加
工して新たに嵌合溝206を刻設するのであるから、言
うまでもなく本来の塗装面は削り取られて金属面が無防
備で露出することとなる。また、切管の挿し口を接合す
べき管の受口内へ円滑に挿入できるように挿し口の管端
を斜めに削り取って勾配面207を新たに形成するか
ら、ここでも塗装面は失われて金属面が露出する。さら
に嵌合溝206へ挿し口リング205を嵌合したとき、
両者の側面同士が密着することは理想であるが接合工事
を容易にするため多少の空隙を許容せざるを得ないが、
この空隙208自体が無防備な切削面で形成されている
ことも大きな弱点であり、万一の非常時には、離脱力が
集中する箇所でありながら、腐食による劣化の可能性が
最も大きいという重大な欠陥に繋がる懸念がある。
【0017】また、挿し口リングを嵌め込んだ耐震用管
継手を接合するときは、図11のように当然、接合相手
の受口内で突出するロックリング209を潜り抜けて受
口内部まで進入しなければならないが、この挿入のと
き、単に管端に外嵌し接着剤で係止した程度の防食カバ
ー202では、現地における接合工事の際、ロックリン
グと衝き当って破損したり剥離する可能性は否定できな
いのではないか。要するにこの類型の防食カバーを、耐
震用の管継手として適用すれば、新たに浮上した幾つか
の課題に対応し切れないと判断せざるを得ない。
【0018】本発明は以上の課題を解決するため現地の
敷設工事で切り口を使用した耐震構造の接合が容易であ
り、優れた作業性を具えた耐震用管継手の端部の防食構
造の提供を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐震用管継
手端部の防食構造は、切管の挿し口1の切り口11と、
該切り口11から傾斜面を形成して連続する挿し口リン
グ2に至る外周面のすべてと、挿し口リング2の継手側
に対向する内側面21までの全面をゴムライニング31
で裏張りした環状の防食カバー3で被覆添着したことに
よって前記の課題を解決した。
【0020】この基本構成において、より具体的には挿
し口リング2は一部を切り欠いた環状のリング本体22
と、該切欠き部分へ嵌合して一体の環状体を形成する結
合ピース23とよりなり、防食カバー3も一部を切り欠
いた環状のカバー本体32と該切欠き部分へ嵌合して一
体の環状体を形成する結合ピース33とよりなる形態が
優れている。さらに、防食カバー3のカバー本体32と
結合ピース33とが境界部で重なり合い、両者を溶着し
て強固な一体の環状体に形成することがより望ましい。
【0021】前記の構成に加え、挿し口リング2を嵌合
する挿し口1へ刻設した嵌合溝12の溝側面と挿し口リ
ングの内側面21へ添着した防食カバーの第2内向き突
部34との間の空隙へゴムパッキン4を嵌入したことが
より有効な課題解決に繋がるし、そのゴムパッキン4が
水膨張性ゴムを原材料とすれば一層優れた作用を誘発す
る形態となる。
【0022】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態を示す一
部縦断正面図(A)と要部の拡大図(B)である。一方
のダクタイル鋳鉄管の受口5には、管端側からゴム輪
6、支持リング71によって均等に付勢される一つ割の
ロックリング7が取り付けられ、一方、切管の挿し口1
には嵌合溝12が刻設されて、この溝内へ挿し口リング
2が嵌合して移動の最終段階では挿し口リング2とロッ
クリング7とが衝き当ってストッパの役割を果し、典型
的な離脱防止の耐震構造を形成する基本条件に変りはな
い。
【0023】本発明の特徴である防食構造は、切管の挿
し口1の端面である切り口11から、挿し口外周面を斜
めに切削して円滑な挿入を図った傾斜面13、この傾斜
面13に連続した勾配を保つ挿し口リング2の傾斜面2
4、最大の外径となる挿し口リング2の頂面25、およ
び挿し口リングの内側面21にかけて緊密に被覆する防
食カバー3によって形成される。
【0024】さらにこの実施形態のように、挿し口1に
刻設された嵌合溝12と挿し口リング2の内側面21と
の間に不可避的に生じる空隙へゴムパッキン4を嵌め込
んだ形態を採る。なお、念のためゴムパッキン4は水膨
張性ゴムを材料として適用すれば、間違いなく嵌合溝1
2を刻設したとき生じる鋳鉄の露出面と通水との連通を
断つ。この結果、図1(B)のように耐震用の管継手と
することによって新たに腐食の懸念の生れた全ての非塗
装面(クロスハッチングで示した面)を確実に保護して
清浄な水道水をいかなる天災に直撃されても供給を維持
する機能が維持される。
【0025】この耐震機能については図2(A)(B)
に示しているが、地震などの外力が突然直撃したとき、
継手内で管と管(切管)の相対的な位置関係が最も離れ
た場合には、図2(A)のように挿し口リング2の内側
面21が他方の管の受口5内で突出したロックリング7
と圧接するが、相互に面同士の押圧であるから受圧面が
広くこの外力を受けて挿し口リングやその裏面で緩衝作
用を行なう防食カバー3が損傷したり離脱することはな
い。また、図2(B)のように管と管の相対的な位置が
最も接近したときも、切り口11は相手の受口の段差面
51と面接触することによって応力の集中を免れ、さら
に背後からゴムライニングの緩衝作用も伴うから、切り
口自体や切り口を被覆する防食カバーが損傷したり剥離
することはない。
【0026】挿し口リング2は環状筒体の一部を切り欠
いたリング本体と、その切り欠いた部分を補完する同形
の断面円弧状の結合ピースとからなる。リング本体と結
合ピースは同じ材質、たとえばステンレス鋼、銅合金な
ど耐食性と強度と適当な弾性を具えた金属材料や、プラ
スチック材の中から選び出す。リング本体と結合ピース
の2部材に分割したのは、挿し口に嵌合しやすく、かつ
外嵌後、円周方向に絞り込んで強力に緊着することが容
易なように図ったことによる。
【0027】管の寸法切りによる切り口と、離脱防止用
の挿し口リングを嵌合するための嵌合溝を刻設するため
に切削した非塗装面を残らず保護するために防食カバー
3を被覆する。図3は防食カバー3だけの詳細な正面図
(A)、側面図(B)および要部[図(A)の円内]の
半截断面図(C)であり、カバー本体32と結合ピース
33とが一体化して環状体を形成する。図1(B)にお
ける切管の挿し口1の切り口11と傾斜面13、この傾
斜面13に続く挿し口リング2の傾斜面24と、最大の
外径である頂面25、および挿し口リングの内側面21
をすべて被覆するように、防食カバーは図3(C)で示
す通り第1内向き突部35、傾斜面36および第2内向
き突部34とを連続して一体的に形成する。
【0028】一体化する前の両部材の内面側には、あら
かじめゴムライニング31を焼き付けなどの手法を使っ
て添着し、管継手内の管の移動によって挿し口リング2
の内側面21がロックリング7の側面と衝き当ったとき
や、逆に挿し口の切り口11が受口の段差面51と衝き
当ったときに緩衝作用が発揮するように図っている。ゴ
ムライニングの材質は一般に水道用ゴム輪として使用さ
れている合成ゴムの中から適宜選択すればよい。
【0029】図4はゴムライニング4の一部縦断正面図
(A)と一部側面図(B)および要部[図(A)の円
内]の拡大断面図(C)である。図(C)のようにパッ
キンの両側面41は内周側へ縮径するテーパ状に成形し
て狭隘な空隙内へ容易に挿入できるように図り、その材
質は水膨張性ゴムで作るのが極めて望ましく、嵌合溝1
2へ嵌合した挿し口リング2の内側面21を被覆する第
2内向き突部34と溝側面との間に形成された空隙へ嵌
め込み、嵌合溝12に水封の作用を果す。水膨張性ゴム
製のゴムライニングを適用すれば通水と反応して2〜3
倍の容量に膨張するから、空隙を伝わって通水が無防備
な溝底へ侵入して腐食の原因となる可能性が確実に取り
除かれる。
【0030】図5各図は本発明に係る防食構造を実施す
る場合の手順を示す。 図(A)は切管の挿し口1へ挿し口リング2を取り付
け、さらにその上へ防食カバー3の結合ピース33を被
せた状態である。挿し口リング2自体もリング本体22
と結合ピース23の二分割した環状体で形成され、図で
は挿し口リングの結合ピース23の上へ防食カバーの結
合ピース33を被せた時点を示している。いずれにして
も相互に補完し合って一体の環状体となるように、挿し
口リングも防食カバーも二分割するのが嵌合の作業性か
ら見て好ましい。 図(B)においては防食カバーの結合ピース33の端
部へ重ねてカバー本体32を被せ、全体を円周方向に絞
り込んで二分割の挿し口リングと防食カバーとがそれぞ
れ一体的に緊着するように加圧する。絞り器8はこの段
階で使用する治具の一例を示すものであるが、現地でも
容易に取り扱えるように軽量で簡単な構造が望ましい。
一体的に外嵌した状態を固定するために、カバー本体と
結合ピースの端面をスポット溶接37によって溶着する
接合方法を例示したが、現地の施工条件に応じてその他
の型式の溶着手段から適宜採用することも当然行なわれ
る。 図(C)においては絞り器8を外した後、嵌合溝12
の溝側面と防食カバーの第2内向き突部34の外側面間
に生じた空隙へ水膨張性のゴムパッキン4を嵌合して防
食カバーの取り付けを完了した状態を示す。
【0031】
【発明の効果】本発明の端部防食構造は、必要な防食面
(非塗装面)だけを被覆して腐食から守るから、極めて
簡単な構造となり、あらかじめ挿し口外周に突設した挿
し口リングへ防食カバーを被覆すること以外は通常の接
合手順通りの施工で足り、特に余計な手順を煩わすこと
のない利点が挙げられる。しかも従来技術(図6)の防
食コアを仮に耐震用管継手に適用したとき、予想される
ような長尺寸法となることなく、管内の有効断面積を相
当に減縮する虞れもなく、したがって圧力損失の懸念も
完全に払拭される。
【0032】また、別の従来技術(図7)の防食カバー
を仮に耐震用管継手に準用したとき予想される不完全な
保護部分からの浸水による腐食や、受口へ切管の挿し口
を挿入するときの防食カバーの剥離、脱落の懸念も一掃
される。今後、絶対的に管継手の主体となるべき耐震構
造を陰で支える有力な機能を具え、安全で信頼性の高い
水道管路を保証する効果は、まことに社会的ニーズに叶
った設備として高く評価されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す一部縦断正面図(A)
と要部の拡大図(B)である。
【図2】同じ実施形態の離脱防止作用を(A)(B)の
一部縦断正面図でそれぞれ示す。
【図3】同じ実施形態の防食カバーだけを示す正面図
(A)、側面図(B)および要部の断面拡大図(C)で
ある。
【図4】同じ実施形態のゴムパッキンだけを示す一部縦
断正面図(A)、側面図(B)および要部の断面拡大図
(C)である。
【図5】本発明の実施手順を(A)(B)(C)の正面
図でそれぞれ示す。
【図6】従来技術を示す縦断正面図(A)と実施状態の
縦断正面図(B)である。
【図7】別の従来技術を示す縦断正面図(A)と実施状
態の縦断正面図(B)である。
【図8】従来技術の耐震用管継手の一例を示す一部縦断
正面図である。
【図9】図6の防食構造を仮に図8の耐震構造に適用し
たとき予想される正面図である。
【図10】図7の防食構造を仮に図8の耐震構造に適用
したとき予想される正面図である。
【図11】図10の型式を採ったときの課題を示す正面
図である。
【符号の説明】
1 挿し口 2 挿し口リング 3 防食カバー 4 ゴムパッキン 5 受口 6 ゴム輪 7 ロックリング 8 絞り器 11 切り口 12 嵌合溝 13 傾斜面 21 内側面 22 リング本体 23 結合ピース 24 傾斜面 25 頂面 31 ゴムライニング 32 カバー本体 33 結合ピース 34 第2内向き突部 35 第1内向き突部 36 傾斜面 37 スポット溶接 41 側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−34124(JP,A) 特開 平8−200589(JP,A) 実開 平7−22198(JP,U) 実開 平7−25389(JP,U) 実開 昭61−99794(JP,U) 実開 平7−4995(JP,U) 実開 平2−150494(JP,U) 実開 昭62−15681(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 21/00 - 21/08 F16L 58/18 F16L 57/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 切管を含む耐震用管継手において、切管
    の挿し口1の切り口11と、該切り口11から傾斜面を
    形成して連続する挿し口リング2に至る外周面のすべて
    と、挿し口リング2の継手側に対向する内側面21まで
    の全面をゴムライニング31で裏張りした環状の防食カ
    バー3で被覆添着したことを特徴とする耐震用管継手端
    部の防食構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、挿し口リング2は一
    部を切り欠いた環状のリング本体22と、該切欠き部分
    へ嵌合して一体の環状体を形成する結合ピース23とよ
    りなり、防食カバー3も一部を切り欠いた環状のカバー
    本体32と該切欠き部分へ嵌合して一体の環状体を形成
    する結合ピース33とよりなることを特徴とする耐震用
    管継手端部の防食構造。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、防食カバー
    3のカバー本体32と結合ピース33とが境界部で重な
    り合い、両者を溶着して強固な一体の環状体に形成した
    ことを特徴とする耐震用管継手端部の防食構造。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかにおいて、挿し
    口リング2を嵌合する挿し口1へ刻設した嵌合溝12の
    溝側面と挿し口リングの内側面21へ添着した防食カバ
    ーの第2内向き突部34との間の空隙へゴムパッキン4
    を嵌入したことを特徴とする耐震用管継手端部の防食構
    造。
  5. 【請求項5】 請求項4において、ゴムパッキン4が水
    膨張性ゴムを原材料とすることを特徴とする耐震用管継
    手端部の防食構造。
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