JPH11241452A - 建築用外装パネル - Google Patents

建築用外装パネル

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JPH11241452A
JPH11241452A JP10056168A JP5616898A JPH11241452A JP H11241452 A JPH11241452 A JP H11241452A JP 10056168 A JP10056168 A JP 10056168A JP 5616898 A JP5616898 A JP 5616898A JP H11241452 A JPH11241452 A JP H11241452A
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Japan
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panel
exterior
plate portion
horizontal
vertical
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JP10056168A
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Toshio Tamakoshi
敏男 玉越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外装仕上げ材として本石などを用いた建築用
外装パネルの大幅な軽量化を達成し、総合的に建築コス
トを低減する。 【解決手段】 鋼板を曲げ加工して、上下方向で単一平
面状に連なる複数の鉛直面板6と、隣接する鉛直面板6
間と上下両端の鉛直面板6の縁部の裏面側に設けられた
水平リブAとを備えたパネル基材4を形成し、パネル基
材4の左右両側には、平面視L字状のパネル補強枠12
を固着し、パネル補強枠2の裏面にパネル取付け金具1
7を固着し、パネル基材の表面に本石などの外装仕上げ
材5をアクリル樹脂エマルジョン混入セメントモルタル
22で接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本石(花崗岩など
の天然石を板状に切り出したもの)やタイル、煉瓦など
で外装仕上げされた建築用外装パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は、従来の建築用外装パネル41
の一例を示している。この外装パネル41は、外装仕上
げ材として、花崗岩などの天然石を方形の板状に切り出
した本石2を使用し、複数枚の本石42をパネル基材で
あるプレキャストコンクリート板43の表面に打ち込ん
だものである。
【0003】プレキャストコンクリート板43の裏面側
の四隅には、建築物における柱鉄骨や梁鉄骨等の構造鉄
骨44に対する外装パネル41の取付け手段45を構成
するパネル取付け金具46が設けられている。
【0004】この外装パネル41は、例えば次のように
して製造される。即ち、一枚が例えば300mm×60
0mmの大きさの本石42の裏面側に、シャーコネクタ
取り付け用のダボ孔47,47を斜設し、このダボ孔4
7,47にシャーコネクタ48の脚部を差し込んで接着
剤49を注入し、シャーコネクタ48を本石42に接着
固定する。
【0005】この本石42の複数枚を、裏向きにして型
枠の内部に敷き詰める一方、裏面にL字状アンカー50
aが溶接されたプレート50bを所定位置に固定し、且
つ、補強用鉄筋51を配筋した状態で、型枠内にコンク
リート52を打設し、所定の養生後に脱型し、パネル取
付け金具46をプレート50bに溶接して、例えば上下
寸法1500mm×幅寸法2000〜3000mmの外
装パネル41を、所謂バッチ式に製造するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かゝる構成の外装パネ
ル41にあっては、プレキャストコンクリート板43と
本石42の剥離を防ぐ引き金物となるシャーコネクタ4
8が必要不可欠であるから、本石42の裏面にシャーコ
ネクタ48を取り付けるための孔加工を施さねばならな
ず、その分、本石42を厚くする必要があった。
【0007】加えて、L字状アンカー50aや補強用鉄
筋51のコンクリート被り厚と、プレキャストコンクリ
ート板43の断面性能を確保するためには、プレキャス
トコンクリート板43の厚さを厚くする必要があって、
一般には、本石42の厚みを35mm程度とし、プレキ
ャストコンクリート板43の厚み(コンクリート52の
厚み)を180mm程度としていた。
【0008】その結果、外装パネル41が非常に重たい
ものとなっており、次のような問題点があった。 外装パネル41が大重量物であるため、外装パネル4
1の取り扱いが非常に困難である上、輸送コストが高
く。 外装パネル41の取付け作業に大型の揚重機が必要で
ある。 外装パネル41を柱鉄骨や梁鉄骨等の構造鉄骨44に
取り付けるための金物が強度を確保する必要上、大型化
する。 外装パネル41の重量が大きいので、構造鉄骨44の
部材断面が大きくなる。 結果として、総合的に見て建築コストが高くなる。
【0009】外装仕上げ材として、例えば小口タイル
(60mm×100mm)や2丁掛けタイルを用いる場
合は、タイルの裏面側に多数の溝があり、その溝間の隆
状部がアンカーになることから、特にシャーコネクタを
必要としないが、それでも上記したように、L字状アン
カー50aや補強用鉄筋51のコンクリート被り厚と、
プレキャストコンクリート板43の断面性能を確保する
ためには、プレキャストコンクリート板43の厚さを厚
くする必要があり、外装パネル41が大重量物になるこ
とに変わりなかった。
【0010】本発明は、上記の現状に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、パネル重量の大
幅な軽量化が可能で、総合的に建築コストを低減できる
建築用外装パネルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明が講じた技術的手段は、次の通りである。即
ち、本発明による建築用外装パネルは、鋼板を曲げ加工
して、上下方向で単一平面状に連なる複数の横長矩形状
の鉛直面板と、上下に隣接する鉛直面板間に設けられ、
裏面側へ直角に折曲連設された水平板部と当該水平板部
の先端から直角に折曲連設された鉛直板部とからなる水
平リブと、上端の鉛直面板の上縁に設けられ、裏面側へ
直角に折曲連設された水平板部と当該水平板部の先端か
ら下方へ直角に折曲連設された鉛直板部とからなる水平
リブと、下端の鉛直面板の下縁に設けられ、裏面側へ直
角に折曲連設された水平板部と当該水平板部の先端から
上方へ直角に折曲連設された鉛直板部とからなる水平リ
ブとを備えた方形状のパネル基材を形成し、パネル基材
の左右両側には、夫々、平面視L字状でパネル基材の上
下全長にわたる長さのパネル補強枠を前記水平リブの鉛
直板部に固着した状態に設け、各パネル補強枠の上下両
端側の裏面にパネル取付け金具を固着して鋼製のパネル
本体を形成する一方、前記パネル基材の表面を覆うよう
に複数枚の外装仕上げ材をパネル基材表面にアクリル樹
脂エマルジョン混入セメントモルタルで接着して構成し
た点に特徴がある。
【0012】上記の構成によれば、パネル本体が、鋼板
を曲げ加工して作製されたパネル基材と、その左右両側
に固着された平面視L字状のパネル補強枠とで構成され
ているため、軽量にして堅牢である。即ち、鋼板製のパ
ネル基材は、鉛直板部の裏面側に、先端に鉛直板部が折
曲連設された複数段の水平リブを折曲連設してなり、且
つ、このパネル基材の両側に連結されるパネル補強枠
は、平面視L字状を呈していて、これらパネル基材とパ
ネル補強枠とで、複数段の水平リブ付きの箱形構造を構
成することから、重量の割にパネルの面方向ならびにパ
ネル面に直交する方向の外力に対する耐力が強大なもの
になり、充分な断面性能を確保できる。
【0013】そして、この軽量なパネル本体のパネル基
材表面に外装仕上げ材をアクリル樹脂エマルジョン混入
セメントモルタルで接着して、外装パネルを構成したの
で、プレキャストコンクリート板の表面に外装仕上げ材
を打ち込んだ外装パネルに比して遙かに軽量な外装パネ
ルを実現できる。この場合、アクリル樹脂エマルジョン
混入セメントモルタルの厚みを少なくとも3mmに設定す
れば、外装仕上げ材の厚みのバラツキをアクリル樹脂エ
マルジョン混入セメントモルタルの層によって充分に吸
収でき、平面精度の高い外装パネルを実現できる。
【0014】以上にように、本発明によれば、外装パネ
ルが軽量であるため、外装パネルの取り扱いが非常に容
易で、輸送コストが安くなり、外装パネルの取付け作業
も小型の揚重機で可能になる上に、パネル取付け金具や
構造鉄骨についても部材断面が小さくて済み、総合的に
建築コストの大幅な低減が達成されるのである。
【0015】加えて、外装仕上げ材をパネル本体にアク
リル樹脂エマルジョン混入セメントモルタルで接着する
形態をとっているので、プレキャストコンクリート板よ
りも接着力が強く、外装仕上げ材にシャーコネクタを取
り付けるための孔加工を施さずに済み、その分、外装仕
上げ材を薄くすることが可能であることから、外装パネ
ルの一層の軽量化が達成される上に、外装仕上げ材とし
て天然石を用いる場合の材料コストの大幅な低減を図る
ことができるのである。
【0016】ここで、外装仕上げ材の縦横の寸法が大き
い(100mm×180mm以上)場合は、前記鉛直面
板の外装仕上げ材裏面に対応する面の一部に凹部を形成
し、凹部の底壁にボルト挿通孔を形成する一方、前記外
装仕上げ材の裏面には前記ボルト挿通孔に対応するボル
トを連設し、当該ボルトを前記ボルト挿通孔に挿通し、
当該ボルトにナットを締め付けて、前記外装仕上げ材を
鉛直面板に機械的に連結することが望ましい。この場
合、外装仕上げ材の裏面にボルトを連設するにあたって
は、アクリル樹脂エマルジョン混入セメントモルタルよ
りも高価であるが、接着力が極めて大きいエポキシ樹脂
系接着剤を使用し、前記外装仕上げ材の裏面に、前記ボ
ルトが溶接等の手段で立設された板材をエポキシ樹脂系
接着剤で接着することが、性能的にもコスト的にも望ま
しい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は外装パネル1を連続製造す
る工程の一例を示しており、例えば亜鉛メッキ鋼板のコ
イル2からパネル成形鋼板3を切り出し、これをコンベ
アラインXに乗せて、例えばフォーミングロールによっ
て曲げ加工し、パネル基材4を形成している。
【0018】パネル基材4は方形状であって、柱鉄骨や
梁鉄骨等の構造鉄骨5に対する所定のパネル取付け状態
(図6及び図7を参照。)において、図2に示すよう
に、上下方向で単一平面状に連なる複数(この実施の形
態では、同じ幅の四枚)の横長矩形状の鉛直面板6と、
上下に隣接する鉛直面板6,6間に設けられ、裏面側へ
直角に折曲連設された水平板部7と当該水平板部7の先
端から上方(又は下方)へ直角に折曲連設された鉛直板
部8とからなる水平リブAとを備え、更に、上端の鉛直
面板6の上縁に設けられ、裏面側へ直角に折曲連設され
た水平板部7と当該水平板部7の先端から下方へ直角に
折曲連設された鉛直板部8とからなる水平リブAと、下
端の鉛直面板6の下縁に設けられ、裏面側へ直角に折曲
連設された水平板部7と当該水平板部7の先端から上方
へ直角に折曲連設された鉛直板部8とからなる水平リブ
Aとを備えている。
【0019】次に、所定の間隔を隔てて例えばプレス加
工により、図4及び図5に示すように、鉛直面板6のそ
れぞれに、裏面側に凹入する凹部9を形成し、かつ、凹
部底壁の中央にはボルト貫通孔10を開設し、更に、前
記凹部9を避けて且つ曲げ片aを裏面側に向けるよう
に、水平方向のスリット11を形成している。
【0020】そして、パネル基材4の左右両側には、平
面視L字状でパネル基材4の上下全長にわたる長さの鋼
製のパネル補強枠12を、一方の板部12aが前記水平
リブAの鉛直板部8にボルト13とそれに螺合するナッ
ト14とによって固着された状態に設け、各パネル補強
枠12の上下両端側の裏面に、構造鉄骨5に対するパネ
ル取付け手段16を構成するパネル取付け金具17を溶
接等の手段により固着して、複数段の水平リブ付きの箱
形構造とした鋼製のパネル本体15を形成している。
【0021】このパネル本体15は、複数段の水平リブ
Aを備えた亜鉛メッキ鋼板製のパネル基材4と、その左
右両側に固着された平面視L字状の鋼製のパネル補強枠
12とで箱形に構成されているため、非常に軽量であり
ながら、パネルの面方向ならびにパネル面に直交する方
向の外力に対する耐力が非常に強大なものになるのであ
る。
【0022】そして、パネル本体15の前記パネル基材
4の表面を覆うように複数枚の方形状の外装仕上げ材2
5をパネル基材表面にアクリル樹脂エマルジョン混入セ
メントモルタル22で接着して、前記外装パネル1を構
成している。
【0023】尚、上記の構造鉄骨5に対する上下部のパ
ネル取付け手段16は、図7に示すように、パネル本体
15におけるパネル補強枠12に鉛直状に溶接されるパ
ネル取付け金具17に、上下方向の長孔bを形成する一
方、パネル取付け金具17に対面して構造鉄骨5側に溶
接されるブラケット金具18に、ボルト挿通孔を形成
し、かつ、両孔に挿通されるボルト19とナット20と
を備えて成る。
【0024】また、下部側のパネル取付け手段16にお
いては、上下方向で相対峙する水平板部17a,18a
が、金具17,18のそれぞれ下部側に折り曲げ連設さ
れており、かつ、上方の水平板部17aには、ボルト挿
通孔と合致した状態にナットcが溶接され、これに螺合
して下方の水平板部18aに当接するアジャストボルト
21を備えている。
【0025】この実施の形態では、パネル成形鋼板3の
板厚を1.6mmとし、パネル基材4の大きさを上下寸
法1500mm×幅寸法2000mmとし、図2に示す
ように、水平板部7の幅寸法L1 を150mmとし、水
平板部7先端に折曲連設する鉛直板部8の立ち上げ寸法
2 を30mmとし、この鉛直板部8に固着されるパネ
ル補強枠12を9mm厚さにして、図3に示すように、
その一方の板部12aの幅L3 を50mmとし、凹部9
を60mm×60mmにして深さを3mmに形成し、ス
リット11の幅を2mmにして互いに50mmの間隔を
隔てるように形成している。
【0026】上記の外装パネル1は、例えば、次の手順
により製造される。先ず、上記のようにロールフォーミ
ングによって作製したパネル基材4に一対のパネル補強
枠12を固着して構成されたパネル本体15を、それの
鉛直面板6に形成した凹部底壁のボルト貫通孔10に紙
などのシート(図4を参照)dを被せて、アクリル樹脂
エマルジョン混入セメントモルタル22を収容したケー
ス23の下部側に通過させ、その間に一対のロール2
4,24からアクリル樹脂エマルジョン混入セメントモ
ルタル22を繰り出して、パネル本体4の凹部9を含む
鉛直面板6の表面に、例えば3mm厚さになるようにア
クリル樹脂エマルジョン混入セメントモルタル22を塗
布する。
【0027】一方、例えば花崗岩などの天然石から切り
出した本石を外装仕上げ材25として用意し、具体的に
は、例えば厚さが12mm、上下寸法が300mm以上
で、それ以上の横幅寸法とした幅広のものと、横幅寸法
を1/2にした幅狭のものの二種類を用意する。凹部底
壁のボルト挿通孔10に対応するボルト26を、幅広の
外装仕上げ材25については2本、幅狭の外装仕上げ材
25については1本を外装仕上げ材25の裏面側に連設
しておく。
【0028】このボルト26の連設に際して、図4及び
図5に示すように、例えば厚さが2.3mmで50mm
角の鋼板等の板材27の中央に、前記ボルト26を例え
ばバット溶接等の手段により立設すると共に、このボル
ト26まわりに直径2mm程度の多数の貫通孔28を穿
設し、かつ、エポキシ樹脂系接着剤29を用いて、この
エポキシ樹脂系接着剤29を貫通孔28からはみ出させ
るようにして、前記板材27を外装仕上げ材25の裏面
側に接着している。
【0029】尚、上記の寸法設定は単なる一例であり、
例えばパネル基材4のサイズを、上下寸法1500mm
×幅寸法3000mmなどのように、大型パネルに成形
して実施することもあり、このように大型に構成する場
合、パネル成形鋼板3やパネル補強枠12の板厚を厚く
したり、水平板部7の幅寸法や鉛直板部8の立ち上げ寸
法を大きくしたりする考慮が払われるのであり、更に、
外装仕上げ材25の縦横の寸法も、パネル基材4のサイ
ズに合わせて割付けできるように選定されるのである。
【0030】上記のボルト26を備えた外装仕上げ材2
5によって、前記パネル基材4の鉛直面板6の全面を覆
うように、アクリル樹脂エマルジョン混入セメントモル
タル22の塗布面に外装仕上げ材25を千鳥状に接着す
るのであるが、この際、前記ボルト26がシートdを突
き破って、板材27が凹部9のほゞ中央に位置するよう
に、前記鉛直面板6に凹部9とボルト挿通孔10とを形
成しておくのであり、必要に応じて均平板30で押圧
し、外装仕上げ材25の表面を均平に面揃えし、平面精
度を確保する。そして、アクリル樹脂エマルジョン混入
セメントモルタル22の硬化後に、鉛直面板6の裏面側
に貫通したボルト26にナット31を締め付けて、外装
仕上げ材25をパネル基材4の鉛直面板6に機械的に連
結するのであって、以上の工程を経て、外装パネル1を
連続的に製造しているのである。
【0031】上記の構成によれば、型枠の設置スペース
やコンクリートの養生期間を長く必要とした従来のバッ
チ方式による外装パネルの製造に比較して、外装パネル
1をライン方式で効率よく製造することができ、しか
も、パネル基材4のロールフォーミングによる加工精度
が高いことに加えて、外装仕上げ材25の表面を均平に
面揃えすることで、表面の美観に優れた平面精度の高い
外装パネル1を得ることができる。
【0032】そして、外装仕上げ材25をパネル基材4
の鉛直面板6に機械的に連結するためのボルト26を、
外装仕上げ材25の裏面側に連設するに際して、図5に
示すように、多数の貫通孔28を穿設した板材27にボ
ルト26を溶接して、この板材27を外装仕上げ材25
の裏面にエポキシ樹脂系接着剤29で接着し、かつ、こ
の際、エポキシ樹脂系接着剤29を貫通孔28からはみ
出させて、はみ出し接着剤がアンカーになるようにして
いるので、ボルト26を外装材25の裏面に強固に取り
付けることができる。
【0033】一方、パネル基材4の鉛直面板6に対する
外装仕上げ材25の接着に際しても、この鉛直面板6に
スリット11を形成しているので、このスリット11か
らはみ出したアクリル樹脂エマルジョン混入セメントモ
ルタル22がアンカーになることで、外装仕上げ材25
を鉛直面板6の表面に強固に取り付けることができるの
である。
【0034】尚、上記外装仕上げ材25の裏面には切り
出し傷痕が形成されて、粗面になっていることから、外
装仕上げ材25裏面にアクリル樹脂エマルジョン混入セ
メントモルタル22やエポキシ樹脂系接着剤29が強固
に付着するが、例えば網目状などの切り溝を形成して、
外装仕上げ材25の裏面を積極的に粗面に加工してもよ
い。
【0035】上記構成の外装パネル1においては、外装
仕上げ材25をアクリル樹脂エマルジョン混入セメント
モルタル22で接着するため、外装仕上げ材25にシャ
ーコネクタを取り付けるための孔加工を施す必要がな
く、外装仕上げ材25を薄くすることが可能であり、パ
ネル本体15が軽量であることと相まって外装パネル1
を非常に軽量のものに構成できる。
【0036】従って、外装パネル1の取り扱いが非常に
楽で、輸送コストを低減できる上に、パネル取り付けの
作業も小型の揚重機で可能となり、加えて、外装パネル
1が軽量化されることにより、パネル取付け手段16や
構造鉄骨5についても部材の断面を小さくすることがで
き、総合的に建築コストの大幅な低減が達成されるので
ある。
【0037】殊に、外装仕上げ材25を薄くすることが
可能であることから、外装仕上げ材25として天然石を
用いる場合の材料コストも大幅に低減することができ
る。
【0038】建築物の外装に際しては、外装パネル1を
揚重機で吊り下げて、図7に示すように、パネル側のア
ジャストボルト21を構造鉄骨5側の水平板部18aに
乗せ掛け、かつ、パネル上下の金具17,18にわたっ
てボルト19を挿通し、これにナット20を仮締めし
て、アジャストボルト21による高さ調整の後に、ナッ
ト20を本締めするのであって、上下ならびに左右の外
装パネル1,1間には、バックアップ材32を介在させ
た上で、不定形シール材33を目地部分に注入する。
【0039】上記外装仕上げ材25の裏面側にボルト2
6を連設する形態は、上記の形態に限られるものではな
く、例えば図8に示すように、ボルト26をL字状に形
成する一方、板材27には、ボルト26を下方から係入
する膨出部34を形成し、かつ、この膨出部34にボル
ト26の廻り止めスリット35を形成すると共に、膨出
部34内にエポキシ樹脂系接着剤を注入して、ボルト2
6を固定する連設形態をとってもよいのである。
【0040】また、図9に示すように、例えば外装仕上
げ材25と同じ材料(例えば本石)から成る板材36
に、L字状ボルト26を下方から係入する溝37を形成
して、この板材36を、例えばエポキシ樹脂系接着剤2
8によって外装仕上げ材25の裏面側に接着し、かつ、
係入溝37内に余剰のエポキシ樹脂系接着剤を注入し
て、ボルト26を固定する連設形態をとってもよいので
ある。
【0041】外装仕上げ材25として、3丁掛けタイル
のような大型のタイルを用いる場合は、既述の実施形態
と同様に、外装仕上げ材25の裏面側にボルト26を連
設することが好ましいが、、小口タイルや2丁掛けタイ
ルを外装仕上げ材25とする場合は、ボルト26は不必
要である。
【0042】即ち、外装仕上げ材25としてタイルを用
いるに際して、それが小口タイルや2丁掛けタイルの場
合、個々のタイルが軽量であって、その裏面側には、図
10に示すように、深さ2mm程度の溝eが形成され、
その溝間の隆状部がアンカーになることから、鉛直面板
6に対する外装仕上げ材25のアクリル樹脂エマルジョ
ン混入セメントモルタル22による接着性は優れたもの
となり、従って、ボルト26を必ずしも必要としないの
である。
【0043】外装仕上げ材25として、本石やタイルの
他に薄手の煉瓦を選択することも可能であり、この煉瓦
にしても、その表面には微小な凹凸を備えて接着性に優
れることから、ボルト26を必ずしも設ける必要はな
く、好適には接着性を高めるために、水平方向の凹溝や
網目状の切り溝などを形成して、煉瓦裏面に積極的に粗
面加工を施すことである。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、パ
ネル重量の大幅な軽量化が可能で、総合的に建築コスト
を低減できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】外装パネルの連続製造工程例を示す説明図であ
る。
【図2】パネル基材の側面図である。
【図3】パネル本体の要部の横断面図である。
【図4】要部を取り出して詳細に図示した外装パネルの
一部省略斜視図である。
【図5】外装パネルの部分断面図である。
【図6】建築物の構造鉄骨に対する外装パネルの取付け
説明図である。
【図7】構造鉄骨に対するパネル取付け手段の詳細図で
ある。
【図8】別の実施形態によるボルト連設構造の斜視図で
ある。
【図9】更に別の実施形態によるボルト連設構造の断面
図である。
【図10】外装仕上げ材としてタイルを用いた別の実施
形態による外装パネルの部分断面図である。
【図11】従来例を示す外装パネルの部分断面図であ
る。
【符号の説明】
4…パネル基材、6…鉛直面板、7…水平板部、8…鉛
直板部、12…パネル補強枠、15…パネル本体、22
…アクリル樹脂エマルジョン混入セメントモルタル、2
5…外装仕上げ材、A…水平リブ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を曲げ加工して、上下方向で単一平
    面状に連なる複数の横長矩形状の鉛直面板と、上下に隣
    接する鉛直面板間に設けられ、裏面側へ直角に折曲連設
    された水平板部と当該水平板部の先端から直角に折曲連
    設された鉛直板部とからなる水平リブと、上端の鉛直面
    板の上縁に設けられ、裏面側へ直角に折曲連設された水
    平板部と当該水平板部の先端から下方へ直角に折曲連設
    された鉛直板部とからなる水平リブと、下端の鉛直面板
    の下縁に設けられ、裏面側へ直角に折曲連設された水平
    板部と当該水平板部の先端から上方へ直角に折曲連設さ
    れた鉛直板部とからなる水平リブとを備えた方形状のパ
    ネル基材を形成し、パネル基材の左右両側には、夫々、
    平面視L字状でパネル基材の上下全長にわたる長さのパ
    ネル補強枠を前記水平リブの鉛直板部に固着した状態に
    設け、各パネル補強枠の上下両端側の裏面にパネル取付
    け金具を固着して鋼製のパネル本体を形成する一方、前
    記パネル基材の表面を覆うように複数枚の外装仕上げ材
    をパネル基材表面にアクリル樹脂エマルジョン混入セメ
    ントモルタルで接着して成ることを特徴とする建築用外
    装パネル。
  2. 【請求項2】 前記鉛直面板の外装仕上げ材裏面に対応
    する面の一部に凹部を形成し、凹部の底壁にボルト挿通
    孔を形成する一方、前記外装仕上げ材の裏面には前記ボ
    ルト挿通孔に対応するボルトを連設し、当該ボルトを前
    記ボルト挿通孔に挿通し、当該ボルトにナットを締め付
    けて、前記外装仕上げ材を鉛直面板に機械的に連結した
    ことを特徴とする請求項1に記載の建築用外装パネル。
  3. 【請求項3】 前記外装仕上げ材の裏面に、前記ボルト
    が立設された板材をエポキシ樹脂系接着剤で接着してあ
    ることを特徴とする請求項2に記載の建築用外装パネ
    ル。
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