JPH11248914A - 波長選択素子およびそれを用いたカラーフィルター - Google Patents
波長選択素子およびそれを用いたカラーフィルターInfo
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- JPH11248914A JPH11248914A JP5507298A JP5507298A JPH11248914A JP H11248914 A JPH11248914 A JP H11248914A JP 5507298 A JP5507298 A JP 5507298A JP 5507298 A JP5507298 A JP 5507298A JP H11248914 A JPH11248914 A JP H11248914A
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Abstract
する画素に、本来とは異なる画素に対応する光が入射す
る現象)のない表示画像を実現する。 【解決手段】白色入射光を、赤・緑・青の各色に対応す
る波長分布の光となるように、各色の方向を変えて分光
出射する波長選択素子において、各色に対応する波長分
布の出射光の持つ振幅分布が、出射面における少なくと
も1方向について、中心部から周辺部へ向かって小さく
なるようにする。
Description
を3原色成分に分光する波長選択素子およびそれから構
成されるカラーフィルターとディスプレイに関する。
ターが周知であり、空間的に並べられたR・G・Bの各
色に対応する波長選択機能を持つ色セル(フィルター)
の集合により実現されている。既存のカラーフィルター
では、各色セルにおける波長の選択的な透過であるた
め、各色の波長に対応する光量は、最大限の効率化を実
現しても、入射光量に対して1/3である。
ち、波長選択性のないホログラムでは、入射光を波長分
散させて回折する)を利用し、各波長毎の集光位置の違
いに基づき、回折光を波長成分毎に空間的に選択的に出
射させることにより、カラーフィルターとして機能させ
る提案も公知である。
報などに例示される。以下、ホログラムによるカラーフ
ィルターをHCFと称することとする。
領域内に形成されており、従って、HCF直後の1次回
折光の分布は矩形関数で表される。この1次回折光が収
束する波面を持つ場合、その収束位置での光の振幅分布
はsinc関数で表される。このことは、光の振幅分布のフ
ーリエ変換と、その振幅分布を持つ光のレンズによる集
光面(レンズの後側焦点面)での振幅分布が等価である
ことより明らかである。
が、sinc関数は非常に広がりを持った関数である。従っ
て、集光位置での光の主成分は集光位置付近に集まるも
のの、ある程度の光がその外側に広く分布することにな
る。矩形関数による振幅分布を図6(a) に、集光位置で
の回折光の強度分布を図6(b) に示す。
場合、外側(周辺部)に分布する光はノイズ成分となる
が、人間の明るさに対する感覚は対数的であるため、ノ
イズによる悪影響を強く感じることになる。
ルの特定の色の液晶セルの集光位置に対する異なる色の
光の漏れとなり、互いにこれらの光が各波長に関して混
じるため、結果としてR・G・Bの各色の彩度が低くな
り、また、隣接する画素への漏れも生じるため、表示画
像がボケを伴うことに帰結する。これらの不都合を、ク
ロストークと呼ぶこととする。
用効率が高く、クロストークのない表示画像を実現する
ディスプレイとカラーフィルターを構成するような波長
選択素子を提供することを目的とする。
は、白色入射光を、赤・緑・青の各色に対応する波長分
布の光となるように、各色の方向を変えて分光出射する
波長選択素子において、各色に対応する波長分布の出射
光の持つ振幅分布が、出射面における少なくとも1方向
について、中心部から周辺部へ向かって小さくなってい
ることを特徴とする。
に特定の焦点位置に集光させる手段を、更に備えること
も有効である。
うち、一層限定された特定波長の光のみを通過させるよ
うな位置に開口の設けられた遮光手段を、更に備えるこ
とも有効である。
折格子により実現することが有効である。
イとし、それらをマトリクス状またはストライプ状に集
合配置することによりカラーフィルターが作製される。
の背面に配置して液晶ディスプレイが構成される。
対応する波長分布の出射光の持つ振幅分布が、出射面に
おける少なくとも1方向について、中心部から周辺部へ
向かって小さくなるように振幅変調が施されるため、ク
ロストークが回避され、ディスプレイとしては、色の混
濁(彩度の低下)やノイズの発生を防ぐことができる。
することにより、分光機能のみならず、振幅変調機能や
集光機能(各色に対応する波長分布の出射光毎に特定の
焦点位置に集光させる)を波長選択素子に全て持たせる
ことができ、ディスプレイの小型化・軽量化・光学系の
調整の省略・低コスト化などに有効である。
回折格子の周期に対する格子幅の比や、回折格子の位相
変調量の変化など、多くの方法から選択できる。尚、回
折格子(位相型あるいは振幅型)においては、局所的な
回折格子の周期に対する格子幅の比は1/2のときが最
も回折効率が高く(すなわち1次回折光の振幅が大き
く)、この値から増減することにより1次回折光の振幅
は小さくなる。
調量(光が格子部とそうでない部分を通過する際にでき
る位相の差)がπのときが、1次回折光について最大の
回折効率となり、これから離れるにつれて回折効率が小
さくなる。厚い位相型回折格子の場合は、格子の断面形
状や材質や入射光の偏光状態などにより、回折効率が変
化する。
からなだらかに減少させても良いが、中心付近では一定
(最大値)であり、中心からある程度離れた位置から周
辺部へ向かって減少させるようにした方が、入射光に対
する利用効率が上がる。
対応する波長分布の出射光の持つ振幅分布が、出射面に
おける少なくとも1方向について、中心部から周辺部へ
向かって小さくなるように振幅変調を施す上で、以下に
挙げる数学的な表現(関数)が有効である。
の場合、xは矩形の任意の辺に垂直な軸をとり、素子中
心を0とした座標である。尚、Tは素子の大きさ(矩形
形状の場合は1辺の長さ)であり、−T/2≦x≦T/
2の範囲の値をとる。
関数の形を最適化できるが、α=0.5や0.54が一
般的である。
れた位置から周辺部へ向かって減少するようにした場合
は、台形関数に相当する。ただし、本発明においては、
台形関数として斜辺部は直線とは限らないものとする。
(すなわち、中心付近で一定値をとり、その両側でなだ
らかに減少するような関数を台形関数と呼ぶ)
と、出射光の周辺部の強度の減少を伴ったまま、中心部
の強度を上げることができ、入射光の利用効率を上げる
ことになる。ただし、台形の斜辺部を小さくし過ぎる
と、出射光の周辺部の強度が上がり、その効果が小さく
なる。例えば、素子の大きさが50μmのとき、台形の
斜辺部が10μm程度(上辺が30μm程度の台形)な
ら十分な効果がある。
上記の振幅分布関数による振幅変調を施した場合の、前
記素子の直後での1次回折光の振幅分布波形と回折光の
強度分布を図7に示す。Hamming 関数による振幅分布が
図7(a) 、三角波関数による振幅分布を図7(b) 、台形
関数による振幅分布を図7(c)(d)であり、回折光の強度
分布は図7(e)のようになる。尚、ここでは振幅分布関
数として、代表的ないくつかの関数を挙げたが、これら
に限るものではない。
関数(図6参照)のフーリエ変換に比べて、その振幅の
値が周辺部で著しく小さくなることは知られている。
照明による開口に関してのフラウンホーファー領域(レ
ンズの後ろ側焦点位置、あるいは十分遠方)における回
折光の振幅分布と等価である。
光が収束する波面を持つ場合、レンズの場合と同様に収
束する光の収束位置における振幅分布において、周辺部
の成分の強度が著しく小さいことになる。(収束する波
面を持たない場合でも、十分遠方では全く同様の議論が
成り立つ) 素子として、回折格子を用いる場合には、この議論は1
次回折光に関して成立する。
と振幅変調とを回折格子で実現する場合に係る実施形態
を示す説明図である。図1(a) はディスプレイの構成例
であり、図1(b) は波長選択素子の一例を示す説明図で
ある。
択素子(回折格子)に入射し、前記素子により分光さ
れ、かつ適当な振幅分布を持つ1次回折光が発生し、集
光手段であるレンズを通過することにより、焦点距離で
書く波長毎に集光する。
して、集光点はある程度の拡がりを持つが、このうち適
当な領域の光を通過するような開口を配置する。前記開
口として、カラー表示用の液晶パネルの対応する色の液
晶セルであっても良い。
れR・G・Bの各色に対応する波長から構成される発散
光の集まりである。ここで、前述のように回折格子及び
レンズ通過直後の光が適当な振幅分布を持っていれば、
開口位置における各波長の光の分布が拡がらずに済み、
各色の混ざりが最小にできる。
子に振幅変調フィルターが貼り合わされたものとして捉
えても良いが、白の部分を回折効率が最大となる位相変
調量、黒の部分が回折効率が最小となる位相変調量を表
す位相型回折格子として捉えても良い。もちろん、この
図のような回折格子に限らず、回折格子の周期に対する
格子幅の比を変調した振幅型あるいは位相型回折格子で
あっても良い。
と振幅変調とを回折格子で実現する場合に係る実施形態
を示す説明図である。図2(a) はディスプレイの構成例
であり、図2(b) は波長選択素子の一例を示す説明図で
ある。
平面)の2方向(x方向とy方向の双方)で、出射光の
持つ振幅分布が中心部から周辺部へ向かって小さくなる
場合に係る説明であったが、ディスプレイとして、前記
素子をアレイ状とはしないで使用するなど、異なる色に
対応する開口の並ぶ方向以外への光の漏れが問題になら
ない場合には図2のようにしてもよい。
Bの開口が並ぶ上下方向以外には、異なる色に対応する
開口は並ぶことがなく、それぞれの開口への異なる色の
波長の光の漏れが生じない。
に示すように、素子平面の1方向(上下方向)にのみ、
出射光の持つ振幅分布が中心部から周辺部へ向かって小
さくなるようであれば良い。
と振幅変調、および集光を回折格子で実現する場合に係
る実施形態を示す説明図である。図3(a) はディスプレ
イの構成例であり、図3(b) は波長選択素子の一例を示
す説明図である。
択素子(回折格子)に入射し、前記素子により分光され
つつ集光し、かつ適当な振幅分布を持つ1次回折光が発
生する。
して、集光点はある程度の拡がりを持つが、このうち適
当な領域の光を通過するような開口を配置する。すなわ
ち、実施形態1と同様に、前記開口として、カラー表示
用の液晶パネルの対応する色の液晶セルなどが採用され
る。
出射面(=素子平面)の上下方向のみで、出射光の持つ
振幅分布が中心部から周辺部へ向かって小さくなる場合
に係る説明であったが、ディスプレイとして、異なる色
に対応する開口が、上下のみならず左右にも並ぶ(アレ
イ状に)場合には、図4のようにした方が効果的であ
る。
よび集光を回折格子で実現する場合に係る実施形態を示
す説明図である。図4(a) はディスプレイの構成例であ
り、図4(b) は波長選択素子の一例を示す説明図であ
る。
に示すように、素子平面の2方向(x方向とy方向)
に、出射光の持つ振幅分布が中心部から周辺部へ向かっ
て小さくなる。
ーフィルターを液晶パネルの背面に配置した場合のディ
スプレイを、図5に概念的に示す。尚、何れの実施形態
においても、本発明に係るディスプレイでは、異なる色
に対応する開口の並ぶ方向に各色の光の出射方向も異な
る(すなわち、図1〜図4で、上下に並ぶR・G・Bの
開口に対して、波長選択素子からの出射光は、上下に角
度が異なって入射している)ので、光が開口を通過した
後に光の方向を補償する手段(回折格子など)を配置す
ることにより、光の出射方向を等しくするか、あるいは
光が開口を通過した後に散乱板などを通過させることに
より、出射方向の違いをキャンセルしても良い。
いる場合、異なる色に対応する開口の並ぶ方向に格子ベ
クトルを持つ均一な単純回折格子を補償板として使用し
ても充分に補償板として機能する。
明したが、開口自身にこれらの出射角度の補償あるいは
散乱の機能を持たせても良い。
の出射光の持つ振幅分布が、出射面における少なくとも
1方向について、中心部から周辺部へ向かって小さくな
っていることにより、開口面における出射光の周辺部の
強度を小さくすることが可能である。従って、開口(液
晶セルなど)から出射する光は、R・G・Bの各色の波
長が良く分離し、彩度が高い色が表示される。本発明に
よるカラーフィルター(ディスプレイ)では、各素子毎
の光の漏れが抑えられるため、画素間の光の混じり、す
なわち、ノイズやクロストークのない表示画像が実現さ
れる。
振幅変調とを回折格子で実現する場合に係る実施形態を
示す説明図。図1(a) はディスプレイの構成例、図1
(b) は波長選択素子の一例を示す説明図。
振幅変調とを回折格子で実現する場合に係る実施形態を
示す説明図。図2(a) はディスプレイの構成例、図2
(b) は波長選択素子の一例を示す説明図。
振幅変調、および集光を回折格子で実現する場合に係る
実施形態を示す説明図。図3(a) はディスプレイの構成
例、図3(b) は波長選択素子の一例を示す説明図。
振幅変調、および集光を回折格子で実現する場合に係る
実施形態を示す説明図。図4(a) はディスプレイの構成
例、図4(b) は波長選択素子の一例を示す説明図。
ィルターを液晶パネルの背面に配置した場合のディスプ
レイを概念的に示す説明図。
強度分布図6(b) を示す説明図。
した場合の波長選択素子からの1次回折光の強度分布を
示す説明図。図7(a) はHamming 関数による振幅分布、
図7(b) は三角波関数による振幅分布、図7(c)(d)は台
形関数による振幅分布であり、図7(e) は回折光の強度
分布。
Claims (10)
- 【請求項1】白色入射光を、赤・緑・青の各色に対応す
る波長分布の光となるように、各色の方向を変えて分光
出射する波長選択素子において、 各色に対応する波長分布の出射光の持つ振幅分布が、出
射面における少なくとも1方向について、中心部から周
辺部へ向かって小さくなっていることを特徴とする波長
選択素子。 - 【請求項2】各色に対応する波長分布の出射光の持つ振
幅分布が、出射面における1方向では、中心部から周辺
部へ向かって小さくなっており、それと直交する方向で
は、中心部から周辺部へ向かって一定であることを特徴
とする請求項1記載の波長選択素子。 - 【請求項3】各色に対応する波長分布の出射光毎に特定
の焦点位置に集光させる手段を、更に備えることを特徴
とする請求項1または2に記載の波長選択素子。 - 【請求項4】各色に対応する波長分布の出射光のうち、
限定された特定波長の光のみを通過させるような位置に
開口の設けられた遮光手段を、更に備えることを特徴と
する請求項1〜3の何れかに記載の波長選択素子。 - 【請求項5】波長選択素子が回折格子からなることを特
徴とする請求項1〜4の何れかに記載の波長選択素子。 - 【請求項6】波長選択素子が回折格子からなり、前記回
折格子が、各色に対応する波長分布の出射光毎に特定の
焦点位置に集光させる機能も持つことを特徴とする請求
項1,2,4の何れかに記載の波長選択素子。 - 【請求項7】回折格子の格子間隔に対する格子幅の比
を、中心付近では1/2とし、前記比を周辺部へ向かっ
て減少もしくは増加させることを特徴とする請求項5ま
たは6に記載の波長選択素子。 - 【請求項8】回折格子の位相変調量を、中心付近では回
折効率が最大となるようにし、位相変調量を周辺部へ向
かって減少させることを特徴とする請求項5または6に
記載の波長選択素子。 - 【請求項9】請求項1〜8の何れかに記載の波長選択素
子をアレイとし、それらをマトリクス状またはストライ
プ状に集合配置してなるカラーフィルター。 - 【請求項10】請求項9記載のカラーフィルターを液晶
パネルの背面に配置してなるディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5507298A JP4035882B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 波長選択素子およびそれを用いたカラーフィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5507298A JP4035882B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 波長選択素子およびそれを用いたカラーフィルター |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11248914A true JPH11248914A (ja) | 1999-09-17 |
JP4035882B2 JP4035882B2 (ja) | 2008-01-23 |
Family
ID=12988502
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5507298A Expired - Fee Related JP4035882B2 (ja) | 1998-03-06 | 1998-03-06 | 波長選択素子およびそれを用いたカラーフィルター |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4035882B2 (ja) |
-
1998
- 1998-03-06 JP JP5507298A patent/JP4035882B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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