JPH11251053A - 誘導加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

誘導加熱装置及び画像形成装置

Info

Publication number
JPH11251053A
JPH11251053A JP6233998A JP6233998A JPH11251053A JP H11251053 A JPH11251053 A JP H11251053A JP 6233998 A JP6233998 A JP 6233998A JP 6233998 A JP6233998 A JP 6233998A JP H11251053 A JPH11251053 A JP H11251053A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
fixing roller
induction heating
heating
induction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6233998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3762093B2 (ja
Inventor
Osamu Watanabe
督 渡辺
Ryuichiro Maeyama
龍一郎 前山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP06233998A priority Critical patent/JP3762093B2/ja
Publication of JPH11251053A publication Critical patent/JPH11251053A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3762093B2 publication Critical patent/JP3762093B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘導コイルの温度上昇を防止して消費電力を
抑えつつ、良好な加熱性能が得られる誘導加熱装置及び
画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 誘導電流により発熱する加熱部材1と、
当該加熱部材1に供給する磁束を発生させる誘導コイル
Lと、当該誘導コイルLに接する放熱手段9とを有して
なること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁誘導加熱方式
の誘導加熱装置、および該誘導加熱装置を像加熱手段と
して備えた電子写真式の複写機、プリンタおよびファク
シミリなどの画像形成装置関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真式の複写機などには、記録媒体
である記録紙ないし転写材などのシート上に転写された
トナー像を該シートに定着させる定着装置が設けられて
いる。
【0003】この定着装置は、例えば、シート上のトナ
ーを熱溶融させる加熱ローラとも称される定着ローラ
と、当該定着ローラに圧接してシートを挟持する加圧ロ
ーラとを有している。
【0004】定着ローラは中空状に形成され、この定着
ローラの中心軸上には、発熱体が保持手段により保持さ
れている。該発熱体は、例えば、ハロゲンランプなどの
管状発熱ヒータより構成され、所定の電圧が印加される
ことにより発熱するものである。このハロゲンランプは
定着ローラの中心軸上に位置しているため、該ハロゲン
ランプから発せられた熱は、定着ローラ内壁に均一に輻
射され、定着ローラの外壁の温度分布は円周方向におい
て均一となる。定着ローラの外壁は、その温度が定着に
適した温度(例えば−150〜200℃)になるまで加
熱される。この状態で定着ローラと加圧ローラは圧接し
ながら互いに逆方向へ回転し、定着ローラと加圧ローラ
との圧接部(以下、ニップ部ともいう)において、トナ
ーが付着したシートを挟持し、該ローラの回転と共に搬
送してシート上のトナーを定着ローラの熱により溶解さ
せ、両ローラから作用する圧力によりシートに定着させ
る。
【0005】しかし、ハロゲンランプなどから構成され
る発熱体を備えた上記定着装置においては、ハロゲンラ
ンプからの輻射熱を利用して定着ローラを加熱するた
め、電源を投入した後、定着ローラの温度が定着に適し
た所定温度に達するまでの時間(以下、「ウォームアッ
プタイム」という)に、比較的長時間を要していた。そ
の間、使用者は複写機を使用することができず、長時間
の待機を強いられるという問題があった。その一方、ウ
ォームアップタイムの短縮を図ってユーザの操作性を向
上すべく多量の電力を定着ローラに印加したのでは、定
着装置における消費電力が増大し、省エネルギー化に反
する、という問題が生じていた。このため、複写機など
の商品の価値を高めるためには、定着装置の省エネルギ
ー化(低消費電力化)と、ユーザの操作性向上(クイッ
クプリント)との両立を図ることが一層注目され重視さ
れてきている。
【0006】かかる要請に応える装置として、特開昭5
9−33787号公報に示されるように、加熱源として
高周波誘導を利用した誘導加熱方式の定着装置が提案さ
れている。この誘導加熱定着装置は、金属導体からなる
中空の定着ローラの内部にコイルが同心状に配置されて
おり、このコイルに高周波電流を流して生じた高周波磁
界により定着ローラに誘導渦電流を発生させ、定着ロー
ラ自体の表皮抵抗によって定着ローラそのものを発熱さ
せるようになっている。
【0007】この誘導加熱方式の定着装置によれば、電
気−熱変換効率がきわめて向上するため、ウォームアッ
プタイムの短縮化が可能となる。
【0008】しかしながら、このような誘導加熱方式の
定着装置にあっては、定着ローラの内部に配置された磁
束発生用のコイルの自己発熱、および当該定着ローラの
内面への熱放射のために、コイル周辺の温度上昇が大き
く、そのためコイルの電気抵抗の上昇が発生し、必要電
力が増加してしまうという問題があった。また、樹脂か
らなるコイルの被覆が熱により溶融し、コイルの絶縁性
が損なわれてしまうという問題があった。さらに定着ロ
ーラに代えて、加熱部材として、可撓性を有する薄肉の
金属スリーブを使用するタイプもあるが上記の事情は同
じである。
【0009】そこで、例えば特開昭54−39645号
公報に開示されているように、コイルの温度上昇を抑え
るために、定着ローラ等の内部へ送風する冷却機構を設
けるという提案がなされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の誘導加熱方式の定着装置に冷却機構を設置する
場合には、その設置空間が必要となり装置が大型化して
しまうばかりか、コストアップにつながるなどの問題が
生じていた。また、誘導コイル、コアばかりでなく定着
ローラの内面までも送風により冷却するため、定着能力
を損なってしまうという問題点があった。
【0011】そこで本発明は、このような従来技術の問
題点に鑑みてなされたものであり、誘導コイルの温度上
昇を防止して消費電力を抑えつつ、良好な加熱性能が得
られるようにした加熱装置及び画像形成装置の提供を目
的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の誘導加熱装置及び画像形成装置は下記の構
成を特徴とする。
【0013】〔1〕:誘導電流により発熱する加熱部材
と、当該加熱部材に供給する磁束を発生させる誘導コイ
ルと、当該誘導コイルに接する放熱手段とを有してなる
ことを特徴とする誘導加熱装置。
【0014】〔2〕:前記誘導コイルが加熱部材に内設
されていることを特徴とする〔1〕記載の誘導加熱装
置。
【0015】〔3〕:前記放熱手段の少なくとも一部が
加熱部材に内設されていることを特徴とする〔2〕記載
の誘導加熱装置。
【0016】〔4〕:前記放熱手段が、加熱部材外に位
置する部分に放熱部を有していることを特徴とする
〔1〕記載の誘導加熱装置。
【0017】〔5〕:前記加熱部材に対し圧接して配置
される加圧部材を有したことを特徴とする〔1〕,
〔2〕,〔3〕又は〔4〕記載の誘導加熱装置。
【0018】〔6〕:前記放熱部材が、1W・m−1
−1以上500W・m−1−1以下の熱伝導率を有す
ることを特徴とする〔1〕乃至〔5〕の何れか1項に記
載の誘導加熱装置。
【0019】〔7〕:前記放熱部材が、非磁性体若しく
は絶縁体であることを特徴とする〔1〕乃至〔5〕の何
れか1項に記載の誘導加熱装置。
【0020】〔8〕:前記放熱部材が、少なくともアル
ミニウムまたは銅によって構成されることを特徴とする
〔1〕乃至〔6〕の何れか1項に記載の誘導加熱装置。
【0021】
〔9〕:前記放熱部材が、少なくとも酸化
アルミニウム、窒化アルミニウムまたは炭化珪素によっ
て構成されることを特徴とする〔1〕乃至〔6〕の何れ
か1項に記載の誘導加熱装置。
【0022】〔10〕:前記放熱部材が、励磁コイルを
支持していることを特徴とする〔1〕乃至
〔9〕の何れ
か1項に記載の誘導加熱装置。
【0023】〔11〕:未定着トナー像を担持した被記
録材を加熱し、該未定着トナー像を被記録材に定着させ
ることを特徴とする〔1〕乃至〔10〕の何れか1項に
記載の誘導加熱装置。
【0024】〔12〕:被記録材上に画像を形成する像
形成手段と、該画像を加熱処理する像加熱手段とを有
し、該像加熱手段として〔1〕乃至〔11〕の何れか1
項に記載の誘導加熱装置を備えたことを特徴とする画像
形成装置。
【0025】〈作 用〉〔1〕に記載の発明は、放熱部
材を励磁コイルと接して設けたことにより、励磁コイル
の熱が速やかに放出され、加熱性能を損なわずに、加熱
部材からの輻射熱や誘導コイル自身の発熱による誘導コ
イルの加熱を回避できる。
【0026】〔2〕に記載の発明は、誘導コイルを加熱
部材に内設させたことにより、装置の小型化を図ってい
る。〔3〕に記載の発明は、放熱部材を加熱部材に内設
させたことにより、装置の小型化を図っている。〔4〕
に記載の発明は、放熱手段の加熱部材外に位置する部分
に放熱部を有し、熱伝導によって励磁コイルの熱を加熱
部材外へ放熱する構成としている。
【0027】〔5〕に記載の発明は、加熱部材に対し圧
接して配置される加圧部材を有し、該圧接部において被
加熱材に熱と圧力とを加える構成としている。
【0028】〔6〕に記載の発明は、上記放熱部材が1
W・m-1-1以上500W・m-1-1以下の熱伝導率を
有することで、より速やかに誘導コイルの加熱を回避で
きる。
【0029】〔7〕に記載の発明は、前記放熱部材を非
磁性体若しくは絶縁体によって構成することで、放熱部
材自身の発熱を防止している。
【0030】〔8〕に記載の発明は、前記放熱部材を、
アルミニウムまたは銅等によって構成したことにより、
比較的安価な金属で上記効果を得ることができるため、
装置全体の低コスト化が実現される。
【0031】
〔9〕に記載の発明は、前記放熱部材を、
少なくとも酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムま
たは炭化珪素等の高抵抗高熱伝導度セラミックスによっ
て構成したことにより、より速やかに誘導コイルの加熱
を回避できる。
【0032】〔10〕に記載の発明は、放熱部材が励磁
コイルの保持部材を兼ねたため、より装置の小型化がな
される。
【0033】〔11〕に記載の発明は、未定着トナー像
を被記録材に定着させる装置として用いたものであり、
励磁コイルの加熱を抑えつつ良好な定着性が得られる。
【0034】〔12〕に記載の発明は、像加熱手段とし
て上記誘導加熱装置を備えたことにより、励磁コイルの
加熱を抑えつつ良好な画像形成を行なうことができる。
【0035】
【発明の実施の形態】〈実施の形態1〉以下、本発明の
実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は、
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱定着装置の概略構
成で示す断面図である。
【0036】1は加熱部材としての定着ローラであり、
回転自在に支持されている。該定着ローラ1は、外径4
0[mm]、厚さ0.7[mm]の鉄製の芯金シリンダ
であり、表面の離型性を高めるために例えばPTFE1
0〜50[μm]や、PFA10〜50[μm]等の層
を外周面に設けても良い。
【0037】2は加圧部材としての加圧ローラであり、
中空芯金2aと、その外周面に形成される表面離型性耐
熱ゴム層である弾性層2bとからなる。この加圧ローラ
2の両端には軸部が形成され、図示しない定着ユニット
フレームに回転自在に取り付けられている。
【0038】加圧ローラ2と定着ローラ1は圧接されて
圧接部(ニップ部)Nを形成しており、不図示の駆動手
段により定着ローラ1が駆動されると、該ニップ部Nで
の摩擦力で加圧ローラ2が従動回転する。本例では加圧
ローラ2がバネなどを用いた図示しない機構によって定
着ローラ1に対して約30[Kg重]で荷重され、圧接
部Nの幅(ニップ幅)が約6[mm]となっている。な
お都合によっては荷重を変化させてニップ幅を変えても
よい。
【0039】Lは該定着ローラ1に磁束を供給する励磁
コイルであり、高透磁率コア4、該コア4に捲回した線
輪3、該線輪3を支持するPPS、PEEK、フェノー
ル樹脂等の耐熱性樹脂からなるホルダー5等よりなって
いる。この励磁コイルLの磁力の作用により定着ローラ
1を加熱している。
【0040】図2は、この加熱原理の説明図である。同
図に示したように、励磁回路16から線輪3に電流Iが
加えられて磁束23が発生し、該磁束23が高透磁率コ
ア4に導かれ、定着ニップ部Nにおいて定着ローラ1の
芯金に渦電流24を発生させ、この渦電流24と定着ロ
ーラ1の固有抵抗によって発熱する。この発熱を増加さ
せるためには線輪3の巻き数を増やしたり、コア4をフ
ェライト、パーマロイといった高透磁率で残留磁束密度
の低いものを用いたり、交流電流の周波数を高くすると
良い。
【0041】尚、本例の誘導コイルLには励磁回路16
から10〜100[Hz]の交流電流が印加される。
【0042】6は温度センサーであり、定着ローラ1の
表面に当接するように配置されている。該温度センサー
6の検出信号をもとに誘導コイルLへの電力供給を増減
させることで、定着ローラ1の表面温度が所定の温度に
なる様自動制御される。
【0043】7は搬送ガイドであり、被加熱材としての
転写材Pを定着ローラ1と加圧ローラ2との圧接部(ニ
ップ部)Nへ案内する位置に配置される。10は分離爪
であり、定着ローラ1の表面に当接または近接して配置
され、該圧接部Nを通過した転写材Pを定着ローラ1の
表面から分離させる。
【0044】9は励磁コイルLと接した状態に設けられ
た放熱部材である。
【0045】而して本例の加熱装置では、不図示の駆動
手段により定着ローラ1が回転駆動され、また、励磁コ
イルLに交流電流が加えられて定着ニップ部Nが所定温
度に昇温された状態において、未定着トナー画像8を担
持した転写材Pが搬送ガイド7に案内されて定着ニップ
部Nに導入され、定着ローラ1の回転と共に搬送され、
定着ローラ1の熱とニップ圧とにより該トナー画像8が
転写材Pに定着される。
【0046】§2.放熱部材 放熱部材9は、幅32mm、厚み3mmのアルミニウム
の略板状であり、長手方向(図1紙面垂直方向)寸法が
定着ローラ1よりも長く、図1のA矢視図である図3の
ように端部に放熱板11を有している。該放熱部材9は
ホルダー5に耐熱高熱伝導接着剤で接着されている。
【0047】誘導コイルLの線輪3から発生した熱及び
定着ローラ1からの輻射熱は、ホルダー5を介して放熱
部材9に伝えられ、放熱板11から定着ローラ1外部へ
と放出される。該放熱部材9の材質にはアルミニウムが
用いられているが、これはアルミニウムが高熱伝導(2
33W・m-1・K-1 300℃)であり、また非磁性体
であるため、表皮抵抗の値が20kHz時で0.466
×10-4Ωと小さく、誘導コイルLから発生した磁束に
よる発熱量が小さいためである。また銅も高熱伝導度、
低表皮抵抗であるため、放熱部材として適している。
【0048】図4は、定着ローラ1内部に放熱部材9を
装着した場合(a)と装着しない場合(b)また、図5
のような小径(φ40)ファン26による内部冷却を行
った場合(c)に、20kHz、100V、初期130
0Wの高周波交流電圧を励磁コイルLに印加し、室温か
ら200℃まで定着ローラ温度を上昇させた時の温度勾
配(経過時間−定着ローラ表面温度の関係)を示したも
のである。なお、(c)では風量3.0×10-23
secの送風を行っている。図4の(b)では、目標温
度200℃まで到達する前に傾きが小さくなっている。
これは、誘導コイル3の昇温によりコイルの抵抗値Rが
大きくなり、電源から供給される電力(W=V2 /R)
が小さくなっているためである。
【0049】これに対し、コイルの冷却を行っている
(a)や(c)ではほぼ直線的に温度が上昇している。
これはコイル冷却による効果であり、大電力を継続して
印加できるためである。従って立ち上がり時間を早くす
ることができる。
【0050】また、表1に示すように、200℃に維持
し続けるための電力も(b)、(a)、(c)の順に低
くなっている。(b)はコイルの冷却を行っていないた
め、定着ローラの温度維持のためには比較的大きい電力
を要する。また、(c)は冷却を行っているものの、フ
ァンによる風が定着ローラ内面にもあたり、定着ローラ
自体も冷却されているため、(a)に比べて電力の消費
量が大きくなる。
【0051】なお、本形態例では加熱部材として定着ロ
ーラを用いているが、薄膜金属フィルムを用いた構成に
採用することももちろん可能である。
【0052】
【表1】 以上のように本形態例によれば、定着ローラ内部に放熱
部材9を設けたことにより、誘導コイル自身の発熱及び
定着ローラ内面からの輻射熱による誘導コイルLの温度
上昇を抑え、加熱効率を高めることができるので、定着
能力を損なわずに省電力化を図ることができる。
【0053】特に、ファンなどを設けた場合のように大
型化せずに誘導コイルLの温度上昇を防止でき、また必
要以上に高温での耐熱性に優れた樹脂等を用いなくても
よいので、装置を小型化できるとともにコスト低減が可
能となる。
【0054】〈実施の形態2〉次に、本発明の他の実施
の形態を図面に基づいて説明する。図6は、本発明の実
施の形態2に係る誘導加熱定着装置の概略構成を示す断
面図である。本形態は前述の実施の形態1と比べ、線輪
3やコア4より成る励磁コイルLを支持するホルダーを
放熱部材とした点が異なり、その他の構成は略同じであ
る。このため、前記実施の形態1と同一のものは同一番
号を付し、再度の説明は省略する。
【0055】本形態のホルダー25は、熱伝導性に優れ
た絶縁非磁性セラミックスであるアルミナ(酸化アルミ
ニウムAl23 )から構成されている。該ホルダー2
5は長手方向(図6中、紙面垂直方向)の寸法が定着ロ
ーラ1よりも長く、該定着ローラ外に位置する長手端部
に放熱板(不図示)を有している。誘導コイルLの線輪
3から発生した熱及び定着ローラ1からの熱は、ホルダ
ー25に伝わり、不図示の放熱板から装置外へ放出され
る。特にアルミナは絶縁体であるため、表皮効果による
発熱が全く起こらず、アルミニウムや銅と比べ、効率が
よい。また、表2に示すようにアルミナ以外にも窒化ア
ルミ、炭化珪素等が高熱伝導率、絶縁性のセラミックス
であるため、同様に使用できる。本形態に用いるホルダ
ー25の材料は装置外への熱の放出効果から、熱伝導率
が高いものが好ましく、上述の材料がもっとも好まし
い。
【0056】特に、前記放熱部材が、1W・m-1-1
上500W・m-1-1以下の熱伝導率を有するのが良
い。
【0057】
【表2】 以上のように、励磁コイルのホルダーを高熱伝導物質で
形成し、放熱部材として用いることで、装置の小型化が
図れる。また、放熱部材の材料としてアルミナ、窒化珪
素、炭化珪素等を用いることで更なる省電力化が図れ
る。
【0058】〈実施の形態3〉次に本発明の実施の形態
3を図面に基づいて説明する。図7は放熱部材9の定着
ローラ1内面に対向する部分9aを鏡面としたものであ
り、定着ローラ1からの輻射熱を定着ローラ側へ反射さ
せる効果を有する。このため、熱を有効に使用する事が
でき、定着性の向上が図れる。
【0059】〈実施の形態4〉次に本発明の実施の形態
4を図面に基づいて説明する。図8は放熱部材9とホル
ダー14とに各々凹凸を形成し、該凹凸面を嵌合させる
ことで、接触面積及び放熱部材の表面積を増やし、熱吸
収効率を上げたものである。
【0060】〈画像形成装置例〉図9は画像形成装置例
の概略構成図である。本例の画像形成装置は転写式電子
写真プロセス利用の複写機或はプリンタである。
【0061】31は回転ドラム型の電子写真感光体であ
り、矢印の時計方向に所定のプロセススピード(周速
度)をもって回転駆動される。
【0062】32は感光体帯電手段としての接触帯電ロ
ーラであり、所定の帯電バイアスが印加されていて、こ
の帯電ローラ32により回転感光体31面が所定の極性
・電位に一様に帯電処理される。
【0063】この回転感光体31の帯電処理面に対して
不図示の画像情報露光手段部(原稿画像のスリット結像
露光手段、レーザビーム走査露光手段等)により目的の
画像情報の露光33がなされて、回転感光体31面に目
的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0064】その潜像がトナー現像装置34によりトナ
ー画像として現像される。
【0065】そのトナー画像が、回転感光体31とこれ
に接触させた、所定の転写バイアスが印加される転写ロ
ーラ35との圧接ニップ部である転写部に、不図示の給
紙部から所定のタイミングにて搬送された被記録材とし
ての転写材Pに対して転写されていく。
【0066】転写部を通過してトナー画像の転写を受け
た転写材Pは回転感光体31面から分離され、例えば、
前述図1の誘導加熱定着装置としての加熱装置Rに搬送
導入されて未定着トナー画像の加熱定着処理を受け、コ
ピー或はプリントとして出力される。
【0067】転写材Pに対するトナー画像転写後の回転
感光体31面はクリーニング装置36により転写残りト
ナー等の残留付着物の除去を受けて清掃され、繰り返し
て作像に供される。
【0068】〈その他〉 1)本発明の加熱装置は実施形態例の熱定着装置Rとし
てばかりでなく、その他、例えば、画像を担持した転写
材を加熱して表面性(つや等)を改質する装置、仮定着
する装置、シート状物を給紙して乾燥処理・ラミネート
処理する装置等の加熱装置として広く使用できることは
勿論である。
【0069】2)上記の実施の形態では、放熱部材を介
した熱伝導により、励磁コイルLの冷却を行なっている
が、本発明はこれに限らず、放熱部材9としてペルチェ
素子等を用いて積極的に励磁コイルを冷却するものでも
良い。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、誘
導コイルの温度上昇を防止して消費電力を抑えつつ、良
好な加熱性能が得られる誘導加熱装置及び画像形成装置
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱定着装
置の概略断面図
【図2】 実施の形態1に係る誘導加熱定着装置の加熱
原理を説明する図
【図3】 実施の形態1に係る誘導加熱定着装置の概略
斜視図
【図4】 放熱部材の有無、ファン冷却の各モードの立
ち上げ時の温度勾配を示す図
【図5】 ファン冷却を説明する斜視図
【図6】 実施の形態2に係る誘導加熱定着装置の概略
断面図
【図7】 実施の形態3に係る誘導加熱定着装置の概略
斜視図
【図8】 実施の形態4に係る誘導加熱定着装置の概略
断面図
【図9】 本発明の画像形成装置の概略構成図
【符号の説明】
1 定着ローラ(加熱部材) 2 加圧ローラ(加圧部材) 3 誘導コイル 4 コア(芯材) 5、25 ホルダー(支持部材) 6 サーミスタ(温度検知素子) 7 搬送ガイド 8 トナー画像 9 放熱部材 10 分離爪 11 放熱板 16 励磁回路 23 磁束 24 渦電流 26 ファン

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘導電流により発熱する加熱部材と、 当該加熱部材に供給する磁束を発生させる誘導コイル
    と、当該誘導コイルに接する放熱手段とを有してなるこ
    とを特徴とする誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 前記誘導コイルが加熱部材に内設されて
    いることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 前記放熱手段の少なくとも一部が加熱部
    材に内設されていることを特徴とする請求項2記載の誘
    導加熱装置。
  4. 【請求項4】 前記放熱手段が、加熱部材外に位置する
    部分に放熱部を有していることを特徴とする請求項1記
    載の誘導加熱装置。
  5. 【請求項5】 前記加熱部材に対し圧接して配置される
    加圧部材を有したことを特徴とする請求項1,2,3又
    は4記載の誘導加熱装置。
  6. 【請求項6】 前記放熱部材が、1W・m-1-1以上5
    00W・m-1-1以下の熱伝導率を有することを特徴と
    する請求項1乃至5の何れか1項に記載の誘導加熱装
    置。
  7. 【請求項7】 前記放熱部材が、非磁性体若しくは絶縁
    体であることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項
    に記載の誘導加熱装置。
  8. 【請求項8】 前記放熱部材が、少なくともアルミニウ
    ムまたは銅によって構成されることを特徴とする請求項
    1乃至6の何れか1項に記載の誘導加熱装置。
  9. 【請求項9】 前記放熱部材が、少なくとも酸化アルミ
    ニウム、窒化アルミニウムまたは炭化珪素によって構成
    されることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に
    記載の誘導加熱装置。
  10. 【請求項10】 前記放熱部材が、励磁コイルを支持し
    ていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に
    記載の誘導加熱装置。
  11. 【請求項11】 未定着トナー像を担持した被記録材を
    加熱し、該未定着トナー像を被記録材に定着させること
    を特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の誘
    導加熱装置。
  12. 【請求項12】 被記録材上に画像を形成する像形成手
    段と、該画像を加熱処理する像加熱手段とを有し、 該像加熱手段として請求項1乃至11の何れか1項に記
    載の誘導加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装
    置。
JP06233998A 1998-02-26 1998-02-26 誘導加熱装置及び画像形成装置 Expired - Fee Related JP3762093B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06233998A JP3762093B2 (ja) 1998-02-26 1998-02-26 誘導加熱装置及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06233998A JP3762093B2 (ja) 1998-02-26 1998-02-26 誘導加熱装置及び画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11251053A true JPH11251053A (ja) 1999-09-17
JP3762093B2 JP3762093B2 (ja) 2006-03-29

Family

ID=13197277

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06233998A Expired - Fee Related JP3762093B2 (ja) 1998-02-26 1998-02-26 誘導加熱装置及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3762093B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006313200A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Canon Inc 像加熱装置
JP2007171309A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2010262831A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Tokuden Co Ltd 誘導発熱ローラ装置
JP2017138499A (ja) * 2016-02-04 2017-08-10 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006313200A (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Canon Inc 像加熱装置
JP2007171309A (ja) * 2005-12-19 2007-07-05 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置
JP2010262831A (ja) * 2009-05-07 2010-11-18 Tokuden Co Ltd 誘導発熱ローラ装置
JP2017138499A (ja) * 2016-02-04 2017-08-10 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3762093B2 (ja) 2006-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002083676A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP4508485B2 (ja) 像加熱装置、画像形成装置及び設定方法
JP2006313200A (ja) 像加熱装置
JP2007108213A (ja) 定着装置
JP2003186322A (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP2000012204A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JPH11297462A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2004055395A (ja) 加熱装置および画像形成装置
JP5800688B2 (ja) 像加熱装置
JP2002296936A (ja) 電磁加熱を有する定着システム
JP3762093B2 (ja) 誘導加熱装置及び画像形成装置
JP2004272157A (ja) 像加熱装置
JPH11297463A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JPH11258939A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JPH10162944A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP4832637B2 (ja) 定着装置
JP2002124371A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP3871186B2 (ja) 加熱定着装置および画像形成装置
JP2002158083A (ja) 加熱用回転体、加熱装置、定着装置及び画像形成装置
JP2001345166A (ja) 加熱装置および加熱定着装置
JP2002343548A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP3919400B2 (ja) 像加熱装置及び画像形成装置
JP2001126856A (ja) 誘導加熱装置及び画像形成装置
JPH11329700A (ja) 加熱装置及び画像形成装置
JP2002123113A (ja) 定着装置及びこの定着装置を備える画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050531

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050728

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060112

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090120

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140120

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees