JP3236194B2 - 光学変調装置及びそれを用いたカラー画像表示装置 - Google Patents

光学変調装置及びそれを用いたカラー画像表示装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学変調装置及び
その光学変調装置を用いたカラー画像表示装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶光学変調素子を用いた単板カ
ラー光学変調装置は、液晶光学変調素子周辺部にある光
学変調被制御部の配線を遮光するブラックマトリクス面
積が液晶光学変調素子に占める割合が高く、装置全体の
光利用効率を低化させる要因となっていた。
【0003】この問題を解決するため、図38に示した
ような、マイクロレンズアレイ2をカラーフィルター5
1R、51G、51Bの前面に配置し、白色光源からの
照明光を光学変調素子201の各画素に集光させること
により、光学変調装置200の光利用効率を向上させる
方法が知られている。ここで、図38における3は透明
基板、5はブラックマトリクスである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来例では、白
色光から各光学変調素子に応じた色光を取り出す部材と
してカラーフィルターを用いている。しかしながら、カ
ラーフィルターは各画素へ入射する白色光のうち、ある
波長成分の光のみを透過するため、それ以外の波長成分
の光に関しては無駄になっており、光利用効率が非常に
低かった。
【0005】更に、画面を拡大して投影したり、画面に
近づいて観察すると、RGBの各画素がモザイク状のパ
ターンに見えるといった問題があった。
【0006】本発明は、光量損失の少ない単板カラー光
学変調装置を実現すると共に、画質がよく、小型の光学
変調装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の光学変
調装置は、広波長帯域の光束を互いに波長帯域が異なる
複数の光束に分解する回折格子と、前記各波長帯域の光
束を画素毎に変調し、かつ反射板により反射させる光学
変調素子とを有する光学変調装置であって、前記回折格
子が、前記光学変調素子によって変調され、反射された
前記各波長帯域の光束を合成し、前記光学変調素子と前
記回折格子とが一体的に形成されていることを特徴とし
ている。請求項2の発明の光学変調装置は請求項1に従
うものであって、前記回折格子は、単位領域に前記広波
長帯域の光束を分解する方向が異なり、異なる方向に出
射した同一波長帯域の光束が入射する前記光学変調素子
の共通の画素を有することを特徴としている。請求項3
の発明の光学変調装置は請求項2に従うものであって、
前記共通の画素から出射する光束が、前記回折格子の複
数の単位領域に入射することを特徴としている。
【0008】請求項4の発明の光学変調装置は、広帯域
の光を複数の収斂光束に変換する集光素子群と、前記複
数の収斂光束をそれぞれR,G,Bの3色の光束に分解する
回折格子と、前記R,G,Bの3色の光束を変調する複数の
画素と前記R,G,Bの3色の光束を反射する反射板とを備
える光学変調素子とを有し、前記回折格子が前記光学変
調素子で変調及び反射された前記R,G,Bの3色の光束を
合成する光学変調装置であって、 前記回折格子は前記集
光素子群からの前記複数の光束のそれぞれに対応する色
分解領域を有し、該複数の色分解領域のうち色分解方向
に関して隣り合う色分解領域は前記Gの色の光束に対す
るRの色の光束とBの色の光束の分離方向が互いに逆であ
り、前記色分解領域の中央部に対応する位置に前記Gの
色の画素が有り、前記隣り合う色分解領域同士の境界部
に対応する位置に前記Rの色の画素または前記Bの色の画
素が有り、前記色分解領域からのGの色の光束は前記Gの
色の画素に入射して前記反射板で反射することで同じ前
記色分解領域に入射し、前記隣り合う色分解領域のそれ
ぞれからの前記Rの光束は互いに共通の前記Rの画素に入
射して、前記反射板で反射することにより隣の前記色分
解領域に入射し、前記隣り合う色分解領域のそれぞれか
らの前記Bの光束は互いに共通の前記Bの画素に入射し
て、前記反射板で反射することにより隣の前記色分解領
域に入射することを特徴としている。請求項5の発明の
光学変調装置は、広帯域の光を複数の収斂光束に変換す
る集光素子群と、前記複数の収斂光束をそれぞれR,G,B
の3色の光束に分解する第1の回折格子と、前記R,G,B
の3色の光束を変調する複数の画素を備える光学変調素
子と、前記光学変調素子で変調された前記R,G,Bの3色
の光束を合成する第2の回折格子とを有する光学変調装
置であって、 前記第1の回折格子は前記集光素子群から
の前記複数の収斂光束のそれぞれに対応する色分解領域
を有し、前記第1の回折格子の複数の色分解領域のうち
色分解方向に関して隣り合う色分解領域は前記Gの色の
光束に対する前記Rの色の光束と前記Bの色の光束の分離
方向が互いに逆であり、前記光学変調素子は、前記色分
解領域の中央部に対応する位置にGの色の画素を有し、
前記隣り合う色分解領 域同士の境界部に対応する位置に
Rの色の画素またはBの色の画素を有し、 前記色分解領域
からの前記Gの色の光束は前記Gの色の画素に入射し、前
記隣り合う2つの色分解領域それぞれからの前記Rの色
の光束は互いに共通の前記Rの画素に入射し、前記隣り
合う2つの色分解領域それぞれからの前記Bの色の光束
は互いに共通の前記Bの画素に入射し、 前記第2の回折
格子は前記第1の回折格子の前記複数の色分解領域のそ
れぞれに対応する位置に色合成領域を有し、 前記色合成
領域に、前記Gの色の画素から出射した前記Gの色の光束
と、前記Gの色の画素を前記色分解方向に関して挟む位
置にある前記Rの色の画素と前記Bの色の画素から出射し
た前記Rの色の光束と前記Bの色の光束とが入射して合成
されることを特徴としている。請求項6の発明の光学変
調装置は請求項1乃至3いずれか1項に従うものであっ
て、前記広波長帯域の光束、または前記所定の波長帯域
に分解された光束を集光して前記光学変調素子の各画素
に収斂光を入射させる集光手段を有することを特徴とし
ている。
【0009】請求項7の発明の光学変調装置は請求項
乃至6いずれか1項に従うものであって、前記集光手段
と、前記回折格子又は前記第1の回折格子の単位領域を
対にしたことを特徴としている。請求項8の発明の光学
変調装置は請求項1乃至7いずれか1項に従うものであ
って、前記回折格子又は前記第1の回折格子によって所
定の波長帯域に光束が分解された位置にカラーフィルタ
ーを有することを特徴としている。請求項9の発明の光
学変調装置は請求項1乃至8いずれか1項に従うもので
あって、前記光学変調素子は、高分子分散型液晶である
ことを特徴としている。
【0010】請求項10の発明の光学変調装置は請求項
9に従うものであって、前記光学変調素子の画素間に遮
光壁を有することを特徴としている。請求項11の発明
の光学変調装置は請求項1乃至8いずれか1項に従うも
のであって、前記光学変調素子は、TN型液晶であるこ
とを特徴としている。請求項12の発明のカラー画像表
示装置は、請求項1乃至11いずれか1項記載の光学変
調装置を用いてカラー画像を表示することを特徴として
いる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の特徴を最もよく表
す光学変調装置の断面図(装置光軸に対して平行な断
面)である。
【0012】同図において、1は光学変調制御部不図示
及び光学変調被制御部からなる光学変調素子群である。
本実施の形態においては光学変調被制御部は高分子分散
型液晶を用いる。2は入射光を集光する集光素子群、3
は光学変調素子1を挟持する透明基板、4は画像表示に
不要な光を遮光する遮光膜である。6は集光素子群2に
対して一対一で設けられ、集光素子群2によって集光さ
れた光を複数の色光に分解し、かつ光学変調素子群1か
ら反射した色光を合成して出射する色分解合成素子群で
ある。7は光学変調素子群1と透明基板3の間に設けら
れた反射板である。
【0013】図中、光学変調素子群1のR(赤)、G
(緑)、B(青)の符号は、それぞれの光学変調素子が
入射及び反射する光の波長帯域を表している。
【0014】図1において、任意の集光素子をA0、A
0に隣接した集光素子をA+1、A−1、A0の光軸
(集光光束の中心線)を含む光学変調素子をT0、T0
に隣接した光学変調素子をT+1、T−1、A0の光軸
を含む色分解合成素子をS0、S0に隣接した色分解合
成素子をS+1、S−1とする。A0で集光された白色
光束は色分解合成素子S0を通過後、RGB帯域の3つ
の色光に色分解され、光学変調素子T0、T+1、T−
1に入射し、反射板7で反射される。それぞれの波長帯
域の光束は、光学変調素子T0、T+1、T−1を出射
するまでの間に光学変調を受ける。光学変調素子T0に
よって変調を受けたGの波長帯域の光は、色分解合成素
子S+1によって分解され光学変調素子T+1によって
変調を受けたRの波長帯域の光と、色分解合成素子S−
1によって分解され光学変調素子T−1によって変調を
受けたBの波長帯域の光と、光学変調素子S0において
合成された後、集光素子A0において略平行光とされ出
射する。
【0015】高分子分散型液晶による光学変調原理につ
いては一般的に知られているため、説明は省略する。
【0016】次に、本実施例における液晶パネル内の画
像信号駆動方法の一例を簡単に説明する。
【0017】入力画像がビデオ信号の場合、表示する画
像の1フレーム分の画像信号をメモリに一時的に蓄積し
た後、パネルの画素配列と対応するように順次順番を入
れ替えサンプリングを行う。また、パソコン等のデータ
信号のようにすでにメモリに保管されている入力画像の
場合には、サンプリング方法を変えることで対応でき
る。ただし本実施例においては、各ライン中各色のパネ
ル画素が異なることから、画素数の少ない色光に対応す
る画像信号は、元の画像信号の2画素分を1画素分に平
均化する等の画像処理をサンプリングの前の時点で行う
必要がある。
【0018】次に、色分解合成素子群6について、図2
の断面拡大図を用いて説明する。
【0019】本実施の形態において色分解合成素子群6
は、1次元バイナリー型回折格子を樹脂で成形したもの
である。1次元バイナリー型回折格子とは、図2に示す
ように階段状に回折格子を形成したものであり、回折光
の偏向角がすべて同一になるように形成している。本実
施の形態では、格子ピッチP内にステップ幅L1,L
2,L3の3段形状である。なお、階段数は3段以上で
あれば4段でも5段でも同様の効果が得られるよう構成
することができる。本実施の形態に示すような透過型の
回折格子は、Applied Optics誌17巻1
5号2273〜2279(1978.8.1号)に開示
されているように、回折格子に入射した入射光束が透過
回折されて主に3方向に分離される。この回折格子は、
例えばブレーズド波長をλ0としたとき、ブレーズド波
長λ0に対し必要な格子厚Dtは Dt=m・λ0/(nλ0−1) となる。ここで、nλ0は媒質の屈折率である。m,λ
0をm=2、λ0=530nmとし、屈折率nλ0=
1.5程度として算出した場合、格子厚はDt=212
0nm程度となる。
【0020】本実施の形態において入射光の回折方向に
隣接する色分解合成素子同士では+1次元、−1次元の
波長帯域が逆になるよう構成されている。これにより光
学変調素子1の各画素に同じ色光が入射することにな
る。
【0021】以上、色分解について説明を行ったが、光
線の進路を逆にとって考えることで3色光を合成する作
用についても説明が付く。
【0022】次に、光学変調装置10を用いた反射型の
カラー画像表示装置の概略図を図3に示す。
【0023】図3中、10は本発明の光学変調装置、1
1は放物鏡12の焦点位置に置かれた白色光源、13は
コンデンサレンズ、14は投射レンズ、15は投射レン
ズ絞り、16は投射スクリーン、17は集光レンズ、1
8は投写レンズ絞り15の白色光源11側に設けられた
ミラーである。
【0024】白色光源11から出射した光は放物鏡12
により略平行光にされ、集光レンズ17、ミラー18、
コンデンサレンズ13を介して光学変調装置10に入射
する。光学変調装置10によりRGBの色光ごとの画像
情報を与えられた光は、コンデンサレンズ13、投射レ
ンズ14を介して投射スクリーン16上に画像表示を行
う。
【0025】RGB各色光の画像情報は光学変調装置1
0による光束の拡散度に依存している。図3のように光
軸上に開口を有するような絞りを用いる場合では、拡散
度の低い光束が投射レンズ絞り15を通過して投射スク
リーン16に到達し、拡散度の高い光束は投射レンズ絞
り15に遮光され、投射スクリーン16に到達しない。
すなわち、図3の画像表示装置では拡散度の低い光束を
画像表示に用いていることになる。図3のような構成と
は逆に、光軸近傍の光束を遮光するような絞り形状であ
る場合は、拡散度の高い光束を画像表示に用いることに
なる。
【0026】このように構成することで、光学変調装置
10に入射する白色光を色分解合成素子群6により複数
の色光に分解し、それぞれの色光に対応する光学変調素
子に無駄なく集光させることができるため、光利用効率
を大幅に向上させることができる。また同時に、本発明
の光学変調装置10をカラー画像表示装置に用いること
により明るい装置の提供が装置サイズを大型化すること
なしに可能となる。また、スクリーン上に光学変調装置
の周期構造(RGBモザイク構造とブラックマトリク
ス)が見えなくなると同時にRGB3色が完全に合成さ
れた画像表示を行えるため、スクリーンに近づいた時に
も、高画質の画像を鑑賞することが可能となる。また、
1画素に対して入射光束を集光していることから開口率
の低い画素を採用できるため、光学変調素子の製造上の
歩留まりを上げることが可能となるなどの多くのメリッ
トが存在する。
【0027】本実施の形態においては、色分解合成素子
として透過型回折格子を用いたが、ホログラム等のその
他の色分解合成素子を用いてもかまわない。また、集光
素子を平板マイクロレンズとしても構わない。更に集光
素子と色分解合成素子の配置の順序を図4に示すように
逆にすることも考えられる。図4において、41は平板
マイクロレンズ等の集光素子群である。また、色分解合
成素子群を集光素子群と、あるいは透明基板と一体で形
成しても構わない。
【0028】本実施の形態において、色分解合成素子の
1素子内のピッチ数は図2に示すように2ピッチとした
が、光学変調装置の仕様によって変える必要がある。ま
た、回折格子1ピッチ内の格子厚を各段ごとに若干変え
ること、及び回折格子1ピッチ内の格子幅が不等間隔に
なるように回折格子形状を設計することで±1次回折光
内側帯成分低減ができることから理想的な色分解が更に
可能となる。また、反射板7は光学変調素子群1の配線
部を形成する金属層で同時に形成しても構わない。
【0029】また図5に示すように、各色光が分離した
箇所に色補正用カラーフィルター51を設けた形態も考
えられる。この構成では、色分解合成素子6で分解され
た各色光の分光特性が画像信号のもつ分光特性と異なる
場合、各色光を色補正用カラーフィルター41に入射さ
せ、理想的色情報を得ることによって忠実な画像色再現
が可能になる。この場合、各色光に分解した後にカラー
フィルター51を透過させるので、それほど光利用効率
の低下も生じない。
【0030】また図6に示すように、光学変調素子間に
高分子分散型液晶の拡散光が隣接素子に入射し、クロス
トークの原因となることを防止するために遮光壁61を
設ける形態も考えられる。この構成により、更に高い画
質のカラー画像表示装置の提供が可能となる。
【0031】また、図5に示したカラーフィルター5
1、図6に示した遮光壁61を同時に有するような形態
も考えられるのは説明するまでもない。
【0032】次に光学変調装置の他の実施の形態を図7
に示す。
【0033】図7において、図1と同符号のものは同様
の作用をするので説明は省略する。。図7の光学変調装
置20が図1のものと最も大きく異なっているのは、光
学変調被制御部としてTN型液晶を光学変調素子群21
に用いている点である。それにともない本実施の形態の
光学変調装置20は偏光板22を有している。
【0034】次に、光学変調装置20を用いた反射型の
カラー画像表示装置の概略図を図8に示す。
【0035】図8において、図3と同符号のものは同様
の作用をするので説明は省略する。19は偏光ビームス
プリッターである。光学変調装置20は、偏光板22と
反射時に光線位相差がπ変化する反射板7を組み合わせ
て用いることで画像情報をもった色光の透過率を制御す
るシャッターの役割をする。但し、偏光板22の偏光軸
と液晶分子配列方向は一義的に決められるためここでの
説明は省略する。
【0036】このように光学変調装置を構成すること
で、光学変調被制御部に高分子分散型液晶を用いた時と
同様の効果が得られると同時に、TN型液晶を用いるこ
とでコントラストの高い画像表示装置を提供できる。
【0037】また、TN型液晶以外に、ゲストホスト液
晶等その他の光学変調被制御部を用いても構わない。ま
た、図8中、偏光ビームスプリッター19の偏光分離精
度が充分でない場合には、コンデンサレンズ13と偏光
ビームスプリッター19の間に偏光板を1枚追加すれ
ば、更なるコントラストの向上が図れる。
【0038】図9から図13は、本発明の光学変調装置
を入射側から見た平面図であり、集光素子と光学変調素
子の配置の関係を示すものである。
【0039】図9は、本発明の光学変調装置において、
集光素子の光軸を含む光学変調素子への入射光(図9中
アンダーバーの添えられた英字)をG色としたものであ
る。また、集光素子は光学変調素子の2辺に平行な方向
のレンズの屈折力が各々異なる形状をしており集光素子
A0に入射した光束は色分解素子S0に集光するものと
する。観測者である人間の目の被視感度はG色帯域で最
も高いことから、このように集光素子と光学変調素子を
配列することで、明るい画像を鑑賞することが可能とな
る。図9においては、光学変調素子の1素子形状を正方
形としたが、長方形であっても構わない。
【0040】図10は、本発明の光学変調装置におい
て、任意の1次元方向(図中横方向)に並んだ集光素子
列の各集光素子の光軸を含む光学変調素子への入射光
(図10中アンダーバーの添えられた英字)を同一に
し、その入射光をB色とした場合、この集光素子列に隣
接した集光素子列への入射光を各々R色、G色としたも
のである。このように集光素子と光学変調素子を配列す
ることで、各色の全光学変調素子数が等しくなることか
らカラーバランスの調整容易な表示装置の提供が可能と
なる。
【0041】図9、図10において光学変調素子の2次
元配列は、格子状に配列されているが、図11に示すよ
うな千鳥配列であっても同様の効果が得られる。
【0042】図12は、図9に示したものと同様に集光
素子の光軸を含む光学変調素子への入射光を全てG色と
したものであり、同時に任意の色分解合成素子の色分解
方向とは垂直な方向の隣接光学変調素子もG色とした物
である。このように集光素子と光学変調素子を配列する
ことで、バイナリー型回折格子がある1次元方向に連続
的な形状になることから形成が容易であり、低コスト化
が可能となる。また、図13に示すように集光素子をレ
ンチキュラーレンズとすることも可能である。この場
合、レンチキュラーレンズのパワーを持たない方向のブ
ラックマトリクス構造は除去できずに残ることになる
が、開口率を一定にしたままブラックマトリクスの構成
を変えることで、図12に示した例とほぼ同様の効果が
得られる。
【0043】図14は、透過型の光学変調装置30を表
す図である。反射型の光学変調装置10と同符号の構成
要素のものは同様の機能を有しているので説明を省略す
る。
【0044】反射型の光学変調装置10と異なる点は、
集光素子群2と色分解合成素子群6が入射側と出射側に
1対で設けられている点である。したがって、出射側の
集光素子群2はコリメート素子として働き、入射側の色
分解合成素子群6は色分解のみ、出射側は色合成のみを
行う。
【0045】次に光学変調装置30の画像形成の動作に
ついて説明する。図1の場合と同様に、任意の集光素子
をA0、A0に隣接した集光素子をA+1、A−1、A
0の光軸(集光光束の中心線)を含む光学変調素子をT
0、T0に隣接した光学変調素子をT+1、T−1、A
0の光軸を含む入射側の色分解合成素子をS0、S0に
隣接した色分解合成素子をS+1、S−1、A0の光軸
を含む出射側の色分解合成素子をM0、M0に隣接した
色分解合成素子をM+1、M−1、A0の光軸を含む出
射側の集光素子をC0、C0に隣接した集光素子をC+
1、C−1とする。A0で集光された白色光束は色分解
合成素子S0を通過後、RGB帯域の3つの色光に色分
解され、光学変調素子T0、T+1、T−1に入射し光
学変調を受ける。光学変調素子T0によって変調を受け
たGの波長帯域の光は、色分解合成素子S+1によって
分解され光学変調素子T+1によって変調を受けたRの
波長帯域の光と、色分解合成素子S−1によって分解さ
れ光学変調素子T−1によって変調を受けたBの波長帯
域の光と、色分解合成素子M0において合成された後、
集光素子C0によって略平行光とされ出射する。
【0046】次に、光学変調装置30を用いた透過型の
カラー画像表示装置の概略図を図15に示す。
【0047】白色光源11から出射した光は、放物鏡1
2により略平行光にされ光学変調装置30に入射する。
光学変調装置30によりRGBの色光ごとの画像情報を
与えられた光は、コンデンサレンズ13、投射レンズ1
4を介して投射スクリーン16上に画像表示を行う。
【0048】RGB各色光の画像情報は光学変調装置3
0による光束の拡散度に依存している。図15のように
光軸上に開口を有するような絞りを用いる場合では、拡
散度の低い光束が投射レンズ絞り15を通過して投射ス
クリーン16に到達し、拡散度の高い光束は投射レンズ
絞り15に遮光され、投射スクリーン16に到達しな
い。すなわち、図15の画像表示装置では拡散度の低い
光束を画像表示に用いている。図15のような構成とは
逆に、光軸近傍の光束を遮光するような絞り形状である
場合は、拡散度の高い光束を画像表示に用いることにな
る。
【0049】図16は、図14の光学変調装置内の各色
光が分離した箇所に色補正用カラーフィルター51を設
けたものであり、図17は、図14の光学変調装置の各
光学変調素子間に遮光壁61を設けたものである。この
ように光学変調装置を構成することにより、高い画質の
画像表示装置の提供が可能となる。ちなみに、色補正用
カラーフィルター51の位置は、光学変調素子群1の前
面であっても構わない。
【0050】
【0051】このように構成することで、透過型のカラ
ー画像表示装置でも反射型と同様の効果を得ることがで
きる。図15では、光学変調装置30を一枚だけ用いた
カラー画像表示装置を説明したが、更に明るい画像を表
示するために、光源11、放物鏡12、コンデンサレン
ズ17、光学変調装置20からなる照明・光学変調ユニ
ットを2組用いて画像を完全に合成させるも挙げられ
る。この例を図18に示す。
【0052】このように構成することにより、業務用等
の更に明るい画像表示が必要な装置を簡易な装置構成で
提供できる。
【0053】光学変調被制御部には、高分子分散型液晶
だけでなくTN型液晶も使用できる。その構成を図19
に示す。図19において、21はTN型液晶を光学変調
被制御部とした光学変調素子、22、23は互いに偏光
軸が直交した配置である偏光板である。
【0054】図20は、この光学変調装置を用いたカラ
ー画像表示装置の概略図である。図20のカラー画像表
示装置の光学系は、一般にケーラー照明系と呼ばれ、光
源の像を投射レンズの瞳上に結像し、光量ムラの少ない
光学系として知られている。光学変調装置40は、偏光
板22、23と組み合わせて用いることで画像情報をも
った色光の透過率を制御するシャッターの役割をする。
【0055】このように光学変調装置を構成すること
で、光学変調被制御部に高分子分散型液晶を用いた時と
同様の効果が得られると同時に、TN型液晶を用いるこ
とでコントラストの高い画像表示装置を提供できる。
【0056】また、TN型液晶以外に、ゲストホスト液
晶等その他の光学変調被制御部を用いても構わない。
【0057】図21は、図19の光学変調装置のコリメ
ート素子としての機能を有する出射側の集光素子2を除
いたものである。このような構成にすることで、光学変
調装置50の出射光束はある広がりをもって出射する。
この場合、図19に示した光学変調装置40と比較する
と、投射レンズのFナンバーが一定の場合、多少スクリ
ーン照度が落ちることになる。しかしながら、光学変調
素子21の1画素のサイズdに対してガラス基板3の厚
みLが充分大きく、出射光束の広がり角はかなり小さい
ことから実用上それほど問題ではないと考えられる。こ
の構成により、光学部材を減らすことができるため調整
工程及び部品コストの削減が可能となる。
【0058】透過型の光学変調装置においても、集光素
子と光学変調素子の配置の関係は、図9から図13に示
したものと同じものが適用できる。
【0059】図22は、本発明の他の実施の形態を表す
光学変調装置である。
【0060】図22において、図1と同符号のものは同
様の機能を有するので説明は省略する。本実施の形態の
光学変調装置60には、平板マイクロレンズ8が透明基
板3と光学変調素子群1の間に挿入されている。この構
成により、集光素子A0に入射した白色光は、色分解合
成素子S0によってRGBの各波長帯域の色光に分解さ
れ、平板マイクロレンズ8で各色光の主光線が光学変調
素子T0、T−1、T+1に対してそれぞれ垂直になる
よう偏向を受け、光学変調素子T0、T−1、T+1に
入射して、反射板8で反射する。光学変調素子で変調を
受けた各色光は、逆の光路をたどり再び色分解合成素子
S0に入射して合成され、集光素子A0で平行光にされ
て光学変調装置60から出射する。すなわち、本実施の
形態の光学変調装置60は、1つの集光素子に対して3
つの各色成分の画素が対応している。
【0061】平板マイクロレンズ8は、図23に示すよ
うに透明基板3と同屈折率n0の基板をベースにし、T
−1、T+1に入出射するレンズ部のみの屈折率n1を
n0よりも高く形成している。本実施の形態においては
平板マイクロレンズを用いたが図24に示すような台形
レンズ、図25に示すようなレンチキュラーレンズでも
構わない。
【0062】光学変調装置60を用いたカラー画像表示
装置は、図3に示したものと同じものであるので説明は
省略する。
【0063】光学変調装置をこのように構成すること
で、図1に示した光学変調装置10と同様の効果が得ら
れる。
【0064】なお、色分解合成素子6については詳述し
なかったが、図2に示したものと同様なものや、各色光
の出射方向が同じタイプのものが使用できる。本実施の
形態は後者を用いている。
【0065】本実施の形態においても、上述までの実施
の形態と同様に色分解合成素子に1次元バイナリー型回
折格子を用いているがホログラム等のその他の色分解素
子を用いても構わない。また、反射板7は光学変調素子
群1の配線部を形成する際に金属層で同時に形成しても
構わない。また、集光素子2を平板マイクロレンズとし
ても構わない。また、色分解素子群6を集光素子群2あ
るいは透明基板3と一体で形成しても構わない。
【0066】図26に示すようにカラーフィルター51
を、図27に示すように各光学変調素子の間に遮光壁6
1を設けることによって、高い画質の画像表示装置が提
供できる。
【0067】また、図28に光学変調被制御部にTN型
液晶を用いた形態を示す。このような構成においても前
述までの実施の形態と同様の効果が得られる。
【0068】カラー画像表示装置の構成は、図8に示し
たものと同じものであるので説明は省略する。また、本
実施の形態においては、光学変調被制御部としてTN液
晶を用いたがゲストホスト液晶等その他の光学変調被制
御部を用いても構わない。また、図8中偏光ビームスプ
リッター19の偏光分離精度が充分でなく、更にコント
ラストの向上を図る場合にはコンデンサレンズ13と偏
光ビームスプリッター19の間に偏光板を1枚追加して
もよい。
【0069】図29から図32は、本実施の形態の光学
変調装置を入射側から見た平面図であり、集光素子と光
学変調素子の配置の関係を示している。
【0070】図29は、本発明の光学変調装置におい
て、集光素子の光軸を含む光学変調素子への入射光(図
29中アンダーバーの添えられた英字)をG色としたも
のである。同時に任意の色分解合成素子の色分解方向と
は垂直な方向の隣接光学変調素子もG色としたものであ
る。また、集光素子は光学変調素子の2辺に平行な方向
のレンズの屈折力が各々異なる形状をしており集光素子
A0に入射した光束は色分解素子S0に集光するものと
する。このように集光素子と光学変調素子を配列するこ
とで、バイナリー型回折格子がある一次元方向に連続的
な形状になることから形成が容易であり、低コスト化が
可能となる。
【0071】また、図30に示すように集光素子をレン
チキュラーレンズとすることも可能である。この場合、
レンチキュラーレンズのパワーを持たない方向のブラッ
クマトリクス構造は除去できずに残ることになるが、開
口率を一定にしたままブラックマトリクスの構成を変え
ることで図29に示した例とほぼ同様の効果が得られ
る。更に、光学変調素子の1素子形状を正方形とした
が、長方形であっても構わない。
【0072】図31は、本発明の光学変調装置におい
て、集光素子の光軸を含む光学変調素子への入射光(図
31中アンダーバーの添えられた英字)をG色とし、集
光素子2の配置を千鳥配置にしたものである。このよう
に集光素子と光学変調素子を配置することでも、図29
に示したものと同様の効果が得られる。また、図31で
は、光学変調素子の2次元配列は、格子状に配列されて
いるが、図32に示すような千鳥配列であっても同様の
効果が得られる。
【0073】図33に平板マイクロレンズ8を有する透
過型の光学変調装置を示す。光学変調素子T0、T0−
1、T0+1に入射するまでは図22に示した反射型の
光学変調素子60と同様なので説明は省略する。光学変
調素子T0、T0−1、T0+1によって変調され出射
した各色光は、出射側の平板マイクロレンズ8によって
光路を曲げられ回折格子M0に入射し、合成されて集光
素子B0から平行光となって出射する。
【0074】カラー画像表示装置は、図4に示した形態
と同じであるので説明は省略する。
【0075】図34に示すようにカラーフィルター51
を、図35に示すように各光学変調素子の間に遮光壁6
1を設けることによって、高い画質の画像表示装置が提
供できる。
【0076】また、図36に光学変調被制御部にTN型
液晶を用いた形態を示す。このような構成においても前
述までの実施の形態と同様の効果が得られる。
【0077】カラー画像表示装置の構成は、図18に示
したものと同じものであるので説明は省略する。また、
本実施の形態においては、光学変調被制御部としてTN
型液晶を用いたがゲストホスト液晶等その他の光学変調
被制御部を用いても構わない。また、図18中偏光ビー
ムスプリッター19の偏光分離精度が充分ではないため
更にコントラストの向上を図る場合、コンデンサレンズ
13と偏光ビームスプリッター19の間に偏光板を1枚
追加してもよい。
【0078】図37は、図36の光学変調装置のコリメ
ート素子としての機能を有する出射側の集光素子2を除
いたものである。このように構成することで、光学変調
装置100の出射光束はある広がりをもって出射する。
この場合、図36に示した光学変調装置90と比較する
と、投射レンズのFナンバーが一定の場合、多少スクリ
ーン照度が落ちることになる。しかしながら、光学変調
素子21の1画素のサイズdに対してガラス基板3の厚
みLは充分大きく、出射光束の広がり角はかなり小さい
ことから実用上それほど問題ではないと考えられる。こ
の構成により、光学部材を減らすことができるため調整
工程及び部品コストの削減が可能となる。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光利用効率の良い、小型の光学変調装置が実現でき、本
発明の光学変調装置をカラー画像表示装置に用いれば、
画質のよい装置が装置サイズを大型化することなしに実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図で
ある。
【図2】回折格子の拡大断面図である。
【図3】本発明のカラー画像表示装置の概略図である。
【図4】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図で
ある。
【図5】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図で
ある。
【図6】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図で
ある。
【図7】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図で
ある。
【図8】本発明のカラー画像表示装置の概略図である。
【図9】集光素子と光学変調素子の配列の関係を示した
図である。
【図10】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図11】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図12】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図13】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図14】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図15】本発明のカラー画像表示装置の概略図であ
る。
【図16】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図17】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図18】本発明のカラー画像表示装置の概略図であ
る。
【図19】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図20】本発明のカラー画像表示装置の概略図であ
る。
【図21】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図22】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図23】平板マイクロレンズの拡大断面図である。
【図24】平板マイクロレンズの拡大断面図である。
【図25】平板マイクロレンズの拡大断面図である。
【図26】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図27】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図28】本発明の反射型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図29】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図30】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図31】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図32】集光素子と光学変調素子の配置の関係を示し
た図である。
【図33】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図34】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図35】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図36】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図37】本発明の透過型の光学変調装置の要部断面図
である。
【図38】従来の光学変調装置の要部断面図である。
【符号の説明】
1 光学変調素子 2 集光素子 3 透明基板 4 遮光膜 6 回折格子 7 反射板 10 光学変調装置 11 白色光源 12 放物鏡 13 コンデンサーレンズ 14 投射レンズ 15 投射レンズ絞り 16 投射スクリーン 17 集光レンズ 18 ミラー 51 カラーフィルター 61 遮光壁

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 広波長帯域の光束を互いに波長帯域が異
    なる複数の光束に分解する回折格子と、前記各波長帯域
    の光束を画素毎に変調し、かつ反射板により反射させる
    光学変調素子とを有する光学変調装置であって、 前記回折格子が、前記光学変調素子によって変調され、
    反射された前記各波長帯域の光束を合成し、前記光学変
    調素子と前記回折格子とが一体的に形成されていること
    を特徴とする光学変調装置。
  2. 【請求項2】 前記回折格子は、単位領域に前記広波長
    帯域の光束を分解する方向が異なり、異なる方向に出射
    した同一波長帯域の光束が入射する前記光学変調素子の
    共通の画素を有することを特徴とする請求項1記載の光
    学変調装置。
  3. 【請求項3】 前記共通の画素から出射する光束が、前
    記回折格子の複数の単位領域に入射することを特徴とす
    る請求項2記載の光学変調装置。
  4. 【請求項4】 広帯域の光を複数の収斂光束に変換する
    集光素子群と、前記複数の収斂光束をそれぞれR,G,Bの
    3色の光束に分解する回折格子と、前記R,G,Bの3色の
    光束を変調する複数の画素と前記R,G,Bの3色の光束を
    反射する反射板とを備える光学変調素子とを有し、前記
    回折格子が前記光学変調素子で変調及び反射された前記
    R,G,Bの3色の光束を合成する光学変調装置であって、 前記回折格子は前記集光素子群からの前記複数の光束の
    それぞれに対応する色分解領域を有し、該複数の色分解
    領域のうち色分解方向に関して隣り合う色分解領域は前
    記Gの色の光束に対するRの色の光束とBの色の光束の分
    離方向が互いに逆であり、前記色分解領域の中央部に対
    応する位置に前記Gの色の画素が有り、前記隣り合う色
    分解領域同士の境界部に対応する位置に前記Rの色の画
    素または前記Bの色の画素が有り、前記色分解領域から
    のGの色の光束は前記Gの色の画素に入射して前記反射板
    で反射することで同じ前記色分解領域に入射し、前記隣
    り合う色分解領域のそれぞれからの前記Rの色の光束は
    互いに共通の前記Rの色の画素に入射して、前記反射板
    で反射することにより隣の前記色分解領域に入射し、前
    記隣り合う色分解領域のそれぞれからの前記Bの色の光
    束は互いに共通の前記Bの色の画素に入射して、前記反
    射板で反射することにより隣の前記色分解領域に入射す
    ることを特徴とする光学変調装置。
  5. 【請求項5】 広帯域の光を複数の収斂光束に変換する
    集光素子群と、前記複数の収斂光束をそれぞれR,G,Bの
    3色の光束に分解する第1の回折格子と、前記R,G,Bの
    3色の光束を変調する複数の画素を備える光学変調素子
    と、前記光学変調素子で変調された前記R,G,Bの3色の
    光束を合成する第2の回折格子とを有する光学変調装置
    であって、 前記第1の回折格子は前記集光素子群からの前記複数の
    収斂光束のそれぞれに対応する色分解領域を有し、前記
    第1の回折格子の複数の色分解領域のうち色分解方向に
    関して隣り合う色分解領域は前記Gの色の光束に対する
    前記Rの色の光束と前記Bの色の光束の分離方向が互いに
    逆であり、前記光学変調素子は、前記色分解領域の中央
    部に対応する位置にGの色の画素を有し、前記隣り合う
    色分解領域同士の境界部に対応する位置にRの色の画素
    またはBの色の画素を有し、 前記色分解領域からの前記Gの色の光束は前記Gの色の画
    素に入射し、前記隣り合う2つの色分解領域それぞれか
    らの前記Rの色の光束は互いに共通の前記Rの画素に入射
    し、前記隣り合う2つの色分解領域それぞれからの前記
    Bの色の光束は互いに共通の前記Bの画素に入射し、 前記第2の回折格子は前記第1の回折格子の前記複数の
    色分解領域のそれぞれに対応する位置に色合成領域を有
    し、 前記色合成領域に、前記Gの色の画素から出射した前記G
    の色の光束と、前記Gの色の画素を前記色分解方向に関
    して挟む位置にある前記Rの色の画素と前記Bの色の画素
    から出射した前記Rの色の光束と前記Bの色の光束とが入
    射して合成されることを特徴とする光学変調装置。
  6. 【請求項6】 前記広波長帯域の光束、または前記所定
    の波長帯域に分解された光束を集光して前記光学変調素
    子の各画素に収斂光を入射させる集光手段を有すること
    を特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の光学変
    調装置。
  7. 【請求項7】 前記集光手段と、前記回折格子又は前記
    第1の回折格子の単位領域を対にしたことを特徴とする
    請求項4乃至6いずれか1項記載の光学変調装置。
  8. 【請求項8】 前記回折格子又は前記第1の回折格子に
    よって所定の波長帯域に光束が分解された位置にカラー
    フィルターを有することを特徴とする請求項1乃至7い
    ずれか1項記載の光学変調装置。
  9. 【請求項9】 前記光学変調素子は、高分子分散型液晶
    であることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記
    載の光学変調装置。
  10. 【請求項10】 前記光学変調素子の画素間に遮光壁を
    有することを特徴とする請求項9記載の光学変調装置。
  11. 【請求項11】 前記光学変調素子は、TN型液晶であ
    ることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の
    光学変調装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至11いずれか1項記載の
    光学変調装置を用いてカラー画像を表示することを特徴
    とするカラー画像表示装置。
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