JPH1124442A - Oa機器用部材 - Google Patents

Oa機器用部材

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JPH1124442A
JPH1124442A JP12817198A JP12817198A JPH1124442A JP H1124442 A JPH1124442 A JP H1124442A JP 12817198 A JP12817198 A JP 12817198A JP 12817198 A JP12817198 A JP 12817198A JP H1124442 A JPH1124442 A JP H1124442A
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JP
Japan
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rubber
equipment
ozone
crack
intermediate transfer
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JP12817198A
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English (en)
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Hideyuki Niwa
英之 丹羽
Tsutomu Yamada
力 山田
Hiroko Maeda
裕子 前田
Norihiko Kaga
紀彦 加賀
Takahiro Kawagoe
隆博 川越
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OA機器の種類、部材の形態、及びその用途
や使用条件などにかかわらず、良好な耐オゾン性を発揮
してオゾン劣化を生じることなく、長期間良好に使用す
ることができるOA機器用部材を提供することを目的と
する。 【解決手段】 オゾン濃度10ppm,40℃の環境下
に20%の伸びを与えた状態で120時間暴露したとき
のき裂発生状態が、き裂なし、若しくはJISK630
1のオゾン劣化試験に規定された評価基準で、き裂の数
がA又はBランク、き裂の大きさ及び深さが1〜4ラン
クであるゴム組成物を用いて構成したことを特徴とする
OA機器用部材を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
プリンタ等の電子写真装置、あるいは、インクジェット
プリンタ、トナージェットプリンタ、熱転写プリンタ、
熱昇華プリンタ、インパクトプリンタ等の所謂OA機器
に使用されるベルト、ローラ、ドラム、ブレード等の部
材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、複写機、プリンタ等のOA機器には、帯電、現像、
転写、中間転写、トナー層形成、トナー搬送、トナー撹
拌、クリーニング、定着、紙搬送等を行うためのベル
ト、ローラ、ドラム、ブレード等、各種の部材が使用さ
れている。
【0003】OA機器の中で、特に電子写真プロセスを
有するものは、帯電・転写の過程で高濃度のオゾンが発
生するため該OA機器を構成する各部材に対しても高度
なオゾン耐久性が要求される。
【0004】しかしながら、OA機器用部材は、その形
状や使われ方、使用時に与えられる歪み(圧縮、伸び、
捻れなど)の有無や程度などの条件が千差万別であり、
部材としてどのような条件での試験をクリアすれば、O
A機器用部材としてオゾン耐久性の問題を生じないの
か、更にはどのような材料を用いれば十分なオゾン耐久
性が得られるのかが明らかではなかった。
【0005】このため、部材の主材料表面を副材料で被
覆したり、部材の周囲を金属材料で覆うなど、部材作製
工程に多くのプロセスを要してコストアップの要因にな
ったり、更にはオゾン発生を抑制するためにOA機器の
電源条件が制約を受け、OA機器設計上の問題となる場
合もある。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、複写機、レーザープリンタ等の電子写真装置、ある
いは、インクジェットプリンタ、トナージェットプリン
タ、熱転写プリンタ、熱昇華プリンタ、インパクトプリ
ンタ等のOA機器の種類や、ベルト状、ローラ状、ドラ
ム状、ブレード状などといった部材の形態、及びその用
途や使用条件などにかかわらず、良好な耐オゾン性を発
揮してオゾン劣化を生じることなく、長期間良好に使用
することができるOA機器用部材を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、オゾン濃度10ppm,40℃の環境下に20%の
伸びを与えた状態で120時間暴露したときのき裂発生
状態が、き裂なし、若しくはJIS K6301のオゾ
ン劣化試験に規定された評価基準で、き裂の数がA又は
Bランク、き裂の大きさ及び深さが1〜4ランクである
ゴム組成物を用いて、OA機器用部材を構成することに
より、OA機器の種類や部材の形態、用途、使用条件な
どにかかわらず、良好な耐オゾン性を発揮してオゾン劣
化を生じることなく、長期間良好に使用することができ
るOA機器用部材が得られることを見出し、本発明を完
成したものである。
【0008】即ち、OA機器の中で発生しているオゾン
濃度は、機器の構成により多いに異なり、一概に決定で
きるものではない。そこで、本発明者は、発生するオゾ
ンの濃度が最も高いと考えられる、電子写真プロセスの
帯電プロセスと転写プロセスにワイヤー放電方式を用い
たOA機器について、複数種のOA機器を用い、当該O
A機器の複数箇所でオゾン濃度を測定したところ、オゾ
ン濃度は2〜6ppmであり、10ppmで良好な耐久
性が得られればほとんどすべてのOA機器において、十
分な耐オゾン性を発揮し得ることが見出された。
【0009】また、OA機器用部材にはベルト、ロー
ラ、ドラム、ブレード等、種々の形態のものがあり、ま
た部材の用途や形態によっては種々の歪み(圧縮、伸
び、捻れなど)が与えられた状態で使用されるものもあ
る。この場合、オゾンにより劣化を受ける程度は、部材
がOA機器に装着されている状態で大きく異なり、例え
ば耐オゾン性に乏しいとされているアクリルニトリル−
ブタジエンゴムを主材とするOA機器用部材でもほとん
ど歪みのない状態ではオゾン中に長時間曝されても全く
劣化を生じない場合がある。そこで、本発明者は、形態
及び使用状態により部材に与えられる歪みの大きさを調
査したところ、使用時に部材に与えられる歪みが最も大
きいのは、ベルト状の部材を駆動ローラ間に張設してこ
れを循環駆動させながら使用する場合のベルトの伸びに
よる歪みであり、例えば中間転写方式によりカラー印刷
を行う場合に、感光ドラム等の画像形成体からトナー像
を一旦自己の表面に転写保持し、このトナー像を各種記
録媒体へと転写するために用いられる中間転写ベルトの
場合、作動中に受ける伸び歪みは最大でおよそ12%程
度であり、20%の伸びによる歪みを与えた状態で良好
な耐オゾン性が得られれば、ほとんどすべてのOA機器
において、十分な耐オゾン性を発揮し得ることが見出さ
れた。
【0010】そして、本発明者は、これらの知見に基づ
いて更に検討を重ねた結果、上述したように、OA機器
用部材を構成するゴム組成物が、オゾン濃度10pp
m,40℃の環境下に20%の伸びを与えた状態で12
0時間暴露したとき、き裂の発生なし、若しくはJIS
K6301のオゾン劣化試験に規定された評価基準
で、き裂の数がA又はBランク、き裂の大きさ及び深さ
が1〜4ランクであれば、ほとんどすべてのOA機器に
どのような用途及び形態で使用してもオゾン劣化の問題
を生じることなく、長期にわたって初期の性能を維持し
得ることを見出し、本発明を完成したものである。
【0011】従って、本発明は、オゾン濃度10pp
m,40℃の環境下に20%の伸びを与えた状態で12
0時間暴露したときのき裂発生状態が、き裂なし、若し
くはJIS K6301のオゾン劣化試験に規定された
評価基準で、き裂の数がA又はBランク、き裂の大きさ
及び深さが1〜4ランクであるゴム組成物を用いて構成
したことを特徴とするOA機器用部材を提供するもので
ある。
【0012】また、本発明は、上記ゴム組成物につい
て、更に検討を重ねた結果、ゴム組成物を構成するゴム
成分中の30重量%以上を主鎖に二重結合を含まないゴ
ムとすることにより、上記オゾン劣化試験の条件を満足
し得る良好な耐オゾン性を有するゴム組成物を得ること
ができ、このゴム組成物を用いてOA機器用部材を構成
することにより、耐オゾン性に優れたOA機器用部材が
確実に得られることを見出した。
【0013】よって、本発明は、好適な実施態様とし
て、ゴム成分中の30重量%以上が主鎖に二重結合を含
まないゴムであるゴム組成物を用いて構成した、上記本
発明のOA機器用部材を提供する。
【0014】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のOA機器用部材は、上述したように、上記オゾ
ン劣化試験の条件を満足するゴム組成物を用いて構成さ
れたものである。
【0015】上記ゴム組成物を構成するゴム成分は、上
記オゾン劣化試験の条件を満足し得るゴム組成物を構成
することができるものであればよく、目的とする部材に
要求される特性等に応じて種々選択することができる。
この場合、ゴム成分としては、1種のゴムのみであって
も2種以上のゴムを混合して用いてもよいが、特に、主
鎖に二重結合を含まないゴムを30重量%以上含有する
混合ゴムとすることが好ましく、これにより上記オゾン
劣化試験の条件を満足するゴム組成物をより確実に得る
ことができる。
【0016】上記の主鎖に二重結合を含まないゴムとし
ては、エチレン−プロピレンゴム、エピクロルヒドリン
ゴム、アクリルゴム、シリコーンゴムなどを例示するこ
とができ、これらの1種又は2種以上を用いることがで
きる。この場合、この主鎖に二重結合を含まないゴム
は、加硫時の反応性を確保するために側鎖に反応性の二
重結合を有していても差し支えなく、このような二重結
合としては、例えばエチレン−プロピレンゴムにおける
エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,
4−ヘキサジエン等、エピクロルヒドリンゴムにおける
アクリルグリシジルエーテル等、シリコーンゴムにおけ
るビニル基等が例示される。
【0017】これら主鎖に二重結合を含まないゴムの配
合量は、ゴム成分中の30重量%以上、特に40重量%
以上、とりわけ50重量%以上であることが好ましい。
配合量が30重量%未満では、この主鎖に二重結合を含
まないゴムの混合による耐オゾン効果が十分に発揮され
ずに上記オゾン劣化試験の条件を満足するゴム組成物を
確実に得ることができない場合がある。なお、ゴム成分
の100%をこの主鎖に二重結合を含まないゴムとする
こともでき、また上記オゾン劣化試験の条件を満足する
ゴム組成物が得られるのであればゴム成分中に主鎖に二
重結合を含まないゴムを全く含まないものであってもよ
い。
【0018】ゴム成分中のその他のゴム、即ち主鎖に二
重結合を有するゴムとしては、スチレン−ブタジエンゴ
ム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、
天然ゴム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を目
的とする部材に要求される特性等に応じて種々選択して
用いることができる。
【0019】本発明OA機器用部材を構成するゴム組成
物には、必要に応じて上記ゴム成分と共に導電性を付与
又は調整するための導電付与材を配合することができ
る。導電付与剤としては、用途等に応じて公知の導電剤
を用いることができ、特に制限されるものではないが、
通常はカーボンブラックを用いることが好ましく、用途
にもよるが、このカーボンブラックの添加によってゴム
組成物の体積固有抵抗を103〜1010Ω・cm、特に
104〜109Ω・cmに調整することが好ましい。な
お、体積固有抵抗が103Ω・cm未満であると、電圧
の印可時に荷電リークが発生する場合があり、一方10
10Ω・cmを超えると通電性が不十分になる場合があ
る。
【0020】また、導電付与剤の配合量は、目的とする
OA機器用部材の用途や用いる導電付与剤の種類などに
応じて、上記好適な体積固有抵抗が得られるように適宜
増減され、特に制限されるものではないが、通常カーボ
ンブラックを導電付与剤として用いる場合には、ゴム成
分100重量部に対して1〜100重量部、特に1〜7
0重量部とすることが好ましい。この場合、一般に粒径
の小さい(粒径10〜30nm程度)カーボンブラック
を用いた場合には少ない配合量でよく、逆に粒径の大き
い(粒径30〜100nm程度)カーボンブラックを用
いた場合には配合量が多くなる。なお、導電付与剤の配
合量が100重量部を超えると、ゴム組成物の硬度が高
くなりすぎるため好ましくない。
【0021】更に、ゴム組成物の抵抗値を調整する目的
で上記カーボンブラックと共に、過塩素酸ナトリウム、
テトラエチルアンモニウムクロライド等のイオン導電性
物質や、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル等の界面活性剤を少量配合することも
できる。これらの配合量は、上記ゴム成分100重量部
に対して0.1〜10重量部程度とすることが好まし
く、これらの配合量が10重量部を超えると抵抗値が低
くなりすぎる場合がある。
【0022】また更に、ゴムを架橋してゴム状物質とす
るために架橋剤、加硫剤を添加することができる。この
場合、有機過酸化物架橋及び硫黄架橋のいずれの場合で
も、架橋助剤、架橋促進剤、架橋遅延剤等を用いること
ができる。また、上記以外にもゴムの配合剤として一般
に用いられているしゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化
剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分散剤、離型剤、増量
剤、着色剤等を添加することができる。更にまた、この
ゴム組成物の劣化を防止する目的で酸化防止剤や老化防
止剤を添加することができる。
【0023】本発明のOA機器用部材を構成する上記ゴ
ム組成物は、上述のように、オゾン濃度10ppm,4
0℃の環境下に20%の伸びを与えた状態で120時間
暴露したときのき裂発生状態が、き裂なし、若しくはJ
IS K6301のオゾン劣化試験に規定された評価基
準で、き裂の数がA又はBランク、き裂の大きさ及び深
さが1〜4ランクのものであるが、この場合、試験片の
作成や試験装置など、このオゾン劣化試験を行う場合の
具体的手段及び上記以外の条件は、JIS K6301
のオゾン劣化試験に準拠して行うことができる。
【0024】本発明のOA機器用部材は、上記ゴム組成
物を用いて構成されたものであり、部材の用途や目的に
応じて、上記ゴム組成物をベルト状、ローラ状、ドラム
状、ブレード状などの適宜な形状に成形し、OA機器用
部材を構成することができる。この場合、上記ゴム組成
物は、これを単独で用いることができるが、用途等に応
じて該ゴム組成物上に適宜な塗膜層を形成することもで
きる。例えば、感光ドラムなどの画像形成体にトナーを
供給するための現像用部材やその他のトナー供給用部
材、画像形成体からトナー像を一旦転写保持してこれを
紙等の記録媒体上に転写する中間転写部材など、トナー
と直接接触する部材を構成する場合には、トナーの固着
や融着を防止するなどの目的で、上記ゴム組成物上に塗
膜層を形成することが好ましい。
【0025】塗膜層としては、特に制限されるものでは
なく、目的とするOA機器用部材の種類や用途などに応
じて公知の材料から適宜選定して用いることができ、具
体的には、フッ素樹脂、ポリウレタン、フッ素ゴム、ポ
リアミド、ポリエステル、アルキッド樹脂、メラミン樹
脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ア
クリルシリコーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、シリコ
ーン樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン酸酸ビニル樹脂、エチレンエチルアクリレ
ート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂などが例示さ
れ、これらの1種又は2種以上を混合して用いることが
できる。この場合、特に中間転写部材とする場合には、
表面にトナー像を保持して転写する際のトナー離型性が
重要な性能の1つであり、このトナー離型性に優れるこ
とからフッ素樹脂や後述するフッ素粉末を配合した他の
樹脂が好適に用いられる。
【0026】この塗膜層には、カーボン、金属粉、金属
酸化物粉、イオン性物質等の導電剤や摩擦係数を下げる
ためにポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
デン等のフッ素樹脂の微粒子、硫化モリブデン、グラフ
ァイト等の無機物質の微粉体等を添加することができ
る。更に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、そ
の他の添加剤を添加しても差し支えない。
【0027】この塗膜層の厚さは、特に制限されるもの
ではないが、0.1〜500μm、特に1〜100μm
の範囲であることが好ましく、0.1μmよりも薄いと
塗膜層形成工程で良好な精度が得られなくなる場合があ
り、一方500μmを超えると塗膜層の可撓性が乏しく
なり上記ゴム組成物の弾性変形に十分に追随し得ない場
合がある上、コストの点からも好ましくない。なお、こ
の塗膜層は、上記樹脂及び必要に応じて配合される添加
剤を含む塗料を調製し、これをディップ、スプレーなど
の方法で塗布することにより形成することができる。
【0028】また、OA機器部材の種類や形態によって
は、上記塗膜層以外にもその他の層と上記ゴム組成物と
を組み合わせてOA機器用部材を構成することもでき、
例えば必要に応じて部材を補強するための補強層を設け
てもよく、特に中間転写ベルトなどのベルト状に形成す
る場合には、このような補強層を設けることが好まし
い。
【0029】上記補強層としては、樹脂補強層及び/又
は繊維層を形成することかできる。上記樹脂補強層は、
公知の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー及び熱硬化
性樹脂等を挙げることができ、具体的には、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポ
リビニル系樹脂、ポリビニリデン系樹脂、ポリエーテル
エーテルケトン樹脂、ポリスルホン樹脂等の樹脂を例示
することができる。この場合、上記樹脂補強層は、上述
した樹脂を複数積層して形成してもよく、また、後述す
る繊維層と併用することもできる。なお、この樹脂補強
層は上記樹脂を用いて適宜な方法で成形しても、予めフ
ィルム状に成形された上記樹脂を積層してもよい。
【0030】また、上記繊維層は、公知の織布や不織布
を用いて形成することができ、具体的には、麻,毛,
絹,綿等の天然繊維、ビスコース等の再生繊維、ポリエ
ステル,ナイロン(ナイロン6,66,46等),ビニ
ロン、塩化ビニリデン,ポリオレフィン(ポリエチレ
ン,ポリプロピレン等),ポリクラーク等の合成繊維、
アセテート等の半合成繊維、アラミド繊維、ポリビニル
アルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の所謂高
機能性繊維、ステンレススチール、その他のスチール等
の金属繊維などの織布や不織布を例示することができ
る。この場合、織布の布構造としては、平織、斜文織、
朱子織、及びこれらを組み合わせたものなど、適宜選択
することができるが、特に堅牢性、経済性等の点から平
織構造の織布が好ましく用いられる。
【0031】上記繊維層は、上記織布や不職布を複数積
層した複数層構造の繊維層としてもよく、その際、繊維
層の厚みはとくに制限されるものではないが、0.01
〜2mm、とくに0.05〜0.5mm程度であること
が好ましく、繊維層の厚みが0.01mm未満である
と、この繊維層による寸法安定性が低下してベルト状の
部材に伸び等の変形が生じてしまう場合があり、一方、
2mmを超えるとベルト状の部材の柔軟性が損なわれる
場合がある。また、この繊維層を形成する織布や不織布
の繊維径は、特に制限されるものではないが、20〜4
20デニール、特に30〜210デニール、更には30
〜80デニールであることが好ましい。更に、上記織布
や不織布は、特に制限されるものではないが、比較的薄
いものであることが好ましく、具体的には、厚み0.0
1〜0.2mm、特に0.05〜0.15mmであるこ
とが好ましい。この場合、上記織布や不織布の厚みが
0.01mm未満であると、この繊維層による寸法安定
性が低下してベルト状の部材に伸び等の変形が生じてし
まう場合があり、一方、0.2mmを超えると部材の柔
軟性が損なわれる場合がある。
【0032】この繊維層を形成する上記織布や不織布に
は、その表面部分又は全体に必要に応じてゴムや樹脂を
含浸させることができ、これにより繊維層と上記ゴム組
成物からなるゴム弾性層又は上記塗膜層との接着性及び
表面平滑性を向上させることができる。この場合、含浸
剤としては、上記ゴム組成物のゴム成分として例示した
ものと同種のゴム等によるゴムセメントやエポキシ樹
脂、レゾルシンホルムアルデヒド(RFL)、及びこれ
らの混合物が好適に用いられ、塗布又は浸漬により、こ
れら含浸剤を上記織布や不織布に予め含浸させておくこ
とができ、これによりゴム又は樹脂が含浸した織布又は
不織布を容易に得ることができる。
【0033】本発明のOA機器用部材は、上記ゴム組成
物を用い、必要に応じて上記塗膜層や補強層などのその
他の層をこのゴム組成物と積層して形成されたものであ
ればよく、その形態は用途に応じて適宜選定され、用途
に応じてベルト状、ローラ状、ドラム状、ブレード状な
ど、適宜な形態とすることができる。また、その用途と
して具体的には、複写機やプリンタなどのOA機器にお
いて、帯電、現像、転写、中間転写、トナー層形成、ト
ナー搬送、トナー撹拌、クリーニング、トナー定着、紙
搬送等の用途が挙げられる。
【0034】本発明のOA機器用部材は、上記のように
種々の形態で種々の用途に用いられるものであるが、特
にオゾン濃度の高い環境下に曝されることから、電子写
真プロセスにおける帯電・転写過程で使用されるベル
ト、ローラ、ドラムなどとして好適に使用され、中でも
大きな歪み(伸び)が与えられた状態で高オゾン濃度下
に曝される中間転写用のベルトとする場合に、その効果
が顕著に現れるものである。
【0035】中間転写ベルトの一例を示せば、図1に参
照符号1で示したように、4つの感光ドラム(画像形成
体)2a〜2dと紙等の記録媒体3との間に配設し、上
記感光ドラム2a〜2dの表面に形成されたトナー像を
一旦転写保持し、これを記録媒体3へと転写する無端ベ
ルト状に形成した中間転写ベルトを挙げることができ
る。
【0036】この場合、図1に示した装置は、中間転写
方式によりカラー印刷を行うものであり、感光ドラム2
a上の静電潜像をイエローにより現像する第1現像装置
4aと、感光ドラム2b上の静電潜像をマゼンタにより
現像する第2現像装置4bと、感光ドラム2c上の静電
潜像をシアンにより現像する第3現像装置4cと、感光
ドラム2d上の静電潜像をブラックにより現像する第4
現像装置4dとを、上記中間転写ベルト1に沿って配置
し、中間転写ベルト1を図中矢印方向に循環駆動させて
各現像装置4a〜4dの感光ドラム2a〜2d上に形成
された4色のトナー像を中間転写ベルト1上に順次転写
することにより、この中間転写ベルト1上にカラー画像
を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体3上に転写
してプリントするものである。なお、図中5は、中間転
写ベルト1を循環駆動するための駆動ローラ、6は記録
媒体送りローラ、7は記録媒体供給装置、8は定着装置
である。また、図中9は中間転写ベルト1に電圧を印加
する電源装置(電圧印加手段)であり、この電源装置9
は感光ドラム2a〜2dからトナー像を上記中間転写ベ
ルト1に転写する際と、中間転写ベルト1から記録媒体
3にトナー像を転写する際とで、印可する電圧の正負を
反転させることができるようになっている。
【0037】この中間転写ベルト1として、上記特定の
ゴム組成物を用いて形成された本発明の中間転写ベルト
を用いることにより、優れた耐オゾン性により、上記に
亘って上記中間転写操作が確実かつ良好に行われるもの
である。
【0038】
【発明の効果】本発明のOA機器用部材は、複写機、レ
ーザープリンタ等の電子写真装置、あるいは、インクジ
ェットプリンタ、トナージェットプリンタ、熱転写プリ
ンタ、熱昇華プリンタ、インパクトプリンタ等のOA機
器の種類や、ベルト状、ローラ状、ドラム状、ブレード
状等の部材形態、及びその用途や使用条件などにかかわ
らず、良好な耐オゾン性を発揮してオゾン劣化を生じる
ことなく、長期間良好に使用することができるものであ
る。
【0039】
【実施例】以下、実施例,比較例を示し本発明の効果を
より具体的に示すが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。 [実施例1,2及び比較例1,2]マンドレル上に織布
を巻き付け、その上に表1に示したゴム組成物を積層
し、加硫成形してゴムベルトを作成し、その上にフッ素
樹脂からなる塗料を塗布して塗膜層を成形し、中間転写
ベルトを得た。なお、表1中の配合量は全て重量部であ
る。
【0040】一方、ゴムベルトとする前の各ゴム組成物
を加硫成形して、長さ60mm,幅10mm,厚さ2m
mの試験片を作成し、これをオゾン濃度10ppm,4
0℃の環境下に20%の伸びを与えた状態で120時間
暴露して、き裂発生状態をJIS K6301のオゾン
劣化試験に規定された評価基準により評価した。結果を
表1に示す。なお、このオゾン劣化試験は、スガ試験機
(株)社製の試験機OMS−HVCR型を用いて行っ
た。
【0041】各中間転写ベルトを図1に示した中間転写
装置に装着して転写操作を繰り返し、A4用紙10万枚
の耐久試験を行った。このとき、随時中間転写ベルトの
表面を観察してき裂の有無を確認した。結果を表1に示
す。
【0042】
【表1】
【0043】表1に示されているように、本発明の中間
転写ベルト(OA機器用部材)は、耐オゾン性に優れ、
長期にわたって良好な性能を確実に発揮することがでる
ことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる中間転写ベルト(OA機器用部
材)を用いたOA機器における現像,転写機構部の一例
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 中間転写ベルト(OA機器用部材) 2a〜2d 感光ドラム(画像形成体) 3 記録媒体 4a〜4d 現像装置 5 駆動ローラ 6 紙送りローラ 7 記録媒体供給装置 8 定着装置 9 電源装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オゾン濃度10ppm,40℃の環境下
    に20%の伸びを与えた状態で120時間暴露したとき
    のき裂発生状態が、き裂なし、若しくはJIS K63
    01のオゾン劣化試験に規定された評価基準で、き裂の
    数がA又はBランク、き裂の大きさ及び深さが1〜4ラ
    ンクであるゴム組成物を用いて構成したことを特徴とす
    るOA機器用部材。
  2. 【請求項2】 上記ゴム組成物を構成するゴム成分中の
    30重量%以上が主鎖に二重結合を含まないゴムである
    請求項1記載のOA機器用部材。
  3. 【請求項3】 主鎖に二重結合を含まないゴムが、エチ
    レン−プロピレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、アク
    リルゴム及びシリコーンゴムから選ばれる1種又は2種
    以上である請求項2記載のOA機器用部材。
  4. 【請求項4】 画像形成体からトナー像を一旦自己の表
    面に転写保持し、このトナー像を各種記録媒体へと転写
    する中間転写部材である請求項1〜3のいずれか1項に
    記載のOA機器用部材。
  5. 【請求項5】 ベルト状、ドラム状或いはローラ状の部
    材である請求項1〜4のいずれか1項に記載のOA機器
    用部材。
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