JPH11249160A - 液晶表示装置およびそれを利用した電子機器 - Google Patents

液晶表示装置およびそれを利用した電子機器

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JPH11249160A
JPH11249160A JP4987798A JP4987798A JPH11249160A JP H11249160 A JPH11249160 A JP H11249160A JP 4987798 A JP4987798 A JP 4987798A JP 4987798 A JP4987798 A JP 4987798A JP H11249160 A JPH11249160 A JP H11249160A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造管理容易であり、かつ半導体素子と液
晶パネルとを強固に接着することのできる液晶表示装置
およびそれを利用した電子機器を提供することを目的と
する。 【解決手段】液晶物質を電気的に制御する金属配線パタ
ーンが形成される基板11と、この基板11および金属
配線パターンの間に介在する金属酸化膜34と、金属配
線パターンを介して液晶物質を駆動する半導体素子50
とを備えた液晶表示装置は、基板11上に半導体素子5
0を物理的かつ電気的に接続する半導体素子接続部Aを
有し、この半導体素子接続部Aでは、金属酸化膜34が
除去されている。基板11の表面が露出しているので、
金属酸化膜34の性状によらず、基板11上に半導体素
子50をACF91により強固に接着することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶物質を電気的
に制御する金属配線パターンが形成される基板と、この
基板および前記金属配線パターンの間に介在する金属酸
化膜と、前記金属配線パターンを介して前記液晶物質を
駆動する半導体素子とを備えた液晶表示装置、およびそ
れを利用した電子機器に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、携帯電話やパソコン等の電子機
器では、液晶パネルを用いた液晶表示装置が利用され、
液晶表示装置を用いれば、画像、文字等の表示部分を軽
量、薄型化することができるので、電子機器の小型化、
軽量化を図ることができる。このような液晶表示装置に
用いられる液晶パネルは、所定の隙間を設けて対向配置
される一対の透明なガラス基板と、このガラス基板に挟
まれた間隙に密閉封入される液晶物質とを含んで構成さ
れる。
【0003】一対のガラス基板の相対向する面の少なく
とも一方の面には、画素単位で液晶物質に電圧を印加し
て画面制御を行うために、金属配線パターンが形成され
る。例えば、TFT(Thin Film Trans
istor)型の液晶パネルであれば、金属配線パター
ンは、一方のガラス基板上に格子状に配置される走査線
およびデータ線と、走査線およびデータ線により区画さ
れる画素単位に形成される薄膜トランジスタとを備え、
この薄膜トランジスタをスイッチング素子として、液晶
物質が電気的に制御される。
【0004】また、TFD(Thin Film Di
ode)型の液晶パネルであれば、金属配線パターン
は、一方のガラス基板の対向面に複数本平行配置される
データ線と、他方のガラス基板の対向面にデータ線と直
交する方向に複数本平行配置される走査線と、データ線
および走査線により区画される画素単位に形成されるダ
イオードとを備え、このダイオードをスイッチング素子
として、液晶物質が電気的に制御される。
【0005】そして、これらTFT、TFD型の液晶パ
ネルの金属配線パターンは、タンタル(Ta)等の金属
により構成され、ガラス基板とこの金属配線パターンと
の間には、金属酸化物の下地膜、タンタルであれば、タ
ンタルの酸化膜(TaOx)が介在し、両者の接着性を
確保している。
【0006】一方、上述したTFT、TFD型の液晶パ
ネルの画面制御を行う場合、前記走査線、データ線のそ
れぞれに半導体素子となるドライバICの端子を物理的
かつ電気的に接続する必要がある。従って、液晶パネル
には、少なくとも一方の基板の一部を他方の基板からは
み出させ、走査線またはデータ線を露出させた半導体素
子接続部が設けられ、この半導体素子接続部でドライバ
ICの各端子と走査線、データ線とが接続される。ここ
で、走査線、データ線は、微細なピッチで多数配置され
ているので、その接続には、通常、異方性導電フィルム
(ACF)と呼ばれる接着剤が用いられる。このACF
は、熱硬化性または熱可塑性の樹脂フィルムの中に導電
性の粒子を分散配置したものであり、樹脂としては、例
えば、エポキシ系のものが用いられる。そして、各走査
線またはデータ線とドライバICの端子とを接続する場
合、当該部分を熱圧着等すると、エポキシ樹脂により接
着すなわち物理的接続が達成されるとともに、走査線
(データ線)およびドライバICの端子の間に導電粒子
が挟まれて、これらの電気的接続をも確保することがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属配
線パターンの下部に形成されるTaOx膜は、上述した
ACFを構成するエポキシ系等の樹脂に濡れにくく、液
晶パネルとドライバICとを強固に接着することが困難
であるという問題がある。
【0008】このため、従来は、TaOx膜の表面をO
プラズマ処理で活性化し、ACFによりドライバIC
を接続する、という方法が採用されていた。
【0009】しかしながら、このようなOプラズマ処
理をすれば、両者を強固に接着することができるのだ
が、処理後、約2時間もすると、TaOx膜の濡れ性が
再び悪くなってしまう。従って、液晶表示装置の製造工
程において、Oプラズマ処理後、直ちにACFによる
接着工程を行わなければならず、製造管理が複雑化する
という問題がある。
【0010】本発明の目的は、製造管理容易であり、か
つ半導体素子と液晶パネルとを強固に接着することので
きる液晶表示装置およびそれを利用した電子機器を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明に係る液晶表示装置は、液晶物質を電気的に
制御する金属配線パターンが形成される基板と、この基
板および前記金属配線パターンの間に介在する金属酸化
膜と、前記金属配線パターンを介して前記液晶物質を駆
動する半導体素子とを備えた液晶表示装置であって、前
記基板は、前記半導体素子を物理的かつ電気的に接続す
る半導体素子接続部を有し、この半導体素子接続部で
は、前記金属酸化膜が除去されて前記基板の表面が露出
していることを特徴とする。
【0012】ここで、金属配線パターンを構成する金属
としては、例えば、タンタル(Ta)が考えられ、この
タンタル層と透明基板との接着を確保する金属酸化膜と
しては、タンタルの酸化物(TaOx)が考えられる。
【0013】また、液晶パネルを構成する基板と半導体
素子とがCOG(Chip OnGlass)またはC
OP(Chip On Plastic)により接続さ
れる場合、FPC(Flexible Printed
Circuit)を介して接続されている場合、いず
れであっても、本発明を採用することができる。
【0014】このような本発明によれば、半導体素子接
続部では金属酸化膜が除去されて基板表面が露出してい
るので、当該半導体素子接続部の接着剤に対する濡れ性
は、基板の材質に依存することとなる。従って、金属酸
化膜の性状によらず、液晶パネルを構成する基板と半導
体素子とを強固に接着することができる。また、基板表
面を露出させることにより、Oプラズマ処理等を行う
ことなく強固な接着を確保でき、液晶表示装置の製造管
理の容易化が図られる。
【0015】以上において、上述した半導体素子が異方
性導電接着剤、例えば、背景技術で説明したACFによ
り接続されている場合に本発明を採用するのが好まし
い。
【0016】すなわち、背景技術で説明した問題は、異
方性導電接着剤であるACFにより液晶パネルを構成す
る基板と半導体素子とを接続する場合に顕著であり、本
発明を採用することの有用性は高い。
【0017】そして、本発明に係る電子機器は、上述し
た液晶表示装置と、この液晶表示装置が収納される筐体
とを備えていることを特徴とするものであり、例えば、
携帯電話、腕時計、ノートパソコン等である。
【0018】このような電子機器では、前記液晶表示装
置を採用し、液晶パネルを構成する基板と半導体素子と
の強固な物理的かつ電気的接続が達成されるので、液晶
表示装置を含む電子機器の不良品の発生率を低減できて
製造コストを低減することができるうえ、液晶表示装置
の製造工程を含む電子機器の製造工程を簡単化すること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の一形態を
図面に基づいて説明する。
【0020】図1には、第1実施形態に係るTFD型の
液晶パネル10の分解斜視図が示されている。
【0021】この液晶パネル10は、所定の隙間を設け
て対向配置される一対の透明なガラス基板11、12
と、この一対のガラス基板11、12に挟まれた間隙に
密閉封入される液晶物質13と、前記一対のガラス基板
11、12の外側に配置され、互いに偏光方向を直交さ
せた偏光板14、15とを含んで構成される。
【0022】そして、バックライト等からの白色光W
は、図1中の下側の偏光板14、ガラス基板11を介し
て液晶物質13内に進入し、当該液晶物質13の配向状
態に応じてねじ曲げられて、上側のガラス基板12、偏
光板15を介して出射される。上側のガラス基板12と
対向する下側のガラス基板11の対向面上には、液晶物
質13の配向状態を変化させるために、後述するTFD
素子部32を含む金属配線パターン30が形成されてい
る。
【0023】この金属配線パターン30は、図2に示す
ように、ガラス基板11上に複数本平行配置されるデー
タ線31と、このデータ線31からの信号に応じてスイ
ッチ動作するTFD素子部32と、このTFD素子部3
2のスイッチ動作に応じて前記液晶物質13に電圧を印
加するITO膜からなる画素電極33とを含んで構成さ
れる。
【0024】TFD素子部32は、図3の断面詳細図に
示すように、金属配線となるTa層321、このTa層
321の上に形成されるTa層322、このTa
層322の上に形成されるCr層323からなる
急峻な閾値特性を有する双方向ダイオードであり、Cr
層323は、前記画素電極33と電気的に接続されてい
る。
【0025】そして、このTFD素子部32のTa層3
21とガラス基板11との間には、金属酸化膜となるT
膜34が介在し、このTa膜34によ
り、Ta層321とガラス基板11との接着性が確保さ
れている。
【0026】一方、下側のガラス基板11と対向する上
側のガラス基板12の対向面上には、図1に示すよう
に、ガラス基板12上にCrをスパッタして形成される
格子状のブラックマスク41と、このブラックマスク4
1により区画された画素単位に配置されるR、G、Bの
カラーフィルタ42と、これらブラックマスク41、カ
ラーフィルタ42を覆うように配置され、下側のガラス
基板11上のデータ線31と直交する方向に複数本平行
配置されるITO膜からなる走査線43とを含んで構成
される。
【0027】そして、上述した構造のガラス基板11、
12は、金属配線パターン30およびカラーフィルタ4
2の面を互いに対向させ、所定の隙間を設けて配置さ
れ、その間隙に液晶物質13をシール材により密閉封入
することにより、液晶パネル10は構成される。
【0028】このようなTFD型構造の液晶パネル10
には、図4に示すように、データ線31、走査線43に
信号を出力し液晶物質13を制御するために、半導体素
子であるドライバIC50、80が実装されて液晶表示
装置60が構成される。
【0029】液晶表示装置60は、上述した液晶パネル
10と、液晶パネル10の表示部分10A以外のガラス
基板11、12の端部実装辺11A、12A上に直接実
装されるドライバIC50、80とを含んで構成され
る。これらのドライバIC50、80は、前記端部実装
辺11A、12Aのエッジ部分に形成される接続線5
1、81と接続され、この接続線51、81のエッジ部
分でFPC52と接続され、このFPC52を介してド
ライバIC50、80に制御信号を送ったり、電源を供
給することができる。ドライバIC50、80の各端子
は、ガラス基板11、12上に形成される複数本のデー
タ線31、走査線43、接続線51、81のそれぞれと
電気的に接続される。
【0030】すなわち、図5の平面図、図6の垂直断面
図に示すように、ドライバIC50は、ガラス基板11
上の半導体素子接続部となる領域A部分にACF91に
より物理的に接続され、ドライバIC50の下面に設け
られる金バンプからなる端子501、502が、データ
線31および接続線51の位置に対応配置されて電気的
接続が達成される。
【0031】データ線31は、図6に示すように、上述
したTFD素子部32と同様に、接着性を向上する下地
Ta膜34上に形成されるTa層311と、この
Ta層311を陽極酸化して形成されるTa層3
12と、このTa層312上にスパッタ法により
形成されるCr層313と、このCr層313上に形成
されるITO層314とを含んで形成される。接続線5
1も同様に、Ta層511、Ta層512、Cr
層513、ITO層514とを備えている。尚、データ
線31、接続線51をTa/Crの2層としたのは、デ
ータ線31、接続線51の低抵抗性を確保するためであ
り、ITO層314、514を設けたのは、接触部分に
おける電気的導通の安定性を確保するためである。
【0032】ACF91は、接着層および絶縁層として
機能するエポキシ樹脂層911と、このエポキシ樹脂層
911内に分散配置される導電粒子912とから構成さ
れる。尚、図6では図示を略したが、導電粒子912
は、球状の樹脂粒子表面に金属メッキを施し、この金属
メッキ層の表面をさらにアクリルスチレンからなる絶縁
処理層で覆ったものである。
【0033】ここで、ドライバIC50が接着される領
域Aの部分では、下地膜となるTa膜34が除去
されて、ガラス基板11の表面が露出し、ACF91の
エポキシ樹脂層911が接触している。従って、ガラス
基板11とドライバIC50の物理的接続の強さは、主
として、エポキシ樹脂層911のガラス基板11に対す
る濡れ性によって決定される。
【0034】次に、このような液晶表示装置60の製造
方法について説明する。
【0035】(1) ガラス基板11の洗浄後、スパッタ
法により金属酸化膜となるTa膜34をガラス基
板11の上に形成する。
【0036】(2) さらに、スパッタ法により金属配線
を構成するTa層321をこのTa膜34の上に
形成する。
【0037】(3) フォトリソグラフィ法により、ガラ
ス基板11上に金属配線パターン30を構成するTa層
311、321をフォトレジストで覆い、エッチングに
より他の部分のTa層を除去する。尚、図4に示すよう
に、この金属配線パターン30の形成と同時に、端部実
装辺11A上にTa層からなる位置決めマーク71を形
成する。この位置決めマーク71は、ドライバIC50
を端部実装辺11A上の半導体素子接続部Aに対して高
精度で位置合わせするものである。
【0038】(4) 陽極酸化法により、Ta層311、
321、511の表面にTa層321、322、
512を形成する。
【0039】(5) 上述した領域A以外の部分にマスキ
ング処理を行った後、エッチングにより領域Aの部分の
Ta膜34を除去する。尚、この際、位置決めマ
ーク71の外周縁の境界を明瞭にするために、当該位置
決めマーク71の周縁近傍のTa膜34も同時に
エッチング除去する。
【0040】(6) Ta層312、322、51
2上にCr層313、323、513、ITO層33、
314、514を順次形成する。尚、ガラス基板12の
製造工程では、ブラックマスク41、カラーフィルタ4
2の形成工程が付加されることとなるが、Ta
34の除去、位置決めマーク71の形成についての工程
は、大差ないので、その説明は省略する。
【0041】(7) ガラス基板11、12を所定の隙間
を設けて配置し、表示部分10Aを囲むように配置され
るシール材(図示略)により、ガラス基板11、12を
貼り合わせるとともに、表示部分10Aに液晶物質13
を注入して密閉封入して、液晶パネル10が完成する。
【0042】(8) 液晶パネル10の端部実装辺11A
の領域AにACF91を介してドライバIC50を貼り
付け、熱圧着する。ガラス基板11およびドライバIC
50の位置合わせに際しては、前記位置決めマーク71
を利用して、走査線31、データ線43の配置に応じて
精度よく実装する必要がある。尚、ガラス基板12とド
ライバIC80との接続も同様である。
【0043】(9) また、ACF91と同様の構成のA
CF92を用いて、接続線51のエッジ部分にFPC5
2を接続する。
【0044】このような液晶表示装置60は、各種の電
子機器の筐体に組み込まれ、情報、画像等の表示部分と
して利用され、例えば、図6に示す携帯電話400の筐
体401に組み込まれたり、図7に示すノートパソコン
600の筐体601に組み込まれる。
【0045】以上のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。
【0046】 すなわち、端部実装辺11Aの半導体
接続部となる領域AではTa膜34が除去されて
いるので、当該領域AのACF91に対する濡れ性は、
基板の材質に依存することとなる。従って、ACF91
を構成するエポキシ樹脂層911が濡れやすいガラス基
板11、12を採用することにより、ガラス基板11、
12上にドライバIC50、80を強固に接着すること
ができる。
【0047】また、ガラス基板11、12の表面を露出
させることにより、Oプラズマ処理等を行うことなく
強固な接着を確保できる。
【0048】このことを確認するために、ガラス基板1
1に対するACF91の濡れ性、Ta膜34に対
するACF91の濡れ性を、純水を用いて接触角を測定
することにより、評価したところ、図9のグラフに示さ
れるような結果となった。
【0049】ここで、グラフG1はガラス基板11の場
合の接触角の変化、グラフG2はTa膜34の場
合の接触角の変化を表している。また、Oプラズマ処
理は、1torr、500W、10分の条件で行ってい
る。尚、純水の濡れ性は、上述したACF(ソニーケミ
カル社製CP8620)91の濡れ性と相関性があり、
純水の接触角が35度よりも大きくなると、ACF91
の接着性が極めて悪くなることが実験により確認されて
いる。
【0050】従って、Oプラズマ処理を行っても、T
膜34の場合、図9のグラフG2に示されるよ
うに処理後約2時間経過すると、接触角が略35度とな
り、ACF91の接着不良が生じる可能性が高くなる。
【0051】一方、ガラス基板11の場合、図9のグラ
フG1に示されるように、無処理の状態であっても、接
触角は35度よりも小さく、ACF91の接着性が良好
であることが判る。よって、ガラス基板11を接着面と
すれば、Oプラズマ処理を行うことなく強固な接着を
確保することができ、Oプラズマ処理工程を省くこと
により、液晶表示装置60の製造工程の簡素化、製造管
理の容易化を図ることができる。
【0052】 さらに、上述したように、このような
接着性に関する問題は、ACF91によりガラス基板1
1およびドライバIC50を接続する場合に顕著であ
り、本発明を採用することの有用性は高い。
【0053】 前述の液晶表示装置60を採用した携
帯電話400、パソコン500によれば、ガラス基板1
1、12とドライバIC50、80の強固な物理的かつ
電気的接続が達成されるので、液晶表示装置60を含む
電子機器400、500の不良品の発生率を低減するこ
とができ、電子機器400、500の製造コストを低減
することができる。
【0054】尚、本発明は、前述の実施形態に限定され
るものではなく、次に示すような変形をも含むものであ
る。
【0055】すなわち、前述の実施形態では、液晶表示
装置60は、ガラス基板11、12上にドライバIC5
0、80が直接実装されたCOG型の液晶表示装置であ
ったが本発明はこれに限られない。例えば、図10に示
すように、液晶パネル10を構成するガラス基板11の
端部実装辺11AにFPC152を介してドライバIC
150が接続される液晶表示装置160であっても、本
発明を利用することができ、前述の実施形態と同様の効
果を享受することができる。
【0056】また、前述の実施形態では、液晶パネル1
0は、TFD型のものであったが、これに限られず、T
FT型の液晶パネル、STN型の液晶パネルに本発明を
利用してもよい。
【0057】さらに、前述の実施形態では、金属配線パ
ターン30を構成する金属としてTa層311を採用
し、Ta層311とガラス基板11との付着性向上のた
めに、Ta膜34を介在させていたが、それ以外
の金属を配線材として採用する場合であっても、本発明
を利用することができる。尚、この場合、ガラス基板お
よび金属酸化膜のACFに対する濡れ性を考慮しなが
ら、金属酸化膜を除去する部分を適宜決定すればよい。
【0058】その他、本発明の実施の際の具体的な構造
および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の
構造等としてもよい。
【0059】
【発明の効果】前述のように本発明の液晶表示装置によ
れば、半導体素子接続部で金属酸化膜が除去されて基板
表面が露出しているので、金属酸化膜の性状によらず、
液晶パネルを構成する基板と半導体素子とを強固に接着
することができる。また、このような液晶表示装置を備
えた電子機器によれば、基板と半導体素子とが強固な物
理的接続が達成されているので、液晶表示装置を含む電
子機器の不良品の発生率を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る液晶パネルの構造を表
す分解斜視図である。
【図2】前記実施形態における金属配線パターンの構造
を表す平面図である。
【図3】前記実施形態におけるTFD素子部の構造を表
す断面図である。
【図4】前記実施形態における液晶パネルにドライバI
Cを実装した液晶表示装置を表す平面図である。
【図5】前記実施形態における半導体素子接続部の詳細
を表す平面図である。
【図6】前記実施形態における半導体素子接続部の詳細
を表す垂直断面図である。
【図7】前記実施形態の液晶パネルを含む液晶表示装置
が用いられた携帯用電子機器を表す概略斜視図である。
【図8】前記実施形態の液晶パネルを含む液晶表示装置
が用いられた他の携帯用電子機器を表す概略斜視図であ
る。
【図9】前記実施形態の効果を説明するためのグラフで
ある。
【図10】前記実施形態の変形となる液晶表示装置を表
す概略斜視図である。
【符号の説明】
11、12 基板 13 液晶物質 30 金属配線パターン 34 金属酸化膜(Ta膜) 50、150 半導体素子 60、160 液晶表示装置 91 異方性導電接着剤(ACF) 400、600 電子機器

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】液晶物質を電気的に制御する金属配線パタ
    ーンが形成される基板と、この基板および前記金属配線
    パターンの間に介在する金属酸化膜と、前記金属配線パ
    ターンを介して前記液晶物質を駆動する半導体素子とを
    備えた液晶表示装置であって、 前記基板は、前記半導体素子を物理的かつ電気的に接続
    する半導体素子接続部を有し、 この半導体素子接続部では、前記金属酸化膜が除去され
    て前記基板の表面が露出していることを特徴とする液晶
    表示装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の液晶表示装置において、 前記金属配線パターンを構成する金属は、タンタル(T
    a)であり、 前記金属酸化膜は、このタンタルの酸化物(TaOx)
    により構成されていることを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の液晶表示
    装置において、 前記半導体素子は、異方性導電接着剤により接続されて
    いることを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の液晶表示装置において、 前記半導体素子は、前記半導体素子接続部に直接接続さ
    れていることを特徴とする液晶表示装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の液晶表示装置において、 前記半導体素子はフレキシブル配線板に接続され、この
    フレキシブル配線板の端子部分が前記半導体素子接続部
    に接続されていることを特徴とする液晶表示装置。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示
    装置と、この液晶表示装置が収納される筐体とを備えて
    いることを特徴とする電子機器。
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