JPH11254861A - 感圧疑似接着シート - Google Patents

感圧疑似接着シート

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JPH11254861A
JPH11254861A JP8039498A JP8039498A JPH11254861A JP H11254861 A JPH11254861 A JP H11254861A JP 8039498 A JP8039498 A JP 8039498A JP 8039498 A JP8039498 A JP 8039498A JP H11254861 A JPH11254861 A JP H11254861A
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JP
Japan
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pressure
adhesive
sensitive
ink
pseudo
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JP8039498A
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English (en)
Inventor
Minoru Nishiyama
実 西山
Seiji Hatsuda
誠二 初田
Yoshihiro Maekawa
芳広 前川
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Daio Paper Corp
Original Assignee
Daio Paper Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感圧疑似接着シート表面に紫外線硬化型の
インキを用いて各種情報等を設け、紫外線照射によるイ
ンキの定着処理等による接着力の低下がなく、安定した
接着力を有すると共に、印刷後のブロッキングが起こら
ず、印刷適性に優れ、被接着材を選ばない再剥離可能な
感圧疑似接着性能を持つ記録用シートの提供。 【解決手段】 アクリル酸エステルと水溶性樹脂エマ
ルジョンを主成分として含むアクリル樹脂エマルジョン
と、親水性微小粒子を基本成分として含有することを特
徴とする感圧接着剤組成物を塗布してなる感圧疑似接着
性能を持つシートに、紫外線硬化型のインキを使用して
各種情報を設けた記録用シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常の常態では接
着せず、一定条件を付与すると接着し、必要時に容易に
剥離することができる疑似接着性能を有する塗布層を設
けたシートの情報記録面に、紫外線硬化型インキを用い
て各種情報或いは隠蔽情報等を設け、親展葉書用紙、重
ね合せシート、或いは配送伝票用紙等の重ね合せ帳票用
紙等として実用化され使用されている感圧疑似接着シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、通常の常態では接着せず、一定条
件を付与すると接着し、必要時に容易に剥離する事がで
きる疑似接着性能を有する塗布層を設けたシートの情報
記録面に、各種の情報或いは隠蔽情報等を印刷または印
字した後、塗布層同士を対向させ所定の圧力を加えるこ
とにより、再剥離可能にした感圧疑似接着シートが、主
に親展ハガキ用紙、重ね合わせシート、或いは配送伝票
用紙等の重ね合わせ帳票用紙等として実用化され使用さ
れている。
【0003】感圧疑似接着シートに印刷を行なうにあた
り、一般によく使用されている酸化重合型のインキ等を
使用した場合には、インキの乾燥不良により、印刷後の
シートがブロッキングを起こしたり、インキが裏移りし
たり、印刷面に汚れが発生したり等の弊害が生じ、実際
には使用できない。また、感圧疑似接着シートを所定の
圧力で貼り合わせた場合に、印刷したインキがその対向
面に転写し使用できないという問題もある。
【0004】現在その対策として、感圧疑似接着シート
を印刷する場合、一般的に紫外線硬化型インキが使用さ
れている。紫外線硬化型インキで印刷する場合には、紫
外線照射装置で紫外線を照射しインキを硬化させるた
め、印刷後のシートのブロッキング、インキの裏移り、
印刷面の汚れが発生する等の弊害や、感圧疑似接着シー
トを所定の圧力で貼り合わせた場合に、印刷したインキ
がその対向面に転写するという問題は発生しない。
【0005】しかしながら、感圧疑似接着剤の塗布層は
紫外線ランプによる酸化劣化を受け易い。このように接
着成分が劣化を受けると、接着成分の粘弾性が乏しくな
り、必要とする自着性或いは粘着性を示さなくなる問題
が生じる。
【0006】そこで、感圧擬似接着剤組成物の接着力を
設計する場合には、上述した紫外線等による接着力の劣
化を考慮して、予め高い接着力を発現するように調整さ
れる。しかしながらこれらの感圧擬似接着シートを使用
する場合は、各利用者により使用の形態、或いは加工時
の条件等刃、様々であるのが一般的である。すなわち同
じ接着力に調整された感圧疑似接着シートであっても、
オフセット印刷機による印刷のみに使用する場合、或い
はノンインパクトプリンター等による印字のみに使用す
る場合、或いは両者を組み合わせた印刷に使用する場合
が有り、それぞれの場合により、接着力の劣化の度合い
が異なってくるため、使用時の感圧疑似接着シートの接
着力が異なってくる。従って、これらの感圧疑似接着シ
ートを、同一条件で疑似接着させると、接着力が低すぎ
て輸送中に自然剥離したり、或いは接着力が高すぎて再
剥離せず感圧擬似接着シートが破れてしまうという事故
が発生する等の欠点が有った。
【0007】そこで、感圧疑似接着剤の塗布層の上層
に、接着力の調整やブロッキング等の防止のための保護
層を設けることにより、劣化の少ない再剥離可能な感圧
疑似接着シートを得る方法が提案されている。
【0008】しかしながら、基材の上に感圧接着剤の塗
布層を設け、更に感圧疑似接着シートの接着力の調整や
ブロッキング等の防止のための保護層を設ける方法は、
製造工程が複雑である上、経済性にも欠けるという欠点
があった。
【0009】また、1枚のシートの折り方を工夫した
り、或いは数枚の重ね合わせシート或いは配送伝票等に
加工する場合には、各シート毎に保護層を設ける等、後
加工する必要がある。
【0010】更に、自着性の感圧接着剤のため、被接着
材を選ぶ必要がある等の問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、感圧疑似接着シート表面に紫外線硬化型のインキを
用いて各種情報等を設け、紫外線照射によるインキの定
着処理等による接着力の低下がなく、安定した接着力を
有すると共に、印刷後のブロッキングが起こらず、印刷
上がりが良く、印刷適性に優れ、被接着材を選ばない再
剥離可能な感圧疑似接着性能を持つ記録用シートを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、上記の諸目的は、アクリル酸エステルと
水溶性樹脂エマルジョンを主成分として含むアクリル樹
脂エマルジョンと、親水性微小粒子を基本成分として含
有することを特徴とする感圧接着剤組成物、及び、それ
を塗布してなる感圧疑似接着性能を持つ記録用シート
に、紫外線硬化型のインキを使用して各種情報を設ける
ことによって達成出来ることを見出した。
【0013】即ち、本発明は、通常の常態では接着せ
ず、一定条件を付与すると接着し、必要時に容易に剥離
することができる疑似接着性能を有する塗布層を設けた
シートの情報記録面に、紫外線硬化型インキを用いて各
種情報或いは隠蔽情報等を設けた、感圧疑似接着シート
である。
【0014】本発明において、アクリル酸エステルと水
溶性樹脂エマルジョンを主成分として含むアクリル樹脂
エマルジョンを感圧接着剤として用いるのは、アクリル
樹脂エマルジョン中に保護コロイド化した水溶性樹脂エ
マルジョンを分散させることにより、感圧接着剤組成物
の塗布層の表面に、塗工時の乾燥工程において、水分等
の蒸発に合わせて水溶性樹脂が塗布層表面に移動するこ
とにより、水溶性樹脂成分が多く含まれる層が形成され
るため、本発明の感圧接着剤組成物を塗布した感圧疑似
接着シートが、ブロッキング等の発生を防止する、或い
は感圧接着剤の塗布層表面のべたつきを防止する、或い
は印刷時の紫外線の照射による接着成分の酸化劣化を防
止するためである。
【0015】本発明においては、感圧接着剤の塗布層
に、親水性の微小粒子を添加することによって疑似接着
性能を発現させることが出来る。その機構は、親水性の
微小粒子を使用することにより、微小粒子表面にエマル
ジョン状態のアクリル樹脂を付着させ、乾燥の工程にお
いて、微小粒子表面に膜状に接着性分を保有する特徴が
発現する。表面に膜状に付着した微小粒子を保有する感
圧接着剤組成物を塗布した層の表面は、微小粒子による
凹凸が形成され、所定の圧力を加えた際に凹凸にずれが
生じ塗布層表面が平坦になり、接着面が凹凸による点接
着から面接着になり疑似接着する。この場合の接着機構
は、被接着材の表面の種類によって異なるが、高分子樹
脂の自己拡散、双極子間力、水素結合、或いは物理的な
高分子樹脂と紙繊維等の絡み合い等の接着機構を用い
る。
【0016】本発明において使用する上記微粒子の平均
粒子径は0.1〜20μmの範囲内であることが好まし
い。平均粒子径が、0.1μm未満では、微粒子が感圧
接着剤の塗布層から剥がれやすくなったり、20μm以
上では、充分な接着力が発現されない等の弊害を及ぼす
恐れがある。更に好ましくは、平均粒子径が1〜15μ
mの範囲内にある微粒子を用いるのが好ましい。
【0017】本発明において使用するアクリル樹脂エマ
ルジョンに分散させる水溶性樹脂エマルジョンの配合比
は、アクリル酸エステル100重量部に対して、水溶性
樹脂エマルジョンを5〜200重量部分散されてなるこ
とが好ましい。配合比が、5重量部未満或いは200重
量部以上では、ブロッキング等が発生したり、或いは充
分な接着力が発現されない等の問題を及ぼす恐れがあ
る。従って、本発明においては、少なくとも5〜200
重量部の水溶性樹脂エマルジョンをアクリル樹脂エマル
ジョン中に分散させることが好ましい。好ましくは、適
度な接着力を発現させるため、ガラス転移点が−90〜
50℃の範囲にある、アクリル樹脂エマルジョンを接着
成分として用いることが好ましい。
【0018】本発明において使用する感圧接着剤組成物
の配合比は、アクリル樹脂エマルジョン100重量部に
対し、親水性の微小粒子が5〜200重量部含有されて
なることが好ましい。配合比が、5重量部未満では、印
刷或いは印字適性が不充分であったり、或いは200重
量部以上では、微粒子が感圧接着剤の塗布層から剥がれ
やすくなったり或いは充分な接着力が発現されない等の
弊害を及ぼす恐れがある。従って、本発明においては、
少なくとも5〜200重量部の微細粒子を感圧接着剤組
成物中に含有させ使用することが好ましい。また、本発
明において、上記感圧接着剤組成物の基材に対する塗布
量は、適正な接着力を発現させるため、通常2〜20g
/m2程度塗布するのが好ましい。
【0019】本発明の感圧接着剤組成物に用いられる微
小粒子は、シリカ、炭カル、カオリン、クレー、タル
ク、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、活性
白土、澱粉粒子、セルロース粒子、スチレン系樹脂粒
子、アクリル系樹脂粒子、尿素樹脂粒子、マイクロカプ
セル、オイルカプセル、ポリエチレン、及び塩化ビニル
等の無機系或いは有機系の公知の微小粒子の中から、適
宜選択して使用することが出来る。また、これらの微小
粒子は、単独で用いても2種類以上を併用しても良い。
本発明においては、親水性の更に好ましくは非熱可塑性
の微小粒子を感圧接着剤組成物中に含有させることが好
ましい。
【0020】本発明の感圧接着剤組成物に用いられるア
クリル樹脂エマルジョン中に分散させる水溶性樹脂エマ
ルジョンは、ポリビニルアルコール、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、
ポリアクリルアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無
水マレイン酸共重合体等の公知の水溶性高分子の中か
ら、適宜選択して使用することが出来る。また、これら
の樹脂は、単独で用いても2種類以上を併用しても良
い。本発明においては、耐UV性、印刷適性、耐ブロッ
キング性等に優れた、スチレン−無水マレイン酸共重合
体を用いるのが好ましい。
【0021】感圧接着剤組成物には、必要に応じて更
に、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤、分散剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、インク定着
剤、染料定着剤、蛍光染料、有色染料、滑剤、消臭剤、
脱臭剤、抗菌剤等の助剤を添加することもできる。
【0022】本発明に用いられる基材としては、例え
ば、上質紙、中質紙、再生紙、アート紙、コート紙、微
塗工紙、合成紙、フィルム、ラミネート紙、金属蒸着紙
等が使用出来る。
【0023】本発明における感圧接着剤組成物の基材へ
の塗布は、ブレードコーター、エアナイフコーター、バ
ーコーター、ロールコーター、グラビア印刷機、スクリ
ーン印刷機等の、従来公知の塗工機或いは印刷機を用い
て設けることができる。
【0024】本発明における隠蔽すべき情報或いは各種
の情報は、紫外線硬化型のインキを使用して、紫外線の
照射によりインキを硬化させることにより設ける。
【0025】紫外線硬化型のインキは顔料、オリゴマー
(プレポリマー、光重合性低重合体)、モノマー(反応
性希釈剤、光重合性単量体)、光重合開始剤、その他添
加剤から成っている。このインキの乾燥は、印刷機に組
み込まれた紫外線ランプの照射により、インキビヒクル
を重合させることにより行われる。
【0026】感圧疑似接着シートをこの方式で印刷する
ことにより、出来上がった感圧疑似接着シートは、印刷
上がりが良好で、印刷時の汚れ等の発生も無く、紫外線
の照射による接着力の劣化の無い、安定した接着力を有
する感圧疑似接着シートを得ることが出来る。感圧接着
剤の塗布層表面のべたつきを抑えているため、ブロッキ
ング等を起こさず、その上印刷適性にも優れ、また、接
着する被接着材を選ばないので、接着する被接着材の選
択の幅が増え応用の範囲が広がるので、本発明の感圧疑
似接着シートは、感熱紙、インクジェット用紙、熱転写
紙と組み合わせたり、裏面に粘着剤等を塗布することも
可能であり、様々の基材と組み合わせて使用するのに好
適である。
【0027】またこの印刷方式では、インキの乾燥は紫
外線の照射を多くすれば速くなるので、従来の感圧疑似
接着シートよりも、紫外線による接着力の劣化が無いた
め、紫外線照射量を多く出来る。そのため印刷スピード
を大幅にアップできるので印刷作業性更には経済性にも
優れる。
【0028】
【実施例】実施例1.接着剤としてアクリル樹脂エマル
ジョン(CSー10:新中村化学工業社製)100部
(乾燥重量)、及び、平均粒子径7μmの合成シリカ
(カープレックス80−D:塩野義製薬社製)40部を
混ぜ合わせ、目的とする感圧接着剤組成物を得た。次
に、この感圧接着剤組成物を、127.9g/m2の上
質紙に、塗布量が10g/m2(乾燥重量)となるよう
に塗布し、感圧疑似接着シートを得た。その接着剤層上
にオフセット印刷機にて、紫外線硬化型インキ(BES
TCURE:東洋インキ社製)を使用して印刷を行っ
た。インキの乾燥は、印刷機に取り付けられた紫外線ラ
ンプからの紫外線の照射により行った。印刷スピードは
80m/分で行った。この印刷機でフォーム加工したシ
ートを5,000枚重ねたものをその状態で24時間放
置した後、この印刷層を設けた感圧疑似接着シートを用
いて、接着力、印刷上がり、ブロッキング性、貼り合わ
せた後のインキの転写について評価した結果を、表1に
示す。
【0029】接着力:オフセット印刷機による印刷前の
試料を、20℃、50%RHの環境下に12時間以上放
置した後、メールシーラー(MSー9100:大日本印
刷社製)を用いて、ロールギャップ14(140μm)
で加圧接着させ、その5分後にT型剥離試験を行った。
【0030】UV劣化試験:オフセット印刷機のUV照
射機を用い、試料に紫外線を照射した試料について、そ
れを20℃、50%RHの環境下に24時間以上放置し
た後、接着力と同様に評価を行った。
【0031】印刷上がり:目視にて評価を行った。 ・印刷上がりが良好なもの→○ ・印刷上がりが良くないもの→× ブロッキング性:インキのブロッキングを、上記のフォ
ーム用紙を手で剥がすことにより評価した。 ・ブロッキングの発生の無いもの→○ ・ブロッキングが発生しており、印刷面に汚れもみられ
るもの→× インキの転写:試料を、メールシーラー(MS−910
0:大日本印刷社製)を用いて、ロールギャップ14
(140μm)で加圧接着させた後、20℃、65%R
H条件下に12時間放置した後、手で剥がしてインキの
転写を目視により評価を行った。 ・インキの転写の無いもの→○ ・インキが転写しているもの→× 実施例2.接着剤としてアクリル樹脂エマルジョン(C
Sー11:新中村化学工業株式会社製)100部、及
び、平均粒子径7μmの合成シリカ(カープレックス8
0−D:塩野義製薬株式会社製)50部を混ぜ合わせ、
目的とする感圧疑似接着剤組成物を得た。得られた感圧
接着剤組成物を実施例1と全く同様にして上質紙に塗布
し、オフセット印刷機で印刷層を設けた感圧疑似接着シ
ートを得た。得られたシートについて、接着力、印刷上
がり、ブロッキング性、貼り合わせた後のインキの転写
について評価した結果を、表1に示す。
【0032】比較例1.接着剤として変成天然ゴムラテ
ックス(フルタイト:三井フラー株式会社製)100部
(乾燥重量)、及び、平均粒子径8μmの合成シリカ5
0部、及び、トウモロコシデンプン50部を混ぜ合わ
せ、目的とする感圧接着剤組成物を得た。得られた感圧
接着剤組成物を実施例1と全く同様にして上質紙に塗布
し、オフセット印刷機で印刷層を設けた感圧疑似接着シ
ートを得た。得られたシートについて、接着力、印刷上
がり、ブロッキング性、貼り合わせた後のインキの転写
について評価した結果を、表1に示す。
【0033】比較例2.インキを酸化重合タイプのイン
キに代えて、紫外線照射を行なわず印刷した以外は、比
較例1と同様にした感圧擬似接着シートを得た。得られ
たシートについて、接着力、印刷上がり、ブロッキング
性、貼り合わせた後のインキの転写について評価した結
果を、表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】通常の常態では接着せず、一定条件を付
与すると接着し、必要時に容易に剥離することができる
疑似接着性能を有する塗布層を設けたシートを紫外線硬
化型のインキを使用して印刷し、紫外線ランプの照射に
よりインキの乾燥を行うことにより、接着力の劣化が無
く、印刷上がりが良く、印刷後のインキのブロッキング
や汚れが無く、貼り合わせたものを剥がした際にインキ
の転写が発生しない、情報記録面を設けた感圧疑似接着
シートとして適したものが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の紫外線硬化型インキで情報
を設けた感圧擬似接着葉書の斜視図である。
【図2】図−1のA−A´線断面図である。
【図3】貼合前の感圧疑似接着シートの情報記録面の斜
視図である。
【符号の説明】
1…基材、2…疑似接着剤層、3…被接着材、4…情報
層。
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】感圧疑似接着シート
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常の状態では接
着せず、一定条件を付与すると接着し、必要時に容易に
剥離することができる疑似接着性能を有する塗布層を設
けたシートの情報記録面に、紫外線硬化型インキを用い
て各種情報或いは隠蔽情報等を設け、親展葉書用紙、重
ね合せシート、或いは配送伝票用紙等の重ね合せ帳票用
紙等として実用化され使用されている感圧疑似接着シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、通常の状態では接着せず、一定条
件を付与すると接着し、必要時に容易に剥離することが
できる疑似接着性能を有する塗布層を設けたシートの情
報記録面に、各種の情報或いは隠蔽情報等を印刷または
印字した後、塗布層同士を対向させ所定の圧力を加える
ことにより、再剥離可能にした感圧疑似接着シートが、
主に親展ハガキ用紙、重ね合わせシート、或いは配送伝
票用紙等の重ね合わせ帳票用紙等として実用化され使用
されている。
【0003】感圧疑似接着シートに印刷を行うにあた
り、一般によく使用されている酸化重合型のインキ等を
使用した場合には、インキの乾燥不良により、印刷後の
シートがブロッキングを起こしたり、インキが裏移りし
たり、印刷面に汚れが発生したり等の弊害が生じ、実際
には使用できない。また、感圧疑似接着シートを所定の
圧力で貼り合わせた場合に、印刷したインキがその対向
面に転写し使用できないという問題もある。
【0004】現在その対策として、感圧疑似接着シート
を印刷する場合、一般的に紫外線硬化型インキが使用さ
れている。紫外線硬化型インキで印刷する場合には、紫
外線照射装置で紫外線を照射しインキを硬化させるた
め、印刷後のシートのブロッキング、インキの裏移り、
印刷面の汚れが発生する等の弊害や、感圧疑似接着シー
トを所定の圧力で貼り合わせた場合に、印刷したインキ
がその対向面に転写するという問題は発生しない。
【0005】しかしながら、感圧疑似接着剤の塗布層は
紫外線ランプによる酸化劣化を受け易い。このように接
着成分が劣化を受けると、接着成分の粘弾性が乏しくな
り、必要とする自着性或いは粘着性を示さなくなる問題
が生じる。
【0006】そこで、感圧擬似接着剤組成物の接着力を
設計する場合には、上述した紫外線等による接着力の劣
化を考慮して、予め高い接着力を発現するように調整さ
れる。しかしながらこれらの感圧擬似接着シートを使用
する場合は、各利用者により使用の形態、或いは加工時
の条件等は、様々であるのが一般的である。すなわち同
じ接着力に調整された感圧疑似接着シートであっても、
オフセット印刷機による印刷のみに使用する場合、或い
はノンインパクトプリンター等による印字のみに使用す
る場合、或いは両者を組み合わせた印刷に使用する場合
があり、それぞれの場合により、接着力の劣化の度合い
が異なってくるため、使用時の感圧疑似接着シートの接
着力が異なってくる。従って、これらの感圧疑似接着シ
ートを、同一条件で疑似接着させると、接着力が低すぎ
て輸送中に自然剥離したり、或いは接着力が高すぎて再
剥離せず感圧擬似接着シートが破れてしまうという事故
が発生する等の欠点があった。
【0007】そこで、感圧疑似接着剤の塗布層の上層
に、接着力の調整やブロッキング等の防止のための保護
層を設けることにより、劣化の少ない再剥離可能な感圧
疑似接着シートを得る方法が提案されている。
【0008】しかしながら、基材の上に感圧接着剤の塗
布層を設け、更に感圧疑似接着シートの接着力の調整や
ブロッキング等の防止のための保護層を設ける方法は、
製造工程が複雑である上、経済性にも欠けるという欠点
があった。
【0009】また、1枚のシートの折り方を工夫した
り、或いは数枚の重ね合わせシート或いは配送伝票等に
加工する場合には、各シート毎に保護層を設ける等、後
加工する必要がある。
【0010】更に、自着性の感圧接着剤のため、被接着
材を選ぶ必要がある等の問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、感圧疑似接着シート表面に紫外線硬化型のインキを
用いて各種情報等を設け、紫外線照射によるインキの定
着処理等による接着力の低下がなく、安定した接着力を
有すると共に、印刷後のブロッキングが起こらず、印刷
上がりが良く、印刷適性に優れ、被接着材を選ばない再
剥離可能な感圧疑似接着性能を持つ記録用シートを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、上記の諸目的は、アクリル酸エステルと
水溶性樹脂エマルジョンを主成分として含むアクリル樹
脂エマルジョンと、親水性微小粒子を基本成分として含
有することを特徴とする感圧接着剤組成物、及び、それ
を塗布してなる感圧疑似接着性能を持つ記録用シート
に、紫外線硬化型のインキを使用して各種情報を設ける
ことによって達成できることを見出した。
【0013】即ち、本発明は、通常の状態では接着せ
ず、一定条件を付与すると接着し、必要時に容易に剥離
することができる疑似接着性能を有する塗布層を設けた
シートの情報記録面に、紫外線硬化型インキを用いて各
種情報或いは隠蔽情報等を設けた、感圧疑似接着シート
である。
【0014】
【発明の実施の形態】図面は本発明の感圧疑似接着シー
トの形態を示したもので、1は基材、2は疑似接着剤
層、3は被接着剤、4は情報層である。
【0015】本発明において、アクリル酸エステルと水
溶性樹脂エマルジョンを主成分として含むアクリル樹脂
エマルジョンを感圧接着剤として用いるのは、アクリル
樹脂エマルジョン中に保護コロイド化した水溶性樹脂エ
マルジョンを分散させることにより、感圧接着剤組成物
の塗布層の表面に、塗工時の乾燥工程において、水分等
の蒸発に合わせて水溶性樹脂が塗布層表面に移動するこ
とにより、水溶性樹脂成分が多く含まれる層が形成され
るため、本発明の感圧接着剤組成物を塗布した感圧疑似
接着シートが、ブロッキング等の発生を防止する、或い
は感圧接着剤の塗布層表面のベタつきを防止する、或い
は印刷時の紫外線の照射による接着成分の酸化劣化を防
止するためである。
【0016】本発明においては、感圧接着剤の塗布層
に、親水性の微小粒子を添加することによって疑似接着
性能を発現させることができる。その機構は、親水性の
微小粒子を使用することにより、微小粒子表面にエマル
ジョン状態のアクリル樹脂を付着させ、乾燥の工程にお
いて、微小粒子表面に膜状に接着性分を保有する特徴が
発現する。表面に膜状に付着した微小粒子を保有する感
圧接着剤組成物を塗布した層の表面は、微小粒子による
凹凸が形成され、所定の圧力を加えた際に凹凸にずれが
生じ塗布層表面が平坦になり、接着面が凹凸による点接
着から面接着になり疑似接着する。この場合の接着機構
は、被接着材の表面の種類によって異なるが、高分子樹
脂の自己拡散、双極子間力、水素結合、或いは物理的な
高分子樹脂と紙繊維等の絡み合い等の接着機構を用い
る。
【0017】本発明において使用する上記微粒子の平均
粒子径は0.1〜20μmの範囲内であることが好まし
い。平均粒子径が、0.1μm未満では、微粒子が感圧
接着剤の塗布層から剥がれやすくなったり、20μm以
上では、充分な接着力が発現されない等の弊害を及ぼす
恐れがある。更に好ましくは、平均粒子径が1〜15μ
mの範囲内にある微粒子を用いるのが好ましい。
【0018】本発明において使用するアクリル樹脂エマ
ルジョンに分散させる水溶性樹脂エマルジョンの配合比
は、アクリル酸エステル100重量部に対して、水溶性
樹脂エマルジョンを5〜200重量部分散されてなるこ
とが好ましい。配合比が、5重量部未満或いは200重
量部以上では、ブロッキング等が発生したり、或いは充
分な接着力が発現されない等の問題を及ぼす恐れがあ
る。従って、本発明においては、少なくとも5〜200
重量部の水溶性樹脂エマルジョンをアクリル樹脂エマル
ジョン中に分散させることが好ましい。好ましくは、適
度な接着力を発現させるため、ガラス転移点が−90〜
50℃の範囲にある、アクリル樹脂エマルジョンを接着
成分として用いることが好ましい。
【0019】本発明において使用する感圧接着剤組成物
の配合比は、アクリル樹脂エマルジョン100重量部に
対し、親水性の微小粒子が5〜200重量部含有されて
なることが好ましい。配合比が、5重量部未満では、印
刷或いは印字適性が不充分であったり、或いは200重
量部以上では、微粒子が感圧接着剤の塗布層から剥がれ
やすくなったり或いは充分な接着力が発現されない等の
弊害を及ぼす恐れがある。従って、本発明においては、
少なくとも5〜200重量部の微細粒子を感圧接着剤組
成物中に含有させ使用することが好ましい。また、本発
明において、上記感圧接着剤組成物の基材に対する塗布
量は、適正な接着力を発現させるため、通常2〜20g
/m2 程度塗布するのが好ましい。
【0020】本発明の感圧接着剤組成物に用いられる微
小粒子は、シリカ、炭カル、カオリン、クレー、タル
ク、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、活性
白土、澱粉粒子、セルロース粒子、スチレン系樹脂粒
子、アクリル系樹脂粒子、尿素樹脂粒子、マイクロカプ
セル、オイルカプセル、ポリエチレン、及び塩化ビニル
等の無機系或いは有機系の公知の微小粒子の中から、適
宜選択して使用することができる。また、これらの微小
粒子は、単独で用いても2種類以上を併用しても良い。
本発明においては、親水性の更に好ましくは非熱可塑性
の微小粒子を感圧接着剤組成物中に含有させることが好
ましい。
【0021】本発明の感圧接着剤組成物に用いられるア
クリル樹脂エマルジョン中に分散させる水溶性樹脂エマ
ルジョンは、ポリビニルアルコール、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、
ポリアクリルアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無
水マレイン酸共重合体等の公知の水溶性高分子の中か
ら、適宜選択して使用することができる。また、これら
の樹脂は、単独で用いても2種類以上を併用しても良
い。本発明においては、耐UV性、印刷適性、耐ブロッ
キング性等に優れた、スチレン−無水マレイン酸共重合
体を用いるのが好ましい。
【0022】感圧接着剤組成物には、必要に応じて更
に、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤、分散剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、インク定着
剤、染料定着剤、蛍光染料、有色染料、滑剤、消臭剤、
脱臭剤、抗菌剤等の助剤を添加することもできる。
【0023】本発明に用いられる基材としては、例え
ば、上質紙、中質紙、再生紙、アート紙、コート紙、微
塗工紙、合成紙、フィルム、ラミネート紙、金属蒸着紙
等が使用できる。
【0024】本発明における感圧接着剤組成物の基材へ
の塗布は、ブレードコーター、エアナイフコーター、バ
ーコーター、ロールコーター、グラビア印刷機、スクリ
ーン印刷機等の、従来公知の塗工機或いは印刷機を用い
て設けることができる。
【0025】本発明における隠蔽すべき情報或いは各種
の情報は、紫外線硬化型のインキを使用して、紫外線の
照射によりインキを硬化させることにより設ける。
【0026】紫外線硬化型のインキは顔料、オリゴマー
(プレポリマー、光重合性低重合体)、モノマー(反応
性希釈剤、光重合性単量体)、光重合開始剤、その他添
加剤から成っている。このインキの乾燥は、印刷機に組
み込まれた紫外線ランプの照射により、インキビヒクル
を重合させることにより行われる。
【0027】感圧疑似接着シートをこの方式で印刷する
ことにより、出来上がった感圧疑似接着シートは、印刷
上がりが良好で、印刷時の汚れ等の発生も無く、紫外線
の照射による接着力の劣化の無い、安定した接着力を有
する感圧疑似接着シートを得ることができる。感圧接着
剤の塗布層表面のベタつきを抑えているため、ブロッキ
ング等を起こさず、その上印刷適性にも優れ、また、接
着する被接着材を選ばないので、接着する被接着材の選
択の幅が増え応用の範囲が広がるので、本発明の感圧疑
似接着シートは、感熱紙、インクジェット用紙、熱転写
紙と組み合わせたり、裏面に粘着剤等を塗布することも
可能であり、様々の基材と組み合わせて使用するのに好
適である。
【0028】またこの印刷方式では、インキの乾燥は紫
外線の照射を多くすれば速くなるので、従来の感圧疑似
接着シートよりも、紫外線による接着力の劣化が無いた
め、紫外線照射量を多くできる。そのため印刷スピード
を大幅にアップできるので印刷作業性更には経済性にも
優れる。
【0029】
【実施例】実施例1.接着剤としてアクリル樹脂エマル
ジョン(CS−10:新中村化学工業社製)100部
(乾燥重量)、及び、平均粒子径7μmの合成シリカ
(カープレックス80−D:塩野義製薬社製)40部を
混ぜ合わせ、目的とする感圧接着剤組成物を得た。次
に、この感圧接着剤組成物を、127.9g/m2 の上
質紙に、塗布量が10g/m2 (乾燥重量)となるよう
に塗布し、感圧疑似接着シートを得た。その接着剤層上
にオフセット印刷機にて、紫外線硬化型インキ(BES
TCURE:東洋インキ社製)を使用して印刷を行っ
た。インキの乾燥は、印刷機に取り付けられた紫外線ラ
ンプからの紫外線の照射により行った。印刷スピードは
80m/分で行った。この印刷機でフォーム加工したシ
ートを5,000枚重ねたものをその状態で24時間放
置した後、この印刷層を設けた感圧疑似接着シートを用
いて、接着力、印刷上がり、ブロッキング性、貼り合わ
せた後のインキの転写について評価した結果を、表1に
示す。
【0030】接着力:オフセット印刷機による印刷前の
試料を、20℃、50%RHの環境下に12時間以上放
置した後、メールシーラー(MS−9100:大日本印
刷社製)を用いて、ロールギャップ14(140μm)
で加圧接着させ、その5分後にT型剥離試験を行った。
【0031】UV劣化試験:オフセット印刷機のUV照
射機を用い、試料に紫外線を照射した試料について、そ
れを20℃、50%RHの環境下に24時間以上放置し
た後、接着力と同様に評価を行った。
【0032】印刷上がり:目視にて評価を行った。 ・印刷上がりが良好なもの→○ ・印刷上がりが良くないもの→× ブロッキング性:インキのブロッキングを、上記のフォ
ーム用紙を手で剥がすことにより評価した。 ・ブロッキングの発生の無いもの→○ ・ブロッキングが発生しており、印刷面に汚れもみられ
るもの→× インキの転写:試料を、メールシーラー(MS−910
0:大日本印刷社製)を用いて、ロールギャップ14
(140μm)で加圧接着させた後、20℃、65%R
H条件下に12時間放置した後、手で剥がしてインキの
転写を目視により評価を行った。 ・インキの転写の無いもの→○ ・インキが転写しているもの→× 実施例2.接着剤としてアクリル樹脂エマルジョン(C
S−11:新中村化学工業株式会社製)100部、及
び、平均粒子径7μmの合成シリカ(カープレックス8
0−D:塩野義製薬株式会社製)50部を混ぜ合わせ、
目的とする感圧疑似接着剤組成物を得た。得られた感圧
接着剤組成物を実施例1と全く同様にして上質紙に塗布
し、オフセット印刷機で印刷層を設けた感圧疑似接着シ
ートを得た。得られたシートについて、接着力、印刷上
がり、ブロッキング性、貼り合わせた後のインキの転写
について評価した結果を、表1に示す。
【0033】比較例1.接着剤として変成天然ゴムラテ
ックス(フルタイト:三井フラー株式会社製)100部
(乾燥重量)、及び、平均粒子径8μmの合成シリカ5
0部、及び、トウモロコシデンプン50部を混ぜ合わ
せ、目的とする感圧接着剤組成物を得た。得られた感圧
接着剤組成物を実施例1と全く同様にして上質紙に塗布
し、オフセット印刷機で印刷層を設けた感圧疑似接着シ
ートを得た。得られたシートについて、接着力、印刷上
がり、ブロッキング性、貼り合わせた後のインキの転写
について評価した結果を、表1に示す。
【0034】比較例2.インキを酸化重合タイプのイン
キに代えて、紫外線照射を行なわず印刷した以外は、比
較例1と同様にした感圧擬似接着シートを得た。得られ
たシートについて、接着力、印刷上がり、ブロッキング
性、貼り合わせた後のインキの転写について評価した結
果を、表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】通常の状態では接着せず、一定条件を付
与すると接着し、必要時に容易に剥離することができる
疑似接着性能を有する塗布層を設けたシートを紫外線硬
化型のインキを使用して印刷し、紫外線ランプの照射に
よりインキの乾燥を行うことにより、接着力の劣化が無
く、印刷上がりが良く、印刷後のインキのブロッキング
や汚れが無く、貼り合わせたものを剥がした際にインキ
の転写が発生しない、情報記録面を設けた感圧疑似接着
シートとして適したものが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の紫外線硬化型インキで情報
を設けた感圧擬似接着葉書の斜視図である。
【図2】図1のA−A´線断面図である。
【図3】貼合前の感圧疑似接着シートの情報記録面の斜
視図である。
【符号の説明】 1…基材、2…疑似接着剤層、3…被接着材、4…情報
層。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】感圧疑似接着シート
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常の状態では接
着せず、一定条件を付与すると接着し、必要時に容易に
剥離することができる疑似接着性能を有する塗布層を設
けたシートの情報記録面に、紫外線硬化型インキを用い
て各種情報或いは隠蔽情報等を設け、親展葉書用紙、重
ね合せシート、或いは配送伝票用紙等の重ね合せ帳票用
紙等として実用化され使用されている感圧疑似接着シー
トに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、通常の状態では接着せず、一定条
件を付与すると接着し、必要時に容易に剥離することが
できる疑似接着性能を有する塗布層を設けたシートの情
報記録面に、各種の情報或いは隠蔽情報等を印刷または
印字した後、塗布層同士を対向させ所定の圧力を加える
ことにより、再剥離可能にした感圧疑似接着シートが、
主に親展ハガキ用紙、重ね合わせシート、或いは配送伝
票用紙等の重ね合わせ帳票用紙等として実用化され使用
されている。
【0003】感圧疑似接着シートに印刷を行うにあた
り、一般によく使用されている酸化重合型のインキ等を
使用した場合には、インキの乾燥不良により、印刷後の
シートがブロッキングを起こしたり、インキが裏移りし
たり、印刷面に汚れが発生したり等の弊害が生じ、実際
には使用できない。また、感圧疑似接着シートを所定の
圧力で貼り合わせた場合に、印刷したインキがその対向
面に転写し使用できないという問題もある。
【0004】現在その対策として、感圧疑似接着シート
を印刷する場合、一般的に紫外線硬化型インキが使用さ
れている。紫外線硬化型インキで印刷する場合には、紫
外線照射装置で紫外線を照射しインキを硬化させるた
め、印刷後のシートのブロッキング、インキの裏移り、
印刷面の汚れが発生する等の弊害や、感圧疑似接着シー
トを所定の圧力で貼り合わせた場合に、印刷したインキ
がその対向面に転写するという問題は発生しない。
【0005】しかしながら、感圧疑似接着剤の塗布層は
紫外線ランプによる酸化劣化を受け易い。このように接
着成分が劣化を受けると、接着成分の粘弾性が乏しくな
り、必要とする自着性或いは粘着性を示さなくなる問題
が生じる。
【0006】そこで、感圧擬似接着剤組成物の接着力を
設計する場合には、上述した紫外線等による接着力の劣
化を考慮して、予め高い接着力を発現するように調整さ
れる。しかしながらこれらの感圧擬似接着シートを使用
する場合は、各利用者により使用の形態、或いは加工時
の条件等は、様々であるのが一般的である。すなわち同
じ接着力に調整された感圧疑似接着シートであっても、
オフセット印刷機による印刷のみに使用する場合、或い
はノンインパクトプリンター等による印字のみに使用す
る場合、或いは両者を組み合わせた印刷に使用する場合
があり、それぞれの場合により、接着力の劣化の度合い
が異なってくるため、使用時の感圧疑似接着シートの接
着力が異なってくる。従って、これらの感圧疑似接着シ
ートを、同一条件で疑似接着させると、接着力が低すぎ
て輸送中に自然剥離したり、或いは接着力が高すぎて再
剥離せず感圧擬似接着シートが破れてしまうという事故
が発生する等の欠点があった。
【0007】そこで、感圧疑似接着剤の塗布層の上層
に、接着力の調整やブロッキング等の防止のための保護
層を設けることにより、劣化の少ない再剥離可能な感圧
疑似接着シートを得る方法が提案されている。
【0008】しかしながら、基材の上に感圧接着剤の塗
布層を設け、更に感圧疑似接着シートの接着力の調整や
ブロッキング等の防止のための保護層を設ける方法は、
製造工程が複雑である上、経済性にも欠けるという欠点
があった。
【0009】また、1枚のシートの折り方を工夫した
り、或いは数枚の重ね合わせシート或いは配送伝票等に
加工する場合には、各シート毎に保護層を設ける等、後
加工する必要がある。
【0010】更に、自着性の感圧接着剤のため、被接着
材を選ぶ必要がある等の問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、感圧疑似接着シート表面に紫外線硬化型のインキを
用いて各種情報等を設け、紫外線照射によるインキの定
着処理等による接着力の低下がなく、安定した接着力を
有すると共に、印刷後のブロッキングが起こらず、印刷
上がりが良く、印刷適性に優れ、被接着材を選ばない再
剥離可能な感圧疑似接着性能を持つ記録用シートを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を重ねた結果、上記の諸目的は、アクリル酸100重量
部と、水溶性樹脂エマルジョン5〜200重量部とを主
成分として含むアクリル樹脂エマルジョンと、親水性微
小粒子とを主体とする感圧接着剤組成物の塗布層または
印刷層を、基材の必要な箇所あるいは片面または全面に
設けてなる感圧擬似接着シートであって、前記塗布層ま
たは印刷層上に紫外線硬化型インキを用いて各種情報を
印刷または印字したことによって達成できることを見出
した。
【0013】
【発明の実施の形態】図面は本発明の感圧疑似接着シー
トの形態を示したもので、1は基材、2は疑似接着剤
層、3は被接着剤、4は情報層である。
【0014】本発明において、アクリル酸エステルと水
溶性樹脂エマルジョンを主成分として含むアクリル樹脂
エマルジョンを感圧接着剤として用いるのは、アクリル
樹脂エマルジョン中に保護コロイド化した水溶性樹脂エ
マルジョンを分散させることにより、感圧接着剤組成物
の塗布層の表面に、塗工時の乾燥工程において、水分等
の蒸発に合わせて水溶性樹脂が塗布層表面に移動するこ
とにより、水溶性樹脂成分が多く含まれる層が形成され
るため、本発明の感圧接着剤組成物を塗布した感圧疑似
接着シートが、ブロッキング等の発生を防止する、或い
は感圧接着剤の塗布層表面のベタつきを防止する、或い
は印刷時の紫外線の照射による接着成分の酸化劣化を防
止するためである。
【0015】本発明においては、感圧接着剤の塗布層
に、親水性の微小粒子を添加することによって疑似接着
性能を発現させることができる。その機構は、親水性の
微小粒子を使用することにより、微小粒子表面にエマル
ジョン状態のアクリル樹脂を付着させ、乾燥の工程にお
いて、微小粒子表面に膜状に接着性分を保有する特徴が
発現する。表面に膜状に付着した微小粒子を保有する感
圧接着剤組成物を塗布した層の表面は、微小粒子による
凹凸が形成され、所定の圧力を加えた際に凹凸にずれが
生じ塗布層表面が平坦になり、接着面が凹凸による点接
着から面接着になり疑似接着する。この場合の接着機構
は、被接着材の表面の種類によって異なるが、高分子樹
脂の自己拡散、双極子間力、水素結合、或いは物理的な
高分子樹脂と紙繊維等の絡み合い等の接着機構を用い
る。
【0016】本発明において使用する上記微粒子の平均
粒子径は0.1〜20μmの範囲内であることが好まし
い。平均粒子径が、0.1μm未満では、微粒子が感圧
接着剤の塗布層から剥がれやすくなったり、20μm以
上では、充分な接着力が発現されない等の弊害を及ぼす
恐れがある。更に好ましくは、平均粒子径が1〜15μ
mの範囲内にある微粒子を用いるのが好ましい。
【0017】本発明において使用するアクリル樹脂エマ
ルジョンに分散させる水溶性樹脂エマルジョンの配合比
は、アクリル酸エステル100重量部に対して、水溶性
樹脂エマルジョンを5〜200重量部分散されてなるこ
とが好ましい。配合比が、5重量部未満或いは200重
量部以上では、ブロッキング等が発生したり、或いは充
分な接着力が発現されない等の問題を及ぼす恐れがあ
る。従って、本発明においては、少なくとも5〜200
重量部の水溶性樹脂エマルジョンをアクリル樹脂エマル
ジョン中に分散させることが好ましい。好ましくは、適
度な接着力を発現させるため、ガラス転移点が−90〜
50℃の範囲にある、アクリル樹脂エマルジョンを接着
成分として用いることが好ましい。
【0018】本発明において使用する感圧接着剤組成物
の配合比は、アクリル樹脂エマルジョン100重量部に
対し、親水性の微小粒子が5〜200重量部含有されて
なることが好ましい。配合比が、5重量部未満では、印
刷或いは印字適性が不充分であったり、或いは200重
量部以上では、微粒子が感圧接着剤の塗布層から剥がれ
やすくなったり或いは充分な接着力が発現されない等の
弊害を及ぼす恐れがある。従って、本発明においては、
少なくとも5〜200重量部の微細粒子を感圧接着剤組
成物中に含有させ使用することが好ましい。また、本発
明において、上記感圧接着剤組成物の基材に対する塗布
量は、適正な接着力を発現させるため、通常2〜20g
/m2 程度塗布するのが好ましい。
【0019】本発明の感圧接着剤組成物に用いられる微
小粒子は、シリカ、炭カル、カオリン、クレー、タル
ク、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、活性
白土、澱粉粒子、セルロース粒子、スチレン系樹脂粒
子、アクリル系樹脂粒子、尿素樹脂粒子、マイクロカプ
セル、オイルカプセル、ポリエチレン、及び塩化ビニル
等の無機系或いは有機系の公知の微小粒子の中から、適
宜選択して使用することができる。また、これらの微小
粒子は、単独で用いても2種類以上を併用しても良い。
本発明においては、親水性の更に好ましくは非熱可塑性
の微小粒子を感圧接着剤組成物中に含有させることが好
ましい。
【0020】本発明の感圧接着剤組成物に用いられるア
クリル樹脂エマルジョン中に分散させる水溶性樹脂エマ
ルジョンは、ポリビニルアルコール、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、
ポリアクリルアミド、エチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、メチルビニル
エーテル−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無
水マレイン酸共重合体等の公知の水溶性高分子の中か
ら、適宜選択して使用することができる。また、これら
の樹脂は、単独で用いても2種類以上を併用しても良
い。本発明においては、耐UV性、印刷適性、耐ブロッ
キング性等に優れた、スチレン−無水マレイン酸共重合
体を用いるのが好ましい。
【0021】感圧接着剤組成物には、必要に応じて更
に、界面活性剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤、分散剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、インク定着
剤、染料定着剤、蛍光染料、有色染料、滑剤、消臭剤、
脱臭剤、抗菌剤等の助剤を添加することもできる。
【0022】本発明に用いられる基材としては、例え
ば、上質紙、中質紙、再生紙、アート紙、コート紙、微
塗工紙、合成紙、フィルム、ラミネート紙、金属蒸着紙
等が使用できる。
【0023】本発明における感圧接着剤組成物の基材へ
の塗布は、ブレードコーター、エアナイフコーター、バ
ーコーター、ロールコーター、グラビア印刷機、スクリ
ーン印刷機等の、従来公知の塗工機或いは印刷機を用い
て設けることができる。
【0024】本発明における隠蔽すべき情報或いは各種
の情報は、紫外線硬化型のインキを使用して、紫外線の
照射によりインキを硬化させることにより設ける。
【0025】紫外線硬化型のインキは顔料、オリゴマー
(プレポリマー、光重合性低重合体)、モノマー(反応
性希釈剤、光重合性単量体)、光重合開始剤、その他添
加剤から成っている。このインキの乾燥は、印刷機に組
み込まれた紫外線ランプの照射により、インキビヒクル
を重合させることにより行われる。
【0026】感圧疑似接着シートをこの方式で印刷する
ことにより、出来上がった感圧疑似接着シートは、印刷
上がりが良好で、印刷時の汚れ等の発生も無く、紫外線
の照射による接着力の劣化の無い、安定した接着力を有
する感圧疑似接着シートを得ることができる。感圧接着
剤の塗布層表面のベタつきを抑えているため、ブロッキ
ング等を起こさず、その上印刷適性にも優れ、また、接
着する被接着材を選ばないので、接着する被接着材の選
択の幅が増え応用の範囲が広がるので、本発明の感圧疑
似接着シートは、感熱紙、インクジェット用紙、熱転写
紙と組み合わせたり、裏面に粘着剤等を塗布することも
可能であり、様々の基材と組み合わせて使用するのに好
適である。
【0027】またこの印刷方式では、インキの乾燥は紫
外線の照射を多くすれば速くなるので、従来の感圧疑似
接着シートよりも、紫外線による接着力の劣化が無いた
め、紫外線照射量を多くできる。そのため印刷スピード
を大幅にアップできるので印刷作業性更には経済性にも
優れる。
【0028】
【実施例】実施例1.接着剤としてアクリル樹脂エマル
ジョン(CS−10:新中村化学工業社製)100部
(乾燥重量)、及び、平均粒子径7μmの合成シリカ
(カープレックス80−D:塩野義製薬社製)40部を
混ぜ合わせ、目的とする感圧接着剤組成物を得た。次
に、この感圧接着剤組成物を、127.9g/m2 の上
質紙に、塗布量が10g/m2 (乾燥重量)となるよう
に塗布し、感圧疑似接着シートを得た。その接着剤層上
にオフセット印刷機にて、紫外線硬化型インキ(BES
TCURE:東洋インキ社製)を使用して印刷を行っ
た。インキの乾燥は、印刷機に取り付けられた紫外線ラ
ンプからの紫外線の照射により行った。印刷スピードは
80m/分で行った。この印刷機でフォーム加工したシ
ートを5,000枚重ねたものをその状態で24時間放
置した後、この印刷層を設けた感圧疑似接着シートを用
いて、接着力、印刷上がり、ブロッキング性、貼り合わ
せた後のインキの転写について評価した結果を、表1に
示す。
【0029】接着力:オフセット印刷機による印刷前の
試料を、20℃、50%RHの環境下に12時間以上放
置した後、メールシーラー(MS−9100:大日本印
刷社製)を用いて、ロールギャップ14(140μm)
で加圧接着させ、その5分後にT型剥離試験を行った。
【0030】UV劣化試験:オフセット印刷機のUV照
射機を用い、試料に紫外線を照射した試料について、そ
れを20℃、50%RHの環境下に24時間以上放置し
た後、接着力と同様に評価を行った。
【0031】印刷上がり:目視にて評価を行った。 ・印刷上がりが良好なもの→○ ・印刷上がりが良くないもの→× ブロッキング性:インキのブロッキングを、上記のフォ
ーム用紙を手で剥がすことにより評価した。 ・ブロッキングの発生の無いもの→○ ・ブロッキングが発生しており、印刷面に汚れもみられ
るもの→× インキの転写:試料を、メールシーラー(MS−910
0:大日本印刷社製)を用いて、ロールギャップ14
(140μm)で加圧接着させた後、20℃、65%R
H条件下に12時間放置した後、手で剥がしてインキの
転写を目視により評価を行った。 ・インキの転写の無いもの→○ ・インキが転写しているもの→× 実施例2.接着剤としてアクリル樹脂エマルジョン(C
S−11:新中村化学工業株式会社製)100部、及
び、平均粒子径7μmの合成シリカ(カープレックス8
0−D:塩野義製薬株式会社製)50部を混ぜ合わせ、
目的とする感圧疑似接着剤組成物を得た。得られた感圧
接着剤組成物を実施例1と全く同様にして上質紙に塗布
し、オフセット印刷機で印刷層を設けた感圧疑似接着シ
ートを得た。得られたシートについて、接着力、印刷上
がり、ブロッキング性、貼り合わせた後のインキの転写
について評価した結果を、表1に示す。
【0032】比較例1.接着剤として変成天然ゴムラテ
ックス(フルタイト:三井フラー株式会社製)100部
(乾燥重量)、及び、平均粒子径8μmの合成シリカ5
0部、及び、トウモロコシデンプン50部を混ぜ合わ
せ、目的とする感圧接着剤組成物を得た。得られた感圧
接着剤組成物を実施例1と全く同様にして上質紙に塗布
し、オフセット印刷機で印刷層を設けた感圧疑似接着シ
ートを得た。得られたシートについて、接着力、印刷上
がり、ブロッキング性、貼り合わせた後のインキの転写
について評価した結果を、表1に示す。
【0033】比較例2.インキを酸化重合タイプのイン
キに代えて、紫外線照射を行なわず印刷した以外は、比
較例1と同様にした感圧擬似接着シートを得た。得られ
たシートについて、接着力、印刷上がり、ブロッキング
性、貼り合わせた後のインキの転写について評価した結
果を、表1に示す。
【0034】
【表1】
【発明の効果】通常の状態では接着せず、一定条件を付
与すると接着し、必要時に容易に剥離することができる
疑似接着性能を有する塗布層を設けたシートを紫外線硬
化型のインキを使用して印刷し、紫外線ランプの照射に
よりインキの乾燥を行うことにより、接着力の劣化が無
く、印刷上がりが良く、印刷後のインキのブロッキング
や汚れが無く、貼り合わせたものを剥がした際にインキ
の転写が発生しない、情報記録面を設けた感圧疑似接着
シートとして適したものが得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の紫外線硬化型インキで情報
を設けた感圧擬似接着葉書の斜視図である。
【図2】図1のA−A´線断面図である。
【図3】貼合前の感圧疑似接着シートの情報記録面の斜
視図である。
【符号の説明】 1…基材、2…疑似接着剤層、3…被接着材、4…情報
層。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸エステルと水溶性樹脂エマルジ
    ョンを主成分として含むアクリル樹脂エマルジョンと、
    親水性微小粒子を基本成分として含有することを特徴と
    する感圧接着剤組成物の塗布層或いは印刷層を、基材の
    必要な箇所或いは片面或いは全面に設けてなる感圧疑似
    接着シートにおいて、感圧疑似接着シートの必要な箇所
    或いは片面或いは全面に紫外線硬化型インキを用いて各
    種情報を設けたことを特徴とする感圧疑似接着シート。
JP8039498A 1998-03-11 1998-03-11 感圧疑似接着シート Pending JPH11254861A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005275387A (ja) * 2004-02-25 2005-10-06 Ito Yuji 貼替防止ラベル及びその製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005275387A (ja) * 2004-02-25 2005-10-06 Ito Yuji 貼替防止ラベル及びその製造方法
JP4656632B2 (ja) * 2004-02-25 2011-03-23 株式会社マツザキ 貼替防止ラベル及びその製造方法

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