JPH11254450A - ディスク基板の成形用金型 - Google Patents

ディスク基板の成形用金型

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JPH11254450A
JPH11254450A JP6546398A JP6546398A JPH11254450A JP H11254450 A JPH11254450 A JP H11254450A JP 6546398 A JP6546398 A JP 6546398A JP 6546398 A JP6546398 A JP 6546398A JP H11254450 A JPH11254450 A JP H11254450A
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JP
Japan
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stamper
mold
mounting surface
mirror block
bush
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JP6546398A
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Ikuo Asai
郁夫 浅井
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Meiki Seisakusho KK
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Meiki Seisakusho KK
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Publication date
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/263Moulds with mould wall parts provided with fine grooves or impressions, e.g. for record discs
    • B29C45/2632Stampers; Mountings thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
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    • B29C2045/264Holders retaining the inner periphery of the stamper

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ミラーブロックの表面と該ミラーブロックに
内挿されたホルダブッシュの軸方向端面とによって協働
してスタンパ装着面を構成し、それらミラーブロックと
ホルダブッシュの内外挿面間に形成されたエア吸引孔を
通じて及ぼされる負圧吸引力により、該スタンパ装着面
上にスタンパを吸着保持せしめるに際して、スタンパの
吸着保持力を向上させ、成形品の離型時等におけるスタ
ンパ内周部分の浮き上がりを防止すること。 【解決手段】 スタンパ装着面を構成するホルダブッシ
ュ40の軸方向端面58を、ミラーブロック36の表面
60よりも、スタンパ62側に向かって、僅かに突出位
置せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、所定の情報が刻設されたスタン
パを用いて、該スタンパの情報が転写された合成樹脂製
のディスク基板を製造するためのディスク基板の成形用
金型に係り、特に、スタンパを負圧吸引して装着面上に
吸着保持するようにしたディスク基板の成形用金型に関
するものである。
【0002】
【背景技術】光ディスク(光磁気ディスクを含む)は、
オーディオやビデオ,計算機等の広い分野で記録媒体と
しての使用が検討されているが、その製造に用いられる
合成樹脂製のディスク基板は、一般に、互いに型合わせ
されることによって型合わせ面間に成形キャビティを形
成する一対の金型を用い、少なくとも一方の金型のキャ
ビティ形成面に、薄肉の円環板形状を有するスタンパを
セットして樹脂成形を行うことにより、成形と同時に、
スタンパ表面に刻設されたピットやプリグルーブ等の情
報を転写することによって製造される。また、このよう
なディスク基板の成形に際しては、スタンパを金型に対
して優れた位置精度をもって確実にセットすることが必
要であり、例えば、特開平5−185475号公報等に
記載されているように、スタンパを装着面に対して負圧
吸引で吸着保持する金型構造が、好適に採用される。か
かる金型は、一般に、ミラーブロックの中央孔にホルダ
ブッシュを内挿配置し、それらミラーブロックとホルダ
ブッシュでスタンパの装着面を協働して形成する一方、
スタンパの装着面を形成するホルダブッシュの軸方向端
面に、スタンパの中心穴が嵌合せしめられる位置決め用
の段差面を形成すると共に、ホルダブッシュとミラーブ
ロックの内外挿面間に、スタンパの装着面に開口するエ
ア通路を形成し、かかるエア通路を通じて負圧吸引する
ことによって、スタンパの内周部分を装着面に吸着保持
せしめるように構成される。
【0003】ところが、このような従来構造のディスク
基板の成形用金型について、本発明者が詳細に検討した
ところ、ディスク基板の連続的な成形に際して、スタン
パの装着面上への吸着保持が安定して為され難いため
に、スタンパの内周部分が装着面から離脱することによ
って、連続的な成形が阻害されるおそれのあることが、
明らかとなった。特に、スタンパは、ピットの形状や深
さによって成形品(ディスク基板)との密着力が異なる
が、その密着力が強い場合には、成形品の離型時にスタ
ンパが成形品に食い付いたまま離型方向に浮き上がっ
て、スタンパの内周部分が装着面から剥がれてしまい易
く、場合によっては、高価なスタンパが破損するおそれ
もあったのである。
【0004】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、スタンパが装着面に対して強固に吸着保持
されて、ディスク基板の離型時等におけるスタンパの装
着面からの浮き上がりが防止されることにより、スタン
パの損傷等が防止されて、ディスク基板を安定して連続
成形することの出来るディスク基板の成形用金型を提供
することにある。
【0005】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、本発明の特徴とするところは、ミラーブロックの中
央孔にホルダブッシュを内挿配置し、それらミラーブロ
ックとホルダブッシュでスタンパの装着面を協働して形
成する一方、該スタンパの装着面を形成するホルダブッ
シュの軸方向端面にスタンパの中心穴が嵌合せしめられ
る位置決め用の段差面を形成すると共に、ホルダブッシ
ュとミラーブロックの内外挿面間に、スタンパの装着面
に開口するエア通路を形成し、該エア通路を通じて負圧
吸引することにより、スタンパの内周部分を装着面に吸
着保持せしめるようにしたディスク基板の成形用金型に
おいて、ホルダブッシュにおけるスタンパの装着面を、
少なくともディスク基板の成形時に、ミラーブロックに
おけるスタンパの装着面よりも、スタンパ側に突出して
位置せしめたことにある。
【0006】このような本発明に従う構造とされたディ
スク基板の成形用金型においては、ホルダブッシュのス
タンパ装着面が、ミラーブロックのスタンパ装着面より
も、スタンパ側に突出していることにより、かかる装着
面にセットされたスタンパが、ミラーブロック側よりも
ホルダブッシュ側に優先的に重ね合わせられるのであ
り、エア通路を通じて及ぼされる負圧吸引力によって、
ホルダブッシュのスタンパ装着面に対して、スタンパの
内周部分が安定して吸着保持され得るのである。
【0007】それ故、成形品の離型時に発生し易い、ス
タンパの内周部分の装着面からの浮き上がりが効果的に
防止されるのであり、以て、そのようなスタンパの内周
部分の浮き上がりに起因するスタンパの損傷等が防止さ
れると共に、ディスク基板を安定して連続成形すること
が可能となるのである。
【0008】なお、本発明に係るディスク基板の成形用
金型においては、少なくともディスク基板の成形時にお
いて、換言すれば金型に必要温度まで昇温されて樹脂材
料が成形キャビティに充填される状態で、ホルダブッシ
ュのスタンパ装着面が、ミラーブロックのスタンパ装着
面よりも突出しておれば良く、それら両装着面の位置
は、金型を構成する各部材の熱膨張等も考慮して設定さ
れる。例えば、ディスク基板の成形時に、ホルダブッシ
ュのスタンパ装着面がミラーブロックのスタンパ装着面
よりも突出せしめられる限り、金型の非加熱状態下で
は、ホルダブッシュのスタンパ装着面よりもミラーブロ
ックのスタンパ装着面がスタンパ側に突出していても良
い。
【0009】また、ディスク基板の成形用金型は、一般
に、互いに型合わせされて型合わせ面間に成形キャビテ
ィを形成する可動金型と固定金型によって構成される
が、本発明は、それら可動金型と固定金型の何れに或い
は両方にスタンパ装着面が形成される場合でも、適用可
能である。
【0010】さらに、本発明に係るディスク基板の成形
用金型において、ミラーブロックのスタンパ装着面から
のホルダブッシュのスタンパ装着面の突出高さは、スタ
ンパの変形や成形品の寸法不良等の問題が発生しない範
囲で、スタンパの材質,肉厚や負圧吸引力,要求される
製品精度等を考慮して、適宜に設定されるものである
が、好適には、ホルダブッシュにおけるスタンパの装着
面の、ミラーブロックにおけるスタンパの装着面に対す
る突出量:Hが、ディスク基板の成形時において、0<
H≦5μmに設定される。けだし、H<0となると、ホ
ルダブッシュよりもミラーブロックのスタンパ装着面に
対してスタンパが優先的に重ね合わされるために、スタ
ンパ内周部分を装着面上に安定して吸着保持することが
難しくなり、一方、H>5μmとなると、ディスク成形
品の表面形状等に悪影響が及ぼされるおそれがあるから
である。また、H=0とすることは、ミラーブロックや
ホルダブッシュ等の部品製作上の寸法誤差から現実的で
なく、金型温度のばらつきや成形条件の変化等に伴う金
型部品の熱膨張差の変化等に起因して、ホルダブッシュ
のスタンパ装着面よりもミラーブロックのスタンパ装着
面の方が突出するおそれもあることから、避けた方が望
ましい。そして、このようにミラーブロックのスタンパ
装着面に対するホルダブッシュのスタンパ装着面の突出
量:Hを、0<H≦5μmという一定の範囲を目標とし
て設計することにより、金型部品の製作上で要求される
寸法精度も緩和され、金型の製作性の向上は図られ得る
のである。
【0011】また、本発明に係るディスク基板の成形用
金型において、エア通路のスタンパの装着面への開口部
の大きさは、スタンパに対して有効な吸着力が及ぼされ
るように適宜に設定されるが、好ましくは、かかるエア
通路におけるスタンパの装着面への開口部が、30〜9
0μmの幅寸法で形成される。このように、エア通路の
開口部の幅を30μm以上とすることにより、一般的に
採用される25torr以下の能力を有する真空ポンプを用
いた場合でも、上述の如く、ホルダブッシュのスタンパ
装着面をミラーブロックのスタンパ装着面よりも突出さ
せたことと相まって、スタンパを装着面上に吸着保持せ
しめるに十分な負圧吸引力を、スタンパに対して安定し
て及ぼすことが出来るのであり、また、90μm以下と
することにより、大きな負圧吸引力を作用せしめた場合
でも、スタンパの変形等の不具合の発生が有利に回避さ
れ得る。それ故、スタンパの内周部分の浮き上がりをよ
り有効に防止することが出来、スタンパを装着面上に、
一層安定して且つ有効に吸着保持せしめることが可能と
なるのである。
【0012】なお、エア通路の装着面への開口部は、ホ
ルダブッシュとミラーブロックの内外挿面間において、
周方向に不連続に位置する複数箇所に形成することも可
能であるが、好適には、それらホルダブッシュとミラー
ブロックの内外挿面間を周方向に連続して略一定幅で延
びる円環形状をもって形成される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0014】先ず、図1には、本発明の一実施形態とし
ての、光ディスクを与えるディスク基板を製造するため
の成形用型の要部概略が示されている。この成形用型
は、固定金型10と可動金型12を備えており、図示は
されていないが、固定金型10が型締装置の固定盤に取
り付けられる一方、可動金型12が型締装置の可動盤に
取り付けられて支持せしめられ、可動盤の固定盤に対す
る接近/離隔方向への移動によって、それら固定金型1
0と可動金型12が型開閉されるようになっている。そ
して、図示されているように、固定金型10と可動金型
12が型合わせされることにより、型合わせ面間に、円
環板形状のディスク基板の成形キャビティ14が形成さ
れるようになっており、この成形キャビティ14に樹脂
材料を充填して、冷却,固化せしめることによって、デ
ィスク基板が成形されるようになっている。
【0015】より詳細には、可動金型12は、図示しな
い可動側金型基盤によって支持された可動側ミラーブロ
ック16を有していると共に、該可動側ミラーブロック
16の外周側には、固定金型10側に向かって突出する
環状の可動側当接部18が固設されている。また、可動
側ミラーブロック16の中央孔20には、エジェクタス
リーブ22とステショナリスリーブ24,雄カッタスリ
ーブ26およびエジェクタピン28が、それぞれ、可動
側ミラーブロック16と同一中心軸上に位置決めされて
配設されている。そして、エジェクタスリーブ22およ
びステショナリスリーブ24の軸方向端面と可動側ミラ
ーブロック16の鏡面(表面)によって、キャビティ形
成面30が、協働して形成されている。また、ステショ
ナリスリーブ24は、可動側ミラーブロック16に対し
て位置固定とされている一方、エジェクタスリーブ22
と雄カッタスリーブ26およびエジェクタピン28は、
それぞれ、図示しない駆動機構によって軸方向に相互に
独立して往復駆動されるようになっており、雄カッタス
リーブ26の成形キャビティ14側への突出にて、成形
品たるディスク基板の中心穴が打ち抜き形成されるよう
になっていると共に、エジェクタスリーブ22およびエ
ジェクタピン28の突出にて、成形されたディスク基板
およびスプル部分が離型されるようになっている。
【0016】一方、固定金型10は、固定側金型基盤3
2を有しており、この金型基盤32の外周縁部には、可
動金型12側に向かって突出する環状の固定側当接部3
4が一体形成されている。そして、固定金型10と可動
金型12の型合わせ時に、この固定側当接部34が、可
動金型12の当接部18と当接せしめられることによ
り、両金型10,12が位置決めされるようになってい
る。また、金型基盤32における可動金型12側の面に
は、厚肉円環板形状の固定側ミラーブロック36が重ね
合わされて、中央部分に固着されている。更に、固定側
ミラーブロック36の中央孔38には、ホルダブッシュ
40が挿通されており、またホルダブッシュ40の中心
孔42には、雌カッタスリーブ44が挿通されており、
雌カッタスリーブ44の中心孔46には、樹脂材料の射
出用孔47を有するスプルブッシュ48が挿通されてい
る。そして、これらホルダブッシュ40と雌カッタスリ
ーブ44,スプルブッシュ48は、それぞれの軸方向一
方の端部(図中、右方の端部)に一体形成されたフラン
ジ状部49,50,51が互いに軸方向に重ね合わされ
て、金型基盤32の両側面にそれぞれ固着された固定側
ミラーブロック36とロケートリング52の間で軸方向
に挟持されており、以て、これらホルダブッシュ40と
雌カッタスリーブ44,スプルブッシュ48が、固定側
ミラーブロック36と同一中心軸上に位置決めされ、金
型基盤32に対して固着されている。なお、ホルダブッ
シュ40と雌カッタスリーブ44の各軸方向先端面(可
動金型12側の面)は、略面一とされてキャビティ形成
面を構成している一方、スプルブッシュ48の軸方向先
端面は、雌カッタスリーブ44の軸方向先端面から後退
位置せしめられており、雌カッタスリーブ44の中心孔
46の開口端縁部で、可動金型12の雄カッタスリーブ
26が突入せしめられる雌カッタが構成されている。
【0017】また、ホルダブッシュ40は、全体として
略厚肉の円筒形状を有しており、その軸方向一方の端面
(可動金型12側の端面)には、径方向中間部分を周方
向に連続して延びる嵌合突起54が一体的に突設されて
いる。更に、この嵌合突起54の外周面によって、ホル
ダブッシュ40の中心軸と略平行な円筒面をもって周方
向に連続して延びる位置決め用の段差面56が構成され
ている。そして、ホルダブッシュ40における段差面5
6より外周側の軸方向端面58と、固定側ミラーブロッ
ク36の鏡面(表面)60とによって、スタンパ62が
重ね合わされてセットされるスタンパ支持面が構成され
ている。また、かかるスタンパ62は、その中心穴が、
ホルダブッシュ40の段差面56に嵌合されることによ
り、スタンパ支持面上で位置決めされるようになってい
る。なお、固定側ミラーブロック36の外周縁部には、
円環ブロック形状の外周押えホルダ64がボルト固定さ
れており、この外周押えホルダ64の爪部66によっ
て、スタンパ62の外周縁部のスタンパ支持面からの離
脱が防止されるようになっている。
【0018】ここにおいて、スタンパ支持面を協働して
構成する固定側ミラーブロック36の鏡面60とホルダ
ブッシュ40の軸方向端面58は、図2に拡大説明図が
示されているように、何れも、固定金型10の中心軸に
対して略垂直な平面として形成されているが、ホルダブ
ッシュ40の軸方向端面58の方が、固定側ミラーブロ
ック36の鏡面60よりも、スタンパ62側に所定量:
Hだけ、突出して位置せしめられている。要するに、ス
タンパ支持面は、その内周部分だけが、所定幅:Bをも
って、成形キャビティ14側に突出せしめられているの
である。なお、固定側ミラーブロック36やホルダブッ
シュ40等は、何れも、各部材の寸法や材質等に応じた
熱膨張特性を有しており、しかも、成形時には、それぞ
れ適当な温度に加熱されることから、固定金型10を成
形時の温度まで昇温した状態下で、スタンパ支持面を構
成するホルダブッシュ40が固定側ミラーブロック36
に対して目的とする量:Hだけ突出位置せしめられるよ
うに、各部材の寸法設計が為されるべきである。
【0019】また一方、ホルダブッシュ40の外周面に
は、スタンパ支持面側の端部近くを周方向に連続して延
びる環状の凹溝68が形成されており、この凹溝68が
固定側ミラーブロック36で覆蓋されることにより、周
方向に延びる環状のエア溜り70が構成されている。ま
た、スタンパ支持面を協働して構成する固定側ミラーブ
ロック36とホルダブッシュ40の内外挿面間、即ち固
定側ミラーブロック36の中心孔38の内周面とホルダ
ブッシュ40の外周面との間には、エア溜り70から、
スタンパ支持面と反対の軸方向に延びる負圧供給路72
が形成されており、この負圧供給路72が固定側金型基
板32を貫通して延び、図示しない外部管路に接続され
るようになっており、この負圧供給路72を通じて、外
部の負圧源(真空ポンプ)によって生ぜしめられた負圧
が、エア溜り70に及ぼされるようになっている。更に
また、エア溜り70よりもスタンパ支持面側には、固定
側ミラーブロック36の中心孔38の内周面とホルダブ
ッシュ40の外周面の間において、周方向の全周に亘っ
て所定幅:tで延びる環状のエア吸引口74が形成され
ており、このエア吸引口74を通じて、エア溜り70が
スタンパ支持面に連通,開口されている。これにより、
負圧供給路72を通じてエア溜り70に及ぼされた負圧
が、エア吸引口74を通じて、スタンパ支持面上に載置
されたスタンパ62に及ぼされ、以て、スタンパ62が
スタンパ支持面上に吸着保持されるようになっているの
である。なお、このことから明らかなように、本実施形
態では、負圧供給路72,エア溜り70およびエア吸引
口74を通じて、スタンパ62の内周部分を吸着保持す
るためのエア通路が構成されている。
【0020】そこにおいて、かかるスタンパ支持面は、
ホルダブッシュ40の軸方向端面58で構成された内周
部分が、固定側ミラーブロック36の鏡面60で構成さ
れた外周部分よりも、スタンパ62側に突出位置せしめ
られていることから、ホルダブッシュ40の段差面56
に嵌め合わされてスタンパ支持面上にセットされる薄肉
平板形状のスタンパ62は、先ず、その内周部分が、ホ
ルダブッシュ40の軸方向端面58で構成されたスタン
パ支持面に対して当接せしめられる。そして、かかる状
態で、エア吸引口74を通じて、スタンパ62に負圧が
作用せしめられると、負圧吸引力が、先ず、ホルダブッ
シュ40の軸方向端面58に重ね合わされたスタンパの
内周部分に有効に及ぼされて、該内周部分がスタンパ支
持面上に強固に吸着されると共に、スタンパ支持面から
浮いたスタンパ62の外周部分にも及ぼされる結果、ス
タンパ62の外周部分が、固定側ミラーブロック36の
鏡面60上に吸着せしめられる。その際、スタンパ62
における、固定側ミラーブロック36の鏡面60に重ね
合わされる外周部分は、ホルダブッシュ40の軸方向端
面58に重ね合わされる内周部分に比べて、径方向に十
分に大きいことから、スタンパ62に対して負圧吸引力
が有効に及ぼされることに加え、少なくとも成形時に
は、スタンパ62の表面に及ぼされる樹脂圧でスタンパ
62が鏡面60上に押し付けられることから、スタンパ
62の弾性変形等を伴って、スタンパ62の外周部分
も、固定側ミラーブロック36の鏡面60上に有利に且
つ安定して吸着保持され得るのである。
【0021】なお、固定側ミラーブロック36の内周部
分では、ホルダブッシュ40と固定側ミラーブロック3
6の間の段差に起因して、スタンパ62とスタンパ支持
面の間に僅かな空隙76が存在するおそれがあるが、ホ
ルダブッシュ40と固定側ミラーブロック36の段差:
Hの大きさやエア吸引口74の開口幅:t、負圧供給路
72を通じて及ぼされる負圧力の大きさ等を適当に調節
することにより、かかる空隙76の大きさ:Wは、スタ
ンパ62の弾性や更には成形時にスタンパ62の表面に
及ぼされる樹脂圧等に基づいて、ディスク基板の成形上
で問題とならない程度に、十分に小さく抑えることが可
能である。そして、スタンパ62や成形品への悪影響を
回避しつつ、スタンパ62に対して有効な吸着保持力を
及ぼし、且つ空隙76を小さく押えるためには、金型の
昇温状態下で、ホルダブッシュ40と固定側ミラーブロ
ック36の段差:Hを、0<H≦5μmの範囲に設定す
ることが望ましく、また、エア吸引口74の開口幅:t
を、30μm≦t≦90μmの範囲に設定することが望
ましい。
【0022】上述の如き構造とされた固定金型10と可
動金型12を用いて目的とするディスク基板を成形する
に際しては、例えば、先ず、固定金型10と可動金型1
2の型開き状態下、固定金型10のスタンパ支持面に対
して、スタンパ62を載置し、負圧吸引によって吸着保
持せしめた後、図1に示されているように、可動金型1
2を固定金型10に型合わせし、それら両金型10,1
2間に成形キャビティ14を画成せしめる。次に、かか
る成形キャビティ14に対して、図示しない射出装置に
より、固定金型10のスプルブッシュ48の射出用孔4
7を通じて、所定の樹脂材料を射出充填せしめる。そし
て、樹脂材料を冷却,固化せしめることによりディスク
成形品を形成すると共に、この冷却工程中に、可動金型
12の雄カッタスリーブ26を突出させ、固定金型10
の雌カッタスリーブ44の中心孔46に突入させること
により、ディスク中心穴を打ち抜き形成する。続いて、
所定の冷却時間の経過後に、可動金型12を固定金型1
0から型開きし、可動金型12におけるエジェクタスリ
ーブ22とエジェクタピン28を突出作動せしめて成形
品とスプル部分を離型させることによって、目的とする
ディスク基板を得ることが出来るのである。
【0023】このようなディスク基板の成形に際して、
本実施形態の固定金型10においては、スタンパ62の
内周部分が、スタンパ支持面に対して、外周部分よりも
優先的に当接状態にセットされ、且つ負圧力で吸着保持
せしめられることから、スタンパの内周部分に対して、
スタンパ支持面上への保持力が有効に及ぼされるのであ
り、それ故、型開き時に成形品がスタンパ62から離型
される際にも、スタンパ62が成形品にひっついてめく
れ上がったり、スタンパ支持面から離脱するようなこと
がなく、そのようなスタンパ62の保持不良に起因する
スタンパ62の変形や成形不良等の不具合が防止され
て、ディスク基板を優れた品質をもって安定して連続成
形することが出来るのである。
【0024】加えて、上述の如き固定金型10において
は、スタンパ62の内周部分が、スタンパ支持面に対し
て安定して且つ強固に吸着保持されて密着されることか
ら、成形キャビティ14に充填された樹脂材料が、エア
吸引口74を通じて及ぼされる負圧吸引力に基づいて、
スタンパ62の内周縁部におけるホルダブッシュ40と
の隙間から、スタンパ62の裏側(スタンパ支持面側)
にまで回り込んで進入することも、有利に防止されるの
である。
【0025】因みに、上述の如き実施例構造の固定金型
10および可動金型12において、金型の昇温状態下
で、固定金型10におけるホルダブッシュ40と固定側
ミラーブロック36の段差:Hを、H=3μmに設定す
ると共に、エア吸引口74の開口幅:tを、t=50μ
mに設定した、実施例構造の成形型を用い、実際にディ
スク基板の連続成形を行ったところ、型開き時における
スタンパ62のスタンパ支持面からの浮き上がりも認め
られず、目的とするディスク基板を安定して連続成形す
ることが出来た。一方、比較例として、図3に示されて
いる如く、上記実施例とは反対に、金型の昇温状態下
で、スタンパ支持面を構成する固定側ミラーブロック3
6の鏡面60をホルダブッシュ40の軸方向端面58よ
りもスタンパ側に所定量:H′=2μmだけ突出させた
固定金型80を用い、実施例と同じ成形条件下でディス
ク基板の連続成形を行ったところ、ホルダブッシュ40
によって支持されるスタンパ62の内周部分の幅:Bが
狭く、スタンパ62に対して十分な負圧吸引力が及ぼさ
れ難いことに加えて、スタンパ62自身も弾性を有して
いることから、スタンパ62の内周部分がスタンパ支持
面に密着保持され難く、数十ショットの成形で、スタン
パ62の内周部分がめくれ上がってしまったり、スタン
パ62の内周縁部とホルダブッシュ40の隙間から、樹
脂材料がスタンパ62の裏側にまで周り込み、エア吸引
口74まで入り込む場合があり、連続成形が極めて困難
であることが確認された。
【0026】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、
かかる実施形態における具体的な説明によって、何等、
限定的に解釈されるものでない。
【0027】例えば、前記実施形態では、固定金型にス
タンパが装着される場合の具体例について説明したが、
本発明は、可動金型にスタンパが装着される場合にも、
同様に適用され得る。
【0028】また、本発明に係る成形用金型において
は、スタンパの外周部分を吸引保持せしめるエア吸引口
や、成形品の離型時に離型補助力を及ぼすエア吹出口等
も、適宜に採用することが可能である。
【0029】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0030】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされたディスク基板の成形用金型において
は、スタンパの内周部分が、スタンパ支持面を構成する
ホルダブッシュの軸方向端面に対して、外周部分よりも
優先的に重ね合わされることから、該スタンパの内周部
分に対して、負圧吸引力が有効に且つ安定して及ぼされ
ることとなる。それ故、スタンパの内周部分がスタンパ
支持面に対して強固に吸着保持され得て、成形品の離型
時等におけるスタンパの内周部分の装着面からの浮き上
がりが効果的に防止されると共に、スタンパ内周部分の
裏側への樹脂材料の進入も有効に防止されるのであり、
スタンパの損傷等を回避しつつ、目的とするディスク基
板を安定して連続成形することが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのディスク基板の成
形用型の要部を概略的に示す縦断面図である。
【図2】図1に示された成形用型を構成する固定金型の
要部を拡大して示す説明図である。
【図3】比較例としての固定金型の要部を示す、図2に
対応する説明図である。
【符号の説明】
10 固定金型 12 可動金型 36 固定側ミラーブロック 40 ホルダブッシュ 56 段差面 58 軸方向端面 60 鏡面 62 スタンパ 74 エア吸引孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラーブロックの中央孔にホルダブッシ
    ュを内挿配置し、それらミラーブロックとホルダブッシ
    ュでスタンパの装着面を協働して形成する一方、該スタ
    ンパの装着面を形成する該ホルダブッシュの軸方向端面
    に該スタンパの中心穴が嵌合せしめられる位置決め用の
    段差面を形成すると共に、該ホルダブッシュと該ミラー
    ブロックの内外挿面間に、前記スタンパの装着面に開口
    するエア通路を形成し、該エア通路を通じて負圧吸引す
    ることにより、該スタンパの内周部分を該装着面に吸着
    保持せしめるようにしたディスク基板の成形用金型にお
    いて、 前記ホルダブッシュにおける前記スタンパの装着面が、
    少なくともディスク基板の成形時に、前記ミラーブロッ
    クにおける前記スタンパの装着面よりも、前記スタンパ
    側に突出して位置せしめられるようにしたことを特徴と
    するディスク基板の成形用金型。
  2. 【請求項2】 前記ホルダブッシュにおける前記スタン
    パの装着面の、前記ミラーブロックにおける前記スタン
    パの装着面に対する突出量:Hを、ディスク基板の成形
    時において、0<H≦5μmとした請求項1に記載のデ
    ィスク基板の成形用金型。
  3. 【請求項3】 前記エア通路における前記スタンパの装
    着面への開口部を、30〜90μmの幅寸法で形成した
    請求項1又は2に記載のディスク基板の成形用金型。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013067078A (ja) * 2011-09-22 2013-04-18 Sanko Co Ltd 金型装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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