JPH11247684A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置

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JPH11247684A
JPH11247684A JP10064261A JP6426198A JPH11247684A JP H11247684 A JPH11247684 A JP H11247684A JP 10064261 A JP10064261 A JP 10064261A JP 6426198 A JP6426198 A JP 6426198A JP H11247684 A JPH11247684 A JP H11247684A
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fuel injection
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deceleration
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、減速時の排気有害成分値
の悪化を防止し得て、触媒の劣化を防止し得て、また、
ドライバビリティの悪化を防止することにある。 【構成】 このため、この発明は、内燃機関の減速燃料
カット条件成立時に、触媒温度が設定値以上の場合に
は、所定時間だけ理論空燃比になるよう燃料噴射弁を制
御した後に燃料カットするよう燃料噴射弁を制御する制
御手段を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は内燃機関の燃料噴
射制御装置に係り、特に、高負荷域からの減速時の排気
有害成分値の悪化を防止し得て、触媒の劣化を防止し得
て、また、ドライバビリティの悪化を防止し得る内燃機
関の燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に搭載される内燃機関には、排気有
害成分値であるHCやNOx、COを除去するために、
排気通路に触媒を設けているものがある。触媒は、触媒
作用により所定の気体構成・温度条件等のもとで排気中
の有害成分値を無害なものに変換する。
【0003】また、内燃機関には、吸気通路に燃料噴射
弁を設け、この燃料噴射弁を制御して空燃比が目標空燃
比になるよう燃料を供給する燃料噴射制御装置を備えて
いるものがある。この燃料噴射制御装置には、内燃機関
の減速時に、燃料の供給を停止して不要な燃料の消費を
抑制するために、また、未燃焼の燃料による触媒温度の
昇温を抑制するために、減速燃料カット条件成立時に燃
料カットするよう燃料噴射弁を制御するものがある。
【0004】このような内燃機関の燃料噴射制御装置と
しては、特開平7−310574号公報、特開平8−1
4082号公報、特開平9−250381号公報に開示
されるものがある。
【0005】特開平7−310574号公報に開示され
るものは、内燃機関が所定の燃料供給休止条件を満たし
た時点から所定の遅延時間後に燃料供給を休止する燃料
カット制御方法において、所定の遅延時間内に燃焼室内
に発生するイオン電流の特性を検出し、検出したイオン
電流の特性が所定の特性を越えていることを判定した場
合に、次回の燃料供給休止条件を緩和するものである。
【0006】特開平8−14082号公報に開示される
ものは、O2 センサの出力に基づいて空燃比補正係数を
スキップ処理と積分処理することにより空燃比をフィー
ドバック制御する制御回路を設け、この制御回路によっ
て減速が検出された際に、減速検出後の最初のスキップ
から2回目のスキップまでの間は通常の減速時よりも燃
料が減少する側にスキップ処理と積分処理の大きさを補
正するものである。
【0007】特開平9−250381号公報に開示され
るもは、エバポパージシステムと燃料噴射制御手段とを
備えた燃料噴射制御装置において、燃料カット条件の検
出時に、直ちにパージガスの供給カット指令を出力し、
燃料カット条件になってから所定時間経過後に燃料カッ
ト指令を出力するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関の
燃料噴射制御装置においては、高負荷域での運転時に、
空燃比が理論空燃比よりもリッチな濃側空燃比になるよ
う燃料を増量して供給している。このような高負荷域か
らの減速時には、燃料消費の低減及び減速感を運転者に
感知させるために、燃料カットを行っている。
【0009】ところが、このように燃料が増量されてい
る状態から燃料カットが行われた場合には、排気通路に
濃側空燃比による未燃炭化水素HCが流れるとともに排
気通路が燃料カットにより空気過剰状態となり、排気有
害成分値の悪化を招くことになる。
【0010】このため、高負荷域からの減速時には、図
6に示す如く、排気通路に未燃炭化水素HCと過剰空気
中の酸素O2 とが混在することになり、これら未燃炭化
水素HCと過剰空気中の酸素O2 とが触媒において激し
い発熱反応を引き起こし、触媒温度を急激に昇温させて
触媒の劣化に不利な異常高温状態を惹起する不都合あ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、内燃機関の減速燃料カット
条件成立時に、触媒温度が設定値以上の場合には、所定
時間だけ理論空燃比になるよう燃料噴射弁を制御した後
に燃料カットするよう燃料噴射弁を制御する制御手段を
設けたことを特徴とする。
【0012】また、この発明は、内燃機関の減速燃料カ
ット条件成立時に、前記内燃機関の負荷が設定値以上の
場合には、所定時間だけ理論空燃比になるよう燃料噴射
弁を制御した後に燃料カットするよう燃料噴射弁を制御
する制御手段を設けたことを特徴とする。
【0013】前記請求項1または請求項2に記載の制御
手段は、前記所定時間内に減速燃料カット条件が不成立
となった場合には、理論空燃比及び燃料カットを中止す
るよう制御する制御手段であることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】この発明の内燃機関の燃料噴射制
御装置は、制御手段によって、内燃機関の減速燃料カッ
ト条件成立時に、触媒温度が設定値以上の場合には、所
定時間だけ理論空燃比になるよう燃料噴射弁を制御した
後に燃料カットするよう燃料噴射弁を制御することによ
り、高負荷域からの減速時に排気通路に流れる未燃炭化
水素を減少することができるとともに排気通路が空気過
剰状態となる時期を遅らせることができ、排気通路に未
燃炭化水素と過剰空気とが混在する状態をなくすことが
できる。
【0015】また、この発明の内燃機関の燃料噴射制御
装置は、制御手段によって、内燃機関の減速燃料カット
条件成立時に、内燃機関の負荷が設定値以上の場合に
は、所定時間だけ理論空燃比になるよう燃料噴射弁を制
御した後に燃料カットするよう燃料噴射弁を制御するこ
とにより、触媒温度センサを設けることなく燃料噴射制
御装置に既設の負荷を検出するセンサを利用して内燃機
関の負荷から触媒の温度を推測し得て、高負荷域からの
減速時に排気通路に流れる未燃炭化水素を減少すること
ができるとともに排気通路が空気過剰状態となる時期を
遅らせることができ、排気通路に未燃炭化水素と過剰空
気とが混在する状態をなくすことができる。
【0016】さらに、この発明の燃料噴射制御装置は、
制御手段によって、所定時間内に減速燃料カット条件が
不成立となった場合には、理論空燃比及び燃料カットを
中止するよう制御することにより、減速後の加速時に要
求される出力を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下図面に基づいて、この発明の実施例を説
明する。図1〜図3は、この発明の第1実施例を示すも
のである。図2において、2は内燃機関、4は吸気通
路、6は排気通路、8は吸気絞り弁、10は触媒であ
る。内燃機関2は、吸気通路4に吸気絞り弁8を設ける
とともに、排気通路6に排気中の有害成分を除去する触
媒10を設けている。
【0018】この内燃機関2は、燃料噴射制御装置12
を設けている。燃料噴射制御装置12は、吸気通路4に
燃料噴射弁14を設け、この燃料噴射弁14を制御する
制御手段16を設けている。
【0019】制御手段16には、排気中の酸素濃度を検
出するO2 センサ18と、内燃機関2の機関回転数を検
出する機関回転数センサ20と、吸気通路4の吸気負圧
を検出する吸気負圧センサ22と、吸気絞り弁8の絞り
弁開度を検出する絞り弁開度センサ24と、内燃機関2
を搭載した車両(図示せず)の車速を検出する車速セン
サ26と、触媒10の触媒温度を検出する触媒温度セン
サ28と、を接続して設けている。また、制御手段16
には、タイマー30を内蔵して設けている。
【0020】燃料噴射制御装置12は、制御手段16に
よって、O2 センサ18〜車速センサ26の検出する酸
素濃度と機関回転数と吸気負圧と絞り弁開度と車速とを
入力し、空燃比が内燃機関2の運転状態に応じて要求さ
れる目標空燃比になるよう燃料噴射弁14の作動を制御
する。
【0021】この燃料噴射制御装置12は、制御手段1
6に減速燃料カット条件を設定して設けている。減速燃
料カット条件は、内燃機関2の減速状態における機関回
転数や吸気負圧、絞り弁開度、車速等を条件値として設
定している。制御手段16は、これらの条件値を満たす
場合に減速燃料カット条件の成立と判断し、燃料の噴射
を停止して燃料カットするよう燃料噴射弁14を制御す
る。
【0022】この内燃機関2の燃料噴射制御装置12
は、制御手段16によって、内燃機関2の減速燃料カッ
ト条件成立時に、触媒温度センサ28の検出する触媒1
0の触媒温度Tが設定値Ts以上の場合には、タイマー
30のカウントする所定時間tだけ理論空燃比になるよ
う燃料噴射弁14を制御した後に燃料カットするよう燃
料噴射弁14を制御する。
【0023】次に第1実施例の制御を図1に基づいて説
明する。
【0024】燃料噴射制御装置12は、内燃機関2の駆
動によって制御のプログラムがスタート(ステップ10
0)すると、内燃機関2の運転状態及び触媒10の温度
状態としてO2 センサ18〜触媒温度センサ28により
酸素濃度と機関回転数と吸気負圧と絞り弁開度と車速と
触媒温度Tを検出し(ステップ102)、減速燃料カッ
ト条件が成立するか否かを判断する(ステップ10
4)。
【0025】この判断(ステップ104)がNOの場合
は、スタート(ステップ102)にリターンする。この
判断(ステップ104)がYESの場合には、触媒温度
Tが設定値Ts以上(T≧Ts)か否かを判断する(ス
テップ106)。
【0026】この判断(ステップ106)がNOの場合
は、燃料カットするよう燃料噴射弁14を制御し(ステ
ップ116)、エンド(ステップ118)にする。この
判断(ステップ106)がYESの場合には、理論空燃
比になるよう燃料噴射弁14を制御し(ステップ10
8)、タイマー30による所定時間のカウントをスター
トし(ステップ110)、減速燃料カット条件が成立中
か否かを判断する(ステップ112)。
【0027】この判断(ステップ112)がNOの場合
は、タイマー30をリセットし(ステップ120)、エ
ンド(ステップ118)にする。この判断(ステップ1
12)がYESの場合は、タイマー30のカウントする
所定時間tが経過したか否かを判断する(ステップ11
4)。
【0028】この判断(ステップ114)がNOの場合
は、判断(ステップ112)にリターンする。この判断
(ステップ114)がYESの場合は、燃料カットする
よう燃料噴射弁14を制御し(ステップ116)し、エ
ンド(ステップ118)にする。
【0029】このように、燃料噴射制御装置12は、制
御手段16によって、内燃機関2の減速燃料カット条件
成立時に、触媒温度センサ28の検出する触媒温度Tが
設定値Ts以上の場合には、タイマー30のカウントす
る所定時間tだけ理論空燃比になるよう燃料噴射弁14
を制御することにより、高負荷域からの減速時に排気通
路6に流れる未燃炭化水素HCを減少することができ
る。
【0030】また、燃料噴射制御装置12は、理論空燃
比の制御による所定時間tが経過した後に燃料カットす
るよう燃料噴射弁14を制御することにより、排気通路
6が空気過剰状態となる時期を遅らせることができる。
【0031】これにより、この燃料噴射制御装置12
は、図3に示す如く、高負荷域からの減速時に排気通路
6に未燃炭化水素HCと過剰空気の酸素O2 とがオーバ
ーラップして混在する状態をなくすことができる。
【0032】このため、この内燃機関2の燃料噴射制御
装置12は、高負荷域からの減速時に排気有害成分値の
悪化を防止し得て、未燃炭化水素HCと過剰空気中の酸
素O2 とが触媒12において激しい発熱反応を引き起こ
し、触媒温度を急激に昇温させて触媒12の劣化に不利
な異常高温状態を惹起する不都合を回避し得て、触媒1
2の劣化を防止することができる。
【0033】また、この燃料噴射制御装置12は、制御
手段16によって、所定時間t内に減速燃料カット条件
が不成立となった場合には、理論空燃比及び燃料カット
を中止するよう制御することにより、減速後の加速時に
要求される出力を得ることができる。
【0034】このため、この燃料噴射制御装置12は、
減速後の加速時におけるドライバビリティの悪化を防止
することができる。なお、触媒温度Tが設定値Ts未満
(T<Ts)の場合は、触媒10が過昇温となることが
ないので、通常に燃料カットを行う。
【0035】図4・図5は、この発明の第2実施例を示
すものである。図5において、2は内燃機関、4は吸気
通路、6は排気通路、8は吸気絞り弁、10は触媒、1
2は燃料噴射制御装置、14は燃料噴射弁、16は制御
手段である。
【0036】第2実施例の燃料噴射制御装置12は、制
御手段16に、O2 センサ18と、機関回転数センサ2
0と、吸気負圧センサ22と、絞り弁開度センサ24
と、車速センサ26と、を接続して設け、触媒温度セン
サ28を設けていない。また、第2実施例の燃料噴射制
御装置12は、制御手段16にタイマー30を内蔵して
設けている。
【0037】燃料噴射制御装置12は、制御手段16に
よって空燃比が内燃機関2の運転状態に応じて要求され
る目標空燃比になるよう燃料噴射弁14の作動を制御す
る。また、燃料噴射制御装置12は、制御手段16に第
1実施例と同様に減速燃料カット条件を設定して設け、
減速燃料カット条件の成立する場合に燃料の噴射を停止
して燃料カットするよう燃料噴射弁14を制御する。
【0038】第2実施例の燃料噴射制御装置12は、制
御手段16によって、内燃機関2の減速燃料カット条件
成立時に、内燃機関2の負荷Lが設定値Ls以上の場合
には、タイマー30のカウントする所定時間tだけ理論
空燃比になるよう燃料噴射弁14を制御した後に燃料カ
ットするよう燃料噴射弁14を制御する。
【0039】即ち、第2実施例の燃料噴射制御装置12
は、触媒12の触媒温度を検出する触媒温度センサ28
を設けることなく、装置に既設の負荷を検出する機関回
転数センサ20や吸気負圧センサ22、絞り弁開度セン
サ24等を利用して、内燃機関2の機関回転数や吸気負
圧、絞り弁開度等の負荷から触媒温度を推測するもので
あり、内燃機関2の減速燃料カット条件成立時に、触媒
温度が設定値以上となるような内燃機関2の負荷Lが設
定値Ls以上の高負荷域の場合には、タイマー30のカ
ウントする所定時間tだけ理論空燃比になるよう燃料噴
射弁14を制御した後に燃料カットするよう燃料噴射弁
14を制御するものである。
【0040】次に第2実施例の制御を図4に基づいて説
明する。
【0041】燃料噴射制御装置12は、内燃機関2の駆
動によって制御のプログラムがスタート(ステップ20
0)すると、内燃機関2の運転状態及び触媒10の温度
状態としてO2 センサ18〜車速センサ26により酸素
濃度と機関回転数と吸気負圧と絞り弁開度と車速とを検
出し(ステップ202)、減速燃料カット条件が成立す
るか否かを判断する(ステップ204)。
【0042】この判断(ステップ204)がNOの場合
は、スタート(ステップ202)にリターンする。この
判断(ステップ204)がYESの場合には、機関回転
数や吸気負圧、絞り弁開度等の負荷を示す信号によっ
て、触媒温度が設定値(例えば、700℃)以上となる
ような負荷Lが設定値Ls以上(L≧Ls)の高負荷域
か否かを判断する(ステップ206)。
【0043】この判断(ステップ206)がNOの場合
は、燃料カットするよう燃料噴射弁14を制御し(ステ
ップ216)、エンド(ステップ218)にする。この
判断(ステップ206)がYESの場合には、理論空燃
比になるよう燃料噴射弁14を制御し(ステップ20
8)、タイマー30による所定時間のカウントをスター
トし(ステップ210)、減速燃料カット条件が成立中
か否かを判断する(ステップ212)。
【0044】この判断(ステップ212)がNOの場合
は、タイマー30をリセットし(ステップ220)、エ
ンド(ステップ218)にする。この判断(ステップ2
12)がYESの場合は、タイマー30のカウントする
所定時間tが経過したか否かを判断する(ステップ21
4)。
【0045】この判断(ステップ214)がNOの場合
は、判断(ステップ212)にリターンする。この判断
(ステップ214)がYESの場合は、燃料カットする
よう燃料噴射弁14を制御し(ステップ216)し、エ
ンド(ステップ218)にする。
【0046】このように、第2実施例の燃料噴射制御装
置12は、制御手段16によって、内燃機関2の減速燃
料カット条件成立時に、触媒温度Tが設定値Ts以上と
なるような内燃機関2の負荷Lが設定値Ls以上の高負
荷域の場合には、タイマー30のカウントする所定時間
tだけ理論空燃比になるよう燃料噴射弁14を制御する
ことにより、高負荷域からの減速時に排気通路6に流れ
る未燃炭化水素HCを減少することができ、また、理論
空燃比の制御による所定時間tが経過した後に、燃料カ
ットするよう燃料噴射弁14を制御することにより、排
気通路6が空気過剰状態となる時期を遅らせることがで
きる。
【0047】これにより、第2実施例の燃料噴射制御装
置12は、第1実施例と同様に、図3に示す如く、高負
荷域からの減速時に排気通路6に未燃炭化水素HCと過
剰空気の酸素O2 とがオーバーラップして混在する状態
をなくすことができ、高負荷域からの減速時に排気有害
成分値の悪化を防止し得て、未燃炭化水素HCと過剰空
気中の酸素O2 とが触媒12において激しい発熱反応を
引き起こし、触媒温度を急激に昇温させて触媒12の劣
化に不利な異常高温状態を惹起する不都合を回避し得
て、触媒12の劣化を防止することができる。
【0048】また、第2実施例の燃料噴射制御装置12
は、制御手段16によって、所定時間t内に減速燃料カ
ット条件が不成立となった場合には、理論空燃比及び燃
料カットを中止するよう制御することにより、減速後の
加速時に要求される出力を得ることができ、減速後の加
速時におけるドライバビリティの悪化を防止することが
できる。
【0049】さらに、第2実施例の燃料噴射制御装置1
2は、触媒温度センサを設けることなく燃料噴射制御装
置12に既設の負荷を検出する機関回転数センサ20等
を利用して内燃機関2の負荷から触媒温度を推測し得る
ことにより、追加部品を要することなくプログラムの変
更により触媒10の劣化の防止を果たすことができ、低
コストに実施し得るものである。
【0050】
【発明の効果】このように、この発明の内燃機関の燃料
制御装置は、高負荷域からの減速時に排気通路に流れる
未燃炭化水素を減少することができるとともに排気通路
が空気過剰状態となる時期を遅らせることができ、排気
通路に未燃炭化水素と過剰空気とが混在する状態をなく
すことができ、また、触媒温度センサを設けることなく
燃料噴射制御装置に既設の負荷を検出するセンサを利用
して内燃機関の負荷から触媒温度を推測し得て、高負荷
域からの減速時に排気通路に未燃炭化水素と過剰空気と
が混在する状態をなくすことができ、減速後の加速時に
要求される出力を得ることができる。
【0051】このため、この内燃機関の燃料噴射制御装
置は、高負荷域からの減速時に排気有害成分値の悪化を
防止し得て、触媒の劣化を防止し得て、また、追加部品
を要することなくプログラムの変更により触媒の劣化の
防止を果たし得て、低コストに実施し得て、ドライバビ
リティの悪化を防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す内燃機関の燃料噴
射制御装置の制御のフローチャートである。
【図2】内燃機関の燃料噴射制御装置の概略構成図であ
る。
【図3】減速時における未燃炭化水素と酸素と触媒の温
度との変化を示す図である。
【図4】この発明の第2実施例を示す内燃機関の燃料噴
射制御装置の制御のフローチャートである。
【図5】内燃機関の燃料噴射制御装置の概略構成図であ
る。
【図6】従来の減速時における未燃炭化水素と酸素と触
媒の温度との変化を示す図である。
【符号の説明】
2 内燃機関 4 吸気通路 6 排気通路 8 吸気絞り弁 10 触媒 12 燃料噴射制御装置 14 燃料噴射弁 16 制御手段 18 O2 センサ 20 回転数センサ 22 吸気負圧センサ 24 絞り弁開度センサ 26 車速センサ 28 触媒温度センサ 30 タイマー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の減速燃料カット条件成立時
    に、触媒温度が設定値以上の場合には、所定時間だけ理
    論空燃比になるよう燃料噴射弁を制御した後に燃料カッ
    トするよう燃料噴射弁を制御する制御手段を設けたこと
    を特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関の減速燃料カット条件成立時
    に、前記内燃機関の負荷が設定値以上の場合には、所定
    時間だけ理論空燃比になるよう燃料噴射弁を制御した後
    に燃料カットするよう燃料噴射弁を制御する制御手段を
    設けたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記所定時間内に減速
    燃料カット条件が不成立となった場合には、前記理論空
    燃比及び燃料カットを中止するよう制御する制御手段で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    内燃機関の燃料噴射制御装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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