JP2010024105A - 植物の生育促進剤とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】C3植物とC4植物の「著しい」増収効果をもたらす生育促進剤とその調整方法の提供が課題である。また、生育促進剤のC4植物に対する使用方法を提供する事も課題である。
【解決手段】「水溶性タンパク質と糖」の発酵液のマグネシウム塩pH緩衝液を母体液とし、水溶性セルロースアルキルエーテルを所定量溶解させて構成される葉面散布型の生育促進剤の提供により解決する。また、C4植物スイートコーンの花芽分化を意識した葉面散布により適切な使用時期を決定する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、植物の生育促進剤とその製造方法に関するものである。即ち、植物の中でもスイートコーンなどC4植物とネギなどC3植物の樹勢を共に「著しく」向上させ、茎を丈夫にする葉面散布型の生育促進剤とその製造方法を提供するものである。
「著しく」とは、例えば、玉葱、ネギ、スイートコーンの場合、図1に示す巨大玉葱、図2に示す長野さんネギ、図3に示すトウモロコシの一株多果栽培のように樹勢向上能を確実に持つ能力を意味する。
地球温暖化に加えて、世界的な石油価格高騰が、バイオ燃料作物の増産の引き金となり、その結果、食用農作物の生産量不足と価格高騰が問題になっている(2008年6月、イタリア、食料サミット)。さらに、燃料作物栽培のための森林伐採など、本末転倒の環境破壊型の植物ビジネスが展開されてきている。このため、食用植物と燃料植物のどちらも、樹勢向上させ、増収につなげる技術の開発は、地球規模の技術課題となってきている。
サトウキビ、トウモロコシなどC4作物が、エタノール系バイオ燃料作物として大量に使用され、今後もC4作物の栽培が増加すると考えられる。C4植物は、高温、乾燥、強光下、貧窒素土壌と言った、通常の野菜などC3植物には苛酷な気候下に対応する二酸化炭素の代謝回路を持った植物である。このため、特許文献1では、C3植物のC4植物化が検討されている。また、現在は、C4植物の可食部位がバイオ燃料に転用されているが、その茎や葉などのセルロースも燃料化する研究開発が継続している。このため、可食部位に加えて、C4植物の非可食部位も、双方共に増加させることが、燃料作物の生産として有効になる。もちろん、通常野菜のC3植物の増収技術も、深刻な食料問題から向上させる必要がある。
増収のためには多肥栽培が用いられる事が多い。しかし、農作物の生産圃場では、阻害を起こさない上限の肥料量を投与しているにも関わらず、植物の樹勢を高める事ができず、良好な生産性につながらないことが多々認められている。即ち、肥料が植物の根元の土壌に存在しても、それを吸収、代謝できない状態である。これは、C3植物のネギや、C4植物のスイートコーンなどの栽培でも観察されている。このため、植物体内の代謝を活性化させる散布剤が生産現場から渇望されている。
植物は、根から窒素源として硝酸を吸引し、葉から空気中の二酸化炭素を取り込む。根から吸い込まれた硝酸は、亜硝酸、アンモニアと還元代謝され、光合成で二酸化炭素を基に得られた糖由来の炭素源と結合し、生命活動に不可欠なアミノ酸「炭素と窒素の化合物」を得ている。二酸化炭素の代謝回路がC4とC3植物で異なる。また、窒素源だけでなく、リン酸イオン、カリウムイオンや、カルシウムイオン、マグネシウムイオンに加えて、微量の金属イオンが根から吸引されて代謝回路に使用される。
培地の肥料濃度、光、温度、水分などが同じ状態で、植物の生育を意図的に促進させるには、上述した植物体内の代謝を活性化させる必要がある。実際に、植物の生育を促進する公開されている技術として、多様な発酵液(糖、有機酸とアミノ酸、アルコール混合物)、海藻成分、タンパク質の加水分解生成物、非α-アミノ酸の活用が、特許文献2から特許文献31で示されている。
特許文献2から特許文献31を「糖」をキーワードとする技術概念で分類すると、以下の五つになる。
概念(1) 糖そのものの発酵液による植物の代謝活性化:特許文献2と3
概念(2) 技術概念(1)に窒素源(植物由来、動物由来、無機由来)富化を取り入れた
アミノ酸とペプチド糖発酵液による植物の代謝活性化:特許文献4〜15
概念(3) 技術概念(2)にマグネシウムイオン富化を取り入れた植物の代謝活性化
:特許文献16と17
概念(4) 技術概念(3)の代謝活性化に生育抑制成分を組合せた硝酸低減
:特許文献18と19
概念(5) 発酵液以外による植物の代謝活性化:特許文献20〜31
糖発酵液を代謝活性化に利用する開発は、概念(1)から概念(4)へと深化している。この中で、本発明者らは、概念(1)から(4)に対し特許文献2、16〜19で関与している。
技術概念(1) に属する特許文献3における糖そのものの発酵では、発酵期間が長期間必要であり、得られるアミノ酸やペプチド類の濃度が低い。この欠点のため、水溶性タンパク質を含む糖の水溶液を短期間で発酵させ、炭素変換と同時にタンパク質の加水分解によるペプチドとアミノ酸を得る方法に展開した。この段階が概念(1)から(2)への展開である。しかし、概念(2)の段階の糖発酵液では、良好な生育状態にあるC3植物の高品質化は可能でも、貧弱な樹勢のC3植物の活性化が困難であった。換言すると、樹勢ある植物の高品質化はできるが、生育が悪い状態の農作物の再生は困難であった。換金作物の生産現場では、良好な生育状態の植物をさらに改善することよりも、貧弱な樹勢の改善を切望するため、概念(3)への展開となった。
特許文献16と17における概念(3)の段階で、タンパク質由来のアミノ酸やペプチドを含む発酵液への、マグネシウム塩の添加によりC3植物の代謝能が向上した。実際、特許文献16と17の発明は、既に、多くの生産現場で活用されている。しかしながら、トウモロコシなどのC4植物での生育促進効果は実証されていない。また、硝酸低減も散布からの一定期間は可能であったが、窒素源の再吸収を防ぐことができない短所があった。このため概念(4)への展開となった。
概念(4)は、植物の硝酸低減剤としての技術概念になる。ここでは、根からの窒素源の吸肥を「妨げた」状態で、植物体内での代謝活性化を行うと、理想的なC3植物の硝酸低減能を示すとして特許文献18が開発された。そこでは、蒸散抑制を目的とした保湿剤グリセリン添加により、根からの肥料水溶液の吸引を抑える方法が採られた。さらに、特許文献19は、この概念を展開させて、代謝促進剤に、生育を抑制させる化合物(成長停止ホルモンなど)を組み合わせることでも、C3植物の硝酸低減が可能であることを示した。
特許文献18と19の硝酸低減とは逆の、概念(3)の代謝活性化を、さらに増強する添加物の組合せを発明すると、「著しい」生育促進効果につながり、地球規模の環境問題、食糧問題に貢献できるはずである。
また、植物が生育促進した場合、草丈に比例して茎が丈夫になってない徒長状態になると、風雨で容易に倒壊してしまい、その後の取扱に障害が発生する。C4植物と、C3植物の生育促進効果には、当然、「茎」も丈夫にすることが求められる。特に、草丈2〜3mにも成長するC4植物のトウモロコシや、軟弱に成長しやすいC3植物のネギの場合、茎を丈夫にする事は生産現場から切実に求められている。特に、ネギの場合、高温多雨期は軟弱に生育してしまう。さらに、徒長した茎が柔らかいネギは、収穫後の棚持ち(日持ち)も低下する。ネギの品質向上のため、出荷直前の生育後半に、ネギの茎を太くする生育促進剤に加えて、茎を堅くする硬度増強剤が必要である。また、茎が丈夫な嵐に強いトウモロコシ栽培は、南西暖地の台風地域では特に重要である。
グルコースなどを原料とした概念(2)のアミノ酸発酵液が、ネギの「そり、しまり、くされ」などの品質向上と硬度維持に有用である事が特許文献9と10に示されている。しかし、そこでは、アミノ酸発酵液の機能を、水溶性セルロースエーテルやミネラル塩との組合せによりさらに増強することは成されていない。
特許文献32は、植物用皮膜剤として水溶性セルロースエーテルを、糖類、ミネラル、クエン酸塩と合わせて葉面散布することで、セルロース皮膜剤で害虫被害を防止しながら、同時に、養分補給を行える事を示している。味の改善、生育促進などが記述されている。特許文献33は、水溶性セルロースエーテルが、袋かけ作業に代わる果実の皮膜剤として作用し、果実の実割れ防止に役立つ事が示されている。しかし、これら二つの特許文献は、「著しい」生育促進効果を示していない。特許文献34は、水溶性セルロースエーテルを土壌へ添加することで、発芽促進につながることを示してある。
気温、地温、土壌と大気中の水分量、大気中の二酸化炭素濃度、培地の種類、培地中の生育必須成分の由来と量が同じ状態で、植物の樹勢をさらに制御するには、根張りを促進させる土壌処理や、光の制御などと並んで、葉面散布技術は、その手軽さ故に最も実用的な手段である。
上記した関係文献を次に示す。
特開2001-299118号公報(C3植物のC4植物化) 特許第4116786号公報(炭素源としての糖蜜発酵液) 特開2005-306616号公報(サトウキビ黒砂糖の発酵液) 特開2008-7474号公報(小麦、大豆発酵液) 特開平7-10670号公報(米糠エキスと黒砂糖の発酵液) 特開平1-172310号公報(糖類と窒素源のアミノ酸発酵液) 特開2001-192310号公報、(糖類と窒素源のアミノ酸発酵液によるCaイオンとKイオン取込) 特開2001-151618号公報(糖類と窒素源のアミノ酸発酵液によるCaイオンとKイオン取込) 特開平11-332379号公報(糖類と窒素源のアミノ酸発酵液によるネギ栽培) 特開平11-332380号公報(糖類と窒素源のアミノ酸発酵液によるネギ栽培) 特開平8-157317号公報(糖類と窒素源のアミノ酸発酵液の活用例1:耐乾燥性、耐塩性増加) 特開平7-10718号公報(豆糖類と窒素源のアミノ酸発酵液の活用例2:科の落莢防止) 特開平7-8115号公報(豆糖類と窒素源のアミノ酸発酵液の活用例3:花卉類の栽培) 特開平4-58833号公報((豆糖類と窒素源のアミノ酸発酵液の活用例4:稲栽培) 特開平3-201914号公報 (豆糖類と窒素源のアミノ酸発酵液の活用例5:稲栽培) 特開2006-36684号公報(糖蜜の発酵液にMgイオン強化による代謝活性化) 特願2005-088449(粉乳と糖蜜の発酵液にMgイオン強化による代謝活性化) 特開2007-63213号公報(特許文献11+保湿剤+GABA/Met) 特願2007-21084(糖発酵液とユズ果皮抽出物など、成長抑制剤と成長促進剤による硝酸低減) 特開2001-2517号公報(蜂蜜と海水を含む天然塩) 特許第2793583号公報(藻成分) 特開2000-26183号公報(藻成分) 特開2006-121975号公報(黒酢) 特開2005-15438号公報(メチオニン、トリプトファン、糖転流促進剤) 特開2003-160391号公報(動物性繊維を硫酸で加水分解 方法) 特開2003-12389号公報(ゼラチン、ニカワのペプチド類、アミノ酸) 特開2003-73210号公報(大豆粕分解物またはメチオニン) 特許公表2003-525202号公報(GABA) 特許公表2003-12389号公報(カゼイン) 特許公表2003-12389号公報(GLU) 特開2008-37839号公報(アミノレブリン酸−ポリフェノール増強剤) 特開2004-187622号公報(水溶性セルロースエーテル、糖、天然塩化マグネシウム、クエン酸三ナトリウム) 特開平11-225590号公報(水溶性セルロースエーテルの果実被膜剤) 特開2004-236530号公報(水溶性セルロースエーテルと土壌)
本発明は、三大肥料要素(N、P、K)量、温度、水分や光を制御する方法に依ることなく植物の代謝を促進させ、農作物の増産につながる葉面散布型の生育促進剤の提供を意識している。上述したように、概念(3)におけるマグネシウム塩を含むタンパク質と糖との発酵液は、三大肥料要素(N、P、K)を意図的に添加してないにも関わらず、C3植物の生育促進効果を示す。
本発明は、概念(3)を凌駕するC3植物用生育促進剤の提供が目的である。より好適には、本発明は、C3植物可食部位の著しい増収効果をもたらす葉面散布型の生育促進剤とその製造方法の提供を目的とする。
さらに、本発明は、トウモロコシなどC4植物の著しい増収(可食部と茎など非食部の双方)を発現させる葉面散布型の生育促進剤とその製造方法の提供と、その効果的な葉面散布方法(時期、回数、濃度)の提供を目的とする。
さらに、本発明は、生育促進剤により茎径が増したネギなどの植物の茎を、さらに堅くする葉面散布型の生育促進剤とその製造方法の提供を目的とする。
さらに、生育促進剤のC4植物に対する効果的な使用方法を提供する事も課題である。
本発明者は、上記課題を解決するために研究を重ねたところ、(A)セルロースのヒドロキシル基を部分アルキル化した水溶性セルロースアルキルエーテルと、(B)弱酸とマグネシウム塩の混合でpH緩衝液となった「タンパク質と糖」との発酵母液とを、混合した(A+B)溶液が、C4植物と、C3植物の双方の生育を「著しく」促進させ、増収につながる事を見いだした(表1〜表6)。さらに、トウモロコシにおける適切な葉面散布の方法を確立した(散布効果例3-5)。また、(A)を、(C) 弱酸とそのカリウム塩の添加でpH緩衝液となった「タンパク質と糖」との発酵母液に、添加した混合溶液(A+C)が、生育促進剤(A+B)により茎径が増大したネギを、さらに堅くする事を見いだした。
この知見に基づく本発明はC4植物とC3植物の生育促進剤とその製造方法であり、その特徴とする技術手段は、次に紹介する1〜6の通りである。
<植物の生育促進剤とその製造方法>
1.水溶性タンパク質と糖蜜との嫌気発酵水溶液に、弱酸とマグネシウム塩、さらに水溶性セルロースアルキルエーテルを含有することからなる増収能に秀でた植物の生育促進剤。
2.濃度2〜20kg/m3の水溶性タンパク質と炭素換算濃度150〜170kg/m3の糖蜜との嫌気発酵水溶液100重量部に対して、弱酸0.4〜2.0重量部、マグネシウム塩45〜55重量部、さらに水溶性セルロースアルキルエーテル0.4〜1.5重量部を含有することからなる増収能に秀でた上記1に記載の植物の生育促進剤。
3.(1) 中性水に水溶性タンパク質と糖蜜とを各々、2〜20kg/m3、炭素換算濃度150〜170kg/m3に溶解させ、(2)それに乳酸菌と酵母菌を中心にした種菌を加え、所定の酸性に収束するまで発酵させた嫌気発酵水溶液に、(3)弱酸とマグネシウム塩をマグネシウムイオン30〜70 g/L濃度で溶解させpH 5.2〜5.8の緩衝液とし、(4)この緩衝液を60℃以上に加熱し、それに水溶性セルロースアルキルエーテルを0.5〜2 wt./vol%濃度で溶解後、室温まで冷却した、pH緩衝能と増収能に秀でた上記1又は2に記載の植物の生育促進剤の製造方法。
4.水溶性タンパク質と糖蜜との嫌気発酵水溶液に、酢酸と水酸化カリウム、さらに水溶性セルロースアルキルエーテルを含有することからなる茎の硬度増加能に秀でた植物の生育促進剤。
5.濃度2〜20kg/m3の水溶性タンパク質と炭素換算濃度150〜170kg/m3の糖蜜との嫌気発酵水溶液100重量部に対して、酢酸29〜34重量部、水酸化カリウム25〜29重量部、さらに水溶性セルロースアルキルエーテル0.4〜1.5重量部を含有することからなる茎の硬度増加能に秀でた上記4に記載の植物の生育促進剤。
6.(1) 中性水に水溶性タンパク質と糖蜜とを各々、2〜20kg/m3、炭素換算濃度150〜170kg/m3になるように中性水溶液に溶解させ、(2)それに乳酸菌と酵母菌を中心にした種菌を加え、所定の酸性に収束するまで発酵させた嫌気発酵水溶液に、(3)酢酸と水酸化カリウムをカリウムイオン100〜150 g/L 濃度で溶解させpH 5.2〜5.8の緩衝液とし、(4) この緩衝液を60℃以上に加熱し、それに水溶性セルロースアルキルエーテルを0.5〜2 wt./vol%濃度で溶解後、室温まで冷却した、pH緩衝能と茎の硬度増加能に秀でた上記4又は上記5に記載の植物の生育促進剤の製造方法。
7.前記水溶性セルロースアルキルエーテルは、アルキル基としてヒドロキシプロピル基 -CH2CH(OH)CH30.15〜0.25molとメチル基1.4〜1.9molの双方が、もしくは、メチル基1.4〜1.9molのみが、グルコース環のヒドロキシル基にエーテル結合で置換している上記1から上記2又は上記4から上記5に記載の植物の生育促進剤。
8.水溶性セルロースアルキルエーテルの分子量が、20℃、2 wt./vol% 濃度の純水溶液に換算した粘度として3〜10,000 cP (= mPaS) に相当する上記1から上記2又は上記4から上記5又は上記7に記載の植物の生育促進剤。
<使用方法>
発明の前記特徴1、3〜7で示した生育促進剤をスイートコーンへ使用する場合、下記の要領でスイートコーンに葉面散布する。スイートコーンの雄花と、それに続いて生じる雌花の出穂を確認直後に、所定の濃度(500倍体積希釈水溶液)の生育促進剤の初回葉面散布を実施し、これ以降、5日〜7日間隔で3回の葉面散布を継続し、収穫期を迎える。初回散布時期が早すぎた場合や、濃度が濃すぎた場合は、脇芽の発生が旺盛になり、一つの株から複数の茎が発現してしまう。花芽分化など生育ステージを注意深く観察した散布処理が必要である。
ネギの播種を「1」、収穫を「100」とする数値で示すと、播種から80までの生育期間は、本発明のマグネシウム塩を含む生育促進剤の繰り返し散布を7〜10日に一度の頻度で実施する。まず、樹勢を高め、茎径も増加させる。次いで、収穫前の85前後の時期に発明2で示した、「カリウム塩と水溶性セルロースアルキルエーテルとを含む」葉面散布剤を1〜2回使用する。もちろん、カリ不足の症状の場合は、いつでも散布可能であるが、他のミネラルとの拮抗作用、病害菌と虫の誘引など、カリ過剰散布による弊害に留意する必要がある。
本発明の生育促進剤によれば、標準的な栽培体系にあるC3植物ほうれん草など葉野菜に複数回(3-5回、7日から10日に一回の頻度)葉面散布した場合、その株当たりの収量を1.2〜1.8倍に増加させる事が可能である(表3、表4)。また、野菜の残留硝酸値を最大50%程低減させる事が可能となる(表3と図4)。
本発明の生育促進剤によれば、長ネギに複数回(5-9回、週に一回の頻度)で使用した場合、4倍以上の株当たりの収量増加が可能である(表5)。
本発明の生育促進剤によれば、C4植物であるトウモロコシに3〜5回使用した場合、通常出荷できない極小サイズが中心の一株二穂栽培でも、市場出荷サイズの可食部分の収穫が可能となる(図3と表7)。また、スイートコーン茎径が増し、倒壊に強くなると共に、セルロース(茎)の増収が可能となる(表8)。即ち、可食部位も、セルロース部位も双方共に増収になり、より多くの二酸化炭素を固定化する。
本発明の生育促進剤によれば、ナス科のピーマン、唐辛子の露地栽培の場合は、一果の大きさよりはむしろ、果実の数の回転が激しくなり、全生育期間を通じた、一株から得られる総収量が増加する。
本発明2のカリウム塩と水溶性セルロースアルキルエーテルとを含む葉面散布剤を、本発明の生育促進剤で茎径が増したネギに使用すると、さらに堅くする事ができ、より一層の商品ネギの品質向上につながる。
次に本発明の前記構成における技術条件を満足する最良の形態とその技術的意義や定義等を説明する。
本発明における生育促進剤の最良形態を表1と表2にまとめている。表1で得られる発酵液に対し、表2の成分量を組み合わせて本発明の生育促進剤は構築される。
本発明の生育促進剤の調整で重要な因子は、(1)水溶性セルロースアルキルエーテルの親水性(もしくは疎水性)、その分子量と濃度、(2)糖発酵液に溶解させる糖、アミノ酸とペプチド類の選定、(3)マグネシウム塩の種類と濃度の選定である。
<水溶性セルロースアルキルエーテル>
水溶性セルロースアルキルエーテルの親水性(もしくは疎水性)は、アルキル基の種類で制御できる。疎水性のメチル基のみが導入された水溶性セルロースアルキルエーテルよりも、ヒドロキシプロピル基 ( -CH2CH(OH)CH3 )とメチル基の混在からなる水溶性セルロースアルキルエーテルの方が、その親水性が高い。双方共に、「糖発酵液に弱酸とそのマグネシウム塩を溶解したpH緩衝作用を示す母体液」の生育効果を向上させる。しかし、親水性の水溶性セルロースアルキルエーテルの方が、より優れた生育活性効果を発現する。このため後者の使用が好ましい。また、マグネシウム塩を含む糖発酵液に対する水溶性セルロースアルキルエーテルの添加量は、約1.5wt./vol%が限界である。これ以上添加しても、加熱により溶解するが、室温まで冷却すると、ミネラルとセルロースとの錯体が大量に沈殿物として生成し、溶液の有効成分濃度を低下させてしまう。このため水溶性セルロースアルキルエーテルの濃度は、0.3〜1.5 wt./vol%、より好ましくは1.0〜1.2 wt./vol%に調整する方が良い。
水溶性セルロースアルキルエーテルのアルキル基として、カルボキシメチル基(-CH2CO2H)とその金属塩を使用する事もできる。ただし、この場合は、高濃度のマグネシウム塩やカリウム塩の溶解に不向きである。
<糖類>
本発明の生育促進剤の発酵液原料として使用する糖は、価格が安いために糖蜜(精糖過程の残渣)を使用している。しかし、食用の精製糖、ブドウ糖、蜂蜜、果糖、乳糖に加え、精製された化学試薬品などその他の糖類でも構わない。炭素濃度が28〜30wt%で、Brix糖度が82の糖蜜を使用する場合、炭素濃度が150〜170kg/m3になるように水溶液で希釈して種菌を添加するのが好ましい。
<水溶性タンパク質>
本発明の生育促進剤では、糖蜜に粉乳や生乳、卵、血液など水溶性タンパク質を溶解させ、発酵過程で糖の炭素変換と同時に、タンパク質をアミノ酸やペプチドに加水分解させている。このタンパク質と糖との発酵液に、精製された化学試薬品など他の方法で得られたペプチドやGABA (4-アミノ酪酸)など多様なアミノ酸を添加しても構わない。また、タンパク質由来のアミノ酸とペプチドを使用せず、糖のみの発酵液に化学試薬としてのアミノ酸とペプチドを添加することもできる。
<マグネシウム塩>
本発明で使用するマグネシウム塩は、弱酸の塩である酢酸マグネシウムやアミノ酸マグネシウム錯体塩が好ましいが、糖発酵液自身がカルボン酸を含むため、強酸の塩である塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、硝酸マグネシウムでも代用できる。マグネシウム塩の濃度は飽和溶解が好ましい。例えば、室温での飽和濃度に近い量である、酢酸マグネシウム550gを糖発酵液1.0Lに溶解させて1.4Lの溶液を得た場合、マグネシウムイオンの濃度が約66 g/L となる。
<カリウム塩>
マグネシウム塩に限らず、三大肥料の一つであるカリウム塩も、糖発酵液に溶解させる「弱酸とその塩」として使用できる。酢酸と酢酸カリウムの糖発酵液のpH5.2〜5.8緩衝液を調整する場合は、カリウムイオンの濃度が300〜600 g/L存在し、水溶性セルロースアルキルエーテル1.2wt./vol.%が共存すると、ネギなどの茎を堅くできる葉面散布剤として活用できる。酢酸と水酸化カリウムの中和で酢酸カリウムを得る方法であっても、別途合成された酢酸カリウムを利用しても、どちらでも可能である。カリウム塩として硫酸カリウム、硝酸カリウム、塩化カリウムもそれらの溶解度の限界内で使用できる。酢酸カリウムが溶解度の点で優れている。
<弱酸>
pH3.8程度に酸性化した糖発酵液をpH5.2〜5.8の緩衝液にするために使用する「弱酸」は、最も安価な酢酸を本発明の最良の形態とし使用している。弱酸は、酢酸に限らず乳酸、クエン酸、リンゴ酸など植物の代謝回路に直接関係できるカルボン酸誘導体を使用する事も、それらの溶解度の範囲内で可能である。
<葉面散布時の濃度>
このようにして製造して得た生育促進剤において、植物に葉面散布する際の希釈程度は、通常は水で50〜1500倍に希釈し、より好ましくは水で500倍に希釈して使用する。
<葉面散布時の頻度>
ほうれん草やネギなどのC3植物へは、根の土壌への活着を樹勢の変化として視認してから、生育初期から上述の濃度で葉面散布を7日から10日に一回の割合で、収穫直前まで葉面散布を継続する。但し、本発明品の生育促進剤の処理により、栄養成長から生殖成長(種子の形成)への移行が早くなるので、収穫期に注意する必要がある。
<C4植物スイートコーンへの葉面散布時期>
燃料作物にも使用されているC4植物スイートコーンへ、幼齢期から生育促進剤を使用すると脇芽数の増加となるので、花芽分化後、雌花の出穂を視認直後から、本発明品を葉面散布して、それ以降、5日から7日に一回散布を収穫まで継続するのが好ましい。
<ネギ葉面散布>
ネギは、播種から80%の生育活性化期間と、最後の20%の茎葉を堅くする期間で、本発明のマグネシウム塩を含む生育促進剤と、カリウム塩を含む葉面散布剤とを使い分ける事が好ましい。即ち、生育促進剤で樹勢を向上させた後に、カリウム塩を含む葉面散布剤を収穫前の最後の仕上げ剤として活用する。散布周期は、7〜10日に一度の割合で実施する。
以下、本発明の内容を以下の調整例と実験例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、調整例において、成分の割合、混合手順、操作手順は、適時入れ替えと変量可能である。
1.調整例
1.調整例
(1-1) 水溶性タンパク質を溶解した糖蜜発酵液の調整(表1)
0.2〜3kgの粉乳を温水に撹拌しながら溶解させ60Lの水溶液とする。脱脂粉乳の代わりに卵白を使用する場合は、18L(リットル以下同じ)を激しい撹拌により室温で水に溶解させ60Lの水溶液とする。これらタンパク質の水溶液と廃糖蜜液(炭素28〜30wt%、比重1.39、Brix度82%)40Lを混合し、十分に撹拌して100L(0.1m3) の水溶性タンパク質と糖蜜の混合水溶液を得る。この時点で、炭素15.6〜16.7kgが0.1m3に溶解していることになる。これに種菌液を1Lほど混合し、外気の流入を遮断した上で、恒温相中で30℃前後に撹拌する事無く静置する。一週間に一度の割合で撹拌のための空気吹き込みを短時間実施し、糖度計による糖度を追跡する。糖度が、一定値に収束するまで、静置を続ける。仕込み後、1〜2週間は、発酵に基づく激しい二酸化炭素の発泡が認められ、その後、上記の条件で2ヶ月発酵を継続させると「醤油」臭の黒色水溶液と、ヘドロ状の沈殿物が得られる。上澄み溶液の発酵度合いを屈折率型糖度計で追跡した場合、仕込み直後 41.0±0.5 Brix %の糖度が、次第に減少し、30.5±0.5 Brix %で一定値を示すようになる。また、室温のpHは中性から低下して約3.8に収束する。この酵上澄み液をガスクロマトグラフィーにより分析すると、エタノールが55〜65 g/L含有されている。このため本発酵菌は、エタノールを作り出す酵母菌と有機酸を作り出す微生物からの混合菌である。なお、発酵に伴うヘドロ状の沈殿物の生成は、糖蜜に対する水溶性タンパク質の添加量に比例して増加する。生育促進剤の調整には、発酵後の上澄み液を使用するため、初期仕込みにおける水溶性タンパク質量は、糖蜜に対して一定量以上存在すれば一定の発酵上澄み液を得ることができる。換言すれば、発酵上澄み液中のアミノ酸総量とペプチド総量を、各々、3〜5 g/L 、40〜50 g/Lとなるように、同時に、エタノール含有率が55〜65 g/Lとなるように、水溶性タンパク質と糖を利用し、発酵させて上澄み液を得る。
(1-2) 糖発酵ミネラル緩衝液の調整(表2)
(1-1)で述べた糖蜜発酵液から沈殿物を含まない上澄みの酸性液950 mLに対し、15度の食用酢50mLとGABA(4-アミノ酪酸)粉末1.4g、および、酢酸マグネシウム550gを溶解させ、1.4 L の発酵液のマグネシウム塩緩衝液を得る。マグネシウムイオン濃度は66.3 g/L となる。この液を「糖発酵Mg緩衝液」と呼ぶ。また、酢酸マグネシウムの代わりに所定量の酢酸カリウムを用いて、カリウムイオン濃度が 125 g/L のカリウム塩緩衝液を得る。この液を「糖発酵K緩衝液」と呼ぶ。
(1-3) 生育促進剤の調整(表2)
(1-2) の操作で得た糖発酵Mg緩衝液1.0 Lを70℃以上に加熱する。70℃以上を保ちながら、水溶性セルロースアルキルエーテルの粉末12gをゆっくりと撹拌下で添加し、溶解させ、室温まで冷却して本発明の生育促進剤を得る。
なお、水溶性セルロースアルキルエーテルとしては、メチル基のみをグルコース環1モル当たり1.8モル置換した、親水性が低い水溶性セルロースアルキルエーテル(以降SMと表示)と、メチル基とヒドロキシプロピル基をグルコース環1モル当たり、各々、1.4〜1.8モルと0.20〜0.25モル置換した親水性が高い水溶性セルロースアルキルエーテル(以降SHと表示)の2系統を用いた。
さらに、これら2系統の分子量が、20℃、2 wt./vol% 濃度の純水溶液換算の粘度として、3〜10,000 cP (mPaS) に相当するSHおよびSMを用いた。例えば、粘度10,000のSHと粘度4000のSMの場合、各々、SH10000とSM4000と記述する。茎を堅くする葉面散布剤糖の場合は、糖発酵K緩衝液に対してSH4000、もしくはSH10000を1.2 wt./vol%の濃度で、糖発酵Mg緩衝液の場合と同様にして溶解させる。
2.試験作物の栽培と生育促進効果の評価方法
同じ散布剤の葉面散布処理を実施しても、温度、日照、水分で硝酸含有量は異なってくる。このため、測定対象とした農作物を同一の条件(同じ圃場、温度、日照、水分)で複数固体生育させ散布試験に用いた。本例の葉面散布剤を用いる区(散布区)と用いない区(対照区)を用意した。試験は、西南暖地(大分県佐伯のほうれん草、宮崎県都農のスイートコーンとネギ)で実施した。生育促進剤の散布は、葉の朝露が消えた午前中に実施した。下記の(2-1)から(2-5)までの散布液濃度は、500倍に希釈した水溶液として、一週間から10日に一度の頻度で散布した。
(2-1) ほうれん草
ほうれん草の圃場(大分県南部の佐伯市)には、化成肥料888(有機化成A801(888) )を375 kg / 10a の割合で施肥した。これは、10a当たり、N 30kg、P 30kg、K 30kgに相当する。元肥のみで追肥は実施していない。この圃場に対して、表1と図4では、9/24に冬用種(アトラス)播種して11/5に収量調査、表2では、春蒔き種(アンナ)を5/20に播種して6/25に収量調査した。各々、生育期間中、霧吹きを用い本発明の生育促進剤500倍希釈液を葉の裏表に四回葉面散布した。収穫期のほうれん草14株を、
栽培畝から無作為に収穫し、直ぐに重さを計量した。重さ順に配列し、重い方から二株、軽い方から二株を破棄し、残りの10株をデータとして取り扱った。ほうれん草の硝酸値は、この10株を、水などの媒体を一切添加する事なく、すり鉢で十分に破砕後、圧搾により葉と葉柄の汁を得た。その汁を蒸留水で10から50倍の体積比に希釈して硝酸イオンの分析を行った。硝酸イオンは、呈色法を活用したRQフレックス(メルク社製)を用い標準液で補正後に定量した。即ち、10株を一緒に処理することで平均化した硝酸値とした。
(2-2) 葉ネギ(土耕栽培)
葉ネギの培地(宮崎県中部の都濃、換金作物の圃場)には、元肥を豚糞*** kg / 10a の割合で施肥した。この圃場に対して、表3と図2では、8月下旬から9月上旬に播種して、10月上旬から本発明の生育促進剤(SH4000を1.2wt./vol.%含む糖発酵Mg緩衝液)の葉面散布を開始し、週一回の頻度で11月下旬まで、合計9回の葉面散布を継続した。11月下旬に収量調査を行った。収量調査では、
無作為に取り出した16株をデータとして取り扱った。対照区は、無処理区を意味する。
(2-3) 薬味(小)ネギ(水耕栽培)
ハウス施設(大分県中部の豊後大野市)の水耕栽培の薬味ネギに対して本発明の生育促進剤(SH4000とSH03を、各々、1.0wt./vol.% と0.2wt./vol.%含む糖発酵Mg緩衝液)の散布効果を評価した。使用する養液(商品名)は、無散布の対照区と全く同じである。苗定植から一月の栽培で出荷されている水耕栽培システムを使用した。従って、収穫まで3回の葉面散布を行い、20株の平均値で、重さ、長さ、茎径で評価している。
(2-4) 玉葱
玉葱(宮崎県中部の都濃、換金作物の圃場)は、上記の葉ネギと同じ圃場に配置し、ネギと同じ肥培管理を行った。市販の晩生苗(タキイ種苗ネオアース)を11月下旬に黒マルチ処理の培地に定植した。翌年2月から本発明の生育促進剤(SH10,000を1.2wt./vol.%含む糖発酵Mg緩衝液)の葉面散布を月一度の頻度で合計4回継続し、5月下旬に収穫した。
(2-5) スイートコーン
スイートコーン(宮崎県中部の川南、換金作物の圃場)の圃場には、元肥として鶏糞堆肥450 kg / 10a、石灰窒素20 kg / 10a、苦土石灰20 kg / 10a、化成肥料(N12 P12 K12)20 kg / 10aの割合で施肥した。追肥は化成肥料(N14 P 0 K17)15 kg / 10aを、雌花開花後の葉面散布を実施している期間に、1回施した。品種は、黄白のバイカラーではなく、甘みが強い黄色シングルカラーのゴールドラッシュ(サカタ種苗)を、二つの試験区、A区(6 a)と、B区(24 a)に播種した。A区(6 a)が葉面散布処理区であり、B区は対照区である。2008年2月上旬にトンネルハウス内で播種し、3月下旬にハウス撤去後、4月上旬に雄花と雌花の出穂を確認した。A区において4/9に初回の葉面散布を施し、5/2の最終散布まで合計5回の葉面散布を実施した。一方、対照区としてのB区は無散布の計画であったが、作業ミスのため4/18に一回のみの散布を実施してしまった。このため、5回散布区と1回散布との差を評価し、全く同じ条件における2007年度の収穫量とも比較議論した。なお、用いた本発明の生育促進剤の水溶性アルキルエーテルは、スイートコーンの場合、SH4000を、1.2 wt./vol%の濃度で、糖発酵Mg緩衝液に溶解させたものである。
3.散布効果例
(3-1) C3植物 ほうれん草
2006年秋実施した、ほうれん草の収量と硝酸値におよぼす本発明品の散布効果を表3にまとめている。また、表3を図示したものが図4である。上述した糖発酵Mg緩衝液に水溶性セルロースアルキルエーテルを、親水性(SH)/疎水性(SM)、分子量(粘性の大小)の二つの観点から添加し、その影響を評価した。葉面散布は、4回実施している。また、糖発酵Mg緩衝液を対照区として、水溶性セルロースアルキルエーテルの添加効果を示している。

糖発酵Mg緩衝液に多様な水溶性セルロースアルキルエーテルを添加した全ての系で、収量の増加が認められる。同時に、11月上旬の露地栽培の気温で、最終散布から二日後に収穫した際の硝酸濃度も、Bを除いて、9つが低減している。即ち、窒素の代謝が強制的に促進され、それが収量増加につながっていると結論できる。
<セルロース誘導体の親水性と分子量の効果>
同じ、水溶性セルロースアルキルエーテルのSM25系で、その添加量を1/4に低減しても(CとD)収量増の効果、硝酸低減の効果は、ほぼ同じである。即ち、水溶性セルロースアルキルエーテルの濃度は、0.3〜1.2wt./vol.%で効果が認められると結論できる。また、SMよりも親水性が高いSH系列の方が、硝酸低減の度合いも強く、収量も高い。特に、分子量が大きなSM4000とSH4000を収量の点で比較すると、前者44.5 g に対し、後者65.1 gと大きな差が認められる。優れた収量を示す水溶性セルロースアルキルエーテルを順に表示すると: SH4000 > SH50〜SH03 ≧ SM4000〜SM04となる。
秋作ほうれん草での表3と図1の再現性を確認し、SH系の分子量の効果をさらに評価するために、春作ほうれん草(5/20播種〜6/25収穫調査)での評価を実施した。表4にそれをまとめている。糖発酵Mg緩衝液にSH4000、SH400、SH100の三種の水溶性セルロースを1.2wt./vol.%濃度で溶解させて、収穫までに3回の葉面散布を実施した。
対照区、糖発酵Mg緩衝液の平均収量は、39.7 gである。SH4000 、SH400、 SH100の添加系、三つ全て、収量を対照区のそれよりも増加させている。さらに、SH400とSH100では約50〜51gと同じであるが、SH4000添加の散布区だけは70gと抜きんでている。ただし、SH4000添加の散布区は、16株の標準偏差値が最も大きい。このため、散布により代謝が激しく生じる株と、散布しても緩慢な代謝の株の共存が判る。樹勢が高い株は、本発明品の散布により、より激しく生育するのであろう。
表3と表4から、(1) 水溶性セルロースアルキルエーテルの糖発酵Mg緩衝液への添加は、その分子量によらず、どの水溶性セルロースアルキルエーテルでもほうれん草の代謝と生育を促進させる事、その中でも(2)最も効果的に収量を増加させるのは、親水性が高く、最も大きな分子量のSH4000であることが判る。
(3-2) 葉ネギ(土壌栽培)
ほうれん草で最も優れた生育促進効果を示した「SH4000と糖発酵Mg緩衝液」の組合せを、立性のネギ類の生育促進に対しても評価した。表5に九条ネギ系統の葉ネギに対する本発明の生育促進剤の散布効果を、一株の重さ、茎径、全長から評価している。無処理を対照区として比較している。畝の端から10株を無作為に選択し、その平均値、標準偏差値を示している。
「SH4000と糖発酵Mg緩衝液」散布区の播種日は、対照区に比較して10日遅い。通常、冬場へと気温が低下していく栽培ステージにおける10日の差は、大きな生育度合いの差として現れる。それにも関わらず、本発明の生育促進剤を使用した10日遅い播種区の方が、全長47.5mmから71.4mmへ、茎径7.5mmから11.8mmと増加し、重さも対照区の約4倍にも達している。図2にその写真を示す。また、散布区の方が、葉色も濃く品質も高い。ほうれん草と同様に明確で、著しい生育促進効果が、葉ネギでも明らかである。
「SH4000と糖発酵Mg緩衝液」の葉面散布処理により、茎径が増し丈夫な葉ネギとなるのは、表6に示す薬味ネギの茎径の結果や、表8に示すC4植物のスイートコーンの茎への効果とも矛盾しない。しかしながら、「SH4000と糖発酵Mg緩衝液」の繰り返し使用により、茎径を増しても高温多雨期に出荷を迎える葉ネギには、さらに茎を堅くする技術が求められている。
生育初期から上記のマグネシウム塩型の生育促進剤を使用し、その茎径を太くした葉ネギに対し、「SH4000(もしくはSH10000)と糖発酵K緩衝液」を収穫日の10〜15日前に1回散布した。宮崎県の三つのネギ圃場と、鹿児島県の一つのネギ圃場で、2008年梅雨時期の6月上旬に収穫期を迎える葉ネギに対して実施した。四つのネギ圃場で次項が共通して観察された。(1) 刈り取り収穫後のネギの根本を握って揺すっても散布区のネギの葉が折れない。対照区は、強く揺すると折れる。無散布区は、丁寧に扱わないと葉が容易に折れてしまう。(2) 市場出荷の際、箱詰めして室温暗所に二日放置した場合、対照区の柔らかいネギは、その切り口が茶色に変化してしまうものが多い。しかし散布区は、それがない。また、(3)太平洋側に開いた宮崎地区の圃場は、2008年6月2、3日に太平洋を通過した台風5号と、梅雨前線が重なり、バケツを返したような豪雨と風が重なった。この暴風雨で、対照区のネギは全て出荷できない状態に折れてしまったのに対し、散布区のネギは全量出荷可能であった。このように「SH4000と糖発酵Mg緩衝液」による生育促進と、「SH4000(もしくはSH10000)と糖発酵K緩衝液」の硬度増加を組み合わせることは、高品質ネギの市場提供に有効である。
(3-3) 薬味(小)ネギ(水耕栽培)−異なる分子量のセルロース混合
異なる分子量の水溶性セルロースアルキルエーテルの混合効果について、栽培期間が短い薬味ネギの水耕栽培で評価した。表6に水耕栽培の薬味ネギに対する本発明の生育促進剤の使用効果をまとめている。使用した施設は一月で出荷する栽培システムのため3回の葉面散布を実施している。散布剤は、「SH03とSH4000が混合した糖発酵Mg緩衝液」である。散布区の一株あたりの重さ、長さ、茎径は、5.4 g、53 cm、4.8 cmと、対照(無処理)区のそれらの値3.1 g、45 cm、3.8 cmよりも大きい。小さな分子量と、大きな分子量の水溶性セルロースアルキルエーテルを混合して用いても本発明の生育促進効果が確認できる。
(3-4) 玉葱−より大きな分子量のセルロース混合
品種は通常の晩生種であり巨大種ではない。11月下旬に苗を定植し、翌年2月から5月下旬の収穫期までに4回の葉面散布を行っている。用いた本発明の散布剤には、水溶性セルロースアルキルエーテルの分子量の上限を確認するためSH10,000を1.2wt./vol.%濃度で糖発酵Mg緩衝液に溶解させている。図1に示すような成人女性の頭の約半分程度(2.0 kg)にまで肥大している。写真は意図的に巨大な株を選んだのではなく、畝の全てがそのサイズにまで生育している。黒マルチ畝に、ほぼ同じサイズで並んだ玉葱群の写真も一緒に掲示している。玉葱の通常栽培では、400g前後、大きくとも1.0 kgである事を考えると、極めて顕著な生育促進である。玉葱の結果は、SH10,000もSH4000に加えて、使用しうる事が玉葱への適用から判った。しかし、水溶性セルロースアルキルエーテルの分子量の増大とともに、調整時に溶解させにくくなり、室温の低下に伴う沈殿物の生成も増加する。このため、本発明者は、SH10,000以上に分子量を増やす事は、有益でないと判断した。
(3-5) C4植物 スイートコーン
2008年6月時点までで、トウモロコシなどC4植物への意図的な生育代謝剤に関する特許文献は、本発明者が知る限り存在しない。このため、C3植物で好成績を与えたSH4000を水溶性セルロースアルキルエーテルとして選択し、糖発酵Mg緩衝液と混合して、スイートコーンの葉面散布試験に用いた。使用時期は、スイートコーンの雄花開花に続く雌花の出穂直後に、初回の葉面散布を実施した。散布効果を表7と表8にまとめている。
表7は、スイートコーンの果実の生産量を、2007年のそれと比較している。2007年は、2008年と品種、栽培時期、肥料量、圃場、全て同じであり、葉面散布処理の有無のみが異なる。評価の視点は、二つある。一つは、A地区における1株2果栽培時の生産能力の年度間比較である。二つ目は、年度間の比較ではなく、2008年度における、5回散布のA地区と、1回散布のB地区を合わせた、全出荷量の比較である。
今回の評価試験で用いた、A区は、B区に比べ日当たりが悪く、例年、生産性が悪い場所である。生産性が劣るA区に散布を繰り返し、これまで生育が優れた対照区のB区に対し、どの程度の生育活性効果があるのかを評価した。具体的なスイートコーン生産能力は、表7に示す(1)果(完熟果の出荷量)と、表8に示す(2)茎(セルロースの生成量)から見積もった。

全く本発明の散布剤を使用しなかった2007年の一番果のサイズは、2LではなくLサイズが中心で、MとSが混在する。さらに商品としての二番果は採れていない。通常、二番果を採ろうとすると、一番果のサイズも低下し、二番果もS以下のサイズにしかならない。しかしながら、本発明の散布剤(SH4000と糖発酵Mg緩衝液)を使用した2008年は、一番果は全て2Lサイズで出荷され、二番果もSが中心ではあるが出荷サイズとして採れるようになった。追肥量を増やしていれば、二番果のサイズも向上していたと推察している。また、2008年の5回散布のA区(6ha)と1回散布のB区(24ha)を合わせた出荷量(一箱4.5kg)は1450箱と、2007年の1100箱から1.3倍に増加している。B区も5回散布していれば、2008年の果の収穫量は、もっと増加していたはずである。このようにC4植物スイートコーンの可食部位の顕著な増収が、本発明の散布剤により可能となった。
スイートコーンの可食部位の増収だけでなく、その茎の部分も本発明の散布剤処理により増加している。表8に散布による、茎の重さと茎径の変化をまとめている。SH4000と糖発酵Mg緩衝液を5回散布した方が、1回散布処理区よりも一回り大きく生育している事が判る。重さが197 gから223 gに増加し、茎の太さが21.2 mmから25.3 mmに増加している。茎の主構成成分がセルロースであるため、二酸化炭素の取り込みが散布により促進された結果と判断できる。植物繊維としての不溶性セルロースのグルコース分解技術が将来実用化されれば、C4植物スイートコーンの茎もバイオ燃料に変換できる。また、茎径の増加は、暴風雨に強くなる事を意味しており、天候リスクの生存率が向上する。
表3から表8、図1から図4の結果から、「糖発酵Mg緩衝液に水溶性セルロース(特にSH4000もしくはSH10000)」を所定量溶解させた水溶液は、葉物やネギ類などのC3植物とトウモロコシなどのC4植物の生育を「著しく」促進させることを結論できる。なお、本発明の生育促進剤を調整する際、異なる分子量の水溶性セルロースアルキルエーテルを混合することもできる。
「糖発酵Mg緩衝液に水溶性セルロース」を溶解させた水溶液によるC4植物とC3植物の生育促進は、培地からの肥料成分の吸肥力の増大をもたらしていると考えている。例えば、元肥が慣行栽培よりも多めに施してなかったり、追肥不足状態では、窒素欠乏による葉色の黄化が容易に生じる。また、養液量の消費を追跡しやすい水耕栽培において、本発明の生育促進剤を使用すると、養液量の消費が増加する。本発明は、特許文献12と特許文献13とは逆に、「著しい」生育促進効果につながっている。このような能力を持つ生育促進剤を本発明で提供する。また、この増収に秀でた生育促進剤の使用に続けて、「糖発酵K緩衝液に水溶性セルロース」からなる葉面散布を組み合わせると茎が太く、堅く、棚持ち(日持ち)に優れたネギにすることが可能となる。
人口増加による食料危機に関与した農作物産業、二酸化炭素排出量の増加による地球温暖化に関係した環境産業やバイオ燃料産業にとって、本発明のC3およびC4植物の生育促進剤は、地球規模で貢献できる。
本発明の生育促進剤使用(SH10,000を溶解した糖発酵Mg緩衝液)によりヒトの頭の半分程度まで生育した玉葱。 本発明の生育促進剤使用(SH4000を溶解した糖発酵Mg緩衝液)により4倍近くも株の重さが増した葉ネギ。表3に関連データを掲載。 本発明の生育促進剤使用により、市場出荷可能な2LとLサイズに生育したC4植物であるスイートコーン(トウモロコシ)の一株多果栽培写真。通常、スイートコーンの1株2果栽培での、2果目の市場出荷サイズの採取は無理である。表5と表6に関連データを掲載。 C3植物ほうれん草の生育に対する本発明の生育促進剤(水溶性セルロースアルキルエーテルを溶解した糖発酵Mg緩衝液)の使用効果。表1と表2に関連データを掲載。(a)ほうれん草の収穫量と水溶性セルロースアルキルエーテルの関係(b)ほうれん草の硝酸値と水溶性セルロースアルキルエーテルの関係

Claims (8)

  1. 水溶性タンパク質と糖蜜との嫌気発酵水溶液に、弱酸とマグネシウム塩、さらに水溶性セルロースアルキルエーテルを含有することからなる増収能に秀でた植物の生育促進剤。
  2. 濃度2〜20kg/m3の水溶性タンパク質と炭素換算濃度150〜170kg/m3の糖蜜との嫌気発酵水溶液100重量部に対して、弱酸0.4〜2.0重量部、マグネシウム塩45〜55重量部、さらに水溶性セルロースアルキルエーテル0.4〜1.5重量部を含有することからなる増収能に秀でた請求項1に記載の植物の生育促進剤。
  3. (1) 中性水に水溶性タンパク質と糖蜜とを各々、2〜20kg/m3、炭素換算濃度150〜170kg/m3に溶解させ、(2)それに乳酸菌と酵母菌を中心にした種菌を加え、所定の酸性に収束するまで発酵させた嫌気発酵水溶液に、(3)弱酸とマグネシウム塩をマグネシウムイオン30〜70 g/L濃度で溶解させpH 5.2〜5.8の緩衝液とし、(4)この緩衝液を60℃以上に加熱し、それに水溶性セルロースアルキルエーテルを0.5〜2 wt./vol%濃度で溶解後、室温まで冷却した、pH緩衝能と増収能に秀でた請求項1又は請求項2に記載の植物の生育促進剤の製造方法。
  4. 水溶性タンパク質と糖蜜との嫌気発酵水溶液に、酢酸と水酸化カリウム、さらに水溶性セルロースアルキルエーテルを含有することからなる茎の硬度増加能に秀でた植物の生育促進剤。
  5. 濃度2〜20kg/m3の水溶性タンパク質と炭素換算濃度150〜170kg/m3の糖蜜との嫌気発酵水溶液100重量部に対して、酢酸29〜34重量部、水酸化カリウム25〜29重量部、さらに水溶性セルロースアルキルエーテル0.4〜1.5重量部を含有することからなる茎の硬度増加能に秀でた請求項4に記載の植物の生育促進剤。
  6. (1) 中性水に水溶性タンパク質と糖蜜とを各々、2〜20kg/m3、炭素換算濃度150〜170kg/m3になるように中性水溶液に溶解させ、(2)それに乳酸菌と酵母菌を中心にした種菌を加え、所定の酸性に収束するまで発酵させた嫌気発酵水溶液に、(3)酢酸と水酸化カリウムをカリウムイオン100〜150 g/L 濃度で溶解させpH 5.2〜5.8の緩衝液とし、(4) この緩衝液を60℃以上に加熱し、それに水溶性セルロースアルキルエーテルを0.5〜2 wt./vol%濃度で溶解後、室温まで冷却した、pH緩衝能と茎の硬度増加能に秀でた請求項4又は請求項5に記載の植物の生育促進剤の製造方法。
  7. 前記水溶性セルロースアルキルエーテルは、アルキル基としてヒドロキシプロピル基 -CH2CH(OH)CH30.15〜0.25molとメチル基1.4〜1.9molの双方が、もしくは、メチル基1.4〜1.9molのみが、グルコース環のヒドロキシル基にエーテル結合で置換している請求項1から請求項2又は請求項4から請求項5に記載の植物の生育促進剤。
  8. 水溶性セルロースアルキルエーテルの分子量が、20℃、2 wt./vol% 濃度の純水溶液に換算した粘度として3〜10,000 cP (= mPaS) に相当する請求項1から請求項2又は請求項4から請求項5又は請求項7に記載の植物の生育促進剤。
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