JP3733233B2 - 液晶パネル、電子機器および液晶パネルの製造方法 - Google Patents

液晶パネル、電子機器および液晶パネルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基板と、前記ガラス基板に接続された部材とを有する液晶パネル、それを利用した電子機器、および液晶パネルの製造方法に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、携帯電話やパソコン等の電子機器では、液晶パネルを用いた液晶表示装置が利用され、液晶表示装置を用いれば、画像、文字等の表示部分を軽量、薄型化することができるので、電子機器の小型化、軽量化を図ることができる。
このような液晶表示装置に用いられる液晶パネルは、所定の隙間を設けて対向配置される一対の透明なガラス基板と、このガラス基板に挟まれた間隙に密閉封入される液晶物質とを含んで構成される。
【0003】
一対のガラス基板の相対向する面の少なくとも一方の面には、画素単位で液晶物質に電圧を印加して画面制御を行うために、金属配線パターンが形成される。
例えば、TFT(Thin Film Transistor)型の液晶パネルであれば、金属配線パターンは、一方のガラス基板上に格子状に配置される走査線およびデータ線と、走査線およびデータ線により区画される画素単位に形成される薄膜トランジスタとを備え、この薄膜トランジスタをスイッチング素子として、液晶物質が電気的に制御される。
【0004】
また、TFD(Thin Film Diode)型の液晶パネルであれば、金属配線パターンは、一方のガラス基板の対向面に複数本平行配置されるデータ線と、他方のガラス基板の対向面にデータ線と直交する方向に複数本平行配置される走査線と、データ線および走査線により区画される画素単位に形成されるダイオードとを備え、このダイオードをスイッチング素子として、液晶物質が電気的に制御される。
【0005】
そして、これらTFT、TFD型の液晶パネルの金属配線パターンは、タンタル(Ta)等の金属により構成され、ガラス基板とこの金属配線パターンとの間には、金属酸化物の下地膜、タンタルであれば、タンタルの酸化膜(TaOx)が介在し、両者の接着性を確保している。
【0006】
一方、このような液晶パネルのガラス基板の端部には、液晶パネルを駆動するために、ドライバICが直接実装されたり(COG)、TCP(Tape Carrier Package)が接続される。
【0007】
このドライバICは、上述した走査線やデータ線に電気信号を送るものであるから、ガラス基板上の所定の位置に精度よく取り付ける必要がある。
【0008】
このため、通常は、ガラス基板上に位置決めマークを設け、ガラス基板に光を照射し、この位置決めマークを透過光や反射光で検出することにより、ガラス基板とドライバIC等との位置合わせを行っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した液晶パネルを構成するガラス基板上に位置決めマークを設ける場合、ガラス基板上にはTaOx等の金属酸化膜が形成されているので、透過光により位置決めマークの位置を正確に検出することが困難であるという問題がある。
【0010】
すなわち、ガラス基板上の金属配線パターンは、複数回のスパッタ、エッチング等を経て形成され、TaOx等の金属酸化膜の膜厚が不均一になり易い。従って、位置決めマークの透過光または反射光が屈折、乱反射して位置決めマークとそうでない部分の境界がぼやけてしまい、位置決めマークの位置を正確に検出できないという問題がある。
【0011】
特に、金属酸化膜をTaOxとした場合、TaOx膜自体の屈折率が大きいので、位置決めマークを精度よく検出することが困難であるという問題がある。
【0012】
本発明の目的は、ガラス基板と、前記ガラス基板に接続された部材とを有する液晶パネルにおいて、前記ガラス基板と前記部材との位置合わせを高精度に行うことができる液晶パネル、それを利用した電子機器、および液晶パネルの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液晶パネルは、ガラス基板と、前記ガラス基板に接続された部材とを有する液晶パネルにおいて、前記ガラス基板には、タンタルの酸化物(TaOx)からなる下地膜が形成されており、前記下地膜上には、前記タンタルの酸化物に含まれる金属(タンタル)により構成される複数の金属配線パターン、及び、前記ガラス基板と前記部材との位置を合わせるための位置決めマークが形成されており、前記位置決めマークは、前記タンタルとは異なる金属により構成されているとともに、前記位置決めマークの周縁部においては、前記下地膜が選択的に除去されていることを特徴とする。
【0014】
ここで、前記位置決めマークは金属より構成されることが考えられ、その金属としては、例えば、タンタル(Ta)が考えられ、前記金属酸化物としては、タンタルの化合物(TaOx)が考えられる。
【0015】
また、位置決めマークとしては、例えば、透過光を利用して検出するものであれば、要するに透過光を遮断するようなものから構成される位置決めマークを採用するのが好ましく、例えば、タンタル等の金属薄膜によって形成することが考えられ、その形状も円形、矩形等種々のものが考えられる。
【0016】
このような発明によれば、位置決めマークの周縁近傍で下地膜が除去されているので、位置決めマークとそうでない部分の境界を正確に把握することができ、ガラス基板と前記ガラス基板に接続された部材との位置合わせの高精度化が図られる。
【0017】
以上において、上述した位置決めマークとしては、金属酸化膜に含まれる金属とは異なる金属により構成された位置決めマークを採用するのが好ましく、例えば、金属酸化膜がTaOxから構成されている場合、クロム(Cr)により位置決めマークを構成するのが好ましい。
【0018】
すなわち、位置決めマークが下地膜に含まれる金属とは異なる金属から構成されているので、位置決めマークをフォトレジスト等で覆うことなく、周縁近傍の下地膜を除去することができ、位置決めマークの周縁部の下地膜を除去し、ガラス基板の表面を露出させる工程により位置決めマークが侵食されることもない。従って、境界部分の輪郭が明瞭な位置決めマークを工程の複雑化を招くことなく形成することができる。
【0019】
また、本発明に係る液晶パネルの製造方法は、ガラス基板と、該ガラス基板に部材を接続する液晶パネルの製造方法において、金属酸化物からなる下地膜を前記ガラス基板上に形成する工程と、前記下地膜上に複数の金属配線パターンを設ける工程と、前記下地膜上に、位置決めマークを設ける工程と、前記位置決めマークの周縁部の前記下地膜を除去し、前記ガラス基板を露出させる工程と、前記位置決めマークを透過光又は反射光により検出し、前記ガラス基板と前記部材との位置合わせを行う工程と、を含むことを特徴とする。
【0020】
このような本発明によれば、位置決めマークを形成した後に、位置決めマークの周縁部の下地膜を除去し、前記ガラス基板の表面を露出させる工程によりその周縁近傍の下地膜を除去しているので、位置合わせの高精度化を図ることのできる位置決めマークを、下地膜を必要最小限除去するだけで設けることができる。以上において、上述した液晶パネルの製造方法は、位置決めマークを設ける工程の後、位置決めマークの周縁部の下地膜を除去し、前記ガラス基板の表面を露出させる工程の前に、位置決めマークの位置、形状に応じたマスキング処理を行う工程を含み構成されているのが好ましい。
【0021】
すなわち、マスキング処理を行う工程を含んでいるので、位置決めマーク形成後、マスキング処理により位置決めマークを被覆保護することができ、位置決めマークの周縁部の前記下地膜を除去し、前記ガラス基板を露出させる工程により位置決めマークが侵食されることを防止できる。従って、位置決めマークと他の部分の境界を明瞭にすることができ、ガラス基板と、前記ガラス基板に接続された部材との位置合わせの高精度化が一層図られる。
【0022】
また、上述した位置決めマークとしては、金属酸化膜に含まれる金属とが異なる金属により構成される位置決めマークを採用するのが好ましい。
【0023】
すなわち、金属酸化膜がTaOxから構成され、位置決めマークがTaから構成されている場合、そのままでTaOxを除去するエッチングを行うと、同時に位置決めマークも侵食されてしまう。一方、TaOxにより金属酸化膜を構成し、Crにより位置決めマークを構成した場合、TaOxを除去するエッチングを行っても、位置決めマークが侵食されることはない。
【0024】
従って、位置決めマークとそうでない部分の境界が明瞭な液晶パネルを、マスキング処理を行う工程を設けることなく、製造することができ、液晶パネル製造工程の簡素化が図られる。特に、TFD型の液晶パネルの場合、金属Crは画素単位に形成されるダイオードの一部であり、当該ダイオードの形成とともに、位置決めマークをガラス基板上に設けることができ、工程の簡素化が著しい。
【0025】
さらに、本発明に係る液晶パネルは、上述した液晶パネルのいずれかと、この液晶パネルを制御する半導体素子とを備えていることを特徴とし、例えば、透明基板上に直接ドライバICを実装したCOG型の液晶パネルや、透明基板の端部にTCPが接続された液晶パネルが考えられる。
【0026】
そして、本発明に係る電子機器は、上述した液晶パネルと、この液晶パネルが収納される筐体とを備えていることを特徴とするものであり、例えば、携帯電話、腕時計、ノートパソコン等である。
【0027】
このような電子機器では、前記液晶パネルを採用し、液晶パネルの組立精度の高精度化が図られているので、液晶パネルを含む電子機器の不良品の発生率を低減できて製造コストを低減することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
図1には、第1実施形態に係るTFD型の液晶パネル10の分解斜視図が示されている。
【0030】
この液晶パネル10は、所定の隙間を設けて対向配置される一対の透明なガラス基板11、12と、この一対のガラス基板11、12に挟まれた間隙に密閉封入される液晶物質13と、前記一対のガラス基板11、12の外側に配置され、互いに偏光方向を直交させた偏光板14、15とを含んで構成される。
【0031】
そして、バックライト等からの白色光Wは、図1中の下側の偏光板14、ガラス基板11を介して液晶物質13内に進入し、当該液晶物質13の配向状態に応じてねじ曲げられて、上側のガラス基板12、偏光板15を介して出射される。上側のガラス基板12と対向する下側のガラス基板11の対向面上には、液晶物質13の配向状態を変化させるために、後述するTFD素子部32を含む金属配線パターン30が形成されている。
【0032】
この金属配線パターン30は、図2に示すように、ガラス基板11上に複数本平行配置されるデータ線31と、このデータ線31からの信号に応じてスイッチ動作するTFD素子部32と、このTFD素子部32のスイッチ動作に応じて前記液晶物質13に電圧を印加するITO膜からなる画素電極33とを含んで構成される。
【0033】
TFD素子部32は、図3の断面詳細図に示すように、金属配線となるTa層321、このTa層321の上に形成されるTa層322、このTa層322の上に形成されるCr層323からなる急峻な閾値特性を有する双方向ダイオードであり、Cr層323は、前記画素電極33と電気的に接続されている。
【0034】
そして、このTFD素子部32のTa層321とガラス基板11との間には、金属酸化膜となるTa膜34が介在し、このTa膜34により、Ta層321とガラス基板11との接着性が確保されている。
【0035】
尚、前記データ線31もTa層から構成されているので、ガラス基板11との接着性を確保するために、上述と同様にTa層とガラス基板11との間に、
Ta層が介在している。
【0036】
一方、下側のガラス基板11と対向する上側のガラス基板12の対向面上には、図1に示すように、ガラス基板12上にCrをスパッタして形成される格子状のブラックマスク41と、このブラックマスク41により区画された画素単位に配置されるR、G、Bのカラーフィルタ42と、これらブラックマスク41、カラーフィルタ42を覆うように配置され、下側ガラス基板11上のデータ線31と直交する方向に複数本平行配置されるITO膜からなる走査線43とを含んで構成される。
【0037】
このようなTFD型構造の液晶パネル10には、図4に示すように、データ線31信号を出力し液晶物質13を制御するために、半導体素子であるドライバIC50、80が実装されて液晶表示装置60が構成される。
【0038】
すなわち、液晶表示装置60は、上述した液晶パネル10と、液晶パネル10の表示部分10A以外のガラス基板11、12の端部実装辺11A、12A上に実装されるドライバIC50、80とを含んで構成されている。尚、図4では図示を略したが、ドライバIC50の端子は、ガラス基板11上に形成される前記データ線31と接続され、データ線31を構成するTa層とガラス基板11との接着性を確保するために、ガラス基板11の端部実装辺11A上にもTa膜34が形成されている。また、同様に図示を略したが、ガラス基板12上のドライバIC80の各端子は上述した走査線43と接続されている。
【0039】
そして、ガラス基板11の端部実装辺11A上には、ガラス基板11とドライバIC50との位置合わせを行うために、円形状の位置決めマーク71が形成されている。
【0040】
尚、TFD型の液晶パネル10の場合、上述したように、上側のガラス基板12にもドライバIC80を実装する必要があるので、ドライバIC80とガラス基板12との位置合わせを行うために、位置決めマーク71が形成されている。
【0041】
位置決めマーク71は、図5の断面詳細図に示すように、ガラス基板11上のTa膜34の上に設けられるTa金属膜から構成され、この位置決めマーク71の周縁近傍の領域Aでは、前記Ta膜34が除去され、ガラス基板11の表面が露出している。
【0042】
このような位置決めマーク71は、金属配線パターン30の形成工程において、スパッタ法等により形成され、具体的には、以下のような手順で形成される。▲1▼ ガラス基板11の洗浄後、スパッタ法により金属酸化膜となるTa膜34をガラス基板11の上に形成する(酸化膜形成工程)。
【0043】
▲2▼ さらに、スパッタ法により金属配線を構成するTa層321をこのTa膜34の上に形成する。
【0044】
▲3▼ フォトリソグラフィ法により、ガラス基板11上に金属配線パターン30、位置決めマーク71をフォトレジストで覆い、他の部分のTa膜をエッチングにより除去する(マーク形成工程)。
【0045】
▲4▼ 陽極酸化法により、TFD素子部32のTa層321の表面にTa層322を形成する。
【0046】
▲5▼ 位置決めマーク71の位置、形状に応じたマスキング処理を行った後(マスキング工程)、エッチングにより当該位置決めマーク71の周縁近傍のTa膜34を除去する。
【0047】
このようにして形成された位置決めマーク71を備えた液晶パネル10には、液晶を駆動させるドライバIC50が実装される。すなわち、位置決めマーク71に透過光を照射し、液晶パネル10の端部実装辺11AとドライバIC50との相対位置を高精度に検出することにより、液晶パネル10およびドライバIC50の位置合わせを行う。そして、両者を異方性導電シート(ACF)により物理的、電気的に接続し、液晶パネル10と、半導体素子となるドライバIC50とを備えたCOG型の液晶表示装置60が完成する。
【0048】
尚、カラーフィルタ42が配置されるガラス基板12にも、ドライバIC80が実装されるが、上述と略同様の手順、構造であるので、その説明は省略する。そして、液晶表示装置60は、各種の電子機器の筐体に組み込まれ、情報、画像等の表示部分として利用され、例えば、図6に示す携帯電話400の筐体401に組み込まれたり、図7に示すノートパソコン500の筐体501に組み込まれる。
【0049】
以上のような第1実施形態によれば、次のような効果がある。
【0050】
▲1▼ すなわち、位置決めマーク71の周縁近傍で金属酸化膜であるTa層322が除去されてガラス基板11の表面が露出しているので、位置決めマーク71とそうでない部分の境界を正確に把握することができ、液晶パネル10を構成するガラス基板11およびドライバIC50の位置合わせを高精度で行うことができる。特に、屈折率の大きなTa層322が形成される液晶パネル10において、その効果は著しい。
【0051】
▲2▼ また、上述した液晶パネル10の製造方法が位置決めマーク71を形成した後、エッチング工程によりその周縁近傍のTa層322を除去しているので、Ta層322を必要最小限除去するだけで、境界部分の明瞭な位置決めマーク71を設けることができる。
【0052】
▲3▼ さらに、エッチング工程により除去しているので、当該Ta層322の除去工程を金属配線パターン30の形成工程と略同様の工程で行うことができる。
【0053】
▲4▼ そして、マスキング工程を含んでいるので、位置決めマーク71の周縁近傍のTa層322をエッチングにより除去しても、位置決めマーク71に外周部分が侵食されることもなく、位置決めマーク71の境界部分の輪郭を明瞭にすることができ、位置決めマーク71を利用してガラス基板11の端部実装辺11Aの上にドライバIC50を実装するに際して、両者の位置合わせの高精度化を図ることができる。
【0054】
▲5▼ そして、このような液晶パネル10を含んで液晶表示装置60が構成されているので、液晶表示装置60の不良率を低減することができ、電子機器400、500の製造コストを大幅に低減することができる。
【0055】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。尚、以下の説明では、既に説明した部分または部材と同一または類似の部分等については、その説明を簡略または省略する。
【0056】
前述の第1実施形態では、液晶パネル10に設けられる位置決めマーク71は、金属酸化膜であるTa膜34に含まれる金属Taによって形成されていた。
【0057】
これに対して、第2実施形態に係る液晶パネル110に設けられる位置決めマーク171は、図8に示すように、Ta層322上にスパッタ法によりCr金属膜により形成されている点が相違する。
【0058】
このような位置決めマーク171は、上述と同様に、金属配線パターン30とともに形成されるが、具体的には、以下のような手順で形成される。
【0059】
▲1▼ ガラス基板11の洗浄後、スパッタ法により金属酸化膜となるTa2O5膜34をガラス基板11の上に形成する(酸化膜形成工程)。
【0060】
▲2▼ さらに、スパッタ法により金属配線を構成するTa層321をこのTa膜34の上に形成する。
【0061】
▲3▼ フォトリソグラフィ法により、ガラス基板11上に金属配線パターン30、をフォトレジストで覆い、他の部分のTa金属膜をエッチングにより除去する。
▲4▼ 陽極酸化法により、Ta層321の表面にTa層322を形成する。
【0062】
▲5▼ Ta層322のTFD素子部32に相当する部分、およびドライバIC実装位置に応じた部分に、CrをスパッタしてCr層323、位置決めマーク171を形成する。
【0063】
▲6▼ フォトリソグラフィ法により、TFD素子部32、位置決めマーク171の部分をフォトレジストで覆い、他の部分のCr金属膜をエッチングにより除去する(マーク形成工程)。
【0064】
▲7▼ 金属配線パターン30表面に形成されたTa層322をフォトレジストで覆い、位置決めマーク171の近傍領域のTa膜34をエッチングにより除去する(エッチング工程)。
【0065】
以上のような液晶パネル110にドライバIC等を実装する手順、液晶パネル110にドライバICが実装された液晶表示装置の使用方法等については、前述の第1実施形態と略同様なので、その説明は省略する。
【0066】
このような第2実施形態に係る液晶パネル110によれば、前述の第1実施形態で述べた▲1▼〜▲3▼の効果に加えて以下のような効果がある。
【0067】
すなわち、位置決めマーク171が下地となるTa膜34に含まれる金属(Ta)とは異なる金属(Cr)から構成されているので、位置決めマーク171をフォトレジストで覆うことなく、位置決めマーク171の周縁近傍の部分でTa膜34をエッチングにより除去することができ、当該エッチング工程により位置決めマーク171が侵食されることもない。従って、境界部分の輪郭が明瞭な位置決めマーク171を、工程の複雑化を招くことなく形成することができる。
【0068】
特に、位置決めマーク171が金属Crにより形成されているので、TFD素子部32の金属Cr層323形成の工程において、同時に上述したマークを形成することができる。
【0069】
尚、本発明は、前述の各実施形態に限定されるものではなく、次に示すような変形をも含むものである。
【0070】
すなわち、前述の第1実施形態における位置決めマークの製造方法は、位置決めマーク71をフォトレジストにより覆うマスキング工程を含んでいたが、これに限らず、位置決めマーク71のマスキング処理を行うことなく、ガラス基板11上のTa膜34を除去するエッチング工程を行ってもよい。この場合、図9に示すように、液晶パネル210に設けられる位置決めマーク271は、その外周部分にTa膜34が一部残ってしまう。しかしながら、ガラス基板とドライバIC等他の電子部品との位置合わせ精度は、金属配線パターン等の配線の構造、緻密さにより決定されるものであり、単純な接続構造であれば、上述した位置決めマーク271であっても、十分高精度化を図ることができる。
【0071】
さらに、前記第1実施形態に係る液晶表示装置60は、COG型のものであったが、これに限らず、ガラス基板11の実装辺にTCPを接続するような場合に本発明を利用しても、上述と同様の効果を享受することができる。
【0072】
そして、前述の各実施形態では、TFD型の液晶パネル10、110に本発明を利用していたが、TFT型の液晶パネル、STN型の液晶パネルに本発明を利用してもよい。
【0073】
また、前述の各実施形態では、金属配線パターン30を構成する金属としてTaを採用していたが、それ以外の金属を配線パターンの材料とする場合であっても、本発明を採用することができる。
【0074】
さらに、前述の各実施形態では、位置決めマーク71、171は、液晶パネル10を構成するガラス基板11と、ドライバIC50、80との位置合わせを行うために用いられていたが、これに限らず、例えば、互いに対向配置される一対のガラス基板の位置合わせを行う場合に、本発明を利用してもよい。
【0075】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
【0076】
【発明の効果】
前述のような本発明の液晶パネルおよび液晶パネルの製造方法によれば、ガラス基板と、前記ガラス基板に接続された部材とを有する液晶パネルにおいて、前記ガラス基板には、金属酸化物からなる下地膜が形成されており、前記下地膜上には、前記金属酸化物に含まれる金属により構成される複数の金属配線パターン、及び、前記ガラス基板と前記部材との位置を合わせるための位置決めマークが形成されており、前記位置決めマークは、前記下地膜に含まれる金属とは異なる金属により構成されているとともに、前記位置決めマークの周縁部においては、前記下地膜が選択的に除去されているので、位置決めマークの境界部分を正確に把握することができ、ガラス基板と他の部材等との位置合わせを高精度に行うことができる。従って、液晶パネルの製造において、不良率を低減することができ、電子機器の製造コストを大幅に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液晶パネルの構造を表す分解斜視図である。
【図2】前記実施形態における金属配線パターンの構造を表す平面図である。
【図3】前記実施形態におけるTFD素子部の構造を表す断面図である。
【図4】前記実施形態における液晶パネルにドライバICを実装した液晶表示装置を表す平面図である。
【図5】前記実施形態の液晶パネルのガラス基板上に設けられる位置決めマークを表す断面図である。
【図6】前記実施形態の液晶パネルを含む液晶表示装置が用いられた携帯用電子機器を表す概略斜視図である。
【図7】前記実施形態の液晶パネルを含む液晶表示装置が用いられた他の携帯用電子機器を表す概略斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る液晶パネルに設けられる位置決めマークを表す断面図である。
【図9】液晶パネル上に設けられる位置決めマークの変形を表す断面図である。
【符号の説明】
10、110、210 液晶パネル
11、12 透明基板
13 液晶物質
30 金属配線パターン
34 金属酸化膜(Ta膜)
50、80 他の電子部品、基板等
71、171、271 位置決めマーク
60 液晶表示装置
400、600 電子機器

Claims (5)

  1. ガラス基板と、前記ガラス基板に接続された部材とを有する液晶パネルにおいて、
    前記ガラス基板には、タンタルの酸化物(TaOx)からなる下地膜が形成されており、
    前記下地膜上には、前記タンタルの酸化物に含まれる金属(タンタル)により構成される複数の金属配線パターン、及び、前記ガラス基板と前記部材との位置を合わせるための位置決めマークが形成されており、
    前記位置決めマークは、前記金属とは異なる金属により構成されているとともに、
    前記位置決めマークの周縁部においては、前記下地膜が選択的に除去されていることを特徴とする液晶パネル。
  2. 請求項1に記載の液晶パネルにおいて、
    前記位置決めマークは、クロム(Cr)から構成されていることを特徴とする液晶パネル。
  3. 請求項1乃至請求項2のうちいずれかに記載の液晶パネルにおいて、
    前記部材が半導体素子であることを特徴とする液晶パネル。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の液晶パネルと、その液晶パネルを収納する筐体と、を備えていることを特徴とする電子機器。
  5. ガラス基板と、該ガラス基板に部材を接続する液晶パネルの製造方法において、
    タンタルの酸化物(TaOx)からなる下地膜を前記ガラス基板上に形成する工程と、
    前記下地膜上に前記タンタルの酸化物に含まれる金属(タンタル)により構成される複数の金属配線パターンを設ける工程と、
    前記下地膜上に、前記金属とは異なる金属により構成される位置決めマークを設ける工程と、
    前記位置決めマークの周縁部の前記下地膜を除去し、前記ガラス基板を露出させる工程と、
    前記位置決めマークを透過光又は反射光により検出し、前記ガラス基板と前記部材との位置合わせを行う工程と
    を含むことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
JP3647898A 1998-02-18 1998-02-18 液晶パネル、電子機器および液晶パネルの製造方法 Expired - Fee Related JP3733233B2 (ja)

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