JPH11255687A - 1,1′,5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−テトラオール - Google Patents
1,1′,5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−テトラオールInfo
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- JPH11255687A JPH11255687A JP6256498A JP6256498A JPH11255687A JP H11255687 A JPH11255687 A JP H11255687A JP 6256498 A JP6256498 A JP 6256498A JP 6256498 A JP6256498 A JP 6256498A JP H11255687 A JPH11255687 A JP H11255687A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】不斉配位子として、還元反応やディールス−ア
ルダー反応等において高い不斉収率を達成するのに有用
な光学活性化合物の提供。 【解決手段】1,1′,5′,1″−テルナフタレン−
2,2′,6′,2″−テトラオール。該化合物は下記
の反応により合成される。
ルダー反応等において高い不斉収率を達成するのに有用
な光学活性化合物の提供。 【解決手段】1,1′,5′,1″−テルナフタレン−
2,2′,6′,2″−テトラオール。該化合物は下記
の反応により合成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学活性な1,
1′,5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,
2″−テトラオール(以下、TERNOLと略称するこ
とがある)に関する。
1′,5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,
2″−テトラオール(以下、TERNOLと略称するこ
とがある)に関する。
【0002】本発明のTERNOLは新規な不斉配位子
として、還元反応やディールス−アルダー反応をはじめ
とする多くの有機合成反応において高い不斉収率を達成
するのに有用である。
として、還元反応やディールス−アルダー反応をはじめ
とする多くの有機合成反応において高い不斉収率を達成
するのに有用である。
【0003】
【従来の技術】光学活性なビナフトールおよびその誘導
体の光学活性体はキラルな2座配位子として広く用いら
れ、さまざまな反応において高い不斉収率を与えてい
る。一方、本発明者らは、下記反応式
体の光学活性体はキラルな2座配位子として広く用いら
れ、さまざまな反応において高い不斉収率を与えてい
る。一方、本発明者らは、下記反応式
【0004】
【化2】
【0005】に示すように、光学活性な各種1,3−ジ
オール、例えば光学活性な2,4−ペンタンジオール及
びその誘導体とブロモナフトール化合物との縮合反応が
完全な立体反転により進行すること、ナフトール環の酸
化的なラジカルカップリング反応は80℃においても9
9%以上の立体区別性で進行して単一の異性体を与え、
さらに光学活性な2,4−ペンタンジオールの脱離反応
における条件下でもその光学純度が低下しないことを見
出している(テトラヘドロン アシンメトリー、199
7年、8巻、649−655頁)。
オール、例えば光学活性な2,4−ペンタンジオール及
びその誘導体とブロモナフトール化合物との縮合反応が
完全な立体反転により進行すること、ナフトール環の酸
化的なラジカルカップリング反応は80℃においても9
9%以上の立体区別性で進行して単一の異性体を与え、
さらに光学活性な2,4−ペンタンジオールの脱離反応
における条件下でもその光学純度が低下しないことを見
出している(テトラヘドロン アシンメトリー、199
7年、8巻、649−655頁)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、新規な
不斉配位子を探索した結果、上記反応式に示される光学
活性な各種1,3−ジオールと縮合したブロモナフトー
ル環の立体区別性酸化的カップリング反応の手法を利用
することにより、新規なTERNOLの合成に成功し、
出発物質となる光学活性な各種1,3−ジオールにより
反応の立体化学を制御することで、極めて高い光学純度
を持つTERNOLが得られ、かかるTERNOLが不
斉配位子として有用であることを見出した。
不斉配位子を探索した結果、上記反応式に示される光学
活性な各種1,3−ジオールと縮合したブロモナフトー
ル環の立体区別性酸化的カップリング反応の手法を利用
することにより、新規なTERNOLの合成に成功し、
出発物質となる光学活性な各種1,3−ジオールにより
反応の立体化学を制御することで、極めて高い光学純度
を持つTERNOLが得られ、かかるTERNOLが不
斉配位子として有用であることを見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は下記
の化学式(I)
の化学式(I)
【0008】
【化3】 で示されるTERNOLに関する。TERNOLは
(R,R)型、(S,S)型、meso型の3種の立体
異性体を有する。
(R,R)型、(S,S)型、meso型の3種の立体
異性体を有する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のTERNOLは新規化合
物であり、公知化合物である光学活性な各種1,3−ジオ
ール、好適には光学活性な2,4−ペンタンジオールを
出発物質に用いて下記の式で示されるスキームにしたが
って製造することができる。
物であり、公知化合物である光学活性な各種1,3−ジオ
ール、好適には光学活性な2,4−ペンタンジオールを
出発物質に用いて下記の式で示されるスキームにしたが
って製造することができる。
【0010】
【化4】
【0011】前記スキームで示されている(R,R)−
TERNOLの製造を例に、各工程について、以下に詳
しく説明する。
TERNOLの製造を例に、各工程について、以下に詳
しく説明する。
【0012】第1工程 (R,R)−2,4−ペンタンジオールと1−ブロモ−
2−ナフトールをジエチルアゾカルボキシレートとトリ
ブチルホスフィン存在下で縮合することにより(2S,
4R)−2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペ
ンタノール(化合物1)を容易に製造することができ
る。化合物1の反応混合物からの単離・精製は、一般に
有機化合物を反応混合物から単離・精製する際に用いら
れている方法と同様の方法によって行うことができる。
例えば、反応混合物を濃縮することにより粗生成物を
得、得られた粗生成物を必要に応じて再結晶、クロマト
グラフィー等に付すことによって行うことができる。な
お、この反応で生成したエーテル部位の立体化学は完全
に反転する。
2−ナフトールをジエチルアゾカルボキシレートとトリ
ブチルホスフィン存在下で縮合することにより(2S,
4R)−2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペ
ンタノール(化合物1)を容易に製造することができ
る。化合物1の反応混合物からの単離・精製は、一般に
有機化合物を反応混合物から単離・精製する際に用いら
れている方法と同様の方法によって行うことができる。
例えば、反応混合物を濃縮することにより粗生成物を
得、得られた粗生成物を必要に応じて再結晶、クロマト
グラフィー等に付すことによって行うことができる。な
お、この反応で生成したエーテル部位の立体化学は完全
に反転する。
【0013】第2工程 1,5−ジブロモ−2,6−ナフトジオールを出発原料
とし、公知の反応の組み合わせにより、例えば水酸基の
ジアセトキシ化、半加溶媒分解、メトキシメチル化、加
水分解の4段階の反応により、1,5−ジブロモ−6−
メトキシメトキシ−2−ナフトール(化合物2)を容易
に製造することができる。
とし、公知の反応の組み合わせにより、例えば水酸基の
ジアセトキシ化、半加溶媒分解、メトキシメチル化、加
水分解の4段階の反応により、1,5−ジブロモ−6−
メトキシメトキシ−2−ナフトール(化合物2)を容易
に製造することができる。
【0014】この化合物2を前記化合物1とジエチルア
ゾカルボキシレートとトリブチルホスフィン存在下で縮
合することにより、(2S,4S)−2−(1,5−ジ
ブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトキシ)−4
−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物
3)が得られる。化合物3は、第1工程と同様の方法に
よって単離・精製することができる。なお、この反応で
生成したエーテル部位の立体化学は完全に反転する。
ゾカルボキシレートとトリブチルホスフィン存在下で縮
合することにより、(2S,4S)−2−(1,5−ジ
ブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトキシ)−4
−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物
3)が得られる。化合物3は、第1工程と同様の方法に
よって単離・精製することができる。なお、この反応で
生成したエーテル部位の立体化学は完全に反転する。
【0015】第3工程 第2工程で得られた化合物3を、精製後、または粗生成
物のまま脱メトキシメチル化反応に付すことにより、
(2S,4S)−2−(1,5−ジブロモ−6−ヒドロ
キシ−2−ナフトキシ)−4−(1−ブロモ−2−ナフ
トキシ)ペンタン(化合物4)を製造することができ
る。なお、本工程において生成物の立体化学は保たれ
る。
物のまま脱メトキシメチル化反応に付すことにより、
(2S,4S)−2−(1,5−ジブロモ−6−ヒドロ
キシ−2−ナフトキシ)−4−(1−ブロモ−2−ナフ
トキシ)ペンタン(化合物4)を製造することができ
る。なお、本工程において生成物の立体化学は保たれ
る。
【0016】第4工程 第3工程で得られた化合物4と第1工程で得られた化合
物1とを、ジエチルアゾカルボキシレートとトリブチル
ホスフィンの存在下で縮合することにより、(S,S,
S,S)−2,6−ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフ
トキシ−4−ペントキシ]−1,5−ジブロモナフタレ
ン(化合物5)を製造することができる。化合物5は、
第1工程と同様の方法によって単離・精製することがで
きる。なお、この反応で生成するエーテル部位の立体化
学は完全に反転する。
物1とを、ジエチルアゾカルボキシレートとトリブチル
ホスフィンの存在下で縮合することにより、(S,S,
S,S)−2,6−ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフ
トキシ−4−ペントキシ]−1,5−ジブロモナフタレ
ン(化合物5)を製造することができる。化合物5は、
第1工程と同様の方法によって単離・精製することがで
きる。なお、この反応で生成するエーテル部位の立体化
学は完全に反転する。
【0017】第5工程 第4工程で得られた化合物5をブチルリチウムによりテ
トラリチオ化後、シアン化銅の存在下に空気酸化してカ
ップリング反応を行うことにより、(R,R)−TER
NOL前駆体(化合物6)を単一の立体異性体として製
造することができる。なお、本工程の反応は立体区別的
に進行する。
トラリチオ化後、シアン化銅の存在下に空気酸化してカ
ップリング反応を行うことにより、(R,R)−TER
NOL前駆体(化合物6)を単一の立体異性体として製
造することができる。なお、本工程の反応は立体区別的
に進行する。
【0018】第6工程 第5工程で得られた化合物6を三臭化ホウ素と反応させ
ることにより(R,R)−TERNOLを単一の立体異
性体として製造することができる。なお、本工程におい
て生成物の立体化学は保たれ、(meso)−TERN
OLおよび(S,S)−TERNOLは全く生成しな
い。
ることにより(R,R)−TERNOLを単一の立体異
性体として製造することができる。なお、本工程におい
て生成物の立体化学は保たれ、(meso)−TERN
OLおよび(S,S)−TERNOLは全く生成しな
い。
【0019】また、(S,S)−TERNOLは、第1
工程において(R,R)−2,4−ペンタンジオールの
代わりに、(S,S)−2,4−ペンタンジオールを用
いて同様にして第2工程から第6工程の反応を行うこと
により製造することができる。
工程において(R,R)−2,4−ペンタンジオールの
代わりに、(S,S)−2,4−ペンタンジオールを用
いて同様にして第2工程から第6工程の反応を行うこと
により製造することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0021】製造例1 [1,5−ジブロモ−6−メト
キシメトキシ−2−ナフトール(化合物2)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、1,5−ジブロモ−2,6−ナフトジオール2.0
28g(6.38mmol)、ピリジン2.61ml
(31.9mmol)、テトラヒドロフラン20mlを
加え、無水酢酸3.01ml(31.9mmol)を室
温で5分かけて滴下し、室温で2時間攪拌した。その
後、2N塩酸で酸性(pH4)にし、塩化メチレン20
mlで5回抽出し、有機層を水で2回洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去して、2,6−
ジアセトキシ−1,5−ジブロモナフタレン(ジアセテ
ート体)を得た(収量2.5197g、収率98.2
%)。なお、得られたジアセテート体の物性は以下のと
おりであった。
キシメトキシ−2−ナフトール(化合物2)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、1,5−ジブロモ−2,6−ナフトジオール2.0
28g(6.38mmol)、ピリジン2.61ml
(31.9mmol)、テトラヒドロフラン20mlを
加え、無水酢酸3.01ml(31.9mmol)を室
温で5分かけて滴下し、室温で2時間攪拌した。その
後、2N塩酸で酸性(pH4)にし、塩化メチレン20
mlで5回抽出し、有機層を水で2回洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に留去して、2,6−
ジアセトキシ−1,5−ジブロモナフタレン(ジアセテ
ート体)を得た(収量2.5197g、収率98.2
%)。なお、得られたジアセテート体の物性は以下のと
おりであった。
【0022】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:2.41(s、
6H)、7.36(d、J=8.79Hz、2H)、
8.29(d、J=9.28Hz、2H)
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:2.41(s、
6H)、7.36(d、J=8.79Hz、2H)、
8.29(d、J=9.28Hz、2H)
【0023】次に、乾燥したナスフラスコ(容量300
ml)に窒素気流下、前記反応を繰り返して得られたジ
アセテート体10.0159g(24.9mmol)、
炭酸カリウム17.2308g(125mmol)、テ
トラヒドロフラン250mlを加え、室温でメタノール
を5ml滴下した。室温で2時間攪拌後、反応液を2N
塩酸で酸性(pH4)にし、ジエチルエーテル100m
lで5回抽出した。有機層を水で1回洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去して、6−
アセトキシ−1,5−ジブロモ−2−ナフトール(モノ
アセテート体)を得た(収量8.4942g、収率9
4.8%)。なお、得られたモノアセテート体の物性は
以下のとおりであった。
ml)に窒素気流下、前記反応を繰り返して得られたジ
アセテート体10.0159g(24.9mmol)、
炭酸カリウム17.2308g(125mmol)、テ
トラヒドロフラン250mlを加え、室温でメタノール
を5ml滴下した。室温で2時間攪拌後、反応液を2N
塩酸で酸性(pH4)にし、ジエチルエーテル100m
lで5回抽出した。有機層を水で1回洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去して、6−
アセトキシ−1,5−ジブロモ−2−ナフトール(モノ
アセテート体)を得た(収量8.4942g、収率9
4.8%)。なお、得られたモノアセテート体の物性は
以下のとおりであった。
【0024】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:2.40(s、
3H)、7.30(d、J=8.79Hz、1H)、
7.33(d、J=9.28Hz、1H)、8.04
(d、J=8.79Hz、1H)、8.17(d、J=
9.28Hz、1H)
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:2.40(s、
3H)、7.30(d、J=8.79Hz、1H)、
7.33(d、J=9.28Hz、1H)、8.04
(d、J=8.79Hz、1H)、8.17(d、J=
9.28Hz、1H)
【0025】次いで、乾燥したナスフラスコ(容量20
0ml)に窒素気流下、モノアセテート体2.0533
g(5.70mmol)、炭酸カリウム2.3640g
(17.1mmol)、テトラヒドロフラン80mlを
加え、室温でクロロメチルメチルエーテル0.682m
l(7.98mmol)を滴下した。室温で3時間攪拌
後、水酸化ナトリウム約1gを加え、さらにメタノール
5mlを滴下した。反応混合物を室温で1時間攪拌後、
2N塩酸で中和し(pH7)、ジエチルエーテル80m
lで5回抽出した。有機層を水で2回洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去し、残留物を
ショートカラムにより精製し、下記の物性を有する1,
5−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトール
(化合物2)を得た(収量1.9942g、収率96.
6%)。
0ml)に窒素気流下、モノアセテート体2.0533
g(5.70mmol)、炭酸カリウム2.3640g
(17.1mmol)、テトラヒドロフラン80mlを
加え、室温でクロロメチルメチルエーテル0.682m
l(7.98mmol)を滴下した。室温で3時間攪拌
後、水酸化ナトリウム約1gを加え、さらにメタノール
5mlを滴下した。反応混合物を室温で1時間攪拌後、
2N塩酸で中和し(pH7)、ジエチルエーテル80m
lで5回抽出した。有機層を水で2回洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥した後、溶媒を減圧下に留去し、残留物を
ショートカラムにより精製し、下記の物性を有する1,
5−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトール
(化合物2)を得た(収量1.9942g、収率96.
6%)。
【0026】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:3.56(s、
3H)、5.32(s、2H)、7.31(d、J=
9.28Hz、1H)、7.47(d、J=9.28H
z、1H)、7.98(d、J=9.28Hz、1
H)、8.17(d、J=9.28Hz、1H) IR(KBr、cm-1):3410、3070、175
0、1620、1600、1490、1380、136
0、1330、1310、1270、1250、123
0、1210、1020、980、890、710、6
50、610
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:3.56(s、
3H)、5.32(s、2H)、7.31(d、J=
9.28Hz、1H)、7.47(d、J=9.28H
z、1H)、7.98(d、J=9.28Hz、1
H)、8.17(d、J=9.28Hz、1H) IR(KBr、cm-1):3410、3070、175
0、1620、1600、1490、1380、136
0、1330、1310、1270、1250、123
0、1210、1020、980、890、710、6
50、610
【0027】製造例2 [(2S,4R)−2−(1−
ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペンタノール(化合物
1)の製造(第1工程)] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、(R,R)−2,4−ペンタンジオール0.24g
(2.3mmol)、1−ブロモ−2−ナフトール0.
5410g(2.3mmol)、トリブチルホスフィン
0.56ml(2.76mmol)およびテトラヒドロ
フラン20mlを加え、室温でジエチルアゾジカルボキ
シレート(以下、DEADと略称する)0.48ml
(2.76mmol)を滴下した。室温で1時間攪拌し
た後、反応液から溶媒を減圧下に留去し、得られた残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製するこ
とにより、下記の物性を有する(2S,4R)−2−
(1−ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペンタノール
(化合物1)を得た(収量0.5182g、収率72.
9%)。
ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペンタノール(化合物
1)の製造(第1工程)] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、(R,R)−2,4−ペンタンジオール0.24g
(2.3mmol)、1−ブロモ−2−ナフトール0.
5410g(2.3mmol)、トリブチルホスフィン
0.56ml(2.76mmol)およびテトラヒドロ
フラン20mlを加え、室温でジエチルアゾジカルボキ
シレート(以下、DEADと略称する)0.48ml
(2.76mmol)を滴下した。室温で1時間攪拌し
た後、反応液から溶媒を減圧下に留去し、得られた残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製するこ
とにより、下記の物性を有する(2S,4R)−2−
(1−ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペンタノール
(化合物1)を得た(収量0.5182g、収率72.
9%)。
【0028】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.24(d、
J=6.84Hz、3H)、1.36(d、J=5.8
6Hz、3H)、1.79−1.82(m、1H)、
2.05−2.08(m、1H)、4.07−4.12
(m、1H)、4.76(m、1H)、7.25(d、
J=9.77Hz、1H)、7.39(t、J=7.3
2Hz、1H)、7.55(t、J=7.33Hz、1
H)、7.77(dd、J=9.28、5.86Hz、
2H)、8.19(d、J=8.79Hz、1H) IR(neat、cm-1):3400、3060、29
70、2930、1620、1590、1500、14
60、1350、1270、1240、1110、80
0
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.24(d、
J=6.84Hz、3H)、1.36(d、J=5.8
6Hz、3H)、1.79−1.82(m、1H)、
2.05−2.08(m、1H)、4.07−4.12
(m、1H)、4.76(m、1H)、7.25(d、
J=9.77Hz、1H)、7.39(t、J=7.3
2Hz、1H)、7.55(t、J=7.33Hz、1
H)、7.77(dd、J=9.28、5.86Hz、
2H)、8.19(d、J=8.79Hz、1H) IR(neat、cm-1):3400、3060、29
70、2930、1620、1590、1500、14
60、1350、1270、1240、1110、80
0
【0029】製造例3 [(2S,4S)−2−(1,
5−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトキ
シ)−4−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン
(化合物3)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、製造例1で得られた1,5−ジブロモ−6−メトキ
シメトキシ−2−ナフトール(化合物2)1.9942
g(5.51mmol)、製造例2で得られた(2S,
4R)−2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペ
ンタノール(化合物1)2.044g(6.61mmo
l)、トリブチルホスフィン1.73ml(6.61m
mol)およびテトラヒドロフラン100mlを加え、
室温でDEAD1.34ml(7.72mmol)を滴
下した。室温で2時間攪拌後、反応液から溶媒を減圧下
に留去し、下記の物性を有する(2S,4S)−2−
(1,5−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフ
トキシ)−4−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタ
ン(化合物3)を含む粗生成物を得た(収量8.056
8g)。
5−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトキ
シ)−4−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン
(化合物3)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、製造例1で得られた1,5−ジブロモ−6−メトキ
シメトキシ−2−ナフトール(化合物2)1.9942
g(5.51mmol)、製造例2で得られた(2S,
4R)−2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)−4−ペ
ンタノール(化合物1)2.044g(6.61mmo
l)、トリブチルホスフィン1.73ml(6.61m
mol)およびテトラヒドロフラン100mlを加え、
室温でDEAD1.34ml(7.72mmol)を滴
下した。室温で2時間攪拌後、反応液から溶媒を減圧下
に留去し、下記の物性を有する(2S,4S)−2−
(1,5−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフ
トキシ)−4−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタ
ン(化合物3)を含む粗生成物を得た(収量8.056
8g)。
【0030】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.42(d、
J=5.86Hz、3H)、1.44(d、J=6.3
5Hz、3H)、2.12−2.20(m、2H)、
3.56(s、3H)、4.92−5.02(m、2
H)、5.30(s、2H)、7.00(d、J=8.
79Hz、1H)、7.03(d、J=9.77Hz、
1H)、7.24(t、J=7.57Hz、1H)、
7.34(d、J=8.79Hz、1H)、7.38
(d、J=9.77Hz、1H)、7.41(d、J=
8.30Hz、1H)、7.48(t、J=8.30H
z、1H)、7.76(d、J=9.28Hz、1
H)、8.07(d、J=9.77Hz、1H)、8.
09(d、J=9.77Hz、1H)
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.42(d、
J=5.86Hz、3H)、1.44(d、J=6.3
5Hz、3H)、2.12−2.20(m、2H)、
3.56(s、3H)、4.92−5.02(m、2
H)、5.30(s、2H)、7.00(d、J=8.
79Hz、1H)、7.03(d、J=9.77Hz、
1H)、7.24(t、J=7.57Hz、1H)、
7.34(d、J=8.79Hz、1H)、7.38
(d、J=9.77Hz、1H)、7.41(d、J=
8.30Hz、1H)、7.48(t、J=8.30H
z、1H)、7.76(d、J=9.28Hz、1
H)、8.07(d、J=9.77Hz、1H)、8.
09(d、J=9.77Hz、1H)
【0031】製造例4 [(2S,4S)−2−(1,
5−ジブロモ−6−ヒドロキシ−2−ナフトキシ)−4
−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物
4)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量200ml)に窒素気流
下、製造例3で得られた(2S,4S)−2−(1,5
−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトキシ)
−4−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合
物3)を含む粗生成物8.0568gとテトラヒドロフ
ラン50mlを加え、47%臭化水素水溶液15mlを
室温で5分間で滴下した。反応液を室温で60分攪拌
後、ジエチルエーテル50mlで6回抽出し、有機層を
水洗後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留
去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製し、下記の物性を持つ(2S,4S)−2−(1,
5−ジブロモ−6−ヒドロキシ−2−ナフトキシ)−4
−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物
4)を得た(収量2.8565g、収率85.1%)。
5−ジブロモ−6−ヒドロキシ−2−ナフトキシ)−4
−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物
4)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量200ml)に窒素気流
下、製造例3で得られた(2S,4S)−2−(1,5
−ジブロモ−6−メトキシメトキシ−2−ナフトキシ)
−4−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合
物3)を含む粗生成物8.0568gとテトラヒドロフ
ラン50mlを加え、47%臭化水素水溶液15mlを
室温で5分間で滴下した。反応液を室温で60分攪拌
後、ジエチルエーテル50mlで6回抽出し、有機層を
水洗後、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留
去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製し、下記の物性を持つ(2S,4S)−2−(1,
5−ジブロモ−6−ヒドロキシ−2−ナフトキシ)−4
−(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物
4)を得た(収量2.8565g、収率85.1%)。
【0032】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.42(d、
J=5.86Hz、3H)、1.43(d、J=6.3
5Hz、3H)、1.71−1.76(m、1H)、
1.89−1.95(m、1H)、3.40−3.44
(m、1H)、4.92−4.98(m、1H)、5.
84(s、1H)、6.96(d、J=9.28Hz、
1H)、7.00(d、J=9.28Hz、1H)、
7.20(t、J=9.28Hz、1H)、7.22
(d、J=7.81Hz、1H)、7.30(d、J=
9.28Hz、1H)、7.39(d、J=8.30H
z、1H)、7.47(dt、J=7.69、9.28
Hz、2H)、7.99(d、J=9.28Hz、1
H)、8.07(d、J=8.30Hz、1H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:21.13、21.18、4
5.44、73.89、74.13、77.30、10
6.02、110.54、116.29、117.9
1、118.21、124.10、125.93、12
6.07、127.41、127.50、127.6
5、128.01、128.59、128.77、12
9.54、132.78、149.21、151.4
5、152.47 IR(neat、cm-1):3480、2970、29
20、1590、1370、1350、1270、12
40、1210、800、750 比旋光度:[α]D 20=+34.7(c=0.6、 C
H2Cl2)
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.42(d、
J=5.86Hz、3H)、1.43(d、J=6.3
5Hz、3H)、1.71−1.76(m、1H)、
1.89−1.95(m、1H)、3.40−3.44
(m、1H)、4.92−4.98(m、1H)、5.
84(s、1H)、6.96(d、J=9.28Hz、
1H)、7.00(d、J=9.28Hz、1H)、
7.20(t、J=9.28Hz、1H)、7.22
(d、J=7.81Hz、1H)、7.30(d、J=
9.28Hz、1H)、7.39(d、J=8.30H
z、1H)、7.47(dt、J=7.69、9.28
Hz、2H)、7.99(d、J=9.28Hz、1
H)、8.07(d、J=8.30Hz、1H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:21.13、21.18、4
5.44、73.89、74.13、77.30、10
6.02、110.54、116.29、117.9
1、118.21、124.10、125.93、12
6.07、127.41、127.50、127.6
5、128.01、128.59、128.77、12
9.54、132.78、149.21、151.4
5、152.47 IR(neat、cm-1):3480、2970、29
20、1590、1370、1350、1270、12
40、1210、800、750 比旋光度:[α]D 20=+34.7(c=0.6、 C
H2Cl2)
【0033】製造例5 [(S,S,S,S)−2,6
−ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ−4−ペン
トキシ]−1,5−ジブロモナフタレン(化合物5)の
製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、製造例4で得られた(2S,4S)−2−(1,5
−ジブロモ−6−ヒドロキシ−2−ナフトキシ)−4−
(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物4)
0.2446g(0.402mmol)、製造例2で得
られた(2S,4R)−2−(1−ブロモ−2−ナフト
キシ)−4−ペンタノール(化合物1)0.1545g
(0.483mmol)、トリブチルホスフィン0.1
27ml(0.483mmol)およびテトラヒドロフ
ラン15mlを加え、室温でDEAD0.084ml
(0.483mmol)を滴下した。室温で1.5時間
攪拌後、反応液から溶媒を減圧下に留去し、得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する
ことにより、下記の物性を有する(S,S,S,S)−
2,6−ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ−4
−ペントキシ]−1,5−ジブロモナフタレン(化合物
5)を得た(収量0.2414g、収率66.7%)。
−ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ−4−ペン
トキシ]−1,5−ジブロモナフタレン(化合物5)の
製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、製造例4で得られた(2S,4S)−2−(1,5
−ジブロモ−6−ヒドロキシ−2−ナフトキシ)−4−
(1−ブロモ−2−ナフトキシ)ペンタン(化合物4)
0.2446g(0.402mmol)、製造例2で得
られた(2S,4R)−2−(1−ブロモ−2−ナフト
キシ)−4−ペンタノール(化合物1)0.1545g
(0.483mmol)、トリブチルホスフィン0.1
27ml(0.483mmol)およびテトラヒドロフ
ラン15mlを加え、室温でDEAD0.084ml
(0.483mmol)を滴下した。室温で1.5時間
攪拌後、反応液から溶媒を減圧下に留去し、得られた残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する
ことにより、下記の物性を有する(S,S,S,S)−
2,6−ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ−4
−ペントキシ]−1,5−ジブロモナフタレン(化合物
5)を得た(収量0.2414g、収率66.7%)。
【0034】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.36(d、
J=5.86、6H)、1.45(d、J=5.86、
6H)、2.12−2.21(m、4H)、4.90−
5.02(m、4H)、7.00(d、J=9.78、
2H)、7.10(d、J=8.79Hz、2H)、
7.25(t、J=6.59Hz、2H)、7.43
(d、J=8.79Hz、2H)、7.44(d、J=
8.30Hz、2H)、7.50(t、J=7.27H
z、2H)、7.73(d、J=9.28Hz、2
H)、8.14(d、J=8.30Hz、2H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:20.89、21.16、4
5.33、73.75、74.06、77.30、11
0.63、116.77、118.04、124.3
4、126.11、126.99、127.53、12
7.72、128.76、129.05、129.7
7、132.98、151.27、152.66 IR(KBr、cm-1):3060、2970、292
0、1590、1500、1350、1270、124
0、1150、800 比旋光度:[α]D 20=+175.5(c=0.9、C
H2Cl2)
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.36(d、
J=5.86、6H)、1.45(d、J=5.86、
6H)、2.12−2.21(m、4H)、4.90−
5.02(m、4H)、7.00(d、J=9.78、
2H)、7.10(d、J=8.79Hz、2H)、
7.25(t、J=6.59Hz、2H)、7.43
(d、J=8.79Hz、2H)、7.44(d、J=
8.30Hz、2H)、7.50(t、J=7.27H
z、2H)、7.73(d、J=9.28Hz、2
H)、8.14(d、J=8.30Hz、2H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:20.89、21.16、4
5.33、73.75、74.06、77.30、11
0.63、116.77、118.04、124.3
4、126.11、126.99、127.53、12
7.72、128.76、129.05、129.7
7、132.98、151.27、152.66 IR(KBr、cm-1):3060、2970、292
0、1590、1500、1350、1270、124
0、1150、800 比旋光度:[α]D 20=+175.5(c=0.9、C
H2Cl2)
【0035】製造例6 [(R,R)−(2,2′),
(6′,2″)−ビス[(1S,3S)−1,3−ジメ
チル−1,3−プロパンジオキシ]−1,1′,5′,
1″−テルナフタレン(化合物6)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、製造例5で得られた(S,S,S,S)−2,6−
ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ−4−ペント
キシ]−1,5−ジブロモナフタレン(化合物5)0.
2062g(0.23mmol)とテトラヒドロフラン
30mlを加え、−78℃に冷却した。そこにsec-ブチ
ルリチウム(1.13Mシクロヘキサン溶液)1.63
ml(1.84mmol)を滴下した。−78℃で30
分攪拌後、シアン化第一銅0.1680g(1.84m
mol)のテトラヒドロフラン懸濁液15mlを10分
で滴下した。−78℃で30分攪拌後、反応器内に酸素
を約1000ml/hrの速度で1時間吹き込んだ。さ
らに2時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液5ml
を加えて室温まで昇温し、ジエチルエーテル60mlで
5回抽出し、有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物
性を持つ(R,R)−(2,2′),(6′,2″)−
ビス[(1S,3S)−1,3−ジメチル−1,3−プ
ロパンジオキシ]−1,1′,5′,1″−テルナフタ
レン(化合物6)を得た(収量0.072g、収率55
%)。
(6′,2″)−ビス[(1S,3S)−1,3−ジメ
チル−1,3−プロパンジオキシ]−1,1′,5′,
1″−テルナフタレン(化合物6)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量100ml)に窒素気流
下、製造例5で得られた(S,S,S,S)−2,6−
ビス[2−(1−ブロモ−2−ナフトキシ−4−ペント
キシ]−1,5−ジブロモナフタレン(化合物5)0.
2062g(0.23mmol)とテトラヒドロフラン
30mlを加え、−78℃に冷却した。そこにsec-ブチ
ルリチウム(1.13Mシクロヘキサン溶液)1.63
ml(1.84mmol)を滴下した。−78℃で30
分攪拌後、シアン化第一銅0.1680g(1.84m
mol)のテトラヒドロフラン懸濁液15mlを10分
で滴下した。−78℃で30分攪拌後、反応器内に酸素
を約1000ml/hrの速度で1時間吹き込んだ。さ
らに2時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液5ml
を加えて室温まで昇温し、ジエチルエーテル60mlで
5回抽出し、有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーで精製することにより、下記の物
性を持つ(R,R)−(2,2′),(6′,2″)−
ビス[(1S,3S)−1,3−ジメチル−1,3−プ
ロパンジオキシ]−1,1′,5′,1″−テルナフタ
レン(化合物6)を得た(収量0.072g、収率55
%)。
【0036】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.20(d、
J=6.35Hz、6H)、1.30(d、J=6.3
5Hz、6H)、1.73−1.80(m、4H)、
4.50(m、2H)、4.62(m、2H)、7.0
9(d、J=9.28Hz、2H)、7.23(t、J
=8.30Hz、2H)、7.25(d、J=8.79
Hz、2H)、7.31(t、J=7.45Hz、2
H)、7.36(d、J=8.30Hz、2H)、7.
39(d、J=9.28Hz、2H)、7.82(d、
J=7.81Hz、2H)、7.87(d、J=8.7
9Hz、2H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:22.60、22.74、2
9.88、42.17、74.73、75.40、11
9.22、123.28、123.80、124.0
5、126.22、126.60、127.83、12
8.04、129.37、130.29、130.3
5、133.66、153.40、154.91 IR(neat、cm-1):3030、2970、29
30、1590、1500、1370、1320、12
50、1230、1110、1090、1050、97
0、750比旋光度:[α]D 20=−208.1(c=
1.0、CH2Cl2)
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:1.20(d、
J=6.35Hz、6H)、1.30(d、J=6.3
5Hz、6H)、1.73−1.80(m、4H)、
4.50(m、2H)、4.62(m、2H)、7.0
9(d、J=9.28Hz、2H)、7.23(t、J
=8.30Hz、2H)、7.25(d、J=8.79
Hz、2H)、7.31(t、J=7.45Hz、2
H)、7.36(d、J=8.30Hz、2H)、7.
39(d、J=9.28Hz、2H)、7.82(d、
J=7.81Hz、2H)、7.87(d、J=8.7
9Hz、2H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:22.60、22.74、2
9.88、42.17、74.73、75.40、11
9.22、123.28、123.80、124.0
5、126.22、126.60、127.83、12
8.04、129.37、130.29、130.3
5、133.66、153.40、154.91 IR(neat、cm-1):3030、2970、29
30、1590、1500、1370、1320、12
50、1230、1110、1090、1050、97
0、750比旋光度:[α]D 20=−208.1(c=
1.0、CH2Cl2)
【0037】製造例7 [(R,R)−1,1′,
5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−
テトラオール((R,R)−TERNOL)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量30ml)に窒素気流下、
製造例6で得られた(R,R)−(2,2′),
(6′,2″)−ビス[(1S,3S)−1,3−ジメ
チル−1,3−プロパンジオキシ]−1,1′,5′,
1″−テルナフタレン(化合物6)206.2mg
(0.230mmol)と塩化メチレン10mlを加
え、−78℃に冷却した。そこに三臭化ホウ素0.70
mlを滴下した。4時間攪拌後、2N塩酸5mlを加え
て室温まで昇温し、ジエチルエーテル20mlで4回抽
出し、有機層を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を減圧下に留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製することにより、下記の物性を持つ
(R,R)−1,1′,5′,1″−テルナフタレン−
2,2′,6′,2″−テトラオール((R,R)−T
ERNOL)を得た。(収量155.0mg、収率8
9.2%)。なお、得られた(R,R)−TERNOL
の光学純度は高速液体クロマトグラフィー分析(カラ
ム:キラルセルAD((株)ダイセル製)、展開液:ヘキ
サン/エタノール/トリフルオロ酢酸=85/1/0.
5(容積比))により99%以上であることが分かっ
た。
5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−
テトラオール((R,R)−TERNOL)の製造] 乾燥したナスフラスコ(容量30ml)に窒素気流下、
製造例6で得られた(R,R)−(2,2′),
(6′,2″)−ビス[(1S,3S)−1,3−ジメ
チル−1,3−プロパンジオキシ]−1,1′,5′,
1″−テルナフタレン(化合物6)206.2mg
(0.230mmol)と塩化メチレン10mlを加
え、−78℃に冷却した。そこに三臭化ホウ素0.70
mlを滴下した。4時間攪拌後、2N塩酸5mlを加え
て室温まで昇温し、ジエチルエーテル20mlで4回抽
出し、有機層を水洗し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶
媒を減圧下に留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーで精製することにより、下記の物性を持つ
(R,R)−1,1′,5′,1″−テルナフタレン−
2,2′,6′,2″−テトラオール((R,R)−T
ERNOL)を得た。(収量155.0mg、収率8
9.2%)。なお、得られた(R,R)−TERNOL
の光学純度は高速液体クロマトグラフィー分析(カラ
ム:キラルセルAD((株)ダイセル製)、展開液:ヘキ
サン/エタノール/トリフルオロ酢酸=85/1/0.
5(容積比))により99%以上であることが分かっ
た。
【0038】1H−NMRスペクトル(400MHz、
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:4.85(s、
2H)、5.07(s、2H)、7.12(d、J=
9.28Hz、2H)、7.18−7.23(m、4
H)、7.31−7.36(m、6H)、7.86
(d、J=9.28Hz、2H)、7.94(d、J=
9.30Hz、2H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:110.92、117.8
3、119.10、119.14、124.16、12
4.23、124.28、127.60、128.4
9、129.49、131.57、133.43、15
1.31、151.37、152.71比旋光度:
[α]D 20=+21.3(c=1.4、THF)
CDCl3、TMS基準、ppm)δ:4.85(s、
2H)、5.07(s、2H)、7.12(d、J=
9.28Hz、2H)、7.18−7.23(m、4
H)、7.31−7.36(m、6H)、7.86
(d、J=9.28Hz、2H)、7.94(d、J=
9.30Hz、2H)13 C−NMRスペクトル(100MHz、CDCl3、
TMS基準、ppm)δ:110.92、117.8
3、119.10、119.14、124.16、12
4.23、124.28、127.60、128.4
9、129.49、131.57、133.43、15
1.31、151.37、152.71比旋光度:
[α]D 20=+21.3(c=1.4、THF)
【0039】
【発明の効果】本発明の光学活性な1,1′,5′,
1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−テトラ
オール(TERNOL)は、3つのナフトール骨格を連
結し、同一分子内に金属に配位可能な2座配位子部分を
2ヶ所に有する化合物である。この特徴的な構造を有す
るTERNOLを用いることにより、位置選択性および
/または立体選択性が高度に制御された反応を行うこと
が可能である。
1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−テトラ
オール(TERNOL)は、3つのナフトール骨格を連
結し、同一分子内に金属に配位可能な2座配位子部分を
2ヶ所に有する化合物である。この特徴的な構造を有す
るTERNOLを用いることにより、位置選択性および
/または立体選択性が高度に制御された反応を行うこと
が可能である。
Claims (1)
- 【請求項1】 化学式(I) 【化1】 で示される1,1′,5′,1″−テルナフタレン−
2,2′,6′,2″−テトラオール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6256498A JPH11255687A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 1,1′,5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−テトラオール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6256498A JPH11255687A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 1,1′,5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−テトラオール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11255687A true JPH11255687A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13203919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6256498A Pending JPH11255687A (ja) | 1998-03-13 | 1998-03-13 | 1,1′,5′,1″−テルナフタレン−2,2′,6′,2″−テトラオール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11255687A (ja) |
-
1998
- 1998-03-13 JP JP6256498A patent/JPH11255687A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20051213 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20051220 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060418 |