JPH11244683A - 湿式造粒方法及び装置 - Google Patents
湿式造粒方法及び装置Info
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- JPH11244683A JPH11244683A JP10061946A JP6194698A JPH11244683A JP H11244683 A JPH11244683 A JP H11244683A JP 10061946 A JP10061946 A JP 10061946A JP 6194698 A JP6194698 A JP 6194698A JP H11244683 A JPH11244683 A JP H11244683A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E30/10—Nuclear fusion reactors
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ゲル化前の液滴が変形せずに反応液と接触で
きる湿式造粒方法及び装置を提供する。 【解決手段】 高分子樹脂化合物の水溶液に原料粉末を
分散して得た原液を、反応槽内へ流下するゲル化反応液
の流れに乗せるように滴下する。
きる湿式造粒方法及び装置を提供する。 【解決手段】 高分子樹脂化合物の水溶液に原料粉末を
分散して得た原液を、反応槽内へ流下するゲル化反応液
の流れに乗せるように滴下する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化リチウム粒等
の粒子を製造する際に用いられる湿式造粒方法及び装置
に関するものである。
の粒子を製造する際に用いられる湿式造粒方法及び装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、粉末を粒状に加工する方法として
湿式造粒法が注目されている。湿式造粒法としては様々
な方法が提案されているが、その中の1つとして、ゲル
化する溶媒の中に原料粉末を分散して原液とし、この原
液を反応液が充填された反応槽中に滴下することにより
滴下時に形成された粒の形を固定して粒状とする方法が
挙げられる。この場合、得られた粒体はゲル中に原料粉
末が分散したものとなるので、加熱などによりゲルを取
り除いて原料粉末のみからなる粒体とする作業が行われ
ている。
湿式造粒法が注目されている。湿式造粒法としては様々
な方法が提案されているが、その中の1つとして、ゲル
化する溶媒の中に原料粉末を分散して原液とし、この原
液を反応液が充填された反応槽中に滴下することにより
滴下時に形成された粒の形を固定して粒状とする方法が
挙げられる。この場合、得られた粒体はゲル中に原料粉
末が分散したものとなるので、加熱などによりゲルを取
り除いて原料粉末のみからなる粒体とする作業が行われ
ている。
【0003】例えば、核融合炉のトリチウム増殖材とし
て知られているLi2O粒を形成させる場合では、原料粉末
としてLi2CO3粉末を用い、湿式造粒法により粒の形を固
定してから加熱してゲルの除去を行うと共にLi2CO3を反
応させてLi2OとすることによりLi2O粒を得る方法が提案
されている。
て知られているLi2O粒を形成させる場合では、原料粉末
としてLi2CO3粉末を用い、湿式造粒法により粒の形を固
定してから加熱してゲルの除去を行うと共にLi2CO3を反
応させてLi2OとすることによりLi2O粒を得る方法が提案
されている。
【0004】具体的に述べると、アセトンとの接触によ
りゲル化するポリビニルアルコールの水溶液中にLi2CO3
粉末を分散させて原液とし、この原液をアセトンの液浴
中に滴下して前記水溶液をゲル化させ、Li2CO3粉末が分
散したゲル粒を得た後、このゲル粒を高温で加熱してゲ
ルを取り除くと共にLi2CO3を反応させてLi2O粒とする方
法である。
りゲル化するポリビニルアルコールの水溶液中にLi2CO3
粉末を分散させて原液とし、この原液をアセトンの液浴
中に滴下して前記水溶液をゲル化させ、Li2CO3粉末が分
散したゲル粒を得た後、このゲル粒を高温で加熱してゲ
ルを取り除くと共にLi2CO3を反応させてLi2O粒とする方
法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法において
は、原液の滴下により形成した液滴を、反応液中に自由
落下させることにより反応液と接触させているため、液
滴の自由落下速度のベクトルと、このベクトルに対抗す
る垂直抗力、即ち、反応液の表面張力及び水圧とによ
り、液滴が反応液と接触する瞬間に衝撃がかかり、この
衝撃により液滴が変形してその状態でゲル化し、変形し
た形状のまま固定してしまうことがある。
は、原液の滴下により形成した液滴を、反応液中に自由
落下させることにより反応液と接触させているため、液
滴の自由落下速度のベクトルと、このベクトルに対抗す
る垂直抗力、即ち、反応液の表面張力及び水圧とによ
り、液滴が反応液と接触する瞬間に衝撃がかかり、この
衝撃により液滴が変形してその状態でゲル化し、変形し
た形状のまま固定してしまうことがある。
【0006】また、原液の滴下は連続的に行うので、初
めの方で反応液中に滴下されて浸積したゲル粒の上に次
々と新規なゲル粒が沈積し、ゲル粒が変形してしまう恐
れもある。
めの方で反応液中に滴下されて浸積したゲル粒の上に次
々と新規なゲル粒が沈積し、ゲル粒が変形してしまう恐
れもある。
【0007】本発明は、ゲル化前の液滴が反応液と接触
する際の変形を極力防止することのできる湿式造粒方法
及び装置を提供することを主目的とする。また、反応液
中において浸積したゲル粒の形を保ったまま保持できる
湿式造粒方法及び装置を提供することも本発明の別の目
的である。
する際の変形を極力防止することのできる湿式造粒方法
及び装置を提供することを主目的とする。また、反応液
中において浸積したゲル粒の形を保ったまま保持できる
湿式造粒方法及び装置を提供することも本発明の別の目
的である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、原料粉末を高分子樹脂化合
物の水溶液に分散せしめてなる原液をノズルから滴下す
ることにより原液の液滴を形成し、反応槽内において前
記水溶液をゲル化させる反応液に液滴を接触させること
により、原料粉末の分散したゲル粒を形成する湿式造粒
方法において、反応液を前記反応槽の上方から槽内に流
下させ、この流下する反応液の流れに液滴を滴下して合
流させる工程を備えたことを特徴としている。
め、請求項1に係る発明は、原料粉末を高分子樹脂化合
物の水溶液に分散せしめてなる原液をノズルから滴下す
ることにより原液の液滴を形成し、反応槽内において前
記水溶液をゲル化させる反応液に液滴を接触させること
により、原料粉末の分散したゲル粒を形成する湿式造粒
方法において、反応液を前記反応槽の上方から槽内に流
下させ、この流下する反応液の流れに液滴を滴下して合
流させる工程を備えたことを特徴としている。
【0009】請求項1の発明は、高分子樹脂化合物の水
溶液に原料粉末を分散して得た原液を、反応液と接触さ
せるために滴下するに際し、原液を静止している反応液
の中に滴下するのではなく、反応液を充填した反応槽内
に流下する反応液の流れ(以後、反応液流と称す。)の
中に滴下するものとしている。
溶液に原料粉末を分散して得た原液を、反応液と接触さ
せるために滴下するに際し、原液を静止している反応液
の中に滴下するのではなく、反応液を充填した反応槽内
に流下する反応液の流れ(以後、反応液流と称す。)の
中に滴下するものとしている。
【0010】即ち、静止する反応液中に液滴を滴下した
ときに比べて反応液流に液滴を滴下したときの方が液滴
と反応液との相対移動速度の差が縮まるので、液滴が反
応液流に接した瞬間の衝撃は柔らげられる。従って、液
滴が反応液流に接触した時にかかる衝撃による液滴の変
形を極力少なくすることができる。
ときに比べて反応液流に液滴を滴下したときの方が液滴
と反応液との相対移動速度の差が縮まるので、液滴が反
応液流に接した瞬間の衝撃は柔らげられる。従って、液
滴が反応液流に接触した時にかかる衝撃による液滴の変
形を極力少なくすることができる。
【0011】また、反応液流に取り込まれた液滴はゲル
化しながら、反応液流と共に反応槽に向かって流下す
る。反応槽内の水面に達すると、反応液流の自由落下の
ベクトルと、このベクトルに対抗する垂直抗力、即ち、
反応槽内の反応液の表面張力及び水圧とにより衝撃が生
じるが、反応液流は継続的に反応槽内に流れ込むため、
反応槽内の反応液に反応液流の流れ方向に沿った流れが
生じる。
化しながら、反応液流と共に反応槽に向かって流下す
る。反応槽内の水面に達すると、反応液流の自由落下の
ベクトルと、このベクトルに対抗する垂直抗力、即ち、
反応槽内の反応液の表面張力及び水圧とにより衝撃が生
じるが、反応液流は継続的に反応槽内に流れ込むため、
反応槽内の反応液に反応液流の流れ方向に沿った流れが
生じる。
【0012】即ち、継続的な反応液流の流入により、反
応液流の落下に対抗する力が弱まるので、反応液流中に
取り込まれた液滴に掛かる衝撃は、静止する流体中に液
滴のみを滴下した場合に比べて柔らげられる。従って、
液滴が反応槽内の反応液の水面に達した時にかかる衝撃
による液滴の変形を少なくすることができる。
応液流の落下に対抗する力が弱まるので、反応液流中に
取り込まれた液滴に掛かる衝撃は、静止する流体中に液
滴のみを滴下した場合に比べて柔らげられる。従って、
液滴が反応槽内の反応液の水面に達した時にかかる衝撃
による液滴の変形を少なくすることができる。
【0013】また、反応液流の流下速度については、こ
こでは特に限定しないが、液滴が合流する位置での反応
液流の下向きの流速が、液滴の自由落下速度と相対的に
ほぼ等しい速度とするとよい。尚、液滴の自由落下速度
は、反応液流との接触位置が同じ高さ位置であれば、ノ
ズルが配された高さ位置により左右されるので、液滴の
滴下速度に合わせて反応液流の流下速度を決定すれば、
液滴の大きさに関係なく液滴が反応液流に接触した時に
かかる衝撃による液滴の変形を少なくすることができる
ので好ましい。或いはまた、反応液流の流下速度に対し
てノズルの配置高さを調節することによっても同等の作
用を果たすことができる。
こでは特に限定しないが、液滴が合流する位置での反応
液流の下向きの流速が、液滴の自由落下速度と相対的に
ほぼ等しい速度とするとよい。尚、液滴の自由落下速度
は、反応液流との接触位置が同じ高さ位置であれば、ノ
ズルが配された高さ位置により左右されるので、液滴の
滴下速度に合わせて反応液流の流下速度を決定すれば、
液滴の大きさに関係なく液滴が反応液流に接触した時に
かかる衝撃による液滴の変形を少なくすることができる
ので好ましい。或いはまた、反応液流の流下速度に対し
てノズルの配置高さを調節することによっても同等の作
用を果たすことができる。
【0014】尚、本発明で述べる原料粉末とは最終的に
必要とする粒子と等しい組成の粉末や、Li2CO3のように
加熱などの処理により原料粉末自体が化学反応を起こし
て最終的に必要とする粒子の組成に変化する粉末等を選
択することができる。
必要とする粒子と等しい組成の粉末や、Li2CO3のように
加熱などの処理により原料粉末自体が化学反応を起こし
て最終的に必要とする粒子の組成に変化する粉末等を選
択することができる。
【0015】尚、高分子樹脂化合物は、選択した原料粉
末に適したものを選択するとよい。例えば、原料粉末と
して、最終的に必要とする粒子と等しい組成の粉末や、
後の加熱処理により原料粉末自体が化学反応を起こすも
のを選択した場合は、原料粉末と反応せず、加熱などの
物理的処理や他の薬品などによる化学的処理により簡単
に取り除ける種類の高分子樹脂化合物を選択すればよい
し、原料粉末が高分子樹脂化合物とある温度で反応して
最終的に必要とする粒子と等しい組成となる場合は反応
に適した種類の高分子樹脂化合物を選択することが挙げ
られる。
末に適したものを選択するとよい。例えば、原料粉末と
して、最終的に必要とする粒子と等しい組成の粉末や、
後の加熱処理により原料粉末自体が化学反応を起こすも
のを選択した場合は、原料粉末と反応せず、加熱などの
物理的処理や他の薬品などによる化学的処理により簡単
に取り除ける種類の高分子樹脂化合物を選択すればよい
し、原料粉末が高分子樹脂化合物とある温度で反応して
最終的に必要とする粒子と等しい組成となる場合は反応
に適した種類の高分子樹脂化合物を選択することが挙げ
られる。
【0016】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の湿式造粒方法において、液滴と合流する邂逅点近傍に
おける反応液の流れの下向きの流速が液滴の自由落下速
度とほぼ一致するように、反応液の流下の流量及び/又
は方向を調整することを特徴としている。
の湿式造粒方法において、液滴と合流する邂逅点近傍に
おける反応液の流れの下向きの流速が液滴の自由落下速
度とほぼ一致するように、反応液の流下の流量及び/又
は方向を調整することを特徴としている。
【0017】即ち、請求項2の発明は、液滴が反応液流
と合流する位置での反応液流の流下の流量及び/又は方
向を液滴の自由落下速度とほぼ一致するように調整する
ことで、反応液流と液滴との相対移動速度の差がほぼな
くなるので、液滴が反応液流に接した瞬間に生じる衝撃
がかなり小さくなり、液滴が反応液流に接触した時にか
かる衝撃による液滴の変形を極力少なくすることができ
る。
と合流する位置での反応液流の流下の流量及び/又は方
向を液滴の自由落下速度とほぼ一致するように調整する
ことで、反応液流と液滴との相対移動速度の差がほぼな
くなるので、液滴が反応液流に接した瞬間に生じる衝撃
がかなり小さくなり、液滴が反応液流に接触した時にか
かる衝撃による液滴の変形を極力少なくすることができ
る。
【0018】更に、請求項3の発明は、請求項1に記載
の湿式造粒方法において、前記反応槽内に底部から上方
に向かう反応液の流れを形成することを特徴としてい
る。
の湿式造粒方法において、前記反応槽内に底部から上方
に向かう反応液の流れを形成することを特徴としてい
る。
【0019】即ち、請求項3の発明では、反応槽内に底
部から上方に向かう反応液の流れを形成することによ
り、反応槽内のゲル粒を常に循環させて一カ所にゲル粒
を沈積させないものとしている。
部から上方に向かう反応液の流れを形成することによ
り、反応槽内のゲル粒を常に循環させて一カ所にゲル粒
を沈積させないものとしている。
【0020】これにより、ゲル粒の沈積によるゲル粒の
変形を防いで真球性の高いゲル粒が効率よく得られるだ
けでなく、反応液流の落下に対抗する力も弱められるの
で、反応液流中に取り込まれた液滴に掛かる衝撃を柔ら
げることができ、この点からも真球性の高いゲル粒が得
られる率を高められる。
変形を防いで真球性の高いゲル粒が効率よく得られるだ
けでなく、反応液流の落下に対抗する力も弱められるの
で、反応液流中に取り込まれた液滴に掛かる衝撃を柔ら
げることができ、この点からも真球性の高いゲル粒が得
られる率を高められる。
【0021】好ましくは、反応槽上方から流れ込む反応
液流の流下速度と同じ速度で槽内の反応液が流れるよう
に調整すれば、反応液流が流れ込んだ際の衝撃が少なく
なるので反応液流と共に流れ込むゲル粒がこの衝撃によ
り変形する恐れが少ないという利点がある。
液流の流下速度と同じ速度で槽内の反応液が流れるよう
に調整すれば、反応液流が流れ込んだ際の衝撃が少なく
なるので反応液流と共に流れ込むゲル粒がこの衝撃によ
り変形する恐れが少ないという利点がある。
【0022】また、請求項4の発明の湿式造粒装置は、
原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に分散せしめてな
る原液を供給する原液供給設備と、前記水溶液をゲル化
させる反応液が収容された反応槽と、前記原液供給設備
から供給される原液を滴下して合流させるノズル装置と
を備えた湿式造粒装置において、反応液を反応槽内に上
方から流下させて反応液流を形成する反応液流下装置を
備え、この反応液流下装置が反応槽の上方に形成した反
応液の流れに、前記ノズル装置が原液を滴下することを
特徴としている。
原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に分散せしめてな
る原液を供給する原液供給設備と、前記水溶液をゲル化
させる反応液が収容された反応槽と、前記原液供給設備
から供給される原液を滴下して合流させるノズル装置と
を備えた湿式造粒装置において、反応液を反応槽内に上
方から流下させて反応液流を形成する反応液流下装置を
備え、この反応液流下装置が反応槽の上方に形成した反
応液の流れに、前記ノズル装置が原液を滴下することを
特徴としている。
【0023】即ち、本発明の湿式造粒装置は、反応液流
下装置が反応液を上方から反応槽内に向かって流下させ
ることにより、反応槽に向かう反応液の流れ(反応液
流)を形成し、この流れ中にノズル装置が原液を滴下す
る構成のものである。
下装置が反応液を上方から反応槽内に向かって流下させ
ることにより、反応槽に向かう反応液の流れ(反応液
流)を形成し、この流れ中にノズル装置が原液を滴下す
る構成のものである。
【0024】反応液流下装置は、反応槽に向かう反応液
の流れ(反応液流)を形成するものであれば良く、その
ようなものとして例えば、反応液が充填されたタンクか
らポンプや弁などを介して一定量ずつ反応槽内に流出さ
せる構成や、反応槽内からポンプなどの汲み上げ装置に
より反応液を汲み上げ、これを反応槽内に流出させる構
成が挙げられる。また、反応液流下装置により形成され
る反応液流の流速は、液滴の自由落下速度に合わせて調
整すると良い。
の流れ(反応液流)を形成するものであれば良く、その
ようなものとして例えば、反応液が充填されたタンクか
らポンプや弁などを介して一定量ずつ反応槽内に流出さ
せる構成や、反応槽内からポンプなどの汲み上げ装置に
より反応液を汲み上げ、これを反応槽内に流出させる構
成が挙げられる。また、反応液流下装置により形成され
る反応液流の流速は、液滴の自由落下速度に合わせて調
整すると良い。
【0025】本発明の装置において用いられるノズル装
置は、例えば、タンクなどの原液供給設備から供給され
た原液から液滴を形成して、反応液流下装置により形成
された反応液流中に液滴を滴下するものであればとくに
限定しない。
置は、例えば、タンクなどの原液供給設備から供給され
た原液から液滴を形成して、反応液流下装置により形成
された反応液流中に液滴を滴下するものであればとくに
限定しない。
【0026】ノズル装置として用いられるものとして、
例えば、振動ノズルが挙げられる。振動ノズルより原液
を滴下する場合、体積流量をQ、液滴の直径をd、振動
ノズルの振動数をfとした時、これらは、Q=[(πd
3 )/6]・fと表すことができる。これより、液滴の
直径の調整は、振動ノズルの振動数と体積流量とを調整
することで簡単に行うことが可能である。
例えば、振動ノズルが挙げられる。振動ノズルより原液
を滴下する場合、体積流量をQ、液滴の直径をd、振動
ノズルの振動数をfとした時、これらは、Q=[(πd
3 )/6]・fと表すことができる。これより、液滴の
直径の調整は、振動ノズルの振動数と体積流量とを調整
することで簡単に行うことが可能である。
【0027】つまり、振動ノズルの振動数と体積流量と
を調整すれば、簡単に液滴の直径を調節することができ
るので、ノズル装置として振動ノズルを用いれば、所望
寸法の粒径を備えた液滴を簡単に、且つ、均一な形状の
ものを大量に形成させることができるという利点があ
る。勿論、振動ノズルに限らず他の方法により液滴の直
径を調節しても構わない。
を調整すれば、簡単に液滴の直径を調節することができ
るので、ノズル装置として振動ノズルを用いれば、所望
寸法の粒径を備えた液滴を簡単に、且つ、均一な形状の
ものを大量に形成させることができるという利点があ
る。勿論、振動ノズルに限らず他の方法により液滴の直
径を調節しても構わない。
【0028】また、請求項5の発明は、請求項4に記載
の湿式造粒装置において、前記反応液流下装置が、反応
液の流下流量を調整する流量調整手段を備えていること
を特徴としている。
の湿式造粒装置において、前記反応液流下装置が、反応
液の流下流量を調整する流量調整手段を備えていること
を特徴としている。
【0029】即ち、流量調整手段が反応液の流下流量を
調整することにより、反応液流下装置が形成する反応液
流の流下速度が調整されるので、液滴に対する相対移動
速度の制御が可能である。そのため、液滴が反応液流に
接触した時にかかる衝撃が最も小さくなるように反応液
流の流下速度を調整して液滴の変形を少なく制御するこ
とができる。
調整することにより、反応液流下装置が形成する反応液
流の流下速度が調整されるので、液滴に対する相対移動
速度の制御が可能である。そのため、液滴が反応液流に
接触した時にかかる衝撃が最も小さくなるように反応液
流の流下速度を調整して液滴の変形を少なく制御するこ
とができる。
【0030】更に、請求項6の発明では、請求項4に記
載の湿式造粒装置において、前記反応液流下装置が、反
応液の流下方向を調整する方向調整手段を備えているこ
とを特徴とするものとしている。
載の湿式造粒装置において、前記反応液流下装置が、反
応液の流下方向を調整する方向調整手段を備えているこ
とを特徴とするものとしている。
【0031】即ち、方向調整手段が反応液の流下方向を
調整することにより、反応液流下装置が形成する反応液
流の流下方向が変わり、液滴が反応液流と接触する位置
をずらすことができる。
調整することにより、反応液流下装置が形成する反応液
流の流下方向が変わり、液滴が反応液流と接触する位置
をずらすことができる。
【0032】液滴の自由落下速度は距離が長くなれば長
くなるほど速くなるため、液滴が反応液流と接触する位
置をずらせば、液滴の自由落下速度が変わるので反応液
流と液滴との相対移動速度の差が小さくなるように調節
することができる。これにより液滴が反応液流に接した
瞬間に生じる衝撃をかなり抑えられるので、液滴が反応
液流に接触した時の衝撃による液滴の変形を極力少なく
することができる。
くなるほど速くなるため、液滴が反応液流と接触する位
置をずらせば、液滴の自由落下速度が変わるので反応液
流と液滴との相対移動速度の差が小さくなるように調節
することができる。これにより液滴が反応液流に接した
瞬間に生じる衝撃をかなり抑えられるので、液滴が反応
液流に接触した時の衝撃による液滴の変形を極力少なく
することができる。
【0033】また、請求項7の発明では、請求項4に記
載の湿式造粒装置において、前記反応槽内に底部から上
方に向かう反応液の流れを形成する反応液循環機構が前
記反応槽に付設されていることを特徴としている。
載の湿式造粒装置において、前記反応槽内に底部から上
方に向かう反応液の流れを形成する反応液循環機構が前
記反応槽に付設されていることを特徴としている。
【0034】即ち、反応液循環機構が反応槽内の反応液
を底部から上方に向かうように循環させるため、ゲル球
は反応液と共に反応槽内で循環することとなる。これに
よりゲル球の沈積により先に形成されたゲル球が次に形
成されたゲル球の下敷きとなって押し潰されることがな
いので真球性の高いゲル粒が効率よく得られる。
を底部から上方に向かうように循環させるため、ゲル球
は反応液と共に反応槽内で循環することとなる。これに
よりゲル球の沈積により先に形成されたゲル球が次に形
成されたゲル球の下敷きとなって押し潰されることがな
いので真球性の高いゲル粒が効率よく得られる。
【0035】また、反応液流下装置で形成された反応液
流によって反応槽内に形成される流れに沿うように、反
応液循環機構が反応液を循環させる構成とすることによ
り、液滴が反応槽内に流下する際に受ける衝撃をより小
さくすることができるので、ゲル球が反応槽内に到達し
た際の衝撃により変形することなく、より真球性の高い
ゲル粒が得られる。
流によって反応槽内に形成される流れに沿うように、反
応液循環機構が反応液を循環させる構成とすることによ
り、液滴が反応槽内に流下する際に受ける衝撃をより小
さくすることができるので、ゲル球が反応槽内に到達し
た際の衝撃により変形することなく、より真球性の高い
ゲル粒が得られる。
【0036】これにより、ゲル粒の沈積によるゲル粒の
変形を防いで真球性の高いゲル粒が効率よく得られるだ
けでなく、反応液流の落下に対抗する力も弱められるの
で、反応液流中に取り込まれた液滴に掛かる衝撃を柔ら
げることができ、この点からも真球性の高いゲル粒が得
られる率を高められる。
変形を防いで真球性の高いゲル粒が効率よく得られるだ
けでなく、反応液流の落下に対抗する力も弱められるの
で、反応液流中に取り込まれた液滴に掛かる衝撃を柔ら
げることができ、この点からも真球性の高いゲル粒が得
られる率を高められる。
【0037】そのような反応液循環機構の一例として、
反応槽の上部側からポンプにより反応液を汲み上げて反
応槽の底部側から反応槽内に向かって反応液を吐出する
構成が挙げられる。この構成の場合、反応液の汲み出し
量は、少なくとも槽内の底部から上部に向かう反応液の
流れが形成される流量に調整する。
反応槽の上部側からポンプにより反応液を汲み上げて反
応槽の底部側から反応槽内に向かって反応液を吐出する
構成が挙げられる。この構成の場合、反応液の汲み出し
量は、少なくとも槽内の底部から上部に向かう反応液の
流れが形成される流量に調整する。
【0038】好ましくは、反応槽上方から流れ込む反応
液流の流下速度と同じ速度で槽内の反応液が循環するよ
うに調整すれば、反応液流が流れ込んだ際の衝撃が少な
くなるので反応液流と共に流れ込むゲル粒がこの衝撃に
より変形する恐れが少ないという利点がある。
液流の流下速度と同じ速度で槽内の反応液が循環するよ
うに調整すれば、反応液流が流れ込んだ際の衝撃が少な
くなるので反応液流と共に流れ込むゲル粒がこの衝撃に
より変形する恐れが少ないという利点がある。
【0039】更に、請求項8の発明は、請求項4に記載
の湿式造粒装置において、前記原液供給設備が、内圧に
よって原液を前記ノズル装置に供給する原液貯槽と、該
原液貯槽の内圧を制御することにより前記ノズル装置へ
供給される原液の流量を調整する圧力制御手段を備えて
いることを特徴としている。
の湿式造粒装置において、前記原液供給設備が、内圧に
よって原液を前記ノズル装置に供給する原液貯槽と、該
原液貯槽の内圧を制御することにより前記ノズル装置へ
供給される原液の流量を調整する圧力制御手段を備えて
いることを特徴としている。
【0040】即ち、圧力制御手段が原液貯槽内の圧力を
制御して原液貯槽からノズルに送る原液を押し出す構成
とすることにより、滴下原液を連続して定量的に送り出
すことが容易となるので、液滴の粒径制御が更に容易と
なる。そのため、より均一な寸法の粒体を大量に得るこ
とが可能である。
制御して原液貯槽からノズルに送る原液を押し出す構成
とすることにより、滴下原液を連続して定量的に送り出
すことが容易となるので、液滴の粒径制御が更に容易と
なる。そのため、より均一な寸法の粒体を大量に得るこ
とが可能である。
【0041】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態を示す
概略説明図である。ここでは一例として、原料粉末とし
てLi2CO3、高分子樹脂化合物としてポリビニルアルコー
ル(完全鹸化物、重合度約2000)を用い、ポリビニルア
ルコールの水溶液に原料粉末を均一に分散させ、26 wt
%のLi2CO3粉末、4.5wt%のポリビニルアルコールを含
む水溶液を原液として用いた。また、この原液をゲル化
させる反応液として、アセトンを用いた。
概略説明図である。ここでは一例として、原料粉末とし
てLi2CO3、高分子樹脂化合物としてポリビニルアルコー
ル(完全鹸化物、重合度約2000)を用い、ポリビニルア
ルコールの水溶液に原料粉末を均一に分散させ、26 wt
%のLi2CO3粉末、4.5wt%のポリビニルアルコールを含
む水溶液を原液として用いた。また、この原液をゲル化
させる反応液として、アセトンを用いた。
【0042】この装置は、外気と遮断されたチャンバ内
に上記原液を保持する滴下原液貯槽1と、チャンバ内に
空気を送り込む送り出しポンプ(図示せず)を含む圧力
制御装置2と、チャンバから送り出された原液を一定量
ずつ滴下する振動ノズル3と、循環ポンプ7によりフィ
ルタ8aを介して汲み上げたアセトンを底部側からフィ
ルタ8bを介して供給する反応液循環機構を備えた反応
槽5と、振動ノズル3と反応槽5との間に反応槽5に向
かうアセトンの流れを形成する流下ポンプ6と、制御手
段10とを備えている。
に上記原液を保持する滴下原液貯槽1と、チャンバ内に
空気を送り込む送り出しポンプ(図示せず)を含む圧力
制御装置2と、チャンバから送り出された原液を一定量
ずつ滴下する振動ノズル3と、循環ポンプ7によりフィ
ルタ8aを介して汲み上げたアセトンを底部側からフィ
ルタ8bを介して供給する反応液循環機構を備えた反応
槽5と、振動ノズル3と反応槽5との間に反応槽5に向
かうアセトンの流れを形成する流下ポンプ6と、制御手
段10とを備えている。
【0043】滴下原液貯槽1内の原液は、圧力制御装置
2により滴下原液貯槽1内に空気が送り込まれた分だけ
振動ノズル3に送り込まれる。この実施形態では、滴下
原液の送り出し流量が約50mL/minとなるように、制御手
段10が圧力制御装置2による空気の送り込み量を調節
している。
2により滴下原液貯槽1内に空気が送り込まれた分だけ
振動ノズル3に送り込まれる。この実施形態では、滴下
原液の送り出し流量が約50mL/minとなるように、制御手
段10が圧力制御装置2による空気の送り込み量を調節
している。
【0044】振動ノズル3は、上記滴下原液貯槽1から
の原液の送り出し流量と加振機による縦方向の振動との
兼ね合いにより液滴4を形成させる。加振機は、発振器
から発振されアンプにより振幅調整された振動を受けて
振動ノズル3を縦方向に振動させる。この実施形態で
は、振動ノズル3が内径1.0 mmの滴下ノズルを有し、加
振機に対して周波数100 Hzの振動が与えられているた
め、約50mL/minの送り出し流量で滴下ノズルに送り込ま
れた原液は、直径約1.5 mmの液滴4となった。
の原液の送り出し流量と加振機による縦方向の振動との
兼ね合いにより液滴4を形成させる。加振機は、発振器
から発振されアンプにより振幅調整された振動を受けて
振動ノズル3を縦方向に振動させる。この実施形態で
は、振動ノズル3が内径1.0 mmの滴下ノズルを有し、加
振機に対して周波数100 Hzの振動が与えられているた
め、約50mL/minの送り出し流量で滴下ノズルに送り込ま
れた原液は、直径約1.5 mmの液滴4となった。
【0045】尚、液滴4の寸法は、ノズルの内径と、滴
下原液貯槽1からの原液流量と、加振機による縦方向の
振動とにより決定されるので、これらを適宜調整するこ
とで容易に所望の大きさの液滴4を得ることが可能であ
る。
下原液貯槽1からの原液流量と、加振機による縦方向の
振動とにより決定されるので、これらを適宜調整するこ
とで容易に所望の大きさの液滴4を得ることが可能であ
る。
【0046】振動ノズル3から滴下された液滴4は、振
動ノズル3と反応槽5との間に形成されたアセトン流に
合流する。このアセトン流は、流下ポンプ6が反応槽5
の上部側からフィルタ8aを介して汲み上げたアセトン
を、反応槽5の上方から反応槽5に向かって流出するこ
とにより形成されている。
動ノズル3と反応槽5との間に形成されたアセトン流に
合流する。このアセトン流は、流下ポンプ6が反応槽5
の上部側からフィルタ8aを介して汲み上げたアセトン
を、反応槽5の上方から反応槽5に向かって流出するこ
とにより形成されている。
【0047】流下ポンプ6の吐出量は、ノズルから滴下
されてくる液滴4がアセトン流と合流する位置におい
て、アセトン流の下向きの流速が液滴4の自由落下速度
とほぼ同等となるように調整されている。
されてくる液滴4がアセトン流と合流する位置におい
て、アセトン流の下向きの流速が液滴4の自由落下速度
とほぼ同等となるように調整されている。
【0048】アセトン流に合流した液滴4は、ゲル化し
ながらアセトン流と共に反応槽5内に流れ込む。反応槽
5には、−20℃に温度調節したアセトンが充填されてお
り、このアセトンには、反応液循環機構により槽内に底
部から上部に向かう流れが形成されている。反応液循環
機構は反応槽5内のゲル球の吸い込み防止のために設け
たフィルタ8aを介して槽内のアセトンを流下ポンプ6
と共に上部側から汲み出し、底部側から吐出する循環ポ
ンプ7を備えている。そのため、反応槽5内に流れ込ん
だアセトンは、反応液循環機構により形成された循環流
と共に反応槽内を循環することとなる。
ながらアセトン流と共に反応槽5内に流れ込む。反応槽
5には、−20℃に温度調節したアセトンが充填されてお
り、このアセトンには、反応液循環機構により槽内に底
部から上部に向かう流れが形成されている。反応液循環
機構は反応槽5内のゲル球の吸い込み防止のために設け
たフィルタ8aを介して槽内のアセトンを流下ポンプ6
と共に上部側から汲み出し、底部側から吐出する循環ポ
ンプ7を備えている。そのため、反応槽5内に流れ込ん
だアセトンは、反応液循環機構により形成された循環流
と共に反応槽内を循環することとなる。
【0049】尚、このときのアセトン汲み出し量は、反
応槽上方から流れ込むアセトン流の流下速度と同じ速度
で槽内のアセトンが循環するように制御手段10が循環
ポンプ7を制御している。これにより、アセトン流が流
れ込んだ際に生じる衝撃が小さくなるのでアセトン流と
共に流れ込むゲル粒がこの衝撃により変形する恐れが少
ないという利点がある。
応槽上方から流れ込むアセトン流の流下速度と同じ速度
で槽内のアセトンが循環するように制御手段10が循環
ポンプ7を制御している。これにより、アセトン流が流
れ込んだ際に生じる衝撃が小さくなるのでアセトン流と
共に流れ込むゲル粒がこの衝撃により変形する恐れが少
ないという利点がある。
【0050】一定量の原液の連続的滴下が終了後、反応
槽5内においてゲル粒を循環させながら放置し熟成し
た。1時間経過後、循環ポンプ7を停止させてから反応
槽5の底部に連結するバルブ9を開け、ゲル粒をアセト
ンごと放出した。その後、ゲル粒のみを篩いによりアセ
トンから取り出した。
槽5内においてゲル粒を循環させながら放置し熟成し
た。1時間経過後、循環ポンプ7を停止させてから反応
槽5の底部に連結するバルブ9を開け、ゲル粒をアセト
ンごと放出した。その後、ゲル粒のみを篩いによりアセ
トンから取り出した。
【0051】取り出したゲル粒を、大気中、常温(約25
℃)下で24時間乾燥させ、乾燥ゲル粒とした。この乾燥
ゲル粒を真空中、400 ℃で6時間加熱する。これによ
り、ポリビニルアルコール水溶液のゲルが除去されLi2C
O3粒となる。
℃)下で24時間乾燥させ、乾燥ゲル粒とした。この乾燥
ゲル粒を真空中、400 ℃で6時間加熱する。これによ
り、ポリビニルアルコール水溶液のゲルが除去されLi2C
O3粒となる。
【0052】更に、700 ℃に昇温し、30時間加熱する。
これにより、Li2CO3が熱分解されてLi2Oとなる。その
後、1100℃まで昇温し、1100℃で4時間保持してLi2Oを
焼結させ、平均密度83%T.D.、平均直径約0.65mmのLi2O
微小焼結粒を得た。
これにより、Li2CO3が熱分解されてLi2Oとなる。その
後、1100℃まで昇温し、1100℃で4時間保持してLi2Oを
焼結させ、平均密度83%T.D.、平均直径約0.65mmのLi2O
微小焼結粒を得た。
【0053】このようにして得られたLi2O微小焼結粒の
1000粒について、それぞれの直径分布と真球度とを測定
した結果、かなり精度良く粒径の揃った真球度の高いLi
2O微小焼結粒が得られた。
1000粒について、それぞれの直径分布と真球度とを測定
した結果、かなり精度良く粒径の揃った真球度の高いLi
2O微小焼結粒が得られた。
【0054】
【発明の効果】このように、本発明では、液滴が反応液
に接する瞬間に生じる衝撃をかなり低く抑えられるの
で、ゲル化前の液滴が殆ど変形せずに反応液と接触で
き、真球度が高く、均質な粒体を効率よく得ることがで
きる。
に接する瞬間に生じる衝撃をかなり低く抑えられるの
で、ゲル化前の液滴が殆ど変形せずに反応液と接触で
き、真球度が高く、均質な粒体を効率よく得ることがで
きる。
【0055】また、ゲル粒は反応槽内で強制的に循環さ
せられるので、反応槽内で沈積して他のゲル粒により押
し潰されて変形することがないという利点もある。
せられるので、反応槽内で沈積して他のゲル粒により押
し潰されて変形することがないという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略説明図である。
1 :滴下原液貯槽 2 :圧力制御装置 3 :振動ノズル 4 :液滴 5 :反応槽 6 :流下ポンプ 7 :循環ポンプ 8a,8b:フィルタ 9 :バルブ 10 :制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 淵之上 克宏 茨城県那珂郡東海村村松1220−496 (72)発明者 澤田 博司 茨城県那珂郡東海村村松1220−496 (72)発明者 大橋 準平 茨城県ひたちなか市勝田本町18−12−102
Claims (8)
- 【請求項1】 原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に
分散せしめてなる原液をノズルから滴下することにより
原液の液滴を形成し、反応槽内において前記水溶液をゲ
ル化させる反応液に液滴を接触させることにより、原料
粉末の分散したゲル粒を形成する湿式造粒方法におい
て、 反応液を前記反応槽の上方から槽内に流下させ、この流
下する反応液の流れに液滴を滴下して合流させる工程を
備えたことを特徴とする湿式造粒方法。 - 【請求項2】 液滴と合流する邂逅点近傍における反応
液の流れの下向きの流速が液滴の自由落下速度とほぼ一
致するように、反応液の流下の流量及び/又は方向を調
整することを特徴とする請求項1に記載の湿式造粒方
法。 - 【請求項3】 前記反応槽内に底部から上方に向かう反
応液の流れを形成することを特徴とする請求項1に記載
の湿式造粒方法。 - 【請求項4】 原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に
分散せしめてなる原液を供給する原液供給設備と、前記
水溶液をゲル化させる反応液が収容された反応槽と、前
記原液供給設備から供給される原液を滴下して合流させ
るノズル装置とを備えた湿式造粒装置において、 反応液を反応槽内に上方から流下させる反応液流下装置
を備え、 前記反応液流下装置が反応槽の上方に形成した反応液の
流れに、前記ノズル装置が原液を滴下することを特徴と
する湿式造粒装置。 - 【請求項5】 前記反応液流下装置が、反応液の流下流
量を調整する流量調整手段を備えていることを特徴とす
る請求項4に記載の湿式造粒装置。 - 【請求項6】 前記反応液流下装置が、反応液の流下方
向を調整する方向調整手段を備えていることを特徴とす
る請求項4に記載の湿式造粒装置。 - 【請求項7】 前記反応槽内に底部から上方に向かう反
応液の流れを形成する反応液循環機構が前記反応槽に付
設されていることを特徴とする請求項4に記載の湿式造
粒装置。 - 【請求項8】 前記原液供給設備が、内圧によって原液
を前記ノズル装置に供給する原液貯槽と、該原液貯槽の
内圧を制御することにより前記ノズル装置へ供給される
原液の流量を調整する圧力制御手段を備えていることを
特徴とする請求項4に記載の湿式造粒装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10061946A JPH11244683A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 湿式造粒方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10061946A JPH11244683A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 湿式造粒方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11244683A true JPH11244683A (ja) | 1999-09-14 |
Family
ID=13185879
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10061946A Pending JPH11244683A (ja) | 1998-02-27 | 1998-02-27 | 湿式造粒方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11244683A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005037715A1 (ja) * | 2003-10-16 | 2005-04-28 | Nuclear Fuel Industries, Ltd. | 滴下ノズル装置、滴下原液回収装置、滴下原液供給装置、液滴表面固化装置、アンモニア水溶液循環装置、および重ウラン酸アンモニウム粒子製造装置 |
JP2006096630A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | Nuclear Fuel Ind Ltd | 滴下ノズル装置、および重ウラン酸アンモニウム粒子製造装置 |
US7811526B2 (en) | 2003-10-16 | 2010-10-12 | Nuclear Fuel Industries, Ltd. | Device for recovering feedstock liquid, device for supplying a feedstock liquid, device for solidifying the surfaces of drops, and apparatus for producing ammonium diuranate particles |
JP2013543435A (ja) * | 2010-09-30 | 2013-12-05 | キュー チップ リミテッド | 固体ビーズを作製するための方法 |
JP2013543434A (ja) * | 2010-09-30 | 2013-12-05 | キュー チップ リミテッド | 固体ビーズを作製するための装置及び方法 |
JP2019507003A (ja) * | 2015-12-18 | 2019-03-14 | ミダテク ファーマ(ウェールズ) リミテッド | 微粒子生成プロセスおよび装置 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5974896U (ja) * | 1982-11-08 | 1984-05-21 | 株式会社西原環境衛生研究所 | 薬液の加圧注入装置 |
JPS60244333A (ja) * | 1984-05-21 | 1985-12-04 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 原料液補給装置 |
JPS6115729A (ja) * | 1984-06-29 | 1986-01-23 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 薬液供給方法および装置 |
JPH02298334A (ja) * | 1989-02-16 | 1990-12-10 | Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd | 粒子製造方法及びその装置 |
JPH03165828A (ja) * | 1989-11-24 | 1991-07-17 | Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd | 均一粒径粒子製造方法 |
JPH05279043A (ja) * | 1992-03-27 | 1993-10-26 | Nuclear Fuel Ind Ltd | 重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法と製造装置 |
-
1998
- 1998-02-27 JP JP10061946A patent/JPH11244683A/ja active Pending
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JP4649159B2 (ja) * | 2004-09-30 | 2011-03-09 | 原子燃料工業株式会社 | 滴下ノズル装置、および重ウラン酸アンモニウム粒子製造装置 |
JP2013543435A (ja) * | 2010-09-30 | 2013-12-05 | キュー チップ リミテッド | 固体ビーズを作製するための方法 |
JP2013543434A (ja) * | 2010-09-30 | 2013-12-05 | キュー チップ リミテッド | 固体ビーズを作製するための装置及び方法 |
US9259701B2 (en) | 2010-09-30 | 2016-02-16 | Q Chip Ltd. | Method for making solid beads |
JP2019507003A (ja) * | 2015-12-18 | 2019-03-14 | ミダテク ファーマ(ウェールズ) リミテッド | 微粒子生成プロセスおよび装置 |
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A02 | Decision of refusal |
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