JPH11249351A - 画像形成装置及びカラー画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置及びカラー画像形成装置

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JPH11249351A
JPH11249351A JP10047066A JP4706698A JPH11249351A JP H11249351 A JPH11249351 A JP H11249351A JP 10047066 A JP10047066 A JP 10047066A JP 4706698 A JP4706698 A JP 4706698A JP H11249351 A JPH11249351 A JP H11249351A
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JP
Japan
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charging
photoconductor
image
image forming
forming apparatus
Prior art date
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Application number
JP10047066A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukiko Iwasaki
有貴子 岩▲さき▼
Ryuta Takechi
隆太 武市
Akio Kosuge
明朗 小菅
Akiyo Nakajima
章代 中嶋
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】この発明は、感光体に与える静電的なハザード
が大きく放電生成物の感光体への影響が大きくなりやす
いという課題を解決しようとするものである。 【解決手段】 この発明は、感光体11の回転方向に対
し転写位置より下流で帯電位置より上流に当たる位置で
感光体11に接触する導電性部材22と、導電性部材2
2に電圧V[V]を印加する手段23を備え、V[V]
を、感光体11の帯電極性と同極性で、200≦|α
(V−Vth)|≦|V0|、α:導電性部材22の印
加電圧対感光体11の帯電電位をプロットした結果の傾
き、Vth:導電性部材22の放電開始電圧[V]、を
満たす電圧としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、ファクシミ
リ、レーザプリンタ等の画像形成装置及びカラー画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、静電複写機、プリンタ等の電子
写真方式の画像形成装置は、被帯電体である像担持体と
しての感光体を帯電処理する帯電装置を備えており、電
圧を印加した帯電部材を感光体に接触させた状態で感光
体を帯電する接触帯電方式の帯電装置が多用されてい
る。そして、このような接触帯電方式の帯電装置にあっ
ては、感光体の表面を一様に帯電する均一帯電特性がス
コロトロンチャージャに比べて劣るという欠点がある。
一方、放電に必要な電流がスコロトロンチャージャに比
べて著しく少ないため、感光体に対する静電的なハザー
ドが少なくてすみ、エネルギー的にも効率が良い。ま
た、放電生成物が少ないため、放電生成物が原因となる
感光体へのハザードが少ないという利点がある。
【0003】上記の画像形成装置においては、一様に帯
電した感光体に光を照射して静電潜像を形成し、感光体
の光照射部分にトナーを付着させる反転現像方式が多く
採用されている。そして、この反転現像方式において
は、トナーを付着させた感光体と密着した転写材の背面
から転写材に感光体の帯電電位とは逆極性の電荷を転写
装置によって付与することで、感光体の帯電電位と同極
性に帯電されたトナーを転写装置によって転写材に転写
させる。
【0004】このように、転写装置には感光体の帯電極
性と逆極性の電圧が印加されるため、感光体のトナー像
が存在する部分、即ち、光が照射されて電位が低下した
部分においては、転写装置による電荷が転写材を突き抜
けて感光体をその帯電極性と逆の極性に帯電させること
がある。従って、感光体はその一部が逆極性に帯電され
たまま帯電装置の作用を受けることになり、その結果、
感光体が均一に帯電されないという不具合があった。こ
れは感光体の逆極性に帯電された部分だけが、必要な帯
電電位まで帯電されないために生ずる。
【0005】この不具合を解消するために、感光体を所
定の電位に帯電させる帯電装置の上流側に、導電性部材
からなる別の帯電装置をプレ帯電装置として設け、この
プレ帯電装置による感光体のプレ帯電で感光体の電位を
大雑把に均一にした後に、帯電装置で感光体を所定の帯
電電位に帯電させるという方式が提案されている。この
方式を用いれば、接触帯電方式の帯電装置においても、
感光体の表面を均一に帯電することが可能である。
【0006】特開昭63ー249867号公報には、電
子写真装置において、感光体を帯電させる第一の帯電手
段と第二の帯電手段を有し、小型かつ安価な第一の帯電
装置で感光体上の電位のばらつきを低減させておき、第
二の帯電手段で均一な電位に帯電させるものが記載され
ている。特開平4ー310980号公報には、電子写真
装置で使用される接触帯電方法であって、複数の帯電部
材を配置し、そのうちの少なくとも一つが感光体の帯電
極性と逆極性のバイアスを印加し、残りの少なくとも一
つに感光体の帯電極性と同極性のバイアスを印加し、最
終的に感光体を複数の帯電部材で必要な所定の電位に帯
電させる方法が記載されている。
【0007】特開平8ー62927号公報には、帯電ロ
ーラの上流側にプレローラを設置し、このプレローラに
対して感光体の放電開始電圧以上の直流電圧を印加しな
がらプレローラを感光体に従動回転させる帯電装置が記
載されている。特開平9ー185301号公報には、帯
電ローラの感光体回転方向上流に除電ランプを配置し、
そのさらに上流に帯電ブラシを配置した画像形成装置が
記載されている。特開平9ー222768号公報には、
直流を印加する接触帯電部材の上流側にこれと同極性の
電荷付与手段を設けた画像形成装置の帯電装置が記載さ
れている。
【0008】また、各帯電装置が感光体を同じ極性に帯
電させる方式であって、感光体を一度所定の電位より高
い電位に帯電させてから、所定の電位よりも高くなった
部分を逆帯電させることで、目標帯電電位に揃えて帯電
させる方式や、感光体をその帯電極性と同じ極性の所定
の電位より低い電位に一度帯電させてから、二度目の帯
電で所定の電位に帯電させる方式が知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記複数の帯電装置を
用いる方式では、複数の帯電装置によって感光体を帯電
させるため、感光体が二箇所以上の場所で静電的なハザ
ードを受ける。このため、感光体に与える静電的なハザ
ードが大きく、放電生成物の感光体への影響が大きくな
りやすい。感光体は何度も帯電、除電を繰り返すうちに
徐々に静電時性が劣化していく。また、特開平4ー31
0980号公報記載の接触帯電方法では、感光体を一旦
所定の帯電極性と逆の極性に帯電させてから所定の帯電
極性に帯電させるので、感光体に対するハザードが大き
すぎるという欠点がある。
【0010】また、各帯電装置が感光体を同じ極性に帯
電させる場合でも、感光体を一度所定の電位より高い電
位に帯電させてから、所定の電位よりも高くなった部分
を逆帯電させることで、目標帯電電位に揃えて帯電させ
る方式では、感光体を必ず二回正逆に帯電させるという
ことで、感光体に対する静電的なハザードが大きい。
【0011】また、感光体をその帯電極性と同じ極性の
所定の電位より低い電位に一度帯電させてから、二度目
の帯電で所定の電位に帯電させる方式は最も感光体に対
するハザードが少ない方式であるが、この方式でも少な
くとも二回以上感光体を帯電させるから、感光体に対す
るハザードということから考えると、感光体において二
回の帯電が最低限必要である部分は二回帯電させるが、
感光体のそれ以外のほとんどの部分は一回しか帯電させ
ないことが望ましい。
【0012】本発明は、感光体の最低限必要な部分だけ
プレ帯電を行うことにより、感光体に対する静電的なハ
ザードを少なくでき、接触帯電装置で均一な帯電性能を
得ることができる画像形成装置を提供することを目的と
する。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、少なくとも、回転する感光
体と、この感光体の表面を所定の帯電位置で所定の電位
0に帯電させる接触帯電装置と、この接触帯電装置に
より帯電させた前記感光体を露光して静電潜像を形成す
る像露光装置と、前記感光体上の静電潜像を現像してト
ナー像を形成する現像装置と、前記感光体上のトナー像
を所定の転写位置で転写材に転写する転写装置とを有す
る画像形成装置において、前記感光体の回転方向に対し
て前記転写位置より下流で前記帯電位置より上流に当た
る位置に設けられ前記感光体に接触する導電性部材と、
この導電性部材に電圧V[V]を印加する手段とを備
え、前記電圧V[V]を、前記感光体の帯電極性と同極
性であって、かつ、 200≦|α(V−Vth)|≦|V0| α:前記導電性部材の印加電圧対前記感光体の帯電電位
をプロットした結果の傾き Vth:前記導電性部材の放電開始電圧[V] を満たす電圧としたものである。
【0014】請求項2に係る発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記転写材に転写されずに前記感
光体に残留したトナーをクリーニング部材でクリーニン
グするクリーニング装置を有し、前記導電性部材を前記
クリーニング部材と兼用したものである。
【0015】請求項3に係る発明は、請求項1記載の画
像形成装置において、前記転写材に転写されずに前記感
光体に残留したトナーをクリーニングするクリーニング
部材と、このクリーニング部材で前記感光体から取り除
いたトナーが再び前記感光体上に付着することを防ぐた
めに設けられたシール材とを有するクリーニング装置を
備え、前記導電性部材が前記シール材であるものであ
る。
【0016】請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の画像形成装置であって、カラー画像形
成装置からなり、二色目以降の所定色の画像形成時に前
記導電性部材に前記電圧を印加するものである。
【0017】請求項5に係る発明は、請求項1乃至3の
いずれかに記載の画像形成装置であって、前記転写材の
両面に画像を形成する機能を持ち、前記転写材の表面に
画像を形成する時には前記導電性部材に前記電圧を印加
せず、前記転写材の裏面に画像を形成する時には前記導
電性部材に前記電圧を印加するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、感光体の最低限必要な
部分だけプレ帯電を行うことにより、感光体に対する静
電的なハザードを少なくでき、接触帯電装置で均一な帯
電性能を得ることができる画像形成装置を提供すること
を目的とするが、感光体においてプレ帯電を使用して二
回帯電させることが最低限必要である部分とはどのよう
な部分であるかを明確にするために、以下のような実験
を行った。
【0019】図6は本発明の実験に使用した試験機の一
例を示す。この実験機では、−極性(負極性)に帯電す
るドラム状の感光体1はローラ状の帯電部材2が接触さ
れ、図示しない駆動部により感光体1が図示矢印方向へ
回転駆動される。感光体1の回転方向に対して帯電部材
2の上流側と下流側には、感光体1の表面電位を測定す
る表面電位計のプローブ3、4が用意されている。
【0020】帯電部材2は、芯金2a上にゴム層又はブ
ラシからなる部分2bを設けたものであり、ゴムローラ
とブラシローラを使用した。ゴムローラは、中抵抗のエ
ピクロルヒドリンゴムで構成されており、図示しない
電源から芯金2aに−1.5kVの電圧が印加される。
また、ブラシローラは、カーボンを分散させたレーヨン
系の樹脂でブラシ部分2bが構成されており、図示しな
い電源から芯金2aに−1.4kVの電圧が印加され
る。
【0021】感光体1の回転方向に対してプローブ3の
上流側には導電性ローラ5が感光体1に接触させて配置
され、導電性ローラ5には感光体1の帯電極性とは逆極
性の+極性(正極性)のバイアスが図示しない電源から
印加される。導電性ローラ5に印加される+極性のバイ
アスを電源にて変えながら感光体1の表面電位(帯電前
電位)をプローブ3を介して表面電位計で測定し、この
プローブ3を介して表面電位計で測定した表面電位(帯
電前電位)を持つ感光体1が帯電部材2で帯電された時
の感光体1の帯電電位をプローブ4を介して表面電位計
で測定したところ、感光体1の帯電前電位と帯電電位と
の関係は図7に示すような結果となった。ここに、感光
体1の線速は90mm/secとした。
【0022】この結果から分かるように、感光体1の帯
電前電位が−100V〜目標帯電電位(ここでは−80
0V)の範囲にあるときには、感光体1の帯電電位は均
一になっている。しかし、感光体1の帯電前電位が0V
〜+の極性の電位になると、感光体1の帯電電位は数+
ボルト低下している。つまり、感光体1の帯電前電位が
感光体1の帯電極性と同極性で且つある程度の電位を持
っていれば感光体1の帯電電位は比較的安定している
が、感光体1の帯電前電位が感光体1の帯電極性と逆極
性になると、感光体1の帯電電位が安定しなくなること
が分かった。
【0023】このように感光体1の帯電極性と逆極性に
なった部分はプレ帯電によって感光体1の帯電極性と同
極性に帯電させてやればよく、感光体1の帯電極性と同
極性になっている部分はプレ帯電を行わなくても充分に
帯電するので、できるだけプレ帯電で帯電させないよう
にするのが理想的である。
【0024】次に、どのような場合に感光体の帯電極性
と逆極性の帯電がどの程度生ずるかを様々な電子写真方
式の画像形成装置の帯電電位を測定して求めた。その結
果、 感光体を露光する書き込み光のパワーが強く、露光後
の感光体電位が−50V程度になったとき、 カラー画像形成装置において、二色目以降の各色の画
像形成を行う時、 転写材の両面に画像を形成するモードで転写材の裏面
に画像を形成するとき、にそれぞれ感光体から転写材に
トナー像を転写させる工程で感光体が逆極性に帯電さ
れ、感光体の表面電位が+の極性になることが分かっ
た。
【0025】また、転写材が非常に帯電しやすい場合
(転写材がOHPシートのような樹脂フィルムや低湿時
の紙のように電荷を保持しやすいものである場合)、転
写材に電荷が蓄積され、転写材が感光体から分離する際
に転写材から感光体に対して放電が起こることがあり、
感光体において転写材の後端にあたる部分が+の極性に
帯電される場合がある。これらの場合、帯電極性と逆極
性に帯電したときの感光体の表面電位は最大でも+10
0Vであった。
【0026】よって、プレ帯電においては帯電極性と逆
極性の+100Vに帯電した感光体表面をプレ帯電によ
って負極性に帯電させることができれば、帯電装置によ
って感光体を均一に目標帯電電位に帯電させることが可
能とかる。
【0027】次に、帯電極性と逆極性の+100Vに帯
電した感光体表面をプレ帯電装置と帯電装置を用いて目
標帯電電位に帯電させるために必要なプレ帯電装置への
印加電圧を求める実験を行った。この実験は図8〜図1
0に示す試験機を用いた。これらの試験機は、図6に示
す試験機において、プレ帯電装置6〜8を設けて感光体
1をプレ帯電装置6〜8でプレ帯電させるようにしたも
のである。導電性ローラ5には電源から+のACバイア
スを印加し、感光体1の帯電前の電圧を+100Vにな
るように設定する。この際、感光体1の帯電前の電圧が
+100Vになっていることはプローブ3を介して表面
電位計でモニターする。
【0028】この状態でプレ帯電装置6〜8には−極性
の電圧を印加し、プレ帯電装置6〜8に印加するバイア
スを変えたときの感光体1の帯電後の電位をプローブ4
を介して表面電位計で調べた結果が図11である。帯電
装置2はゴムローラであり、電源から帯電装置2に印加
する電圧は−1.5kVで固定とした。目標帯電電位は
−800Vであるため、電源からプレ帯電装置6〜8に
バイアスを印加して感光体1を−800Vに帯電できれ
ばプレ帯電が有効であるということになる。
【0029】プレ帯電装置6としては導電性ブレード
(ポリウレタンゴムにカーボンを分散させたもの)を用
い、プレ帯電装置7としては導電性ブラシを用い、プレ
帯電装置8としては導電性フィルム(ポリエステルのフ
ィルムにカーボンを分散させたもの)を用いた。図11
に示すように、それぞれのプレ帯電装置6〜8によって
印加電圧が異なるが、ある程度の電圧をプレ帯電装置6
〜8に印加すれば感光体1を目標帯電電圧に帯電させる
ことが可能である。図11においてそれぞれのプレ帯電
装置6〜8において必要最低限の電圧をVβで示した。
【0030】さらに、プレ帯電装置への印加電圧に関し
て細かく調べた。図12に示す試験機を用いて、プレ帯
電装置9の帯電特性を調べた。図12に示す試験機は、
感光体1と、帯電装置2と、感光体1をプレ帯電させる
プレ帯電装置9と、感光体1の表面を除電する除電ラン
プ10と、感光体1の表面電位を測定するプローブ11
を有する表面電位計とを備え、感光体1を駆動部で回転
させながら除電ランプ10で感光体1の表面を除電し、
電源からプレ帯電装置9に印加するバイアスを振ったと
きの感光体1の表面電位をプローブ11を介して表面電
位計で測定した。図13はその測定結果を示す。プレ帯
電装置9としては導電性ブレード6、導電性ブラシ7、
導電性フィルム8を用いた。
【0031】図13に示す測定結果(プレ帯電装置への
印加電圧と感光体1の帯電電位との関係)は、各プレ帯
電装置6〜8によって放電開始電圧Vthと傾きαが異
なっているが、いずれも直線性を持っている。ここで、
この測定結果を先の図11に示す測定結果と比べてみる
と、プレ帯電装置に最低限必要な印加電圧Vβは、図1
3において、除電された感光体表面を−200Vに帯電
させるのに必要な電圧とほぼ等しいことが分かる。つま
り、帯電極性と逆極性の+100V程度に帯電された感
光体表面の影響を打ち消すためには、0〜−20Vの感
光体表面を−200Vに帯電させる電圧が必要であるこ
とが分かった。
【0032】よって、感光体に対して理想的なプレ帯電
を行うには、プレ帯電装置に以下のような電圧Vを印加
すれば良い。 |α(V−Vth)|≧200 ここで、α、Vthはそれぞれプレ帯電装置の印加電圧
(x)V.S.感光体の帯電電位をプロットした結果の
傾きと、そのx切片(いわゆる放電開始電圧)である。
【0033】先に述べたように、プレ帯電装置には必要
最低限の電圧を印加したい。そのため、 α(V−Vth)=−200 の場合が一番望ましいが、この場合は余裕度がほとんど
ないため、プレ帯電装置及び帯電装置の様々な原因によ
る変動を考慮して少し高めに設定する方が実際に使用す
る際には適している。一例を上げると、プレ帯電装置、
帯電装置とも、温度の変化によって体積抵抗が多少変動
することが多い。また、経時において感光体が劣化する
とその帯電特性が変わる場合がある。
【0034】これらの影響はそれぞれのシステムによっ
て異なるため、一概には述べることができないが、 200≦|α(V−Vth)|≦|目標帯電電位|・・・(1) の範囲、望ましくは 200≦|α(V−Vth)|≦300・・・(2) の範囲で、そのシステムに合ったVを決定するとよい。
【0035】以下、図面を参照して本発明の実施形態に
ついて説明する。図1は本発明の第1実施形態を示す。
この第1実施形態は請求項1、2を適用した画像形成装
置の一実施形態である。被帯電体である像担持体として
の感光体11は、例えばドラム状の感光体が用いられ、
画像形成時には駆動部により図示矢印方向へ回転駆動さ
れる。
【0036】この感光体11は、帯電装置12により均
一に帯電され、次いで図示しない像露光装置としてのレ
ーザ書き込み装置からなる光書き込み装置からのレーザ
光13により露光部で露光されて画像が書き込まれるこ
とにより静電潜像が形成される。この感光体11上の静
電潜像が現像装置14により現像されてトナー像が形成
される。一方、転写紙からなる転写材15は、給紙コロ
16によりトレイ17から給紙されて一対のレジストロ
ーラ18で一旦停止し、レジストローラ18により感光
体11上のトナー像にタイミングを合わせて転写装置1
9へ搬送される。
【0037】感光体11上のトナー像は、電源から転写
装置19に印加される転写バイアスと感光体11の表面
電位との電位差から形成される電界により、感光体11
と転写紙15との当接位置(転写部)で転写紙上に転写
される。トナー像の転写された転写紙は、定着装置20
へ搬送されてトナー像が定着装置20により定着され
る。また、転写部で転写紙へ転写されずに感光体11上
に残った残留トナーはクリーニング装置21のクリーニ
ングブレード22により清掃される。
【0038】帯電装置12はカーボンを分散させて抵抗
を108〜109Ωcmに調節したエピクロルヒドリンゴ
ムを芯金上に形成したゴムローラを使用した接触帯電装
置であり、電源から−1.25kVのバイアスがゴムロ
ーラ12の芯金に印加される。このゴムローラ12は感
光体11の表面に帯電部で接触して感光体11の表面を
約−550Vに帯電させる。
【0039】帯電部で約−550Vに帯電された感光体
11は、露光部でレーザ書き込み装置からのレーザ光1
3が照射された部分が書き込み画像に応じて除電され、
ベタ部では−50V程度に光除電される。このようにし
て静電潜像が形成された感光体11は、次いで現像装置
14により静電潜像が現像される。現像装置14は電源
から−380Vの現像バイアスが印加されており、画像
がレーザ光13により書き込まれた部分(光除電された
部分)に−極性のトナーが付着してトナー像が形成され
る。
【0040】この感光体11上のトナー像は、転写部で
転写装置19により転写紙15に転写される。この時、
感光体11上のベタ部は、露光後電位が−50Vまで低
下しているため、転写部で+極性に帯電される。また、
転写材にもよるが、転写材が非常に帯電しやすい場合
(転写材がOHPシートのような樹脂フィルムや低湿時
の紙のように電荷を保持しやすいものである場合)、転
写材が感光体11から分離する際に、転写材から感光体
11に対して放電が起こることがあり、転写材の後端に
あたる部分が+極性に帯電される場合がある。
【0041】この第1実施形態では、クリーニングブレ
ード22は、ポリウレタンゴムにカーボンを分散させた
導電性ゴム22aと、これを支持する金属製の支持体2
2bから形成し、この金属製の支持体22bに対して電
源23からプレ帯電用のバイアスを印加してクリーニン
グ装置のクリーニング部材兼プレ帯電装置とした。この
ようにすることで、新たにプレ帯電装置を設けるよりも
スペース的に有利であるため、装置の小型化を図ること
ができる。クリーニングブレード22がクリーニング装
置のクリーニング部材とプレ帯電装置を兼用することに
より、部品点数が減るため、コスト的に有利となる。
【0042】なお、クリーニングブレード22は、放電
開始電圧Vthが図13に示したように約−650Vで
あり、αが約0.70である。よって、最低限必要なク
リーニングブレード22への印加電圧は約−940Vで
あるが、本来クリーニングブレードとしての機能が優先
されているため、図13では省略しているがかなり帯電
特性にばらつきがある。ここでは、その余裕分を含めて
−1000V((1)式の範囲、(2)式の範囲に入る
電位)を電源23からクリーニングブレード22に印加
し、画像形成を行った。すると、異常画像が発生するこ
となく、良好な画像が得られた。
【0043】次に、第1比較形態について説明する。こ
の第1比較形態は、上記第1実施形態の画像形成装置に
おいて、電源23からクリーニングブレード22への印
加電圧を−900V((1)式の範囲、(2)式の範囲
に入らない電位)にしたものである。この第1比較形態
では、感光体11においてベタパターンからちょうど感
光体11を一周した後に上記ベタパターンに対応すると
ころにいわゆるポジ残像(前の1周で画像が書き込まれ
ていた部分に相当するところが濃くなる残像)が発生し
た。また、連続で画像形成を行った場合、感光体11に
おける前の転写材の後端に相当する部分に対応して横黒
帯が発生した。これらはいずれも感光体11の+に逆帯
電された部分が十分に帯電しきらなかったために発生し
た。
【0044】上記第1実施形態は、請求項1に係る発明
の一実施形態であり、少なくとも、回転する感光体11
と、この感光体11の表面を所定の帯電位置で所定の電
位V0に帯電させる接触帯電装置12と、この接触帯電
装置12により帯電させた前記感光体11を露光して静
電潜像を形成する像露光装置と、前記感光体11上の静
電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置14と、
前記感光体11上のトナー像を所定の転写位置で転写材
15に転写する転写装置19とを有する画像形成装置に
おいて、前記感光体11の回転方向に対して前記転写位
置より下流で前記帯電位置より上流に当たる位置に設け
られ前記感光体11に接触する導電性部材としてのクリ
ーニングブレード22と、この導電性部材22に電圧V
[V]を印加する手段としての電源23とを備え、前記
電圧V[V]を、前記感光体11の帯電極性と同極性で
あって、かつ、 200≦|α(V−Vth)|≦|V0| α:前記導電性部材22の印加電圧対前記感光体11の
帯電電位をプロットした結果の傾き Vth:前記導電性部材22の放電開始電圧[V] を満たす電圧としたので、感光体上の、転写装置によっ
て感光体帯電極性と逆の極性に帯電された部分や、感光
体帯電極性と同じ極性で絶対値の低い電位になった部分
だけがプレ帯電によって感光体帯電極性と同じ極性で、
ある程度の電位に帯電される。これによって、感光体を
接触帯電装置で均一に帯電することが可能になる。ま
た、転写後に感光体の帯電極性と同じ極性で電位が比較
的高い部分に対しては放電が行われないため、感光体の
最低限必要な部分だけプレ帯電を行うことができ、感光
体への静電的なハザード、放電生成物によるハザードを
減少させることができ、更に放電が起こらないことによ
りエネルギー的に有利になる。
【0045】また、上記第1実施形態は、請求項2に係
る発明の一実施形態であり、請求項1記載の画像形成装
置において、前記転写材15に転写されずに前記感光体
11に残留したトナーをクリーニング部材22でクリー
ニングするクリーニング装置21を有し、前記導電性部
材を前記クリーニング部材22と兼用したので、プレ帯
電用のスペースを必要とせず、プレ帯電用のコストを節
減できる。
【0046】次に、本発明の第2実施形態について説明
する。図2は第2実施形態を示す。この第2実施形態
は、請求項1、2に係る発明を適用した画像形成装置の
実施形態である。第2実施形態では、上記第1実施形態
において、転写ローラからなる転写装置19の代りに転
写ベルトを用いた転写装置24が用いられ、1つの現像
ローラを有する現像装置14の代りに2つの現像ローラ
を有する現像装置25が用いられる。また、クリーニン
グ装置21の代りにクリーニング装置26が用いられ、
主な画像形成のプロセスは上記第1実施形態と同様であ
る。
【0047】クリーニング装置26は、クリーニングブ
レード27のほかに、クリーニングブラシ28が設けら
れている。クリーニングブラシ28は、感光体11のク
リーニングを行うとともに、クリーニングブレード27
で感光体11から掻き取ったトナーを搬送する役目を果
たしている。つまり、クリーニングブレード27で感光
体11から掻き取ったトナーは、クリーニングブラシ2
8上に落ちる。クリーニングブラシ28によって搬送さ
れたトナーは、掻き落としブレード29によってクリー
ニングブラシ28から掻き落とされ、搬送コイル30に
よって図示しない廃トナー回収容器に回収され、又は現
像装置に搬送されリサイクルされる。
【0048】この第2実施形態では、クリーニングブラ
シ28を導電性ブラシで構成してクリーニング部材兼プ
レ帯電装置としている。クリーニングブラシ28をクリ
ーニング部材とプレ帯電装置に兼用することにより、第
1実施形態と同様にスペース、コストに対してメリット
がある。
【0049】導電性クリーニングブラシ28は、レーヨ
ン系の繊維にカーボンを分散させたタイプの繊維で形成
したが、アクリル系やナイロン系の繊維にカーボンを分
散させたような繊維で形成してもよい。この導電性クリ
ーニングブラシ28は、放電開始電圧が約−460Vで
αが約0.92である。この導電性クリーニングブラシ
28に電源から−680V((1)式の範囲、(2)式
の範囲に入る電位)のバイアスを印加したところ、良好
な画像が得られた。
【0050】次に、第2比較形態について説明する。こ
の第2比較形態の画像形成装置は、上記第2実施形態に
おいて、電源から導電性クリーニングブラシ28への印
加電圧を−650V((1)式の範囲、(2)式の範囲
に入らない電位)にしたものであり、連続画像形成時に
横黒帯が発生した。また、ポジ残像については、それほ
目立たなかったが、中間調のところを注視すると、うっ
すらと残っている様子が見られた。
【0051】上記第2実施形態は、請求項1に係る発明
の実施形態であり、少なくとも、回転する感光体11
と、この感光体11の表面を所定の帯電位置で所定の電
位V0に帯電させる接触帯電装置12と、この接触帯電
装置12により帯電させた前記感光体11を露光して静
電潜像を形成する像露光装置と、前記感光体11上の静
電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置25と、
前記感光体11上のトナー像を所定の転写位置で転写材
に転写する転写装置24とを有する画像形成装置におい
て、前記感光体11の回転方向に対して前記転写位置よ
り下流で前記帯電位置より上流に当たる位置に設けられ
前記感光体11に接触する導電性部材としてのクリーニ
ングブラシ28と、この導電性部材28に電圧V[V]
を印加する手段としての電源とを備え、前記電圧V
[V]を、前記感光体11の帯電極性と同極性であっ
て、かつ、 200≦|α(V−Vth)|≦|V0| α:前記導電性部材28の印加電圧対前記感光体11の
帯電電位をプロットした結果の傾き Vth:前記導電性部材28の放電開始電圧[V] を満たす電圧としたので、感光体上の、転写装置によっ
て感光体帯電極性と逆の極性に帯電された部分や、感光
体帯電極性と同じ極性で絶対値の低い電位になった部分
だけがプレ帯電によって感光体帯電極性と同じ極性で、
ある程度の電位に帯電される。これによって、感光体を
接触帯電装置で均一に帯電することが可能になる。ま
た、転写後に感光体の帯電極性と同じ極性で電位が比較
的高い部分に対しては放電が行われないため、感光体の
最低限必要な部分だけプレ帯電を行うことができ、感光
体への静電的なハザード、放電生成物によるハザードを
減少させることができ、更に放電が起こらないことによ
りエネルギー的に有利になる。
【0052】また、上記第2実施形態は、請求項2に係
る発明の実施形態であり、請求項1記載の画像形成装置
において、前記転写材に転写されずに前記感光体11に
残留したトナーをクリーニング部材としてのクリーニン
グブレード27、クリーニングブラシ28でクリーニン
グするクリーニング装置26を有し、前記導電性部材を
前記クリーニング部材28と兼用したので、プレ帯電用
のスペースを必要とせず、プレ帯電用のコストを節減で
きる。
【0053】次に、本発明の第3実施形態について説明
する。図3は第3実施形態を示す。この第3実施形態
は、請求項1、3に係る発明を適用した画像形成装置の
実施形態であり、中間転写ベルトを使用したカラー画像
形成装置である。
【0054】このカラー画像形成装置では、被帯電体で
ある像担持体としての感光体31は例えばドラム状の感
光体が用いられ、この感光体31の周囲には帯電装置3
2、レーザ光33を感光体31に照射する図示しない像
露光装置としてのレーザ書き込み装置からなる光書き込
み装置、黒(以下Kという)のトナーで現像を行う現像
装置34K、シアン(以下Cという)のトナーで現像を
行う現像装置34C、マゼンタ(以下Mという)のトナ
ーで現像を行う現像装置34M、イエロー(以下Yとい
う)のトナーで現像を行う現像装置34Y、中間転写ベ
ルト35、クリーニング装置36が配置されている。帯
電装置32は第1実施形態と同様な接触帯電装置が用い
られ、中間転写ベルト35は感光体31に当接して駆動
部により感光体31と同じ線速で回転駆動される。
【0055】このカラー画像形成装置においては、画像
形成のプロセスが以下のように行われる。まず、感光体
31は、駆動部により回転駆動されて第1実施形態と同
様に帯電装置32により均一に帯電され、次いで露光部
で像露光装置からのレーザ光33によりK画像の書き込
みが行われて静電潜像が形成される。このとき、電源か
ら現像装置34Kに現像バイアスが印加され、感光体3
1上の静電潜像が現像装置34Kにより現像されてKト
ナー像が形成される。
【0056】中間転写ベルト35の裏面には感光体31
と中間転写ベルト35との当接部(一次転写部)41で
図示しない一次転写装置により所定の+極性の転写バイ
アスが印加されて感光体31上のKトナー像が中間転写
ベルト35に転写され(一次転写がなされ)、中間転写
ベルト35に転写されずに感光体31上に残った残留K
トナーはクリーニング装置36により回収される。
【0057】次に、感光体31は帯電装置32により均
一に帯電されて露光部で今度は像露光装置からのレーザ
光33によりC画像の書き込みが行われて静電潜像が形
成される。このとき、電源から現像装置34Cに現像バ
イアスが印加され、感光体31上の静電潜像が現像装置
34Cにより現像されてCトナー像が形成される。この
感光体31上のCトナー像は中間転写ベルト35に転写
されるが、中間転写ベルト35上には既にKトナー像が
あり、感光体31上のCトナー像は中間転写ベルト35
上にKトナー像と重ねて転写される。
【0058】K、C、M、Yのいずれのトナーも帯電極
性が同極性であるので、同極性のトナー同士の静電反発
を押えるために、二色目以降の各色トナー像の一次転写
時には電源から中間転写ベルト35の裏面に印加される
転写バイアスが順次にステップアップすることになる。
中間転写ベルト35に転写されずに感光体31上に残っ
た残留Cトナーはクリーニング装置36により回収され
る。
【0059】次に、感光体31は帯電装置32により均
一に帯電されて露光部で今度は像露光装置からのレーザ
光33によりM画像の書き込みが行われて静電潜像が形
成される。このとき、電源から現像装置34Mに現像バ
イアスが印加され、感光体31上の静電潜像が現像装置
34Mにより現像されてMトナー像が形成される。この
感光体31上のMトナー像は中間転写ベルト35上にK
トナー像及びCトナー像と重ねて転写される。中間転写
ベルト35に転写されずに感光体31上に残った残留M
トナーはクリーニング装置36により回収される。
【0060】次に、感光体31は帯電装置32により均
一に帯電されて露光部で今度は像露光装置からのレーザ
光33によりY画像の書き込みが行われて静電潜像が形
成される。このとき、電源から現像装置34Yに現像バ
イアスが印加され、感光体31上の静電潜像が現像装置
34Yにより現像されてYトナー像が形成される。この
感光体31上のYトナー像は中間転写ベルト35上にK
トナー像、Cトナー像及びMトナー像と重ねて転写され
る。このように、中間転写ベルト35上にKトナー像、
Cトナー像、Mトナー像及びYトナー像が位置を揃えて
重ねて転写されることによりフルカラー画像が形成され
る。中間転写ベルト35に転写されずに感光体31上に
残った残留Yトナーはクリーニング装置36により回収
される。
【0061】一方、転写紙からなる転写材37は、給紙
コロ38によりトレイ39から給紙されて一対のレジス
トローラ40で一旦停止し、レジストローラ40により
中間転写ベルト35上のフルカラー画像にタイミングを
合わせて二次転写装置42へ搬送される。中間転写ベル
ト35上のフルカラー画像は、二次転写装置42により
二次転写部で転写紙上に転写される。フルカラー画像の
転写された転写紙は、搬送ベルト43により定着装置4
4へ搬送されてフルカラー画像が定着装置44により定
着される。
【0062】ところで、カラー画像を形成するカラー画
像形成装置は、文字画像を中心とするモノクロ画像を形
成するモノクロ画像形成装置に比べて写真等の面積率の
高い画像を形成することが多く、それに伴い感光体上の
転写後の残留トナー量が多くなるので、感光体のクリー
ニングは非常に難しくなる。よって、図4に示すように
クリーニング装置36の主たる機能部品であるクリーニ
ングブレード45やクリーニングブラシ46にプレ帯電
の機能まで搭載させることは、不可能ではないが、クリ
ーニング機能とプレ帯電機能の両方を満たすバランスの
良い条件を設定することは難しい。
【0063】そこで、第3実施形態では、クリーニング
装置36のうち、感光体31に当接し、かつ、クリーニ
ングの主たる機能を有していない部材としての入口シー
ル47に着目した。この入口シール47は、クリーニン
グ装置36においてクリーニング部で回収したトナーが
再び感光体31上に落下するのを防ぐためにシール部材
として設置されており、感光体31に接している。この
入口シール47を導電性フィルムで形成して電源から入
口シール47にバイアスを印加することにより、入口シ
ール47が静電的な作用で感光体31に密着する。これ
により、入口シール47は、シール部材としての機能を
保持したまま、感光体31のプレ帯電を行う。
【0064】クリーニングブラシ46は、感光体31の
クリーニングを行うとともに、クリーニングブレード4
5で感光体31から掻き取ったトナーを搬送する。クリ
ーニングブレード45で感光体31から掻き取ったトナ
ーは、クリーニングブラシ46上に落ちてクリーニング
ブラシ46によって搬送され、掻き落としブレード48
によってクリーニングブラシ46から掻き落とされ、搬
送コイル49によって図示しない廃トナー回収容器に回
収され、又は現像装置に搬送されリサイクルされる。
【0065】入口シール47としては、カーボンを分散
させたポリエステルフィルムを用いたが、カーボンを分
散させたPVD(ポリフッ化ビニリデン)、ETFE
(エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体)、PI
(ポリイミド)のフィルムでもよい。フィルムは薄い方
が感光体に対して静電的に吸着しやすいが、あまりに薄
いと強度的に弱くなるため、感光体の線速等のシステム
条件によって最適なものを選ぶべきである。この第3実
施形態では、入口シール47は厚さ75μmのフィルム
を使用した。このフィルム47に対して電源から−80
0V((1)式の範囲に入る電位)を印加したところ、
良好な画像が得られた。なお、このフィルム47は、V
thが約−55V、αが約0.93である。
【0066】この第3実施形態は、請求項1に係る発明
の実施形態の実施形態であり、少なくとも、回転する感
光体31と、この感光体31の表面を所定の帯電位置で
所定の電位V0に帯電させる接触帯電装置32と、この
接触帯電装置32により帯電させた前記感光体31を露
光して静電潜像を形成する像露光装置と、前記感光体3
1上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置
34K〜34Yと、前記感光体31上のトナー像を所定
の転写位置で転写材に転写する転写装置としての一次転
写装置、中間転写ベルト35及び二次転写装置42とを
有する画像形成装置において、前記感光体31の回転方
向に対して前記転写位置(一次転写部)より下流で前記
帯電位置より上流に当たる位置に設けられ前記感光体3
1に接触する導電性部材としての入口シール47と、こ
の導電性部材47に電圧V[V]を印加する手段として
の電源とを備え、前記電圧V[V]を、前記感光体31
の帯電極性と同極性であって、かつ、 200≦|α(V−Vth)|≦|V0| α:前記導電性部材47の印加電圧対前記感光体31の
帯電電位をプロットした結果の傾き Vth:前記導電性部材47の放電開始電圧[V] を満たす電圧としたので、感光体上の、転写装置によっ
て感光体帯電極性と逆の極性に帯電された部分や、感光
体帯電極性と同じ極性で絶対値の低い電位になった部分
だけがプレ帯電によって感光体帯電極性と同じ極性で、
ある程度の電位に帯電される。これによって、感光体を
接触帯電装置で均一に帯電することが可能になる。ま
た、転写後に感光体の帯電極性と同じ極性で電位が比較
的高い部分に対しては放電が行われないため、感光体の
最低限必要な部分だけプレ帯電を行うことができ、感光
体への静電的なハザード、放電生成物によるハザードを
減少させることができ、更に放電が起こらないことによ
りエネルギー的に有利になる。
【0067】また、この第3実施形態は、請求項3に係
る発明の一実施形態であり、請求項1記載の画像形成装
置において、前記転写材に転写されずに前記感光体31
に残留したトナーをクリーニングするクリーニング部材
としてのクリーニングブレード45及びクリーニングブ
ラシ46と、このクリーニング部材45、46で前記感
光体31から取り除いたトナーが再び前記感光体31上
に付着することを防ぐために設けられたシール材として
の入口シール47とを有するクリーニング装置36を備
え、前記導電性部材が前記シール材47であるので、プ
レ帯電用のスペースを必要とせず、プレ帯電用のコスト
を節減できる。しかも、カラー画像形成装置においてク
リーニング装置がクリーニング機能を保持しつつプレ帯
電を行うことができる。
【0068】この第3実施形態は中間転写ベルトからな
る中間転写体を用いたカラー画像形成装置の実施形態で
あるが、中間転写ドラム等の中間転写体を用いたカラー
画像形成装置にも請求項1に係る発明、請求項3に係る
発明を同様に適用して同様な効果を得ることができる。
また、第3実施形態はカラー画像形成装置の実施形態で
あるが、例えば高速のモノクロの画像形成装置のように
クリーニング条件の厳しい画像形成装置にも請求項1に
係る発明、請求項3に係る発明を同様に適用して同様な
効果を得ることができる。
【0069】次に、本発明の第4実施形態について説明
する。図5は第4実施形態を示す。この第4実施形態
は、請求項1、3に係る発明を適用した画像形成装置の
実施形態であり、4連タンデム型のカラー画像形成装置
である。このカラー画像形成装置では、転写搬送ベルト
50に沿ってK、M、Y、C各色の画像をそれぞれ形成
する画像形成ステーション51K、51M、51Y、5
1Cが配置されている。
【0070】これらの画像形成ステーション51K、5
1M、51Y、51Cは、それぞれ、被帯電体である像
担持体として感光体、例えばドラム状の感光体52K、
52M、52Y、52Cが用いられ、この感光体52
K、52M、52Y、52Cの周囲には帯電装置53
K、53M、53Y、53C、レーザ光54K、54
M、54Y、54Cを感光体52K、52M、52Y、
52Cに照射する図示しない像露光装置としてのレーザ
書き込み装置からなる光書き込み装置、K、M、Y、C
各色のトナーで現像を行う現像装置55K、55M、5
5Y、55C、クリーニング装置56K、56M、56
Y、56Cが配置されている。帯電装置53K、53
M、53Y、53Cは第1実施形態と同様な接触帯電装
置が用いられる。
【0071】このカラー画像形成装置においては、カラ
ー画像形成時には、各画像形成ステーション51K、5
1M、51Y、51CにてK、M、Y、C各色の画像が
それぞれ所定の書き込みタイミングで形成される。すな
わち、各画像形成ステーション51K、51M、51
Y、51Cでは、それぞれ、感光体52K、52M、5
2Y、52Cは帯電装置53K、53M、53Y、53
Cにより均一に帯電されて露光部で像露光装置からのレ
ーザ光54K、54M、54Y、54CによりK、M、
Y、C各色の画像の書き込みが行われて静電潜像が形成
され、この感光体52K、52M、52Y、52C上の
静電潜像が現像装置55K、55M、55Y、55Cに
より現像されてK、M、Y、C各色トナー像が形成され
る。
【0072】一方、転写紙からなる転写材57は、給紙
コロ58によりトレイ59から給紙されて一対のレジス
トローラ60で一旦停止し、レジストローラ60により
イミングをとって転写搬送ベルト50へ搬送される。転
写搬送ベルト50はレジストローラ60からの転写紙5
7を保持して搬送し、各感光体52K、52M、52
Y、52C上のK、M、Y、C各色のトナー像が転写装
置61K、61M、61Y、61Cにより転写搬送ベル
ト50上の転写紙に順次に重ねて転写されることによ
り、フルカラー画像が形成される。
【0073】転写紙は転写搬送ベルト50から分離され
て定着装置62によりフルカラー画像が定着され、転写
紙に転写されずに感光体52K、52M、52Y、52
C上に残ったK、M、Y、C各色の残留トナーはクリー
ニング装置56K、56M、56Y、56Cにより回収
される。クリーニング装置56K、56M、56Y、5
6Cは第3実施形態におけるクリーニング装置36と同
様なクリーニング装置が用いられ、各クリーニング装置
56K、56M、56Y、56Cの入口シールには第3
実施形態と同様に電源から−800Vを印加したとこ
ろ、良好な画像が得られた。
【0074】次に、第3比較形態について説明する。こ
の第3比較形態は、上記第4実施形態において、電源か
らクリーニング装置56K、56M、56Y、56Cの
入口シールへの印加電圧を−750V((1)式の範
囲、(2)式の範囲に入らない電位)にしたものであ
り、主にY、Cのポジ残像が発生した。また、Y、Cに
ついては連続で画像形成を行った場合、感光体における
前の転写材の後端に相当する部分に対応して横帯が発生
した。
【0075】上記第4実施形態は、請求項1に係る発明
の実施形態であり、少なくとも、回転する感光体52
K、52M、52Y、52Cと、この感光体52K、5
2M、52Y、52Cの表面を所定の帯電位置で所定の
電位V0に帯電させる接触帯電装置53K、53M、5
3Y、53Cと、この接触帯電装置53K、53M、5
3Y、53Cにより帯電させた前記感光体52K、52
M、52Y、52Cを露光して静電潜像を形成する像露
光装置と、前記感光体52K、52M、52Y、52C
上の静電潜像を現像してトナー像を形成する現像装置5
5K、55M、55Y、55Cと、前記感光体52K、
52M、52Y、52C上のトナー像を所定の転写位置
で転写材に転写する転写装置61K、61M、61Y、
61Cとを有する画像形成装置において、前記感光体5
2K、52M、52Y、52Cの回転方向に対して前記
転写位置より下流で前記帯電位置より上流に当たる位置
に設けられ前記感光体52K、52M、52Y、52C
に接触する導電性部材としてのクリーニング装置56
K、56M、56Y、56Cの入口シールと、この導電
性部材に電圧V[V]を印加する手段としての電源とを
備え、前記電圧V[V]を、前記感光体52K、52
M、52Y、52Cの帯電極性と同極性であって、か
つ、 200≦|α(V−Vth)|≦|V0| α:前記導電性部材の印加電圧対前記感光体52K、5
2M、52Y、52Cの帯電電位をプロットした結果の
傾き Vth:前記導電性部材の放電開始電圧[V] を満たす電圧としたので、感光体上の、転写装置によっ
て感光体帯電極性と逆の極性に帯電された部分や、感光
体帯電極性と同じ極性で絶対値の低い電位になった部分
だけがプレ帯電によって感光体帯電極性と同じ極性で、
ある程度の電位に帯電される。これによって、感光体を
接触帯電装置で均一に帯電することが可能になる。ま
た、転写後に感光体の帯電極性と同じ極性で電位が比較
的高い部分に対しては放電が行われないため、感光体の
最低限必要な部分だけプレ帯電を行うことができ、感光
体への静電的なハザード、放電生成物によるハザードを
減少させることができ、更に放電が起こらないことによ
りエネルギー的に有利になる。
【0076】また、第4実施形態は、請求項3に係る発
明の実施形態であり、請求項1記載の画像形成装置にお
いて、前記転写材に転写されずに前記感光体52K、5
2M、52Y、52Cに残留したトナーをクリーニング
するクリーニング部材と、このクリーニング部材で前記
感光体52K、52M、52Y、52Cから取り除いた
トナーが再び前記感光体52K、52M、52Y、52
C上に付着することを防ぐために設けられたシール材と
しての入口シールとを有するクリーニング装置56K、
56M、56Y、56Cを備え、前記導電性部材が前記
シール材であるので、プレ帯電用のスペースを必要とせ
ず、プレ帯電用のコストを節減できる。しかも、カラー
画像形成装置においてクリーニング装置がクリーニング
機能を保持しつつプレ帯電を行うことができる。
【0077】次に、本発明の第5実施形態について説明
する。この第5実施形態は、請求項1、3、4に係る発
明を適用した画像形成装置の実施形態である。上記第4
実施形態のカラー画像形成装置では、転写搬送ベルト5
0上の転写材に感光体52K、52M、52Y、52C
上の各色のトナー像を転写装置61K、61M、61
Y、61Cで重ねて転写していかなければならないの
で、電源から転写装置61K、61M、61Y、61C
に印加される転写電流は転写材搬送方向の下流にいくほ
ど高く設定する必要があり、転写装置61K<転写装置
61M<転写装置61Y<転写装置61Cという順で転
写電流が高くなる。
【0078】そのため、感光体52K、52M、52
Y、52Cは、感光体52Cが最も+極性に逆帯電しや
すくなり、感光体52Kが最も逆帯電しにくくなる。そ
こで、第5実施形態では、上記第4実施形態のカラー画
像形成装置において、各感光体52K、52M、52
Y、52C廻りのプロセスを以下のように設定した。ま
ず、電源から帯電装置53K、53M、53Y、53C
への印加電圧は−1.36kVとする。これにより、感
光体52K、52M、52Y、52Cの帯電電位は約−
650Vになる。次に、像露光装置は感光体52K、5
2M、52Y、52C上のベタ部の露光後電位が−12
0Vになるようにし、電源から現像装置55K、55
M、55Y、55Cに印加される現像バイアスを−47
0Vとした。
【0079】この第5実施形態の画像形成プロセスで
は、感光体52K、52M、52Y、52C上の露光後
電位がベタ部でも−120V程度になるため、転写で逆
帯電しにくい感光体52Kは+に帯電することがなくな
る。更に、二色目の画像形成に用いる感光体52Mも+
に帯電することがなくなった。転写材搬送方向下流側の
感光体52Y、52Cは+に帯電することがあったた
め、クリーニング装置56K、56M、56Y、56C
のうちクリーニング装置56Y、56Cの入口シールの
み導電性シール材とし、この導電性シール材にだけ電源
からプレ帯電用のバイアスを印加することとした。この
導電性シール材にだけ電源から印加するプレ帯電用のバ
イアスは第4実施形態と同様に−800Vであり、良好
な画像が得られた。
【0080】このような構成の第5実施形態では、転写
材搬送方向上流側の感光体52K、52Mはプレ帯電を
行う必要がないので、感光体52K、52Mに対するハ
ザードが少なくなり、コスト的にも安くなる。但し、転
写材搬送方向下流側の感光体52Y、52Cは帯電電位
が高く、しかもプレ帯電を行うので、感光体52Y、5
2Cに対するハザードが大きい。よって、転写材搬送方
向上流側のK、Mの画像形成プロセスは上記のようなバ
イアスで行い、転写材搬送方向下流側のY、Cの画像形
成プロセスは上記第1実施形態と同様なバイアスで行う
ようにしてもよい。
【0081】第5実施形態は、第4実施形態と同様に請
求項1に係る発明及び請求項3に係る発明の実施形態で
あり、第4実施形態と同様な効果が得られる。また、第
5実施形態は、請求項4に係る発明の実施形態であり、
請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置であっ
て、カラー画像形成装置からなり、二色目以降の所定色
の画像形成時(三色目及び四色目の画像形成時)に前記
導電性部材に前記電圧を印加するので、必要な時だけ感
光体のプレ帯電を行うことができ、常に均一な感光体帯
電電位が得られる。また、不必要な時には感光体のプレ
帯電を行わないことにより、放電による感光体へのハザ
ードを減らすことができ、エネルギー的にも有利にな
る。
【0082】なお、第5実施形態では三色目及び四色目
の画像形成時にのみクリーニング装置56Y、56Cの
導電性入口シールに電源からバイアスを印加したが、各
色の画像形成に用いる感光体のうちのどの感光体が+極
性に逆帯電するかによって、二色目以降の各色の画像形
成時にのみクリーニング装置56M、56Y、56Cの
導電性入口シールに電源からバイアスを印加したり、或
いは四色目の画像形成時にのみクリーニング装置56C
の導電性入口シールに電源からバイアスを印加したりす
るようにしてもよい。
【0083】次に、本発明の第6実施形態について説明
する。この第6実施形態は、請求項1、2、5に係る発
明を適用した画像形成装置の実施形態であり、上記第1
実施形態において、画像形成の条件を以下のように変更
した。帯電装置12の芯金には電源から−1.35kV
のバイアスを印加し、感光体11の表面を約−650V
に帯電するようにした。像露光装置は感光体11上のベ
タ部の露光後電位が−120Vになるようにし、現像装
置14には電源から−470Vの現像バイアスを印加し
た。
【0084】この第6実施形態では、このようなバイア
ス設定にしたところ、通常の画像形成では感光体11の
プレ帯電がなくても良好な画像が得られた。また、第6
実施形態は、片面モードで上述のように転写材の片面に
画像を形成するだけでなく、両面モードで転写材の両面
に画像を形成する両面画像形成機能を持つ。両面モード
では、上述のように転写材の片面(表面)に画像を形成
した後(転写材の片面に感光体11上のトナー像を転写
して定着装置20でそのトナー像を定着した)後に、図
示しない反転装置により転写材の表裏を反転して両面給
紙装置へ搬送する。
【0085】また、感光体11上には上述と同様に再び
画像が形成され、両面給紙装置から転写材がレジストロ
ーラ18へ給紙される。レジストローラ18は両面給紙
装置から給紙された転写材を感光体11上の画像にタイ
ミングを合わせて転写位置へ送出する。この転写材は、
感光体11上の画像が転写装置19により他方の片面
(裏面)に転写された後に定着装置20により他方の片
面の画像が定着されて両面画像形成物となる。
【0086】ここに、上述のようにバイアス設定をした
だけでは、転写材の裏面に画像を形成する裏面画像形成
時に残像が発生した。これは裏面画像形成時の方が転写
材の表面に画像を形成する表面画像形成時より転写電流
が多く必要となるためであり、例えば表面画像形成時の
転写電流が12μAであるとき、裏面画像形成時には転
写電流を16〜17μAに上げてやらなければ細いライ
ン画像などで転写抜けが生ずる。よって、両面モードで
は、裏面画像形成時の方が表面画像形成時よりも感光体
11の表面が+に逆帯電しやすい。そこで、第6実施形
態では、転写装置19へ転写バイアスを印加する電源は
例えば表面画像形成時の転写電流が12μAになって裏
面画像形成時には転写電流が16〜17μAに上がるよ
うに構成し、電源23は裏面画像形成時のみクリーニン
グブレード22にプレ帯電用のバイアスを印加するよう
に構成した。これにより、第6実施形態では、良好な画
像が得られた。
【0087】この第6実施形態は、請求項1、2に係る
発明の実施形態であり、第1実施形態と同様な効果が得
られる。また、この第6実施形態は、請求項5に係る発
明の実施形態であり、請求項1、2のいずれかに記載の
画像形成装置であって、前記転写材の両面に画像を形成
する機能を持ち、前記転写材の表面に画像を形成する時
には前記導電性部材としてのクリーニングブレード22
に前記電圧を印加せず、前記転写材の裏面に画像を形成
する時には前記導電性部材22に前記電圧を印加するの
で、必要な時(裏面画像形成時)だけ感光体のプレ帯電
を行うことができ、常に均一な感光体帯電電位が得られ
る。また、不必要な時(表面画像形成時)には感光体の
プレ帯電を行わないことにより、放電による感光体への
ハザードを減らすことができ、エネルギー的にも有利に
なる。なお、請求項5に係る発明は、上記第6実施形態
と同様に請求項3記載の画像形成装置に適用して上記第
6実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0088】上記第1実施形態の画像形成条件と上記第
6実施形態の画像形成条件とでは、第6実施形態の画像
形成条件の方がプレ帯電を行う必要性が低いため、第6
実施形態の方が感光体へのハザードという観点からもエ
ネルギー的にも有利である。しかし、画像形成装置のシ
ステムによっては、感光体の帯電電位を高めに設定し、
感光体の露光後のベタ部電位を低くなるようにして、感
光体上のベタ部にはしっかりとトナーが付着するように
し、現像の余裕度を出す場合がある。例えば高速の画像
形成装置などは、感光体線速が速い場合でも現像がきっ
ちりできるようにするために余裕度を必要とすることが
ある。このような場合は、できるだけ感光体の帯電電位
を高くし、感光体の露光後のベタ部電位を低く設定した
いため、第1実施形態のような構成をとることがある。
【0089】このようにそれぞれのシステムに最も良い
構成を取ることが必要であり、本発明は、上記実施形態
に限るものではなく、各請求項に係る発明の構成を満た
していれば本発明の目的を達成することが可能である。
【0090】
【発明の効果】以上のように請求項1に係る発明によれ
ば、上記構成により、感光体上の、転写装置によって感
光体帯電極性と逆の極性に帯電された部分や、感光体帯
電極性と同じ極性で絶対値の低い電位になった部分だけ
がプレ帯電によって感光体帯電極性と同じ極性で、ある
程度の電位に帯電される。これによって、感光体を接触
帯電装置で均一に帯電することが可能になる。また、転
写後に感光体の帯電極性と同じ極性で電位が比較的高い
部分に対しては放電が行われないため、感光体の最低限
必要な部分だけプレ帯電を行うことができ、感光体への
静電的なハザード、放電生成物によるハザードを減少さ
せることができ、更に放電が起こらないことによりエネ
ルギー的に有利になる。
【0091】請求項2に係る発明によれば、上記構成に
より、プレ帯電用のスペースを必要とせず、プレ帯電用
のコストを節減できる。
【0092】請求項3に係る発明によれば、上記構成に
より、プレ帯電用のスペースを必要とせず、プレ帯電用
のコストを節減できる。
【0093】請求項4に係る発明によれば、上記構成に
より、必要な時だけ感光体のプレ帯電を行うことがで
き、常に均一な感光体帯電電位が得られる。また、不必
要な時には感光体のプレ帯電を行わないことにより、放
電による感光体へのハザードを減らすことができ、エネ
ルギー的にも有利になる。
【0094】請求項5に係る発明によれば、上記構成に
より、必要な時(裏面画像形成時)だけ感光体のプレ帯
電を行うことができ、常に均一な感光体帯電電位が得ら
れる。また、不必要な時(表面画像形成時)には感光体
のプレ帯電を行わないことにより、放電による感光体へ
のハザードを減らすことができ、エネルギー的にも有利
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明の第3実施形態を示す断面図である。
【図4】同第3実施形態のクリーニング装置を拡大して
示す断面図である。
【図5】本発明の第4実施形態を示す断面図である。
【図6】本発明の実験に使用した試験機を示す概略図で
ある。
【図7】同試験機の測定結果を示す特性図である。
【図8】本発明の実験に使用した他の試験機を示す概略
図である。
【図9】本発明の実験に使用した他の試験機を示す概略
図である。
【図10】本発明の実験に使用した他の試験機を示す概
略図である。
【図11】上記試験機の測定結果を示す特性図である。
【図12】本発明の実験に使用した他の試験機を示す概
略図である。
【図13】上記試験機の測定結果を示す特性図である。
【符号の説明】
11、31、52K、52M、52Y、52C 感
光体 12、32、53K、53M、53Y、53C 接
触帯電装置 14、25、34K〜34Y、55K、55M、55
Y、55C 現像装置 15 転写材 19、24、61K、61M、61Y、61C 転
写装置 22 クリーニングブレード 23 電源 21、56K、56M、56Y、56C クリーニ
ング装置 28 クリーニングブラシ 35 中間転写ベルト 42 二次転写装置 47 入口シール47
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中嶋 章代 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、回転する感光体と、この感光
    体の表面を所定の帯電位置で所定の電位V0に帯電させ
    る接触帯電装置と、この接触帯電装置により帯電させた
    前記感光体を露光して静電潜像を形成する像露光装置
    と、前記感光体上の静電潜像を現像してトナー像を形成
    する現像装置と、前記感光体上のトナー像を所定の転写
    位置で転写材に転写する転写装置とを有する画像形成装
    置において、前記感光体の回転方向に対して前記転写位
    置より下流で前記帯電位置より上流に当たる位置に設け
    られ前記感光体に接触する導電性部材と、この導電性部
    材に電圧V[V]を印加する手段とを備え、前記電圧V
    [V]を、前記感光体の帯電極性と同極性であって、か
    つ、 200≦|α(V−Vth)|≦|V0| α:前記導電性部材の印加電圧対前記感光体の帯電電位
    をプロットした結果の傾き Vth:前記導電性部材の放電開始電圧[V] を満たす電圧としたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の画像形成装置において、前
    記転写材に転写されずに前記感光体に残留したトナーを
    クリーニング部材でクリーニングするクリーニング装置
    を有し、前記導電性部材を前記クリーニング部材と兼用
    したことを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の画像形成装置において、前
    記転写材に転写されずに前記感光体に残留したトナーを
    クリーニングするクリーニング部材と、このクリーニン
    グ部材で前記感光体から取り除いたトナーが再び前記感
    光体上に付着することを防ぐために設けられたシール材
    とを有するクリーニング装置を備え、前記導電性部材が
    前記シール材であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形
    成装置であって、カラー画像形成装置からなり、二色目
    以降の所定色の画像形成時に前記導電性部材に前記電圧
    を印加することを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形
    成装置であって、前記転写材の両面に画像を形成する機
    能を持ち、前記転写材の表面に画像を形成する時には前
    記導電性部材に前記電圧を印加せず、前記転写材の裏面
    に画像を形成する時には前記導電性部材に前記電圧を印
    加することを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005326498A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Ricoh Co Ltd 未転写トナー調整装置及び画像形成装置
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