JPH11249431A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH11249431A
JPH11249431A JP10062267A JP6226798A JPH11249431A JP H11249431 A JPH11249431 A JP H11249431A JP 10062267 A JP10062267 A JP 10062267A JP 6226798 A JP6226798 A JP 6226798A JP H11249431 A JPH11249431 A JP H11249431A
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magnetic
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Koji Miyake
弘二 三宅
Hideaki Tanaka
英明 田中
Takushi Matsumoto
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    • G03G2215/0604Developer solid type
    • G03G2215/0607Developer solid type two-component

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーを静電潜像に転移して可視化する現像
部材と、周面上に二成分現像剤を磁気的に吸着して搬送
し、前記現像部材に二成分現像剤又はトナーを供給する
現像剤供給部材とを有する現像装置において、前記現像
剤供給部材上で現像剤を十分に攪拌するとともに、二成
分現像剤中のトナー濃度およびトナー電荷量を簡単な構
成で制御する。 【解決手段】 現像剤供給部材103上でトナーが供給
された二成分現像剤109を、現像剤供給部材が有する
内部部材103bの磁極の吸着力が作用する範囲内で、
一部を搬送方向の上流側に還流する。この還流は、内部
部材を回転移動させるとともに、対向して配置された磁
石104との間に形成される変動磁界によって行なう。
また、機械的に還流する回転部材を設けてもよい。さら
に、現像剤供給部材の磁極を回転移動させるとともに、
対向する電極との間に交番電界を形成し、これらによっ
て還流してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真記録装置
又は静電記録装置等で用いられ、静電電位の差による潜
像にトナーを選択的に転移させて可視化する現像装置に
係り、特にキャリアとトナーとを混合した二成分現像剤
を用いる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法において、トナーと磁性キャ
リアを含む二成分現像剤を用いた現像方法は、トナーの
帯電が容易であり、トナー粒子の凝集も生じにくいとい
う長所を有している。このため、二成分現像剤中に含ま
れるトナー量すなわちトナー濃度の制御を必要とするに
もかかわらず、従来より広く用いられている。
【0003】図25は、二成分現像剤を用いる現像装置
で従来から知られているものの例を示す概略構成図であ
る。この現像装置は、像担持体201と近接して対向す
るように配置され、現像剤を磁気的に吸着して搬送する
現像ロール202と、この現像ロール上に吸着された現
像剤量を規制し、ほぼ均一な磁気ブラシとする現像剤規
制部材203と、上記現像ロール202に現像剤を供給
するパドル204と、現像剤をハウジング210内で搬
送するとともに撹拌する2つのオーガー205、206
とを有している。
【0004】上記現像ロール202は、固定支持された
磁石ロール211とその周囲で回転駆動される円筒状の
スリーブ212とを備えており、磁石ロール211によ
って現像剤をスリーブ上に吸着し、スリーブ212の回
転によって現像剤を像担持体201との対向部へ搬送す
るものである。
【0005】上記2つのオーガー205、206は、現
像ロール202の後方に設けられた2つの撹拌室20
7、208でそれぞれ反対方向に現像剤を搬送するよう
に回転しており、両端部で連通する2つの撹拌室内で現
像剤を循環移動させる。
【0006】このような現像装置では、撹拌室207、
208でキャリアとトナーとが充分に撹拌され、パドル
204によって一部の現像剤が現像ロール202に供給
される。この現像剤は磁石ロール211のピックアップ
磁極213によってスリーブ212上に吸着され、現像
剤規制部材203によって層厚が規制された後、現像領
域に搬送され、現像に供される。
【0007】現像領域を通過した現像剤は、ピックオフ
磁極214によってスリーブ212上から解放され、パ
ドル204によって撹拌室に戻される。ここで他の現像
剤および新たに補給されたトナーと混合され、充分に撹
拌される。
【0008】このような現像装置で用いられる現像剤の
トナーの帯電量は環境条件によって変動するとともに現
像剤中のトナー濃度によっても大きく変動する。図26
は、上記のような二成分現像装置中のトナー濃度とトナ
ーの帯電量との関係を、高温・高湿、中温・中湿、低温
・低湿の各環境条件について示したものである。一般
に、トナーの帯電量は図26に示されるような特性で変
動するが、各環境条件で一定の現像特性を得るにはトナ
ーの帯電量を一定に維持しなければならない。このため
には次のような制御を行う必要がある。
【0009】すなわち、動作環境が、高温・高湿(図2
6中に符号aで示す状態)から中温・中湿(図26中に
符号b’で示す状態)に変化したときにはトナーを補給
し、トナー濃度をAからBに上げてトナーの帯電量が所
定の値となる状態(図26中に符号bで示す状態)にし
なければならない。また、環境条件が低温・低湿(図2
6中に符号cで示す状態)から中温・中湿(図26中に
符号dで示す状態)に変化したときにはトナー濃度をC
からBに下げてトナーの帯電量が所定値となる状態(図
26中に符号bで示す状態)にしなければならない。し
かし、従来の二成分現像装置ではトナーを消費する以外
にトナー濃度を下げる手段がなく、トナーの帯電量が低
くなり、背景部にかぶりが発生するという問題がある。
【0010】また、このようなトナー濃度を制御するた
めに実際に基準画像を現像し、その濃度を検知して、ト
ナーの補給などを行う制御が行われており、複雑な制御
方法・装置が必要となっている。このような事情から、
トナー濃度の制御を簡単な機構で行い、安定した濃度の
画像を得ようとする現像装置が、例えば特開昭59−1
11664号公報、特開昭63−287874号公報、
特公平5−59427号公報、特開平7−84456号
公報に記載されている。
【0011】特開昭59−111664号公報に記載さ
れる技術は、マグネットローラとその外周面上に離間し
て設けられた非磁性スリーブとからなる磁気搬送手段
と、前記非磁性スリーブ上に形成される現像剤の穂立ち
に接するような回転可能なトナー供給ローラとを備えて
おり、前記トナー供給ローラにトナー層厚規制部材(ブ
レード)を当接させて、前記トナー供給ローラ表面に帯
電したトナーの薄層を形成する。そして、トナー供給ロ
ーラから非磁性スリーブ上の現像剤にトナーを補給する
際に、前記非磁性スリーブと前記トナー供給ローラ間に
所定レベルの電位差を与えて、前記トナー供給ローラ表
面から前記非磁性スリーブへのトナー移行量を制御する
ことで、トナー濃度をほぼ一定に保つようにしたもので
ある。
【0012】特開昭63−287874号公報に記載さ
れる技術は、現像ロールにより搬送された現像剤を規制
板で所望の厚さに規制し、現像ロールから離れた現像剤
を容器内で重力落下させ、この落下してきた現像剤を再
び現像ロールで搬送する。このようにして現像剤の回動
を形成し、この回動する現像剤にトナーを間欠的に接触
させることでトナー濃度を一定に保つようにしたもので
ある。
【0013】特公平5−59427号公報に記載される
技術は、スリーブ上の磁気ブラシの穂立ちをトナーホッ
パーの開口部に配置したメッシュ・スクリーンと摺擦さ
せることにより、トナーホッパー内のトナーを前記磁気
ブラシへ移動させて、トナー濃度の自己調整を行わせる
ようにしたものである。
【0014】特開平7−84456号公報に記載される
技術は、現像ローラの周囲を狭い空間とし、この空間内
におけるキャリア量をほぼ一定値にすることによって残
りの空間内に収容させる磁性トナーの量を調節し、トナ
ー濃度をほぼ一定に制御するようにしたものである。
【0015】なお、上記のようにトナー濃度を調整する
のではなく、簡単な機構で、現像剤中のトナーの帯電を
促進する装置も多数報告されており、例えば特開平9−
43993号公報に記載される技術は、マグネットロー
ラを回転させて現像剤を搬送する装置において、トナ−
供給領域を通過した現像剤に、複数の磁極を備えた磁石
部材を対向させ、その対向する領域に交番する磁界を形
成することで現像剤の撹拌力を強めるものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような現像装置では以下に示すような問題点がある。特
開昭59−111664号公報に記載の現像装置では、
トナー層規制部材をトナー供給ローラに圧接させること
で、前記トナー供給ローラ上に帯電したトナーの薄層を
形成している。そのため、前記トナー層規制部材とトナ
ーとの間に強い摩擦力が作用して、前記トナー供給ロー
ラ上にトナーがフィルミング化し、トナー供給ローラか
ら現像ローラへのトナーの補給が円滑に行われなくなっ
たり、トナーの帯電不良が発生するという問題がある。
【0017】特開昭63−287874号公報に記載の
現像装置では、現像剤の回動を発生させるのに、現像剤
を現像ロールから完全に離間させて重力によって落下さ
せて、再び前記現像ロールにより現像剤を上方へ引き上
げるため、前記現像ロール上の現像剤を速やかに攪拌で
きないとともに、現像剤の回動に割と広いスペースが必
要となるという問題がある。
【0018】また、回動する現像剤の攪拌を十分に行う
ためには、現像ロールの磁力を強く設定する必要があ
り、そのため、磁気ブラシを整形する部分において現像
剤劣化が発生するといった問題がある。また、写真、絵
画、地図などの階調性を有するベタ画像が主にプリント
される場合と、ライン画像が主にプリントされる場合と
では、補給するトナー量に大きな差が生じるが、現像剤
を回動させる方式では、現像剤の機械的な回転運動によ
り常時一定量のトナーを取り込むため、プリントする画
像に応じてトナーの供給量を変化させることができず、
トナー濃度を一定に保つことが困難となるといった問題
がある。
【0019】特公平5−59427号公報に記載の現像
装置では、現像剤がメッシュ・スクリーンに摺擦される
ために現像剤にストレスがかかり、現像剤の大幅な寿命
低下を招くという問題がある。また、トナーの流動性
や、トナーの帯電性すなわちトナーとキャリアとの付着
力がトナー濃度の制御に大きく寄与するため、トナーの
流動性や帯電性が環境や経時によって変化した場合には
トナー濃度制御範囲が当初に設定した範囲から外れてし
まい、プリント画質が初期とは異なってしまうという問
題がある。
【0020】また、写真、絵画、地図などの階調性を有
するベタ画像が主にプリントされる場合と、ライン画像
が主にプリントされる場合とでは、補給するトナー量に
大きな差が生じるが、メッシュ・ スクリーン方式ではキ
ャリアとトナーの接触面積が限られているために、この
ように補給するトナー量が大きく変動する場合にトナー
濃度を一定に保つことが困難となる。
【0021】さらに、磁石ロール上で磁気ブラシを形成
したまま現像剤にトナー補給を行うが、通常は現像剤が
凝集状態にあるため、キャリアの有効接触面積が減少
し、帯電不良トナーが発生しやすくなる。
【0022】また、特開平7−84456号公報に記載
の現像装置では、磁性トナーを用いており、トナーに磁
性粉を含有させる必要があるが、着色性の問題からカラ
ートナーには磁性粉を混合することができず、カラート
ナーが使えないといった問題がある。また、着色性を重
視して本現像装置に非磁性トナーを使用した場合には、
磁力によりトナーを現像ロールに引き付ける力が作用せ
ず、さらに非磁性トナーと磁性キャリアとの比重差が大
きい等の理由により、現像ローラの周囲の狭い空間内で
の非磁性トナーと磁性キャリアの撹拌が十分に行われな
くなる。そのため、トナーの帯電が不十分となったり、
現像領域に供給される現像剤にトナーを充分に補給する
ことができないという問題が生じる。
【0023】本願に係る発明は、上記のような問題点に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、
新たにトナーが補給された現像剤を現像剤供給部材上で
充分に攪拌し、トナーの帯電を促進すること、又はこれ
に加えて、二成分現像剤中のトナー濃度及びトナー電荷
量を簡単な構成で制御することを可能とし、環境条件が
変動した場合及び原稿の違いによりトナー使用量が変動
した場合にも安定して良好な画質が得られる現像装置を
提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記のような問題点を解
決するために、本願発明は、周回移動する周面上に二成
分現像剤又は二成分現像剤から分離されたトナーを担持
して像担持体との対向位置に搬送し、前記トナーを像担
持体上の静電潜像に転移させる現像部材と、この現像部
材と対向して設けられ、無端状の周面に沿って着磁され
た複数の磁極によって前記周面上に吸着された二成分現
像剤を周方向に搬送し、前記現像部材に該二成分現像剤
又は該二成分現像剤中のトナーを供給する現像剤供給部
材とを備えるものとし、上記現像剤供給部材の周面に担
持される二成分現像剤を、該現像剤供給部材が有する磁
極の吸着力が作用する範囲内で、一部を搬送方向の上流
側に還流する。そして、この現像剤が還流される領域又
はその上流側にトナーを供給する。
【0025】上記のような構成において、還流とは、上
記現像剤供給部材上に担持された二成分現像剤の一部
に、この現像剤供給部材による現像剤の搬送方向と逆方
向への流れを与え、現像剤供給部材の周面付近で前記二
成分現像剤の一部を前記搬送方向の上流側へ移動させる
ことを意味する。
【0026】このような現像装置では、トナーと磁性キ
ャリアとを含む二成分現像剤が現像剤供給部材上に磁気
的に吸着され、穂状となって周方向に搬送されており、
この二成分現像剤中のトナーが消費されるのにともなっ
てトナー供給手段により新たなトナーが供給される。そ
して、トナーが供給された二成分現像剤は現像剤還流手
段によって穂状の連鎖がくずされ、一部が上流側へ移送
される。
【0027】このとき、現像剤の粒子にはランダムな方
向への力が作用し、磁性キャリアが分散して撹拌され、
トナーとの接触の機会が増大して摩擦帯電が促進され
る。また、現像剤が上流側に還流されることによって広
い範囲で現像剤の撹拌が生じ、現像剤供給部材上に担持
された現像剤に均等な撹拌と帯電が行われる。
【0028】また、新たなトナーはこの還流領域又はそ
の上流側に供給され、特に現像剤供給部材の現像剤搬送
方向における還流領域の上流部に供給されることによ
り、供給されたトナーは直ちに混合撹拌され、充分に帯
電されていないトナーがクラウド化する範囲が限定され
る。したがって、トナークラウドの拡散が防止され、現
像される画像の汚れが防止される。
【0029】さらに、このような還流は、現像剤供給部
材の有する磁極の磁気的吸着力が及ぶ範囲で行われるの
で現像装置中に大きなスペースを占有することがなく、
撹拌された現像剤が円滑に現像剤供給部材上の連鎖にも
どされる。
【0030】上記のように、トナーが供給され充分に帯
電された二成分現像剤は現像剤供給部材上を搬送され、
現像部材との対向部で二成分現像剤またはトナーのみが
転移され、現像部材上に担持されて像担持体との対向部
へ搬送される。そして、トナーが像担持体上の静電潜像
に転移して可視像が形成される。
【0031】上記現像部材は、現像剤供給部材から転移
された二成分現像剤を磁気的に吸着して搬送するもの、
現像剤供給部材から二成分現像剤中のトナーのみが転移
され、このトナーを電気的に吸着して搬送するもの等を
採用することができるが、周面に25μmから250μ
m程度の等間隔で複数の磁極が着磁されたものを用いる
のが望ましい。このような現像部材は、各磁極の強さを
適切に設定することにより、その周面上にほぼ一層の磁
性キャリアをほぼ均等に吸着することができる。したが
って、層厚を規制する部材を用いることなく均等な二成
分現像剤の薄層を形成することができ、現像剤の劣化が
低減される。また、像担持体との対向位置(現像領域)
を通過した後に、現像部材から容易に回収することがで
き、現像剤の劣化は有効に低減されることになる。
【0032】上記現像装置では、トナーの供給量を制御
して現像部材に転移される二成分現像剤のトナー濃度を
所定の値とすることによって濃度の変動がない良好な画
像を形成することができるが、トナー供給手段からキャ
リアが電気的に吸着できる飽和量以上にトナーを供給す
ることによって、より容易かつ確実に濃度変動がない現
像を行うことが可能となる。すなわち、トナーが過剰に
供給された二成分現像剤は、上記のように現像剤供給部
材上で一部が還流されることによってキャリアとの付着
力の小さいものが分離され、キャリアが電気的に吸着で
きる飽和量のトナーを付着した状態で現像部材に供給さ
れる。これにより、現像部材に供給される現像剤のトナ
ー濃度及びトナーの帯電量は、キャリアの帯電量に支配
され、ほぼ一定となる。つまり、キャリアの帯電量は環
境条件にかかわらず、ほぼ一定となるので、環境条件が
変動しても安定した濃度の画像を形成することができ
る。
【0033】上記のように耐環境性を示す理由は、以下
のように考えられる。すなわち、キャリアの帯電性とト
ナーの帯電性とに着目した場合、トナーの帯電性の方が
より強く環境依存性を示す。これは、トナー表面にはそ
の製造方法からポリマーの分断された鎖が表面に存在す
る確率が高く、さらに該分断鎖は活性であることにより
水と反応しやすく、環境変動を受けやすいからである。
一方、キャリアでは通常コート材によりコートされてい
るためトナーのようなことはなく、環境変動を受けにく
くなっている。したがって、従来方式では現像剤中のト
ナー量が少なく、現像剤の帯電量はキャリアの帯電能に
対して不飽和状態になっているため、トナーの帯電性が
支配的となり、環境依存性を示してしまう。
【0034】しかしながら、本方式ではトナーを過剰に
供給するとともにキャリアの個々の粒子が比較的分散し
た状態で現像剤を撹拌するので、トナーとキャリアとの
摩擦帯電により、キャリア表面が露出しない程度までト
ナーをキャリアに吸着させることができる。このため、
現像剤の帯電量はキャリアの帯電能に対して飽和状態と
なり、キャリアの帯電性が支配的となって環境依存性を
示さないものである。
【0035】上記のような現像装置において、現像剤供
給部材付近で現像剤を還流する手段の一つに、変動磁界
を利用するものがある。この現像装置では、現像剤供給
部材を、 無端状となった周面の全周にわたってN極と
S極とが交互に着磁され、該周面が周回可能に支持され
た内部部材と、該内部部材の周面の外側に支持された無
端状の外周部材とを有するものとし、前記内部部材は、
静止又は周回駆動される前記外周部材の周面上に磁気
的に吸着されて前記磁性キャリアが穂状となった前記二
成分現像剤層の転動、撹拌および前記外周部材上での搬
送が生じるように回転駆動されるものとする。そして、
現像剤還流手段として、現像剤供給部材と対向するよう
に磁石、電磁石または磁性部材を配置し、これらの部材
に形成される複数の磁極と現像剤供給部材との間に変動
磁界を形成し、現像剤を還流する。
【0036】上記のような現像装置では、現像剤供給部
材の周面上に吸着された二成分現像剤は磁性キャリアが
穂状となって立ち上げられており、内部部材の磁極が周
回移動することによって、上記磁性キャリアの穂が倒れ
込み、再び立ち上げられるという動作を激しくくり返
す。そして、このような転動によって穂の上部にあった
キャリアが穂の下部へ、下部にあったキャリアが上部へ
と移動し、充分な撹拌が行われるとともに、二成分現像
剤は内部部材の周回方向と逆の方向に搬送される。
【0037】一方、現像剤供給部材と対向して磁石、電
磁石または磁性部材が配置された位置では、上記のよう
な穂状となった現像剤の転動の他に、内部部材の磁極と
対向する磁極との間に二成分現像剤中の磁性キャリアが
ブリッジ状に架け渡された連鎖が形成される。この連鎖
は、内部部材の移動にともなって、同じ方向に移動し、
内部部材の磁極が遠ざかることによって消滅する。
【0038】このような連鎖は、内部部材の周回方向の
上流側で形成され、磁極とともに移動して下流側で消滅
するという動作をくり返し、二成分現像剤は内部部材の
回転方向に搬送される。
【0039】したがって、上記現像剤供給部材上での転
動により、内部部材の周回方向と逆方向へ移動する現像
剤の流れと、上記対向する磁極との間で生じる、内部部
材の周回方向への流れとが共存することになり、現像剤
の一部がその搬送方向の上流側へ還流されることにな
る。そして、このような動作の中で現像剤は激しい擾乱
作用を受け、新たに供給されたトナーと充分に混合され
るとともに帯電される。
【0040】上記現像剤還流手段として現像剤供給部材
と対向するように配置される磁石又は電磁石の磁極の位
置、間隔、磁極の強さ等は、適切に設定することができ
る。また、磁石を用いる場合は固定配置されたものに限
定されず、回転する部材の外周部に複数の磁極を設け、
これらの磁極が周回移動するものでもよい。または、電
磁石を用いるものでは、コイルに導通する電流の強さ、
方向等を適切に制御しながら変動させてもよい。
【0041】一方、磁性部材を用いるものでは、内部部
材の磁極によって誘起される磁極が適切な位置、強さと
なるように該磁性部材の形状、寸法、配置位置等を適宜
に設定することができる。
【0042】現像剤供給部材付近で現像剤を還流する他
の手段として、現像剤供給部材に対向して回転駆動され
る部材を配置し、この部材の回転駆動力で現像剤を現像
剤供給部材の搬送方向の上流側に還流するものがある。
【0043】このような現像剤還流手段を有する現像装
置では、現像剤供給部材の磁気的な吸着力が作用する範
囲内にある現像剤に接触するように回転部材を配置し、
この部材の外周部が現像剤供給部材との対向位置で、現
像剤の搬送方向と逆方向に移動するように回転駆動す
る。このような動作により現像剤に搬送方向と逆方向の
流れ、つまり還流を生じさせる。
【0044】上記回転部材は、様々な形態のものを採用
することができ、ブラシ状のもの、ロール状のもの等が
ある。ロール状の部材では、現像剤を移送する効果を高
めるために、周面上に複数の突起や羽根状の部材を設け
てもよい。このような現像剤還流手段では、現像剤供給
部材による現像剤の搬送方向と逆の方向に現像剤を移送
する力を、現像剤と直に接触する部材によって与えるた
め、還流量及び還流速度等の設定の自由度が大きく、還
流作用を安定して制御することが可能となる。
【0045】また、回転部材の駆動力を利用して現像剤
を還流するものとして、周面に沿って複数の磁極が設け
られたロール状の磁石を用いるものがある。これは周面
に現像剤を磁気的に吸着し、その周面が現像剤の搬送方
向と逆の方向に移動するように回転させることによって
現像剤の還流を生じさせるものである。
【0046】さらに、次のような構成であってもよい。
周面に沿って複数の磁極が設けられた内部部材の外側
に、この内部部材に沿って薄い外周部材を設ける。そし
て内部部材を回転駆動するとともに、外周部材は静止さ
せるか又は内部部材と逆方向に回転駆動させる。このよ
うな構成により、外周部材上に現像剤の磁性キャリアの
穂立ちが形成され、内部部材の回転によってこの穂立ち
の倒壊・立ち上げがくり返される、いわゆる転動が生じ
るとともに、内部部材の回転方向と逆に現像剤が移動す
る。この力を利用して現像剤を現像剤供給部材の搬送方
向の上流側へ還流することもできる。
【0047】なお、上記のように現像剤供給部材と対向
して設けられた回転部材の駆動力によって還流を生じさ
せるものでは、現像剤供給部材の構成は、磁気的に現像
剤を吸着して搬送するものであれば特に限定されるもの
ではなく、複数の磁極を有する内部部材が外周部材と相
対的に回転するものの他、複数の磁極を有する内部部材
が固定配置され、その外側に配置された外周部材が回転
駆動されることによって現像剤を搬送するもの等であっ
てもよい。
【0048】現像剤供給部材付近で現像剤を還流する他
の手段として、現像剤供給部材の内部部材による磁界と
現像剤供給部材付近に形成される電界とを利用するもの
がある。このような現像剤還流手段を有する現像装置
は、現像剤供給部材として、無端上となった周面の全周
にわたってN極とS極とが交互に着磁され、該周面が周
回可能に支持された内部部材と、この内部部材の外側に
支持された無端状の外周部材とを備えるものが用いられ
る。そして、外周部材又は内部部材の周面付近が導電性
材料で構成されたものとし、この現像剤供給部材と対向
して配置された電極との間に交流のバイアス電圧を印加
する。このバイアス電圧のピーク値及び周波数は、現像
剤供給部材上に形成された現像剤の穂状の鎖から摩擦帯
電された二成分現像剤の一部が離脱し、往復動をするよ
うに設定される。
【0049】このような現像装置では、現像剤供給部材
の外周部材上に磁性キャリアが穂状となった現像剤層が
形成され、内部部材が回転駆動されることによって磁性
キャリアの穂状の連鎖が倒れ込み再び起立するという転
動をくり返しながら、内部部材の回転方向とは逆の方向
に搬送される。これは、先の例について説明したのと同
じ動作である。そして、この現像装置では現像剤供給部
材と電極との間に交流電界が形成され、この電界によっ
て摩擦帯電された現像剤の一部が穂立ちから離脱して往
復動を始める。このように穂立ちから離脱すると外周部
材上での転動の影響は受けず、周回移動する内部部材の
磁極による磁気的吸引力のみが作用する。このため、往
復動する現像剤は内部部材の周回方向と同じ方向に移動
し、外周部材上における現像剤の搬送方向の上流側へ還
流されることになる。
【0050】以上に説明した現像装置は、現像剤供給部
材上で搬送される二成分現像剤の一部を、その搬送方向
の上流側へ還流するものであるが、本願に係る発明は、
現像剤供給部材上で搬送される二成分現像剤の一部をせ
き止めるせき止め部材を備え、せき止められて滞留する
現像剤を、現像剤供給部材の磁気的吸着力が及ぶ範囲内
で上流側へ還流するものも含む。
【0051】このような現像装置において、せき止めら
れた二成分現像剤を還流する手段として、現像剤と接触
して回転する部材を設け、この部材の回転駆動力によっ
て現像剤を還流するもの、せき止められた二成分現像剤
中に現像剤供給部材とほぼ平行な電極を設け、この電極
に通電されたときに、その周囲に形成される磁界によっ
て磁性キャリアを含む現像剤を還流するもの等を採用す
ることができる。
【0052】このような現像装置では、せき止め部材に
より、現像剤供給部材上に形成された現像剤の穂立ちの
少なくとも一部分を崩し、さらにその崩された現像剤を
還流させることで、キャリアの個々の粒子が比較的分散
した状態となり、トナーと接触可能なキャリア表面を多
く形成することができる。同時に現像剤が崩された領域
では、現像剤搬送部材の現像剤を搬送する力と還流する
力とで、現像剤が撹拌された状態となる。そして、現像
剤が崩された領域にトナーを供給することで、キャリア
と接触したトナーが帯電して吸着すると同時に、現像剤
の撹拌作用によりキャリアとの付着力の小さいトナーは
キャリアから分離される。このときのキャリアの帯電量
は、前に説明したように環境条件にかかわらず、ほぼ一
定となり、これに付着するトナー粒子の平均帯電量及び
トナー量もほぼ一定となる。また、せき止めた現像剤を
還流することにより、還流する現像剤の量を容易に制御
し、調整することができる。
【0053】なお、上記せき止め部材は、トリマと呼ば
れるような従来の現像剤層厚規制部材とは異なり、せき
止められる現像剤量が一定の量となるように調整される
ものであり、この量は現像剤に大きな圧力が作用しない
程度に設定される。したがって、現像剤がせき止められ
ることによって現像剤の劣化が生じることはなく、長期
間にわたって良好な画像が維持される。
【0054】上記のような現像装置においても、現像剤
供給部材は、無端状となった周面の全周にわたってS極
とN極が交互に着磁され、外周面が周回可能に支持され
た内部部材と、前記内部部材の周面の外側に支持された
無端状の外周部材を有するものとし、前記内部部材の周
回移動により前記外周部材上に磁気的に吸着され穂状と
なった二成分現像剤層を転動させ、内部部材の回転方向
と逆の方向に搬送することによって望ましい結果が得ら
れる。つまり、上記のように外周部材の周面上で二成分
現像剤の穂の先端部分を表面に引き付け、穂の下部にあ
ったキャリアを穂の先端部分に動かす現像剤の転動を繰
り返し生じさせることで、現像剤還流領域を通過した後
の現像剤を充分に撹拌することができ、その結果トナー
の均一分散化が適切に行われる。
【0055】以上に説明した本願に係る発明の現像装置
は、いずれも、現像剤供給部材の周面に担持され、搬送
される二成分現像剤のうち、常にほぼ一定量を還流させ
るものである。そのため、現像剤還流領域において常に
ほぼ安定した現像剤の分散が行われ、キャリアに吸着さ
れるトナーの量もほぼ一定となる。さらに、現像剤還流
領域を通過した現像剤の層厚は常にほぼ一定のまま下流
側のプロセスへと供給される。その結果、現像領域に搬
送される現像剤、トナー濃度も安定したものとなり、画
像濃度ムラ等の欠陥を起こさない。
【0056】なお、該現像剤還流領域において還流され
る現像剤の量は、初期的に投入される現像剤量や、前記
現像剤供給部材の磁極ピッチ、各磁極の磁束密度、回転
速度、現像剤還流手段の構成等により制御することがで
きる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。図1は、本発明の現像装置を適用
した画像記録装置の一実施形態を示す概略構成図であ
る。同図において、符号1は像担持体としての感光体ド
ラムを示すものであり、この感光体ドラム1は、導電性
材料からなる円筒部材の表面に感光体層が設けられてお
り、図中の矢印Aの方向に回転駆動されるようになって
いる。また、感光体ドラム1の周囲には、その回転方向
に沿って、帯電器2と、露光装置3と、円筒部材からな
る現像剤担持体11(現像ロール)を感光体ドラム1に
対向させた現像装置4と、転写前コロトロン5と、転写
コロトロン6と、剥離コロトロン7と、クリーナー8
と、光除電器9とを有している。
【0058】上記感光体ドラム1の導電性基体は電気的
に接地されている。また、感光体には負帯電の有機感光
体(OPC)が用いられており、ほぼ一様に帯電した
後、像光を照射すると、露光部の電荷が上記導電性基体
に流れ、電位が減衰するようになっている。この感光体
ドラム1は、例えば外径を100mm、周面の移動速
度、即ちプロセススピードを160mm/s程度に設定
することができる。
【0059】上記露光装置3は、画像信号に基づいて点
滅するレーザー発生装置と、このレーザー発生装置から
射出されるレーザービームを回転しながら反射するポリ
ゴンミラーとを有し、感光体ドラム1の周面を露光走査
して静電潜像を形成するものである。この露光走査は、
画像部を露光するものであってもよいし、非画像部を露
光するものであってもよく、感光体の帯電極性とトナー
の帯電極性とを適切に選択することによって画像部にト
ナーを転移して顕像化することができる。この画像形成
装置では感光体及びトナーは負帯電のものを用い、画像
部を露光するように設定されている。
【0060】次に、上記画像形成装置の動作について説
明する。始めに、帯電器2により感光体ドラム1の表面
が所定の電圧(−450V)に一様に帯電される[図2
(a)]。次いで、感光体ドラム1の表面に、露光装置
3により像光の照射が行われ、露光部電位がほぼ−25
0Vの静電潜像が形成される[図2(b)]。この静電
潜像は、現像装置4によってトナー現像され、顕像化さ
れる[図2(c)]。上記現像装置4で用いられる現像
ロール11は、導電層とその上に形成された磁気記録層
とで主要部が構成されるものとし、この磁気記録層に複
数の磁極を設けたものとすることができる。この導電層
には現像バイアス電圧を印加し、感光体ドラム1の潜像
との間に電界を形成することによって、トナーが潜像に
転移される。
【0061】上記のように感光体ドラム1上に形成され
たトナー像は、必要に応じて転写前コロトロン5によっ
て帯電を受け、続いて記録用紙10上に転写コロトロン
6の帯電によって転写される。その後、この記録用紙1
0は、剥離コロトロン7の帯電によって感光体ドラム1
の表面から剥離され、図示しない定着器へと搬送され
る。定着器ではトナー像が加熱・ 加圧によって記録用紙
上に定着される。一方、トナー像の転写及び記録用紙の
剥離工程が終了した感光体ドラム1の表面は、クリーナ
ー8によって残留トナーが清掃され、さらに光除電器9
による露光で残留電荷が除去されて次の画像記録工程に
備えられる。
【0062】次に、本発明の実施の形態である現像装置
について説明する。図3は、請求項1〜請求項7、請求
項9、請求項10又は請求項11に記載される発明の一
実施形態である現像装置を示す概略構成図である。この
現像装置は、二成分現像剤を収容するハウジング107
内に、周面に二成分現像剤を担持して感光体ドラム10
1との対向領域に搬送する現像ロール102と、現像剤
を混合撹拌しながら前記現像ロール102と対向する位
置に搬送して前記現像ロールに現像剤を供給する供給ロ
ール(現像剤供給部材)103と、供給ロール103上
に担持される二成分現像剤に還流を生じさせるための現
像剤還流手段104と、貯蔵トナーをほぐしながらトナ
ー108を還流領域Bに搬送するトナー搬送部材105
とを有している。
【0063】上記供給ロール103は、回転可能に支持
された中空円筒状の非磁性スリーブ(外周部材)103
aと、その内側に位置する磁界発生部材(内部部材)1
03bとから構成される。上記スリーブ103aは、外
径が18mmで、非磁性のステンレススチールで形成さ
れている。上記磁界発生部材103bは、異なる極性の
磁極が全周にわたって交互に着磁され、外側のスリーブ
103aとは独立して回転することができるように設け
られたものである。そして周面には、18極の磁極が約
3mmピッチの間隔で、N極とS極とが交互に着磁され
ており、各磁極の最大磁束密度(極磁力)が30mTと
なっている。このような磁極によってスリーブ上に吸着
された現像剤の層は、磁極上で厚さが650μm、磁極
間で350μmとなる。
【0064】上記のような構成の供給ロール103上で
穂状となった現像剤のチェーンは、内部部材103bと
スリーブ103aとの両方が逆方向に回転することによ
り、スリーブ上で倒壊・起立を繰り返すように転動し、
攪拌されながら内部部材103bの回転方向とは逆方向
に移動し、現像ロール102と対向する領域へと搬送さ
れる。
【0065】上記トナー搬送部材105は、ハウジング
内のトナー収容部106に配設されており、図中に示す
矢印の方向へ回転することによってトナーを十分に撹拌
するとともに還流領域Bへトナーを搬送する。
【0066】上記現像ロール102は、周面上に微小間
隔で複数の磁極が着磁されたものであり、二成分現像剤
を周面上に吸着し、回転駆動されることによって上記現
像剤を像担持体との対向位置に搬送するものである。こ
の現像ロールの詳細については後述する。
【0067】上記現像剤還流手段104は、図4に示す
ように、供給ロール103と対向する対向部材としての
非磁性のステンレススチール製のブレード104aと、
フェライトの板状部材の幅方向に着磁された磁石部材1
04bとからなっている。磁石部材104bは、ブレー
ド104aの先端部分に、その着磁方向がブレード面に
平行となるように設置されており、本実施形態において
はその幅(図4中に示すPm)が、供給ロールの磁界発
生部材103bの磁極ピッチ(図4中に示すP)と、P
m≧1/4Pの関係を充たすように決定されている。ま
た、この磁石部材104bにより、ブレード104の表
面に誘起される磁界は、そのブレード面に垂直な方向の
磁束密度の最大値がほぼ700G程度となっている。本
実施形態においては、現像剤還流手段104は供給ロー
ル103の周面とほぼ45°の角度をもって近接し、そ
の最近接距離は600μm〜1500μmに設定されて
いる。このような現像剤還流手段104と磁界発生部材
103bとの間には磁界が発生し、磁界発生部材の回転
によってこの磁界が変動するようになっている。
【0068】なお、本実施形態においては、上記ブレー
ド104aの表面における磁界の大きさは、前述の通り
その表面に垂直な方向の磁束密度の最大値が700G程
度であるが、表面上の垂直方向の最大値が100G〜2
000G程度であればよい。
【0069】また、この実施形態で用いられている二成
分現像剤は非磁性のポリエステル系トナーとフェライト
系磁性キャリアとを混合したものであるが、他の材料か
らなるトナー又はキャリアを用いることもできる。ポリ
マー系樹脂に磁性粉を分散したキャリアはフェライト系
キャリアに比べて比重が小さく撹拌時のストレスが小さ
くなって現像剤ライフにとって好ましい。トナーは重合
法、混連粉砕法ともに使用できるが、流動性の高い球形
のトナーを用いるのが好ましい。
【0070】次に、本実施形態の現像装置の動作につい
て説明する。上記のような現像装置では、供給ロール1
03上に担持された現像剤は、現像ロール102に供給
される。さらに、現像剤は現像ロール102上で搬送さ
れて現像領域に至る。感光体ドラム101と現像ロール
102との間には所定の現像バイアス電圧が印加され、
これらが対向する現像領域に電界が形成されており、現
像ロール102上の現像剤から感光体ドラム101上に
トナーが転移して、潜像に応じたトナー像が形成され
る。
【0071】現像領域を通過した現像剤はトナー還流領
域Bに導かれ、トナーが供給されると同時に現像剤還流
手段104により還流される。この還流が生じる原理に
ついては後で詳説する。上記領域Bにおいて、現像剤に
働く磁界は、供給ロール103の内部に配置された磁界
発生部材103bの回転により常に変動している。この
ため現像剤は、キャリアの個々の粒子が比較的分散した
状態で搬送され、一部が搬送方向の上流側に還流されて
いる。この状態の現像剤にトナー108を補給すると、
キャリアの表面がむき出しの部分にトナー108が接触
し、トナー108が摩擦帯電して静電的にキャリア表面
に付着する。キャリア表面で既にトナーが付着している
部分に接触したトナーは摩擦帯電できないため、キャリ
アには付着しない。また、キャリアと摩擦帯電せずに非
静電的な付着力でキャリア表面やトナー表面に付着した
トナーは、磁界発生部材103bと現像剤還流手段10
4との間の変動磁界により生じる現像剤の振動により振
り落とされる。前述のようにこの領域Bでは、キャリア
の個々の粒子が比較的分散した状態であるため、一度通
過するだけでキャリア表面のほとんどがトナーに覆われ
る。
【0072】図19、および図20は、上記のような現
像剤還流工程を経ることによるトナー濃度及びトナーの
帯電量の変化を示す図である。この図によれば、トナー
を供給する前に先の現像工程で現像に寄与した部分(画
像部)か、寄与しなかった部分(非画像部)かを問わ
ず、トナーの帯電量がいかなるものであっても、上記の
ような現像剤還流工程を経ることにより帯電量及びトナ
ー濃度がほぼ一定の値になることがわかる。さらに、上
記の現像剤還流手段を設けない場合と比較すると、この
還流領域を設けた場合には過剰なトナーはある一定のト
ナー濃度となるまで振り落とされ、さらに、帯電量も所
定の値まで上昇していることがわかる。これは、還流領
域を通過することにより現像剤が擾乱され、帯電量の低
いトナーが選択的に振り落とされることと、さらに、還
流の間にトナーとキャリアがより分散した状態となるの
で両者の接触の機会が増え、摩擦帯電が促進されるため
と考えられる。
【0073】上記のようにしてトナー108が補給され
た現像剤は、再び現像ロール102と対向する現像領域
へと運ばれる。このとき、スリーブ103aと磁界発生
部材103bが図3中に示す矢印の方向に回転している
ため、現像剤はスリーブ103aの回転方向へ搬送され
ており、現像剤の穂状となった連鎖の転動及び撹拌作用
によりトナーの均一分散化が図られる。
【0074】つまり、スリーブ103a上に形成された
磁性キャリアの穂状のチェーンは磁界発生部材103b
の回転によって近付いてくる磁極に向って倒れ込み、次
の瞬間にはその磁極上で穂状に立ち上げられる。そし
て、次に近付いてくる磁極に向って倒れ込み、再び穂状
に起立するという、いわゆる転動を繰り返し、これによ
って磁界発生部材103bの回転方向と逆の方向に搬送
される。また、このような転動によって充分に攪拌され
る。
【0075】なお、上記現像装置では、スリーブ103
aと磁界発生部材103bとの回転方向は逆方向である
が、同方向でもよく、相対的に周面が移動するように回
転されるものであればよい。また、スリーブ103aを
回転しないように固定したものであってもよい。
【0076】このような現像剤の搬送において、磁界発
生部材103bの各磁極は、磁極間隔Pが 0.12mm≦P≦6mm となるように着磁され、これらの磁極によって、前記ス
リーブ103a上の前記還流領域以外の部分に形成され
る現像剤層の層厚Dが D≦P/3 となるように磁極の強さ又は該現像装置中に投入される
現像剤の量が設定されるのが望ましい。
【0077】このように設定されることによって、上記
転動がスリーブ103a上の現像剤層の全厚さに及び、
担持される現像剤全体を充分に撹拌しながら搬送するこ
とができる。これに対し、磁極間隔Pが0.12mm以
下であると、上記のようないわゆる転動が生じにくくな
り、磁極間隔Pが6mm以上となると転動が現像剤層の
厚さの全域に及ばず、スリーブ103aの表面に近い部
分で充分な撹拌が行われなくなる。また、現像剤層の層
厚が磁極間隔Pの1/3以上となったときにも、穂状と
なった現像剤のチェーンの下部が転動できず、穂の先端
部だけが移動する状態となることが実験により確認され
ている。
【0078】さらに、上記のような供給ロールによる現
像剤の搬送・撹拌を円滑に行うためには、磁界発生部材
103bの各磁極は最大磁束密度が10mT〜80mT
とすることが望ましく、使用する磁性キャリアは106
/(4π)A/mの磁界中における磁化が45〜360
KA/m程度のものとするのが望ましいことが実験によ
って確認されている。
【0079】図5は、本実施形態の現像装置の現像剤還
流領域における現像剤ブリッジの生成、移動、消滅を模
式的に示したものである。図5(a)〜図5(d)に示
すように、磁界発生部材103bと磁石部材104bと
の間に吸引力が働いた場合に、供給ロール103上に担
持されている現像剤の一部が磁石部材104bとの間で
ブリッジを作り、磁石部材104b側に移動する。
【0080】そして、図5(a)に示すように磁界発生
部材103bのS1 極と磁石部材104bのN極との間
に形成されたブリッジ及び磁界発生部材103bのN1
極と磁石部材104bのS極との間に形成されたブリッ
ジが、図5(b)に示すように磁界発生部材103bの
回転により、その回転方向に移動する。さらに磁界発生
部材103bの磁極S1 及びN1 が移動すると、図5
(c)に示すように上記ブリッジは切断され、磁界発生
部材103bのS1 極と磁石部材104bとの間のブリ
ッジを形成していた現像剤の一部は、一旦磁石部材10
4bのS極とN極との間の磁界に取り込まれる。そして
次の瞬間には、図5(d)に示すように、磁石部材のS
極と磁界発生部材103bのN2 極との間に形成される
ブリッジの一部となり、さらに磁界発生部材103bの
回転方向に搬送される。一方、磁石部材104bのN極
と磁界発生部材103bとの間には、図5(c)に示す
ように、次に接近してくるS2 極とを結ぶブリッジが形
成され、磁界発生部材103bの回転方向に搬送され
る。
【0081】供給ロール103と現像剤還流手段104
とが対向する還流領域では上記のような動作と前述した
スリーブ103a表面の現像剤の穂の転動による搬送と
の双方が生じており、全体的には図4に示すように、ス
リーブ103aの表面付近で、磁界発生部材103bの
回転方向と逆方向の流れが生じ、これより少し離れた領
域では磁界発生部材103bの回転方向と同方向の流れ
が生じている。そして、これらの双方の流れの間で常に
現像剤の混合が生じており、供給ロール103の現像剤
搬送方向の最上流部ではブリッジの切断によって現像剤
がはじかれるように混合・拡散されている。
【0082】このような一連の動きが、磁界発生部材1
03bの回転により連続して行われることにより、現像
剤の還流、擾乱が行われる。このとき、磁界発生部材1
03bの磁極間隔、現像剤還流手段を構成する磁石部材
104bの位置や磁極の強さを適切に設定することによ
り、搬送方向下流側に現像剤のブリッジが常に少なくと
も1本以上形成され、現像剤の隙間が生じることがな
い。このため、トナーが現像剤の搬送方向にこぼれ出す
のが防止され、トナークラウドの発生を抑止することが
できる。
【0083】これは、次ような理由によるものである。
つまり、ブリッジの生成、移動、消滅のプロセスにおい
て供給ロール103と現像剤還流手段104との間にブ
リッジが一本も形成されていない時間があると、上記双
方の部材間に隙間がある状態となり、現像剤を搬送する
流れに乗って、又は重力によって過剰なトナーが現像剤
の搬送方向へ漏出することがある。このようなトナーは
充分に帯電されていないものが多くクラウド化して、現
像される画像上にかぶり等を生じることになる。これに
対し、常に少なくとも一本のブリッジが形成されている
と漏出しようとするトナーをこのブリッジを形成する現
像剤中に取り込み還流することができるので、トナーの
漏出が防止されることになる。
【0084】なお、上記のように少なくとも一本のブリ
ッジが供給ロール103と現像剤還流手段104との間
に形成されているようにするには、本実施形態の現像装
置のように、前記現像剤還流手段が、前記現像剤供給部
材の周面と対向する滑らかな面を有し、この対向面が、
前記供給ロールの現像剤搬送方向の下流側で、該現像剤
供給部材と最接近し、現像剤搬送方向の上流側で徐々に
間隔を拡大するように形成され、この対向面に沿って前
記磁石部材が設けられているものとするのが望ましい。
【0085】一般に、供給ロール103と現像剤還流手
段104の磁極との間隔が大きいと前記ブリッジの長さ
が大きくなり、ブリッジの生成、移動、消滅のプロセス
は比較的ゆっくり行われる。このため、移動や還流の力
は大きいものの、その消滅と生成の間に若干のタイムラ
グが生じる可能性があり、その結果前記現像剤還流領域
に現像剤の隙間が生じる可能性がある。
【0086】これに対し、上記のように供給ロールの現
像剤搬送方向の下流側で供給ロールと近接し、上流側で
徐々に間隔が拡大するように対向面を設け、近接した部
分に一つの磁極を設けることにより、大きな還流効果を
得るとともに、近接した部分では供給ロールと現像剤還
流手段との間に短いブリッジができる。このように短い
ブリッジは短時間で次々と新たに形成され、この部分に
少なくとも一本のブリッジが常に存在する状態とするこ
とが容易となる。また、上記のように対向面を設けるこ
とにより、現像剤の還流領域に円滑に新たなトナーを供
給することができる。
【0087】また、上記のような現像剤還流手段104
における磁極の間隔Pmは、供給ロール103(現像剤
供給部材)が有する磁界発生部材103bの各磁極の間
隔Pと、 Pm≧1/4P の関係を満たすことが望ましい。
【0088】磁界発生部材103bの間隔に対し、対向
する磁石部材104bの磁極間隔が上記の関係を充たす
範囲より狭い場合には、現像剤の還流が生じる範囲が非
常に狭くなり、充分な還流が得られない。また、より供
給ロール104の周面近くのみで還流することになるた
め、現像剤は磁界発生部材103bの磁極の影響を強く
受け、穂立ちが崩れにくくなる。
【0089】次に、磁界発生部材の磁極間隔と磁石部材
の磁極間隔との関係、及び現像剤のブリッジの状態を調
査するために行った実験について説明する。本実験で
は、平均粒径7μmの非磁性トナーと、平均粒径50μ
m、106 /(4π)A/mの磁界中における磁化が4
5〜360kA/mの範囲のフェライトキャリアとから
なる現像剤を用い、現像剤の還流や現像剤のブリッジの
挙動を詳しく調査した。図21に本実験での実験装置の
概略を示す。
【0090】まず、外径φ36mmの無端状のスリーブ
14の周面の、中心から水平に当たる点Dに、その先端
がスリーブ上の現像剤層18に接触しない程度の適当な
距離をおいて対向するブレード16を、水平面に対して
45°の角度で近接配置する。このブレード16の裏面
に、幅が0.5mm〜7mmで、この幅方向に着磁を施
した磁石17を1個、その着磁方向がブレード16と平
行で、かつ片方の極がブレード16のスリーブ14との
最近接点に位置するように設置する。また、前記スリー
ブ14の内側には、N極とS極とが交互に1〜11mm
ピッチで等間隔に着磁され、各磁極の磁束密度が10m
T〜80mTの範囲に設定された磁界発生部材(マグネ
ット)15を回転可能に支持しする。この磁界発生部材
15の磁極のピッチと上記ブレード16側の磁石の幅を
変えて磁極間隔の相対関係を変化させた。
【0091】そして、スリーブ14を固定した状態で、
磁界発生部材15を400rpm で回転させ、且つその対
向領域上流でトナーを供給しつつ、その対向領域Eにお
ける還流の様子と、トナーの現像剤搬送方向へのこぼれ
を観察した。また、磁界発生部材15と磁石17の各条
件において、現像剤ブリッジの様子を、磁界発生部材1
5の回転を10rpm 以下にして観察した。
【0092】この実験の結果を表1に示す。ここで、現
像剤の還流は、スリーブ14の周面とブレード16の間
を現像剤が往復運動しながら入れ替わり、分散して上流
側へ回動する現象が行われた場合を○、現像剤が詰まっ
た状態となったり、スリーブ14上の搬送が崩されなか
った場合を×とした。また、トナー/現像剤のこぼれの
項目では、この対向する領域Eより下流側へのトナーや
現像剤のこぼれ、飛散が観察されなかった場合を○、観
察された場合を×とした。また、総合評価については、
その両方共に○のものを○、1つでも×があるものを×
とした。
【0093】
【表1】
【0094】上記実験の結果、磁石の磁極間隔が磁界発
生部材の磁極のピッチの1/4以上であれば、現像剤の
環流が起きることがわかる。また、現像剤のブリッジの
本数が1 本の場合は、還流が生じていてもトナーや現像
剤のこぼれが発生し、画質欠陥を起こす可能性のある事
がわかった。これは、スリーブに対して対向する磁極が
遠すぎるため、遠い位置にある磁極が磁界発生部材の磁
極に影響を及ぼすことができず、ブリッジが生成されな
い。そして、上記1本のブリッジによる環流は起こるも
のの、ブリッジが消滅し、次のブリッジが生成されるま
での間に現像剤の隙間が生じ、トナーのこぼれを起こす
と考えられる。なお、ブレード16の角度や、最近接点
のスリーブ周面上の位置Dを変えた場合においても、同
様の結果が得られた。
【0095】次に、磁界発生部材15の磁極ピッチを3
mm、磁石17の幅も3mmに固定して、ブレード16
に磁石17を取り付ける位置を変化させて、同様の観察
を行った。この実験の結果を表2に示す。ここで、取り
付け位置は、スリーブ14とブレード16の最近接点か
らの、この最近接点に近い方の極までの距離で表してい
る。評価としては、上述の評価とほぼ同じであるが、最
もよかったものを◎、良好なものを○とした。
【0096】
【表2】
【0097】この実験の結果、いずれの場合も還流は生
じているものの、最近接点からの設置位置が離れるに従
って、表1に示される実験において見られた現像剤ブリ
ッジの減少によりトナーがこぼれる現象が見られた。こ
れは、より下流側の現像剤ブリッジが長くなりすぎるた
め、その生成プロセスに上述のようなタイムラグが生
じ、スリーブ14の周面上の現像剤層とブレード16上
の現像剤層との間に現像剤が存在しない隙間が生じてし
まうことと、表1に示される実験で見られたような現像
剤ブリッジの減少が原因と思われる。
【0098】以上の結果より、磁石17は、そのブレー
ドの先端に近い極が現像剤供給ロールとブレードの最近
接点近傍にあり、かつ、複数の現像剤ブリッジが形成さ
れるように配置されることが望ましいことがわかる。
【0099】なお、この実験においては磁石を1つとし
たが、供給ロールの周面で現像剤の環流が起こるために
は、供給ロールの磁界発生部材の磁極間隔と、現像剤還
流手段である磁石の極の間隔が上記の関係を満たしてい
れば、複数の現像剤のブリッジが形成されるので、この
磁石は2個以上でもよく、また互いに離れて配置されて
いてもよい。
【0100】次に、磁界発生部材の磁極間隔および磁極
の強さの最適値を調査するために行った実験について説
明する。本実験では、平均粒径7μmの非磁性トナー
と、平均粒径50μm、106 /(4π)A/mの磁界
中における磁化が45〜360kA/mの範囲のフェラ
イトキャリアとからなる現像剤を供給ロール上に吸着
し、穂状となった現像剤が転動する様子を詳しく調査し
た。
【0101】まず、外径φ36mmの円筒状のスリーブ
の内側に、N極とS極とが交互に1〜11mmピッチで
等間隔に配置されて各磁極の磁束密度が10mT〜80
mTの範囲である磁界発生部材をそれぞれ挿入し、磁界
発生部材の磁束密度とスリーブに付着させる現像剤量を
変えて現像剤の層厚を変化させた。なお、この場合、層
規制部材を用いていないので、最大層厚は磁極上の層厚
となる。
【0102】そして、スリーブを固定した状態で磁界発
生部材を500rpm の速度で回転させ、スリーブ表面で
生じる現像剤の転動を観察した。図22に、各磁極間ピ
ッチでの最大層厚(磁極上層厚)とその時の現像剤の磁
力による転動とを観察した結果を示す。
【0103】図22に示すように、磁極ピッチが6mm
以下の領域では、磁極上の現像剤層厚が磁極ピッチの1
/3以下の時に現像剤チェーンの根元からの転動が観察
された。また、磁極上の現像剤層厚が磁極ピッチの1/
3を越える場合には、現像剤チェーンの根元付近の現像
剤は転動できずに現像剤チェーンの先端部だけが移動し
て、上層部のみで撹拌されているのが観察された。
【0104】一方、磁極ピッチが6mmを越える領域で
も、現像剤層の根元付近の現像剤は動きにくくなり、転
動が生じにくくなる。また、層厚が小さいときにはスリ
ーブ表面の磁極間に現像剤が吸着されない部分が発生
し、均一な磁気ブラシが形成できなかった。
【0105】以上の結果より、現像剤が穂状となったチ
ェーンをスリーブ上に均一に形成し、根元からの転動を
生じさせるためには、磁極ピッチが6mm以下でかつ磁
極上の現像剤層厚が磁極ピッチの1/3以下の条件が最
適であることが分かる。なお、ここで言う現像剤のチェ
ーンの根元からの転動は、供給ロール(現像剤供給部
材)上の現像剤の下層と上層が転動によって入れ替わ
り、補給されたトナーが均一に分散するように撹拌され
ることを意味する。
【0106】図6は、本願発明に係る現像装置で用いる
ことができる現像剤還流手段の他の例を示す概略断面図
である。つまり、現像剤供給部材と対向する磁極を形成
するために、図3に示す実施形態では、ブレード104
aと一つの磁石104bとを用いているが、図6に示す
ような形態のものを採用することもできる。
【0107】図6(a)に示す現像剤還流手段114
は、非磁性のステンレススチール製のブレード114a
の背面に、フェライトの板状部材をその幅方向に着磁し
た磁石部材114bを直列に2つ配置したものである。
また、図6(b)に示すように、同様に着磁した磁石1
24bを非磁性のブレード124aの背面に沿って並列
配置してもよい。図6(c)に示す現像剤還流手段13
4は、非磁性のブレード134aの背面に、フェライト
からなる連続した板状の磁石部材134bを有するもの
であり、その磁石部材の表面にN極とS極とがそれぞれ
複数着磁されたものである。これらの磁極の着磁方向は
磁石部材34bの表面とほぼ平行となっている。図6
(d)に示す現像剤還流手段144は、非磁性のブレー
ド144aの背面に、フェライトからなる板状の部材を
配置し、この部材の表面と垂直な方向に磁化することに
より複数の磁極を設けたものである。
【0108】これらの磁極は、現像剤供給部材の軸線方
向、つまり図6における紙面と垂直な方向に均一に着磁
するのが望ましいが、図7に示す現像剤還流手段154
のように、現像剤供給部材(供給ロール103)の軸線
方向の所定幅ごとにN極とS極とが交互に配されるよう
に着磁したものであってもよい。なお、図6(c)又は
図6(d)に示す現像剤還流手段を用いた現像装置は、
請求項8に記載の発明の実施形態である。
【0109】上記のような現像剤還流手段を用いた場合
でも、図4に示す実施形態と同様に現像剤の還流、擾乱
が効率よく行われ、還流領域を通過した後のトナー濃度
及びトナーの帯電量がほぼ一定となる。
【0110】図8は、請求項1〜請求項7、請求項9、
請求項10又は請求項11に記載される発明の他の実施
形態である現像装置を示す概略構成図である。本実施形
態においては、供給ロール303に対向する部材として
ブレードを設けずに、現像装置のハウジング307の供
給ロール303に対向する内壁が現像剤供給部材と対向
する面となっており、その背後に磁石部材304を有す
る構成となっている。この磁石部材304の磁極の配置
は、図4に示す現像剤還流手段と同じに設定されてい
る。そして、他の構成は図3に示す現像装置と同じであ
る。このような現像装置においても、還流領域で同じよ
うに現像剤の還流、擾乱が効率よく行われ、還流領域通
過後のトナー濃度及びトナーの帯電量がほぼ一定とな
る。
【0111】図9は、請求項1〜請求項5、請求項1
2、請求項13、請求項14又は請求項15に記載され
る発明の一実施形態である現像装置を示す概略構成図で
ある。この現像装置は、図3に示す装置と同じ現像ロー
ル402、供給ロール403、トナー搬送部材405を
有するものであるが、現像剤還流手段として磁性のステ
ンレススチールからなるブレード404が用いられてい
る。このブレード404は供給ロール403の軸線と平
行に対向するように配置され、一方の縁404aが供給
ロール403の現像剤搬送方向における下流側で近接
し、他方の縁404bが供給ロール403の表面より離
れた位置となっている。このブレード404の幅(図9
中に符号Sで示す)は、供給ロール403の磁界発生部
材403bに着磁された磁極の間隔Pと、S≧1/4P
の関係を充たすように設定されるものであり、この現像
装置では図3に示す現像装置の磁石部材104bと同じ
幅となっている。
【0112】このような現像装置では、上記供給ロール
403の周囲に形成される磁界によって、磁性のブレー
ド404に磁極が誘起され、両縁404a、404b付
近にそれぞれS極とN極とが現われる。そして、これら
の磁極と供給ロール403との間の磁界によってこれら
の間に架け渡すように二成分現像剤の連鎖(ブリッジ)
が形成され、磁界発生部材403bの回転により、還流
が生じる。
【0113】このように、図3に示す現像装置と同様に
供給ロール403の周面上における二成分現像剤の搬送
と逆方向への還流とが生じることによって、トナー濃度
の均一化及びトナーの充分な帯電が行われる。なお、こ
の現像装置においても、現像剤のブリッジが少なくとも
一本は常に維持される用にブレード404を配置するこ
と、ブレード404の一方の縁を供給ロール403に近
接させ、他方を後退した位置に配置すること、ブレード
404の幅Sすなわち誘起される磁極の間隔を調整する
ことによる効果は、図3に示す現像装置と同じである。
【0114】図10は、請求項1〜請求項6、請求項1
6、請求項17、請求項18又は請求項19に記載され
る発明の一実施形態である現像装置を示す概略構成図で
ある。この現像装置では、供給ロール503に対向する
位置に二つの電磁石504を配置し、電源510より通
電することによって現像剤を還流するための磁極とする
ものである。現像装置の他の構成は、図3に示すものと
同じである。
【0115】このような現像装置においても、図3に示
す現像装置と同様に供給ロール503による二成分現像
剤の搬送と、現像剤還流手段である電磁石504による
現像剤の還流を生じ、均一なトナー濃度でトナーが充分
に帯電された現像剤を用いて良好な画像を安定して得る
ことができる。
【0116】また、この現像装置では、二つの電磁石に
導通する電流の方向及びタイミングを適切に制御して還
流を促進することも可能となる。なお、磁極の間隔(図
10中にPcで示す)と、供給ロール503の磁界発生
部材503bに着磁された磁極の間隔Pとの関係、また
はこの電磁石の配置位置を適切に設定することによる効
果は、図3に示す現像装置と同じである。
【0117】図11は、請求項1〜請求項6、請求項2
0又は請求項21に記載される発明の一実施形態である
現像装置を示す概略構成図である。この現像装置では、
ハウジング607の、供給ロール603に対向する内壁
607aが現像剤搬送方向の下流側で供給ロール603
と接近し、上流側で間隔が拡大するように形成されてい
る。そして、この対向する内壁607a(対向面)の背
後に磁石ロール604が設けられている。この磁石ロー
ル604は、周面にN極とS極が交互に着磁され、回転
自在に支持されたものであり、外径が10mm、着磁ピ
ッチが5mmとなっている。
【0118】この磁石ロール604は一定方向に回転さ
れ、この回転と磁界発生部材603bの回転とにより供
給ロール603との間に変動する磁界が形成される。な
お、この現像装置の他の構成は、図3に示すものと同じ
である。また、この現像装置では磁石ロール604は回
転自在に支持されているが、独立した、あるいは供給ロ
ールや現像ロールと連動した駆動系を有していてもよ
い。
【0119】上記のような構成により、還流領域で現像
剤の適切な還流を発生させることができる。このような
変動磁界によって現像剤が還流される原理は、図3に示
す現像装置について説明した内容と同じである。
【0120】図12は、請求項1〜請求項5、請求項2
2又は請求項23に記載される発明の一実施形態である
現像装置を示す概略構成図である。この現像装置は、図
3に示す装置と同じ現像ロール802、供給ロール80
3、トナー搬送部材805を有するものであるが、現像
剤還流手段として、供給ロール803に近接する位置
に、駆動系を備えた対向ロール804が設置されてい
る。この対向ロール804は、周面が供給ロール803
のスリーブ803a上で搬送される現像剤と接触し、供
給ロールの搬送方向と逆方向に移動するように駆動され
る。この対向ロール804は現像剤809と図中Cの領
域において、接触する現像剤を掃き出すように移送す
る。このように供給ロール803の上流側へと戻された
現像剤は、再び供給ロール803の磁力により周面上に
担持される。
【0121】上記対向ロール804は弾性のあるゴムロ
ーラを用い、その回転速度は5〜20rpm 程度が望まし
い。5rpm 以下だと現像剤の還流を発生させるだけの掃
き出し量が得られず、また20rpm 以上だと接触領域C
での現像剤の移動速度が大きくなり、現像剤の粒子間の
接触圧が高くなって、現像剤の劣化のおそれがあるため
である。本実施形態の現像装置においては、回転速度を
7〜15rpm の間で調整している。
【0122】上記のように、供給ロール803上で搬送
される二成分現像剤を機械的に還流させることによっ
て、充分な擾乱と摩擦帯電が行われ、均一なトナー濃度
で充分に帯電された現像剤を現像に供することができ
る。
【0123】なお、上記対向ロールの周面又は周面付近
に強磁性体層を設け、小さいピッチで多数の磁極を設け
てもよい。このような対向ロールでは、磁気的吸着力で
周面の移動方向に現像剤を有効に掃き出すことができ
る。このような対向ロールを用いる現像装置は、請求項
25に記載の発明の一実施形態である。
【0124】図13は、請求項1〜請求項5、請求項2
2、請求項23又は請求項24に記載される発明の一実
施形態である現像装置を示す概略構成図である。この現
像装置では、図12に示す現像装置と同様に、供給ロー
ル903に近接して、駆動系を備えた対向ロール904
が設置されており、この対向ロール904の周面が、供
給ロール903のスリーブ903a上の現像剤の搬送方
向と逆方向に移動するように駆動される。また、この対
向ロール904はその周面に複数の羽根状の突起904
aを有しており、この突起904aが供給ロール903
上に担持される現像剤の一部に接触し、この現像剤を押
し出すように供給ロール903の上流側へと移送する。
そして、再び供給ロール903bの磁力により周面上に
引き戻され、一連の動きが連続することにより現像剤の
還流が生じる。
【0125】図14は、請求項1〜請求項5、又は請求
項26に記載される発明の一実施形態である現像装置を
示す概略構成図である。この現像装置でも、供給ロール
1003に近接して対向ロール1004を配置するもの
であり、その周面に現像剤の一部を担持して供給ロール
1003の上流側へ現像剤を搬送するものであるが、こ
の現像装置で用いられる対向ロール1004は、回転可
能に支持された中空円筒状の非磁性スリーブ1004a
とその内側に位置する磁界発生部材1004bとから構
成される。この磁界発生部材1004bは、異なる極性
の磁極が全周にわたって交互に着磁され、外側のスリー
ブ1004aとは独立して回転することができるように
設けられたものである。
【0126】上記磁極は、N極とS極とが約3mmピッ
チの間隔で着磁されたものであり、各磁極の最大磁束密
度(極磁力)が10mTとなっている。また、上記スリ
ーブ1004aは、外径が10mmであり、非磁性のス
テンレススチールで形成されている。
【0127】一方、この現像装置で用いられる供給ロー
ル1003は、図3に示す現像装置と同じものが用いら
れており、スリーブ1003aは、外径が18mmで、
非磁性のステンレススチールからなるものである。ま
た、磁界発生部材1003bは、周面に沿って18極の
磁極が約3mmの間隔で、N極とS極とが交互に着磁さ
れたものであり、各磁極の最大磁束密度が(極磁力)が
30mTとなっている。
【0128】この磁界発生部材1003bと上記対向ロ
ール1004の磁界発生部材1004bとは周方向(図
14中に示す反時計回り)に回転駆動され、双方のロー
ルが対向する部分では、これらの周面が反対方向へ移動
するように駆動されている。これらの回転速度はそれぞ
れ600rpm、50rpmであるが、この速度に限定
されるものではなく、現像剤の搬送・還流が発生する範
囲で速度を設定することができる。
【0129】このような現像装置では、供給ロール10
03のスリーブ1003a上に吸着された二成分現像剤
が穂状のチェーンを形成し、磁界発生部材1003bの
回転により穂の倒れ込み・立ち上げをくり返す、いわゆ
る転動が生じ、周方向に搬送される。このような動作と
は別に、対向ロール1004のスリーブ1004aの周
面上でも同様に二成分現像剤の穂状のチェーンが形成さ
れ、磁界発生部材1004bの回転により転動して、上
記供給ロール1003の搬送方向と逆の方向に搬送され
る。
【0130】したがって、双方のロールの対向領域では
供給ロールの周面上における現像剤の搬送と対向ロール
による逆方向への還流とによって現像剤が擾乱され、ト
ナー濃度の均一化、トナーの充分な帯電が行われる。
【0131】図15は、請求項1〜請求項5、又は請求
項27に記載される発明の一実施形態である現像装置を
示す概略構成図である。この現像装置では、供給ロール
1103が、回転可能に支持された中空円筒状の非磁性
導電性のスリーブ1103aと、その内側に位置する磁
界発生部材1103bとから構成される。この磁界発生
部材1103bは、異なる極性の磁極が全周にわたって
交互に着磁され、外側のスリーブ1103aとは独立し
て回転することができるように設けられたものである。
【0132】上記導電性のスリーブ1103aは、外径
が18mmで、ステンレススチールで形成されている。
また、磁界発生部材1103bの周面には、18極の磁
極が約3mmピッチの間隔で、N極とS極とが交互に着
磁されており、各磁極の最大磁束密度(極磁力)は30
mTとなっている。このような磁極によってスリーブ上
に吸着された現像剤は、磁極上で厚さが650μm、磁
極間で350μmとなる。
【0133】上記スリーブ1103a及び磁界発生部材
1103bは図3に示す現像装置で用いられるものと同
じものであるが、図3に示す現像装置ではスリーブが必
ずしも導電性でなくてもよいのに対し、この現像装置で
は導電性であることが必須の構成となっている。
【0134】また、現像剤還流手段として、上記供給ロ
ール1103に対向するように、導電性のブレード11
04が配置され、さらに、上記導電性スリーブ1103
aを所定の電位に維持するとともに、上記導電性のブレ
ード1104との間に交流電圧を印加する電源装置11
10が設けられている。
【0135】上記ブレード1104は、供給ロールのス
リーブ1103aに対して、その最近接部がロールの中
心から水平に引いた線よりも下方45°の位置で、一端
がギャップ1mmを隔てて設けられ、ブレードの角度は
水平面に対して45°に設定されている。この現像装置
の他の構成は図3に示す現像装置と同じである。
【0136】このような現像装置では、供給ロール11
03上を搬送されてきた現像剤は、トナーとキャリアの
接触により摩擦帯電され、電荷を有している。そして、
上記電源装置1110により、上記導電性スリーブ11
03aと、ブレード1104との間に、現像剤が適度に
往復運動する程度の電圧を印加することで、現像剤が供
給ロール1103上の穂状のチェーンから離れ、それぞ
れの現像剤が分散した状態となる。
【0137】これらの分散した現像剤は、供給ロール1
103の磁界発生部材1103bが回転することによ
り、この磁極からの吸引力を受けて、回転方向に移動す
る。この移動方向は、供給ロール1103のスリーブ1
103a上で転動しながら現像剤が搬送される方向と逆
方向となり、上記ブレード1104が対向する領域で供
給ロール1103上の現像剤の搬送と、これと逆方向の
還流とが生じることになる。そして、還流される現像剤
は供給ロール1103とブレード1104との間の磁界
による影響が及ばない位置まで到達したときに、上記磁
界発生部材1103bの磁力により再びスリーブ110
3aに吸着される。
【0138】図16は、請求項1〜請求項5、又は請求
項28に記載される発明の一実施形態である現像装置を
示す概略構成図である。この現像装置は、図15に示す
現像装置と同様に、供給ロール1203が、回転可能に
支持された中空円筒状の非磁性のスリーブ1203a
と、その内側に配置された磁界発生部材1203bとで
構成されるものである。そして磁界発生部材1203b
は、図15に示すものと同様に着磁され、外側のスリー
ブ1203aとは独立して回転することができるように
設けられたものであるが、周面付近に導電性層を有する
ものが用いられている。なお、上記スリーブ1203a
は、外径が18mmで、ステンレススチールで形成され
ており、図15に示すものと同じものである。
【0139】また、上記供給ロール1203に対向し
て、導電性のブレード1204が配置され、上記磁界発
生部材1203bの導電性層を所定の電位とするととも
に、上記導電性のブレード1204との間に交流電圧を
印加する電源装置1210が設けられている。
【0140】このような現像装置においても、供給ロー
ル1203とブレード1204との間に振動電界を形成
し、磁界発生部材1203bの回転により、二成分現像
剤の一部を還流することができる。
【0141】図17は、請求項29、請求項30、請求
項31又は請求項32に記載される発明の一実施形態で
ある現像装置を示す概略構成図である。この現像装置
は、二成分現像剤を収容するハウジング1307内に、
周面に二成分現像剤を担持して感光体ドラム1301と
の対向領域に搬送する現像ロール1302と、現像剤を
混合撹拌しながら前記現像ロール1302と対向する位
置に搬送して前記現像ロールに現像剤を供給する供給ロ
ール1303と、供給ロール1303上の現像剤の穂立
ちの一部を崩す現像剤せき止め部材としてのブレード1
304と、ブレード1304でせき止められた現像剤1
309を、供給ロール1303の周面上で還流させる現
像剤還流手段としての回転部材1310と、貯蔵トナー
をほぐしながらトナー1308を還流領域Bに搬送する
トナー搬送部材1305とを有している。
【0142】上記供給ロール1303は、回転可能に支
持された中空円筒状の非磁性のスリーブ1303aと、
その内側に位置する磁界発生部材1303bとから構成
される。この磁界発生部材1303bは、異なる極性の
磁極が全周にわたって交互に着磁され、外側のスリーブ
1303aとは独立して回転することができるように設
けられたものである。
【0143】上記スリーブ1303aは、外径が18m
mで、ステンレススチールで形成されている。また、磁
界発生部材1303bの周面には、18極の磁極が約3
mmピッチの間隔で、N極とS極とが交互に着磁されて
おり、各磁極の最大磁束密度(極磁力)が30mTとな
っている。このような磁極によってスリーブ上に吸着さ
れた現像剤は、磁極上で厚さが650μm、磁極間で3
50μmとなる。
【0144】上記の供給ロール1303上で穂状となっ
た現像剤のチェーンは、磁界発生部材1303bとスリ
ーブ1303aとの両方が逆方向に回転することによ
り、磁界発生部材1303bの回転方向とは逆方向に転
動し、撹拌されながら現像ロール1302と対向する領
域へと搬送される。
【0145】上記ブレード1304は、その先端をスリ
ーブ1303aの中心より下にくるように配置されてい
る。本実施形態では、前記ブレード1304と、スリー
ブ1303aとの間隔を0.1〜0.5mmに設定して
いる。
【0146】また、上記回転部材1310は、小さな羽
根を有するパドル状の部材であり、供給ロールの内部部
材1303bの磁力が及ぶ範囲において、せき止め部材
であるブレード1304により崩された現像剤を機械的
にかき混ぜ、環流を起こすように回転駆動されている。
【0147】このような現像装置では、せき止め部材で
あるブレード1304により、現像剤の穂立ちの一部分
を崩して滞留させ、さらにその崩された現像剤を還流さ
せることで、キャリアの個々の粒子が比較的分散した状
態となり、トナーと接触可能なキャリア表面を多く形成
することができる。同時に、現像剤が崩された領域で、
供給ロール1303の回転により、崩された現像剤に働
く磁界が常に変動し、現像剤が攪拌された状態となる。
【0148】さらに、現像剤が崩され還流される領域に
トナーを供給することで、キャリアと接触したトナーが
帯電して吸着されると同時に、現像剤の攪拌作用により
キャリアとの付着力の小さいトナーはキャリアから分離
される。これにより、キャリアに付着するトナーの量お
よびトナーの帯電量はほぼ一定となる。このように現像
剤が滞留し、攪拌される領域で現像剤搬送方向の下流側
から上流側に還流することにより、広い範囲での攪拌が
生じ、トナー濃度が均一化される。
【0149】なお、この現像装置で用いられている二成
分現像剤は非磁性のポリエステル系トナーとフェライト
系磁性キャリアとを混合したものであるが、他の材料か
らなるトナー又はキャリアを用いることもできる。ポリ
マー系樹脂に磁性粉を分散したキャリアはフェライト系
キャリアに比べて比重が小さく撹拌時のストレスが小さ
くなって現像剤の劣化を低減するためには好ましい。ト
ナーは重合法、混連粉砕法によって形成されたものは共
に使用できるが、流動性の高い球形トナーの方が好まし
い。
【0150】図18は、請求項29、請求項30、請求
項31又は請求項33に記載される発明の一実施形態で
ある現像装置を示す概略構成図である。この現像装置
は、せき止め部材であるブレード1404で現像剤をせ
き止めるとともに、せき止められた現像剤中を通過する
ように現像剤還流手段であるワイヤー1410を張架し
たものであり、図示しない電源装置から電流を導通し
て、その周囲に磁界を発生させるようにしたものであ
る。
【0151】この現像装置の他の構成は図17に示すも
のと同じである。このような現像装置では、上記ワイヤ
ー1410に電流を通じることによってその周囲に周方
向の磁界が形成される。この磁界により、磁界発生部材
1403bの回転に応じて攪拌されている現像剤の一部
が上流側に引き戻され、環流が起こる。このような現像
装置では、せき止めた後に還流を起こすことで、還流す
る現像剤の量を調整することが可能であり、還流量の制
御が容易であるという利点がある。
【0152】次に、以上に説明した本願発明の実施形態
である現像装置は、いずれも同じ構成の現像ロールを使
用しており、次にこの現像ロールを図3に基づいて説明
する。上記現像ロール102は、図23に示すように軸
線周りが回転が可能となるように支持された円筒状の導
電性基体12aと、その周面上に形成された磁気記録層
12bとで主要部が形成されている。この実施形態で
は、現像ロール102の外径は18mm、駆動時の周速
度は320mm/s、感光体ドラム101と現像ロール
102との間隙は300μmに各々設定されており、現
像剤層は感光体ドラム101に対して非接触状態に保持
されている。
【0153】上記導電性基体12aには現像バイアス用
電源14により、現像バイアス電圧が印加される。この
現像バイアス電圧には直流電圧を重畳した交流電圧が採
用されており、直流成分は地カブリの発生を防ぐため
に、例えば−400Vに設定されている。
【0154】現像バイアス電圧の交流成分については、
周波数が低すぎると画像上に現像バイアスの周波数に応
じた濃淡ムラが生じてしまう。また、周波数が高すぎる
とトナーの運動が電界の変化に追従しきれなくなり、現
像効率が低下してしまう。一方、交流バイアスのピーク
間電圧が低すぎると、トナーに十分な電界が作用しない
ために現像効率は低下してしまう。また、ピーク間電圧
が高すぎると、背景部へのカブリや感光体上へのキャリ
ア付着が生じ易くなる。
【0155】以上のような点から、周波数としては0.
4〜10kHz、ピーク間電圧としては0.8〜3kV
程度の範囲に設定することが好ましい。本実施形態で
は、現像バイアス電圧の交流成分は、例えば、周波数6
kHzの矩形波で、ピーク間電圧が1.5kVに設定さ
れている。
【0156】一方、磁気記録層12bは、結着樹脂中に
強磁性材料の粉状体を分散させたものを、導電性基体1
2a上に層厚50μmでコーティングすることにより構
成されており、強磁性材料としてγ−Fe2O3 、結着樹脂
としてポリウレタンが使用されている。この磁性材料と
しては、磁石材料や磁気記録材料等として公知である任
意のものが使用可能であり、上記γ−Fe2O3 のほか、 C
rO2 等が使用できる。また、結着樹脂としては、テープ
・ ディスク・ カード等の磁気記録層を構成する樹脂とし
て公知である任意のものが使用可能であり、例えばポリ
カーボネート、ポリエステル、ポリウレタン等が使用で
きる。さらに、磁気記録層12bには、必要に応じて導
電性微粒子等を添加することが可能である。
【0157】この磁気記録層12bには、全周にわたっ
てS極とN極とが周方向に交互に微小な等間隔(25〜
250μm程度)で並列するように着磁が施されてい
る。このように着磁された現像ロール102に現像剤が
供給されると、磁気記録層12bの磁界に基づいて現像
ロール102の周面に一定量の現像剤が吸着される。す
なわち、トナーを電気的に吸着したキャリアがほぼ一層
だけ、ほぼ均等に付着した状態となり、層厚規制部材を
用いなくても均等な一定層厚の現像剤層が形成される。
そして、この現像剤層は、現像ロール102の回転に伴
って感光体ドラム101と対向する領域へと搬送され、
感光体ドラム101上の静電潜像の現像に供される。
【0158】次に、上記磁気記録層12bの着磁につい
て説明する。上記のように微小間隔で着磁を行うには、
例えば図24に示される磁気記録用ヘッド13を用いる
ことができる。この磁気記録用ヘッド13は、軟磁性材
料からなり両端部が間隔を置いて並列する形状のコア1
3aとこのコア13aに巻き回されたコイル13bとを
有し、上記コア13aの両端部が現像ロールの周面に近
接するように配置される。コイル13bには磁化信号発
生装置を介して電源から磁化電流が供給されるようにな
っており、コイル13bに電流が流れると、コア13a
内に磁束13cが発生し、この磁束13cはコア13a
の先端から磁気記録層12bを通る。これにより、磁気
記録層12bが磁化される。コイル13bへ供給される
磁化電流は磁化信号発生装置を介して断続的又は適宜電
流の方向を変えて供給され、図24に示すように回転駆
動される現像ロール102の周面が所定の着磁パターン
に磁化される。本実施形態では現像ロール102の周方
向にN 極とS 極との交互着磁を正弦波パターンにて行
い、現像ロール表面における半径方向の磁束密度のピー
ク値を50mTに設定している。
【0159】
【発明の効果】以上説明したように、本願発明に係る現
像装置では、内部に磁極を有する現像剤供給部材の周面
上に担持し搬送する二成分現像剤を、この現像剤供給部
材の磁極による磁界が及ぶ範囲内で、搬送方向の上流側
へ還流することにより、その部分で現像剤を分散して撹
拌することができる。したがって、新たにトナーが供給
された二成分現像剤を還流領域のほぼ全域で攪拌し、摩
擦帯電を促進するとともにトナー濃度を均一化すること
ができる。また、トナーを磁性キャリアが電気的に吸着
できる飽和量以上に供給されたときに、磁性キャリアと
トナーとの接触により飽和量までトナーを吸着するとと
もに、還流される間に磁性キャリアとの付着力の小さい
トナーは振るい落とされる。このため、現像装置を小型
化・簡略化するとともに現像領域へ搬送される二成分現
像剤のトナー濃度及び帯電量を、環境の変動に関係なく
ほぼ一定に維持することができ、長期にわたって安定し
た濃度の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置が適用される画像形成装置の
一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す画像形成装置においてトナー像を形
成する時の、像担持体表面の電位の推移を示す図であ
る。
【図3】本発明の一実施形態である現像装置を示す概略
構成図である。
【図4】図3に示す現像装置において還流される現像剤
の流れを示す図である。
【図5】図3に示す現像装置の現像剤還流領域における
現像剤ブリッジの生成、移動、消滅を模式的に示した図
である。
【図6】本発明の一実施形態である現像装置に用いられ
る現像剤還流手段の他の例を示す概略図である。
【図7】本発明の一実施形態である現像装置に用いられ
る現像剤還流手段の他の例を示す概略図である。
【図8】本発明の一実施形態である現像装置を示す概略
構成図である。
【図9】本発明の一実施形態である現像装置を示す概略
構成図である。
【図10】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図11】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図12】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図13】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図14】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図15】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図16】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図17】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図18】本発明の一実施形態である現像装置を示す概
略構成図である。
【図19】本願発明に係る現像装置の各工程におけるト
ナー濃度を示す図である。
【図20】本願発明に係る現像装置の各工程におけるト
ナー帯電量を示す図である。
【図21】本願発明の効果を確認するための実験で使用
した実験装置の概略図である。
【図22】供給ロールの磁極間ピッチ又は供給ロール上
の現像剤層厚と現像剤の撹拌状態との関係について調査
した実験の結果を示す図である。
【図23】本願発明の実施形態である現像装置で好適に
用いられる現像ロールの部分拡大図である。
【図24】図23に示す現像ロールの着磁方法を示す図
である。
【図25】従来の現像装置の一例を示す要部構成図であ
る。
【図26】従来の現像装置におけるトナー濃度とトナー
の帯電量との関係を示す図である。
【符号の説明】
1, 101, 201, 301, 401, 501, 601, 701, 801, 901, 10
01, 1101, 1201, 1301,1401 ・・・・ 感光体ドラム、 2 ・・・・帯電器、 3 ・・・・露光装置、 4 ・・・・現像装置、 5 ・・・・転写前コロトロン、 6 ・・・・転写コロトロン、 7 ・・・・剥離コロトロン、 8 ・・・・クリーナー、 9 ・・・・光除電器、 10 ・・・・ 記録用紙、 11 ・・・・ 現像ロール、 12a・・・・導電性基体、 12b・・・・磁気記録層、 13 ・・・・ 磁気記録用ヘッド、 102, 302, 402, 502, 602, 802, 902, 1002, 1102, 120
2, 1302, 1402 ・・・・現像ロール、 103, 303, 403, 503, 603, 803, 903, 1003, 1103, 120
3, 1303, 1403 ・・・・供給ロール、 103a, 303a,403a, 503a, 603a, 803a, 903a, 904a, 100
3a, 1103a, 1203a, 1303a, 1403a ・・・・ スリーブ、 103b, 303b,403b, 503b, 603b, 803b, 903b, 904b, 100
3b, 1103b, 1203b, 1303b, 1403b ・・・・ 磁界発生部材
(磁石ロール)、 104 ・・・・現像剤還流手段、 105, 305, 405, 505, 605, 805, 905, 1005, 1105, 120
5, 1305, 1405 ・・・・トナー搬送部材、 107, 307, 407, 507, 607, 807, 907, 1007, 1107, 120
7, 1307, 1407 ・・・・ハウジング、 108, 308, 408, 508, 608, 808, 908, 1008, 1108, 120
8, 1308, 1408 ・・・・トナー、 109, 309, 409, 509, 609, 809, 909, 1009, 1109, 120
9, 1309, 1409 ・・・・二成分現像剤、 304 ・・・・ 磁石部材、 404 ・・・・ ブレード、 504 ・・・・ 電磁石、 510 ・・・・ 電源、 604 ・・・・ 磁石ロール、 804, 904, 1004 ・・・・ 対向ロール、 1104, 1204, 1304, 1404 ・・・・ ブレード、 1110, 1210 ・・・・ 電源装置、 1310 ・・・・ 回転部材、 1410 ・・・・ ワイヤー

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性キャリアとこの磁性キャリアに電
    気的に吸着されるトナーとを含む二成分現像剤を用い、
    像担持体上に形成された静電潜像に前記トナーを転移さ
    せて可視化する現像装置において、 周回移動する周面上に前記二成分現像剤又は該二成分現
    像剤から分離されたトナーを担持して前記像担持体との
    対向位置に搬送し、前記トナーを該像担持体上の静電潜
    像に転移させる現像部材と、 前記現像部材と対向して設けられ、無端上の周面に沿っ
    て着磁された複数の磁極よって前記周面上に吸着された
    二成分現像剤を周方向に搬送し、前記現像部材に該二成
    分現像剤又は該二成分現像剤中のトナーを供給する現像
    剤供給部材と、 前記現像剤供給部材の周面に担持される前記二成分現像
    剤を、該現像剤供給部材が有する磁極の吸着力が作用す
    る範囲内で、一部を搬送方向の上流側に還流する現像剤
    還流手段と、 前記現像剤還流手段によって前記二成分現像剤が還流さ
    れる領域又はその上流側にトナーを供給するトナー供給
    手段とを有することを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記トナー供給手段は、前記二成分現
    像剤に、前記キャリアが電気的に吸着できる飽和量以上
    にトナーを供給するものであることを特徴とする請求項
    1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記現像部材は、周面にほぼ等間隔で
    複数の磁極が着磁され、 前記磁極の間隔が25μm以上250μm以下であっ
    て、該現像部材の周面上にほぼ一層のキャリアをほぼ均
    等に吸着するものであることを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 前記現像剤供給部材は、無端状となっ
    た周面の全周にわたってN極とS極とが交互に着磁さ
    れ、該周面が周回可能に支持された内部部材と、前記内
    部部材の周面の外側に支持された無端状の外周部材とを
    有し、 前記内部部材は、静止または周回駆動される前記外周部
    材の外周面上に磁気的に吸着されて穂状となった前記二
    成分現像剤層に、転動および撹拌を生じさせるととも
    に、該二成分現像剤を周方向に搬送するように周回駆動
    されるものであり、 前記現像剤還流手段は、前記現像剤供給部材との間に変
    動する磁界を形成し、この変動磁界によって前記二成分
    現像剤を還流するものであることを特徴とする請求項
    1、請求項2又は請求項3に記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 前記現像剤供給部材の内部部材の各磁
    極は、磁極間隔Pが、 0.12mm ≦ P ≦ 6mm となるように着磁され、これらの磁極によって、前記外
    周部材上の前記現像剤還流手段による還流領域以外の部
    分に吸着される二成分現像剤の層厚Dが、 D ≦ P/3 となるように磁極の強さ又は現像剤の量と、前記現像剤
    還流手段によって還流される現像剤の量とが設定されて
    いることを特徴とする請求項4に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤供
    給部材の周方向に沿って対向する位置に設けられた複数
    の磁極を有し、この磁極と前記内部部材の磁極との間に
    前記磁性キャリアの連鎖がブリッジ状に架け渡される磁
    界を形成するものであることを特徴とする請求項4又は
    請求項5に記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 前記現像剤還流手段が有する複数の磁
    極は、1又は複数の磁石を配置することによって形成さ
    れていることを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
  8. 【請求項8】 前記現像剤還流手段が有する複数の磁
    極は、1又は複数の磁石部材にN極とS極とをそれぞれ
    複数着磁することによって形成されていることを特徴と
    する請求項6に記載の現像装置。
  9. 【請求項9】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤
    供給部材と周方向に対向する滑らかな面を有し、 この対向面は、前記現像剤供給部材の現像剤搬送方向の
    下流側で、該現像剤供給部材と最接近し、現像剤搬送方
    向の上流側で徐々に間隔を拡大するように形成されてお
    り、 該対向面に沿って前記複数の磁極が設けられていること
    を特徴とする請求項6に記載の現像装置。
  10. 【請求項10】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤
    供給部材と前記磁極との間に、ブリッジ状に架け渡され
    た前記磁性キャリアの連鎖が、少なくとも1本は常に維
    持される磁界を形成するものであることを特徴とする請
    求項6に記載の現像装置。
  11. 【請求項11】 前記現像剤還流手段の複数の磁極
    は、 その磁極間隔Pmと、前記現像剤供給部材の内部部材に
    着磁された磁極の周方向の間隔Pとが、 Pm ≧ 1/4P の関係となるように設けられていることを特徴とする請
    求項6に記載の現像装置。
  12. 【請求項12】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤
    供給手段と対向し、その周方向に沿って設けられた磁性
    部材を有し、 前記現像剤供給部材が備える内部部材の磁極によって該
    磁性部材に磁極が誘起され、この磁極と前記内部部材の
    磁極との間に前記磁性キャリアの連鎖がブリッジ状に架
    け渡される磁界が形成され、前記内部部材の周回移動に
    よって、この磁界が変動するものであることを特徴とす
    る請求項4又は請求項5に記載の現像装置。
  13. 【請求項13】 前記現像剤還流手段は、前記現像
    剤供給部材と周方向に対向する滑らかな面を有し、 この対向面は、前記現像剤供給部材の現像剤搬送方向の
    下流側で、該現像剤供給部材と最接近し、現像剤搬送方
    向の上流側で徐々に間隔を拡大するように形成されてお
    り、 該対向面に沿って前記磁性部材が設けられていることを
    特徴とする請求項12に記載の現像装置。
  14. 【請求項14】 前記磁性部材は、前記現像剤供給部
    材と該磁性部材との間に、ブリッジ状に架け渡された前
    記磁性キャリアの連鎖が、少なくとも1本は常に維持さ
    れる磁界を形成するように配置されていることを特徴と
    する請求項12に記載の現像装置。
  15. 【請求項15】 前記現像剤還流手段の磁性部材は、
    前記現像剤供給部材の周方向に対向する長さSが、前記
    現像剤供給部材の内部部材に着磁された磁極の周方向の
    間隔Pと、 S ≧ 1/4P の関係にあることを特徴とする請求項12に記載の現像
    装置。
  16. 【請求項16】 前記現像剤還流手段が有する複数の
    磁極は、1又は複数の電磁石をによって形成されるもの
    であることを特徴とする請求項6に記載の現像装置。
  17. 【請求項17】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤
    供給部材と周方向に対向する滑らかな面を有し、 この対向面は、前記現像剤供給部材の現像剤搬送方向の
    下流側で、該現像剤供給部材と最接近し、現像剤搬送方
    向の上流側で徐々に間隔を拡大するように形成されてお
    り、 該対向面にそって複数の前記電磁石が配設されているこ
    とを特徴とする請求項16に記載の現像装置。
  18. 【請求項18】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤
    供給部材と前記磁極との間に、ブリッジ状に架け渡され
    た前記磁性キャリアの連鎖が、少なくとも1本は常に維
    持される磁界を形成するように、前記電磁石のコイルへ
    の電流が制御されるものであることを特徴とする請求項
    16に記載の現像装置。
  19. 【請求項19】 前記現像剤還流手段が有する電磁石
    の複数の磁極は、 これらの磁極の間隔Pcと、前記現像剤供給部材の内部
    部材に着磁された磁極の周方向の間隔Pとが、 Pc ≧ 1/4P の関係となるように着磁されていることを特徴とする請
    求項16に記載の現像装置。
  20. 【請求項20】 前記現像剤還流手段の複数の磁極
    は、前記現像剤供給部材の軸線と平行な軸線回りに回転
    が可能に支持された磁石部材の外周部に着磁されたもの
    であり、 前記現像剤供給部材の内部部材と該磁石部材との双方が
    回転することにより、これらの間に変動磁界を形成する
    ものであることを特徴とする請求項6に記載の現像装
    置。
  21. 【請求項21】 前記磁石部材は、前記現像剤供給部
    材との間に、ブリッジ状に架け渡された前記磁性キャリ
    アの連鎖が少なくとも1本は常に維持されるように、周
    方向の磁極間隔および回転速度が設定されていることを
    特徴とする請求項20に記載の現像装置。
  22. 【請求項22】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤
    供給部材に対向し、回転可能に支持された回転部材であ
    り、その外周部と接触する現像剤を、前記現像剤供給部
    材の現像剤搬送方向の上流側に移送するものであること
    を特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の
    現像装置。
  23. 【請求項23】 前記回転部材は、前記現像剤供給部
    材の軸線と平行な軸線回りに回転が可能に支持されたロ
    ール部材でることを特徴とする請求項22に記載の現像
    装置。
  24. 【請求項24】 前記回転部材は、現像剤を周面の移
    動方向に押し出す、複数の突起を周面上に有することを
    特徴とする請求項23に記載の現像装置。
  25. 【請求項25】 前記回転部材は、周面付近に該周面
    とともに移動する複数の磁極を有し、周面上に磁気的に
    吸着した現像剤を周面の移動方向に移動させるものであ
    ることを特徴とする請求項23に記載の現像装置。
  26. 【請求項26】 前記現像剤還流手段は、無端状とな
    った周面の全周にわたってS極とN極とが交互に着磁さ
    れ、前記現像剤供給部材の軸線と平行な軸線回りに回転
    が可能に支持されたロール状の内部部材と、該内部部材
    の外側で、その周面に沿って設けられ、前記現像剤供給
    部材と対向する外周部材とを有し、 静止又は周方向に駆動される前記外周部材の周面上に磁
    気的に吸着され、穂状となった現像剤が、転動しながら
    搬送されるように前記内部部材を回転駆動するものであ
    ることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に
    記載の現像装置。
  27. 【請求項27】 前記現像剤供給部材は、無端状とな
    った周面の全周にわたってN極とS極とが交互に着磁さ
    れ、該周面が周回可能に支持された内部部材と、前記内
    部部材の周面の外側に支持された無端状の部材であっ
    て、導電性の外周部材とを有し、 前記内部部材は、静止または周回駆動される前記外周部
    材の外周面上に磁気的に吸着されて穂状となった前記二
    成分現像剤層に、転動および撹拌を生じさせるととも
    に、該二成分現像剤を周方向に搬送するように周回駆動
    されるものであり、 前記現像剤還流手段は、前記現像剤供給部材と対向する
    電極と、この電極と前記導電性の外周部材との間に交流
    のバイアス電圧を印加する電源とを有し、 前記電極と外周部材との間で、現像剤の一部が穂状とな
    った現像剤層から離脱し、往復動をするように前記バイ
    アス電圧が設定されていることを特徴とする請求項1、
    請求項2又は請求項3に記載の現像装置。
  28. 【請求項28】 前記現像剤供給部材は、少なくとも
    周面付近が導電性材料によって構成された無端状の周面
    の全周にわたってN極とS極とが交互に着磁され、該周
    面が周回可能に支持された内部部材と、前記内部部材の
    周面の外側に支持された無端状の外周部材とを有し、 前記内部部材は、静止または周回駆動される前記外周部
    材の外周面上に磁気的に吸着されて穂状となった前記二
    成分現像剤層に、転動および撹拌を生じさせるととも
    に、該二成分現像剤を周方向に搬送するように周回駆動
    されるものであり、 前記現像剤還流手段は、前記現像剤供給部材と対向する
    電極と、この電極と前記内部部材の導電性材料で構成さ
    れた部分との間に交流のバイアス電圧を印加する電源と
    を有し、 前記電極と外周部材との間で、現像剤の一部が穂状とな
    った現像剤層から離脱し、往復動をするように前記バイ
    アス電圧が設定されていることを特徴とする請求項1、
    請求項2又は請求項3に記載の現像装置。
  29. 【請求項29】 磁性キャリアとこの磁性キャリアに
    電気的に吸着されるトナーとを含む二成分現像剤を用
    い、像担持体上に形成された静電潜像に前記トナーを転
    移させて可視化する現像装置において、 周回移動する周面上に前記二成分現像剤又は該二成分現
    像剤から分離されたトナーを担持して前記像担持体との
    対向位置に搬送し、前記トナーを該像担持体上の静電潜
    像に転移させる現像部材と、 前記現像部材と対向して設けられ、無端上の周面に沿っ
    て着磁された複数の磁極よって前記周面上に吸着された
    二成分現像剤を周方向に搬送し、前記現像部材に供給す
    る現像剤供給部材と、 前記現像剤供給部材の周面と対向して設けられ、前記現
    像剤供給部材の周面上に担持される前記二成分現像剤の
    穂立ちの少なくとも一部をせき止めるせき止め部材と、 前記せき止め部材によってせき止められた二成分現像剤
    を、該現像剤供給部材が有する磁極の吸着力が作用する
    範囲内で、一部を搬送方向の上流側に還流する現像剤還
    流手段と、 前記現像剤還流手段によって前記二成分現像剤が還流さ
    れる領域又はその上流側にトナーを供給するトナー供給
    手段とを有することを特徴とする現像装置。
  30. 【請求項30】 前記トナー供給手段は、前記二成分
    現像剤に、前記キャリアが電気的に吸着できる飽和量以
    上にトナーを供給するものであることを特徴とする請求
    項29に記載の現像装置。
  31. 【請求項31】 前記現像剤供給部材は、無端状とな
    った周面の全周にわたってN極とS極とが交互に着磁さ
    れ、該周面が周回可能に支持された内部部材と、前記内
    部部材の周面の外側に支持された無端状の外周部材とを
    有し、 前記内部部材は、静止または周回駆動される前記外周部
    材の外周面上に磁気的に吸着されて穂状となった前記二
    成分現像剤層に、転動および撹拌を生じさせるととも
    に、該二成分現像剤を周方向に搬送するように周回駆動
    されるものであることを特徴とする請求項29又は請求
    項30に記載の現像装置。
  32. 【請求項32】 前記現像剤還流手段は、前記現像剤
    供給部材の軸線と平行な軸線回りに回転が可能に支持さ
    れた回転部材であり、前記せき止め部材によってせき止
    められた二成分現像剤と接触し、該回転部材の回転駆動
    により該二成分現像剤を還流するものであることを特徴
    とする請求項29、請求項30又は請求項31に記載の
    現像装置。
  33. 【請求項33】 前記現像剤還流手段は、前記せき止
    め部材によってせき止められた二成分現像剤中におい
    て、前記現像剤供給部材の軸線とほぼ平行に配置された
    電極部材であり、この電極に通電されたときに該電極部
    材の周囲にできる磁界によって前記二成分現像剤を還流
    するものであることを特徴とする請求項29、請求項3
    0又は請求項31に記載の現像装置。
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