JPH11242081A - 合成樹脂製の腕時計用歯車 - Google Patents

合成樹脂製の腕時計用歯車

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JPH11242081A
JPH11242081A JP31735798A JP31735798A JPH11242081A JP H11242081 A JPH11242081 A JP H11242081A JP 31735798 A JP31735798 A JP 31735798A JP 31735798 A JP31735798 A JP 31735798A JP H11242081 A JPH11242081 A JP H11242081A
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JP
Japan
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wheel
gear
module
radius
tip
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Pending
Application number
JP31735798A
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English (en)
Inventor
Masayoshi Tanazawa
正義 棚沢
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型の制作が簡単なばかりか、極めて精度が
良く、強度の高い合成樹脂製の腕時計用歯車を提供する
ことにある。 【解決手段】 合成樹脂製の腕時計用歯車は、歯先の先
端が少なくともモジュールの0.4倍以上の長さの半径の
円弧形状の歯車部とカナ部とを有し、かつ歯先の先端が
モジュールのほぼ0.7倍の長さの半径の円弧形状の歯車
部と、歯先の先端がモジュールのほぼ0.4倍の長さの半
径の円弧形状のカナ部とを、ワイヤー線を用いたワイヤ
ー放電加工により作られた金型で一体に成形した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、腕時計の輪列機
構に用いられる合成樹脂製の腕時計用歯車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、腕時計の輪列機構に用いられる金
属製歯車は、切削加工によってつくられているため歯先
の先端の曲率半径が非常に小さく、その先端は尖った形
状になっている。最近、歯車を合成樹脂で成形すること
が行なわれているが、合成樹脂製歯車は成形加工で作る
ため、歯先の先端が鋭利であると、金型加工が難しい。
そこで、金型の加工を容易にするためにワイヤー放電加
工による金型加工技術を、腕時計用歯車の金型加工にも
取入れることが考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ワイヤ
ー放電加工で金型を加工すると、その最小半径はワイヤ
ーの径で決められてしまい、従来の切削加工で作った金
属歯車と同一形状の歯車を作ろうとするとモジュール
(ピッチ円直径/歯数)の大きな歯車しかできず、小型
でモジュールの小さい腕時計の歯車の金型を作ることが
できなかった。
【0004】また、合成樹脂で従来の金属製歯車と同じ
歯先が鋭利な歯車を作ると、合成樹脂は軟らかいので歯
先が変形、破損しやすい欠点がある。
【0005】この発明は、上記問題に鑑みてなされたも
ので、金型の制作が簡単なばかりか、極めて精度が良
く、強度の高い合成樹脂製の腕時計用歯車を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る合成樹脂製の腕時計用歯車は、歯先
の先端が少なくともモジュールの0.4倍以上の長さの半
径の円弧形状の歯車部とカナ部とを有し、かつ前記歯先
の先端がモジュールのほぼ0.7倍の長さの半径の円弧形
状の前記歯車部と、前記歯先の先端がモジュールのほぼ
0.4倍の長さの半径の円弧形状の前記カナ部とを、ワイ
ヤー線を用いたワイヤー放電加工により作られた金型で
一体に成形した。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の一実施の形態につき説明する。図4ないし図6は電子
腕時計のアナログムーブメントを示す。このアナログム
ーブメントは2針式のものであり、ステップモータ1と
輪列機構2とからなり、ステップモータ1により輪列機
構2を駆動し、この輪列機構2が指針(図示せず)を運
針し、時刻を指示するようになっている。
【0008】即ち、ステップモータ1はコイル1a、ス
テータ1b、ロータ1c等からなり、コイル1aにパル
ス信号が与えられる毎にロータ1cが半回転づつ回転す
るものであり、地板3上にねじ4、4により取付けられ
ている。この場合、ロータ1cはステータ1bの円形孔
内に配置され、その上下端がそれぞれ地板3と輪列受け
5とに軸支されている。
【0009】輪列機構2はロータ1cの回転を指針(図
示せず)に伝達するものであり、中間車6、二番車(分
針車)7、日ノ裏車8、筒車(時針車)9等からなり、
中間車6、二番車7および日ノ裏車8は地板3と輪列受
け5との間に配置され、筒車9は地板3の下面側に設け
られている。即ち、中間車6はロータ1cのロータカナ
1dに噛み合って回転するものである。二番車7は中間
車6のカナ6aに噛み合って回転するものであり、その
軸は分針軸7bをなし、地板3の下側へ突出し、この突
出した下端に分針(図示せず)が取付けられるようにな
っている。日ノ裏車8は二番車7のカナ7aに噛み合っ
て回転し、その回転を筒車9に伝達するものであり、そ
の軸8bは地板3の下側へ突出し、この突出した下端に
カナ8aが設けられている。筒車9は日ノ裏車8のカナ
8aに噛み合って回転するものであり、二番車7の分針
軸7bに挿入され、地板3の軸受部3aに回転可能に軸
支されている。なお、輪列受け5は地板3上に設けられ
た支柱3b、3b上に配置され、ねじ10、10により
固定されている。
【0010】このように構成された輪列機構2の各車
6、7、8、9のうち、例えば、二番車7は図1ないし
図3に示すように構成されている。即ち、中間車6のカ
ナ6aに噛み合う二番車7の歯車は図1に示すように、
ピッチ円Dpが3.9mm、歯底円DR3.692mm、歯先円DK3.
992mmで、歯数Zが60枚、モジュールmは0.065(中間車
6のカナ6aと同じモジュールm)で、歯先の先端は半
径Rが0.049mm形成されており、歯先の先端の半径Rは
モジュールmの0.4倍以上(この場合は0.706倍)となっ
ている。一方、二番車7のカナ7aは図2に示すよう
に、ピッチ円DPが1.150mm、歯底円DRが0.874mm、歯先
円DKが1.403mmで、歯数Zが10枚、モジュールmは0.11
5(日ノ裏車8と同じモジュールm)で、歯先の先端は
半径Rが0.046mmに形成されており、歯先の先端の半径
Rはモジュールmの0.4倍になっている。
【0011】このような合成樹脂製の二番車7を製作す
る場合には、ワイヤー放電加工により成形用金型を製作
し、この成形用金型で成形する。この場合、ワイヤー放
電加工に用いるワイヤー線の太さ(直径)は0.05mmと0.
03mmとがあり、太さが0.05mmの場合には放電ギャップ
(0.01mm)を考慮して、最小半径は0.035mmとなり、製
作可能な歯車のモジュールmは0.09となる。また、ワイ
ヤー線の太さ(直径)が0.03mmの場合には放竜ギャップ
(0.01mm)を考慮しても、最小半径は0.025mmとなり、
製作可能な歯車のモジュールmは0.06となる。したがっ
て、二番車7を成形する成形用金型をワイヤー放電加工
により良好に製作することができると共に、極めて精度
良く製作することができる。これにより、二番車7を簡
単かつ良好に製作することができ、生産性の向上を図る
ことができる。
【0012】なお、上述した実施例は輪列機構2の二番
車7に適用した場合について説明したが、この発明はこ
れに限られることなく、ロータ1c、中間車6、日ノ裏
車8、筒車9等にも適用することができ、しかも上述し
たような輪列機構2に限らず、四番車、三番車等を有す
る3針式の輪列機構等の他の輪列機構にも広く適用する
ことができることは勿論である。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る合
成樹脂製の腕時計用歯車によれば、歯先の先端が少なく
ともモジュールの0.4倍以上の長さの半径の円弧形状の
歯車部とカナ部とを有し、かつ前記歯先の先端がモジュ
ールのほぼ0.7倍の長さの半径の円弧形状の前記歯車部
と、前記歯先の先端がモジュールのほぼ0.4倍の長さの
半径の円弧形状の前記カナ部とを、ワイヤー線を用いた
ワイヤー放電加工により作られた金型で一体に成形した
から、歯車部とカナ部とが一体化された合成樹脂製の腕
時計用歯車を簡単かつ容易に製作できるとともに、極め
て精度良く製作することができ、しかも歯の先端が丸い
ので変形、破損しにくく、強度の高いものを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る二番車の歯車の要部
拡大平面図である。
【図2】図1の二番車のカナの要部拡大平面図である。
【図3】図1の二番車の拡大側面図である。
【図4】図3の二番車を組込んだアナログムーブメント
の一部分解斜視図である。
【図5】図4のアナログムーブメントの平面図である。
【図6】図4のアナログムーブメントの断面図である。
【符号の説明】
1c ロータ 2 輪列機構 6 中間車 7 二番車 8 日ノ裏車 9 筒車 1d、6a、7a、8a カナ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯先の先端が少なくともモジュールの0.
    4倍以上の長さの半径の円弧形状の歯車部とカナ部とを
    有し、かつ前記歯先の先端がモジュールのほぼ0.7倍の
    長さの半径の円弧形状の前記歯車部と、前記歯先の先端
    がモジュールのほぼ0.4倍の長さの半径の円弧形状の前
    記カナ部とを、ワイヤー線を用いたワイヤー放電加工に
    より作られた金型で一体に成形したことを特徴とする合
    成樹脂製の腕時計用歯車。
JP31735798A 1998-11-09 1998-11-09 合成樹脂製の腕時計用歯車 Pending JPH11242081A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003028157A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Nippon Thompson Co Ltd 保持器のずれ防止機構を備えた有限直動案内ユニット
KR101117953B1 (ko) 2010-05-14 2012-02-15 인성 엔프라 주식회사 정밀기어 제조용 금형제작방법

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