JPH11255072A - リトラクタ用プリテンショナ - Google Patents

リトラクタ用プリテンショナ

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Publication number
JPH11255072A
JPH11255072A JP10056997A JP5699798A JPH11255072A JP H11255072 A JPH11255072 A JP H11255072A JP 10056997 A JP10056997 A JP 10056997A JP 5699798 A JP5699798 A JP 5699798A JP H11255072 A JPH11255072 A JP H11255072A
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JP
Japan
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housing
cover
roller
sleeve
pretensioner
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Withdrawn
Application number
JP10056997A
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English (en)
Inventor
Katsuyasu Ono
勝康 小野
Yoshihiko Wada
良彦 和田
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジングに対するカバーの取り付け強度、
取り付け剛性を高くし、緊急時等におけるベルトのたる
みを確実に巻き取る信頼性の高いリトラクタ用プリテン
ショナを提供する。 【解決手段】 ベルトを巻き取るためのシャフト11と
一体に回転するスリーブ12と、ハウジング14とカバ
ー15aによって画定されるコロ通路29に圧力を加
え、スリーブ12に回転力を伝える駆動部13を備え
る。カバー15aは、シャフト11の軸心に対応する位
置を中心としてコロ通路29を覆う略円盤状を備え、そ
の外周に螺子切り44がなされている。ハウジング14
のカバー15aが当接する部分には、螺子切り44に螺
合する螺子切り33がなされている。ハウジング14と
カバー15aは、両螺子切り33及び44を螺合するこ
とによって固定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、リトラクタ用プリ
テンショナに係り、特に自動車等の乗り物の座席に装備
されるシートベルト装置に適用されるリトラクタ用のプ
リテンショナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車等の乗り物の座席には、乗
員の安全を図るために、シートベルトが取り付けられて
いる。このシートベルト装置には、例えば、事故等によ
り発生した加速によって、乗員が前方に倒れ込む前に、
前記ベルトのたるみを巻き取って乗員を座席に固定し、
乗員の安全を確保するリトラクタ(回転式ベルト引き締
め装置)が設けられている。
【0003】このリトラクタ用プリテンショナとして
は、例えば、特開平8−216834号公報に開示され
ているものがある。この公報に記載されたリトラクタ用
プリテンショナは、事故等の緊急時にベルトのたるみを
巻き取るため、ガス圧によってベルト巻き取りリールを
回転させる付加駆動装置を備えている。このプリテンシ
ョナは、前記ガスの圧力を保持する部分が、ハウジング
とカバーとに分割された構成を備えている。したがっ
て、ガスにより発生する内部圧力によってカバーとハウ
ジングとの間に隙間が生じないように、すなわち、前記
カバーがハウジングから浮かないように、両者の取り付
け強度、取り付け剛性を高くすることが要求される。こ
のような場合、一般的には、前記両者を複数の螺子等に
よって固定している。
【0004】また、別の構造を備えたリトラクタ用プリ
テンショナとして、例えば、ドイツ公開公報第1951
2660A1号や、ドイツ公開公報第19602549
A1号に開示されたものがある。これらの公報に記載さ
れたプリテンショナは、ケーシングに設けられたベルト
巻き取りリールの外周に取り付けられた駆動歯車に、ガ
ス圧により、前記ケーシング内のダクトに排出される慣
性体(例えば転動体)が摩擦結合することにより、前記
ベルト巻き取りリールを回転させる構成を備えている。
【0005】ここで、この種のプリテンショナでは、例
えば、エネルギー吸収機構等が設けられていることがあ
る。この場合、一度排出された慣性体がはね返ると、こ
の慣性体が前記駆動歯車の外周に噛み込んでしまうこと
があるが、前記ドイツ公開公報に開示されたプリテンシ
ョナでは、慣性体の排出通路にバネ部材等を取り付け
て、慣性体と駆動歯車との噛み合い領域に弾性を持た
せ、前述した慣性体の噛み込みを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た特開平8−216834号公報等に開示されている種
のリトラクタ用プリテンショナでは、前記カバーとハウ
ジングとの取り付け強度及び取り付け剛性を確保するた
め、両者を固定するための螺子の数を多くしてピッチを
短くしたり、カバーの厚さを大きくして該カバーの曲げ
剛性を高くする必要がある。このため、部品数が多くな
り組立てに手間がかかったり、小型軽量化が困難になる
等の問題が生じる。
【0007】また、ドイツ公開公報第19512660
A1号及び第19602549A1号等に開示されてい
る種のリトラクタ用プリテンショナでは、慣性体の動き
が速い場合、バネ部材が元の状態に戻りきらないうち
に、はね返った慣性体が前記駆動歯車の外周まで戻さ
れ、噛み込みが生じる可能性がある。
【0008】そしてまた、前記ダクトの慣性体入り口部
を、止め栓プラグ等により固定する場合には、パッキン
グ等を用いて密封し、ガス抜けを防止する必要があり、
部品数が多くなり組立てに手間がかるという問題も生じ
る。
【0009】本発明は、このような従来の問題点を解決
することを課題とするものであり、パッキング等のシー
ル部材や、多数の螺子等を使用することなく、ハウジン
グに対するカバーの取り付け強度及び取り付け剛性を高
くすることができ、これによってハウジング内の密封性
を向上させて、緊急時等におけるベルトのたるみを確実
に巻き取ることが可能な信頼性が高いリトラクタ用プリ
テンショナを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この問題を解決するた
め、本発明は、ハウジングと、該ハウジングの開口部を
閉鎖するカバーと、ベルトを巻き取るための巻取シャフ
トと、前記ハウジング内に収容され、前記巻取シャフト
と一体に回転するスリーブと、前記ハウジングとカバー
によって画定される通路に圧力を加え、前記スリーブに
回転力を伝える駆動部と、を備えたリトラクタ用プリテ
ンショナであって、前記カバーは、前記通路を覆う略円
盤状を備えると共に、その外周に螺子切りがなされてお
り、前記ハウジングは、前記カバーと当接する部分に、
当該カバーに切られた螺子に螺合する螺子が切られてお
り、前記両螺子を螺合することによって、前記カバーが
前記ハウジングに固定されるリトラクタ用プリテンショ
ナを提供するものである。
【0011】この構成を備えたリトラクタ用プリテンシ
ョナは、カバーがハウジングに螺合することにより、両
者が固定されるため、ハウジングに対するカバーの取り
付け強度及び取り付け剛性が向上される。このため、パ
ッキング等のシール部材や、多数の螺子等を使用するこ
となく、ハウジング内部の圧力を最適に保つことができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態に係る
リトラクタ用プリテンショナについて、図面を参照して
説明する。なお、本実施の形態に係るリトラクタは、車
両に装着されたシートベルト装置に適用される。
【0013】図1は、本実施の形態に係るプリテンショ
ナを備えたリトラクタの側面図、図2は、図1に示すプ
リテンショナの正面図、すなわち、リトラクタから巻取
ばね装置を取り外した状態(図1のII−II線に沿った部
分から見た)の正面図、図3は、図2のIII−III線に沿
った断面図、図4は、図3の一部拡大図であり、転動体
が排出された状態を示す図、図5は、図3の一部拡大図
であり、排出された転動体がはね返った状態を示す図で
ある。
【0014】なお、図2では、各部材の位置関係を明確
にするため、後ろ側に位置している部材も透けて見える
ように記載してある。また、本実施の形態では、図1〜
図3における上側を「上」とし、下側を「下」として説
明する。
【0015】図1ないし図5に示すように、本発明に係
るリトラクタ1は、例えば、車体の所望位置にリトラク
タ1を取り付けるためのベース2と、ベース2に回転可
能に取り付けられ、ベルト(図示せず)を巻き取る巻取
リール3と、巻取リール3の一端に取り付けられ、車両
の緊急時に作動して巻取リール3を、ベルトを巻き取る
方向に回転させるプリテンショナ4と、巻取リール3の
プリテンショナ4側の一端部に取付けられ、乗員を軽く
締め付けるようにベルトを巻取り方向に連続して軽く引
っ張るようにする巻取ばね装置5と、巻取リール3の他
端に取り付けられ、ベルトが急速に引かれた場合または
事故により加速が発生した場合に当該ベルトの引き出し
を阻止する緊急ロック機構6と、を備えて構成されてい
る。
【0016】巻取リール3は、その中心軸であるシャフ
ト11を回転中心としてベース2に回転可能に取り付け
られ、シャフト11の回転によってベルトの巻取り、巻
き出しを行う。なお、このシャフト11は、巻取リール
3からプリテンショナ4に向けて延在しており、後に詳
述するプリテンショナ4のスリーブ12を回転させるた
めのシャフト、及び巻取ばね装置5の巻取ばねを巻き上
げるためのシャフトをも兼ねている。
【0017】巻取ばね装置5は、特に図示しないが、巻
取ばねを備え、乗員によって引き出されたベルトが、使
用していない時に、巻取リール3上に全て巻き取られる
ような巻取トルクをリールに加える。
【0018】プリテンショナ4は、そのケーシングとし
てのハウジング14と、ハウジング14内の中央部から
上側に偏心した位置を回転可能に貫通するシャフト11
と、シャフト11の外周に設けられ、シャフト11と一
体に回転するスリーブ12と、スリーブ12に回転力を
与える駆動部13と、ハウジング14に形成された第1
の開口部31及び第2の開口部32をぞれぞれ閉鎖する
カバー15a及び蓋15bと、カバー15aとハウジン
グ14との間に介在されるプレート16と、を備えて構
成されている。
【0019】駆動部13は、高圧ガス発生部18と、高
圧ガス発生部18から発生された高圧ガスによって、後
に詳述するコロ26を排出するコロ排出部19と、から
構成されている。
【0020】高圧ガス発生部18は、車両の衝突時に発
生する急激な加速度を検出するショックセンサ(図示せ
ず)からの信号を伝える点火信号伝達用ハーネス(図示
せず)が接続された電極21と、高圧ガス発生剤を収容
した収容部23と、電極21に点火信号が伝えられた際
に高圧ガス発生剤を発火させて高圧ガスを瞬時に発生さ
せる点火装置22と、発生した高圧ガスをコロ排出部1
9に供給するガス通路24と、を備えて構成されてい
る。
【0021】コロ排出部19は、円筒形を備えたコロ
(慣性体)26と、ガス通路24に連接されかつ複数の
コロ26を1個づつ並べて列状に収容する管状のコロ収
容部25と、コロ収容部25の下端(コロ26排出側と
は反対側の先端)を封鎖する封鎖部材である止め栓プラ
グ27と、を備えて構成されている。
【0022】コロ収容部25は上端(コロ26が排出さ
れる側の端部)が、ハウジング14のシャフト11が貫
通された位置と同様の位置まで延び、他端は、ハウジン
グ14の下端近傍まで延びている。このコロ収容部25
の直径は、コロ26の直径より若干大きく形成されてい
る。
【0023】この構成を備えたコロ排出部19は、ハウ
ジング14から取り外し可能となっており、ハウジング
14の所定位置にコロ収容部25を挿入し、止め栓プラ
グ27をコロ収容部25にねじ込むことで、コロ収容部
25、ハウジング14及び止め栓プラグ27をそれぞれ
密着させることができ、この部分から高圧ガスが抜け出
ることを防止することができる。
【0024】ハウジング14は、略箱型を備えており、
貫通したシャフト11の軸心を中心として、後に詳述す
るコロ通路29を露出させることが可能な大きさの直径
を備えた円形の第1の開口部31と、第1の開口部31
と若干の間隔をおいた下側に形成された第2の開口部3
2が形成されている。このハウジング14は、第1の開
口部31の外周となる部分に、螺子切り33がなされて
いる。なお、後に詳述するが、第1の開口部31には、
カバー15aが螺合され、第2の開口部32には、蓋1
5bが取り付けられる。
【0025】ハウジング14内の、シャフト11の回り
には、スリーブ12を収容するスリーブ収容部34が形
成されている。なお、スリーブ12の外周には、供給さ
れたコロ26と摩擦係合するためのローレット35が形
成されている。
【0026】このハウジング14のスリーブ収容部34
の外周部には、スリーブ収容部34の外周に沿った形状
の同心円状の2本の壁部28が、コロ収容部25の上端
近傍からスリーブ12のほぼ上部半分まで、互いに間隔
を置いて同心円上に形成されている。この壁部28は、
コロ排出部19から排出されたコロ26を通過させるコ
ロ通路29の一部を画定するものであり、壁部28同士
の間隔はコロ26の直径より若干大きく設定されてい
る。この壁部28によって画定された部分を通過したコ
ロ26は、スリーブ12のローレット35と摩擦係合
し、スリーブ12を回転させる。
【0027】なお、このコロ26がスリーブ12と摩擦
係合する部分と対向した位置には、カム面51が形成さ
れている。
【0028】また、コロ通路29の終端近傍には、排出
されたコロ26を収容するための収容部36が、緊急ロ
ック機構6側に延びて形成されている。この構成によっ
て、コロ26は、コロ収容部25からコロ通路29に連
続的にスムーズに供給された後、収容部36に回収され
る。
【0029】また、ハウジング14のコロ通路29の終
端部、すなわち、コロ26のスリーブ12への回転力の
伝達が終了する部分には、図3〜図5に示すように、凸
状の段部37が形成されている。この段部37は、コロ
26が収容部36に向けて排出される流れを干渉するこ
とはないが、排出されたコロ26がハウジング14等に
ぶつかってはね返った際には、コロ26が当たって、コ
ロ通路29に再び戻ることを阻止するものであり、カバ
ー15aが取り付けられる方向に突出している。
【0030】プレート16は、コロ収容部25と他の部
材との間に生じる段差をなくし、カバー15aへの当た
り面の高さを均一にする(面一にする)ために、ハウジ
ング14とカバー15aとの間に配設される。このプレ
ート16は、第1の開口部31とほぼ同様の径を備えた
略円盤形状を備えている。また、プレート16のコロ通
路29の終端に対応する位置には、特に図2〜図5に示
すように、斜めに突出した段部41が形成されている。
この段部41は、コロ26が収容部36に向けて排出さ
れる流れを干渉することはないが、排出されたコロ26
がはね返った際には、コロ26がこの部分に当たって、
再びコロ通路29に戻ることを阻止するものであり、コ
ロ通路29を若干狭くする方向に突出している。この段
部41は、特に図2に示すように、プレート16に切込
み42及び43を形成し、この両切込み42及び43と
の間にある部分をハウジング14の底面側(リール3が
取り付けられる側)に押し下げることで形成される。
【0031】カバー15aは、ハウジング14の第1の
開口部31を閉鎖可能な直径を備えた略円盤状を有して
いる。すなわち、このカバー15aは、シャフトの軸心
に対応する位置を中心とした略円盤形状を備えている。
カバー15aの外周には、ハウジング14の、第1の開
口部31の回りに形成された螺子切り33に螺合する螺
子切り44が形成されている。これにより、カバー15
aは、ハウジング14の螺子切り33に螺合した状態
で、第1の開口部31を閉鎖することができる。したが
って、ハウジング14に対するカバー15aの取り付け
強度及び取り付け剛性を向上することができる。このた
め、ハウジング14のガスによる内部圧力がかかる部分
を、パッキング等のシール部材や、多数の螺子等を使用
することなく、確実に密封することができる。この結
果、ガス圧力を最適な状態で保持することができ、スリ
ーブ12に最適な回転力を伝達することができる。
【0032】蓋15bは、第2の開口部を閉鎖可能な形
状を備えている。この蓋15bは、ハウジング14に螺
子45により固定されている。
【0033】次に、本実施の形態に係るリトラクタ用プ
リテンショナの具体的動作について説明する。
【0034】車両走行時等に車体が衝突し、急激な加速
の変化が生じると、車体に配備されているショックセン
サ(図示せず)から、駆動部13の電極21に点火信号
が伝えられる。これによって、点火装置22が、収容部
23に収容されている高圧ガス発火剤を発火させて高圧
ガスを瞬時に発生させる。発生したガスは、ガス通路2
4を経てコロ収容部25に到達し、ここに収容されてい
るコロ26に高い圧力を加え、これによって複数のコロ
26が一気にコロ通路29に向けて移動する。
【0035】コロ収容部25はねじ200によりガス通
路24に押し付けられているため、ガス通路24からの
ガスは漏れることなくコロ収容部25に伝わる。
【0036】コロ通路29にも予め複数のコロが収納さ
れているため、コロ収容部25からのコロに瞬時に押し
出されたコロ通路29ないのコロが、カム面51に押し
出される。
【0037】この移動されたコロ26は、スリーブ12
のローレット35に接触して摩擦係合し、スリーブ12
を回転させる。この回転によって、シャフト11がスリ
ーブ12と一体に回転し、ベルトはリール3に素早く巻
き取られる。この時、緊急時におけるベルトのたるみを
確実に巻き取るためには、コロ26を最適な状態で移動
させることが重要であるが、これを達成させるために
は、コロ通路29内のガス圧を最適に保持する必要があ
る。本実施の形態に係るプリテンショナは、このガス圧
を最適に保持すべきコロ通路29が形成されている部分
を覆うカバー15aが、ハウジング14に対して螺合さ
せることで固定されているため、ハウジング14とカバ
ー15aとの間の密閉が確実なものとなっている。この
ため、ここからガスが外に漏れることがなく、最適なガ
ス圧を保持することができる。
【0038】スリーブ12との摩擦係合が終了したコロ
26、すなわち、スリーブ12への回転力の伝達が終了
するコロ通路29の終端に達したコロ26(図4参照)
は、収容部36に向けて移動する。この時、排出された
コロ26が、ハウジング14等にぶつかってはね返り、
コロ26が再びコロ通路29に戻ろうとしても、図5に
示すように、段部37及び41にぶつかって進行を阻止
され、再び収容部36方向へと戻される。したがって、
従来のように、はね返されたコロが、スリーブの外周に
噛み込むという問題が生じることがない。このため、プ
リテンショナの信頼性を向上することができる。
【0039】コロ通路29から排出されたコロ26は、
収容部36に収容される。
【0040】なお、本実施の形態では、ガスの圧力でコ
ロ26を移動させることによって、スリーブ12を回転
させる構成のプリテンショナについて説明したが、これ
に限らず、本実施の形態に係るハウジング14にカバー
15aを螺合させる構成は、ガス圧を利用してスリーブ
を回転させる種のプリテンショナであれば、他の構成を
備えたプリテンショナにも応用できることは勿論であ
る。また、本実施の形態では、ハウジング14と別体で
形成されたコロ排出部19を設けた場合について説明し
たが、このコロ排出部19は、本実施の形態で説明した
構成以外のプリテンショナにも応用することができる。
すなわち、ハウジング14とカバー15aとが螺合した
構成のプリテンショナでなくても、コロを利用してスリ
ーブを回転させる種のプリテンショナであれば、他の構
成を備えたプリテンショナにも応用できる。
【0041】具体的には、ハウジングと、ベルトを巻き
取るための巻取シャフトと、前記ハウジング内に収容さ
れ、前記巻取シャフトと一体に回転するスリーブと、当
該スリーブに回転力を伝える複数の慣性体と、収容した
複数の慣性体を排出可能な慣性体排出部と、前記慣性体
に圧力を加えて該慣性体を移動させる加圧印加部と、を
有し、前記慣性体排出部は、前記ハウジングとは独立し
た別部材からなり、前記ハウジングに対し着脱可能に構
成されたプリテンショナとすることもできる。この慣性
体排出部は、複数の慣性体を列状に収容する管状の慣性
体収容部と、当該慣性体収容部の該慣性体排出側とは反
対側の先端を封鎖する封鎖部材と、を備えて構成される
ことができる。
【0042】そしてまた、前記慣性体収容部は、慣性体
の圧力による排出に支障を来たさずに、慣性体を収容可
能であれば、断面円筒の管状や、断面多角形の中空体
等、その形状は、任意に選択することができる。
【0043】また、本実施の形態では、ハウジング14
とカバー15aとの間にプレート16を配設した構成に
ついて説明したが、これに限らず、各部材同士がカバー
15aに対し、面一となっていれば、プレート16を配
設しなくてもよい。
【0044】さらにまた、ハウジング14とプレート1
6に、段部37及び41を各々形成した構成について説
明したが、この段部37及び41は、いずれか一方のみ
を形成しても効果が得られる。また、この段部37及び
41は、本実施の形態で説明した構成以外のプリテンシ
ョナにも応用することができる。すなわち、ハウジング
14とカバー15aとが螺合した構造のプリテンショナ
や、ハウジングに対してい着脱可能な慣性体排出部(コ
ロ排出部19)を備えたプリテンショナでなくても、コ
ロを利用してスリーブを回転させる種のプリテンショナ
であれば、他の構成を備えたプリテンショナにも応用で
きる。
【0045】具体的には、ハウジングと、ベルトを巻き
取るための巻取シャフトと、前記ハウジング内に収容さ
れ、前記巻取シャフトと一体に回転するスリーブと、当
該スリーブに回転力を伝える複数の慣性体と、前記慣性
体が通過する通路と、前記慣性体に圧力を加えて前記通
路に前記慣性体を移動させる加圧印加部と、を備えたプ
リテンショナの前記通路の、前記慣性体の前記スリーブ
への回転力の伝達が終了する位置に、段部を突出形成す
ることができる。
【0046】また、本実施の形態では、慣性体として円
筒形状のコロを使用した場合について説明したが、これ
に限らず、移動によってスリーブ12のローレット35
と摩擦係合してスリーブ12を回転させることが可能で
あれば、球状等、他の形状であってもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るプリ
テンショナは、ハウジングの、スリーブに回転力を伝達
させるための圧力がかかる部分に、カバーを螺合させた
構造を有するため、ハウジングに対するカバーの取り付
け強度及び取り付け剛性を高くすることができる。この
ため、パッキング等のシール部材や、多数の螺子等を使
用することなく、ハウジング内の密封性が向上すること
ができる。この結果、緊急時等におけるベルトのたるみ
を確実に巻き取ることができる信頼性が高いリトラクタ
用プリテンショナを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の本実施の形態に係るプリテンショナを
備えたリトラクタの側面図である。
【図2】図1に示すプリテンショナの正面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図3の一部拡大図であり、転動体が排出された
状態を示す図である。
【図5】図3の一部拡大図であり、排出された転動体が
はね返った状態を示す図である。
【符号の説明】
1 リトラクタ 3 リール 4 プリテンショナ 5 巻取ばね 6 緊急ロック機構 11 シャフト 12 スリーブ 13 駆動部 14 ハウジング 15a カバー 15b 蓋 16 プレート 18 高圧ガス発生部 19 コロ排出部 25 コロ収容部 26 コロ 27 止め栓プラグ 29 コロ通路 33、44 螺子切り 37、41 段部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、該ハウジングの開口部を
    閉鎖するカバーと、ベルトを巻き取るための巻取シャフ
    トと、前記ハウジング内に収容され、前記巻取シャフト
    と一体に回転するスリーブと、前記ハウジングとカバー
    によって画定される通路に圧力を加え、前記スリーブに
    回転力を伝える駆動部と、を備えたリトラクタ用プリテ
    ンショナであって、 前記カバーは、前記通路を覆う略円盤状を備えると共
    に、その外周に螺子切りがなされており、前記ハウジン
    グは、前記カバーと当接する部分に、当該カバーに切ら
    れた螺子に螺合する螺子が切られており、前記両螺子を
    螺合することによって、前記カバーが前記ハウジングに
    固定されるリトラクタ用プリテンショナ。
JP10056997A 1998-03-09 1998-03-09 リトラクタ用プリテンショナ Withdrawn JPH11255072A (ja)

Priority Applications (1)

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JP10056997A JPH11255072A (ja) 1998-03-09 1998-03-09 リトラクタ用プリテンショナ

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