JPH11251402A - 半導体ウエハ搬送装置 - Google Patents

半導体ウエハ搬送装置

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Publication number
JPH11251402A
JPH11251402A JP10064529A JP6452998A JPH11251402A JP H11251402 A JPH11251402 A JP H11251402A JP 10064529 A JP10064529 A JP 10064529A JP 6452998 A JP6452998 A JP 6452998A JP H11251402 A JPH11251402 A JP H11251402A
Authority
JP
Japan
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semiconductor wafer
wafer
heating
transfer
semiconductor
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Pending
Application number
JP10064529A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Mayuzumi
雅典 黛
Masato Imai
正人 今井
Kazutoshi Inoue
和俊 井上
Shinji Nakahara
信司 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Original Assignee
Super Silicon Crystal Research Institute Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Super Silicon Crystal Research Institute Corp filed Critical Super Silicon Crystal Research Institute Corp
Priority to JP10064529A priority Critical patent/JPH11251402A/ja
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハの搬送中に水分除去及び予備加熱を行
う。 【解決手段】 半導体単結晶から切り出された半導体ウ
エハ基板を支持する支持部と、前記支持部で支持された
状態の半導体ウエハ基板を所定の半導体ウエハ処理装置
間で搬送する搬送部とを備えた半導体ウエハ搬送装置に
おいて、搬送中の半導体ウエハ基板を所定温度に加熱す
る加熱手段を更に備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ基板
を所定の処理装置に搬送する半導体ウエハ搬送装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハ製造プロセスにおいて、酸
化膜除去。ポリッシング等の工程を経た半導体ウエハか
らパーティクル、金属不純物、有機物及び自然酸化膜等
を除去してウエハの清浄化を図るため、洗浄室内でRC
A洗浄法等のウェット洗浄によりウエハの最終洗浄が行
われている。そして、最終洗浄後のウエハに付着した付
着水分を除去するため、洗浄室内で、ウエハを一定時間
高速回転させ、回転の遠心力によりウエハに付着した水
滴を強制的に飛散させて除去するスピン乾燥法や、ウエ
ハの付着水を、揮発性のイソプロピルアルコール(IP
A)に置換してウエハを乾燥するIPA蒸気乾燥法等に
より乾燥処理を行う。これは、ウエハに水分が付着した
まま放置しておくと、ウォータマークとよばれる斑点状
のしみができ、これが原因となって、次工程のエピタキ
シャル成長処理で結晶欠陥が生じてしまうので、これを
防止するためである。最終洗浄及び乾燥処理後のウエハ
は、洗浄室からエピタキシャル成長炉へ搬送される。あ
るいは、洗浄室からウエハ保管室へ搬送され、ウエハ保
管室で一旦保管された後、ウエハ保管室からエピタキシ
ャル成長炉へ搬送される。
【0003】一方、エピタキシャル成長炉内は、所定の
余熱温度(約700℃〜800℃)に加熱されており、
この炉内に設けられたカーボン製のサセプタ上にウエハ
が設置される。次に、エピタキシャル成長炉内に、SiCl
4 ,SiHCl3,SiH2Cl2 ,SiH4等のSiを含んだ反応ガスを
注入し、所定の反応温度(約1100℃〜1200℃)
まで加熱する。このとき、反応ガスによる還元又は熱分
解によって、半導体ウエハ上にシリコンが析出して単結
晶薄膜が成長し、エピタキシャル成長した半導体ウエハ
(エピタキシャルウエハ)が製造される。
【0004】このような半導体ウエハ製造プロセスにお
いて、最終洗浄後の半導体ウエハの洗浄室からエピタキ
シャル成長炉内への搬送、または洗浄室からウエハ保管
室への搬送及びウエハ保管室からエピタキシャル成長炉
内への搬送は、一般的にウエハをロボットハンド等の支
持部で保持して、ロボットアーム等の搬送部によってウ
エハを搬送する半導体ウエハ搬送装置が用いられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の半導体ウエハ搬送装置には、次のような問題
がある。スピン乾燥法では、ウエハの回転によりウエハ
上の水滴が飛散され、IPA蒸気乾燥法では、イソプロ
ピルアルコール(IPA)の置換によってウエハ上の水
分が除去される。しかし、最終洗浄後のウエハ表面に
は、水滴の他、酸素原子、酸素分子、水分子等が吸着し
た状態となっているため、従来の半導体ウエハの乾燥処
理だけでは、ウエハから水滴を除去することはできて
も、ウエハ表面に吸着した酸素原子、酸素分子や水分子
等を完全に除去することができない。また、乾燥処理
は、雰囲気中に水分の多い洗浄室内で行っているため、
雰囲気中の水分や、一旦ウエハから除去された水分がウ
エハに再付着してしまい、ウエハから水分を完全に除去
することができない。このように、最終洗浄後の乾燥処
理を行っても、ウエハには水分や酸素原子、酸素分子等
が残存してしまう。このため、残存した水分等によりウ
エハ表面にウォータマークが生じ、次工程の熱処理やエ
ピタキシャル成長処理により、ウエハに結晶欠陥やエピ
タキシャル膜の膜質の悪化を招くという問題がある。
【0006】ウエハに吸着した酸素原子、酸素分子、水
分子等を完全に除去すべく、洗浄室内での乾燥処理を長
時間行うことも考えられるが、この場合には、半導体ウ
エハ製造に要する全体時間も乾燥時間に応じて長時間と
なり、半導体ウエハ製造プロセスの効率が悪いという問
題が生じてくる。
【0007】また、洗浄室とは別の乾燥室を半導体ウエ
ハ製造装置に新たに設け、乾燥室内の雰囲気中に水分が
含まれない状態にして半導体ウエハを乾燥する方法も考
えられる。しかし、この場合には、洗浄室から乾燥室へ
ウエハを搬送するという新たな工程が必要となるため、
かかる工程の分だけ半導体ウエハ製造の全体処理時間も
長時間となり、半導体ウエハを効率的に製造できないと
いう問題は解消されない。その上、新たな乾燥室を設け
るため、装置が過大となるという問題がある。特に近
年、製造が試みられている直径400mm級の大径半導
体ウエハの製造装置は、大径である分だけ装置も過大な
ものとなるため、よりコンパクトな装置が望まれてい
る。
【0008】更に、最終洗浄後の半導体ウエハは室温状
態にあるが、従来の半導体ウエハ搬送装置は室温状態の
ウエハを余熱温度に加熱された高温雰囲気下のエピタキ
シャル成長炉内にいきなり搬送するため、ウエハに急激
な温度変化が生じる。このため、この急激な温度変化に
よって、ウエハに熱変形等の欠陥が生じ高品質なエピタ
キシャルウエハを製造することができないという問題が
ある。
【0009】このような半導体ウエハの欠陥の発生を防
止するために、エピタキシャル成長炉内の搬入時の余熱
温度を下げることが考えられるが、搬入後の再加熱など
に時間がかかるので、エピタキシャルウエハの生産効率
が低下するという問題がある。特に、エピタキシャル成
長炉内に搬入された半導体ウエハは、当初加熱されてい
ない室温状態にあるため、エピタキシャル成長炉内の余
熱温度まで加熱されるまでに長時間を要し、エピタキシ
ャル成長処理の効率が悪いという問題がある。
【0010】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、ウエハの搬送中に加熱処理を行うこと
により、最終洗浄後の半導体ウエハに付着した水分を完
全に除去して結晶欠陥の生じない高品質な半導体ウエハ
を製造できる半導体ウエハ搬送装置を提供することを主
な目的とする。また、本発明の別の目的は、最終洗浄後
の半導体ウエハを予備加熱しながらエピタキシャル成長
炉に搬送することにより、急激な温度変化による結晶欠
陥のない高品質な半導体ウエハを製造できる半導体ウエ
ハ搬送装置を提供することである。本発明の別の目的
は、半導体ウエハの製造時間を短縮して、効率よく半導
体ウエハを製造できる半導体ウエハ搬送装置を提供する
ことである。本発明の別の目的は、大径半導体ウエハに
対しても水分除去を完全にしつつ、装置をコンパクトに
できる半導体ウエハ搬送装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、半導体単結晶から切り出さ
れた半導体ウエハ基板を支持する支持部と、前記支持部
で支持された状態の半導体ウエハ基板を所定の半導体ウ
エハ処理装置間で搬送する搬送部とを備えた半導体ウエ
ハ搬送装置において、搬送中の半導体ウエハ基板を所定
温度に加熱する加熱手段を更に備えたことを特徴とす
る。
【0012】本発明は、搬送中の半導体ウエハ基板を所
定温度に加熱する加熱手段を備えているので、洗浄室か
らのウエハの搬送に用いれば、ウエハの搬送中にウエハ
の乾燥を行うことができる。即ち、本発明では、従来の
装置のように、ウエハの最終洗浄後、洗浄室内でのスピ
ン乾燥やIPA蒸発乾燥等の処理を行った後も、引き続
きウエハ保管室への搬送中にウエハの加熱による乾燥が
行われる。このため、従来の装置に比べて長時間の乾燥
処理をウエハに施すことになり、ウエハに付着した水分
や、酸素原子、水分子、酸素分子等を完全に蒸発させ除
去することができる。特に本発明は、雰囲気中に水分が
多量に含まれる洗浄室内で長時間に亘り半導体ウエハを
乾燥させる必要がないため、ウエハに除去された水分が
再付着することもなく、より清浄な半導体ウエハを得る
ことができる。
【0013】また、本発明では、洗浄室内でのスピン乾
燥やIPA蒸発乾燥等の乾燥処理は、従来の方法と同じ
時間だけ行えばよく、その後はウエハの搬送中に加熱に
よる乾燥処理が行われる。このため、ウエハの水分の除
去効果を高めるため洗浄室内の乾燥時間を長時間としな
ければならない従来の方法に比べて、半導体ウエハ製造
工程の全体時間を短縮することができ、効率的な半導体
ウエハの製造を行うことが可能となる。
【0014】更に、ウエハの乾燥処理のために、新たに
乾燥室等を装置内に設ける必要もないので、装置全体の
構成をコンパクトにすることができ、装置が過大となり
がちな大径半導体ウエハ製造装置には特に適したものと
なる。
【0015】また、本発明は加熱手段を備えているの
で、本発明の装置をエピタキシャル成長炉へのウエハの
搬送に用いれば、エピタキシャル成長炉への搬送中にウ
エハを予備加熱した状態とすることができる。このた
め、エピタキシャル成長炉内部が余熱温度の高温雰囲気
下にある場合でもウエハには、急激な温度変化は生じ
ず、室温状態からいきなり余熱温度下のエピタキシャル
成長炉へウエハを搬送する従来の半導体ウエハ搬送装置
とは異なり、ウエハに熱変形等の欠陥が生じない。従っ
て、高品質なエピタキシャルウエハを製造することがで
きる。
【0016】また、本発明では、半導体ウエハが所定温
度に加熱された状態でエピタキシャル成長炉に搬入され
るので、ウエハがエピタキシャル成長炉内の余熱温度に
達するまでに長時間を必要とせず、エピタキシャル成長
の効率を向上させることができる。
【0017】加熱手段における半導体ウエハの加熱温度
は、特に限定されるものではないが、最終洗浄後の半導
体ウエハに付着した水分を完全に除去でき、且つウエハ
に急激な温度変化を生じない程度の温度、例えば200
℃〜300℃であることが好ましい。
【0018】本発明の支持部としては、例えば、半導体
ウエハを掴むロボットハンド等が挙げられる。また、本
発明の搬送部としては、半導体ウエハを支持部ごと搬送
できるものであれば特に限定されるものではなく、例え
ば、ロボットアーム等を用いることができる。
【0019】加熱手段としては、ウエハを搬送中に加熱
するものであれば、その構成は特に限定されるものでは
ない。また、加熱手段を、支持部とは別個に設けること
ができる他、支持部内に設けることもできる。例えば、
加熱手段として、支持部とは別個に、ウエハの搬送経路
中に設けられ、搬送中のウエハに対し温風を吹き付けて
加熱する温風噴射口等を用いることができる。また、加
熱手段として、ロボットハンド、エンドエフェクター等
の支持部の中に埋め込まれたヒータ等を用いることがで
きる。
【0020】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
半導体ウエハ搬送装置において、予め定められた温度条
件下で加熱された不活性ガスを供給するガス供給手段
を、更に備え、前記加熱手段が、前記ガス供給手段から
供給される不活性ガスを半導体ウエハ基板に対し噴出す
る噴出口を有することを特徴とする。
【0021】本発明は、不活性ガス供給手段と、不活性
ガスを半導体ウエハ基板に対し噴出する噴出口を備えて
いるので、噴射口から噴射される不活性ガスの噴射流に
よって、加熱手段により半導体ウエハから除去された水
分をウエハから遠ざけ、ウエハに水分が再付着すること
を防止できる。
【0022】不活性ガスとしては、例えば、窒素、アル
ゴン等を用いることができる。
【0023】噴射口は、半導体ウエハに対し不活性ガス
を噴射して、半導体ウエハから水分を遠ざけるものであ
れば、その構成は特に限定されない。また、噴射口を加
熱手段内に設けることができる他、加熱手段とは別個の
例えばウエハの搬送経路中に設けることができる。
【0024】ガス供給手段としては、例えば、不活性ガ
ス供給装置等を用いることができる。
【0025】請求項3に係る発明は、請求項2又は3に
記載の半導体ウエハ搬送装置において、前記加熱手段
が、搬送中の半導体ウエハ基板に対する加熱温度を調整
する温度調整手段を更に備えたことを特徴とする。
【0026】本発明では、温度調整手段によって、加熱
手段による半導体ウエハに対する加熱温度を自在に加減
できるので、半導体ウエハに付着した水分の量や、搬送
経路の距離等に応じて加熱温度を段階的に変化させた
り、所望の温度に任意に設定し、半導体ウエハ製造処理
を効率化を図ることができる。
【0027】このような温度調整手段としては、例え
ば、SCR,PID等を用いることができる。
【0028】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の半導体ウエハ搬送装置において、前
記加熱手段は、半導体ウエハに対し温風を噴射する温風
噴射手段を更に備えたことを特徴とする。
【0029】本発明は、加熱手段の好ましい態様のひと
つであり、加熱手段が半導体ウエハに対し温風を噴射す
る温風噴射手段を備えているため、該温風噴射手段から
噴射された温風によって半導体ウエハが加熱され、洗浄
室からの搬送中にウエハに付着した水分の除去、及びエ
ピタキシャル成長炉へ搬送中に予備加熱が可能となる。
【0030】温風噴射手段は、支持部とは別個のウエハ
の搬送経路中に設けることができる他、支持部内に設け
ることができる。
【0031】請求項5に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の半導体ウエハ搬送装置において、前
記加熱手段は、前記支持部に配設された石英で覆われた
ヒータであることを特徴とする。
【0032】本発明は、加熱手段としてのヒータが、半
導体ウエハを支持する支持部に設けられているので、半
導体ウエハを近接距離から直接加熱することができ、例
えばウエハの搬送経路上に加熱手段を設けた場合に比べ
て、半導体ウエハを効果的に加熱することができる。
【0033】また、本発明は、加熱手段としてのヒータ
が石英で覆われているため、支持部と半導体ウエハとの
間には石英が介在し、半導体ウエハがヒータと直接接触
することはない。このため、ヒータによる半導体ウエハ
の汚染を防止して、半導体ウエハを清浄化した状態に維
持できる。
【0034】また、本発明に、不活性ガスを半導体ウエ
ハ基板に対し噴出する噴出口を設ける場合には、石英に
設けることが効果的である。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態につい
て、以下図示例とともに説明する。図1は、本実施形態
に係る半導体ウエハ搬送装置を利用した半導体ウエハ製
造装置の概略構成図である。図1に示すように、本実施
形態に係る半導体ウエハ製造装置は、洗浄室1、搬送室
2及びエピタキシャル成長炉3を備えている。
【0036】洗浄室1は、表面酸化膜の除去、ポリッシ
ング等の各種製造工程を経た半導体ウエハWをRCA洗
浄法で最終洗浄し、洗浄後の半導体ウエハWをスピン乾
燥法により乾燥させるための装置であり、不活性ガスに
よる装置内ガス置換装置(図示せず)等が設けられてい
る。
【0037】エピタキシャル成長炉3は、最終洗浄後の
半導体ウエハWを所定の加熱温度、例えば1100℃〜
1200℃の条件下で反応ガス、例えばSiCl4 ,SiHC
l3,SiH2Cl2 ,SiH4等を注入することにより、半導体ウ
エハWの表面にエピタキシャル膜を形成させるための装
置であり、半導体ウエハWを載置して回転させるサセプ
タ14、炉内を加熱する赤外線ランプ16、反応ガスを
炉内に注入する反応ガスインジェクターポート17及び
反応ガスを炉内から外部へ排気する反応ガスベントポー
ト18が設けられている。
【0038】搬送室2は、最終洗浄後の半導体ウエハW
を洗浄室1からエピタキシャル成長炉3内へ搬送するた
めのウエハWの移動空間であり、本実施形態に係る半導
体ウエハ搬送装置が設けられている。半導体ウエハ搬送
装置は、半導体ウエハWを保持するための支持部として
のロボットハンド5、該ハンドで保持された半導体ウエ
ハWを洗浄室1内部とエピタキシャル成長炉内部のサセ
プタ14設置位置との間で移動させるための搬送部とし
てのロボットアーム4、ハンド5上に設けられた加熱手
段として石英6で覆われたヒータ7、及びロボットアー
ム4の移動を搬送室2外部で制御する4軸ロボット11
から構成される。
【0039】また、搬送室2の両端部には、隣接する洗
浄室1及びエピタキシャル成長炉3との境目を画するよ
うに開放及び閉鎖可能なゲート12a,12bが夫々設
けられている。このため、ゲート12a,12bを開放
した状態で、搬送室2と洗浄室1、搬送室2とエピタキ
シャル成長炉3は夫々連通し、ロボットハンド5に保持
された半導体ウエハWをロボットアーム4によって洗浄
室1からエピタキシャル成長炉3内に搬送できるように
なっている。
【0040】尚、本実施形態は、半導体ウエハWを洗浄
室1からエピタキシャル成長炉3へ搬送するように構成
しているが、最終洗浄後の複数の半導体ウエハWを収容
する多段カセットを備えたウエハ保管室を搬送室2に隣
接して設け、半導体ウエハWを洗浄室1から該ウエハ保
管室内の多段カセットに搬送するようにしてもよい。
【0041】ロボットハンド5は、加熱手段としての石
英6で覆われたヒータ7を備え、半導体ウエハWを保持
した状態で、ロボットアーム4によって移動する。図2
は、本実施形態に係るロボットハンド5に石英6で覆わ
れたヒータ7及び半導体ウエハWが保持された状態の拡
大図であり、図3は、その平面図である。図2に示すと
おり、ロボットハンド5上には、複数のリフトピン10
が上方に突出して設けられており、これらのリフトピン
10により半導体ウエハWが支持されている。そして、
石英6で覆われたヒータ7は、リフトピン10で支持さ
れた半導体ウエハWの下方位置で、ロボットハンド5上
に載置されている。即ち、図3に示すように、ヒータ7
は、ロボットハンド5から突出する3個のリフトピン1
0を回避するような形状となっており、このため、ヒー
タ7を載置した状態で半導体ウエハWを保持できるよう
になっている。従って、半導体ウエハWは、ロボットハ
ンド5により保持された状態で、ロボットアーム4によ
るエピタキシャル成長炉3への搬送中に該ハンド上のヒ
ータ7によって加熱されるようになっている。また、ヒ
ータ7は石英6で覆われているので、半導体ウエハWは
ヒータ7に直接接触せず、ヒータ7からの汚染を防止で
き、常に清浄な状態を維持できるようになっている。
【0042】尚、ロボットハンド5にリフトピン10を
設けず、半導体ウエハWを直接石英6で覆われたヒータ
7上に載置する場合には、図4に示すように、ヒータ7
の形状を単に円形状としてもよい。
【0043】石英6で覆われたヒータ7の半導体ウエハ
W側の面には、窒素、アルゴン等の不活性ガスを複数の
噴射口13が設けられている。ヒータ7には、不活性ガ
ス供給装置(図示せず)が耐圧、耐熱性のフレキシブル
チューブ(図示せず)によって接続されており、この不
活性ガス供給装置から供給された不活性ガスがヒータ7
で所定温度に加熱された状態で噴射口13から半導体ウ
エハW裏面に対して噴射される。尚、フレキシブルチュ
ーブは、ロボットアームの移動を妨げないようにロボッ
トアーム4に沿って設けられている。
【0044】また、ヒータ7には、温度調整手段として
のSCR,PID等が接続されており、ヒータ7の加熱
温度を自在に調節できるようになっている。このため、
ウエハWに付着した水分の量や搬送経路の距離等によっ
て温度調整を行い、搬送中に効率的な乾燥処理又は予備
加熱処理を行えるという利点がある。
【0045】搬送室2の上部には、窒素、アルゴン等の
不活性ガスを導入するための不活性ガスインジェクター
ポート8が設けられ、搬送室2底面には、搬送室2内の
ガスを外部に排気するため、排気手段としての不活性ガ
スベントポート9が2カ所に設けられている。インジェ
クターポート8には、図示しない不活性ガス供給装置に
配管によって接続されており、ガス流量、圧力等は、配
管によって調節される。また、2個のガスベントポート
9には、図示しないベント制御装置が配管によって接続
されており、このベント制御装置の制御によって搬送室
2内のガスがガスベントポート9から吸引排気されるよ
うになっている。
【0046】以上のように構成された本実施形態の半導
体ウエハ製造装置を利用した半導体ウエハ製造方法につ
いて以下時系列に説明する。
【0047】まず、事前に表面酸化膜の除去、ポリッシ
ング等を含む工程を経た半導体ウエハWを洗浄室1内に
搬入し、ゲート12aを閉鎖する。この半導体ウエハW
に対し、洗浄室1内で所定の方法で最終洗浄処理を実行
する。次いで、最終洗浄された半導体ウエハWを、洗浄
室1内の所定位置で一定時間高速回転させ、ウエハWに
付着した水滴を飛散させて除去するという乾燥処理を実
行する。これにより、ウエハWに付着した水滴の大部分
は除去される。乾燥処理が終了したら、ゲート12aを
開放する。
【0048】次に、ロボットアーム4によりロボットハ
ンド5を洗浄室1内の所定位置に移動し、ロボットハン
ド5のリフトピン10上に最終洗浄後の半導体ウエハW
を置く。このとき、ロボットハンド5上のヒータ7をO
Nとし、約200℃〜300℃まで加熱する。これと同
時に、不活性ガス供給装置によってヒータ7を覆う石英
6の噴射口13から不活性ガスを噴射させる。そして、
ロボットアーム4によって、ロボットハンド5に保持さ
れた半導体ウエハWを洗浄室1から搬送室2内に搬送
し、その後ゲート12aを閉鎖し、インジェクターポー
ト8から不活性ガスの導入、及びガスベントポート9か
ら吸引排気を開始する。これにより搬送室2内には、イ
ンジェクターポート8からガスベントポート9へ向かう
不活性ガスのガス流が形成される。
【0049】次いで、ロボットアーム4によって、半導
体ウエハWをロボットハンド5で保持した状態のままエ
ピタキシャル成長炉3へ向けて搬送する。このとき、半
導体ウエハWはその下方からヒータ7によって加熱され
ているため、ウエハ表面に残存している水滴や、ウエハ
表面に吸着した酸素原子、酸素分子、水分子等が加熱に
よって蒸発し、洗浄室1内の乾燥処理だけでは除去でき
なかった水分等を搬送中に完全に除去することができ
る。また、石英6の噴射口13からは不活性ガスが常時
噴出されているため、ウエハWから蒸発した水分等は不
活性ガスの噴射によってウエハWから遠ざけられる。一
方、搬送室2内には、不活性ガスのガス流が形成されて
いるため、このガス流によってウエハWから蒸発した水
分等がガスベントポート9から吸引排気され、搬送室2
内は不活性ガスでパージされる。従って、ウエハWから
一旦除去された水分、ウエハ表面に吸着した酸素原子、
酸素分子、水分子等がウエハWに再付着することはな
く、完全に水分等を除去することができる。
【0050】ウエハWがエピタキシャル成長炉3付近ま
で搬送されたら、噴射口13からの不活性ガスの噴射、
インジェクターポート8からの不活性ガスの供給及びガ
スベントポート9からの吸引排気を停止し、ゲート12
bを開放する。そして、ロボットアーム4によってウエ
ハWをエピタキシャル成長炉3内のサセプタ14の設置
位置まで搬送し、ロボットハンド5からサセプタ14上
に載置する。その後、ウエハWが外されたロボットハン
ド5を搬送室2内に戻し、ゲート12bを閉鎖する。こ
れにより、エピタキシャル成長炉3内部は密閉された状
態となる。
【0051】エピタキシャル成長炉3内部は、赤外線ラ
ンプ16によって、ウエハWの搬送中に予め700℃〜
800℃程度の余熱温度に加熱されている。一方、ウエ
ハWは、搬送中にヒータ7加熱による乾燥処理によっ
て、200℃〜300℃に加熱されている。このため、
ウエハWには急激な温度変化が生じず、熱変形等の発生
を防止できる。
【0052】ゲート12bを閉鎖したら、エピタキシャ
ル成長炉3内部を赤外線ランプ16によって約1100
℃〜1200℃まで加熱する。そして、反応ガスインジ
ェクターポート17から反応ガスを導入する。このと
き、反応ガスの熱分解、還元作用によって、ウエハ表面
にはエピタキシャル膜が成長し、エピタキシャルウエハ
Wが製造される。
【0053】このように本実施形態に係る半導体ウエハ
搬送装置では、半導体ウエハWの洗浄室1からエピタキ
シャル成長炉3への搬送中に、ウエハに付着した水分、
酸素原子、酸素分子、水分子を完全に除去することがで
きるので、ウエハにウォータマークが生じることもな
く、高品質な半導体ウエハを製造することができる。ま
た、本実施形態に係る半導体ウエハ搬送装置では、半導
体ウエハWの洗浄室1からエピタキシャル成長炉3への
搬送中に、ウエハを予備加熱できるので、余熱温度下の
エピタキシャル成長炉3内にウエハを搬送してもウエハ
に急激な温度変化による熱変形等が生じることを防止で
き、高品質なエピタキシャルウエハを製造することが可
能となる。また、ウエハを搬送中に加熱することによ
り、洗浄室1内での乾燥処理及びエピタキシャル成長炉
3内での余熱処理を効率的に行うことができ、半導体ウ
エハの製造効率を向上させることができる。
【0054】尚、本実施形態に係る半導体ウエハ搬送装
置では、加熱手段としてロボットハンド5に設けたヒー
タ7を用いているが、これに限定されるものではないこ
とは言うまでもない。加熱手段として、例えば、搬送室
の内壁面のウエハWの移動高さ位置や、底面のウエハW
の搬送経路中に所定温度に加熱された温風を噴射する複
数の噴出口を設け、搬送中のウエハWに対し温風を噴射
してウエハWを加熱するように構成しても良い。
【0055】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は、搬送中
の半導体ウエハ基板を所定温度に加熱する加熱手段を備
えているため、最終洗浄後の半導体ウエハに付着した水
分等を完全に除去して結晶欠陥の生じない高品質な半導
体ウエハを製造できるという効果を有する。また、本発
明では、搬送中の半導体ウエハを予備加熱できるので、
半導体ウエハを余熱温度下のエピタキシャル成長炉に搬
入してもウエハに急激な温度変化は生じず、欠陥の生じ
ない高品質な半導体ウエハを製造できるという効果を有
する。更に、本発明は、ウエハを搬送中に加熱すること
により、洗浄室内での乾燥処理及びエピタキシャル成長
炉内での余熱処理を効率的に行うことができ、半導体ウ
エハの生産効率を向上させることができるという効果を
有する。
【0056】また、本発明では、加熱手段が搬送中の半
導体ウエハ基板に対し予め定められた温度条件に加熱さ
れた不活性ガスを噴射するガス噴射手段を備えているの
で、ウエハの加熱により一旦除去された水分等のウエハ
への再付着を防止でき、より高品質な半導体ウエハを製
造できるという効果を有する。
【0057】本発明は、加熱手段が搬送中の半導体ウエ
ハ基板に対する加熱温度を調整する温度調整手段を備え
ているため、半導体ウエハに付着した水分等の量や、搬
送経路の距離等に応じて加熱温度を任意に設定すること
により、半導体ウエハ製造の処理を効率化できるという
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る半導体ウエハ製造装置の概略
構成図である。
【図2】本実施形態に係る半導体ウエハ搬送装置の拡大
図である。
【図3】本実施形態に係る石英に覆われたヒータの平面
図である。
【図4】本実施形態に係る別の外形を有する石英に覆わ
れたヒータの平面図である。
【符号の説明】
1:洗浄室 2:搬送室 3:エピタキシャル成長炉 4:ロボットアーム 5:ロボットハンド 6:石英 7:ヒータ 8:不活性ガスインジェクターポート 9:不活性ガスベントポート 10:リフトピン 11:4軸ロボット 12a,12b:ゲート 13:噴射口 14:サセプタ 15:サセプタ回転支持台 16:赤外線ランプ 17:反応ガスインジェクターポート 18:反応ガスベントポート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中原 信司 群馬県安中市中野谷555番地の1 株式会 社スーパーシリコン研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体単結晶から切り出された半導体ウ
    エハ基板を支持する支持部と、前記支持部で支持された
    状態の半導体ウエハ基板を所定の半導体ウエハ処理装置
    間で搬送する搬送部とを備えた半導体ウエハ搬送装置に
    おいて、搬送中の半導体ウエハ基板を所定温度に加熱す
    る加熱手段を更に備えたことを特徴とする半導体ウエハ
    搬送装置。
  2. 【請求項2】 予め定められた温度条件下で加熱された
    不活性ガスを供給するガス供給手段を、更に備え、 前記加熱手段が、前記ガス供給手段から供給される不活
    性ガスを半導体ウエハ基板に対し噴出する噴出口を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハ搬送
    装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段が、搬送中の半導体ウエハ
    基板に対する加熱温度を調整する温度調整手段を更に備
    えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の半導体ウ
    エハ搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記加熱手段は、半導体ウエハに対し温
    風を噴射する温風噴射手段を更に備えたことを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体ウエハ搬
    送装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱手段は、前記支持部に配設され
    た石英で覆われたヒータであることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の半導体ウエハ搬送装置。
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