JPH11248363A - シリコンインゴット製造用積層ルツボおよびその製造方法 - Google Patents

シリコンインゴット製造用積層ルツボおよびその製造方法

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JPH11248363A
JPH11248363A JP4546098A JP4546098A JPH11248363A JP H11248363 A JPH11248363 A JP H11248363A JP 4546098 A JP4546098 A JP 4546098A JP 4546098 A JP4546098 A JP 4546098A JP H11248363 A JPH11248363 A JP H11248363A
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Akira Mihashi
章 三橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 亀裂発生のないシリコンインゴットを製造す
るための積層構造を有するシリコンインゴット製造用積
層ルツボおよびその製造方法を提供する。 【解決手段】 50〜300μmの微細溶融シリカ砂3
1を含む内層シリカ層3と、500〜1500μmの粗
大溶融シリカ砂41を含む外層シリカ層4からなる積層
構造を有するシリコンインゴット製造用積層ルツボ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ルツボの内側が
微細溶融シリカ砂をシリカで結合した層を少なくとも1
層含む内層シリカ層からなり、ルツボの外側が粗大溶融
シリカ砂をシリカで結合した層を少なくとも1層含む外
層シリカ層からなる積層構造を有するシリコンインゴッ
ト製造用積層ルツボおよびその製造方法に関するもので
あり、特に溶解したシリコンが凝固する際に内部応力が
発生してシリコンインゴットに割れが発生することのな
い内層シリカ層および外層シリカ層を有するシリコンイ
ンゴット製造用積層ルツボおよびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンインゴット製造用ルツボ
として石英ルツボまたは黒鉛ルツボが使用されていた。
しかし黒鉛ルツボで作製したシリコンインゴットは十分
な純度が得られないところから、黒鉛ルツボを使用する
場合には、黒鉛ルツボ表面に不活性なコーティング処理
を施す必要があり、また、石英ルツボを使用する場合に
は、インゴットとルツボの剥離性を良くするためのコー
ティング処理を施す必要がある。この石英ルツボを製造
するには、溶融シリカ粉末を用意し、この溶融シリカ粉
末を、ルツボの形状をしたキャビティを有する内型と外
型からなる黒鉛型の前記キャビティに充填し、ついで内
型を取り除いて外型の内面側壁に張り付いている溶融シ
リカ粉末にバーナー炎を当てながら外型を回転し、シリ
カ粉末を溶融しながらルツボ形状に成形することにより
作製している。この様にして製造した従来の石英ルツボ
の断面図を図5に示す。この従来の石英ルツボ1にシリ
コン溶湯を注入し冷却凝固させてシリコンインゴット2
を製造する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】シリコン溶湯は石英ル
ツボ1内でシリコンインゴット2となって冷却し熱収縮
が発生するが、その際にシリコン溶湯は石英ルツボ1内
の壁面に密着したまま熱収縮するところから、シリコン
インゴット2の外周が石英ルツボの内壁面に図5のS方
向に引っ張られ、シリコンインゴット2内部に内部応力
が発生し、内部応力が存在するシリコンインゴットは、
急冷の際に亀裂が発生したり結晶粒内に転位が発生し、
これら亀裂および転位が発生したシリコンインゴットか
ら太陽光発電用電池シリコン基板などを作製した場合に
光発電効率が悪くなることは避けられなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
従来の石英ルツボよりも内部応力による亀裂および転位
の発生の少ないシリコンインゴット製造用ルツボを得る
べく研究を行なった結果、(イ)図1の断面図に示され
るような50〜300μmの微細溶融シリカ砂31をシ
リカで結合した層を少なくとも1層含む内層シリカ層3
と500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂41をシリ
カで結合した層を少なくとも1層含む外層シリカ層4か
らなる積層構造を有するシリコンインゴット製造用積層
ルツボ5は、粒径が微細な溶融シリカ砂31を含む内層
シリカ層3が粗大溶融シリカ砂41を含む外層シリカ層
4から剥離しやすいところから、図2の断面図に示され
るように、シリコン溶湯をシリコンインゴット製造用積
層ルツボ5のキャビティに注入し凝固させてシリコンイ
ンゴットを製造する際に、シリコンインゴット2の外周
がルツボ内壁面に引っ張られると、内層シリカ層3はシ
リコンインゴット2に付着して外層シリカ層4から境界
Bで剥離するので凝固したシリコンインゴットに内部応
力が発生せず、従って、従来の石英ルツボにより得られ
たシリコンインゴットに見られるような亀裂および転位
の発生はない、(ロ)この50〜300μmの微細溶融
シリカ砂をシリカで結合した層を少なくとも1層含む内
層シリカ層と500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂
をシリカで結合した層を少なくとも1層含む外層シリカ
層からなる積層構造を有するシリコンインゴット製造用
積層ルツボは、図3の断面図に示されるように、前記シ
リコンインゴット製造用積層ルツボの内側空間の壁面
に、底部から開口部に向かって開口部面積が底部面積よ
りも大きくなるようにテーパを付けると、シリコンイン
ゴットの内部に発生する応力が一層少なくなり、亀裂お
よび転位発生が少なくさらに結晶粒の大きなシリコンイ
ンゴットを製造することができる、(ハ)この50〜3
00μmの微細溶融シリカ砂をシリカで結合した層を少
なくとも1層含む内層シリカ層と500〜1500μm
の粗大溶融シリカ砂をシリカで結合した層を少なくとも
1層含む外層シリカ層からなる積層構造を有するシリコ
ンインゴット製造用積層ルツボの内側空間は、その水平
断面が円形に限らず多角形を有する内側空間であっても
よい、という知見を得たのである。
【0005】この発明は、かかる知見に基づいて成され
たものであって、(1)図1の断面図に示されるよう
に、50〜300μmの微細溶融シリカ砂31をシリカ
で結合した層を少なくとも1層含む内層シリカ層3と、
500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂41をシリカ
で結合した層を少なくとも1層含む外層シリカ層4から
なる積層構造を有すシリコンインゴット製造用積層ルツ
ボ、(2)図3の断面図に示されるように、50〜30
0μmの微細溶融シリカ砂31をシリカで結合した層を
少なくとも1層含む内層シリカ層3と、500〜150
0μmの粗大溶融シリカ砂41をシリカで結合した層を
少なくとも1層含む外層シリカ層4からなる積層構造を
有し、かつ前記シリコンインゴット製造用積層ルツボの
内側空間の壁面は、底部から開口部に向かって開口部面
積が底部面積よりも大きくなるようにテーパが付けられ
ているシリコンインゴット製造用積層ルツボ、(3)前
記(1)または(2)のシリコンインゴット製造用積層
ルツボの内側空間は、その水平断面が円形または多角形
を有する内側空間であるシリコンインゴット製造用積層
ルツボ、に特徴を有するものである。
【0006】この発明のシリコンインゴット製造用積層
ルツボの内層シリカ層に含まれる微細溶融シリカ砂の粒
径を50〜300μmに限定したのは、微細溶融シリカ
砂の粒径が300μmよりも粗い溶融シリカ砂である
と、外層シリカ層から剥離しにくくなり、一方、内層シ
リカ層に含まれる微細溶融シリカ砂の粒径が50μmよ
りも微細であると、内層シリカ層の剥離はしやすくなる
が、ルツボ作製時に内層シリカ層が剥離してしまうので
好ましくない理由によるものである。
【0007】さらに、この発明のシリコンインゴット製
造用積層ルツボの外層シリカ層に含まれる粗大溶融シリ
カ砂の粒径を500〜1500μmに限定したのは、粗
大溶融シリカ砂の粒径が1500μmよりも粗い溶融シ
リカ砂であると、鋳型の比重が低下して強度が下がるの
で好ましくなく、一方、外層シリカ層に含まれる粗大溶
融シリカ砂の粒径が500μmよりも細かくなると、外
層シリカ層の強度が小さくなると共に内層シリカ層との
剥離性が劣化するので好ましくない理由によるものであ
る。
【0008】この発明のシリコンインゴット製造用積層
ルツボは、図3の断面図に示されるように、50〜30
0μmの微細溶融シリカ砂31をシリカで結合した層を
少なくとも1層含む内層シリカ層3と、500〜150
0μmの粗大溶融シリカ砂41をシリカで結合した層を
少なくとも1層含む外層シリカ層4からなる積層構造を
有し、かつ前記シリコンインゴット製造用積層ルツボの
内側空間の壁面に、底部から開口部に向かって開口部面
積が底部面積よりも大きくなるようにテーパθを付ける
と、シリコン溶湯が凝固収縮する際に、シリコン溶湯の
凝固時の収縮を補充するに十分なシリコン溶湯が供給さ
れるので、得られたシリコンインゴットの内部に発生す
る応力が一層少なくなり、凝固界面の断面積が広がるた
めに結晶粒の粗大化が振興する。前記テーパθの角度は
1〜5°の範囲内にあることが好ましい。
【0009】前記50〜300μmの微細溶融シリカ砂
をシリカで結合した層を少なくとも1層含む内層シリカ
層の厚さはシリコンインゴットの凝固収縮により剥離す
ることのできる厚さであることが好ましく、具体的に
は、0.1〜5mmの範囲内にあることが好ましい。ま
た、500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂をシリカ
で結合した層を少なくとも1層含む外層シリカ層の厚さ
はシリコンインゴット製造時のルツボの強度を維持しな
ければならないから、5mm程度の厚さが必要であり、
一方、あまり厚いとコストがかかるところから、外層シ
リカ層の厚さは、具体的には、3〜20mmの範囲内に
あることが好ましい。
【0010】この発明のシリコンインゴット製造用積層
ルツボを構成する内層シリカ層は、シリコンインゴット
と同じ大きさの蝋型を溶融シリカ粉末とコロイダルシリ
カからなるスラリーに浸漬した後引き上げて蝋型の表面
にスラリー層を形成し、このスラリー層の表面に50〜
300μmの微細溶融シリカ砂を散布し、この操作を少
なくとも1回行ってスタッコ層を形成する操作を複数繰
り返すことにより成形することができる。また、この発
明のシリコンインゴット製造用積層ルツボを構成する外
層シリカ層は、前記内層シリカ層を有する蝋型を、溶融
シリカ粉末とコロイダルシリカからなるスラリーに浸漬
した後引き上げることによりスラリー層を形成し、この
スラリー層の表面に500〜1500μmの粗大溶融シ
リカ砂を散布し、この操作を少なくとも1回行ってスタ
ッコ層を形成する操作を複数回繰り返すことにより成形
することができる。
【0011】さらに、この発明のシリコンインゴット製
造用積層ルツボは、通常の円柱体状内側空間を持つだけ
でなく、図4のシリコンインゴット製造用積層ルツボの
任意の高さ位置の水平断面図に示されるように、容易に
平面断面が多角形の内側空間を持つように作ることがで
きる。
【0012】ルツボの内側空間が任意の寸法および形状
を有する空間(例えば、円柱状空間、六角柱状空間、立
方体状空間または直方体状空間など)を持つこの発明の
シリコンインゴット製造用積層ルツボは、任意の寸法お
よび形状(例えば、円柱状、六角柱状、立方体状または
直方体状など)を有する蝋型を作製し、この蝋型を溶融
シリカ粉末とコロイダルシリカからなるスラリーに浸漬
した後引き上げて蝋型の表面にスラリー層を形成し、こ
のスラリー層の表面に50〜300μmの微細溶融シリ
カ砂を散布し、この操作を少なくとも1回行ってスタッ
コ層を形成することにより内層シリカ層を形成し、さら
にこの内層シリカ層を形成した円柱体、六角柱、立方体
または直方体の形状の蝋型を溶融シリカ粉末とコロイダ
ルシリカからなるスラリーに浸漬した後引き上げて内層
シリカ層の表面にスラリー層を形成し、このスラリー層
の表面に500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂を散
布し、この操作を少なくとも1回行ってスタッコ層を形
成することにより外層シリカ層を形成することにより製
造することができる。
【0013】従って、この発明は、(4)インゴットと
同じ形状を有する蝋型を、溶融シリカ粉末とコロイダル
シリカからなるスラリーに浸漬した後引き上げて前記蝋
型の表面にスラリー層を形成し、このスラリー層の表面
に50〜300μmの微細溶融シリカ砂を散布し、この
操作を少なくとも1回行って乾燥して内層スタッコ層を
形成し、この内層スタッコ層を形成した蝋型を、さらに
溶融シリカ粉末とコロイダルシリカからなるスラリーに
浸漬し引き上げてスラリー層を形成した後このスラリー
層の表面に500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂を
散布し、この操作を少なくとも1回行って乾燥して外層
スタッコ層を形成することにより前記内層スタッコ層の
上に外層スタッコ層を形成し、次いで、加熱して前記蝋
型を溶融除去すると共に前記内層スタッコ層および外層
スタッコ層を焼成することにより、内層シリカ層および
外層シリカ層を有するシリコンインゴット製造用積層ル
ツボの製造方法、(5)前記(4)の内層スタッコ層を
形成する操作を複数回繰り返し、さらに前記外層スタッ
コ層を形成する操作を複数回繰り返すことにより形成す
るシリコンインゴット製造用積層ルツボの製造方法、に
特徴を有するものである。
【0014】この発明の内側空間が立方体または直方体
形状を有するシリコンインゴット製造用積層ルツボを使
用すると、断面が正方形または長方形を有するシリコン
インゴットが得られ、この断面が正方形または長方形を
有するシリコンインゴットは、特に太陽光発電用電池の
シリコン基板のような正方形または長方形を有するシリ
コン基板の製造に用いると、高価なシリコンインゴット
を最も有効に活用することができる。すなわち、従来の
丸棒形状のシリコンインゴットから正方形または長方形
の太陽光発電用電池シリコン基板を作るには、丸棒形状
のシリコンインゴットをスライスしてシリコン円板を作
製し、このシリコン円板の隅を切り落として正方形また
は長方形の太陽光発電用電池シリコン基板7を作製する
ので、この時、切り落とした切除部分が無駄となる。し
かし、シリコンインゴットが角型形状であり、スライス
して得られたシリコン板が正方形または長方形であるな
らば、正方形または長方形の太陽光発電用電池シリコン
基板を作るには、切除部分を極めて少なくすることがで
き、従って、コストを下げることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】実施例1 直径:250mm、高さ:100mmの寸法を有する円
柱体蝋型を用意した。さらに平均粒径:100オングス
トローム以下の超微細溶融シリカ粉末:30容量%、残
部:水からなるバインダー(以下、コロイダルシリカと
いう)を用意し、このコロイダルシリカ100部に対し
て平均粒径:40μmの溶融シリカ粉末200部の割合
で混合してスラリーを作製した。前記蝋型を、得られた
スラリーに浸漬し、スラリーから引き上げて蝋型の表面
にスラリー層を形成し、このスラリー層の表面に100
μmの微細溶融シリカ砂を散布し、この操作を3回行っ
てスタッコ層を形成することにより蝋型の表面にシリカ
層を形成し、蝋型の表面に3層からなる合計厚さ:3m
mの内側シリカ層を形成した。
【0016】この表面に内側シリカ層を形成した蝋型
を、さらに前記スラリーに浸漬し、スラリーから引き上
げて蝋型の内側シリカ層表面にスラリー層を形成し、こ
のスラリー層の表面に1000μmの粗大溶融シリカ砂
を散布し、この操作を8回行ってスタッコ層を形成する
ことにより蝋型の表面に8層からなる合計厚さ:8mm
の外側シリカ層を形成した。
【0017】次に、蝋型の表面に内側シリカ層および外
側シリカ層を形成した蝋型被覆体を温度:100℃に加
熱して蝋型を溶解除去し、さらに、得られた内側シリカ
層および外側シリカ層からなる積層体を温度:800℃
で2時間加熱保持することにより焼成し、本発明シリコ
ンインゴット製造用積層ルツボを製造した。
【0018】この本発明シリコンインゴット製造用積層
ルツボに、温度:1500℃に保持されたシリコン溶湯
を注入し、1°K/sec.の冷却速度で冷却し、本発
明シリコンインゴット製造用積層ルツボから取り出すこ
とにより円柱体シリコンインゴットを製造した。得られ
た円柱体シリコンインゴットの表面を検査したが、シリ
コンインゴットの表面には亀裂が見られなかった。
【0019】実施例2 縦:170mm、横:170mm、高さ:100mmの
寸法を有する直方体蝋型を用意した。この直方体蝋型を
用い、実施例1と全く同様にして本発明シリコンインゴ
ット製造用積層ルツボを製造し、実施例1と全く同様に
して直方体シリコンインゴットを製造した。得られた直
方体シリコンインゴットの表面を検査したが、シリコン
インゴットの表面には亀裂が見られなかった。
【0020】実施例3 直径が190mmの円形底面と直径が200mmの円形
上面を有し、高さ:100mmの寸法を有し側面が3°
のテーパを有する円錐台形蝋型を用意した。この円錐台
形蝋型を用い、実施例1と全く同様にして本発明シリコ
ンインゴット製造用積層ルツボを製造し、実施例1と全
く同様にして円錐台形シリコンインゴットを製造した。
得られた円錐台形シリコンインゴットの表面を検査した
が、シリコンインゴットの表面には亀裂が見られなかっ
た。
【0021】従来例1 比較のために、外径:150mm、内径:136mm、
深さ:100mmの寸法を有する市販のシリコンインゴ
ット製造用ルツボを用意し、この市販のシリコンインゴ
ット製造用ルツボに実施例1と同じ温度:1500℃に
保持されたシリコン溶湯を注入し、1°K/sec.の
冷却速度で冷却し、シリコンインゴット製造用ルツボか
ら取り出すことにより円柱体シリコンインゴットを製造
した。得られた円柱体シリコンインゴットの表面を検査
したところ、シリコンインゴットの表面に多数の亀裂が
見られた。
【0022】
【発明の効果】上述のように、この発明の50〜300
μmの微細溶融シリカ砂をシリカで結合した層を少なく
とも1層含む内層シリカ層と500〜1500μmの粗
大溶融シリカ砂をシリカで結合した層を少なくとも1層
含む外層シリカ層からなる積層構造を有するシリコンイ
ンゴット製造用積層ルツボは、亀裂のないシリコンイン
ゴットを製造することができ、さらに断面が円形だけで
なく多角形のシリコンインゴットを製造することができ
るので、太陽光発電用電池シリコン基板などの正方形ま
たは長方形のシリコン基板を無駄なく製造することがで
きるなど、大量生産とコストダウンに優れた効果を有す
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のシリコンインゴット製造用積層ルツ
ボの断面説明図である。
【図2】この発明のシリコンインゴット製造用積層ルツ
ボにシリコン溶湯を注入し凝固させた状態を示す断面説
明図である。
【図3】この発明のシリコンインゴット製造用積層ルツ
ボの断面説明図である。
【図4】ルツボの内側空間を有するこの発明のシリコン
インゴット製造用積層ルツボを任意の高さで水平に切断
した水平断面説明図である。
【図5】従来のシリコンインゴット製造用石英ルツボに
シリコン溶湯を注入し凝固させた状態を示す断面説明図
である。
【符号の説明】
1 石英ルツボ 2 シリコンインゴット 3 内層シリカ層 4 外層シリカ層 5 シリコンインゴット製造用積層ルツボ 31 微細溶融シリカ砂 41 粗大溶融シリカ砂 B 境界

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50〜300μmの微細溶融シリカ砂を
    シリカで結合した層を少なくとも1層含む内層シリカ層
    と、500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂をシリカ
    で結合した層を少なくとも1層含む外層シリカ層からな
    る積層構造を有することを特徴とするシリコンインゴッ
    ト製造用積層ルツボ。
  2. 【請求項2】 前記シリコンインゴット製造用積層ルツ
    ボの内側空間の壁面は、底部から開口部に向かって開口
    部面積が底部面積よりも大きくなるようにテーパが付け
    られていることを特徴とする請求項1記載のシリコンイ
    ンゴット製造用積層ルツボ。
  3. 【請求項3】 前記シリコンインゴット製造用積層ルツ
    ボは、その水平断面が円形または多角形となる内側空間
    を有することを特徴とする請求項1または2記載のシリ
    コンインゴット製造用積層ルツボ。
  4. 【請求項4】 ルツボの内側空間と同じ形状を有する蝋
    型を、溶融シリカ粉末とコロイダルシリカからなるスラ
    リーに浸漬した後引き上げて前記蝋型の表面にスラリー
    層を形成し、このスラリー層の表面に50〜300μm
    の微細溶融シリカ砂を散布して内層スタッコ層を形成
    し、 この内層スタッコ層を形成した蝋型を、さらに溶融シリ
    カ粉末とコロイダルシリカからなるスラリーに浸漬し引
    き上げてスラリー層を形成した後このスラリー層の表面
    に500〜1500μmの粗大溶融シリカ砂を散布して
    外層スタッコ層を形成することにより前記内層スタッコ
    層の上に外層スタッコ層を形成し、 次いで、加熱して前記蝋型を溶融除去すると共に前記内
    層スタッコ層および外層スタッコ層を焼成することによ
    り、内層シリカ層および外層シリカ層を有するシリコン
    インゴット製造用積層ルツボの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記内層スタッコ層を形成する操作を少
    なくとも1回繰り返し、さらに前記外層スタッコ層を形
    成する操作を少なくとも1回繰り返すことにより形成す
    ことを特徴とする請求項4記載のシリコンインゴット製
    造用積層ルツボの製造方法。
JP4546098A 1998-02-26 1998-02-26 シリコンインゴット製造用積層ルツボおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP3206540B2 (ja)

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