JPH11251397A - 被処理体の搬出方法及び処理装置 - Google Patents

被処理体の搬出方法及び処理装置

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JPH11251397A
JPH11251397A JP6473198A JP6473198A JPH11251397A JP H11251397 A JPH11251397 A JP H11251397A JP 6473198 A JP6473198 A JP 6473198A JP 6473198 A JP6473198 A JP 6473198A JP H11251397 A JPH11251397 A JP H11251397A
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JP
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chamber
cassette
cassette chamber
bromine
atmosphere
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JP6473198A
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Toshihito Miura
利仁 三浦
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 臭素を含む処理ガスで処理された被処理体を
収容するカセットチャンバの内壁面が腐食され難い被処
理体の搬出方法及び搬送装置を提供する。 【解決手段】 処理装置100のトランスファチャンバ
(TC)102aの周囲には,プロセスチャンバ(P
C)104a,106aとカセットチャンバ(CC)1
12a,114aが配置される。TC102a内の搬送
アーム116により,PC110a内でHBrで処理さ
れたウェハWをCC114a内のカセット120に回収
した後,ゲートバルブG4を閉じる。ガス供給管126
とフィルタ124を介してCC114a内に大気を導入
し,CC114a内をパージする。排気管138を介し
てCC114a内を真空引きする。CC114a内にN
2を導入してドアバルブD2を開放し,カセット120
をCC114aの外部に搬出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,被処理体の搬出方
法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近,半導体装置の製造工程において
は,スループットの向上や半導体装置の汚染防止などの
観点から,真空搬送室などのトランスファチャンバを中
心として,その周囲にエッチング装置の処理室などの各
種プロセスチャンバと,カセットチャンバを接続した,
いわゆるクラスタ装置化されたマルチチャンバ方式の処
理装置が使用されている。この処理装置は,トランスフ
ァチャンバ内に配置された搬送機構,例えば搬送アーム
の作動により,カセットチャンバ内のカセットに収容さ
れた被処理体,例えば半導体ウェハ(以下,「ウェハ」
と称する。)をトランスファチャンバ内を介して各プロ
セスチャンバ内に搬送し,該ウェハに対して所定の処理
を施した後,そのウェハを再びカセットに回収するよう
に構成されている。
【0003】そして,上記処理装置では,所定枚数のウ
ェハをカセットに収容すると,まずトランスファチャン
バとカセットチャンバとの間に介装されたゲートバルブ
を閉じてカセットチャンバ内を気密に隔離する。次い
で,カセットチャンバ内に窒素(N2)などのパージガ
スを導入してカセットチャンバ内を大気圧と略同一の圧
力雰囲気にまで昇圧させた後,カセットチャンバ内を開
閉自在に密閉するドアバルブを開放して,カセットをカ
セットチャンバの外部に搬送している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上述し
た処理装置は,カセットに所定枚数のウェハを収容した
後に,そのカセットをカセットチャンバの外部に搬出す
るため,処理が終了したウェハがカセットチャンバ内に
長時間滞在することになる。従って,臭化水素(HB
r)などの臭素(Br)を含む処理ガスでエッチング処
理が施されたウェハがカセットチャンバ内に相対的に長
時間滞在すると,ウェハに付着していた臭素や臭素化合
物がカセットチャンバ内に飛散する時間も長くなる。そ
の結果,それら臭素や臭素化合物がカセットチャンバの
内壁面や,カセットチャンバ内に配された各種部材や,
カセットに付着し,腐食を引き起こすと共に,付着物が
剥がれた場合には,パーティクルが発生して歩留りが低
下する。
【0005】また,カセットに収容するウェハの枚数を
減少させたり,枚葉式にウェハをカセットチャンバの外
部に搬送して,カセットチャンバ内でのウェハの滞在時
間を減少させると,上記臭素や臭素化合物がカセットチ
ャンバ内に飛散する時間が短縮される反面,次のような
問題が生じる。すなわち,カセットチャンバ内へカセッ
トあるいはウェハを搬入する際には,カセットチャンバ
内をトランスファチャンバ内と略同一の減圧雰囲気にま
で真空引きし,カセットチャンバ内からカセットあるい
はウェハを搬出する際には,カセットチャンバ内を大気
圧と略同一の圧力雰囲気にまで昇圧させるため,上記の
ような構成とすると,カセットチャンバ内の真空引きと
昇圧を頻繁に行わなければならず,スループットが低下
する。
【0006】本発明は,従来の技術が有する上記のよう
な問題点に鑑みてなされたものであり,臭素を含む処理
ガスで処理された被処理体から臭素や,臭化水素などの
臭素化合物がカセットチャンバ内に飛散しても,それら
臭素や臭素化合物がカセットチャンバの内壁面やカセッ
トチャンバ内の各種部材やカセットに付着して腐食した
り,パーティクルが発生することを抑制することがで
き,処理装置の高寿命化や歩留りの向上を図ることが可
能な,新規かつ改良された被処理体の搬出方法及び処理
装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明の第1の観点によれば,請求項1に記載の発
明のように,被処理体の搬出方法であって,臭素を含む
処理ガスで処理された被処理体を真空予備室内に収容す
る工程と,真空予備室内を気密に隔離する工程と,真空
予備室内に大気を導入した後,真空予備室内を真空引き
し,真空予備室内をパージする工程を含むことを特徴と
する被処理体の搬出方法が提供される。
【0008】かかる構成によれば,臭素を含む処理ガス
で処理された被処理体が滞在する真空予備室内,例えば
請求項3に記載の発明のようにカセットチャンバ内に大
気を導入した後,そのカセットチャンバ内を真空引きす
るため,被処理体から飛散し,カセットチャンバ内に浮
遊している臭素や臭素化合物をカセットチャンバ外に迅
速に排出することができる。その結果,臭素や臭素化合
物がカセットチャンバの内壁面や,カセットチャンバ内
に配された各種部材や,カセットなどに付着し難くな
り,それらカセットチャンバの内壁面などが腐食するこ
と抑制できるため,搬送装置の寿命を延長することがで
きる。また,カセットチャンバの内壁面などに付着した
臭素や臭素化合物が剥がれると,パーティクルが生じる
が,上述の如くカセットチャンバの内壁面などに臭素や
臭素化合物が付着し難いため,パーティクルの発生を抑
制することができる。その結果,パーティクルが被処理
体に付着し難くなるため,歩留りを向上させることがで
きる。
【0009】また,上述の如く,カセットチャンバ内に
大気を導入するため,臭素や臭素化合物がカセットチャ
ンバの内壁面や,カセットチャンバ内に配された各種部
材や,カセットなどに付着しても,それら臭素や臭素化
合物が大気に含まれる物質,例えば水と反応して剥が
れ,カセットチャンバ内に浮遊し易くなる。その結果,
上記カセットチャンバ内の真空引きによる臭素や臭素化
合物の排出を一層効果的に行うことができ,さらに搬送
装置の高寿命化と歩留りの向上を図ることができる。ま
た,上記カセットチャンバ内のパージを被処理体を収容
するカセット単位で行えば,スループットに影響を及ぼ
すことなく,上記腐食やパーティクルの発生を抑制でき
る。
【0010】さらに,真空予備室内を大気でパージする
工程を,例えば請求項2に記載の発明のように,複数回
反復し,臭素や臭素化合物と大気の反応と,真空予備室
内のガスの排気を繰り返せば,真空予備室の内壁面など
の腐食や,パーティクルの発生をより確実に抑制でき
る。
【0011】また,本発明の第2の観点によれば,請求
項4に記載の発明のように,臭素を含む処理ガスで処理
された被処理体を収容する真空室と,真空室内を大気で
パージする大気導入手段とを備えたことを特徴とする処
理装置が提供される。
【0012】かかる構成によれば,臭素を含む処理ガス
で処理された被処理体が滞在する真空室内,例えば請求
項5に記載の発明のようにカセットチャンバ内に大気導
入手段を接続したため,その大気導入手段からカセット
チャンバ内に大気を導入してカセットチャンバ内をパー
ジすれば,上述した請求項1に記載の発明と同様に,被
処理体から飛散した臭素や臭素化合物と,大気中の物質
が反応して,カセットチャンバの内壁面などが腐食した
り,カセットチャンバ内にパーティクルが発生すること
を抑制できる。その結果,処理装置の寿命を延長するこ
とができると共に,歩留りを向上させることができる。
【0013】また,本発明の第3の観点によれば,請求
項6に記載の発明のように,臭素を含む処理ガスで被処
理体に処理を施す真空処理室と,真空処理室内を大気で
パージする大気導入手段とを備えたことを特徴とする処
理装置が提供される。
【0014】かかる構成によれば,臭素を含む処理ガス
で被処理体に処理を施す真空処理室内に大気導入手段を
接続したため,例えば真空処理室をメンテナンスする際
に,真空処理室の開放前に大気導入手段から真空処理室
内に大気を導入して真空処理室内をパージすれば,真空
処理室の開放時に臭素や臭素化合物が大気中に放出され
ることを防止できる。
【0015】なお,本明細書において,パージとは,上
記真空予備室内や真空室内にパージガスを導入するこ
と,あるいはそれら真空予備室内や真空室内のガスをパ
ージガスに置換することをいう。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に,添付図面を参照しなが
ら,本発明にかかる被処理体の搬出方法及び処理装置を
クラスタ装置化されたマルチチャンバ方式の処理装置1
00に適用した実施の形態について詳細に説明する。
【0017】(1)処理装置100の全体構成 まず,図1を参照しながら,本実施の形態を適用可能な
処理装置100の全体構成について説明する。処理装置
100は,ウェハWに対して所定の処理を連続的に施す
ための装置の集合体で,トランスファチャンバ102a
を囲う容器(以下,「トランスファチャンバ容器」とい
う。)102内に形成されたのトランスファチャンバ1
02aを中心として,そのトランスファチャンバ102
aの周囲に,例えばプロセスチャンバ104aを有する
第1エッチング装置104と,プロセスチャンバ106
aを有する第2エッチング装置106が配置されてい
る。さらに,トランスファチャンバ102aの周囲に
は,カセットチャンバ112aを有する第1カセット容
器112と,カセットチャンバ114aを有する第2カ
セット容器114が配置されている。
【0018】また,トランスファチャンバ102a内と
プロセスチャンバ104aは,ゲートバルブG1を介し
て連通し,トランスファチャンバ102a内とプロセス
チャンバ106aは,ゲートバルブG2を介して連通し
ている。さらに,トランスファチャンバ102a内とカ
セットチャンバ112aは,ゲートバルブG3を介して
連通し,トランスファチャンバ102a内とカセットチ
ャンバ114aは,ゲートバルブG4を介して連通して
いる。
【0019】また,トランスファチャンバ102a内に
は,ウェハWを搬送する搬送アーム116が設けられて
いる。また,カセットチャンバ112a内とカセットチ
ャンバ114a内には,未処理のウェハWを収容し,あ
るいは処理済みのウェハWを回収するカセット120が
配置されている。さらに,カセット120は,それぞれ
に対応するカセットチャンバ112aのドアバルブD
1,あるいはカセットチャンバ114aのドアバルブD
2を介して搬入出される。また,第1及び第2カセット
容器112,114のドアバルブD1,D2側には,遮
断壁122が設けられており,この遮断壁122によっ
て空気清浄度の高いクリーンルームと,処理装置100
が配置される空間が分離されている。
【0020】(2)カセットチャンバ114aの装置構
成 次に,図2を参照しながら,本実施の形態が適用される
カセットチャンバ114aの装置構成について説明す
る。なお,同図では,カセット120やカセット120
を載置するステージなどの構成は省略されている。ま
た,カセットチャンバ114aとカセットチャンバ11
2aは,略同一に構成されている。
【0021】同図に示すように,カセットチャンバ11
4a内には,大気をカセットチャンバ114a内に均一
に吐出すると共に,塵埃を除去するためのフィルタ12
4が設けられている。このフィルタ124には,ガス供
給管126が接続されており,フィルタ124と遮断壁
122外部の大気とは,そのガス供給管126を介して
連通している。また,ガス供給管126には,切り替え
バルブ128と,開閉バルブ132と,流量調整バルブ
134が順次介装されている。さらに,切り替えバルブ
128には,不図示の窒素などの不活性ガスを供給する
ガス供給源に接続された分岐管136が接続されてい
る。なお,図示のように,ガス供給管126の大気側開
口部126aは,遮断壁122の外部に設けられている
ことが好ましい。
【0022】また,カセットチャンバ114a内には,
排気管138が接続されており,この排気管138に
は,開閉バルブ140を介して真空引き機構P142が
接続されている。さらに,カセットチャンバ114a内
には,カセットチャンバ114a内の圧力雰囲気を測定
するための不図示の圧力センサが接続されている。
【0023】(3)ウェハWの搬出方法 次に,図1及び図2を参照しながら,本実施の形態にか
かるウェハWの搬出方法について説明する。 (工程1)まず,図1に示すように,例えばプロセスチ
ャンバ104a内で臭素ガスを使用して所定のエッチン
グ処理が施されたウェハWを,搬送アーム116の作動
により,カセットチャンバ114a内のカセット120
に回収する。
【0024】(工程2)次いで,カセット120に所定
枚数,例えば25枚のウェハWを収容した後,ゲートバ
ルブG4を閉じて,トランスファチャンバ102a内と
カセットチャンバ114a内を気密に隔離する。この
際,カセットチャンバ114a内は,トランスファチャ
ンバ102a内と略同一の減圧雰囲気,例えば200m
Torrに維持されている。
【0025】(工程3)次いで,開閉バルブ132を開
放し,かつ流量調整バルブ134を調整すると,ガス供
給管126の大気側開口部126aから遮断壁122外
部の大気が侵入する。そして,そのガス供給管126内
の大気は,フィルタ124からカセットチャンバ114
a内に均一に吐出され,カセットチャンバ114a内が
パージされる。この際,ガス供給管126と分岐管13
6は,切り替えバルブ128の切り替えによって遮断さ
れている。従って,カセットチャンバ114a内は,例
えば500Torrにまで昇圧される。また,カセット
チャンバ114a内に導入されるクリーンルームの大気
は,例えば30%の水蒸気を含んでいる。そして,カセ
ットチャンバ114a内が上記圧力雰囲気に達した後に
開閉バルブ132を閉じて,カセットチャンバ114a
内への大気の導入を停止する。その後,開閉バルブ14
0を開放し,カセットチャンバ114a内が例えば20
0mTorrになるまでカセットチャンバ114a内を
真空引きした後,開閉バルブ140を閉じる。
【0026】通常,カセットチャンバ114a内には,
ウェハW表面に付着していた臭素や臭素化合物が浮遊し
ているが,上記工程を行うことにより,それら臭素や臭
素化合物をカセットチャンバ114a外に排出すること
ができる。その結果,それら臭素や臭素化合物がカセッ
トチャンバ114aの内壁面や,カセットチャンバ11
4a内に配置された各種部材や,カセット120に付着
しなくなり,パーティクルの発生も抑制できる。また,
大気中の水分とウェハWに付着している臭素や臭素化合
物が反応すると,それら臭素や臭素化合物が浮遊し易く
なるので,一層,臭素や臭素化合物の排出が効果的に行
われる。その結果,それらカセットチャンバ114aの
内壁面や,カセットチャンバ114a内の各種部材や,
カセット120の腐食を抑制することができ,処理装置
100の高寿命化を図ることができる。さらに,パーテ
ィクルが発生し難くなるため,歩留りも向上させること
ができる。さらにまた,後述のドアバルブD2の開放時
に,臭素や臭素化合物がカセット120の搬送経路に放
出されることも防止できる。
【0027】(工程4)次いで,切り替えバルブ128
を切り替えて,カセットチャンバ114a内に窒素を導
入し,カセットチャンバ114a内をパージする。そし
て,カセットチャンバ114a内が実質的に760To
rr程度に達した後,窒素の供給を停止すると共に,ド
アバルブD2を開放して,カセットチャンバ114a内
のカセット120をカセットチャンバ114a外部に搬
出する。かかる構成により,ドアバルブD2の開放時に
は,カセットチャンバ114a内をカセット120の搬
送経路と略同一の圧力雰囲気に維持することができ,カ
セット120の搬出を迅速に行うことができる。
【0028】本実施の形態にかかるウェハWの搬出方法
は,以上のように構成されており,カセットチャンバ1
12a,114a内を大気でパージするため,カセット
チャンバ112a,114a内に収容したウェハWから
臭素や臭素化合物が飛散しても,付着物やパーティクル
の原因となることを抑制できる。その結果,ウェハWが
トランスファチャンバ102a内や,プロセスチャンバ
104a,106a内よりも相対的に長い時間滞在する
カセットチャンバ112a,114aの内壁面や,カセ
ットチャンバ112a,114a内に配された各種部材
や,カセット120の腐食を抑制して,処理装置100
の高寿命化を図ることができると共に,パーティクルの
減少により歩留りを向上させることができる。
【0029】
【実施例】次に,上述した本実施の形態にかかるウェハ
Wの搬出方法の実施例について説明する。本実施例で
は,後述する条件で処理を施したウェハWをカセットチ
ャンバ114a内のカセット120に回収した後にカセ
ットチャンバ114a内を大気でパージし,そのパージ
後のウェハW上の臭化水素濃度を測定した。ところで,
発明者の知見によれば,カセットチャンバ114a内に
飛散する臭素や臭化化合物は,通常,ウェハW上に形成
されたフォトレジスト膜に付着した状態でカセットチャ
ンバ114a内に運ばれる。そして,そのフォトレジス
ト膜に付着した臭素や臭素化合物の一部がカセットチャ
ンバ114a内に飛散すると,上述の如くカセットチャ
ンバ114aの内壁面などの付着して腐食を引き起こし
たり,パーティクルを生じさせたりする。そこで,ウェ
ハWのフォトレジスト膜上,すなわちフォトレジスト膜
から飛散した臭素や臭素化合物の量を測定すれば,カセ
ットチャンバ114a内に飛散する臭素や臭素化合物の
量を知ることができる。また,本実施例では,エッチン
グ処理時の処理ガスとして臭化水素を使用したため,上
記フォトレジスト膜から飛散した臭化水素の量を測定す
れば,カセットチャンバ114a内に飛散した臭素や臭
素化合物の量を知ることができる。
【0030】(a)エッチング条件 まず,ウェハWに施したエッチング条件について説明す
る。被処理体は,被処理面にフォトレジストパターンで
被覆されたポリシリコン膜が形成された直径200mm
のウェハWを使用した。また,エッチング処理は,上記
第4エッチング装置110のプロセスチャンバ110a
内で行い,このプロセスチャンバ110a内には,不図
示の下部電極と上部電極を対向に配置した。さらに,処
理ガスは,臭化水素を使用し,プロセスチャンバ110
a内の圧力雰囲気は,60mTorrに設定した。さら
に,ウェハWを載置する下部電極には,13.56MH
zで280Wの高周波電力を印加し,ウェハWに対して
140秒間のプラズマエッチング処理を施した。
【0031】(b)カセットチャンバ114a内の大気
のパージ条件 次に,カセットチャンバ114a内の大気のパージ条件
について説明する。カセットチャンバ114aは,カセ
ットチャンバ114a内に25枚のウェハWを載置した
カセット120を収容できる。また,本実施例では,カ
セットチャンバ114a内に上記エッチング処理が施さ
れたウェハWを25枚載置したカセット120を収容し
た。さらに,カセット120内に上記25枚のウェハW
を回収した直後にゲートバルブG4を閉じた。この時の
カセットチャンバ114a内の圧力雰囲気は,200m
Torrであった。
【0032】その後,カセットチャンバ114a内がそ
れぞれ50Torrと,200Torrと,500To
rrに達するまで,カセットチャンバ114a内に大気
を導入し,カセットチャンバ114a内をパージした。
さらに,カセットチャンバ114a内が所定の各圧力雰
囲気に達した後,カセットチャンバ114a内が200
mTorrの圧力雰囲気になるまで真空引きした。その
後,カセットチャンバ114a内が760mTorrの
圧力雰囲気になるまで,カセットチャンバ114a内に
窒素を導入した後,ドアバルブD2を開放した。
【0033】(c)臭化水素濃度の測定条件 次に,臭化水素濃度の測定条件について説明する。臭化
水素濃度の測定には,HNO3用の検知管を使用し,こ
の検知管によってカセットチャンバ114a内から搬出
された直後のウェハWの被処理面上3mmの高さの雰囲
気を各5回吸引して臭素(気体)濃度を測定し,この臭
素濃度の平均値から臭化水素濃度を算出した。
【0034】(d)臭化水素濃度の測定結果 次に,図3を参照しながら,上記各条件に基づいて測定
したウェハW上の残留臭化水素濃度の測定結果について
説明する。まず,カセットチャンバ114a内を大気で
パージしなかった場合,すなわち上記プロセスで,ゲー
トバルブG4を閉じた直後にカセットチャンバ114a
内に窒素を導入してカセットチャンバ114a内を76
0Torrにまで昇圧し,ドアバルブD2を開放してカ
セット120を搬出した場合には,ウェハW上の臭化水
素濃度は,1.1ppm程度だった。
【0035】これに対して,上記プロセスで,カセット
チャンバ114a内が50mTorrの圧力雰囲気に達
するまでカセットチャンバ114a内を大気でパージし
た場合には,ウェハW上の臭化水素濃度は,1.0pp
m程度で微量の減少に止まったが,同様にしてカセット
チャンバ114a内が200mTorrの圧力雰囲気に
達するまでカセットチャンバ114a内を大気でパージ
した場合には,上記臭化水素濃度は,0.5ppm程度
まで減少し,大気でパージしなかった場合と比較して臭
化水素濃度が半分以下にまで減少した。さらに,カセッ
トチャンバ114a内が500mTorrの圧力雰囲気
に達するまでカセットチャンバ114a内を大気でパー
ジした場合には,ウェハW上の臭化水素濃度は,大気で
パージしなかった場合と比較して約1/5の0.2pp
m程度にまで減少した。
【0036】以上の結果より,ウェハW上の臭化水素濃
度は,カセットチャンバ114a内をパージする大気の
導入圧力雰囲気,すなわち大気の導入量の増加に伴って
減少することがわかった。ただし,そのウェハW上の臭
化水素濃度は,上記大気の導入量が少ないほど低下が著
しく,大気の導入量が多くなるほど低下が緩慢となっ
た。また,カセットチャンバ114a内への大気の導入
時間は,その大気の導入量の増加に比例して長くなるた
め,大気の導入量を増加させるとカセットチャンバ11
4a内からカセット120を搬出するまでに時間がかか
り,スループットを低下させる原因となる。従って,同
図に示すように,カセットチャンバ114a内が200
Torr〜500Torrの圧力雰囲気となるようにカ
セットチャンバ114a内を大気でパージすれば,スル
ープットに影響を与えることなく,カセットチャンバ1
14a内に飛散した臭素や臭化化合物がカセットチャン
バ114aの内壁面などに付着したり,パーティクルが
発生することを抑制できる。
【0037】以上,本発明の好適な実施の形態につい
て,添付図面を参照しながら説明したが,本発明はかか
る構成に限定されるものではない。特許請求の範囲に記
載された技術的思想の範疇において,当業者であれば,
各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり,それ
ら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属
するものと了解される。
【0038】例えば,上記実施の形態において,カセッ
トチャンバ内を大気でパージする工程と,そのパージ後
カセットチャンバ内を真空引きする工程をそれぞれ1回
のみ行う構成を例に挙げて説明したが,本発明はかかる
構成に限定されるものではなく,それらカセットチャン
バ内を大気でパージする工程と,カセットチャンバ内を
真空引きする工程をそれぞれ2回以上行う構成としても
本発明は実施することができ,この場合には,カセット
チャンバ内に飛散する臭素や臭化化合物の量をさらに減
少させることができる。
【0039】また,上記実施の形態において,カセット
チャンバ内を大気のみでパージする構成を例に挙げて説
明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではな
く,例えばカセットチャンバ内を大気に窒素などの不活
性ガスを混合してパージしても本発明を実施することが
できる。
【0040】さらに,上記実施の形態において,カセッ
トチャンバ内を大気でパージする工程の前に,カセット
チャンバ内を真空引きしない構成を例に挙げて説明した
が,本発明はかかる構成に限定されるものではない。カ
セットチャンバ内の圧力が高い場合などには,カセット
チャンバ内を大気でパージする前にカセットチャンバ内
を所定の減圧雰囲気にまで真空引きを行っても本発明を
実施することができる。
【0041】さらにまた,上記実施の形態において,ド
アバルブを開放する工程の前にカセットチャンバ内を窒
素でパージする構成を例に挙げて説明したが,本発明は
かかる構成に限定されるものではなく,大気でパージす
る構成としても本発明を実施することができる。
【0042】また,上記実施の形態において,カセット
チャンバ内のみを大気でパージする構成を例に挙げて説
明したが,本発明はかかる構成に限定されるものではな
く,臭素を含むガスで処理された被処理体が通過するト
ランスファチャンバや,ロードロック室とプロセスチャ
ンバから構成される装置のロードロック室にも本発明を
適用することができる。すなわち,本発明は,カセット
チャンバや,トランスファチャンバや,ロードロック室
などの各種真空予備室に適用することができる。この場
合には,トランスファチャンバやロードロック室でのパ
ーティクルの発生や,それらの内壁面などの腐食も防止
することができる。また,プロセスチャンバをメンテナ
ンスする際に,プロセスチャンバの開放前にプロセスチ
ャンバ内への大気の導入と,プロセスチャンバ内の真空
引きを行った後,プロセスチャンバを開放すれば,その
プロセスチャンバの開放時に臭素や臭素化合物が大気中
に放出されることを防止できる。
【0043】さらに,上記実施の形態において,クラス
タ装置化されたマルチチャンバ方式の処理装置を例に挙
げて説明したが,本発明はかかる構成に限定されるもの
ではなく,臭素を含むガスで処理された被処理体を扱う
処理装置であれば,いかなる処理装置にも適用すること
ができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば,臭素を含むガスで処理
された被処理体を収容するカセットチャンバ内を大気で
パージするため,被処理体に付着した臭素や臭素化合物
がカセットチャンバ内に飛散しても,それら臭素や臭素
化合物がカセットチャンバの内壁面やカセットチャンバ
内に配された各種部材やカセットなどに付着することを
抑制できる。その結果,上記カセットチャンバの内壁面
などの腐食を軽減することができるため,臭素を含むガ
スで処理された被処理体を扱う処理装置の寿命を大幅に
延長することができる。さらに,カセットチャンバ内で
のパーティクルの発生を抑制できるため,歩留りを向上
させることができる。また,カセットチャンバ内に大気
を導入した後に,そのカセットチャンバ内を真空引きす
れば,臭素や臭素化合物と反応した大気を迅速にカセッ
トチャンバ外部に排気することができ,上記腐食やパー
ティクルの発生をさらに抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用可能な処理装置を示す概略的な上
部断面図である。
【図2】図1に示すカセットチャンバを説明するための
概略的な説明図である。
【図3】図1に示すカセットチャンバ内の大気導入時の
圧力雰囲気とウェハの臭化水素濃度との関係を説明する
ため概略的な説明図である。
【符号の説明】
100 処理装置 102a トランスファチャンバ(真空搬送室) 104a,106a プロセスチャンバ(処理室) 112a,114a カセットチャンバ 116 搬送アーム 120 カセット 122 遮断壁 124 フィルタ 126 ガス供給管 138 排気管 G3,G4 ゲートバルブ D1,D2 ドアバルブ W ウェハ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体の搬出方法であって,臭素を含
    む処理ガスで処理された前記被処理体を真空予備室内に
    収容する工程と,前記真空予備室内を気密に隔離する工
    程と,前記真空予備室内に大気を導入した後,前記真空
    予備室内を真空引きし,前記真空予備室内をパージする
    工程を含むことを特徴とする,被処理体の搬出方法。
  2. 【請求項2】 前記真空予備室内を大気でパージする工
    程は,複数回反復されることを特徴とする,請求項1に
    記載の被処理体の搬出方法。
  3. 【請求項3】 前記真空予備室は,カセットチャンバで
    あることを特徴とする,請求項1又は2に記載の被処理
    体の搬出方法。
  4. 【請求項4】 臭素を含む処理ガスで処理された被処理
    体を収容する真空室と,前記真空室内を大気でパージす
    る大気導入手段とを備えたことを特徴とする,処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記真空室は,カセットチャンバである
    ことを特徴とする,請求項4に記載の処理装置。
  6. 【請求項6】 臭素を含む処理ガスで被処理体に処理を
    施す真空処理室と,前記真空処理室内を大気でパージす
    る大気導入手段とを備えたことを特徴とする,処理装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6323463B1 (en) 2000-03-29 2001-11-27 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for reducing contamination in a wafer loadlock of a semiconductor wafer processing system
US6410889B2 (en) 2000-03-29 2002-06-25 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for reducing contamination in a wafer loadlock of a semiconductor wafer processing system

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