JPH1124441A - Oa機器用部材 - Google Patents
Oa機器用部材Info
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- JPH1124441A JPH1124441A JP10128170A JP12817098A JPH1124441A JP H1124441 A JPH1124441 A JP H1124441A JP 10128170 A JP10128170 A JP 10128170A JP 12817098 A JP12817098 A JP 12817098A JP H1124441 A JPH1124441 A JP H1124441A
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- elastic layer
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- Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トナー保持力の性能を実機テストを要するこ
となく確実に評価することができ、良好なトナー保持力
を確実に得ることができるOA機器用部材を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 1又は2層以上の複数層からなる弾性層
11と1又は2層以上の塗膜層12とを具備し、かつ上
記弾性層11の誘電率をεb、上記塗膜層12の体積固
有抵抗率をρvsとしたときに、下記条件(1)及び
(2) (1) 0<logεb≦6 (2) −2logρvs+24≦logεb≦−3l
ogρvs+54 を満足する積層体1を具備してなることを特徴とするO
A機器用部材を提供する。
となく確実に評価することができ、良好なトナー保持力
を確実に得ることができるOA機器用部材を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 1又は2層以上の複数層からなる弾性層
11と1又は2層以上の塗膜層12とを具備し、かつ上
記弾性層11の誘電率をεb、上記塗膜層12の体積固
有抵抗率をρvsとしたときに、下記条件(1)及び
(2) (1) 0<logεb≦6 (2) −2logρvs+24≦logεb≦−3l
ogρvs+54 を満足する積層体1を具備してなることを特徴とするO
A機器用部材を提供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
プリンタ等の電子写真装置、あるいは、インクジェット
プリンタ、トナージェットプリンタ、熱転写プリンタ、
熱昇華プリンタ、インパクトプリンタ等の所謂OA機器
に使用されるベルト、ローラ、ドラム、ブレード等の部
材に関する。
プリンタ等の電子写真装置、あるいは、インクジェット
プリンタ、トナージェットプリンタ、熱転写プリンタ、
熱昇華プリンタ、インパクトプリンタ等の所謂OA機器
に使用されるベルト、ローラ、ドラム、ブレード等の部
材に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
ら、複写機、プリンタ等のOA機器には、帯電、現像、
転写、中間転写、トナー層形成、トナー搬送、トナー撹
拌、クリーニング、定着、紙搬送等を行うためのベル
ト、ローラ、ドラム、ブレード等、各種の部材が使用さ
れている。
ら、複写機、プリンタ等のOA機器には、帯電、現像、
転写、中間転写、トナー層形成、トナー搬送、トナー撹
拌、クリーニング、定着、紙搬送等を行うためのベル
ト、ローラ、ドラム、ブレード等、各種の部材が使用さ
れている。
【0003】これらOA機器用部材の中でも、各種画像
形成体からトナー像を自己の表面に一旦転写保持した
後、記録媒体などへと転写する中間転写部材では、感光
ドラム等の画像形成体からこの中間転写部材の表面にト
ナー像を保持するプロセスと、中間転写部材から紙等の
記録媒体へとトナー像を転写するプロセスの両プロセス
において、中間転写部材表面へのトナー保持力が転写性
能に大きく影響する重要な性能となる。
形成体からトナー像を自己の表面に一旦転写保持した
後、記録媒体などへと転写する中間転写部材では、感光
ドラム等の画像形成体からこの中間転写部材の表面にト
ナー像を保持するプロセスと、中間転写部材から紙等の
記録媒体へとトナー像を転写するプロセスの両プロセス
において、中間転写部材表面へのトナー保持力が転写性
能に大きく影響する重要な性能となる。
【0004】この場合、中間転写部材には、ベルト状、
ローラ状、ドラム状などの多様な形態のものがあり、ま
たその構造も弾性層のみからなるものや弾性層上に塗膜
層を形成した複数層構造のものなど種々提案されてい
る。
ローラ状、ドラム状などの多様な形態のものがあり、ま
たその構造も弾性層のみからなるものや弾性層上に塗膜
層を形成した複数層構造のものなど種々提案されてい
る。
【0005】しかしながら、このような中間転写部材表
面のトナー保持力に関しては、転写性能に大きく影響す
る重要な性能であるにもかかわらず、複写機やプリンタ
などに実装してその性能を判定し、試行錯誤を繰り返し
ながら最適な部材設計を行う方法が採られており、どの
ような材料をどのように用いれば所望の部材を得ること
ができるかという観点からは、適当な指針が見あたらな
いのが現状である。また、このトナー保持力に関して
は、中間転写部材にかかわらず、トナーと接触する各種
のOA機器用部材に共通した問題である。
面のトナー保持力に関しては、転写性能に大きく影響す
る重要な性能であるにもかかわらず、複写機やプリンタ
などに実装してその性能を判定し、試行錯誤を繰り返し
ながら最適な部材設計を行う方法が採られており、どの
ような材料をどのように用いれば所望の部材を得ること
ができるかという観点からは、適当な指針が見あたらな
いのが現状である。また、このトナー保持力に関して
は、中間転写部材にかかわらず、トナーと接触する各種
のOA機器用部材に共通した問題である。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、複写機、プリンタ等のOA機器用の部材において、
実機テストを要することなくトナー保持力を確実に評価
することができ、良好なトナー保持力を確実に得ること
ができるOA機器用部材を提供することを目的とする。
で、複写機、プリンタ等のOA機器用の部材において、
実機テストを要することなくトナー保持力を確実に評価
することができ、良好なトナー保持力を確実に得ること
ができるOA機器用部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、1又は2層以上の複数層からなる弾性層と1又は2
層以上の塗膜層とを具備した積層体を用いて中間転写部
材等のOA機器用部材を構成する場合、上記弾性層の誘
電率と上記塗膜層の体積固有抵抗率との関係を適正化す
ることにより、積層体表面のトナー保持力を調整するこ
とができ、更に検討を重ねた結果、上記弾性層の誘電率
をεb、上記塗膜層の体積固有抵抗率をρvsとしたと
きに、(1) 0<logεb≦6、(2) −2lo
gρvs+24≦logεb≦−3logρvs+54
の2条件を満足する積層体とすることにより、良好なト
ナー保持力を有する積層体が確実に得られ、この積層体
を用いて中間転写部材などのOA機器用部材を構成する
ことにより、実機テストを要することなく確実に、良好
なトナー保持力を有するOA機器用部材が得られること
を見い出し、本発明を完成したものである。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、1又は2層以上の複数層からなる弾性層と1又は2
層以上の塗膜層とを具備した積層体を用いて中間転写部
材等のOA機器用部材を構成する場合、上記弾性層の誘
電率と上記塗膜層の体積固有抵抗率との関係を適正化す
ることにより、積層体表面のトナー保持力を調整するこ
とができ、更に検討を重ねた結果、上記弾性層の誘電率
をεb、上記塗膜層の体積固有抵抗率をρvsとしたと
きに、(1) 0<logεb≦6、(2) −2lo
gρvs+24≦logεb≦−3logρvs+54
の2条件を満足する積層体とすることにより、良好なト
ナー保持力を有する積層体が確実に得られ、この積層体
を用いて中間転写部材などのOA機器用部材を構成する
ことにより、実機テストを要することなく確実に、良好
なトナー保持力を有するOA機器用部材が得られること
を見い出し、本発明を完成したものである。
【0008】従って、本発明は、1又は2層以上の複数
層からなる弾性層と1又は2層以上の塗膜層とを具備
し、かつ上記弾性層の誘電率をεb、上記塗膜層の体積
固有抵抗率をρvsとしたときに、下記条件(1)及び
(2) (1) 0<logεb≦6 (2) −2logρvs+24≦logεb≦−3l
ogρvs+54 を満足する積層体を具備してなることを特徴とするOA
機器用部材を提供するものである。
層からなる弾性層と1又は2層以上の塗膜層とを具備
し、かつ上記弾性層の誘電率をεb、上記塗膜層の体積
固有抵抗率をρvsとしたときに、下記条件(1)及び
(2) (1) 0<logεb≦6 (2) −2logρvs+24≦logεb≦−3l
ogρvs+54 を満足する積層体を具備してなることを特徴とするOA
機器用部材を提供するものである。
【0009】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明のOA機器用部材は、例えば図1に示したよう
に、弾性層11と塗膜層12とを積層してなると共に、
上記弾性層11の誘電率と塗膜層12の体積固有抵抗率
との関係を適正化した積層体1を用いて形成したもので
ある。
本発明のOA機器用部材は、例えば図1に示したよう
に、弾性層11と塗膜層12とを積層してなると共に、
上記弾性層11の誘電率と塗膜層12の体積固有抵抗率
との関係を適正化した積層体1を用いて形成したもので
ある。
【0010】ここで、上記弾性層11を形成する材料と
しては、目的とするOA機器用部材の種類や用途などに
応じて適宜選定され、特に制限されるものではないが、
通常は可撓性が要求されることから、ゴム材料が好適に
使用される。具体的なゴム材料としてはスチレン−ブタ
ジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチ
レン−プロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、
多硫化ゴム、ウレタンゴム、天然ゴムなどが挙げられ、
これらの1種又は2種以上を混合して用いることができ
る。なお、これらゴムの発泡体を用いることもできる。
しては、目的とするOA機器用部材の種類や用途などに
応じて適宜選定され、特に制限されるものではないが、
通常は可撓性が要求されることから、ゴム材料が好適に
使用される。具体的なゴム材料としてはスチレン−ブタ
ジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリ
ロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチ
レン−プロピレンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、
多硫化ゴム、ウレタンゴム、天然ゴムなどが挙げられ、
これらの1種又は2種以上を混合して用いることができ
る。なお、これらゴムの発泡体を用いることもできる。
【0011】この弾性層11には、上記ゴム材料に導電
付与剤を添加して用途等に応じて導電性を付与又は調整
することができる。導電付与剤としては、用途等に応じ
て公知の導電剤を用いることができ、特に制限されるも
のではないが、通常はカーボンブラックを用いることが
好ましく、カーボンブラックの添加によって弾性層の体
積固有抵抗を103〜1010Ω・cm、特に104〜10
9Ω・cmに調整することが好ましい。
付与剤を添加して用途等に応じて導電性を付与又は調整
することができる。導電付与剤としては、用途等に応じ
て公知の導電剤を用いることができ、特に制限されるも
のではないが、通常はカーボンブラックを用いることが
好ましく、カーボンブラックの添加によって弾性層の体
積固有抵抗を103〜1010Ω・cm、特に104〜10
9Ω・cmに調整することが好ましい。
【0012】また、導電付与剤の配合量は、目的とする
OA機器用部材の用途や用いる導電付与剤の種類などに
応じて、上記好適な体積固有抵抗率が得られるように適
宜増減され、特に制限されるものではないが、通常カー
ボンブラックを導電付与剤として用いる場合には、ゴム
材料100重量部に対して1〜100重量部、特に1〜
70重量部とすることが好ましい。この場合、一般に粒
径の小さい(粒径10〜30nm程度)カーボンブラッ
クを用いた場合には少ない配合量でよく、逆に粒径の大
きい(粒径30〜100nm程度)カーボンブラックを
用いた場合には配合量が多くなる。なお、導電付与剤の
配合量が100重量部を超えると、弾性層の硬度が高く
なりすぎるため好ましくない。
OA機器用部材の用途や用いる導電付与剤の種類などに
応じて、上記好適な体積固有抵抗率が得られるように適
宜増減され、特に制限されるものではないが、通常カー
ボンブラックを導電付与剤として用いる場合には、ゴム
材料100重量部に対して1〜100重量部、特に1〜
70重量部とすることが好ましい。この場合、一般に粒
径の小さい(粒径10〜30nm程度)カーボンブラッ
クを用いた場合には少ない配合量でよく、逆に粒径の大
きい(粒径30〜100nm程度)カーボンブラックを
用いた場合には配合量が多くなる。なお、導電付与剤の
配合量が100重量部を超えると、弾性層の硬度が高く
なりすぎるため好ましくない。
【0013】また、弾性層11の抵抗値を調整する目的
で上記カーボンブラックと共に、過塩素酸ナトリウム、
テトラエチルアンモニウムクロライド等のイオン導電性
物質や、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル等の界面活性剤を少量配合することも
できる。これらの配合量は、ゴム材料100重量部に対
して0.1〜10重量部程度とすることが好ましく、こ
れらの配合量が10重量部を超えると抵抗値が低くなり
すぎるため好ましくない。
で上記カーボンブラックと共に、過塩素酸ナトリウム、
テトラエチルアンモニウムクロライド等のイオン導電性
物質や、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン
ラウリルエーテル等の界面活性剤を少量配合することも
できる。これらの配合量は、ゴム材料100重量部に対
して0.1〜10重量部程度とすることが好ましく、こ
れらの配合量が10重量部を超えると抵抗値が低くなり
すぎるため好ましくない。
【0014】更に、ゴムを架橋してゴム状物質とするた
めに架橋剤、加硫剤を添加することができる。この場
合、有機過酸化物架橋及び硫黄架橋のいずれの場合で
も、架橋助剤、架橋促進剤、架橋遅延剤等を用いること
ができる。また、上記以外にもゴムの配合剤として一般
に用いられているしゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化
剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分散剤、離型剤、増量
剤、着色剤等を添加することができる。更にまた、この
弾性層11を形成するゴム組成物の劣化を防止する目的
で酸化防止剤や老化防止剤を添加することができる。
めに架橋剤、加硫剤を添加することができる。この場
合、有機過酸化物架橋及び硫黄架橋のいずれの場合で
も、架橋助剤、架橋促進剤、架橋遅延剤等を用いること
ができる。また、上記以外にもゴムの配合剤として一般
に用いられているしゃく解剤、発泡剤、可塑剤、軟化
剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分散剤、離型剤、増量
剤、着色剤等を添加することができる。更にまた、この
弾性層11を形成するゴム組成物の劣化を防止する目的
で酸化防止剤や老化防止剤を添加することができる。
【0015】この弾性層11の厚さは、特に制限される
ものではないが、0.1〜20mm、特に0.2〜10
mmの範囲であることが好ましく、0.1mmよりも薄
いと積層体1の形状を保持することができなくなる場合
があり、一方20mmを超えると必要以上のコスト高を
招くと共に、OA機器のダウンサイジングの障害となる
場合もある。
ものではないが、0.1〜20mm、特に0.2〜10
mmの範囲であることが好ましく、0.1mmよりも薄
いと積層体1の形状を保持することができなくなる場合
があり、一方20mmを超えると必要以上のコスト高を
招くと共に、OA機器のダウンサイジングの障害となる
場合もある。
【0016】次に、上記塗膜層12としては、特に制限
されるものではなく、目的とするOA機器用部材の種類
や用途などに応じて公知の材料から適宜選定して用いる
ことができ、具体的には、フッ素樹脂、ポリウレタン、
フッ素ゴム、ポリアミド、ポリエステル、アルキッド樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルウレタ
ン樹脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、塩素
化ポリエチレン、エチレン酸酸ビニル樹脂、エチレンエ
チルアクリレート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂な
どが例示され、これらの1種又は2種以上を混合して用
いることができる。この場合、特に中間転写部材とする
場合には、表面にトナー像を保持して転写する際のトナ
ー離型性が重要な性能の1つであり、このトナー離型性
に優れることからフッ素樹脂や後述するフッ素粉末を配
合した他の樹脂が好適に用いられる。
されるものではなく、目的とするOA機器用部材の種類
や用途などに応じて公知の材料から適宜選定して用いる
ことができ、具体的には、フッ素樹脂、ポリウレタン、
フッ素ゴム、ポリアミド、ポリエステル、アルキッド樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ア
クリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルウレタ
ン樹脂、シリコーン樹脂、アミノ樹脂、尿素樹脂、塩素
化ポリエチレン、エチレン酸酸ビニル樹脂、エチレンエ
チルアクリレート樹脂、ポリビニルアクリレート樹脂な
どが例示され、これらの1種又は2種以上を混合して用
いることができる。この場合、特に中間転写部材とする
場合には、表面にトナー像を保持して転写する際のトナ
ー離型性が重要な性能の1つであり、このトナー離型性
に優れることからフッ素樹脂や後述するフッ素粉末を配
合した他の樹脂が好適に用いられる。
【0017】この塗膜層12には、カーボン、金属粉、
金属酸化物粉、イオン性物質等の導電剤や摩擦係数を下
げるためにポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビ
ニリデン等のフッ素樹脂の微粒子、硫化モリブデン、グ
ラファイト等の無機物質の微粉体等を添加することがで
きる。更に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、
その他の添加剤を添加しても差し支えない。
金属酸化物粉、イオン性物質等の導電剤や摩擦係数を下
げるためにポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビ
ニリデン等のフッ素樹脂の微粒子、硫化モリブデン、グ
ラファイト等の無機物質の微粉体等を添加することがで
きる。更に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、
その他の添加剤を添加しても差し支えない。
【0018】この塗膜層12の厚さは、特に制限される
ものではないが、0.1〜500μm、特に1〜100
μmの範囲であることが好ましく、0.1μmよりも薄
いと塗膜層形成工程で良好な精度が得られなくなる場合
があり、一方500μmを超えると塗膜層の可撓性が乏
しくなり弾性層の弾性変形に十分に追随し得ない場合が
ある上、コストの点からも好ましくない。なお、この塗
膜層12は、上記樹脂及び必要に応じて配合される添加
剤を含む塗料を調製し、これをディップ、スプレーなど
の方法で塗布することにより形成することができる。
ものではないが、0.1〜500μm、特に1〜100
μmの範囲であることが好ましく、0.1μmよりも薄
いと塗膜層形成工程で良好な精度が得られなくなる場合
があり、一方500μmを超えると塗膜層の可撓性が乏
しくなり弾性層の弾性変形に十分に追随し得ない場合が
ある上、コストの点からも好ましくない。なお、この塗
膜層12は、上記樹脂及び必要に応じて配合される添加
剤を含む塗料を調製し、これをディップ、スプレーなど
の方法で塗布することにより形成することができる。
【0019】本発明のOA機器用部材を構成する積層体
1は、上記弾性層11と塗膜層12とを積層したもので
あるが、この場合弾性層11及び塗膜層12はいずれも
単層であっても2層以上の複数層であってもよい。この
場合、弾性層と塗膜層との配置は、図1に示したものの
他、例えば・塗膜層A/弾性層/塗膜層Bの全3層構
造、・塗膜層A/塗膜層B/弾性層A/塗膜層C/弾性
層Bの全5層構造など多様な態様とすることができる。
1は、上記弾性層11と塗膜層12とを積層したもので
あるが、この場合弾性層11及び塗膜層12はいずれも
単層であっても2層以上の複数層であってもよい。この
場合、弾性層と塗膜層との配置は、図1に示したものの
他、例えば・塗膜層A/弾性層/塗膜層Bの全3層構
造、・塗膜層A/塗膜層B/弾性層A/塗膜層C/弾性
層Bの全5層構造など多様な態様とすることができる。
【0020】また、上記積層体1には、上記弾性層11
と塗膜層12以外の層を形成することもでき、例えば必
要に応じて部材を補強するための補強層を設けてもよ
く、特に中間転写ベルトなどのベルト状に形成する場合
には、このような補強層を設けることが好ましい。
と塗膜層12以外の層を形成することもでき、例えば必
要に応じて部材を補強するための補強層を設けてもよ
く、特に中間転写ベルトなどのベルト状に形成する場合
には、このような補強層を設けることが好ましい。
【0021】上記補強層としては、樹脂補強層及び/又
は繊維層を形成することができる。上記樹脂補強層は、
公知の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー及び熱硬化
性樹脂等を用いて形成することができ、具体的には、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル
樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニリデン系樹脂、ポリ
エーテルエーテルケトン樹脂、ポリスルホン樹脂等の樹
脂を例示することができる。この場合、上記樹脂補強層
は、樹脂を複数積層して形成してもよく、また、後述す
る繊維層と併用することもできる。なお、この樹脂補強
層は上記樹脂を用いて適宜な方法で成形しても、予めフ
ィルム状に成形された上記樹脂を積層してもよい。
は繊維層を形成することができる。上記樹脂補強層は、
公知の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー及び熱硬化
性樹脂等を用いて形成することができ、具体的には、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエーテル
樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニリデン系樹脂、ポリ
エーテルエーテルケトン樹脂、ポリスルホン樹脂等の樹
脂を例示することができる。この場合、上記樹脂補強層
は、樹脂を複数積層して形成してもよく、また、後述す
る繊維層と併用することもできる。なお、この樹脂補強
層は上記樹脂を用いて適宜な方法で成形しても、予めフ
ィルム状に成形された上記樹脂を積層してもよい。
【0022】また、上記繊維層は、公知の織布や不織布
を用いて形成することができ、具体的には、麻,毛,
絹,綿等の天然繊維、ビスコース等の再生繊維、ポリエ
ステル,ナイロン(ナイロン6,66,46等),ビニ
ロン,塩化ビニリデン,ポリエチレン,ポリオレフィン
(ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリクラーク等
の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、アラミド繊
維,ポリビニルアルコール繊維,ポリアクリロニトリル
繊維等の所謂高機能性繊維、ステンレススチール,その
他のスチール等の金属繊維などの織布や不織布を例示す
ることができる。この場合、織布の布構造としては、平
織、斜文織、朱子織、及びこれらを組み合わせたものな
ど、適宜選択することができるが、特に堅牢性、経済性
などの点から平織構造の織布が好ましく用いられる。
を用いて形成することができ、具体的には、麻,毛,
絹,綿等の天然繊維、ビスコース等の再生繊維、ポリエ
ステル,ナイロン(ナイロン6,66,46等),ビニ
ロン,塩化ビニリデン,ポリエチレン,ポリオレフィン
(ポリエチレン,ポリプロピレン等),ポリクラーク等
の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、アラミド繊
維,ポリビニルアルコール繊維,ポリアクリロニトリル
繊維等の所謂高機能性繊維、ステンレススチール,その
他のスチール等の金属繊維などの織布や不織布を例示す
ることができる。この場合、織布の布構造としては、平
織、斜文織、朱子織、及びこれらを組み合わせたものな
ど、適宜選択することができるが、特に堅牢性、経済性
などの点から平織構造の織布が好ましく用いられる。
【0023】上記繊維層は、上記織布や不職布を複数積
層した複数層構造の繊維層としてもよく、その際、繊維
層の厚みはとくに制限されるものではないが、0.01
〜2mm、とくに0.05〜0.5mm程度であること
が好ましく、繊維層の厚みが0.01mm未満である
と、この繊維層による寸法安定性が低下してベルト状の
部材に伸び等の変形が生じてしまう場合があり、一方、
2mmを超えるとベルト状の部材の柔軟性が損なわれる
場合がある。また、この繊維層を形成する織布や不織布
の繊維径は、特に制限されるものではないが、20〜4
20デニール、特に30〜210デニール、更には30
〜80デニールであることが好ましい。更に、上記織布
や不織布は、特に制限されるものではないが、比較的薄
いものであることが好ましく、具体的には、厚み0.0
1〜0.2mm、特に0.05〜0.15mmであるこ
とが好ましい。この場合、上記織布や不織布の厚みが
0.01mm未満であると、この繊維層による寸法安定
性が低下してベルト状の部材に伸び等の変形が生じてし
まう場合があり、一方、0.2mmを超えると部材の柔
軟性が損なわれる場合がある。
層した複数層構造の繊維層としてもよく、その際、繊維
層の厚みはとくに制限されるものではないが、0.01
〜2mm、とくに0.05〜0.5mm程度であること
が好ましく、繊維層の厚みが0.01mm未満である
と、この繊維層による寸法安定性が低下してベルト状の
部材に伸び等の変形が生じてしまう場合があり、一方、
2mmを超えるとベルト状の部材の柔軟性が損なわれる
場合がある。また、この繊維層を形成する織布や不織布
の繊維径は、特に制限されるものではないが、20〜4
20デニール、特に30〜210デニール、更には30
〜80デニールであることが好ましい。更に、上記織布
や不織布は、特に制限されるものではないが、比較的薄
いものであることが好ましく、具体的には、厚み0.0
1〜0.2mm、特に0.05〜0.15mmであるこ
とが好ましい。この場合、上記織布や不織布の厚みが
0.01mm未満であると、この繊維層による寸法安定
性が低下してベルト状の部材に伸び等の変形が生じてし
まう場合があり、一方、0.2mmを超えると部材の柔
軟性が損なわれる場合がある。
【0024】この繊維層を形成する上記織布や不織布に
は、その表面部分又は全体に必要に応じてゴムや樹脂を
含浸させることができ、これにより繊維層と弾性層又は
塗膜層との接着性及び表面平滑性を向上させることがで
きる。この場合、含浸剤としては、前述した弾性層を形
成する材料として例示したものと同種のゴム等によるゴ
ムセメントやエポキシ樹脂、レゾルシンホルムアルデヒ
ド(RFL)、及びこれらの混合物が好適に用いられ、
塗布又は浸漬により、これら含浸剤を上記織布や不織布
に予め含浸させておくことができ、これによりゴム又は
樹脂が含浸した織布又は不織布を容易に得ることができ
る。
は、その表面部分又は全体に必要に応じてゴムや樹脂を
含浸させることができ、これにより繊維層と弾性層又は
塗膜層との接着性及び表面平滑性を向上させることがで
きる。この場合、含浸剤としては、前述した弾性層を形
成する材料として例示したものと同種のゴム等によるゴ
ムセメントやエポキシ樹脂、レゾルシンホルムアルデヒ
ド(RFL)、及びこれらの混合物が好適に用いられ、
塗布又は浸漬により、これら含浸剤を上記織布や不織布
に予め含浸させておくことができ、これによりゴム又は
樹脂が含浸した織布又は不織布を容易に得ることができ
る。
【0025】本発明においては、OA機器用部材を構成
する上記積層体1の上記弾性層11の誘電率と塗膜層1
2の体積固有抵抗率との関係を適正化したものであり、
上記弾性層11の誘電率をεb、上記塗膜層12の体積
固有抵抗率をρvsとしたときに、下記条件(1)及び
(2) (1) 0<logεb≦6 (2) −2logρvs+24≦logεb≦−3l
ogρvs+54 を満足する上記積層体としたものである。即ち、本発明
OA機器用部材は、上記弾性層11と塗膜層12とを具
備し、弾性層11の誘電率εbと塗膜層12の体積固有
抵抗率ρvsとが、図3のグラフに斜線で示した部分に
含まれる関係を有する積層体で形成したものであり、こ
の積層体を用いたことにより、良好なトナー保持力を有
する積層体を確実に得ることができ、この積層体を用い
て中間転写部材などのOA機器用部材を構成することに
より、実機テストを要することなく確実に、良好なトナ
ー保持力を有するOA機器用部材が得られるものであ
る。
する上記積層体1の上記弾性層11の誘電率と塗膜層1
2の体積固有抵抗率との関係を適正化したものであり、
上記弾性層11の誘電率をεb、上記塗膜層12の体積
固有抵抗率をρvsとしたときに、下記条件(1)及び
(2) (1) 0<logεb≦6 (2) −2logρvs+24≦logεb≦−3l
ogρvs+54 を満足する上記積層体としたものである。即ち、本発明
OA機器用部材は、上記弾性層11と塗膜層12とを具
備し、弾性層11の誘電率εbと塗膜層12の体積固有
抵抗率ρvsとが、図3のグラフに斜線で示した部分に
含まれる関係を有する積層体で形成したものであり、こ
の積層体を用いたことにより、良好なトナー保持力を有
する積層体を確実に得ることができ、この積層体を用い
て中間転写部材などのOA機器用部材を構成することに
より、実機テストを要することなく確実に、良好なトナ
ー保持力を有するOA機器用部材が得られるものであ
る。
【0026】ここで、上記弾性体11の誘電率εbは、
例えばヒューレット・パッカード社製のインピーダンス
アナライザーA4194Aなどの市販の測定器を用いて
測定することができ、Cp−Rp回路を選択し、周波数
100Hzの静電容量から厚み、面積で計算することに
より、容易に誘電率εbを知ることができる。また、上
記塗膜層12の体積固有抵抗率ρvsは、例えばアドバ
ンテスト社製の抵抗計R8340Aとサンプルチャンバ
ーTR42とを接続したものなどの市販の機器を用い測
定することができ、塗膜層の体積固有抵抗率に応じて1
〜1000Vの範囲で測定電圧を選択することにより、
容易に体積固有抵抗率ρvsを知ることができる。な
お、上記弾性層11や塗膜層12を単層ではなく複数層
有する場合には、複数の弾性層からなる合成された誘電
率をεbとし、同様に複数の塗膜層からなる合成された
体積固有抵抗率をρvsとする。
例えばヒューレット・パッカード社製のインピーダンス
アナライザーA4194Aなどの市販の測定器を用いて
測定することができ、Cp−Rp回路を選択し、周波数
100Hzの静電容量から厚み、面積で計算することに
より、容易に誘電率εbを知ることができる。また、上
記塗膜層12の体積固有抵抗率ρvsは、例えばアドバ
ンテスト社製の抵抗計R8340Aとサンプルチャンバ
ーTR42とを接続したものなどの市販の機器を用い測
定することができ、塗膜層の体積固有抵抗率に応じて1
〜1000Vの範囲で測定電圧を選択することにより、
容易に体積固有抵抗率ρvsを知ることができる。な
お、上記弾性層11や塗膜層12を単層ではなく複数層
有する場合には、複数の弾性層からなる合成された誘電
率をεbとし、同様に複数の塗膜層からなる合成された
体積固有抵抗率をρvsとする。
【0027】本発明のOA機器用部材は、上記弾性層1
1と塗膜層12とを具備し、かつ上記弾性層11の誘電
率εbと上記塗膜層12の体積固有抵抗率ρvsとが上
述した関係を有する積層体を用いて形成されたものであ
ればよく、その形態は用途に応じて適宜選定され、用途
に応じてベルト状、ローラ状、ドラム状、ブレード状な
ど、適宜な形態とすることができる。この場合、その用
途として具体的には、複写機やプリンタなどのOA機器
において、帯電、現像、転写、中間転写、トナー層形
成、トナー搬送、トナー撹拌、クリーニング、トナー定
着、紙搬送等の用途が挙げられる。
1と塗膜層12とを具備し、かつ上記弾性層11の誘電
率εbと上記塗膜層12の体積固有抵抗率ρvsとが上
述した関係を有する積層体を用いて形成されたものであ
ればよく、その形態は用途に応じて適宜選定され、用途
に応じてベルト状、ローラ状、ドラム状、ブレード状な
ど、適宜な形態とすることができる。この場合、その用
途として具体的には、複写機やプリンタなどのOA機器
において、帯電、現像、転写、中間転写、トナー層形
成、トナー搬送、トナー撹拌、クリーニング、トナー定
着、紙搬送等の用途が挙げられる。
【0028】本発明のOA機器用部材は、上記のように
種々の形態で種々の用途に用いられるものであるが、特
に優れたトナー保持性が要求されることから、ベルト
状、ドラム状或いはローラ状とする場合に好ましく用い
られ、中でも中間転写に用いられるベルト状やドラム状
或いはローラ状とする場合に好ましく用いられ、特に中
間転写用のベルト状とする場合に、その効果が顕著に現
れるものである。
種々の形態で種々の用途に用いられるものであるが、特
に優れたトナー保持性が要求されることから、ベルト
状、ドラム状或いはローラ状とする場合に好ましく用い
られ、中でも中間転写に用いられるベルト状やドラム状
或いはローラ状とする場合に好ましく用いられ、特に中
間転写用のベルト状とする場合に、その効果が顕著に現
れるものである。
【0029】中間転写ベルトの一例を示せば、図2に参
照符号10で示したように、4つの感光ドラム(画像形
成体)2a〜2dと紙等の記録媒体3との間に配設し、
上記感光ドラム2a〜2dの表面に形成されたトナー像
を一旦転写保持し、これを記録媒体3へと転写する無端
ベルト状に形成した中間転写ベルトを挙げることができ
る。
照符号10で示したように、4つの感光ドラム(画像形
成体)2a〜2dと紙等の記録媒体3との間に配設し、
上記感光ドラム2a〜2dの表面に形成されたトナー像
を一旦転写保持し、これを記録媒体3へと転写する無端
ベルト状に形成した中間転写ベルトを挙げることができ
る。
【0030】この場合、図2に示した装置は、中間転写
方式によりカラー印刷を行うものであり、感光ドラム2
a上の静電潜像をイエローにより現像する第1現像装置
4aと、感光ドラム2b上の静電潜像をマゼンタにより
現像する第2現像装置4bと、感光ドラム2c上の静電
潜像をシアンにより現像する第3現像装置4cと、感光
ドラム2d上の静電潜像をブラックにより現像する第4
現像装置4dとを、上記中間転写ベルト10に沿って配
置し、中間転写ベルト10を図中矢印方向に循環駆動さ
せて各現像装置4a〜4dの感光ドラム2a〜2d上に
形成された4色のトナー像を中間転写ベルト10上に順
次転写することにより、この中間転写ベルト10上にカ
ラー画像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体3
上に転写してプリントするものである。なお、図中5
は、中間転写ベルト10を循環駆動するための駆動ロー
ラ、6は記録媒体送りローラ、7は記録媒体供給装置、
8は定着装置である。また、図中9は中間転写ベルト1
0に電圧を印加する電源装置(電圧印加手段)であり、
この電源装置9は感光ドラム2a〜2dからトナー像を
上記中間転写ベルト10に転写する際と、中間転写ベル
ト10から記録媒体3にトナー像を転写する際とで、印
可する電圧の正負を反転させることができるようになっ
ている。
方式によりカラー印刷を行うものであり、感光ドラム2
a上の静電潜像をイエローにより現像する第1現像装置
4aと、感光ドラム2b上の静電潜像をマゼンタにより
現像する第2現像装置4bと、感光ドラム2c上の静電
潜像をシアンにより現像する第3現像装置4cと、感光
ドラム2d上の静電潜像をブラックにより現像する第4
現像装置4dとを、上記中間転写ベルト10に沿って配
置し、中間転写ベルト10を図中矢印方向に循環駆動さ
せて各現像装置4a〜4dの感光ドラム2a〜2d上に
形成された4色のトナー像を中間転写ベルト10上に順
次転写することにより、この中間転写ベルト10上にカ
ラー画像を形成し、このカラー画像を紙等の記録媒体3
上に転写してプリントするものである。なお、図中5
は、中間転写ベルト10を循環駆動するための駆動ロー
ラ、6は記録媒体送りローラ、7は記録媒体供給装置、
8は定着装置である。また、図中9は中間転写ベルト1
0に電圧を印加する電源装置(電圧印加手段)であり、
この電源装置9は感光ドラム2a〜2dからトナー像を
上記中間転写ベルト10に転写する際と、中間転写ベル
ト10から記録媒体3にトナー像を転写する際とで、印
可する電圧の正負を反転させることができるようになっ
ている。
【0031】この中間転写ベルト10として、上記特定
の積層体1からなる本発明の中間転写ベルトを用いるこ
とにより、良好なトナー保持力により上記中間転写操作
が確実かつ極めて良好に行われるものである。
の積層体1からなる本発明の中間転写ベルトを用いるこ
とにより、良好なトナー保持力により上記中間転写操作
が確実かつ極めて良好に行われるものである。
【0032】
【発明の効果】本発明のOA機器用部材は、弾性層と塗
膜層とを積層すると共に、該弾性層の誘電率と塗膜層の
体積固有抵抗率との関係を適正化した積層体を用いて形
成したことにより、実機テストを要することなく、良好
なトナー保持力を確実に得ることができるものである。
膜層とを積層すると共に、該弾性層の誘電率と塗膜層の
体積固有抵抗率との関係を適正化した積層体を用いて形
成したことにより、実機テストを要することなく、良好
なトナー保持力を確実に得ることができるものである。
【0033】
【実施例】以下、実施例,比較例を示し本発明の効果を
より具体的に示すが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。 [実施例1〜4及び比較例1,2]マンドレル上に織布
を巻き付け、その上に表1に示したゴム組成物からなる
弾性層を積層し、更にその上に表1に示した樹脂からな
る塗膜を塗装して中間転写ベルトを得た。なお、表1中
の配合量は全て重量部である。
より具体的に示すが、本発明は下記実施例に制限される
ものではない。 [実施例1〜4及び比較例1,2]マンドレル上に織布
を巻き付け、その上に表1に示したゴム組成物からなる
弾性層を積層し、更にその上に表1に示した樹脂からな
る塗膜を塗装して中間転写ベルトを得た。なお、表1中
の配合量は全て重量部である。
【0034】得られた各中間転写ベルトにつき、上記弾
性層の誘電率εb及び上記塗膜層の体積固有抵抗率ρv
sを下記方法により測定した。結果を表1に示すと共
に、各ベルトの上記誘電率εbと体積固有抵抗率ρvs
との関係を図3に示した。誘電率εbの測定 測定環境:20℃,50%相対湿度 測定電圧:10mV〜1V 測定装置:ヒューレット・パッカード社製、インピー
ダンスアナライザーA4194A体積固有抵抗率ρvsの測定 測定環境:20℃,50%相対湿度 測定電圧:1000V 測定装置:アドバンテスト社製、抵抗計R8340A
とサンプルチャンバーTR42とを接続したもの
性層の誘電率εb及び上記塗膜層の体積固有抵抗率ρv
sを下記方法により測定した。結果を表1に示すと共
に、各ベルトの上記誘電率εbと体積固有抵抗率ρvs
との関係を図3に示した。誘電率εbの測定 測定環境:20℃,50%相対湿度 測定電圧:10mV〜1V 測定装置:ヒューレット・パッカード社製、インピー
ダンスアナライザーA4194A体積固有抵抗率ρvsの測定 測定環境:20℃,50%相対湿度 測定電圧:1000V 測定装置:アドバンテスト社製、抵抗計R8340A
とサンプルチャンバーTR42とを接続したもの
【0035】各中間転写ベルトを図2に示した中間転写
装置に装着して転写操作を行い、トナー像の転写実験を
行った。結果を表1に示す。
装置に装着して転写操作を行い、トナー像の転写実験を
行った。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1に示されているように、弾性層の誘電
率と塗膜層の体積固有抵抗率との関係を適正化した積層
体で形成された本発明の中間転写ベルト(OA機器用部
材)は、トナー保持力に優れ、トナー像の中間転写操作
を確実に行うことができるものであった。
率と塗膜層の体積固有抵抗率との関係を適正化した積層
体で形成された本発明の中間転写ベルト(OA機器用部
材)は、トナー保持力に優れ、トナー像の中間転写操作
を確実に行うことができるものであった。
【図1】本発明にかかる中間転写ベルト(OA機器用部
材)の一例を示す概略断面図である。
材)の一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明にかかる中間転写ベルト(OA機器用部
材)を用いたOA機器における現像,転写機構部の一例
を示す概略図である。
材)を用いたOA機器における現像,転写機構部の一例
を示す概略図である。
【図3】本発明のOA機器用部材を形成する積層体にお
ける弾性層の誘電率と塗膜層の体積固有抵抗率との関係
を示すグラフである。
ける弾性層の誘電率と塗膜層の体積固有抵抗率との関係
を示すグラフである。
1 積層体 10 中間転写ベルト(OA機器用部材) 11 弾性層 12 塗膜層 2a〜2d 感光ドラム(画像形成体) 3 記録媒体 4a〜4d 現像装置 5 駆動ローラ 6 紙送りローラ 7 記録媒体供給装置 8 定着装置 9 電源装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16C 13/00 F16C 13/00 E (72)発明者 川越 隆博 埼玉県所沢市青葉台1302−57 (72)発明者 北村 隆 東京都武蔵村山市大南5−36−7
Claims (3)
- 【請求項1】 1又は2層以上の複数層からなる弾性層
と1又は2層以上の塗膜層とを具備し、かつ上記弾性層
の誘電率をεb、上記塗膜層の体積固有抵抗率をρvs
としたときに、下記条件(1)及び(2) (1) 0<logεb≦6 (2) −2logρvs+24≦logεb≦−3l
ogρvs+54 を満足する積層体を具備してなることを特徴とするOA
機器用部材。 - 【請求項2】 画像形成体からトナー像を一旦自己の表
面に転写保持し、このトナー像を各種記録媒体へと転写
する中間転写部材である請求項1記載のOA機器用部
材。 - 【請求項3】 ベルト状、ドラム状或いはローラ状の部
材である請求項1又は2に記載のOA機器用部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10128170A JPH1124441A (ja) | 1997-05-02 | 1998-04-22 | Oa機器用部材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-130474 | 1997-05-02 | ||
JP13047497 | 1997-05-02 | ||
JP10128170A JPH1124441A (ja) | 1997-05-02 | 1998-04-22 | Oa機器用部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1124441A true JPH1124441A (ja) | 1999-01-29 |
Family
ID=26463911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10128170A Pending JPH1124441A (ja) | 1997-05-02 | 1998-04-22 | Oa機器用部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1124441A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007025096A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Ricoh Co Ltd | 転写ベルト、転写装置及び画像形成装置 |
-
1998
- 1998-04-22 JP JP10128170A patent/JPH1124441A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007025096A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Ricoh Co Ltd | 転写ベルト、転写装置及び画像形成装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060207 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060315 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060705 |