JPH11255573A - 肥料組成物 - Google Patents

肥料組成物

Info

Publication number
JPH11255573A
JPH11255573A JP10059751A JP5975198A JPH11255573A JP H11255573 A JPH11255573 A JP H11255573A JP 10059751 A JP10059751 A JP 10059751A JP 5975198 A JP5975198 A JP 5975198A JP H11255573 A JPH11255573 A JP H11255573A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fertilizer
succinoglycan
weight
fertilizer composition
composition according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10059751A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Iioi
泰男 飯生
Hideyuki Kato
英之 加藤
Shinichi Sanpei
信一 三瓶
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoe Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Tomoe Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tomoe Kagaku Kogyo KK filed Critical Tomoe Kagaku Kogyo KK
Priority to JP10059751A priority Critical patent/JPH11255573A/ja
Publication of JPH11255573A publication Critical patent/JPH11255573A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G3/00Mixtures of one or more fertilisers with additives not having a specially fertilising activity
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G1/00Mixtures of fertilisers belonging individually to different subclasses of C05

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、広い範囲の温度において長
期にわたり結晶の析出や二層分離等がなく、さらに適度
な粘性を保つことにより、機械施肥が容易となるペース
ト肥料を提供することである。 【解決手段】 スクシノグリカンを添加した肥料組成物
を提供する。前記スクシノグリカンは、好ましくはガラ
クトース、グルコース、コハク酸およびピルビン酸から
構成される。これらの構成成分のモル組成比は、好まし
くはガラクトース1に対して、グルコース7、コハク酸
0.8およびピルビン酸1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、肥料組成物に関
し、より詳細には、スクシノグリカンを添加した肥料組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ペースト肥料には懸濁タイプおよび溶液
タイプがある。前者は二層(固液)分離現象が発生しや
すく、施肥するときにはあらかじめ十分にもみほぐして
均一化させる必要があった。一方、後者は経時的な結晶
析出現象が起こりやすく、散布機や施肥パイプ等が閉塞
する原因となっていた。これまでに、これら二層分離や
結晶析出現象を回避するために、種々の提案がなされて
きた。その一つとして、増粘剤を添加することにより、
肥料液の粘度を増加させると二層分離または結晶析出の
防止に効果的であることが知られている。この目的のた
めに、例えば、カルボキシメチルセルロース、グアーガ
ム、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニ
ルアルコール、ポリアクリルアミドおよびデンプンなど
の有機物質、または、アタパルジャイト、ホワイトカー
ボン、ベントナイトおよび珪藻土類などの無機物質が使
用されている。
【0003】しかし、前記の有機物質は高濃度塩類中で
の分散性が小さいため、これを使用して調製したペース
ト肥料を長期にわたって保存する場合には固液の分離が
起こりやすかった。また、前記の無機物質は粘性が小さ
いため、十分な効果を得るためには多量に使用しなけれ
ばならないが、その一方で、前記無機物質は沈降性が大
きいため、多量に使用すると沈殿が生じやすかった。す
なわち、上記の有機物質および無機物質のいずれを使用
しても、固液分離がさけられず、上述の問題点を解決す
るには不十分であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来のペースト肥料の欠点を解消し、広い範囲の温
度において長期にわたり結晶の析出や二層分離等がな
く、さらに適度な粘性を保つことにより、機械施肥が容
易となるペースト肥料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、これまで肥料成分として使用されたこと
のない特定の成分組成を有する多糖類を用いることによ
り前記の目的を達成しうることを見出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は、スクシノグリカン
を添加した肥料組成物を提供する。前記スクシノグリカ
ンは、好ましくはガラクトース、グルコース、コハク酸
およびピルビン酸から構成される。これらの構成成分の
モル組成比は、好ましくは、ガラクトース1に対して、
グルコース7、コハク酸0.8およびピルビン酸1であ
る。前記スクシノグリカンの平均分子量は、好ましくは
2×106〜1×107、より好ましくは約6×106
ある。
【0006】前記スクシノグリカンの濃度は、肥料組成
物の全重量を基準として、好ましくは0.01重量%〜1重
量%、より好ましくは0.05重量%〜0.6重量%、最も好
ましくは0.06重量%〜0.52重量%である。本発明の肥料
組成物は、肥料組成物の全重量を基準として、5重量%
〜18重量%の窒素(Nとして換算)、5重量%〜18
重量%のリン酸(P25として換算)および5重量%〜
18重量%のカリウム(K2Oとして換算)を肥料成分
として含むとよい。さらに、本発明の肥料組成物は、肥
料組成物の全重量を基準として、5重量%〜16重量%
の窒素(Nとして換算)、5重量%〜16重量%のリン
酸(P25として換算)および5重量%〜16重量%の
カリウム(K2Oとして換算)を肥料成分として含んで
もよい。
【0007】さらに、本発明の肥料組成物は、室温にお
けるローター回転数30rpmでのB型粘度計による粘
度測定により、好ましくは100cP以上、より好まし
くは100cP〜2000cPの値を示す。本明細書中
において粘度を記載する場合には、室温におけるロータ
ー回転数30rpmでのB型粘度計による測定により得
られる値を示す。粘度の単位としては、cP(センチポ
アズ)を用いる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の肥料組成物の粘度は、溶液の固液分離および結
晶の析出を防止することができる範囲であればよく、特
に限定しないが、好ましくは100cP以上、より好ま
しくは100cP〜2000cPとする。本発明で使用
する多糖は、スクシノグリカンと呼ばれ、グルコース、
ガラクトース、コハク酸及びピルビン酸を構成成分とし
て含有する多糖である。構成成分のモル組成比は特に限
定しないが、好ましくは、ガラクトース1に対して、グ
ルコース7、コハク酸0.8およびピルビン酸1である。
前記スクシノグリカンの平均分子量は、好ましくは2×
106〜1×107、より好ましくは約6×106であ
る。
【0009】上記のスクシノグリカンは、公知の方法の
いずれを用いて製造してもよいが、微生物発酵により、
特定の微生物に菌体外蓄積物質として生産させるとよ
い。スクシノグリカンを菌体外蓄積物質として生産する
微生物としては、アグロバクテリウム属(Agrobacteriu
m)の微生物、例えば、アグロバクテリウム・ツメファ
シエンス(Agrobacterium tumefaciens)が挙げられ
る。アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobact
erium tumefaciens)によるスクシノグリカンの生産方
法については、例えば、特開平5−255407号に記
載されている。
【0010】市販のスクシノグリカンもまた、本発明の
肥料組成物に使用する増粘剤として用いることができ
る。本発明に使用するスクシノグリカンの特に好ましい
例としては、レオザン(登録商標)(RHEOZAN, Rhone-P
oulenc Chimie)が挙げられる。レオザンの構成成分の
モル組成比はガラクトース1に対して、グルコース7、
コハク酸0.8およびピルビン酸1であり、以下に示す式
(I)のような構造を有する。
【0011】
【化1】
【0012】従来の増粘剤を水に溶解させ、この水溶液
を高塩類濃度水溶液に添加した場合には、得られる混合
溶液の粘度は、同じ増粘剤濃度の増粘剤水溶液よりも著
しく低いか、または溶解むらが生じて均一な溶液になら
ないという現象が起こりやすい。一方、本発明に使用す
るスクシノグリカンは、高塩類濃度水溶液に容易に溶解
する。さらに、驚くべきことに、スクシノグリカンを含
有する高塩類濃度水溶液は、同じスクシノグリカン濃度
のスクシノグリカン水溶液の粘度よりも著しく高くな
る。すなわち、本発明に使用するスクシノグリカンを添
加することにより、均一な溶液としてペースト肥料を製
造することができ、得られるペースト肥料の粘度を効率
的に増加させることができる。スクシノグリカンは、増
粘剤および分散安定剤として作用すると考えられる。
【0013】肥料組成物におけるスクシノグリカンの含
有量は、使用する原料の種類もしくは量または所望する
粘度によって異なるが、最終的に得られる肥料組成物の
全重量を基準として、概ね0.01重量%〜1重量%であ
り、好ましくは0.05重量%〜0.6重量%、より好ましく
は0.06重量%〜0.52重量%である。0.05重量%未満では
二層分離や結晶の析出が起こりやすく、1.5重量%を超
えると流動性が悪く取り扱いが困難になる。また、取り
扱いが比較的容易であるという点からは、0.6重量%以
下であることが好ましい。
【0014】さらに、添加するスクシノグリカンの濃度
とペースト肥料の性状との関係について詳細な検討を行
った結果、0.06重量%〜0.52重量%の範囲の濃度が特に
好ましいことがわかった。図1は、スクシノグリカン濃
度とペースト肥料の粘度との関係を示すグラフである。
図1を見て明らかなように、約0.06重量%において、一
般的にペースト肥料に望まれる最低限の粘度である10
0cPを超える。そして、図1および後述する実施例4
の表4から分かるように、0.06重量%よりも高い濃度に
おいて、二層分離または結晶の析出が全く見られないだ
けでなく、スクシノグリカン濃度の増加と共にペースト
肥料の粘度が加速度的に増加する。これは、当業者であ
っても予測不可能であり、ペースト肥料の増粘剤として
特に好ましい効果であるといえる。特に、スクシノグリ
カン濃度が0.2重量%を超えてから0.52重量%にかけ
て、粘度は驚くべき勾配で上昇しており、これはペース
ト肥料の増粘剤として用いる場合のスクシノグリカンの
大きな特徴であると言えよう。以上のような知見に基づ
いて、当業者は容易にペースト肥料に所望の粘度を与え
ることができる。また、スクシノグリカンが添加されて
いるペースト肥料は、他の増粘剤を含有するものとは異
なり、長期間に渡って保存しても二層分離または結晶の
析出がなく、非常に安定であることも特記すべきことで
ある。このような技術的効果は、ペースト肥料の生産お
よび使用において大きな利点を有するものである。
【0015】本発明の肥料組成物の肥料原料としては、
一般に使用される無機質及び有機質原料のいずれのもの
を使用してもよく、特に限定しない。一般的には、肥料
の三要素と呼ばれる窒素、リン酸およびカリウムのそれ
ぞれを含む種々の原料を用いることができる。無機質原
料としては次のようなものを用いることができる。窒素
原料としては、例えば、尿素、硫酸アンモニウム、塩化
アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウ
ム、硝酸カリウムおよびアンモニア水が挙げられる。リ
ン酸原料としては、例えば、リン酸アンモニウム、リン
酸カリウムおよびリン酸が挙げられる。カリウム原料と
しては、例えば、硝酸カリウム、塩化カリウム、硫酸カ
リウム、リン酸カリウムおよび水酸化カリウムが挙げら
れる。また、以上のような三要素以外にも、酸化マグネ
シウム、酸化カルシウム、カルシウム、二酸化ケイ素、
イオウ、鉄、亜鉛、ホウ素、マンガン等通常使用される
一般的な原料を用いることができる。
【0016】有機質原料としては、例えば、魚粕、皮粉
(動物の皮をなめしたときにできる粉)、菜種粕、米
糠、乾血粉、アルコール発酵廃液、廃糖蜜、酵母、コー
ンスティープリカーおよび/またはそれらの加水分解物
等を使用することができる。さらに、本発明の肥料組成
物は、農薬、界面活性剤などを含有してもよい。以上に
述べた原料をはじめとする種々の公知の原料から、目的
に合わせて、適宜選択して本発明の肥料組成物を製造す
ることができる。
【0017】本発明の肥料組成物を製造する方法は特に
限定されず任意であるが、予め肥料原料の溶液または懸
濁液(ベース液)を製造した後に、適量のスクシノグリ
カン水溶液を添加して攪拌する方法が最も簡便である。
前記の肥料原料の溶液または懸濁液中の各種成分濃度に
よっては、単純に混合できない場合もあるが、当業者で
あれば、当技術分野において公知の方法を用いて本発明
の肥料組成物を製造することができる。さらに、本発明
の肥料組成物の製造に際し、スクシノグリカンと他の沈
降防止剤、層分離防止剤、水溶性高分子等の増粘剤と併
用することもできる。
【0018】本発明の肥料組成物に含有される肥料成分
の具体的な組成については特に限定しないが、例えば、
肥料組成物の全重量を基準として、5重量%〜18重量
%の窒素(Nとして換算)、5重量%〜18重量%、の
リン酸(P25として換算)および5重量%〜18重量
%のカリウム(K2Oとして換算)を含むとよい。さら
に、本発明の肥料組成物は、肥料組成物の全重量を基準
として、5重量%〜16重量%の窒素(Nとして換
算)、5重量%〜16重量%のリン酸(P25として換
算)および5重量%〜16重量%のカリウム(K2Oと
して換算)を肥料成分として含んでもよい。
【0019】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。ただし、これら実施例は本発明を説
明するためのものであり、本発明の技術的範囲を限定す
るものではない。 〔実施例1、比較例1〜5〕スクシノグリカンを増粘剤
として使用するペースト肥料の粘度および溶液状態を評
価するために、以下の手順で実験を行った。スクシノグ
リカンとしてはレオザン(登録商標)(RHEOZAN, Rhone
-Poulenc Chimie)を使用した。比較例としては、カル
ボキシメチルセルロース、タマリンドガム、ローカスト
ビーンガム、キサンタンガムおよびアクリルアミドポリ
マーを使用した。
【0020】尿素244部、85%リン酸166部、塩
化カリウム21部、水酸化カリウム115部及び皮粉塩
酸分解液(TN 2.4%)50部を水304部に溶解
させた後、最後に各種増粘剤1%水溶液100部を添加
してN−P25−K2O=11−10−10%の有機入
り液肥1000部を調製した。ここで、上記「TN」は
全窒素(Total Nitrogen)を意味する。以上のようにし
て得た各種肥料溶液の外観および粘度を表1に示した。
なお、粘度測定はB型粘度計を使用し、ローター回転数
30rpmで行った。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、比較例1〜3で
は均一な溶液が得られたが、粘度の上昇が少なかった。
比較例4および5では、固液分離が生じた。一方、実施
例1では、均一な溶液が得られ、さらに粘度も顕著に増
加した。
【0023】〔実施例2、比較例6〜9〕スクシノグリ
カンを増粘剤として使用する本発明のペースト肥料の溶
液状態の安定性を評価するために、以下の手順で実験を
行った。スクシノグリカンとしてはレオザン(登録商
標)(RHEOZAN, Rhone-Poulenc Chimie)を使用した。
比較例としては、カルボキシメチルセルロース、ローカ
ストビーンガム、キサンタンガムおよびアクリルアミド
ポリマーを使用した。
【0024】尿素115部、28%アンモニア水124
部、85%リン酸166部、水酸化カリウム67部、塩
化カリウム81部およびコーンスチープリカー(TN
2.3%)100部を水325部に溶解させた後、最後
に各種増粘剤1%水溶液100部を添加してN−P25
−K2O=8−10−10%の有機入りペースト肥料1
000部を調製した。調製直後の時点では、各種増粘剤
を含む肥料溶液は全て均一溶液であった。これらの溶液
を室温にて放置し、5日後の層分離状況を観察した。そ
の結果を表2に示した。
【0025】
【表2】
【0026】表2から明らかなように、肥料溶液は、比
較例6〜9では固液分離したが、実施例2では均一溶液
の状態を保っていた。また、肥料溶液調製後60日経っ
た時点においても、実施例2では均一溶液の状態を保っ
ていた。さらに、実施例2について、5℃および40℃
において同様の実験を行った結果、いずれの場合も均一
溶液の状態を保っていた。従って、レオザンを増粘剤と
して用いることにより、肥料溶液の層分離が抑制され、
安定性に優れた均一な肥料溶液が得られることが明らか
となった。
【0027】〔実施例3、比較例10〜13〕スクシノ
グリカンのペースト肥料への適合性を評価するために、
以下の手順で実験を行った。スクシノグリカンとしては
レオザン(登録商標)(RHEOZAN, Rhone-Poulenc Chimi
e)を使用した。比較例としては、カルボキシメチルセ
ルロース、キサンタンガム、アクリルアミドポリマーお
よびラムザンガムを使用した。尿素265部、85%リ
ン酸85部、塩化カリウム40部および水酸化カリウム
40部を水470部に溶解させた後、各種増粘剤の1%
水溶液100部を添加して、増粘剤を0.1%の濃度で
含むN−P25−K2O=12−5−5%のペースト肥
料液1000部を調製した。さらに、各種増粘剤の0.
1%水溶液を調製した。これらのペースト肥料液および
0.1%増粘剤水溶液の粘度を測定した。ペースト肥料
については、その溶液状態を観察した。その結果を表3
に示した。
【0028】
【表3】
【0029】表3から明らかなように、比較例12およ
び13では、ペースト肥料液に溶解むらが生じた。比較
例11では、ペースト肥料液は均一溶液となったが、増
粘剤単独の水溶液よりも粘度は低かった。比較例10で
は、ペースト肥料液は均一溶液となったが、粘度が著し
く低かった。一方、実施例3では、極めて溶解性が良好
なだけでなく、ペースト肥料として望ましい高粘度のペ
ースト肥料が得られた。
【0030】〔実施例4〕スクシノグリカン濃度と得ら
れる肥料組成物の粘度との関係について詳細に検討する
ために、以下のような実験を行った。まず、増粘剤以外
の肥料成分を含むベース液および1.3%スクシノグリ
カン水溶液を調製した。ベース液は、尿素272部、2
8%アンモニア水111部、85%リン酸204部、水
酸化カリウム93部および塩化カリウム86部を水23
4部に溶解させることによって調製した。得られたベー
ス液の肥効成分濃度はN−P25−K2O=12.3−
12.3−12.3%であった。スクシノグリカンとし
てはレオザン(登録商標)(RHEOZAN, Rhone-Poulenc C
himie)を使用した。上記の2種類の溶液を所定の割合で
混合・攪拌してペースト肥料サンプルを調製し、各サン
プルの粘度を測定した。各サンプルにおける、2種類の
溶液の混合の割合、スクシノグリカン濃度、および各サ
ンプルの粘度を表4に示した。
【0031】
【表4】
【0032】表4中のスクシノグリカン濃度に対してペ
ースト肥料の粘度をプロットし、二次曲線で近似させる
ことにより、図1のグラフを得た。本実施例で調製した
ペースト肥料サンプルは全て均一溶液となり、固液分離
または結晶の析出は見られなかった。図1によれば、一
般的にペースト肥料として好ましいと思われる粘度であ
る100cP以上となるのはスクシノグリカン濃度が約
0.06%以上のときであり、この点を超えると、粘度
の増加が加速された。さらに、0.2%を超えると、粘
度増加がより著しかった。
【0033】
【発明の効果】本発明の肥料組成物は、低温から高温ま
での幅広い温度で長期保存しても、塩の析出、二層分離
などがなく、きわめて安定性に優れている。従って、使
用する際の攪拌または結晶の除去などを行う必要がな
く、取り扱いが簡単で、施肥の省力化に大きく貢献し、
産業上きわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクシノグリカン濃度とペースト肥料の粘度と
の関係を示すグラフである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクシノグリカンを添加した肥料組成
    物。
  2. 【請求項2】 前記スクシノグリカンが、ガラクトー
    ス、グルコース、コハク酸およびピルビン酸から構成さ
    れる請求項1記載の肥料組成物。
  3. 【請求項3】 前記スクシノグリカンを構成する成分の
    モル組成比が、ガラクトース1に対して、グルコース
    7、コハク酸0.8およびピルビン酸1である請求項2記
    載の肥料組成物。
  4. 【請求項4】 前記スクシノグリカンの平均分子量が2
    ×106〜1×107である請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の肥料組成物。
  5. 【請求項5】 前記スクシノグリカンの平均分子量が約
    6×106である請求項4記載の肥料組成物。
  6. 【請求項6】 前記スクシノグリカンの濃度が、肥料組
    成物の全重量を基準として0.01重量%〜1重量%である
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の肥料組成物。
  7. 【請求項7】 前記スクシノグリカンの濃度が、肥料組
    成物の全重量を基準として0.05重量%〜0.6重量%であ
    る請求項6記載の肥料組成物。
  8. 【請求項8】 前記スクシノグリカンの濃度が、肥料組
    成物の全重量を基準として0.06重量%〜0.52重量%であ
    る請求項7記載の肥料組成物。
  9. 【請求項9】 肥料組成物の全重量を基準として、5重
    量%〜18重量%の窒素(Nとして換算)、5重量%〜
    18重量%のリン酸(P25として換算)および5重量
    %〜18重量%のカリウム(K2Oとして換算)を肥料
    成分として含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の肥
    料組成物。
  10. 【請求項10】 室温におけるローター回転数30rp
    mでのB型粘度計による粘度測定により、100cP以
    上の値を示す請求項1〜9のいずれか1項に記載の肥料
    組成物。
  11. 【請求項11】 室温におけるローター回転数30rp
    mでのB型粘度計による粘度測定により、100cP〜
    2000cPの値を示す請求項10記載の肥料組成物。
JP10059751A 1998-03-11 1998-03-11 肥料組成物 Pending JPH11255573A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10059751A JPH11255573A (ja) 1998-03-11 1998-03-11 肥料組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10059751A JPH11255573A (ja) 1998-03-11 1998-03-11 肥料組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11255573A true JPH11255573A (ja) 1999-09-21

Family

ID=13122276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10059751A Pending JPH11255573A (ja) 1998-03-11 1998-03-11 肥料組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11255573A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206341A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 San-Ei Sucrochemical Co Ltd 有機肥料およびその製造方法
WO2007060690A1 (en) * 2005-11-22 2007-05-31 Subramanyam Sundaresan A preparation for enhancing yield in agriculture and horticulture
JP2010024105A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Oita Univ 植物の生育促進剤とその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006206341A (ja) * 2005-01-25 2006-08-10 San-Ei Sucrochemical Co Ltd 有機肥料およびその製造方法
WO2007060690A1 (en) * 2005-11-22 2007-05-31 Subramanyam Sundaresan A preparation for enhancing yield in agriculture and horticulture
JP2010024105A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Oita Univ 植物の生育促進剤とその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2006222583B2 (en) Thickening composition improved in viscosity manifestation
US5362312A (en) Carrier fluid for the suspension and delivery of water soluble polymers
US6432155B1 (en) Compositions containing phosphate and xanthan gum variants
US4720303A (en) Thickening agents and the manufacture and use thereof
JPH11255573A (ja) 肥料組成物
CA1160536A (en) Concentrated aqueous metal aldonate and/or ammonium aldonate composition
AU2001284560A1 (en) A thermo-stable bio-matrix
JPH0139686B2 (ja)
JPS61222980A (ja) 液状肥料の安定化方法
JP4405076B2 (ja) 水性硼酸塩含有組成物及びその製法
EP3476383A1 (en) Gel composition, sheet, and production method therefor
CN1099371A (zh) 含营养化合物的分散体或溶液的肥料组合物
JPH02145158A (ja) 糊料液剤
JPH03133909A (ja) 植物生育促進剤製造法
JP2007326767A (ja) メチオニン高濃度含有肥料
JP4801543B2 (ja) 増粘用組成物
JPH0753292A (ja) ペースト肥料
JP2000119111A (ja) 増粘多糖類含有スラリー用防腐剤
JPH09194279A (ja) ペースト肥料およびその製造方法
JP3388217B2 (ja) ペースト肥料の粘度安定化方法
JPH01153587A (ja) 液状有機肥料の分離防止方法
JPH02229843A (ja) 水溶性バイオポリマーの易溶性ペースト
JP3787685B2 (ja) 増粘組成物用添加剤及びその応用
JPH01215836A (ja) キトサンゲル組成物及びその製造方法
JPH0948687A (ja) 液状肥料の結晶成長防止方法