JPH11257038A - ディーゼルエンジンからの廃油発生防止方法 - Google Patents

ディーゼルエンジンからの廃油発生防止方法

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JPH11257038A
JPH11257038A JP10087978A JP8797898A JPH11257038A JP H11257038 A JPH11257038 A JP H11257038A JP 10087978 A JP10087978 A JP 10087978A JP 8797898 A JP8797898 A JP 8797898A JP H11257038 A JPH11257038 A JP H11257038A
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oil
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 稼働中のディーゼルエンジンの状況を把握
し、エンジンをフラッシングしてエンジン内部を清掃し
付着したスラッジを除去して清浄な状態に復元すると共
に発生した廃油を補給用として再生し、エンジンに悪影
響を与えない程度の量だけ燃料に混入して燃焼させ、実
質的にディーゼルエンジンの潤滑油を廃油として処理す
る必要がないようにする。 【解決手段】 水に界面活性剤を溶解したフラッシング
剤を潤滑油中に混入してディーゼルエンジン1の内部を
フラッシングする段階と、多数の薄紙を積層し積層間隙
と平行に潤滑油を流過させて、ブラウン運動等により潤
滑油中の1μm以上の不純物を紙の繊維に付着させて除
去し、1μmより微細な不純物は潤滑油中の残存させる
ようにしたフィルターエレメントで潤滑油を濾過4する
段階と、燃料油を濾過して不純物を除去し、燃料油を微
細化して燃焼効率を向上し、更に燃料タンクの上澄液を
取り出すようにする段階とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】この発明は、発電設備等の動力源
であるディーゼルエンジンから、潤滑油の廃油が発生す
るのを防止し、実質的に廃油零の状態でディーゼルエン
ジンを稼働し得るようにしたディーゼルエンジンからの
廃油発生防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ディーゼルエンジンを動力源とす
る発電設備は、我が国には5000Kwクラスの設備で
数百台が稼働しており、発電設備の自由化に伴って今後
更に増加することが予想されている。これらの発電設備
では、5000Kwの発電機1台に対して、1日当たり
200から500リットルの潤滑油が廃油として発生し
ており、年間では100キロリットル以上の廃油が発生
することとなる。従来、これらの廃油は、産業廃棄物処
理業者に引き渡され、処理されている。処理方法として
は比較的清浄なものは燃料に混入して燃焼させている
が、大部分は焼却若しくは投棄しているのが現状であ
る。しかしながら、潤滑油中には亜鉛や鉛の化合物のよ
うな金属系の無機物質が添加剤として混合されているた
めに、燃焼させると大気汚染をもたらすと共に燃焼させ
る機器やボイラーに悪影響を与え、故障の原因となるお
それがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、現在稼働
中のディーゼルエンジンの状況を把握し、エンジンをフ
ラッシングしてエンジン内部を清掃し付着したスラッジ
を除去して清浄な状態に復元すると共に発生した廃油を
補給用として再生し、稼働により連続的に混入してくる
不純物を混入してくる不純物の量より大きな処理能力を
有する不純物除去手段で連続的に除去し潤滑油を清浄に
保持すると共に、稼働により変化する潤滑油の粘度や添
加剤を正常値に復元させ、不純物除去に伴って発生する
廃油を再生してエンジンに悪影響を与えない程度の量だ
け燃料に混入して燃焼させ、更に燃料管理手段により燃
料油の管理を行って潤滑油中に混入してくる不純物の絶
対量を減少させることにより、実質的にディーゼルエン
ジンの潤滑油を廃油として処理する必要がないようにす
ることを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明が採った手段は、水に界面活性剤を溶解した
洗浄剤からなるフラッシング剤を潤滑油中に混入してデ
ィーゼルエンジンの内部をフラッシングする段階と、多
数の薄紙を積層し積層間隙と平行に潤滑油を流過させ
て、ブラウン運動等により潤滑油中の1μm以上の不純
物を紙の繊維に付着させて除去し、1μmより微細な不
純物は潤滑油中の残存させるようにしたフィルターエレ
メントで潤滑油を濾過する段階と、燃料油を濾過して不
純物を除去し、燃料油を微細化して燃焼効率を向上し、
更に燃料タンクの上澄液を取り出すようにする段階とか
らなることを特徴とする。
【0005】又、ディーゼルエンジンのフラッシングに
よるエンジン内部の清浄化処理に先立って、エンジンの
稼働年数、使用燃料、廃油発生量、燃料及び潤滑油の清
浄方法、潤滑油の交換時間、オーバーホール間隔等を調
査し、記録することを特徴とする。
【0006】更に、エンジン内部の清浄化処理を行うフ
ラッシング剤が、水100に対して2〜6%の界面活性
剤を混合した洗浄剤からなることを特徴とする。
【0007】更に、潤滑油の清浄化処理過程において、
潤滑油の粘度が変化した場合、補給用潤滑油により粘度
を正常値に戻すようにすることを特徴とする。
【0008】更に、潤滑油の清浄化処理過程において、
潤滑油中に混入してきた凝固点の低い燃料油を、潤滑油
の冷却手段で凝固させて系外に取出、燃料油に混入して
燃焼させるようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の好ましい実施の形態
を、以下に詳細に説明する。この発明は、稼働中の50
00Kwの発電設備の動力源であるディーゼルエンジン
の現状を把握し、この発明による効果を確認すると共
に、ディーゼルエンジンのオーバーホールの間隔を延長
させるために、第1段階としてディーゼルエンジンの現
状を調査、記録する。次に、第2段階として、本発明者
が先に提案したエンジンのフラッシング方法を用いて、
ディーゼルエンジンをフラッシングすると共に、フラッ
シング液と共に取り出された不純物を大量に含む潤滑油
を清浄、再生して、補給用潤滑油として使用する。第3
段階として、遠心分離手段やフィルター手段からなる不
純物除去手段で連続的に潤滑油中に混入してくる不純物
を連続的に除去する。不純物除去手段は、不純物の混入
量より大なる除去能力を有していることが必要である。
又、不純物除去手段から排出される廃油を再生して、デ
ィーゼルエンジンに悪影響を与えない程度の量だけ燃料
油に混入して燃焼させる。更に、潤滑油は、その減少量
に見合った量の補給を行い、その補給時に変化している
潤滑油の粘度や添加剤量を復元させる。第4段階とし
て、燃料管理を適切に行って、燃焼の改善を行い、潤滑
油中に混入してくる不純物量の減少を図るようにした、
四つの段階の処理からなり、この四段階の処理を組み合
わせることによって潤滑油が廃油となるのを防止し、実
質的に潤滑油の廃油が零となる状態でディーゼルエンジ
ンを稼働するようにしたことを特徴とする。次に、各段
階の処理内容や手段を詳細に説明する。
【0010】第1段階のディーゼルエンジンの現状の調
査、記録は、稼働中の発電設備の動力源として用いられ
ている全てのディーゼルエンジンについて、エンジンの
稼働年数、使用燃料、廃油発生量、燃料及び潤滑油の清
浄方法、潤滑油の交換時間、エンジンのオーバーホール
の間隔等を調査し、記録する。これらの事項を把握して
おくことにより、第2段階における必要とするフラッシ
ング処理の程度、回数、第3段階における不純物除去能
力、潤滑油の粘度や添加剤復元のための最適な補給方法
等を決定する情報を得ることができると共に、この発明
の方法による効果の確認を可能とする。
【0011】第2段階のフラッシングは、水100に対
して2〜6%の界面活性剤を混合して溶解した洗浄剤を
フラッシング剤として用い、このフラッシング剤を全エ
ンジンオイル量に対して0.5〜5%の割合でエンジン
オイルに混入してフラッシングを行う。フラッシング
後、フラッシング剤と共にエンジンオイルを抜き取り、
新油を補給する。かかるディーゼルエンジンのフラッシ
ング方法は、本発明者が先に特願平8−52683号に
おいて開示した方法である。界面活性剤は、例えばカル
ボキシ基、スルホン基、ナフテン基等の通常の石けん類
やその他の硫酸エステル基、水酸基、オレイン硫酸エス
テル等の界面活性効果のある全ての水溶性界面活性剤を
用いることが出来る。洗浄剤には、界面活性剤の他に必
要の応じて、水溶性の防錆剤、水溶性の潤滑剤を混入し
ても良い。水溶性の防錆剤としては、極性基の活性剤が
好ましく、特に有機スルホン酸の金属塩が好ましい。水
溶性の潤滑剤としては、グリセロールモノリート、ジア
ルキルジチオリン酸亜鉛、トリブチルフォスファイト等
を用いることが出来る。防錆剤、潤滑剤の混入割合は、
それぞれ20%以下とする。
【0012】水溶性の洗浄剤を使用したフラッシングに
より、エンジン各部に付着している油に溶けなかったス
ラッジを潤滑油中に溶解させ系外に排出、除去すること
が出来、エンジン内を清浄に復元することが出来ると共
に、従来にフラッシングのようなフラッシングオイルの
使用を必要としないため、フラッシングにより発生する
廃油の量を減少させることが出来る。フラッシングによ
り、エンジンから取り出された潤滑油は多量のスラッジ
を含んでいるが、これを清浄、再生して補給用の潤滑油
として使用し、潤滑油の廃油化を防止する。フラッシン
グは、一回だけではエンジン各部に付着したスラッジを
全部取り出すことが出来ない場合もあるので、必要に応
じて2,3回フラッシングを行う。例えば、キリ孔等に
付着したスラッジはその除去がきわめて困難である。フ
ラッシング後、清浄な潤滑油を注入する。
【0013】第3段階は、第2段階によって、今までエ
ンジン各部に付着していたスラッジを除去され、清浄と
なったエンジンの稼働によって、連続的に潤滑油に混入
してくる不純物を、混入してくる不純物の量より大きな
除去能力を有する不純物除去手段によって不純物を連続
に除去して、あたかも人体の腎臓機能のように潤滑油を
常に一定の清浄度に保持し、これによって実質的に潤滑
油を廃油として排出することがないようにする。不純物
除去手段としては、今まで使用されていた遠心分離、清
浄機やフィルターを可能な限り使用しつつ、多数の薄紙
を積層し積層間隙と平行に潤滑油を流過させて、潤滑油
中の不純物をブラウン運動等により、エンジンの不完全
燃焼物であるカーボンが潤滑油の添加剤に含まれるカル
シューム、亜鉛、リン、マグネシューム等と反応して生
成される固体粒子、燃料よりの不燃物及び金属摩耗粉等
の個体不純物の内1μm以上の不純物を紙の繊維に付着
させて潤滑油中から除去すると共に、1μmより微細な
固体不純物は潤滑油中に残存させるようにしたフィルタ
ーエレメントによる不純物の除去を行う。第3段階の不
純物除去手段の使用によって、若干の潤滑油が系外に取
り出される。この潤滑油は、再生してエンジンに悪影響
を与えない程度に燃料に混入して燃焼させる。
【0014】第4段階は、上記した潤滑油の管理に加え
て、燃料の管理をも同時に行い潤滑油中に混入してくる
不純物の絶対量を減少させることを目的とする。燃料の
管理は、ゲルブレーカーを用いて燃料を微粒子化し、燃
焼効率を向上させたり、あるいは燃料タンクの上澄液を
フローティングハイサクションのような上澄液取出装置
で取り出して、不純物の少ない燃料を燃焼させるように
する。ゲルブレーカーや上澄液取出装置は、同時に併せ
て使用するのが好ましい。
【0015】潤滑油は、使用に伴って粘度が上昇してく
る。従来、潤滑油の粘度が規定値を30%以上上昇する
と全量を交換していた。潤滑油の粘度の上昇には、蒸
発、不純物の混入、燃料の混入が原因として考えられて
いる。潤滑油の蒸発は、例えばNo.40の潤滑油を、
No.50とNo.20の潤滑油とをブレンドして作っ
た場合、No.20の潤滑油の方が沸点が低いために早
く蒸発して行くからである。蒸発によって粘度が上昇し
た場合、粘度の低い潤滑油、例えばこの場合にはNo.
30の潤滑油を補給すれば粘度の上昇を防ぐことが出来
るが、従来は、このような粘度の低い潤滑油を補給して
潤滑の粘度を調整しようとする考えはなく、全量を交換
している。この発明では、第3段階での不純物の除去に
より減少した潤滑油を補給するが、このときに粘度の調
整を行うことが出来る。又、不純物の混入は前記第3段
階による不純物除去により、解消することが出来る。
【0016】燃料油の混入による潤滑油の粘度上昇を防
止することは、従来不可能と考えられていた。これは、
近年の燃料事情の悪化に伴って、凝固点が低いパラフィ
ンの含有量が高いミナス原油を燃料として使用している
ことに起因している。そこで、本発明では潤滑油の冷却
クーラーを通常の運転時より低い温度で作動させて、パ
イプの外周に潤滑油中に混入してきたミナス原油を固化
させて付着し、除去する。そして、適当な時間間隔でパ
イプを加熱して、外周に付着したミナス原油を剥離させ
て、燃料側に送給させるようにした。これにより、燃料
の混入により潤滑油の粘度が上昇するのを防止すること
が出来た。
【0017】
【実施例1】5000Kwのディーゼル発電装置では、
7500PSのディーゼルエンジンが5機設置されてお
り、1機当たり日量27,000リットルの燃料油が消
費され、5000リットルの潤滑油が使用されている。
各ディーゼルエンジンの累計運転時間は、ほぼ55、0
00時間である。従来、遠心式清浄機を使用して燃料油
及び潤滑油の清浄化が行われており、燃料系廃油250
リットル、潤滑油系廃油250リットルの合計500リ
ットルの廃油が毎日発生していた。燃料弁の交換時間は
2500時間であり、潤滑油の消費量は日量200リッ
トルで、8000時間毎に全量が交換され、オーバーホ
ール間隔は3000時間であった。かかるディーゼル発
電装置にこの発明の方法を適用した。尚、比較のために
1号機にこの発明を適用して、燃料油並びに潤滑油を清
浄化し、2,4,5号機は従来のままとした。又、3号
機にはこの発明の第2段階であるフラッシングのみを行
った。
【0018】1号機については、この発明の方法に従っ
て、第2段階のフラッシング処理をした後、潤滑油の本
システムによる不純物除去処理と燃料油の管理処理とを
適用して、ディーゼルエンジンの潤滑油と燃料油の管理
を行った。図1〜3は、この発明を適用した1号機並び
に比較のための2号機、3号機の潤滑油中の不純物の粒
度分布状況を示す表である。図1〜3の表から明らかな
ように、1号機の潤滑油(図1)には、1μm以上の不
純物はほとんど含まれていないに対し、2号機の潤滑油
(図2)には、1μm以上の不純物が大量に含まれてい
る。又、フラッシングのみを行った3号機の潤滑油(図
3)には、1μm以上の不純物が2号機ほどではないが
含まれている。これはフラッシング後に不純物が混入し
てきたためであると考えられる。この発明の適用によ
り、燃料弁の交換時間は2500時間から4000時間
以上に延長され、適用前に500リットル以上発生して
いた廃油は零となった。又、潤滑油の消費量は1日当た
り200リットルから50リットルに減少し、本発明の
顕著な効果が確認できた。
【0019】図4〜7は、この発明にかかる潤滑油の不
純物除去装置を示し、図8は燃料油の清浄化装置を示
す。図4〜6を参照して、5000Kwのディーゼル発
電装置の原動機であるディーゼルエンジン(1)とストレ
ーナ(3)を介して接続された潤滑油タンク(2)に精密濾
過器(4)を接続する。該精密濾過器(4)は、図5に示す
フィルター装置(5)からなり、多数の薄紙を積層したフ
ィルターエレメント(50)をカートリッジ容器(51)内に収
納し、フィルターエレメント(50)の上面には圧力板(52)
が配置される。カートリッジ容器(51)の上面中央には汚
染した潤滑油の入口(53)が形成され、入口(53)から流入
した潤滑油は圧力板(52)を押圧しつつフィルターエレメ
ント(50)の側面に流れ、フィルターエレメント(50)の層
間間隙を通って中央の通路(54)に入り、カートリッジ容
器(51)の下面に形成された出口(55)から流出する。図6
に示すように、潤滑油中の不純物(56)は、紙(57)の表面
に付着して除去される。出口(55)から出た清浄な潤滑油
は、潤滑油タンク(2)に戻され、ディーゼルエンジン
(1)の潤滑に使用される。精密濾過器(4)の不純物除去
能力は、潤滑油の全量5000リットルに対し、1時間
当たり2000リットルとして、2時間30分で、潤滑
油の全量が精密濾過器(4)を通過し、清浄化し得るよう
にした。不純物を除去したフィルターエレメント等の、
精密濾過器(4)から出る固形化廃棄物(6)は、焼却処理
された。精密濾過器(4)は、図5に示すような円板状の
薄紙を積層したフィルターエレメント(50)ではなく、図
7に示すようにトイレットペーパー状に巻回し、積層し
たものであっても良い。この場合、角とフィルターエレ
メント(50)の境界面に網体(58)を配置して液体の通路を
形成すると共に、フィルターエレメントの一方の面を汚
染した液が流入する中央通路(59)に連通し、他方の面を
清浄な液が流出する清浄液通路(60)に連通する。
【0020】図8を参照して、(7)はディーゼルエンジ
ン(1)に燃料油を送るサービスタンクであり、遠心分離
器(8)とポンプ(9)を介してバファータンク(10)に設置
された上澄液取出装置であるフローティングハイサクシ
ョン(11)に接続される。バファータンク(10)には、燃料
油であるC重油貯油槽(12)からC重油が、前記サービス
タンク(1)のオーバーフローと共に送給される。バファ
ータンク(10)の下部には、ヒーター(13)が設置され燃料
を加熱してその粘度を上昇させている。バファータンク
(10)の下部から燃料油が取り出されて遠心清浄機(14)に
ポンプ(15)で送られ、清浄化されてバファータンク(10)
に戻される。遠心清浄機(14)のドレンは、処理タンク(1
6)に送られ、ポンプ(17)でスラッジセパレータ(18)に送
給されスラッジと燃料油に分離される。分離された燃料
は、再び処理タンク(16)に戻されバファータンク(10)に
送られる。スラッジは焼却処理される。フローティング
ハイサクション(11)は、液面に位置するフロート(19)
と、該フロート(19)から吊り下げられた燃料油の浸透を
許容する筒体(20)とから成り、フロート(19)と筒体(20)
との間には上澄液の流入孔(21)が形成されている。(22)
は、バファータンク内の液面を一定のレベルに保持する
ためのレベルコントローラであり、その検出値によりC
重油貯油槽(12)からの送給量が制御される。
【0021】
【実施例2】図9は、離島における電力供給装置のディ
ーゼルエンジンにこの発明を適用した例を示す。離島の
電力会社では、廃油の搬出がきわめて困難であり、搬出
できたとしても廃棄場所がないという問題を抱えてい
る。しかも、発電設備は老朽化しており、種々のメーカ
ーの、種々の規格の設備が混在して稼働している。この
ため、廃油を減少させることはきわめて困難である。そ
こで、本実施例では、複数のディーゼルエンジンの潤滑
油を一つの潤滑油タンクに集中させ、この潤滑油タンク
において第3段階の潤滑油の管理を行うようにしたこと
を特徴とする。第1,2及び4段階の処理は実施例1と
同様に行う。
【0022】図9を参照して、本実施例に係る離島の電
力会社は、5機のディーゼルエンジン発電装置(1a)〜
(1e)を備えている。各発電用ディーゼルエンジンは、
発電容量が異なっており、(1a)からそれぞれ200K
w、500Kw、1000Kw、2000Kw、500
0Kwの発電容量を有している。各ディーゼルエンジン
(1a)〜(1e)は、それぞれ個別に開閉弁(80a)〜(80e)と
ポンプ(81a)(81b)を介して、一つの潤滑油タンク(82)に
接続されている。又、各ディーゼルエンジン(1)のサン
プタンクからオーバーフローした潤滑油は、オーバーフ
ロータンク(83a)(83b)に戻され、ポンプ(84a)(84b)によ
り潤滑油タンク(82)に送られる。潤滑油タンク(82)に
は、前記実施例1と同様の精密濾過器(85)が設置され、
タンク内の潤滑油を常時清浄に濾過しており、全体の潤
滑油の汚れと清浄化のバランスが図られている。(86)
は、新潤滑油を潤滑油タンク(82)に送るパイプである。
各ディーゼルエンジンは、先ず開閉弁(80)を閉じて潤滑
油タンクとの接続を遮断した後、第2段階のフラッシン
グを行う。フラッシング後、フラッシングを終了したエ
ンジンから順次開閉弁を開いてつないで行く。本実施例
2により、離島の電力発電システムは、廃油を発生する
ことなく稼働を継続することが出来た。
【0023】
【実施例3】5000Kwの陸上発電機に実施例1に従
って潤滑油、燃料油の管理を行ったところ、従来一日当
たり200リットルの潤滑油を消費していたのが、50
〜70リットルに減少したが、この結果潤滑油の粘度が
従来より上昇する現象が生じた。これは、使用していた
燃料が南方系のミナス原油(C重油)であり、パラフィ
ン系で常温では個体であるため、エンジン燃焼系より少
しずつ潤滑油に混入し、40℃における粘度が上昇て来
たためと判明した。そこで、以下のような対策を講じ
た。
【0024】図10に示すように、ディーゼルエンジン
の潤滑油タンク(2)に接続した精密濾過器(4)から潤滑
油タンク(2)への戻り管(90)に表面積が非常に大きいフ
ッ素樹脂系製の熱交換機(91)を配置し、該熱交換機(91)
の冷却パイプ(92)に冷却水を流して、平常より油温を低
くして潤滑油を循環冷却し、熱交換機(91)の冷却パイプ
(92)の表面に潤滑油中に混入しているミナス原油を凝固
させて付着させる。そして、所定時間毎に定期的に冷却
パイプ(92)に蒸気又は温水を通して、冷却パイプの表面
に付着している低凝固点のミナス原油を溶かして別系の
タンク(93)に移し、これを少しずつ燃料に混ぜて燃焼さ
せるようにした。
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、発電設備等の動力源
であるディーゼルエンジンから、潤滑油や燃料油の廃油
が発生してくるのを防止し、実質的に廃油を零として稼
働することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用して管理された潤滑油中の不純
物の粒度分布状況を示す表
【図2】従来の潤滑油中の不純物の粒度分布状況を示す
【図3】フラッシングのみを行った潤滑油中の不純物の
粒度分布状況を示す表
【図4】実施例1にかかる潤滑油の管理システムを示す
【図5】精密濾過器の一部を断面した斜視図
【図6】フィルターエレメントの濾過機能を説明する模
式図
【図7】精密濾過器の一変形を示す一部を断面した斜視
【図8】実施例1にかかる燃料油の管理システムを示す
【図9】実施例2にかかる潤滑油の管理システムを示す
【図10】実施例3にかかる潤滑油中への燃料油の除去
システムを示す図
【符号の説明】
(1)ディーゼルエンジン (2)潤滑油タンク (3)ストレーナー (4)精密濾過器 (5)フィルター装置 (6)固形化廃棄物 (7)サービスタンク (8)遠心分離機 (9)ポンプ (10)バファータンク (11)フローティングハイサクション (12)C重油貯油槽 (13)ヒーター (14)遠心清浄機 (15)ポンプ (16)処理タンク (17)ポンプ (18)スラッジセパレータ (19)フロート (20)筒体 (21)流入孔 (22)レベルコントローラ (50)フィルターエレメント (51)カートリッジ容器 (52)圧力板 (53)入口 (54)中央通路 (55)出口 (56)不純物 (57)紙 (58)網体 (59)中央通路 (60)清浄液通路 (80)開閉弁 (81)ポンプ (82)潤滑油タンク (83)オーバーフロータンク (84)ポンプ (85)精密濾過器 (86)新潤滑油送給パイプ (90)戻り管 (91)熱交換機 (92)冷却パイプ (93)タンク
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01D 35/02 E

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水に界面活性剤を溶解した洗浄剤からなる
    フラッシング剤を潤滑油中に混入して、ディーゼルエン
    ジンの内部をフラッシングするエンジン内部の清浄化処
    理と、多数の薄紙を積層し積層間隙と平行に潤滑油を流
    過させて、ブラウン運動等により潤滑油中の1μm以上
    の不純物を紙の繊維に付着させて除去し、1μmより微
    細な不純物は潤滑油中の残存させるようにしたフィルタ
    ーエレメントで潤滑油を濾過し、且潤滑油の清浄化処理
    によって系外に取り出された潤滑油を再生してエンジン
    に悪影響を与えない程度の量を燃料油に混入して燃焼さ
    せるようにする潤滑油の清浄化処理と、燃料油を濾過し
    て不純物を除去し、燃料油を微細化して燃焼効率を向上
    し、更に燃料タンクの上澄液を取り出すようにする燃料
    油の管理と、からなることを特徴とするディーゼルエン
    ジンからの廃油発生防止方法。
  2. 【請求項2】ディーゼルエンジンのフラッシングによる
    エンジン内部の清浄化処理に先立って、エンジンの稼働
    年数、使用燃料、廃油発生量、燃料及び潤滑油の清浄方
    法、潤滑油の交換時間、オーバーホール間隔等を調査
    し、記録することを特徴とする請求項1記載の廃油発生
    防止方法。
  3. 【請求項3】エンジン内部の清浄化処理を行うフラッシ
    ング剤が、水100に対して2〜6%の界面活性剤を混
    合した洗浄剤からなることを特徴とする請求項1記載の
    廃油発生防止方法。
  4. 【請求項4】潤滑油の清浄化処理過程において、潤滑油
    の粘度が変化した場合、補給用潤滑油により粘度を正常
    値に戻すようにすることを特徴とする請求項1記載の廃
    油発生防止方法。
  5. 【請求項5】潤滑油の清浄化処理過程において、潤滑油
    中に混入してきた凝固点の低い燃料油を、潤滑油の冷却
    手段で凝固させて系外に取出し、燃料油に混入して燃焼
    させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の廃油
    発生防止方法。
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