JPH11240914A - 親水性架橋重合体の製造方法 - Google Patents

親水性架橋重合体の製造方法

Info

Publication number
JPH11240914A
JPH11240914A JP35033798A JP35033798A JPH11240914A JP H11240914 A JPH11240914 A JP H11240914A JP 35033798 A JP35033798 A JP 35033798A JP 35033798 A JP35033798 A JP 35033798A JP H11240914 A JPH11240914 A JP H11240914A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drying
crosslinked polymer
polymer
hydrophilic
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35033798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4077093B2 (ja
Inventor
Toru Yanase
透 柳瀬
Koji Miyake
浩司 三宅
Takumi Hatsuda
卓己 初田
Akito Yano
昭人 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP35033798A priority Critical patent/JP4077093B2/ja
Publication of JPH11240914A publication Critical patent/JPH11240914A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4077093B2 publication Critical patent/JP4077093B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 含水ゲル状架橋重合体を均一かつ効率良く乾
燥を行うことが可能で、かつ乾燥時の劣化が少ない製造
方法を提供する。 【解決手段】 親水性単量体および架橋剤を含む水溶液
を重合して含水ゲル状架橋重合体を得た後、該含水ゲル
状架橋重合体を乾燥して親水性架橋重合体を製造する方
法であって、含水ゲル状架橋重合体の凝集体の解砕が可
能となるまで静置状態で含水ゲル状架橋重合体の乾燥を
行い、20mm以下の粒度に解砕した後、次いで攪拌状
態および/または流動状態で乾燥を行うことを特徴とす
る親水性架橋重合体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、親水性架橋重合体
の製造方法に関する。さらに詳しくは、吸水性樹脂等の
親水性架橋重合体を効率良く均一に乾燥できる製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に親水性架橋重合体は、親水性単量
体および架橋剤を含む水溶液を重合した後、これを乾燥
することで製造される。乾燥方法としては、静置乾燥、
攪拌乾燥、気流乾燥等、種々の方法が知られており、重
合体の性質や用途等に応じて適宜採用される。
【0003】例えば親水性架橋重合体が吸水性樹脂等で
ある場合には、得られる重合体は通常含水ゲル状で粘着
性が強く乾燥途中で凝集することから、攪拌乾燥や気流
乾燥は困難であり、静置状態で乾燥を行う必要がある。
しかしながら、静置状態での乾燥では表面部分は速く乾
くものの、熱風の当たりにくい内部は乾きにくく乾燥が
不均一になるという問題がある。また、静置乾燥によっ
て含水率を1〜8重量%程度まで乾燥すると部分的に過
度に乾燥される部分が生じ、その部分は劣化し可溶分が
多くなるという問題もある。この問題を解決するため、
乾燥途中で乾燥物を粉砕して更に乾燥することも行われ
ているが(特表平8−506363号公報等)、未だ不
十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、含水ゲル状架橋重合体を均一かつ効率良く乾燥
を行うことが可能で、かつ乾燥時の劣化が少ない製造方
法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、以下の親水性架橋重合体の製造方法を提
供する。 (1) 親水性単量体および架橋剤を含む水溶液を重合して
含水ゲル状架橋重合体を得た後、該含水ゲル状架橋重合
体を乾燥して親水性架橋重合体を製造する方法であっ
て、含水ゲル状架橋重合体の凝集体の解砕が可能となる
まで静置状態で含水ゲル状架橋重合体の乾燥を行い、2
0mm以下の粒度に解砕した後、次いで攪拌状態および
/または流動状態で乾燥を行うことを特徴とする親水性
架橋重合体の製造方法。
【0006】(2) 含水ゲル状重合体の含水率が10〜2
0重量%となるまで静置状態で乾燥を行う、前記(1)記
載の親水性架橋重合体の製造方法。 (3) 静置状態での乾燥が、120〜220℃の熱風と接
触させる乾燥方法である、前記(1)または(2)記載の親水
性架橋重合体の製造方法。 (4) 攪拌状態および/または流動状態での乾燥が、含水
ゲル状架橋重合体をローターの回転により攪拌しながら
乾燥させる方法である、前記(1)から(3)のいずれかに記
載の親水性架橋重合体の製造方法。
【0007】(5) 攪拌状態および/または流動状態での
乾燥が、流動層による乾燥である、前記(1)から(3)のい
ずれかに記載の親水性架橋重合体の製造方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における親水性単量体とし
ては、水溶性のエチレン性不飽和基含有単量体、例え
ば、(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、フマー
ル酸、クロトン酸、イタコン酸、2−(メタ)アクリロ
イルエタンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルプロ
パンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メ
チルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、スチレン
スルホン酸、等のアニオン性単量体やその塩、(メタ)
アクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミド、2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール(メタ)アクリレート、等のノニオン性親水性
基含有単量体、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミド、等のアミノ基含有不飽和単量
体やそれらの4級化物等が挙げられる。中でも好ましく
は(メタ)アクリル酸およびその塩である。
【0009】本発明における親水性架橋重合体は、上記
親水性単量体と架橋剤を含む水溶液を重合して得られる
ものである。重合時における親水性単量体の濃度は、単
量体の重合性や重合の制御の点より、20〜50重量%
の範囲が好ましい。該架橋剤としては、重合時または重
合後に架橋構造を形成させる架橋剤であれば特に制限さ
れず、例えば、分子内に重合性不飽和二重結合を2個以
上有する化合物、親水性単量体が有する酸基、ヒドロキ
シル基、アミノ基等の官能基と反応する基を分子内に2
個以上有する化合物、分子内に不飽和結合および単量体
の官能基と反応する基をそれぞれ1個以上有する化合
物、分子内に単量体の官能基と反応する点を2個以上有
する化合物、または単量体成分が重合する際にグラフト
結合等により架橋構造を形成し得る親水性高分子等が挙
げられる。親水性架橋重合体の中でも、特に、吸水性樹
脂はその架橋構造に由来して通常含水ゲル状重合体とし
て得られるため、本発明によって二段乾燥を行うことが
有効である。ここで吸水性樹脂とは、水や尿などの水性
液体の吸収倍率が10(g/g)以上の親水性架橋重合
体をいう。
【0010】本発明では、重合により得られた含水ゲル
状架橋重合体を、乾燥により重合体が凝集した凝集体の
解砕が可能となるまで静置状態で乾燥を行い(一段目の
乾燥)、該凝集体を20mm以下の粒度に粉砕した後
に、攪拌状態および/または流動状態で乾燥を行う(二
段目の乾燥)ものである。一段目の乾燥に供される重合
により得られた含水ゲル状架橋重合体の含水率は通常5
0〜80重量%であり、粘着性が強く乾燥途中で凝集す
ることから、攪拌状態や流動状態での乾燥は困難であ
り、静置状態で乾燥を行う必要がある。静置状態での乾
燥方法としては、材料を静置状態で乾燥できるものであ
れば特に制限はなく、回分式あるいは連続式でも、直接
加熱式および/または間接加熱式でも、公知の乾燥方法
のいずれもを用いてもよい。例えば、並行流バンドまた
はトンネル乾燥機、通気バンドまたはトンネル乾燥機、
静置型の真空乾燥機、ドラム乾燥機等が挙げられる。特
に好ましいものとしては通気バンド乾燥機が挙げられ
る。
【0011】一段目の乾燥に供される前記含水ゲル状架
橋重合体の粒径は、一般に0.1〜50mmの範囲であ
り、好ましくは0.5〜20mmの範囲である。中でも
その90%以上が0.5〜5mmの範囲の粒径を有する
ことが好ましい。一段目の乾燥は、乾燥により重合体が
凝集した凝集体の解砕が可能となるまで行えばよく、具
体的には含水率が25重量%以下であることが目安とな
る。好ましくは8〜20重量%の範囲であり、より好ま
しくは10〜20重量%の範囲である。含水率が8重量
%未満となるまで静置状態で乾燥を行うと乾燥時間が長
くなるだけでなく、部分的に過度に乾燥した部分が生
じ、可溶分が増加する等の物性の低下のおそれがある。
含水率が25重量%よりも高いと、含水ゲル状架橋重合
体の粘着性が高く、凝集体を解砕することが困難とな
る。又、攪拌状態および/または流動状態での乾燥中に
再び凝集してしまう恐れがある。
【0012】一段目の乾燥の条件としては、重合体の層
高は10〜200mmの範囲が好ましく、20〜100
mmの範囲がより好ましい。10mm未満では生産性が
低い。また、200mm以上では重合体の内部が乾燥し
にくい。温度は、120〜220℃の範囲が好ましく、
この温度範囲の熱風と接触させることが好ましい。熱風
の露点は5〜100℃の範囲が好ましく、線速は、0.
5〜3m/秒が好ましい。風の向きとしては、ゲル状架
橋重合体層と直交する方向から流すことが好ましいが、
上方向や下方向の一方からだけではなく、上方向と下方
向を切り替えて行うこともできる。重合体を載せるベル
トとしては、金属ネットや穴あき平板が使用できる。
【0013】一段目の静置状態での乾燥によって含水ゲ
ル状重合体は凝集し一体化するので、一段目の乾燥の
後、20mm以下の粒度に解砕する。粒度が20mm以
下であるとは、含水ゲル状架橋重合体の90%以上が2
0mmのふるいを通過可能であることをいう。粒度は1
0mm以下とすることが好ましく、より好ましくは5m
m以下である。20mmより大きな粒度に解砕した場合
には、解砕の効果が少なく乾燥速度が遅い。ここで解砕
とは、乾燥により凝集した含水ゲル状架橋重合体の凝集
体をバラバラにすることを意味する。
【0014】解砕の方法は特に制限されず、ジョークラ
ッシャー、ロールクラッシャー、ハンマークラッシャ
ー、ハンマーミル、ロールミル、カッターミル、ピンミ
ル、ボールミル、ローラーミル等が挙げられる。解砕
後、攪拌状態および/または流動状態での乾燥により二
段目の乾燥を行う。攪拌状態および/または流動状態で
の乾燥は乾燥効率が高く、また均一な乾燥ができる点で
好ましい。攪拌状態および/または流動状態での乾燥方
法としては、材料を攪拌状態および/または流動状態で
乾燥できるものであれば特に制限はなく、回分式あるい
は連続式でも、直接加熱式および/または間接加熱式で
も、公知の乾燥方法のいずれもを用いてもよい。例え
ば、具体的には、通気竪型乾燥機、円筒攪拌乾燥機、溝
型攪拌乾燥機、回転乾燥機、水蒸気管付き回転乾燥機、
通気回転乾燥機、流動層乾燥機、円錐型乾燥機、振動流
動層乾燥機、気流乾燥機等が挙げられる。特に好ましい
ものとしては、円筒攪拌乾燥機および溝形攪拌乾燥機の
ようなローターの回転により含水ゲル状架橋重合体を攪
拌しながら乾燥する乾燥機、および流動層乾燥機が挙げ
られる。前記ローターは被乾燥物を攪拌するものであれ
ば特に限定されず、例えばアーム、羽根、パドル等で構
成される。
【0015】二段目の乾燥によって、重合体は乾燥後に
90%以上が1mm以下、好ましくは0.85mm以下
になるよう複数段のロールミル、ピンミル、ハンマーミ
ル等で粉砕する時に支障をきたさない程度に乾燥され
る。二段目の乾燥後の重合体の平均含水率は1〜18重
量%が好ましく、より好ましくは3〜10重量%であ
る。
【0016】静置状態で乾燥を行うと、重合体は粒子の
大きさが異なるので細かい粒子ほど速く乾燥し、大きい
粒子ほど乾燥に時間を要する。速く乾燥した重合体は凝
集し、その凝集体は収縮するので熱風が吹き抜けやすく
なり、更に乾燥しやすくなる。一方、乾燥の遅い重合体
は重合ゲル間の隙間が少ないため熱風が当たりにくくな
り、更に乾燥に時間を要するようになる。そのため、乾
燥後粉砕した時にロールやピンやハンマーなどにゴム状
の未乾燥物が付着し粉砕機が止まったり、粉砕機に過負
荷が加わらないようにするため、静置状態での乾燥では
乾燥の遅い重合体ゲルを粉砕できるまで乾燥する必要が
あった。そのため、速く乾燥した重合体は過剰に熱が加
わり、そのため可溶分が増加するなどの熱劣化を受けや
すかった。
【0017】20mm以下の粒度に粗解砕した重合体を
攪拌状態および/または流動状態で乾燥することによ
り、含水率の高い重合体に十分に熱を加えることが出来
るので該重合体を短時間で乾燥させることが出来る。そ
して速く乾燥した重合体は乾燥速度が遅くなっているの
で、粒子毎の含水率の差が小さくなる。その結果、重合
体各粒子を均一に乾燥することができ、過度に乾燥され
る重合体を少なくすることができる。そして、乾燥時の
劣化を抑制することができる。
【0018】二段目の乾燥の条件としては、材料温度が
100から220℃の範囲になるように乾燥機ごとに適
宜設定するのが好ましい。流動層乾燥機を用いる場合、
流動層の層高は10〜1000mmの範囲が好ましく、
50〜600mmの範囲がより好ましい。本発明では、
二段目の乾燥を行うことにより、一段目の乾燥後よりも
含水ゲル状重合体の吸収倍率を上昇させることができる
という効果も奏する。吸収倍率(後述の実施例で定義さ
れる人工尿の吸収倍率)は0.1〜30(g/g)上昇
させることが好ましく、より好ましくは2〜20(g/
g)である。吸収倍率が30(g/g)よりも大きく上
昇すると、可溶分がかえって増加し劣化してしまう。
【0019】本発明では二段目の乾燥を行った後、粉砕
・分級により粒径10〜1000μmの親水性重合体を
得ることができる。親水性重合体が吸水性樹脂である場
合には、さらに粒子状の吸水性樹脂の表面近傍を架橋処
理してもよく、これにより荷重下の吸収倍率を高めるこ
とができる。表面架橋処理には、吸水性樹脂の有する官
能基たとえば酸性基と反応し得る架橋剤を用いればよ
く、通常、該用途に用いられている公知の架橋剤が例示
される。
【0020】
【実施例】以下に実施例によりさらに詳細に本発明を説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本
発明において、含水率、架橋重合体の吸収倍率および可
溶分量は以下の方法で測定した。 (ア)含水率 粒子状の試料約2.0gをホイールコンテナーに薄く広
げて量り取り、180℃で5時間乾燥後の乾燥重量から
含水率(重量%)を測定した。
【0021】含水率(重量%)=(乾燥前の重量−乾燥
後の重量)/乾燥前の重量*100 (イ)架橋重合体の吸収倍率 架橋重合体の約0.2gを不織布製の袋(60mm×6
0mm)に均一に入れ、人工尿(硫酸ナトリウム0.2
00%,塩化カリウム0.200%,塩化マグネシウム
6水和物0.050%,塩化カルシウム2水和物0.0
25%,リン酸2水素アンモニウム0.085%,リン
酸水素2アンモニウム0.015%,脱イオン水99.
425%)中に浸けた。30分後に袋を引き上げ、遠心
分離機を用いて250Gにて3分間水切りを行った後、
袋の重量W1(g)を測定した。また、同様の操作を架
橋重合体を用いないで行い、そのときの重量W0(g)
を測定した。そして、これら重量W1,W0から、次式
に従って、架橋重合体の吸収倍率(g/g)を算出し
た。
【0022】吸収倍率(g/g)=(W1(g)−W0
(g)−架橋重合体の重量(g))/架橋重合体の重量
(g) (ウ)架橋重合体の可溶分量 架橋重合体約0.5gを1000gの脱イオン水中に分
散し、16時間攪拌した後、濾紙で濾過した。次に、得
られた濾液50gを100mlビーカーにとり、該濾液
に0.1N−水酸化ナトリウム水溶液1ml、N/20
0−メチルグリコールキトサン水溶液10ml、および
0.1%トルイジンブルー水溶液4滴を添加した。次い
で、上記ビーカー中の溶液を、N/400−ポリビニル
硫酸カリウム水溶液を用いてコロイド滴定し、溶液の色
が青色から赤紫色に変化した時点を滴定の終点として滴
定量A(ml)を求めた。また、濾液50gに代えて脱
イオン水50gを用いて同様の操作を行い、ブランクと
して滴定量B(ml)を求めた。そして、これら滴定量
A,Bと架橋重合体を構成するモノマーの分子量Cとか
ら、次式にしたがって可溶分量(重量%)を算出した。
【0023】可溶分量(重量%)=(B−A)×0.005
/架橋重合体の重量(g)×C (製造例1)アクリル酸467.7g、アクリル酸ナト
リウム1832g、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート6.33g、及び水4228gからなる単量体水溶
液を、内容積10Lのシグマ型羽根を2本有するジャケ
ット付きステンレス製双腕型ニーダー(小池鉄工(有)
製)に蓋をつけた反応器に供給した。単量体水溶液を2
4℃に保ったまま反応系を窒素置換した。次いで、ニー
ダーのブレードを攪拌しながら、20重量%過硫酸ナト
リウム水溶液18.2gと0.1重量%L−アスコルビ
ン酸水溶液17.5gを添加し、36分間重合を行っ
た。得られた粒子状含水ゲル状架橋重合体(1)は平均
粒径約3mm、含水率約63重量%であった。 (実施例1)製造例1で得られた粒子状含水ゲル状架橋
重合体(1)1kgを、通気回分式乾燥機(佐竹化学機
械工業(株)製、71−S6)を用いて、線速1.0m
/sの熱風160℃で18分間、静置状態で乾燥した。
さらに、得られた凝集した岩おこし状の半乾燥物(2)
を平均粒径約1200μmになるようにハンマーで粗解
砕し、粒子状半乾燥物(3)を得た。半乾燥物(3)の
吸収倍率は39倍であり、含水率は11.5重量%であ
った。
【0024】この粒子状半乾燥物(3)3.2kgを間
接加熱型乾燥機((株)栗本鉄工所製、CD−80)に
仕込み、ジャケットのオイル温度200℃で15分間、
乾燥機に備わったパドルを回転させて攪拌状態で乾燥を
行った。得られた乾燥物を卓上振動ミルを用いて微粉砕
し、粒子径75μm〜850μmに分級することで架橋
重合体(4)を得た。架橋重合体(4)の含水率は4.
6重量%であった。さらに、得られた架橋重合体(4)
の吸収倍率、および可溶分を測定し、その結果を表1に
示した。 (実施例2)実施例1の粒子状半乾燥物(3)の攪拌状
態の乾燥において、仕込量を4.8kgに、乾燥時間を
18分にすること以外は同様の操作を繰り返し行うこと
で、架橋重合体(5)を得た。架橋重合体(5)の含水
率は4.4重量%であった。さらに、得られた架橋重合
体(5)の吸収倍率、および可溶分を測定し、その結果
を表1に示した。 (実施例3)製造例1で得られた粒子状含水ゲル状架橋
重合体(1)2kgを、通気乾燥装置((株)大川原製
作所製、STD−1)を用いて、線速1.6m/sの熱
風170℃で16.5分間、静置状態で乾燥した。さら
に、得られた岩おこし状の半乾燥物(6)を平均粒径約
2000μmになるようにハンマーで粗解砕し、粒子状
半乾燥物(7)を得た。半乾燥物(7)の吸収倍率は4
2倍であり、含水率は8.9重量%であった。
【0025】この粒子状半乾燥物(7)3.0kgを流
動層乾燥機((株)大川原製作所製、FB−0.5)に
仕込み、熱風温度200℃、熱風風速1.5m/sで1
2分間、流動状態で乾燥を行った。得られた乾燥物を卓
上振動ミルを用いて微粉砕し、粒子径75μm〜850
μmに分級することで架橋重合体(8)を得た。架橋重
合体(8)の含水率は4.1重量%であった。さらに、
得られた架橋重合体(8)の吸収倍率、および可溶分を
測定し、その結果を表1に示した。 (実施例4)実施例3の粒子状半乾燥物(7)の流動状
態の乾燥において、仕込量を6.0kgに、乾燥時間を
22分にすること以外は同様の操作を繰り返し行うこと
で、架橋重合体(9)を得た。架橋重合体(9)の含水
率は4.0重量%であった。さらに、得られた架橋重合
体(9)の吸収倍率、および可溶分を測定し、その結果
を表1に示した。 (比較例1)実施例1の粒子状含水ゲル状架橋重合体
(1)の静置状態の乾燥において、乾燥時間15分で乾
燥を中止して、未乾粒子が凝集した半乾燥物(10)を
得た。この半乾燥物(10)は、表面は乾いていたが凝
集粒子間や粒子内部が餅状の未乾ゲルで、通常の方法で
は粗解砕できず、以降の攪拌あるいは流動乾燥もできな
かった。このときの半乾燥物(10)の含水率は20.
9重量%だった。 (比較例2)実施例1において、粒子状半乾燥物(3)
の乾燥を、引き続き同じ通気回分式乾燥機を用いて熱風
200℃で8分間、静置状態で乾燥すること以外は全く
同様に行うことで、比較用架橋重合体(11)を得た。
比較用架橋重合体(11)の含水率は4.0重量%であ
った。さらに、得られた比較用架橋重合体(11)の吸
収倍率、および可溶分を測定し、その結果を表1に示し
た。比較用架橋重合体(11)は乾燥時の劣化が著し
く、水を吸うと糸を引いてヌルヌルした状態だった。 (比較例3)実施例3において、静置状態の乾燥で得ら
れた岩おこし状の半乾燥物(6)を粗解砕せず、引き続
き同じ通気乾燥装置を用いて熱風170℃で23.5分
間、静置状態で乾燥を行った。得られた乾燥物を卓上振
動ミルを用いて微粉砕し、粒子径75μm〜850μm
に分級することで比較用架橋重合体(12)を得た。比
較用架橋重合体(12)の含水率は4.4重量%であっ
た。さらに、得られた比較用架橋重合体(12)の吸収
倍率、および可溶分を測定し、その結果を表1に示し
た。 (比較例4)実施例1において得られた凝集した半乾燥
物(2)を平均粒径25mmとなるようハンマーで粗解
砕した。このものを実施例3と同様にして流動層乾燥し
ようとしたが熱風で流動しなかった。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によると、従来の静置状態でのみ
乾燥する場合に比べ効率良く乾燥できるだけでなく、均
一な乾燥が可能となるため、乾燥時の劣化の少ない優れ
た物性を有する親水性架橋重合体が得られる。したがっ
て、本発明は、紙おむつや生理用ナプキン等の衛生材料
に最適な吸水性樹脂の製造プロセスとして優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 昭人 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性単量体および架橋剤を含む水溶液
    を重合して含水ゲル状架橋重合体を得た後、該含水ゲル
    状架橋重合体を乾燥して親水性架橋重合体を製造する方
    法であって、 含水ゲル状架橋重合体の凝集体の解砕が可能となるまで
    静置状態で含水ゲル状架橋重合体の乾燥を行い、20m
    m以下の粒度に解砕した後、次いで攪拌状態および/ま
    たは流動状態で乾燥を行うことを特徴とする親水性架橋
    重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 含水ゲル状重合体の含水率が10〜20
    重量%となるまで静置状態で乾燥を行う、請求項1記載
    の親水性架橋重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 静置状態での乾燥が、120〜220℃
    の熱風と接触させる乾燥方法である、請求項1または2
    記載の親水性架橋重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 攪拌状態および/または流動状態での乾
    燥が、含水ゲル状架橋重合体をローターの回転により攪
    拌しながら乾燥させる方法である、請求項1から3のい
    ずれかに記載の親水性架橋重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 攪拌状態および/または流動状態での乾
    燥が、流動層による乾燥である、請求項1から3のいず
    れかに記載の親水性架橋重合体の製造方法。
JP35033798A 1997-12-25 1998-12-09 親水性架橋重合体の製造方法 Expired - Lifetime JP4077093B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35033798A JP4077093B2 (ja) 1997-12-25 1998-12-09 親水性架橋重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35814797 1997-12-25
JP9-358147 1997-12-25
JP35033798A JP4077093B2 (ja) 1997-12-25 1998-12-09 親水性架橋重合体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11240914A true JPH11240914A (ja) 1999-09-07
JP4077093B2 JP4077093B2 (ja) 2008-04-16

Family

ID=26579180

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35033798A Expired - Lifetime JP4077093B2 (ja) 1997-12-25 1998-12-09 親水性架橋重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4077093B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533808A (ja) * 2004-04-21 2007-11-22 ストックハウゼン ゲーエムベーハー 拡散乾燥による吸収性ポリマーの製造方法
JP2008013748A (ja) * 2006-06-07 2008-01-24 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸(塩)系水溶性重合体の製造方法
JP2008062570A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Nippon Shokubai Co Ltd 水溶性重合体含水ゲルの乾燥方法及び水溶性重合体
WO2009028568A1 (ja) 2007-08-28 2009-03-05 Nippon Shokubai Co., Ltd. 吸水性樹脂の製造方法
JP2009068740A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Nagoya Institute Of Technology 固液分散系の乾燥処理方法
JP2009516043A (ja) * 2005-11-16 2009-04-16 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 吸水性ポリマー粒子の製造方法
WO2011111657A1 (ja) * 2010-03-08 2011-09-15 株式会社日本触媒 粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥方法
JP2013053315A (ja) * 2005-03-24 2013-03-21 Basf Se 吸水性ポリマーの製造法
US8946305B2 (en) 2011-12-22 2015-02-03 Industrial Technology Research Institute Method for crosslinking a colloid, and crosslinked colloid therefrom
JP2015531016A (ja) * 2012-08-09 2015-10-29 ディーピーエックス ファイン ケミカルズ オーストリア ゲーエムベーハー ウント ツェーオー カーゲー ポリマー材料の乾燥方法
JP2016216713A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法
WO2022124767A1 (ko) * 2020-12-07 2022-06-16 주식회사 엘지화학 고흡수성 수지의 제조 방법

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007533808A (ja) * 2004-04-21 2007-11-22 ストックハウゼン ゲーエムベーハー 拡散乾燥による吸収性ポリマーの製造方法
JP2012097273A (ja) * 2004-04-21 2012-05-24 Evonik Stockhausen Gmbh 拡散乾燥による吸収性ポリマーの製造方法
JP2013053315A (ja) * 2005-03-24 2013-03-21 Basf Se 吸水性ポリマーの製造法
JP2009516043A (ja) * 2005-11-16 2009-04-16 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 吸水性ポリマー粒子の製造方法
JP2008013748A (ja) * 2006-06-07 2008-01-24 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル酸(塩)系水溶性重合体の製造方法
JP2008062570A (ja) * 2006-09-08 2008-03-21 Nippon Shokubai Co Ltd 水溶性重合体含水ゲルの乾燥方法及び水溶性重合体
EP2690114A1 (en) 2007-08-28 2014-01-29 Nippon Shokubai Co., Ltd. Process for producing water-absorbing resin
WO2009028568A1 (ja) 2007-08-28 2009-03-05 Nippon Shokubai Co., Ltd. 吸水性樹脂の製造方法
JPWO2009028568A1 (ja) * 2007-08-28 2010-12-02 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法
JP5405304B2 (ja) * 2007-08-28 2014-02-05 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法
JP2009068740A (ja) * 2007-09-12 2009-04-02 Nagoya Institute Of Technology 固液分散系の乾燥処理方法
WO2011111657A1 (ja) * 2010-03-08 2011-09-15 株式会社日本触媒 粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥方法
US8875415B2 (en) 2010-03-08 2014-11-04 Nippon Shokubai, Co., Ltd. Method for drying granular water-containing gel-like cross-linked polymer
JP5658229B2 (ja) * 2010-03-08 2015-01-21 株式会社日本触媒 粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥方法
US8946305B2 (en) 2011-12-22 2015-02-03 Industrial Technology Research Institute Method for crosslinking a colloid, and crosslinked colloid therefrom
JP2015531016A (ja) * 2012-08-09 2015-10-29 ディーピーエックス ファイン ケミカルズ オーストリア ゲーエムベーハー ウント ツェーオー カーゲー ポリマー材料の乾燥方法
JP2016216713A (ja) * 2015-05-14 2016-12-22 株式会社日本触媒 吸水性樹脂の製造方法
WO2022124767A1 (ko) * 2020-12-07 2022-06-16 주식회사 엘지화학 고흡수성 수지의 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP4077093B2 (ja) 2008-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4141526B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP3875757B2 (ja) 粒子状親水性重合体の分級方法およびふるい分け装置
US6187902B1 (en) Production process of hydrophilic crosslinked polymer
KR940006901B1 (ko) 입자상 함수겔상 중합체 및 흡수성 수지의 제조방법
JP5718816B2 (ja) 吸水性樹脂粉末の製造方法
JP5658229B2 (ja) 粒子状含水ゲル状架橋重合体の乾燥方法
JP4564284B2 (ja) 吸水材の製造方法
JP5605862B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP3175791B2 (ja) 吸水剤の製造方法
WO2019221235A1 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JP2002121291A (ja) 吸水性樹脂粉末およびその製造方法
JP2951014B2 (ja) ビニルアミン単位を含有する微粒状の水溶性ポリマーの製造法
JPH11240914A (ja) 親水性架橋重合体の製造方法
JPS59189103A (ja) 吸水剤
JP4084648B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
KR101409564B1 (ko) 과립상 카르복실기 함유 중합체 입자의 제조 방법 및 과립상 카르복실기 함유 중합체 입자
JP7105586B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH0641319A (ja) 粒子状含水ゲル状重合体および吸水性樹脂の製造方法
JP2993801B2 (ja) 粒子状含水ゲル状重合体および吸水性樹脂の製造方法
JP3145461B2 (ja) 粒子状含水ゲル状重合体および吸水性樹脂の製造方法
JP2555159B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH08134134A (ja) 粒子状含水ゲル重合体の乾燥方法
JP2966539B2 (ja) 含水ゲル状重合体の製造方法
JPH05310806A (ja) 親水性重合体の製造方法
JP2023547816A (ja) 高吸水性樹脂の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050912

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071023

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110208

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120208

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130208

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140208

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term