JP3822343B2 - 湿式造粒方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸化リチウム粒等の粒子を製造する際に用いられる湿式造粒方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、粉末を粒状に加工する方法として湿式造粒法が注目されている。湿式造粒法としては様々な方法が提案されているが、その中の1つとして、ゲル化可能な溶媒中に原料粉末を分散して原液とし、この原液を反応液が充填された反応槽中に滴下することにより滴下時に形成された粒の形を固定してゲル粒とする工程を含む方法がある。この場合、得られた粒体は、ゲル中に原料粉末が分散した粒体となるので、その後の加熱処理などによりゲルを取り除いて原料粉末のみからなる粒体とすることができる。
【0003】
例えば、核融合炉のトリチウム増殖材として知られているLi2O粒を形成する場合、原料粉末としてLi2CO3粉末を用い、上記湿式造粒法により粒の形を固定してから加熱してゲルの除去を行うと共にLi2CO3の加熱分解反応によりLi2O粒を得る方法が提案されている。
【0004】
具体的に述べると、アセトンとの接触によりゲル化するポリビニルアルコールの水溶液中にLi2CO3粉末を分散させて原液とし、この原液をアセトンの液浴中に滴下して前記水溶液をゲル化させ、Li2CO3粉末が分散したゲル粒を得た後、このゲル粒を高温で加熱してゲルを取り除くと共にLi2CO3を加熱分解してLi2O粒とする方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来技術による方法においては、原液の滴下により形成した液滴を、反応槽内の反応液表面に落下させることにより反応液と接触させているため、液滴の落下速度のベクトルと、このベクトルに対抗する垂直抗力、即ち、反応液の表面張力及び液圧とにより、液滴が反応液と接触する瞬間に衝撃がかかり、この衝撃により液滴が変形してその状態でゲル化し、ゲル粒が変形したままの形状に固定されてしまうことが指摘された。
【0006】
即ち、原液の滴下により形成した液滴を、反応液中に落下させることにより反応液と接触させる場合は、得られるゲル粒の真球性が悪くなってしまうという不都合がある。
【0007】
そこで本発明は、ゲル化前の液滴が反応液と接触する際の変形を防止して真球度の高い粒子を得ることのできる湿式造粒方法及び装置を提供することを主目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に分散せしめてなる原液をノズルから滴下することにより原液の液滴を形成し、前記水溶液をゲル化させる反応液に液滴を接触させることにより原料粉末の分散したゲル粒を形成する湿式造粒方法において、ノズルから滴下される原液の液滴を反応液との接触の前に凍結する凍結工程を含むことを特徴としている。
【0009】
本発明の基本理念は、高分子樹脂化合物の水溶液に原料粉末を分散して得た原液を反応液と接触させるために滴下するに際して、液滴が反応液と接触する前に予め凍結工程により液滴を凍結し、その変形強度を一時的に高くして形状の固定を実現することにある。
【0010】
即ち、例えば液滴と反応液との接触方式として反応槽内の反応液表面に液滴を落下させる方式を採用した場合、液滴が反応槽内の水面に達すると、液滴の落下のベクトルと、このベクトルに対抗する垂直抗力、即ち、反応槽内の反応液の表面張力及び液圧により衝撃が生じるが、本発明の方法では、液滴が反応槽内の反応液表面に達して衝撃を受けるよりも前に凍結工程によって液滴を凍結しておくので、反応液表面で衝撃を受ける時点では液滴の強度が衝撃による変形を生じない程度の充分な強度となっている。従って、液滴が反応液に接触して衝撃を受けても変形せずにその真球形状を保持でき、液滴は滴下時の真球形状を保持したまま反応液中において解凍されてゲル化し、真球度の高いゲル粒を得ることができる。
【0011】
液滴を凍結する方法としては種々の方法を選択することができ、また、凍結のための冷媒粒体は気体および液体を問わないが、液滴の粘度が低い場合には気体の冷媒を用いることが望ましい。例えば、液滴を滴下する雰囲気自体を液滴の凍結温度以下として、液滴が滴下している最中に自然と液滴を凍結させる方法や、液滴の滴下中に冷媒ガスまたは冷媒ミストを噴射して瞬間的に液滴を凍結する方法や、液滴を貯槽内に貯えられた静止状態の液化冷媒の表面に落下投入して凍結する方法や、液滴を樋内に流れる液化冷媒の流れ又は空中に吐出された液化冷媒の流れに合流させて凍結する方法などを利用することができるが、いずれの凍結法を利用する場合でも、液滴の凍結度合いは必ずしも中心まで完全に凍結させなくてもよく、少なくとも反応液との接触時の衝撃で液滴が変形されない程度の強度が得られるような凍結度合いであってもよい。
【0012】
また、凍結液滴と反応液との接触方式としても種々の方式を採用することができ、上述した反応槽内に貯えられた反応液の表面に液滴を落下投入する方式以外にも、例えば反応槽に向かって樋内を流れる反応液の流れやノズルから反応槽へ向かって空間に吐出されている反応液の流れに凍結液滴を落下させて合流させ、この合流流れを反応槽内に導く方式などを採用することができる。
【0013】
尚、本発明で述べる原料粉末とは、例えばリチウムタイタネート粒を得る場合のLi2TiO3 粉末のように、最終的に必要とする粒子と実質的に等しい組成の粉末や、酸化リチウム粒を得る場合の原料となるLi2CO3粉末のように、後の加熱処理等によって原料粉末自体が化学反応を起こして最終的に必要とする粒子の組成に変化する粉末等を包含する。
【0014】
また、高分子樹脂化合物としては、選択した原料粉末に対して分散性およびゲル化特性の適合した水溶液を形成するものを選択すればよい。例えば、原料粉末として、最終的に必要とする粒子と実質的に等しい組成の粉末や、後の加熱処理等によって原料粉末自体が化学反応を起こすものを選択した場合は、水溶液の状態で原料粉末と反応せず、加熱などの物理的処理や他の薬品などによる化学的処理により簡単に取り除くことのできる高分子樹脂化合物を選択すればよいし、原料粉末が高分子樹脂化合物とある温度で反応して最終的に必要とする粒子と等しい組成となる場合は、この反応に適した種類の高分子樹脂化合物を選択すればよい。
【0015】
更に、本発明で言う反応液とは、接触によって上記高分子樹脂化合物の水溶液をゲル化させる液体の全てを包含し、本願明細書の全体を通じて「反応」または「ゲル化」なる語は、化学的な反応によるゲル化は勿論、加熱または冷却などの物理的なゲル化を含むすべての意味に解釈されるべきである。
【0016】
請求項2の発明では、請求項1の湿式造粒方法における凍結工程において、滴下中の液滴を液化冷媒と接触させて凍結することを特徴としている。
【0017】
即ち、本発明では冷媒流体として液化冷媒を用いるものであり、この液化冷媒としては、常温大気圧下では気体となる物質を冷却によって液化した冷媒、例えば液化窒素など、入手が容易で取り扱いが比較的簡単な液化冷媒を用いることができる。
【0018】
液化冷媒と液滴との接触法は前述のように任意であるが、本発明では特に静止または流下する液化冷媒の表面に液滴を落下させても高い真球度のゲル球を得ることができる点に特徴がある。即ち、一般に液体表面に液滴を滴下した場合、液滴は液体との接触時に受ける衝撃で変形するが、本発明に従って凍結用の液化冷媒の表面に液滴を滴下した場合には、液滴が液化冷媒に接触した瞬間に液化冷媒が液滴表面で膜沸騰を起こして液滴の周りにガス層を形成するため、このガス層が緩衝の役割を果たして液滴が液化冷媒と接触する際の衝撃を吸収してしまう。このため、液滴は滴下時のほぼ真球形状を保持したまま液化冷媒によって凍結されることとなる。
【0019】
液化冷媒により凍結された液滴は、その後、反応槽内において反応液と接触されるが、凍結状態の液滴はその形状が固定されているため、液滴を反応液の表面に投入しても接触時の衝撃で変形される恐れはない。従って、液滴は真球形状を保持したまま反応液中において解凍されてゲル化し、真球度の高いゲル粒とすることができる。
【0020】
請求項3の発明は湿式造粒装置に関するものであり、本発明は、原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に分散せしめてなる原液を供給する原液供給設備と、前記水溶液をゲル化させる反応液が収容された反応槽と、前記原液供給設備から供給される原液を滴下して液滴を形成するノズル装置とを備え、前記液滴を前記反応液と接触させることによりゲル粒とする湿式造粒装置において、ノズル装置から滴下される液滴を反応液との接触前に凍結させる凍結手段を備えていることを特徴としている。
【0021】
即ち、本発明による湿式造粒装置は、ノズル装置から滴下される液滴を凍結手段によって凍結し、その後、この凍結液滴を反応液中に導いて解凍・ゲル化し、真球度の高いゲル粒とする構成を備えたものである。
【0022】
凍結手段は、ノズル装置から滴下される液滴を反応液との接触前に凍結させるものであれば良く、例えば、液滴の滴下経路全体を液滴の凍結温度以下に冷却する冷却装置や、滴下中の液滴に向かって凍結用の冷媒流体を噴射する冷媒噴射装置や、液滴の滴下経路上で液滴を受けるように液化冷媒の流れを形成する樋またはノズル、或いは液滴の滴下を直接受ける液化冷媒貯槽など、種々の形態をとることができる。
【0023】
本発明の湿式造粒装置において用いられる原液滴下用のノズル装置は、例えば原液貯槽などの原液供給設備から供給される原液から液滴を形成し、この液滴を滴下するものであれば特に限定されるものではない。
【0024】
ノズル装置は、好ましくは液滴の大きさを制御可能な機能を有し、そのようなノズル装置としては、例えば振動数を可変調整可能な振動ノズルがある。振動ノズルによって原液を滴下する場合、ノズルから吐出される原液の体積流量をQ、液滴の直径をd、振動ノズルの振動数をfとすると、これらの間には、
Q=[(πd3 )/6]・f
の関係が成立する。これにより、液滴の直径の制御は、振動ノズルの振動数と体積流量とを調整することで簡単に行うことが可能である。
【0025】
つまり、振動ノズルの振動数と体積流量とを調整すれば、簡単に液滴の直径を調節することができるので、ノズル装置として振動ノズルを用いれば、所望の粒径で均一な球形の液滴を簡単に、且つ大量に形成させることができるという利点がある。勿論、振動ノズルに限らず他の方法により液滴の直径を調節しても構わない。
【0026】
請求項4の発明では、請求項3の湿式造粒装置において、前記凍結手段が、冷媒流体を収容した冷媒槽と、冷媒流体に液滴を接触させて凍結させる第1接触手段と、実質的に凍結液滴のみを前記反応液と接触させる第2接触手段とを備えていることを特徴としている。
【0027】
即ち、本発明では、前記ノズル手段により形成された液滴を第1接触手段が冷媒流体に接触させて凍結した後、第2接触手段が実質的に凍結液滴のみを反応液と接触させるものとしている。尚、冷媒流体とは、気体、ミスト、液体など、流動可能な全ての形態の冷媒を意味し、具体的には、例えば液化窒素の気化ガスやミスト、液体窒素などを挙げることができる。
【0028】
第1接触手段は、液滴と冷媒流体とを接触させるものであればよく、例えば、ノズル装置から滴下される液滴を反応液との接触前に液化冷媒の表面に受けるように液化冷媒を貯えた上面開放形式の冷媒槽や、ノズル装置から滴下される液滴に対して反応液との接触前に気体、ミストまたは液体の冷媒を噴射する装置や、ノズル装置から滴下される液滴を反応液との接触前に液化冷媒の流れによって受けるように冷媒槽から下方の冷媒貯槽へ向う液化冷媒の流れを形成する樋あるいは冷媒吐出ノズル装置など、種々のものを利用することができる。
【0029】
尚、上記樋による場合、傾斜配置された樋を流下する液化冷媒の流れの上に液滴を滴下すると共に、樋の下端から凍結した液滴ごと液化冷媒を放出するよう構成することで連続的な滴下による液滴の連続凍結処理が実現できる。
【0030】
また、第2接触分離手段としては、実質的に凍結液滴のみを反応液と接触させるものであればよく、例えば、第1接触手段が液滴の落下を受ける上記冷媒槽の場合は冷媒槽内で凍結した液滴をすくい取って反応液中に投入または浸漬する網状部材で実現でき、また第1接触手段が上記冷媒噴射装置や上記樋の場合は、冷媒流体が反応液中に入らないように反応槽を遮蔽しながら凍結液滴のみを反応液中に導く遮蔽ガイドや、落下または流下する凍結液滴を受け取って冷媒流体の流れの外に分離し、凍結液滴のみを反応液中に投入する篩状部材などを用いることができる。尚、この篩状部材を液化冷媒との組み合わせで用いる場合、篩状部材を通過した液化冷媒を再び冷媒槽に戻す構成とすれば、液化冷媒の消費量を極力抑えることができるので好ましい。
【0031】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態を示す概略説明図である。ここでは一例として、原料粉末としてLi2TiO3 粉末、高分子樹脂化合物としてポリビニルアルコールを用い、ポリビニルアルコールの水溶液に原料粉末を均一に分散させ、46wt%のLi2TiO3粉末、4.0wt%のポリビニルアルコールを含む水溶液を原液として用いた。また、この原液をゲル化させる反応液としては、原液を冷却によりゲル化する熱媒体液としてエタノールを用いた。
【0032】
この装置は、内部に上記原液を保持した撹拌機付の原液貯槽1と該貯槽に接続された原液送出ポンプ9とを含む原液供給設備と、上記原液のポリビニールアルコール水溶液をゲル化させるための冷却熱媒体液としてエタノールを収容した反応槽7と、原液貯槽1からポンプ9によって送り出される原液を一定量ずつ滴下して液滴を形成する振動ノズル装置2とを備えている。
【0033】
振動ノズル装置2と反応槽7との間には、凍結手段を構成する樋4(第1接触手段)と、その下端に位置する篩状部材5(第2接触手段)とがそれぞれ傾斜して連設されている。樋4の上端には冷媒槽3から冷媒流体としての液体窒素が連続的に流下され、この液体窒素は樋4を流下する流れを形成して樋4の下端から篩状部材5の篩目を通過して下方の冷媒貯槽6に集められ、更に冷媒貯槽6から循環ポンプ6aによって冷媒槽3に戻されている。樋4の下端に連設された篩状部材5は、その上端部が樋4の下端部と一部オーバーラップしており、篩状部材5の下端は反応槽7の上部開口に達している。
【0034】
原液貯槽1内の原液は送出ポンプ9によって振動ノズル装置2に設定された流量で送られる。振動ノズル装置2は、原液貯槽1からポンプ9で送られてくる原液の流量と内蔵加振機による設定された振動数での縦方向の振動とにより所定の大きさの液滴を形成・滴下する。この実施形態では、振動ノズル装置2は合計10本のノズルを備え、設定流量約130cc/min及び設定振動数100Hzで夫々のノズルから直径約1.6 mmの均一な大きさの液滴を滴下することができた。尚、液滴の寸法は、ノズルの口径と、原液貯槽1からの原液の送出流量(ノズル装置に流れる原液の体積流量)と、加振機による振動の振動数とにより決定されるので、これらを適宜組み合わせて調整することで所望の大きさの液滴を容易に得ることが可能である。
【0035】
振動ノズル装置2から滴下された液滴は傾斜配置の樋4を流下する液化窒素の流れの上に落下し、このとき下向き傾斜の液化窒素の流れに対する液滴の滴下入射角は90度未満である。本実施形態において、樋4は幅5cm、長さ300 cm、深さ3cmの流路を形成し、この流路が30度の下り勾配となるように配置されている。冷媒槽3からの液体窒素は、樋4の最上部から上記流路を満たす深さの流れが維持されるように流量制御されており、このため、振動ノズル装置2から滴下された液滴は液体窒素の充分に深い下向き流れの上に鋭角の入射角で着水し、液体窒素により凍結作用を受けながら液体窒素と共に樋4上を下端へ向かって流れ落ちる。
【0036】
樋4の下流端には、凍結した液滴が嵌り込むことのないメッシュ状の開口を有する篩状部材5が樋4と同様の勾配で連設されている。この篩状部材5は、その上端部近傍で樋4からの凍結液滴の落下を受け、この受け部分の下方には、篩状部材5のメッシュ開口を通過した液体窒素を受け入れる冷媒貯槽6が設けられている。また、篩状部材5の下端部の下方には、下向き傾斜の篩状部材5の上を転動してくる凍結液滴の落下を受ける上面開放型の反応槽7が配置されており、この反応槽7には、凍結液滴を解凍してゲル化するための熱媒体として−20℃に温度調節されたエタノールが収容されている。
【0037】
即ち、樋4から篩状部材5の上端部近傍に流れ落ちた液体窒素と凍結液滴は篩状部材5によって分離され、液体窒素は篩状部材5のメッシュ開口を通して冷媒貯槽6内に流れ込み、凍結液滴は篩状部材5の上を下端へ向かって転動して反応槽7内に落下し、反応槽7内の−20℃のエタノール中に投入される。
【0038】
冷媒貯槽6内に流下した液体窒素は、循環ポンプ6aによって冷媒槽3に戻され、冷媒槽3から再び樋4の上に供給される。一方、反応槽7内に落下した凍結液滴は、エタノール内で解凍されてからゲル化され、ゲル粒となる。
【0039】
得られたゲル粒は反応槽7内において約1時間放置して熟成される。この熟成の後、反応槽7の底部に連結するバルブ8を開け、ゲル粒をエタノールごと放出し、ゲル粒のみを篩によってエタノールから取り出す。
【0040】
取り出したゲル粒を、大気中、常温(約25℃)下で24時間乾燥し、乾燥ゲル粒とした。この乾燥ゲル粒を真空加熱炉内で650℃にて6時間に亘り加熱処理し、ポリビニルアルコール水溶液のゲルが除去されたLi2TiO3粒を得た。
【0041】
真空加熱炉内を更に1400℃まで昇温し、1400℃に4時間保持してLi2TiO3 粒を焼結させたところ、平均密度84%T.D.、平均直径約0.95mmのLi2TiO3 微小焼結粒を得た。
【0042】
このようにして得られたLi2TiO3 微小焼結粒の1000粒について粒径分布と個々の真球度とを測定した結果、かなり精度良く粒径の揃ったLi2TiO3 微小焼結粒が得られ、また個々のLi2TiO3 微小焼結粒の真球度も極めて高いことを確認することができた。
【0043】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、従来のように液滴が反応液に接する瞬間に受ける衝撃で変形することがないので、真球度が高く、且つ均質な粒体を大量に得ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 :原液貯槽
2 :振動ノズル装置
3 :冷媒槽
4 :樋
5 :篩状部材
6 :冷媒貯槽
6a:循環ポンプ
7 :反応槽
8 :バルブ
9 :送出ポンプ

Claims (4)

  1. 原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に分散せしめてなる原液をノズルから滴下することにより原液の液滴を形成し、前記水溶液をゲル化させる反応液に液滴を接触させることにより、原料粉末の分散したゲル粒を形成する湿式造粒方法において、
    ノズルから滴下される原液の液滴を反応液との接触の前に凍結する凍結工程を含むことを特徴とする湿式造粒法。
  2. 前記凍結工程において、滴下中の液滴を液化冷媒と接触させて凍結することを特徴とする請求項1に記載の湿式造粒方法。
  3. 原料粉末を高分子樹脂化合物の水溶液に分散せしめてなる原液を供給する原液供給設備と、前記水溶液をゲル化させる反応液が収容された反応槽と、前記原液供給設備から供給される原液を滴下して液滴を形成するノズル装置とを備え、前記液滴を前記反応液と接触させることによりゲル粒とする湿式造粒装置において、
    ノズル装置から滴下される液滴を反応液との接触前に凍結させる凍結手段を備えたことを特徴とする湿式造粒装置。
  4. 前記凍結手段は、冷媒流体を収容した冷媒槽と、冷媒流体に液滴を接触させて凍結させる第1接触手段と、実質的に凍結液滴のみを前記反応液と接触させる第2接触手段とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の湿式造粒装置。
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