JPH11248019A - リリーフ弁 - Google Patents

リリーフ弁

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JPH11248019A
JPH11248019A JP10047595A JP4759598A JPH11248019A JP H11248019 A JPH11248019 A JP H11248019A JP 10047595 A JP10047595 A JP 10047595A JP 4759598 A JP4759598 A JP 4759598A JP H11248019 A JPH11248019 A JP H11248019A
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JP
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relief
valve
sleeve
hole
pressure
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JP10047595A
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English (en)
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Yoshiaki Hamazaki
善明 浜崎
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Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】静粛性が要求される油圧回路では、リリーフ弁
の作動時に発生するシューという異音が問題となる。例
えば電気自動車では、動力舵取装置の油圧源となる電動
モータ駆動式の油圧ポンプに用いられるリリーフ弁の作
動音が問題となっている。 【解決手段】リリーフ時に、スリーブ53の弁孔52に
収容したスプール54が移動し、高圧側の油が弁孔52
から逃がし路61および絞りとなる環状隙間Sを介し
て、低圧の環状油室83にリリーフされる。スリーブ5
3の周囲を取り囲む筒状部材63によって、環状隙間S
が区画される。リリーフ時に、出口を絞られた逃がし路
61が中間圧となってダンピング効果が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静粛性を要求され
る油圧回路、例えば電気自動車用動力舵取装置の油圧源
となる電動モータ駆動式油圧ポンプの油圧回路に適用さ
れるリリーフ弁に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、
電気自動車(いわゆるEV車)に用いられるパワーステ
アリング装置では、その油圧源として、電動モータによ
って駆動される油圧ポンプを用いている。電気自動車は
エンジンを持たないため、ガソリン車のアイドリングに
相当する状態では、パワーステアリング装置の油圧ポン
プと、冷却ポンプの音しか聞こえないというような大変
静かな車である。
【0003】このような電気自動車では、いわゆるスタ
ンバイ制御方式が採用されている。この方式では、イグ
ニッションキーをオンにした状態でハンドル操作がなさ
れていないときは、上記の油圧ポンプがスタンバイ状態
となっていて低速で回転している一方、ハンドル操作が
なされると、油圧ポンプがパワー状態となって高速で回
転する。
【0004】従来、上記の油圧ポンプでは、内部圧力を
所定値以下に制限するために、直動型のリリーフ弁を内
蔵しているが、例えば据え切り時のハンドルロック等で
上記のリリーフ弁が作動する場合に、シューという音が
発生する。このような異音は、ガソリン車では全く問題
とならないレベルのものであるが、静かな電気自動車に
おいては、改善を要するべき問題となっている。
【0005】また、油圧ポンプのリリーフ弁では、当該
リリーフ弁を介して低圧側へ戻されるときにキャビテー
ションによって油中に気泡が発生し、この気泡を含んだ
油が吸込み側から吸い込まれるときに異音を発生すると
いう問題があった。そこで、本発明の目的は、作動に伴
う異音を低減することのできるリリーフ弁を提供するこ
とである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明の態様は、弁孔内にスライド自
在に挿入された弁体を弾性部材によって閉じ方向に付勢
し、圧油によって弾性部材に抗して弁体を移動させるこ
とで圧油が弁孔から逃がし路を介して低圧側へ逃がされ
るリリーフ弁において、上記逃がし路の出口に絞りを設
けたことを特徴とするものである。本態様では、逃がし
路の出口で流れを絞るので、逃がし路の出口までの部分
が中間圧となってダンピング効果を果たす結果、リリー
フ弁作動時に発生する異音を低減することができる。
【0007】請求項2記載の発明の態様は、請求項1に
おいて、上記逃がし路の出口で流路面積を制限する制限
部材によって上記絞りが形成されることを特徴とするも
のである。本態様では、絞りを設けていない従来品に対
して制限部材を付加するのみで、容易且つコスト安価に
改良品を製造することができる。また、追加部品である
制限部材の仕様を変更することにより、絞りの度合いを
容易に調整することができる。
【0008】請求項3記載の発明の態様は、請求項1又
は2において、上記弁孔を区画するスリーブを備え、上
記逃がし路は上記スリーブを径方向に貫通しており、上
記制限部材はスリーブの周囲を隙間を有して取り囲む筒
状部材からなることを特徴とするものである。本態様で
は、スリーブと筒状部材との間の環状の隙間を絞りとし
て構成することができる。また、筒状部材の径を変更す
ることにより、きわめて容易に絞りの流路面積を調整す
ることができる。
【0009】請求項4記載の発明の態様は、請求項3に
おいて、上記スリーブ内に弁体と弾性部材を組み込むと
ともに、スリーブの周囲に上記筒状部材を嵌め込んで一
体的なユニットを構成したことを特徴とするものであ
る。本態様では、リリーフ弁をユニットとして一体的に
取り扱えるので、組立てが容易になる結果、製造コスト
を安くすることができる。なお、弾性部材のブリロード
を調整するためのねじも一体に組み込んでおけば、リリ
ーフ圧を自在且つ容易に変更できる点で好ましい。
【0010】請求項5記載の発明の態様は、請求項1な
いし4の何れか一つにおいて、上記逃がし路の断面積は
弁体の高圧側受圧面積よりも大きいことを特徴とするも
のである。本態様では、十分なダンピング効果を得るこ
とができ、異音を確実に低減することができる。請求項
6記載の発明の態様は、請求項5において、上記絞りの
流路面積は弁孔の断面積以下であることを特徴とするも
のである。本態様では、ダンピング効果をより高めるこ
とができ、異音をより確実に低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施の形
態に係るリリーフ弁が適用された油圧ポンプの縦断側面
図であり、図2は油圧ポンプの別角度からの断面図であ
り、図3は図2のIII −III 線に沿う断面図であり、図
4は図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【0012】図1〜図4に示す油圧ポンプAは電動のギ
アポンプからなる。主に図2を参照して、本油圧ポンプ
Aは、駆動軸1(モータ軸)を有する電動モータ2と、
ドライブジョイント3を介して上記駆動軸1と連動する
被駆動軸4(ポンプ軸)と、この被駆動軸4を介して駆
動される駆動ギア5と、この駆動ギア5に噛み合う従動
ギア6と、これら駆動及び従動ギア5,6の噛み合いに
より形成される吸込室71,吐出室72(図3参照)を
有するポンプハウジング7と、このポンプハウジング7
を両側から支持する第1及び第2ハウジング支持体8,
9と、第1ハウジング支持体8と組み合わされた状態で
第2ハウジング支持体9及びポンプハウジング7の外側
を覆う有底円筒状のタンクハウジング10とを備えてい
る。
【0013】図1,図2および図3を参照して、ポンプ
ハウジング7は、駆動ギア5及び従動ギア6を収容し、
互いに連通する長円形のギア室としてのポンプ室70を
有する筒状のボディ7aと、上記ポンプ室70の両側開
放部を閉鎖する一対のサイドプレート7b,7cとを備
えている。ポンプハウジング7は、これらサイドプレー
ト7b,7cに穿設された2組の軸受孔11,12に、
上記被駆動軸4及び該被駆動軸4と平行な従動軸51を
介して駆動ギア5及び従動ギア6を交互に噛み合わせて
回転自在に支持し、この噛み合い位置を挟んだ両側に上
記吸込室71及び吐出室72を形成して、吸込室71に
吸込まれた作動油を上記駆動及び従動ギア5,6の歯間
に受け入れ、ポンプ室70の内周面との間に封止して吐
出室72に送り出すポンプ作用をなすように構成されて
いる。
【0014】49はサイドプレート7bと第2ハウジン
グ支持体9の板壁部9aとの間で高圧部と低圧部の間を
密封するシール部材であり、50はサイドプレート7c
と第1ハウジング支持体8の板壁部8aとの間で高圧部
と低圧部を密封するシール部材である。ボディ7aの一
箇所には、上記ポンプ室70に開口する吸込口73が、
反対側には軸長方向に貫通する第2吐出油路74が、さ
らに一方のサイドプレート7bには、上記吐出室72に
開口する吐出口を有する第1吐出油路75がそれぞれ設
けられている。吸込口先であるタンクハウジング10に
連通する第1吸込管29と、吸込口73を形成するL字
形の第2吸込管27の間は、後記する低圧室の内周面に
沿って上向きに延びるゴム製の消音管25が接続され
て、上記駆動及び従動ギア5,6の1組の噛み合い歯部
間に封止された圧油が吸込室71に戻されるときに生ず
る音を消すことができるようにしている。上記の第1吸
込管29、消音管25および第2吸込管27により吸込
油路35が形成されている。
【0015】吐出油路36は、サイドプレート7bに穿
設された上記第1吐出油路75、第1連通孔91、キャ
パシティ室20a、第2連通孔92、ポンプハウジング
7のボディ7aに形成された第2吐出油路74、および
第1ハウジング支持体8に形成され連結口37で開口す
るL字状の第3吐出油路81を含む。上記連結口37は
外部の吐出先、例えばパワーステアリング装置に連結さ
れる連結口である。
【0016】ポンプハウジング7を支持する第1ハウジ
ング支持体8は、上記電動モータ2のモータハウジング
に着脱可能に取り付けられ、さらに第2ハウジング支持
体9は、図3に示すように上記ボディ7aの外面に沿っ
て配置される4本の固定ボルト40を介して上記第1ハ
ウジング支持体8に着脱可能に取り付けられ、この第2
ハウジング支持体9の取り付けにより上記ポンプハウジ
ング7を挟着固定するようにしている。
【0017】第2ハウジング支持体9は、上記第1吐出
油路75に連通する第1連通孔91及び該第1連通孔9
1と平行状に穿設された第2連通孔92を有し、ポンプ
ハウジング7の軸長方向一端に対接する板壁部9aと、
該板壁部9aの外周部に連設された筒壁部9bとを備
え、該筒壁部9bの開放端側内周に、後述する嵌め込み
固定部23がねじ嵌合される被嵌め込み部93を設け、
該嵌め込み部93の雌ねじに、ノイズダンパ筒20を着
脱可能に取り付けている。このノイズダンパ筒20は、
第1吐出油路75を介して上記吐出室72に連通し、上
記吐出室72よりも大容積のキャパシティ室20aを有
している。
【0018】筒壁部9bは、ノイズダンパ筒20の開放
端から底にかけて挿嵌される長さを有し、該筒壁部9b
の板壁部9a側内周面と上記ノイズダンパ筒20の開放
部外周面との間にシール体13を介在させて圧油の洩れ
を防止している。また、上記筒壁部9bの開放端側外周
面には、二つの回転止め突起94,94を180度の位
相差で一体に突設している。
【0019】ノイズダンパ筒20は、筒部21の底22
近くを嵌め込み固定部23とし、該嵌め込み固定部23
の外周面には、上記雌ねじに螺合する雄ねじを設け、該
雄ねじ部の雌ねじ部への螺着により、第2ハウジング支
持体9に着脱可能に取り付けている。ノイズダンパ筒2
0の底22の外周には、複数個の係合用凹部24を周方
向に等間隔で設け、この係合用凹部24に工具を係合さ
せ、さらに上記第2ハウジング仕切板体9の回転止め突
起94に工具を係合させた状態でノイズダンパ筒20を
回すことにより、第2ハウジング支持体9を共回りさせ
ることなくノイズダンパ筒20を取り付けることができ
るようにしている。
【0020】ノイズダンパ筒20の底22の内面は、図
1に示すように外周部から径方向中央にかけて連続して
内側に湾曲する曲面形状とし、圧油の作用点を分散さ
せ、高圧の圧油に耐えられるようにしている。第1ハウ
ジング支持体8は、上記第2吐出油路74に連通する略
L字形の第3吐出油路81と、該第3吐出油路81に開
口する弁保持孔としての貫通孔82と、この貫通孔82
に装着されるリリーフ弁14を介して上記第3吐出油路
81に連通する環状油路83と、上記被駆動軸4が挿通
される挿通穴84とを備えている。この挿通穴84には
被駆動軸4との間を密封するオイルシール15が設けら
れている。環状油路83は、上記タンクハウジング10
内に画成される低圧室16と連通し、リリーフ弁14に
よってリリーフされた作動油を低圧室16に戻すことが
できるようになっている。
【0021】図2の要部の拡大断面図である図5を参照
して、上記リリーフ弁14はカートリッジタイプの一体
的なユニットUを構成しており、このユニットUは、弁
孔52を有するユニットUのハウジングとしてのスリー
ブ53と、弁孔52内にスライド自在に嵌め入れられた
弁体としてのスプール54と、このスプール54を閉じ
方向に付勢する例えば圧縮コイルばねからなる弾性部材
55と、弾性部材55のセット荷重の調整を通じてリリ
ーフ圧を調整する調整ねじ56とを備えている。スプー
ル54には、周方向に圧力の均一化(すなわち側圧の平
衡)を図ってスプール54を円滑に作動させるための周
溝が形成されている。
【0022】スリーブ53は、小径部57と、この小径
部57よりも若干径の大きい中径部58と、この中径部
58よりも径の大きい大径部59とを備えている。小径
部57は弁保持孔としての貫通孔82内に嵌め入れら
れ、小径部57の外周溝に装着されたバックアップリン
グ付きのOリング60によって、小径部57の外周面と
貫通孔64の内周面との間が密封されている。また、弁
孔52は中径部58および小径部57を貫通して形成さ
れ、小径部57の端面に開口することによって第3吐出
油路81に連通している。ハウジングとしてのスリーブ
53は、前端が上記のように第1ハウジング支持体8の
貫通孔82に挿入されて保持されるとともに、後端が上
記第2ハウジング支持体9の板壁部9aに当接して抜け
止めされている。実際には、スリーブ53の後端と板壁
部9aとの間には、若干の隙間があるが、油圧ポンプA
が作動すると、低圧室16と第3吐出油路81側との差
圧によって、上記のように第2ハウジング支持体9の板
壁部9aに当接するようになっている。
【0023】また、小径部57には、該小径部57を径
方向に貫通する複数の貫通孔が放射状に形成されてお
り、これらの貫通孔によって、該小径部57の周囲の環
状油室83と弁孔52とを連通する逃がし路61が構成
されている。また、小径部57の外周面には逃がし路6
1の出口を絞るための制限部材として、筒状部材63が
配置されている。この筒状部材63はその一端部が中径
部58と大径部59との間に段部に突き当てられた状態
で中径部58に圧入され固定されている。また、筒状部
材63は逃がし路61が開口する小径部57の部分の周
囲を所定の隙間を有して取り囲んでおり、これにより、
スリーブ53の小径部57と筒状部材63との間には、
絞りとしての環状隙間Sが区画されている。筒状部材6
3の他端部は環状油室83を区画する環状凹部の底面近
くまで達している。
【0024】上記の環状油室83は第1ハウジング支持
体8の端面に形成された環状凹部を環状板62で覆うこ
とにより区画されており、この環状板62に形成された
挿通孔64には、上記スリーブ53に装着された筒状部
材63がスリーブ53とともに挿通されている。一方、
スリーブ53の大径部59には、弁孔52より径の大き
い中間孔65と、この中間孔65よりも径の大きい後部
孔66とが形成されている。
【0025】スプール54の端部の周溝に嵌め入れられ
たスナップリング67が、弁孔52と中間孔65との間
に形成される傾斜状段部に係合することによって、スプ
ール54が弁孔52内へ抜け落ちてしまうことが防止さ
れている。弾性部材55の一端は調整ねじ56の環状凹
部に受けられているとともに、他端は軸部を有する受け
部材68によって受けられている。弾性部材55の付勢
力は受け部材68およびボール69を介してスプール5
4に与えられるようになっている。受け部材68および
スプール54がボール69を受ける部分は円錐面からな
る凹部に形成されている。また、リリーフ弁が作動して
いないときでは、受け部材68は中間孔65と後部孔6
6との間に形成される段部に突き当てられた状態にあ
る。また、調整ねじ56が調整された後、スリーブ53
の外周がかしめられて調整ねじ56の位置が固定される
ようになっている。
【0026】このようなリリーフ弁14では、第3吐出
油路81側が設定圧を超える過度な高圧になると、図6
に示すように弾性部材55に抗してスプール54がスラ
イドされ、弁孔52、逃がし路61および絞りとしての
環状隙間Sを介して、低圧側の環状油室83に逃がさ
れ、さらに低圧室16へ戻されるようになっている。こ
のとき、逃がし路61の出口の環状隙間Sによって流れ
が絞られるので、逃がし路61での圧力が高圧側と低圧
側の中間圧となってダンピング効果を発揮し、リリーフ
時の異音を低減することができる。
【0027】具体的には、スプール54の高圧側受圧面
積B1(本実施の形態では、弁孔52の断面積に相
当)、逃がし路61の全断面積B2、および絞りとして
の環状隙間Sの断面積B3には、B2>B1≧B3の関
係が満たされている。すなわち、上記逃がし路61の総
断面積B2よりも環状隙間Sの断面積B3を小さくする
ことによって、逃がし路61の出口に絞りを形成し、且
つ逃がし路61の総断面積B2をスプール54の高圧側
受圧面積B1よりも大きくすることによって、リリーフ
時の逃がし路61の圧が中間圧になるようにしてダンピ
ング効果を持たせるようにしてある。特に、上記環状隙
間Sの断面積B3をスプール54の高圧側受圧面積B1
以下に設定することによって、上記のダンピング効果を
より高めてある。
【0028】タンクハウジング10は、その開口部鍔縁
10aに突き当てられたクランプ環17及び該クランプ
環17を軸長方向に貫通する4本の固定ボルト40を介
して第1ハウジング支持体8の一側面に着脱可能に取り
付けられている。タンクハウジング10の内側は、作動
油を収納する油タンクとして利用される。このタンクハ
ウジング10内に円形の仕切板18を挿嵌固定し、該仕
切板18と第1ハウジング支持体8との間に、上記ポン
プハウジング7、第2ハウジング支持体9及びノイズダ
ンパ筒20を囲繞する低圧室16を、仕切板18と底部
10bとの間にリターン室19をそれぞれ画成してい
る。このリターン室19には、サブタンク(図示せず)
に貯蔵されている作動油が自重により落下供給され、さ
らにこのリターン室19から3つの油戻し穴18aを経
て低圧室16に満杯になるまで供給される。
【0029】仕切板18の径方向下側には、上記油戻し
穴18aが穿設され、リターン室19の油戻し穴18a
から低圧室16に減圧して戻すようにしている。さらに
上記第2ハウジング支持体9の板壁部9aには、上記吐
出室72に開口る弁孔95が設けられ、該弁孔95に弁
体及び該弁体を付勢する弁ばねを有するチェック弁41
を設け、油圧作動機器の一方側作動室に圧油が供給され
ている状態で上記電動モータ2が故障なとにより停止し
た場合、圧油が供給されている高圧側油圧路の作動油の
一部を吐出室72からチェック弁41を経てノイズダン
パ筒20内へ返戻することができるようにしている。
【0030】駆動ギア5を支える被駆動軸(ポンプ軸)
は、第1ハウジング支持体8の挿通孔84を貫通して電
動モータ2側に突出し、第1ハウジング支持体8の他側
面に固定支持された電動モータ2の駆動軸1(モータ
軸)に同軸的に突き合わせてあり、該駆動軸1と上記被
駆動軸4とが、上記ドライブシャフト3によって連結さ
れている。
【0031】以上の如く取り付けられたドライブジョイ
ント3は、電動ポンプにポンプ動作を行わせるべく、駆
動源たる電動モータ2の回転を駆動軸1を介して被駆動
軸4に伝える動作をなす。電動ポンプは、電動モータ2
の駆動により、駆動軸1(セータ軸)、被駆動軸4(ポ
ンプ軸)を経て駆動ギア5及び従動ギア6が回転し、こ
れら駆動及び従動ギア5,6の回転に伴い低圧室16の
作動油が、吸込油路35の消音管25および第2吸込管
27から吸込室71に吸い込まれ、さらに各歯部間の空
間とギア室内周面とにより画成される各油室が吐出室7
2に開放される都度、圧油が発生し、この圧油が第1吐
出油路75及び第1連通路91を経て、ノイズダンパ筒
20内に供給される。このノイズダンパ筒20は、その
キャパシティ室20aが吐出室72よりも大容積になっ
ているので、圧油の脈動が小さくなる。
【0032】このようにノイズダンパ筒20を設けて圧
油の脈動を小さくするから、脈動による被駆動軸4の振
動を小さくすることができる。ノイズダンパ筒20内の
圧油は、第2連通孔92、第2及び第3吐出油路74,
81を経て油圧作動機器の一方側作動室に供給される。
油圧作動機器の他方側作動室に連通する返油管42から
リターン室19に戻された作動油は仕切板18の油戻し
孔18aから減圧して低圧室16に戻される。
【0033】以上のような本実施の形態では、リリーフ
時に逃がし路61の出口で流れを絞るので、逃がし路6
1が中間圧となってダンピング効果を果たすことができ
る結果、リリーフ弁作動時に発生する異音を低減するこ
とができる。また、絞りを設けていない従来品に対し
て、流れを制限する制限部材としての筒状部材63を追
加構成するのみで、容易且つコスト安価に対策品を製造
することができる。しかも、追加部品である制限部材の
仕様を変更することにより、絞りの度合いを容易に調整
することができる。特に、制限部材を筒状部材63とし
たので、該筒状部材63の径の変更によってきわめて容
易に絞り度合いの調整が行える。
【0034】さらに、リリーフ弁14をカートリッジタ
イプのユニットUとして一体的に取り扱うことができる
ので、組立てが容易になる結果、製造コストを一層安く
することができる。なお、本発明は上記実施の形態に限
定されるものではなく、本発明をトロコイドポンプ等の
他の公知の油圧ポンプに適用することができる。その
他、本発明の範囲で種々の変更を施すことができる。
【0035】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、逃がし路の出
口で流れを絞るので、逃がし路の出口へ至るまでの部分
が中間圧となってダンピング効果を果たす結果、リリー
フ弁作動時に発生する異音を低減できる。請求項2記載
の発明では、絞りを設けていない従来品に対して制限部
材を付加するのみで、容易且つコスト安価に対策品を製
造できる。また、追加部品である制限部材の仕様を変更
することにより、絞りの度合いを容易に調整できる。
【0036】請求項3記載の発明では、スリーブと筒状
部材との間の環状の隙間によって絞りを形成でき、ま
た、筒状部材の径の変更によってきわめて容易に絞りの
流路面積を調整できる。請求項4記載の発明では、リリ
ーフ弁をユニットとして一体的に取り扱えるので、組立
てが容易になる結果、製造コストを安くすることができ
る。
【0037】請求項5記載の発明では、逃がし路による
十分なダンピング効果を得ることができ、異音を確実に
低減できる。請求項6記載の発明では、逃がし路による
ダンピング効果をより高めることができ、異音をより確
実に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のリリーフ弁が適用され
た油圧ポンプとしてのギアポンプの断面図である。
【図2】ギアポンプの別角度からの断面図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】図2の要部の拡大した断面図である。
【図6】図5に対応する断面図であり、リリーフ弁が作
動した状態を示している。
【符号の説明】
A 油圧ポンプ 2 電動モータ 14 リリーフ弁 U ユニット 16 低圧室 36 吐出油路 52 弁孔 53 スリーブ 54 スプール(弁体) 55 弾性部材 56 調整ねじ 61 逃がし路 63 筒状部材(制限部材) S 環状隙間(絞り) 68 受け部材 69 ボール 81 第3吐出油路 83 環状油室

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】弁孔内にスライド自在に挿入された弁体を
    弾性部材によって閉じ方向に付勢し、圧油によって弾性
    部材に抗して弁体を移動させることで圧油が弁孔から逃
    がし路を介して低圧側へ逃がされるリリーフ弁におい
    て、上記逃がし路の出口に絞りを設けたことを特徴とす
    るリリーフ弁。
  2. 【請求項2】上記逃がし路の出口で流路面積を制限する
    制限部材によって上記絞りが形成されることを特徴とす
    る請求項1記載のリリーフ弁。
  3. 【請求項3】上記弁孔を区画するスリーブを備え、上記
    逃がし路は上記スリーブを径方向に貫通しており、上記
    制限部材はスリーブの周囲を隙間を有して取り囲む筒状
    部材からなることを特徴とする請求項1記載のリリーフ
    弁。
  4. 【請求項4】上記スリーブ内に弁体と弾性部材を組み込
    むとともに、スリーブの周囲に上記筒状部材を嵌め込ん
    で一体的なユニットを構成したことを特徴とする請求項
    3記載のリリーフ弁。
  5. 【請求項5】上記逃がし路の断面積は弁体の高圧側受圧
    面積よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし4の
    何れか一つに記載の記載のリリーフ弁。
  6. 【請求項6】上記絞りの流路面積は弁孔の断面積以下で
    あることを特徴とする請求項5記載のリリーフ弁。
JP10047595A 1998-02-27 1998-02-27 リリーフ弁 Pending JPH11248019A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009119901A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Hitachi Ltd パワーステアリング装置

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JP2009119901A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Hitachi Ltd パワーステアリング装置

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