JPH11250407A - Nlts補正回路 - Google Patents

Nlts補正回路

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JPH11250407A
JPH11250407A JP10046609A JP4660998A JPH11250407A JP H11250407 A JPH11250407 A JP H11250407A JP 10046609 A JP10046609 A JP 10046609A JP 4660998 A JP4660998 A JP 4660998A JP H11250407 A JPH11250407 A JP H11250407A
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JP
Japan
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nlts
signal
delay
recording
data
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JP10046609A
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Hisakado Hirasaka
久門 平坂
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Hewlett Packard Japan Inc
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Publication date
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    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B20/00Signal processing not specific to the method of recording or reproducing; Circuits therefor
    • G11B20/10Digital recording or reproducing
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B27/00Editing; Indexing; Addressing; Timing or synchronising; Monitoring; Measuring tape travel
    • G11B27/36Monitoring, i.e. supervising the progress of recording or reproducing
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
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    • G11B2220/20Disc-shaped record carriers

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  • Signal Processing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 NLTS補正回路において、記録データパターン
解析のアルゴリズムの自由度を向上させるとともに、補
正精度を高める。 【解決手段】 本発明の一実施例のNLTS補正回路におけ
る記録データ・パターン解析装置701はCPU及び記録
データパターン解析プログラムから成り、該装置によっ
て生成されたセレクタ制御信号はセレクタ制御信号バッ
ファ・メモリ702に一旦格納され、データ・バッファ
・メモリ401の出力と同期してセレクタ502へ出力
される。プログラムを変更することによって、記録媒体
の特性変動等に対しても柔軟に対応して記録データパタ
ーンを解析することができる。また、記録信号のデュー
ティ・サイクルを電圧に変換する回路を含むNLTS補正量
校正回路を付加することによって、各遅延線間の遅延量
差を校正することができ、NLTS補正回路の高精度化が実
現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハード・ディスク・
ドライブの測定装置に関する。さらに詳細には、ハード
・ディスク・ドライブのNLTS(Non-Linear Transition
Shift:非線形遷移ずれ)補正回路に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】一般にハード・ディス
ク・ドライブ(以下、HDDと称する)などの磁気記録
装置の試験は、図1に示すように、記録信号を記録アン
プ101及び記録ヘッド102を介して試験対象のディ
スク103に書き込み、その書き込まれた情報を再生ヘ
ッド104及び再生アンプ105を介して再生信号とし
て読み取り、これを記録信号と比較することによって行
われる。しかし、HDDなどの磁気記録装置において
は、その電磁変換系が有する非線形性によってその再生
信号のピーク位置が記録信号の極性遷移点(トランジェ
ント)からずれる現象(つまり、NLTS)が起こるため、
その現象を相殺するために記録信号を補正しなければな
らない。
【0003】この現象は特にHDDをはじめとする磁気
記録装置の高記録密度化を妨げる深刻な要因として注目
されてきた。例えば、図2は図1に示されるHDDの記
録再生系における記録信号の波形と再生信号の波形を示
したものであるが、トランジェントC-D間では記録信号
の極性遷移間隔が比較的狭いので隣接するトランジェン
ト同士が干渉し、NLTSが生じる。この例では再生信号の
ピーク間が広くなっている。一方、トランジェントA-B
間では記録信号の極性遷移間隔が比較的広いので、隣接
するトランジェント同士の干渉が少なく、NLTSはほとん
ど生じていない。
【0004】この問題を解決するための手段として、予
測されるNLTSを信号の記録時に補正しキャンセルするNL
TS補正回路が従来から知られている。このNLTS補正回路
は、あらかじめ計測して作成された記録データ・パター
ン−NLTS補正量変換テーブルに従って設計された、トラ
ンジェントC-D間で生じるNLTSの量と方向を推定する記
録データ・パターン解析装置を備える。このNLTS補正回
路は、図3の下段に示したトランジェントC,Dのように
記録信号を予め補正しておき、再生時には所望のピーク
間隔が得られるように動作する。
【0005】ここで、記録データ・パターン−NLTS補正
量変換テーブルについて説明する。一般にHDDにおいて
は、記録データを記録する前に一旦中間記録データに変
換して、そのデータを基にNLTS補正を行う。この変換に
は様々な方式があるが、ここでは、ある記録信号ビット
値が1つ前のビット値から論理変化のあった場合に1、
変化のなかった場合に0となるような中間記録データを
例に挙げて説明する。つまり、中間記録データの論理が
1である時に記録信号が反転する。例えば、一連の中間
記録データの一部分が”10100110”であった場合、図2
に示すようにその記録データは”11000100”となる。ト
ランジェント・シフトは、中間記録データの論理1が隣
接する時に記録データが互いに干渉し合う場合に生じる
ものであるから、図2中のトランジェントC及びトラン
ジェントDにNLTSが起こりやすいことがわかる。それと
は反対に、2つのトランジェントが互いに離れてゆくに
つれてこれらの干渉量は少なくなってゆく。従って、干
渉の影響が無視できない範囲を例えばあるトランジェン
トの前後2ビットとすると、前記の原理により、今まさ
に記録するデータとその前後2ビットを合わせて5ビッ
トを1つのデータ・パターンとして扱い、考えられる各
データ・パターン夫々に対してNLTS補正量を対応づけ
て、表1に示すような記録データ・パターン−NLTS補正
量テーブルを作成することができる。このような方式を
採用することにより、真ん中のビットが1であるデータ
・パターンのみを考えればよいので、テーブルの行数は
半分で済み、効率がよい。各NLTS補正量は、測定対象で
ある記録媒体の特性によって異なり、再生信号に生じる
NLTSをHDD測定装置で測定することによって決定され
る。さらに、各NLTS補正量に対して選択されるべき遅延
線の番号を定義づけるNLTS補正量−遅延線番号テーブル
(表2)を用意することによって、各データ・パターン
に対して選択されるべき遅延線の番号が一義的に決ま
る。このようにして作成された記録データ・パターン−
NLTS補正量テーブル及びNLTS補正量−遅延線番号テーブ
ルに従って、記録データ・パターン解析装置が動作す
る。
【0006】
【表1】
【0007】
【表2】
【0008】一般に、データ記録装置は、図4のように
ホスト・コンピュータからの非同期の記録データ信号を
記録チャネルのデータ・レートの信号に変換するための
データ・バッファ・メモリ401を有する。データ・バ
ッファ・メモリ401に一旦記憶されたデータはチャネ
ル・クロックにより所定のチャネル・データ・レートで
読み出され、記録アンプ101を介して記録ヘッド10
2によって媒体へ記録される。図5には、これらデータ
・バッファ・メモリ401と記録アンプ101との間に
設けられる、従来技術によるNLTS補正回路500の例が
示されている。
【0009】図5に示すように、従来のNLTS補正回路5
00は、各々が異なる遅延時間を有する、並列に設けら
れた複数個の遅延線DL0〜DL2と、遅延線の出力を選択的
に切り替えるセレクタ502と、セレクタ502を制御
する記録データ・パターン解析装置503を有する。記
録データ・パターン解析装置503の解析結果に基づい
て、今まさに記録しようとする記録データに遅延を施す
ための遅延線が選択され、NLTS補正がなされる。ここで
言う記録データ・パターンは、一連の中間記録データの
一部分を切り取った数列のことを意味する。また、記録
データの中間記録データへの変換は、HDDや測定器によ
って様々であるが、ここでは便宜のため、記録データ
は、記録データ・パターン解析装置においてシフトレジ
スタに入力される前に記録データ−中間記録データ変換
回路508によって中間記録データ506に変換される
ものとする。また、図5中に参照番号509で示される
D型フリップ・フロップは、記録データと中間記録デー
タのタイミングを合わせるためのものである。
【0010】具体的には、この記録データ・パターン解
析装置503は図5のように所定のチャネル・クロック
毎に中間記録データ506をシフトするシフト・レジス
タ504と、該シフト・レジスタ504の出力を復号す
る復号器507とを備えている。シフト・レジスタ50
4はD型フリップ・フロップ505で構成され、その段
数は、中間記録データの過去と未来の何ビット分をパタ
ーン解析の対象とするかによって決定される。図5にお
いては5ビットを解析対象としており、フリップ・フロ
ップは4段設けられている。復号器507は、入力され
る記録データ・パターンに応じて、予め決められた論理
(記録データ・パターン−NLTS補正量変換テーブル)に
従ってセレクタ制御信号を生成し、これをセレクタに送
信する。このセレクタ制御信号によって、今まさに記録
しようとしている記録データ信号が最適な遅延量で補正
されるように、遅延線が選択される。
【0011】ここで、記録データを補正する従来の方法
について、図5に従って簡単な例を挙げて具体的に説明
する。
【0012】フリップ・フロップ505を4つ備えたシ
フトレジスタ504において、中間記録データがチャネ
ル・クロックに従って順にシフトされる。シフトレジス
タ内の各フリップ・フロップの論理出力値をF(-2),..,F
(2)と名づける(但し、F(2)は初段のフリップ・フロッ
プの入力における論理値)。F(0)が現在データ、つま
り、今まさに記録しようとしている記録データに対する
中間記録データを表している。従ってシフトレジスタ5
04は、現在を中心に過去2ビット(フリップ・フロッ
プの論理値 F(-2),F(-1))、未来2ビット(フリップ・
フロップの論理値F(1),F(2))のデータが存在するよう
に構成されている。
【0013】復号器507には論理値 F(-2),..,F(2)が
並列に入力されており、復号器は、今まさに記録しよう
としている記録データ D(k)の補正の必要/不必要およ
び補正方向(遅れ/進み及び補正量)を、F(-2)〜F(2)の
信号を監視することにより判断し、その補正量に応じ
て、今まさに記録しようとしている D(k)信号が通る遅
延線を選択するように、セレクタ制御信号をセレクタに
送信する。今、記録しようとしている記録信号D(k)とそ
の前後のデータ列について、補正前と補正後の様子を図
6に示す。このデータ列で補正が必要なのはD(k),D(k+
1)の先頭トランジェントだけであり(D(k)の先頭トラ
ンジェントを遅らせ、D(k+1)の先頭トランジェントを進
ませる)、その他は補正が不必要である。補正が不必要
な場合は、遅延量が中間であるDL1がセレクトされるよ
うに、復号器はスイッチS1を活性化する。
【0014】最初の補正を行う場面であるD(k)の先頭ト
ランジェントでは、 {F(-2),..,F(2)}={ID(k-2),ID(k-1),ID(k),ID(k+1),ID
(k+2)}={0,0,1,1,0} の値が復号器に入力される。復号器が、データ・パター
ン”00110”が入力された場合にS2を活性化するような
論理を有しているとすると、D(k)は、その先頭トランジ
ェントがより遅延時間が長いDL2を通り、遅れ補正がな
されたデータD(k)'として記録される。次に、2番目の
補正を行う場面であるD(k+1)の先頭トランジェントで
は、 {F(-2),..,F(2)}={ID(k-1),ID(k),ID(k+1),ID(k+2),ID
(k+3)}={0,1,1,0,0} の値が復号器に入力される。復号器が、データ・パター
ン”01100”が入力された場合にスイッチS0を活性化す
るような論理を有しているとすると、D(k+1)は、その先
頭トランジェントが遅延時間が短いDL0を通り、進み補
正がなされたデータD(k+1)'として記録される。このよ
うにして、今まさに記録しようとしている信号は、その
隣接する過去と未来の数ビットのデータの論理値によっ
て選択される遅延量でそのトランジェントが補正され
る。
【0015】さて、記録データ・パターン解析手段50
3は上述のように作用するわけであるが、シフト・レジ
スタ504の段数及び復号器507は、次の場合に論理
変更を余儀なくされる。 ヘッドや記録媒体の特性が変った場合 記録密度を変えた場合 ヘッドや記録媒体の特性変動に応じて変換テーブルを
動的に変えたい場合
【0016】一般に媒体の記録密度が小さくなるとNLTS
補正量も小さくなる。例えば、記録媒体がディスク媒体
の場合は、現状の技術ではチャネル・クロック周波数が
一定であるので、ディスクの外周側の記録密度は内側よ
りも小さくなり、それに合わせて論理変更が必要とな
る。また、ヘッドや記録媒体の特性変動についてである
が、この特性変動は、ヘッドに関してはその経時劣化
が、記録媒体に関しては、異なった種類の記録媒体に切
換えての試験や、性能にばらつきのある記録媒体の試験
における最高記録密度の変化がその原因となり、その変
動に応じて変換テーブルを動的に変える必要がある。特
に記録媒体がテープの場合はヘッドと媒体が接触して走
行するので、ヘッドが摩耗し経時劣化する。フロッピー
・ディスク・ドライブのように媒体が交換される場合
は、その媒体に依存してNLTS特性が変化する。
【0017】また、シフト・レジスタ及び復号器は、チ
ャネル・クロック周期で駆動されるため、高速すぎてC
PUでは応答できないので、専らハードウエアで作られ
る。よって、論理変更が困難になってしまう。PLD
(Programable Logic Device:プログラム可能論理素
子)を用いて復号器論理を変更する手段があるが、PL
Dを高速データ・レートで駆動するには、その動作速度
の問題から、論理回路の動作速度シミュレーションを行
う必要があり、手軽な論理変更は事実上困難である。
【0018】次に、従来技術におけるNLTS補正精度の問
題に関して、まず、NLTS補正回路に要求されるNLTS補正
精度がどのくらい実現困難なものであるかを説明する。
【0019】HDDの場合、限界まで記録密度を高めた
場合のNLTS補正量はチャネル周期の20%以下と考えて
良い。これは、これ以上のNLTS補正量を要する高記録密
度下では再生誤り率(エラー・レート)が悪化し、実用化
が困難であることに起因する。一方、転送レートについ
ては高速化が進展し、チャネル・レートが500Mbpsとい
う水準が開発の視野に入ってきている。ゆえに、所望の
NLTS補正量の精度と分解能は以下に示す表3のように試
算される。
【0020】
【表3】
【0021】従って、NLTS補正精度に関する問題点は以
下の通りである。 最大遅延量400ps、分解能20psで精度が±10psという
高精度遅延線の実現が困難である。 半導体製の遅延線を用いる場合は、半導体の温度特性
によって遅延量が±10%程度変動するのは避けられな
い。 パッシブ遅延線を用いる場合は、温度変化の面では半
導体製のものよりもはるかに安定性に優れるが、400p
s、380ps、360ps、.....、40ps、20psという20ps刻みの
遅延線を得るのは困難である。 上記、が解決されたとしても、(n+1) to 1 セレ
クタ(図5中の参照番号502に示す)は物理的位置が
異なるn+1本の入力配線を有するので、プリント・パタ
ーンの配線長差はもとより、セレクタ内部の配線長差に
よっても数10psの遅延誤差が生じるのは避けられない。 20psの分解能をデジタル・カウンタで作る場合、カウ
ンタ・クロックは50GHzと計算され(1/20ps=50GHz)、
実現困難な周波数である。
【0022】NLTS計測においては、これらの問題がとり
わけ深刻である。それは、NLTS計測には様々なパターン
解析アルゴリズムへの柔軟な対応力、高いNLTS補正精度
が要求されるからである。
【0023】従って、本発明は、(1)記録データ・パ
ターン解析のアルゴリズムの自由度向上、(2)NLTS補
正量の高精度化、を実現することを目的とする。
【0024】
【発明の概要】本発明は、上記の問題点を解決するため
に、以下の構成を採用した。すなわち、本発明によるNL
TS補正回路は、測定器からの記録データ信号を受信する
データ・バッファ・メモリと記録アンプとの間に並列に
接続された遅延時間の異なる複数の遅延線と、前記複数
の遅延線の出力を選択的に切換えて記録アンプに出力す
るためのセレクタと、測定器からの記録データ信号を受
信し、該データ信号から記録データの各パターンを解析
し、各パターンに対応したセレクタ制御信号を出力する
記録データ・パターン解析装置とを備えている。さらに
本発明によるNLTS補正回路は、前記記録データ・パター
ン解析装置はプログラム可能であることと、前記記録デ
ータ・パターン解析装置からのセレクタ制御信号を受信
し、前記チャネル・クロック発生装置のチャネル・クロ
ックに応答して前記データ・バッファ・メモリと同期し
て前記セレクタにセレクタ制御信号を送信するセレクタ
制御信号バッファ・メモリを含むことを特徴としてい
る。
【0025】また、データ・バッファ・メモリの出力信
号を受けて、該出力信号においてトランジェントが起こ
った時点でパルスを発生させるトランジェント・パルス
発生装置を設けることにより、遅延線の切換えのタイミ
ングの自由度が向上する。該トランジェント・パルス発
生装置の出力はセレクタによって選択された遅延線に通
される。選択されない遅延線にはトランジェント・パル
スとは逆の極性の論理信号が送られる。さらに、全ての
遅延線の出力を論理演算する論理演算装置を介して2分
周器によって2分周を施すようにすることにより、さら
に改善されたNLTS補正回路を実現することができる。
【0026】また、前記セレクタとセレクタ制御信号バ
ッファ・メモリを省き、前記データ・バッファ・メモリ
とトランジェント・パルス発生装置を遅延線と同数設け
ることにより、遅延線の切換えのタイミングの自由度が
さらに向上したNLTS補正回路が実現される。
【0027】上記のNLTS補正回路に、本発明によるNLTS
補正量校正回路をさらに設けることにより、NLTS補正回
路の高精度化を実現することができる。本発明によるNL
TS補正量校正回路は、NLTS補正回路の記録アンプへの出
力信号を入力し、そのデューティ・サイクルを電圧値に
変換して出力するデューティ・サイクル−電圧変換器
と、前記デューティ・サイクル−電圧変換器の出力をア
ナログ値からデジタル値に変換して出力するAD変換器
と、前記AD変換器の出力に応じて、各遅延線の遅延量を
制御するための遅延線制御装置とを備えている。本NLTS
補正量校正回路を設ける場合は、遅延線の遅延量が遅延
線制御装置によって制御可能であることが必要になる。
また、記録アンプから出力される信号の周波数スペクト
ルを解析する周波数スペクトル解析装置を設けることに
よって記録アンプを含めたNLTS補正量を校正することも
できる。
【0028】以下において、現在のところ最良と思われ
る実施例を図面に従って説明する。なお、図面において
同一番号を付された構成要素は全図を通して同一の機能
を有するものとする。
【0029】
【実施例】図7は本発明によるNLTS補正回路の一実施例
である。本実施例によるNLTS補正回路703において
は、測定器から送られてくる記録データは本発明による
記録データ・パターン解析装置701に取り込まれる。
実際には、記録データは記録データ・パターン解析を行
うために、一旦中間記録データに変換された形で記録デ
ータ・パターン解析装置701に取り込まれるが、以降
の各実施例においては説明の便宜上、中間記録データも
単に「記録データ」と呼称して説明を進める。従って、
各実施例において記録データ・パターン解析装置701
が解析するのは中間記録データに変換された「記録デー
タ」である。この記録データ・パターン解析装置701
によって記録データが解析され、セレクタ制御信号が生
成される。生成された信号は、セレクタ制御信号バッフ
ァ・メモリ702へ出力される。該セレクタ制御信号バ
ッファ・メモリ702は、チャネル・クロックによって
データ・バッファ・メモリの出力と同期しながら、セレ
クタ信号をセレクタ502へ出力する。このことは、そ
の他の実施例においても同様である。この記録データ・
パターン解析装置701は、セレクタ制御信号を算出す
るようにプログラムされたCPUで実現することができ
る。または、その代替として、例えばNLTS補正回路70
3の外に設けられたコンピュータによってセレクタ制御
信号を算出するようにすることもできる。このような構
成にすることにより、パターン解析をソフトウエアで処
理することができるので、解析アルゴリズムの変更を容
易に行うことができる。
【0030】さて、記録データ・パターン解析装置70
1に組み込まれる解析プログラムのアルゴリズムについ
て、図31に従って説明する。図31は本発明によるNL
TS補正回路に含まれる記録データ・パターン解析装置7
01に組み込まれた解析プログラムの流れ図である。
【0031】まず、一連の記録データから所定の解析ビ
ット数でデータを切り取る(3101)。例えば、表1
に示した記録データ・パターン−NLTS補正量テーブルに
あるデータ・パターンのように前後2ビットで解析する
場合には、5ビット分のデータを切り取る。以下も同様
に5ビットで解析する場合について説明する。次に、切
り取った真ん中のビットが0であるかどうかを評価する
(3102)。真ん中のビットが0であればトランジェ
ントは発生しないので、補正の必要はない。真ん中のビ
ットが0でなければ、表1の記録データ・パターン−NL
TS補正量テーブルから一致するデータ・パターンを見つ
け(3103)、これに対応するNLTS補正量を求める
(3104)。次に、求められたこのNLTS補正量に対応
する遅延線番号データを表2のNLTS補正量−遅延線番号
テーブルから求め(3105)、この遅延線番号データ
をセレクタ制御信号バッファ・メモリ702へ出力する
(3106)。セレクタ制御信号バッファ・メモリ70
2がチャネル・クロックに従って出力するこの遅延線番
号データによってセレクタ502が制御され、各遅延線
DL0〜DLnが選択される。次に、記録データを1ビットだ
けシフトし(3107)、記録が終了するまで上記の手
順を繰り返す。
【0032】図7に示す実施例の場合、各遅延線の出力
のタイミング・チャートは、図8のようになる。セレク
タはチャネル周期毎にDL0からDLnの遅延線のいずれかを
選択するが、その動作タイミングは、遅延線の遅延が最
小のトランジェント時刻から遅延が最大のトランジェン
ト時刻の間の期間を避ける必要がある(以降、この遅延
線の切換え動作を禁止する期間をタイミング・ハザード
と称する)。なぜなら、この範囲ではいずれかの遅延線
の出力が変化中であるからである。
【0033】図8は、各遅延線の遅延量の関係を、 DL0 < DL1 < .... < DLi < ..... < DLn-1 < DLn と仮定した例で、遅延線出力波形とセレクタ可動タイミ
ングを示す。図8中の黒で塗りつぶされた部分が遅延線
の遅延が最小のトランジェント時刻から遅延が最大のト
ランジェント時刻の間の期間を示している。第1の実施
例の場合のセレクタの可動タイミングは、この範囲(タ
イミング・ハザード)を避けるために、図8中の斜線部
で示した部分のように狭くなってしまう。つまりこのこ
とは、NLTS補正量を大きくしチャネル周期Tに近付ける
と、セレクタの切換えのタイミングが狭まるということ
を意味している。
【0034】図9は、第1の実施例におけるセレクタの
切換えのタイミングに余裕を持たせることのできる、本
発明によるNLTS補正回路の第2の実施例を示した図であ
り、図10はその動作タイミングを説明するための図で
ある。トランジェント・パルス発生装置901はデータ
・バッファ・メモリ401からの出力を受け、そのトラ
ンジェントが発生した時点でトランジェント・パルスを
発生する。該トランジェント・パルスは後述するタイミ
ング・ハザードに直接影響するため、できるだけ幅の狭
いパルスが望ましい。本実施例においては、パルス幅が
400psのトランジェント・パルスを用いており、これは
高速タイプのECLロジック素子によって実現可能であ
る。改善されたセレクタ902は、トランジェント・パ
ルス発生装置901が発生したトランジェント・パルス
をDL0からDLnのいずれかに入力する。選択されなかった
遅延線には、非トランジェント信号として論理ロー
(0)が入力される。その後、全ての遅延線の出力が論
理和回路903によって論理和され、さらに2分周器9
04で2分周されて、NLTS補正された記録信号パターン
が得られる。このNLTS補正された記録信号パターンは、
図10に示すように、トランジェント・パルスの立ち上
がり毎に論理極性が反転した波形となる。
【0035】この実施例においては、セレクタ902が
遅延線501の前に設けられているため、そのタイミン
グ・ハザードは図10における黒で塗りつぶされた部分
で示した期間となり、トランジェント・パルスの幅と等
しくなる。従って、トランジェント・パルスの幅がチャ
ネル周期Tに比べ十分に狭ければ、タイミング・ハザー
ドはそれだけ縮小することになり、第1の実施例に比べ
て大幅に改善される。
【0036】第2の実施例においては、トランジェント
・パルスは正の極性のものであったが、これは、負極性
のトランジェント・パルスによっても同様の効果が得ら
れる。図11にその代替実施例(第3実施例)を例示す
る。但しこの場合セレクタ1102は、選択されなかっ
た遅延線には非トランジェント信号として論理ハイ
(1)が入力されるように構成される。また、論理和回
路903の代わりに論理積回路1103を設け、全ての
遅延線の出力の論理積を2分周器904に入力するよう
に構成される。それ以外の動作に関しては第2の実施例
と同様である。
【0037】上記3つの実施例においては、セレクタの
タイミング・ハザードが少なからず存在するが、図12
に示す第4の実施例においては、そのタイミング・ハザ
ードを完全に解消することができる。図12に示すよう
に、上記実施例の構成からセレクタ制御信号バッファ・
メモリ702とセレクタを削除し、データ・バッファ・
メモリ1202とトランジェント・パルス発生装置12
03を遅延線501と同数だけ設け、それぞれを互いに
一対一に対応させる。また、各データ・バッファ・メモ
リは同一のチャネル・クロックを受けて駆動される。さ
らにこの実施例の場合は、図13に示すようにトランジ
ェント・パルス発生装置1203と遅延線501の位置
を入れ替えても同じ結果が得られる。
【0038】図14〜図16を参照しながら、本実施例
における動作を以下に詳細に説明する。
【0039】図16に示した例における条件は以下の通
りである。 ・記録データ・パターン :10010 ・最初の"1"を元のデータ・パターンよりもΔt=DL2-DL
1だけ幅を広くする ・2番目の"1"を元のデータ・パターンよりもΔt=DL1-
DL0だけ幅を狭くする ・DL0 < DL1 < DL2 上記条件から、各トランジェントとそこにおいて選択さ
れるべき遅延線との対応は図14に示した様になる。
【0040】本実施例においては、データ・バッファ・
メモリ1202の夫々が、後続の遅延線501の状態を
活性化または不活性化の状態に切換えるスイッチの役割
を担う。つまり、各遅延線とトランジェント・パルス発
生装置を介して出力された信号が夫々、結果的に所望の
遅延が施されたトランジェント・パルスを有する信号に
なるように、各データ・バッファ・メモリ1202から
出力されるべきデータ・パターンがそれぞれ記録データ
・パターン解析装置1201によって決定され、各デー
タ・バッファ・メモリ1202に格納される。よって、
上記条件においては、記録信号における各トランジェン
トと各メモリに格納されるデータ・パターンの設定は図
15に示す様になる。
【0041】つまり、本実施例において記録データ・パ
ターン解析装置1201は、記録信号として図14に示
すようなトランジェントを有する信号を出力できるよう
に遅延量が補正されたトランジェント・パルスを生成す
るためのデータ・パターンを各遅延線毎に生成し、それ
ぞれを各データ・バッファ・メモリ1202に供給する
ようにプログラムされている。
【0042】図16は、上記の条件下で生成されたデー
タ・バッファ・メモリ0〜2の出力波形、トランジェン
ト・パルス、及び各段の出力波形を示している。トラン
ジェント・パルスは後続の遅延線により遅延され、論理
和回路903によって一つに束ねられ、2分周されてNL
TS補正された記録信号「10010」として出力される。図
16に示すように、この補正された記録信号は、補正前
の記録信号に比べて最初の「1」がΔt=DL2-DL1だけ広
くなり、2番目の「1」がΔt=(DL1-DL0)だけ狭くなっ
ていることが分かる。この方法を用いると、セレクタの
タイミング・ハザードは生じない。
【0043】従って、本実施例の動作の流れは以下のよ
うになる。 所望の記録データから、予め決められたプログラムに
よって一義的に決まる複数のデータ・パターンを選択す
る。 選択した複数のデータ・パターンを夫々データ・バッ
ファ・メモリに格納する。 格納された各データ・パターンを複数のデータ・バッ
ファ・メモリから同期して出力する。 同期して出力された信号を夫々、対応する遅延量だけ
遅延させ、かつそれぞれの信号においてトランジェント
が発生した時点でパルスが発生するパルス信号に変換す
る。 変換された複数のパルス信号を論理和し、それをさら
に2分周する。
【0044】上記は遅延線をデータ・バッファ・メモリ
から下流に設けた例であるが、代わりに、図17に示す
ように、遅延線を各データ・バッファ・メモリに供給さ
れるチャネル・クロックを遅延させるように設けること
も可能である。このような構成にすることによっても、
図13及び図14に示す実施例と同じ遅延量のトランジ
ェント・パルスが得られることは、当業者にとっては明
らかなことであろう。
【0045】これまで説明してきた実施例の全てにおい
て、各構成要素間において送受信される信号の論理に関
する変更は容易に可能であり、その考えられる組み合わ
せは全て本発明の範囲に包含されることを銘記された
い。
【0046】次に、上記実施例のNLTS補正回路に付加す
ることができる、NLTS補正量校正回路1806について
説明する。図18はそのNLTS補正量校正回路1806が
付加されたNLTS補正回路のブロック図である。本発明に
よるNLTS補正量校正回路は、トランジェント時刻を記録
信号のデューティ・サイクルで検出することを特徴とし
ている。これは、トランジェント時刻が変化すればデュ
ーティ・サイクルも変化することに着目することによっ
て実現した。
【0047】図18に示すように、本発明によるNLTS補
正量校正回路は、デューティ・サイクル−電圧変換器1
801(以下、D/V変換器と称する)とA/D変換器180
2、及び、遅延線制御装置1803を備える。遅延線制
御装置1803は例えばCPUと復号器から構成され、各
遅延線の遅延量を制御するために用いられる。該CPU
は、記録データ・パターン解析装置701に使用される
CPUと兼用とすることもできる。また、本実施例におい
ては、各遅延線DL0〜DLnの遅延量が、遅延線制御装置1
803からの信号によって制御可能でなければならな
い。例えば、図32に示すような半導体遅延線3200
を使用することができる。該半導体遅延線の内部には複
数の遅延セル3201が直列に配置されている。遅延線
内部のセレクタ3202が遅延線制御値入力を受けて、
接続する遅延セルの数を選択するようにしてその遅延量
が設定される。例えば図32に示す例では、20psの遅延
セルが100個直列に配置されており、20ps〜2000psの
範囲で20ps毎に遅延量を設定できるようになっている。
本発明においては、この遅延線内部セレクタ3202が
NLTS補正量校正プロセスの中で遅延線制御装置1803
によって制御される。
【0048】D/V変換器1801は、NLTS補正回路18
04の出力から帰還される記録信号のデューティ・サイ
クルを電圧値に変換するために用いられる。該D/V変換
器1801は、従来技術による任意のものを使用するこ
とができるが、本発明においては、その直線性の改善の
ため、例えば図33に示すブロック図のような回路によ
って実現されている。本発明におけるD/V変換器180
1は、ダイオード対によるダイオード・コンパレータ3
301、基準電流源3302、ロー・パス・フィルタ3
303、及び電流電圧変換回路3304によって構成さ
れる。ダイオードは、Vthをしきい値としたコンパレー
タ兼スイッチとして動作する。すると、基準電流I0は入
力信号がVthよりも大きい場合に限りロー・パス・フィ
ルタ3303を流れる(Irect)。このロー・パス・フ
ィルタを流れる電流Irectの波形は図34に示すような
波形となる。Irectはロー・パス・フィルタ3303に
よって平滑され、以下の式で表される電流Iaveを生成す
る。 Iave=I0×d (dは入力信号のデューティ・サイク
ル) これが電流電圧変換回路3304によって以下の式で表
される電圧V(d)に変換される。 V(d)=-Iave×R =-I0×R×d 符号の反転は次段に利得が−1の反転増幅器を設けるこ
とで解決することができる。またV(d)は、入力信号の周
期とデューティ・サイクルdとの関係からトランジェン
ト時刻tの関数V(t)に容易に換算することができる。
【0049】ちなみに、ダイオード対3301は高速の
ショットキー・ダイオードを用いるのが好ましい。これ
により、IrectのON/OFFの切換え速度が極めて高くする
ことができ、従って、D/V変換器の精度を高くすること
ができる。また、A/D変換器1802は、D/V変換器18
01によって生成される電圧値を、遅延線制御装置18
03において処理できるようにデジタル信号に変換す
る。
【0050】以下に説明する校正アルゴリズムに従っ
て、各遅延線間の補正量の差(遅延時間の差)の校正目
標値τに対応する校正目標値電圧V(τ)を求め、各遅延
線間の補正量の差が校正目標値になるように、各遅延線
が遅延線制御装置1803によって制御される。
【0051】本校正回路の校正アルゴリズムを、T(チ
ャネル・クロックの周期)=2000psで、校正用信号とし
て2T-2T信号と3T-1T信号を用いて遅延線DL0とDL1の遅延
量の差を校正する場合を例にして、図19〜図22を参
照しながら以下に説明する。また、その流れ図を図35
に示す。但し2T-2T信号とは、チャネル・クロック2周
期毎にトランジェントを繰り返す信号のことであり、図
19中の2T-2T信号がそれである。同様に、3T-1T信号と
は、チャネル・クロック3周期毎にダウン・トランジェ
ントを、1周期毎にアップ・トランジェントをそれぞれ
繰り返す信号のことであり、図19中の3T-1T信号がそ
れである。本発明においては、上記信号に限定するわけ
ではなく、代替例として2T-2T信号をnT-nT信号(nは自
然数)、3T-1T信号を(n+m)T-(n-m)T信号(mは自然数、
但し、n>m)とすることもできる。
【0052】(手順1)本NLTS補正回路に補正を行わな
い2T-2T信号を発生させる(3501)。この2T-2T信号
は記録チャネル・クロックに基づいて測定器が発生す
る”1100”信号で、遅延線の切り替えが行われずにある
1つの遅延線(例えばDL0)のみを通過する。つまり、
波形全体がその通過した遅延線の遅延量だけ遅延される
だけで、デューティ比には変化が及ばない。この時のD/
V変換器1801の出力をAD変換器1802によって計
測し、これをΔt=0の基準信号とみなし、V(0)として記
憶する(3502)。
【0053】一般に記録チャネル・クロックは水晶発振
器で発生するので、数10ppmの非常に高い周波数確度を
持っているものと期待できる。本例ではT=2000psecであ
るから、 2000psec×数10÷100万≒0.1psec であり、目標精度の10psecよりも2桁も優れた精度であ
る。したがって、この2T-2T信号は必要十分な精度のデ
ューティ・サイクル50%の基準だとみなすことができる
ので、このときのD/V変換器出力をV(0)とする(350
2)ことができる。
【0054】ここで、2T-2T信号をΔt=0の基準信号とみ
なすことができる理由を図20を参照して説明する。NL
TS補正量Δtがゼロということは、NLTS補正回路がトラ
ンジェント間隔を一切変化させないことであるから、図
20のようなDL1=DL0に校正された状態がそれに相当
し、NLTS補正入出力は相似形となる(DL0だけ全体が遅延
される)。ゆえに、2T-2T信号はΔt=0の場合のNLTS補正
回路出力の一種だとみなすことができるので、Δt=0の
基準信号として利用できる。
【0055】(手順2)Δt=Tの基準信号として、図1
9に示すような3T-1T信号を2T-2T信号の場合と同様に補
正を行わずに発生させる(3503)。この信号の時間
精度も手順1の場合と同様の理由で高精度である。この
ときのD/V変換器1801の出力をAD変換器1802に
よって計測し、これをV(T)として記憶する(350
4)。
【0056】ここで、3T-1T信号をΔt=Tの基準信号とみ
なすことができる理由を図21を参照して説明する。図
21は、DL1=DL0+Tに校正された状態を表している。す
なわちこれは、NLTS補正回路入力が2T-2T信号であるに
もかかわらず、 Δt=DL1-DL0=(DL0+T)-DL0=T に設定されたためNLTS補正回路出力が3T-1T信号と相似
形になった状態である。ゆえに、3T-1T信号はΔt=Tの場
合のNLTS補正回路出力の一種だとみなすことができ、Δ
t=Tの基準信号として利用できる。
【0057】(手順3)上記手順1及び手順2によって
得られた基準電圧値V(0)とV(T)を使って、図22に示す
ように直線のV(0)〜V(T)間を補間し、任意の目標校正値
Δt=τ[sec]に対する出力電圧値V(τ)を以下の式(式
1)によって算出する(3505)。 V(τ)=[(V(T)-V(0))/T]×τ + V(0) (1)
【0058】(手順4)DL0出力信号によりアップ・ト
ランジェント時刻が、DL1の出力信号によりダウン・ト
ランジェント時刻が規定される2T-2T信号を発生する
(3506)。
【0059】(手順5)任意の校正目標値Δt=τ[sec]
に対して、D/V変換器の出力電圧が、式(1)で算出さ
れる値V(τ)になるようにDL1を調整する(3507〜3
510)。その調整方法について以下に詳細に説明す
る。
【0060】 まず、2つの遅延線の遅延量差を最小
値に設定する(3507)。これは、2つの遅延線を同
じ制御値で制御することによって行われる。 その時のD/V変換器の出力値をモニタし(350
8)、これが校正目標値V(τ)より小さければ(350
9)、2つめの遅延線(この場合、DL1)の遅延量をご
く少量増加させる(3510)。これは、2つめの遅延
線の制御値を例えば1ステップずつ動かすことによって
行うことができる。 D/V変換器の出力値が校正目標値V(τ)と等しくなる
まで上記を繰り返す。 以下、同様の手順によってその後の各遅延線間の遅延量
の差を校正していけばよい。
【0061】この校正回路に用いられるD/V変換器は、
従来の技術を利用した様々な形態のD/V変換器によって
実現することができ、上述の実施例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲によってのみ限定されるもので
ある。
【0062】次に、NLTS補正量校正回路の代替実施例を
図23を参照して説明する。本実施例は、トランジェン
ト時刻を記録アンプから出力される記録信号のスペクト
ラムで検出することによってNLTS補正量を校正すること
を特徴とする。これは、信号のトランジェントが等間隔
で並んでいる場合、つまり、その信号のデューティ・サ
イクルが50%であり、波形が対称波である場合はその
信号に含まれる偶数次高調波がゼロになる現象を利用す
ることによるものである。
【0063】図23にNLTS補正量校正回路2306を含
むNLTS補正回路2304を図示する。記録アンプ101
から出力された記録電流信号を電流プローブなど(図示
せず)によって取り出し、これをスペクトラム解析装置
2301によって解析する。該スペクトラム解析装置
は、例えば一般的なスペクトラム・アナライザ等とする
ことができる。スペクトラム解析装置2301の出力は
遅延線制御装置2303に送られる。該遅延線制御装置
はスペクトラム解析装置の出力をもとに、前述の実施例
と同様に各遅延線2305の遅延量を制御する。
【0064】以下にその校正の手順を、例としてDL0とD
L1の遅延補正量差を校正する場合について説明し、その
流れ図を図36に示す。また、以下の説明における2T-2
T信号及び1T-3T信号は本発明における単なる一実施例に
過ぎず、これに限定されるわけではない。本発明におい
ては、代替例として2T-2T信号をnT-nT信号(nは自然
数)、1T-3T信号を(n-m)T-(n+m)T信号(mは自然数、但
し、n>m)とすることもできる。 (手順1)DL1を粗調整し、DL1≒DL0 になるようにする
(つまり、Δt≒0)(3601)。ここで言う粗調整と
は、既知の遅延線制御コードで遅延線3200(図32
を参照)を制御し、所望の遅延量が選られるような個数
だけ遅延セル3201を選択するようにして調整するこ
とである。この場合、各遅延セルの遅延量に誤差が含ま
れるので、全体として必ずしも所望の遅延量が得られる
わけではない。 (手順2)この状態でNLTS補正回路2304に2T-2T信
号を発生させる(3602)。ただし、DL0によりアッ
プ・トランジェント時刻が、DL1によりダウン・トラン
ジェント時刻が規定されるようにする。あらかじめΔt
≒0に粗調整されているので、NLTS補正回路2304に2
T-2T信号を入力すれば出力には概略の2T-2T信号が出て
くる(図24参照)。 (手順3)NLTS補正回路2304からの出力信号におけ
る偶数次高調波が最小になるように、DL1を微調整する
(3603)。ここで言う微調整とは、遅延線制御コー
ド値を、先に粗調整で大まかに選択された遅延線制御コ
ード値から例えば1ステップずつずらしていき、最適な
制御コード値を探索することである。微調整が行われた
ときのDL1制御値をD(0)とし、これをΔt=0の基準とす
る。つまり、出力信号における偶数次高調波が最小にな
った状態とは、NLTS補正された波形が「ハイ」区間=
「ロー」区間に調整された状態のことを意味し、一方で
チャネル・クロック周期の精度はきわめて高いので、 DL0=DL1 すなわちΔt=0に校正された状態だとみなすことができ
る。よって、この状態をΔt=0の基準とし、このときのD
L1制御値をD(0)として記憶する(3604)。 (手順4)DL1を粗調整し、Δt≒Tとする(360
5)。これも、手順1と同様のやり方で行うことができ
る。 (手順5)この状態でNLTS補正回路に1T-3T信号を発生
させる(3606)。ただし、DL0によりアップ・トラ
ンジェント時刻が、DL1によりダウン・トランジェント
時刻が規定されるようにする。あらかじめΔt≒Tに粗調
整されているので、NLTS補正回路に1T-3T信号を入力す
れば出力には概略の2T-2T信号が発生する(図25参
照)。 (手順6)NLTS補正回路からの出力信号における偶数次
高調波が最小になるようにDL1を微調整する(360
7)。そのときのDL1制御値をD(T)とし、これをΔt=Tの
基準とする。つまり、出力信号における偶数次高調波が
最小になった状態とは、NLTS補正された波形の「ハイ」
区間=「ロー」区間に調整された状態のことを意味し、
一方でチャネル・クロック周期の精度はきわめて高いの
で、 DL1=DL0+T すなわちΔt=Tに校正された状態だとみなすことができ
る。よって、この状態をΔt=Tの基準とし、このときのD
L1制御値をD(T)として記憶する(3608)。 (手順7)以上の手順によって得られた基準制御値D(0)
とD(T)を使って、図26に示すように直線のD(0)〜D(T)
間を補間し、任意の目標校正値Δt=τ[sec]に対する
遅延線制御値D(τ)を以下の式(式2)によって算出し
(3609)、その制御値でDL1を制御する(361
0)。 D(τ)=[(D(T)-D(0))/T]×τ + D(0) -----(2) 以降、他の遅延線についても同様に目標校正制御値を求
めて制御する(3611)。
【0065】本実施例は、水晶発振器の周波数精度を基
準とした方法である。以上の様にすれば、Δtの可変範
囲が図25中の斜線部分であるとすると、DL1によって
作られるダウン・トランジェント時刻は斜線部分の範囲
内の任意の時刻に高精度で設定可能となる。但し、本実
施例の場合は、Δtの可変範囲がT以上であることが必要
である。
【0066】ところが本実施例においては、NLTS補正回
路出力に波形のひずみが生じると精度が低下するという
問題がある。アップ/ダウン・トランジェントにおいて
異なる波形のリンギング(非対称リンギング)が存在
し、理想的な2T信号が得られない場合は、図29に示す
ようにNLTS補正回路出力信号は対称波とならない。よっ
て、NLTS補正回路出力信号に偶数次歪み成分が含まれる
ことになり、本実施例に基づいた回路の校正精度はその
分だけ低下する。
【0067】これに関しては、図27に示すように、ス
ペクトラム解析装置2301の前段にトランジェント・
パルス発生装置2702を設けることによって改善され
る。この改善されたNLTS補正量校正回路2706は、ト
ランジェント時刻をトランジェント・パルス列のスペク
トラムで検出し、前述の実施例と同様に正確な2T-2T信
号が選られるように遅延線を制御することを特徴とする
ものであるが、この実施例の場合は前述の実施例と異な
り、非対称リンギングによる影響を排除することができ
る。
【0068】図30に示した波形は、トランジェントパ
ルス発生装置2702によって変換された、非対称リン
ギングを含んだトランジェントパルスの例である。この
トランジェントパルスは、パルス幅がaであり、図30
に示すようなr1×w1、r2×w2の非対称リンギン
グを有するものとする。pは、補正回路出力のダウン・
トランジェントの位相を表す。このトランジェント・パ
ルスの例に従って、本実施例における校正原理をフーリ
エ変換の式を使って説明する。
【0069】フーリエ変換の定義は以下の式である。
【数1】 上記の式に、r1、w1、r2、w2、a、pの値を代
入し、計算すると、an、bnは以下の式で表される。
【数2】 2T-2T信号はデューティ・サイクルが50%であり、つ
まりは、p=πであるので、上記式(6)及び(7)に
p=πを代入すると、以下の式(8)及び(9)が得ら
れる。
【数3】 ここで、nが偶数である場合と奇数である場合とを考え
ると、an、bnは以下のように表すことができる。
【数4】
【0070】従って、トランジェントパルス信号の奇数
次成分がゼロとなる時がp=π、つまりは、正確な2T-2
T信号が得られる時であるとみなすことができる。この
ように、トランジェントパルスのパルス間隔さえ等しけ
ればリンギングの有無に無関係であるので、本実施例で
はリンギングに影響されない校正が可能になる。
【0071】本実施例(図27)における校正の基本的
な手順に関しては前述の実施例(図23)と同じである
が、この二つの実施例における校正条件の違いをまとめ
ると次のようになる。
【0072】
【表4】
【0073】つまり、トランジェント・パルスが非等間
隔であると、図37中の点線で示した波形のように、n
が奇数である周波数においてスプリアスが生じるので、
この成分を最小化するよう遅延線を微調整(図23の実
施例における微調整と同様)すればよい。
【0074】図27に示す実施例は前述の全てのNLTS補
正回路に適用することができるが、図9、図11、図1
2、図13、図17に示したトランジェント・パルス発
生装置を備えたNLTS補正回路においては、各論理演算装
置の出力がトランジェント・パルス信号であるため、図
28に示すようにNLTS補正回路中の論理演算装置280
7の出力から信号を直接スペクトラム解析装置2301
に取り込むこともできる。この構成のNLTS補正量校正回
路2806によっても、図27に示す実施例と同じ効果
が得られる。
【0075】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、記録データ・パターンの解析をプログラムによっ
て行うようにしているので、そのプログラムを変更する
ことによって、ヘッドや記録媒体の性能が変った場合、
記録密度を変えた場合、またはヘッドや記録媒体の特性
変動に応じて変換テーブルを動的に変えたい場合などで
も柔軟に対処することができる。
【0076】また、従来の記録データパターン解析手段
は、チャネル・クロックによって、データ・バッファ・
メモリの出力と同期させなければならず、処理速度に限
界があったが、本発明においては、セレクタ制御信号バ
ッファメモリを記録データパターン解析手段の後段に設
けることにより、記録データパターン解析手段がデータ
・バッファ・メモリの出力とは非同期で動作できるよう
になり、チャネル・クロックの高速化にも十分に対応す
ることができる。
【0077】さらに、NLTS補正量校正回路をNLTS補正回
路に付加することによって、遅延線の精度及び分解能を
高めることができる。特に、NLTS補正回路の出力信号に
非対称リンギングが含まれる場合であっても、その影響
を受けない校正が可能になる。
【0078】本発明を詳細にその最も好ましい実施例に
ついて説明してきたが、上記実施例は本発明の精神から
逸脱することなく変更及び修正を行うことができること
は言うまでもない。従って、本発明の範囲はその特許請
求の範囲に記載の内容によってのみ限定されるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 HDDの記録再生系の概念図である。
【図2】 HDDの記録・再生信号波形を示す図である。
【図3】 NLTS補正される前のHDDの記録・再生信号波
形とNLTS補正された後のHDDの記録・再生信号波形を示
す図である。
【図4】 データ記録装置を示すブロック図である。
【図5】 従来のNLTS補正回路を示すブロック図であ
る。
【図6】 従来の記録データ・パターン解析装置を示す
ブロック図である。
【図7】 本発明によるNLTS補正回路の実施例を示すブ
ロック図である。
【図8】 図7に示すNLTS補正回路における各遅延線出
力のタイミング・チャートとセレクタのタイミング・ハ
ザードを表した図である。
【図9】 本発明によるNLTS補正回路の代替実施例を示
すブロック図である。
【図10】 図9に示すNLTS補正回路の代替実施例にお
ける各構成要素の出力を示すタイミング・チャートとセ
レクタのタイミング・ハザードを表した図である。
【図11】 本発明によるNLTS補正回路の代替実施例を
示すブロック図である。
【図12】 本発明によるNLTS補正回路の代替実施例を
示すブロック図である。
【図13】 本発明によるNLTS補正回路の代替実施例を
示すブロック図である。
【図14】 図12及び図13に示すNLTS補正回路の代
替実施例を説明するための、記録信号における各トラン
ジェントとそれに対応する遅延線との関係を示す図であ
る。
【図15】 図12及び図13に示すNLTS補正回路の代
替実施例を説明するための、記録信号における各トラン
ジェントとそれに対応する遅延線及び各データ・バッフ
ァ・メモリの出力との関係を示す図である。
【図16】 図12及び図13に示すNLTS補正回路の代
替実施例の動作を説明するための、各構成要素の出力の
タイミング・チャートを示す図である。
【図17】 本発明によるNLTS補正回路の代替実施例を
示すブロック図である。
【図18】 本発明によるNLTS補正量校正回路を備えた
NLTS補正回路の実施例を示すブロック図である。
【図19】 図18に示すNLTS補正量校正回路による校
正アルゴリズムを説明するための図である。
【図20】 図18に示すNLTS補正量校正回路による校
正アルゴリズムを説明するための図である。
【図21】 図18に示すNLTS補正量校正回路による校
正アルゴリズムを説明するための図である。
【図22】 図18に示すNLTS補正量校正回路による校
正アルゴリズムを説明するための図である。
【図23】 本発明によるNLTS補正量校正回路を備えた
NLTS補正回路の代替実施例を示すブロック図である。
【図24】 図23に示すNLTS補正量校正回路を備えた
NLTS補正回路の代替実施例の校正アルゴリズムを説明す
るための図である。
【図25】 図23に示すNLTS補正量校正回路を備えた
NLTS補正回路の代替実施例の校正アルゴリズムを説明す
るための図である。
【図26】 図23に示すNLTS補正量校正回路を備えた
NLTS補正回路の代替実施例の校正アルゴリズムを説明す
るための図である。
【図27】 本発明によるNLTS補正量校正回路を備えた
NLTS補正回路の代替実施例を示すブロック図である。
【図28】 本発明によるNLTS補正量校正回路を備えた
NLTS補正回路の代替実施例を示すブロック図である。
【図29】 アップ/ダウン・トランジェントにおいて
異なる波形のリンギングが存在する、NLTS補正回路出力
信号の例を示す図である。
【図30】 トランジェントパルス発生装置によって変
換された、非対称リンギングを含んだトランジェントパ
ルスの例を示す図である。
【図31】 記録データ・パターン解析装置701に組
み込まれる解析プログラムのアルゴリズムを説明する図
である。
【図32】 遅延量を制御可能な半導体遅延線を示すブ
ロック図である。
【図33】 本発明におけるD/V変換器の一実施例を示
すブロック図である。
【図34】 本発明におけるD/V変換器の入出力信号を
示す図である。
【図35】 本発明によるNLTS補正量校正回路の一実施
例の動作アルゴリズムを説明する図である。
【図36】 本発明によるNLTS補正量校正回路の一実施
例の動作アルゴリズムを説明する図である。
【図37】 本発明によるNLTS補正量校正回路の一実施
例において、スペクトラム解析装置によって観測される
スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
101:記録アンプ 102:記録ヘッド 401:データ・バッファ・メモリ 501:遅延線 502:セレクタ 701:記録データ・パターン解析装置 702:セレクタ制御信号バッファ・メモリ 703:NLTS補正回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】測定器からの記録データを受信するデータ
    ・バッファ・メモリと記録アンプとの間に接続された、
    遅延時間の異なる複数の遅延線と、 前記複数の遅延線を切換えるためのセレクタと、 測定器からの記録データを受信し、該記録データのパタ
    ーンを解析し、該パターンに対応した遅延線を選択する
    ようにセレクタを制御するためのセレクタ制御信号を出
    力する、記録データ・パターン解析装置と、 前記セレクタ制御信号を格納し、チャネル・クロックに
    応答して前記データ・バッファ・メモリと同期して前記
    セレクタにセレクタ制御信号を送信するセレクタ制御信
    号バッファ・メモリとを設けて成るNLTS補正回路。
  2. 【請求項2】前記データ・バッファ・メモリからの信号
    を受けて、該信号においてトランジェントの起こった時
    点でトランジェント・パルスを生成し、該トランジェン
    ト・パルスを前記セレクタへ出力するトランジェント・
    パルス発生装置と、 前記複数の遅延線からの出力の論理演算を行う論理演算
    装置と、 前記論理演算装置からの出力を2分周し、記録信号とし
    て出力する2分周器とをさらに含んでおり、 前記セレクタは、選択した遅延線には前記トランジェン
    ト・パルスを出力し、選択されない遅延線には、前記ト
    ランジェント・パルスと逆の極性の信号を出力すること
    と、 前記トランジェント・パルスのパルス幅は、チャネル・
    クロックの周期に比べて狭いことを特徴とする、請求項
    1に記載のNLTS補正回路。
  3. 【請求項3】記録データ・パターン解析装置と、 前記データ・パターン解析装置に接続され、同一チャネ
    ル・クロックで駆動される複数のデータ・バッファ・メ
    モリと、 前記複数のデータ・バッファ・メモリの夫々に関連づけ
    られた複数のトランジェント・パルス発生装置と、 前記複数のデータ・バッファ・メモリの夫々に関連づけ
    られた遅延時間の異なる複数の遅延線と、 論理演算装置と、 前記論理演算装置の出力を2分周し、記録信号として記
    録アンプへ出力するための2分周器とを備えており、 前記記録データ・パターン解析装置は、所望の記録デー
    タを受信し、該記録データのパターンを解析し、該パタ
    ーンに対応した複数のデータ信号を夫々前記複数のデー
    タ・バッファ・メモリに出力し、 前記複数のデータ・バッファ・メモリは夫々、前記チャ
    ネル・クロックに応答して互いに同期しながら前記デー
    タ信号を出力し、 前記複数の遅延線は夫々関連付けられた前記トランジェ
    ント・パルス発生装置の出力信号または入力信号を遅延
    させ、 前記トランジェント・パルス発生装置は夫々、その入力
    信号においてトランジェントが起こった時点でトランジ
    ェント・パルスを生成し、 前記論理演算装置は、前記複数の遅延線と前記複数のト
    ランジェント・パルス発生装置によって生成された各信
    号の論理演算を行うことを特徴とするNLTS補正回路。
  4. 【請求項4】記録データ・パターン解析装置と、 前記データ・パターン解析装置に接続され、同一チャネ
    ル・クロックで駆動される複数のデータ・バッファ・メ
    モリと、 前記複数のデータ・バッファ・メモリの夫々に関連づけ
    られた複数のトランジェント・パルス発生装置と、 前記複数のデータ・バッファ・メモリの夫々に関連づけ
    られ、前記データ・バッファ・メモリへのチャネル・ク
    ロックを遅延させる、遅延時間の異なる複数の遅延線
    と、 論理演算装置と、 前記論理演算装置の出力を2分周し、記録信号として記
    録アンプへ出力するための2分周器とを備えており、 前記記録データ・パターン解析装置は、記録データを受
    信し、該記録データのパターンを解析し、該パターンに
    対応した複数のデータ信号を夫々前記複数のデータ・バ
    ッファ・メモリに出力し、 前記データ・バッファ・メモリは夫々、関連づけられた
    各遅延線により遅延されたチャネル・クロックに従って
    データ信号を関連づけられた前記トランジェント・パル
    ス発生装置に出力し、 前記トランジェント・パルス発生装置は夫々、関連づけ
    られた前記データ・バッファ・メモリから受けたデータ
    信号においてトランジェントが起こった時点でトランジ
    ェント・パルスを生成し、 前記論理演算装置は、前記遅延線と前記トランジェント
    ・パルス発生装置によって生成された各信号の論理演算
    を行うことを特徴とするNLTS補正回路。
  5. 【請求項5】前記各遅延線の遅延量が制御可能であるこ
    とと、 記録アンプへの出力信号を入力し、そのデューティ・サ
    イクルを電圧値に変換して出力するデューティ・サイク
    ル−電圧変換器と、 前記デューティ・サイクル−電圧変換器の出力をアナロ
    グ値からデジタル値に変換して出力するAD変換器と、 所定の記録データを受信した時の前記AD変換器の出力か
    ら、前記各遅延線間の所望の遅延量差に対応する電圧値
    を算出し、該電圧値に応じて前記各遅延線の遅延量を制
    御する、遅延線制御装置とを備えたNLTS補正量校正回路
    をさらに設けたことを特徴とする、請求項1乃至請求項
    4のいずれか一項に記載のNLTS補正回路。
  6. 【請求項6】前記デューティ・サイクル−電圧変換器
    は、 基準電流源と、 前記基準電流源及び入力端子に接続されたコンパレータ
    と、 前記コンパレータの出力に接続されたロー・パス・フィ
    ルタと、 前記ロー・パス・フィルタの出力に接続された電流電圧
    変換回路とを備えることを特徴とする、請求項5に記載
    のNLTS補正回路。
  7. 【請求項7】前記各遅延線の遅延量が制御可能であるこ
    とと、 前記記録アンプへの出力信号を入力し、その周波数スペ
    クトルを解析するためのスペクトル解析装置と、 所定の記録データを受信した時の前記スペクトル解析装
    置の出力から、前記各遅延線間の所望の遅延量差に対応
    する遅延線制御値を算出し、該制御値に応じて前記各遅
    延線の遅延量を制御する、遅延線制御装置とを備えたNL
    TS補正量校正回路をさらに設けたことを特徴とする、請
    求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のNLTS補正回
    路。
  8. 【請求項8】前記スペクトル解析装置の前にトランジェ
    ント・パルス発生装置をさらに設けており、前記記録信
    号のトランジェントが発生した時点で発生するトランジ
    ェント・パルスを前記スペクトラム解析装置に入力する
    ことを特徴とする、請求項7に記載のNLTS補正回路。
  9. 【請求項9】前記各遅延線の遅延量が制御可能であるこ
    とと、 前記論理演算装置の出力を入力し、その周波数スペクト
    ルを解析するためのスペクトル解析装置と、 所定の記録データを受信した時の前記スペクトル解析装
    置の出力から、前記各遅延線間の所望の遅延量差に対応
    する遅延線制御値を算出し、該制御値に応じて前記各遅
    延線の遅延量を制御する、遅延線制御装置とを備えたNL
    TS補正量校正回路をさらに設けたことを特徴とする、請
    求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載のNLTS補正回
    路。
  10. 【請求項10】前記記録データ・パターン解析装置はプ
    ログラム可能であることを特徴とする、請求項1乃至請
    求項9のいずれか一項に記載のNLTS補正回路。
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